1 00:00:02,985 --> 00:00:07,990 ♪♪『愛の悲しみ』 2 00:00:07,990 --> 00:00:12,995 ♪♪~ 3 00:00:12,995 --> 00:00:14,995 ≪(ドアの開く音) (公生)ん? 4 00:00:18,000 --> 00:00:22,000 (紘子)お願い! (早希)もう しょうがないわね。 5 00:00:24,006 --> 00:00:27,009 ♪♪(ピアノの演奏) 6 00:00:27,009 --> 00:00:31,013 (紘子)♪♪「旦那のアホ」→ 7 00:00:31,013 --> 00:00:35,017 ♪♪「もっと構え 浮気するぞ」 8 00:00:35,017 --> 00:00:37,019 ♪♪~ 9 00:00:37,019 --> 00:00:41,023 (公生)紘ちゃん また 旦那さんと ケンカしたの? 10 00:00:41,023 --> 00:00:44,026 (紘子)ケンカじゃないわ。 これは 戦争よ。→ 11 00:00:44,026 --> 00:00:47,029 謝ったら 金輪際 おしまいなの。 12 00:00:47,029 --> 00:00:50,032 ふ~ん。 13 00:00:50,032 --> 00:00:52,034 ♪♪~ 14 00:00:52,034 --> 00:00:56,038 ♪♪「旦那のアホ」 15 00:00:56,038 --> 00:00:59,275 ♪♪「もっと構え 浮気するぞ」 16 00:00:59,275 --> 00:01:04,980 公生…。 あんた 何で ピアノ 弾けてるの? 17 00:01:04,980 --> 00:01:08,980 ん? どうして 弾けないの? 18 00:01:10,986 --> 00:01:14,990 (紘子)早希! 公生をピアニストにしよう!→ 19 00:01:14,990 --> 00:01:17,993 公生は… 公生は…→ 20 00:01:17,993 --> 00:01:20,996 天才だよ! 21 00:01:20,996 --> 00:01:30,996 ♪♪~ 22 00:02:55,019 --> 00:02:57,021 (公生)僕 行きます。 23 00:02:57,021 --> 00:02:59,023 (紘子)一人で? (公生)はい。 24 00:02:59,023 --> 00:03:02,026 (紘子)本気? (公生)はい。 25 00:03:02,026 --> 00:03:04,028 (紘子)何を弾くつもり? バイオリンなしじゃ…。 26 00:03:04,028 --> 00:03:06,030 (公生)曲目は 変えません。 27 00:03:06,030 --> 00:03:10,034 (三池) 《あんなの 音楽でも何でもない》 28 00:03:10,034 --> 00:03:12,036 (公生)僕 悔しいんです。 29 00:03:12,036 --> 00:03:15,039 (公生)だから 証明します。 30 00:03:15,039 --> 00:03:19,043 宮園かをりが どれほどの演奏家か。 31 00:03:19,043 --> 00:03:24,048 それに じゃじゃ馬の 至上命令なんです。 32 00:03:24,048 --> 00:03:27,051 ガラコンは 目立って なんぼですから。 33 00:03:27,051 --> 00:03:29,053 (観客たちの拍手) 34 00:03:29,053 --> 00:03:31,055 (観客)これって バイオリンのコンサートだろ? 35 00:03:31,055 --> 00:03:34,058 (観客) 伴奏者が 一人だけで 弾くの? 36 00:03:34,058 --> 00:03:39,063 《全部 君のせいだ。 君が僕を 舞台に戻したから》 37 00:03:39,063 --> 00:03:43,063 《いつも 君が僕を突き動かす》 38 00:03:45,069 --> 00:03:48,306 (武士)《俺を見ろ!》 (絵見)《私を見ろ!》 39 00:03:48,306 --> 00:03:50,091 (かをり)《私を見ろ!》 40 00:03:50,091 --> 00:03:52,091 《僕を見ろ!》 41 00:03:54,012 --> 00:03:58,016 《証明してやる。 僕は すごい》 42 00:03:58,016 --> 00:04:01,019 《僕を伴奏者に据える 宮園かおりは…》 43 00:04:01,019 --> 00:04:03,021 《もっと すごい!》 44 00:04:03,021 --> 00:04:08,026 ♪♪『愛の悲しみ』 45 00:04:08,026 --> 00:04:10,028 ♪♪~ 46 00:04:10,028 --> 00:04:14,032 (風間)《再び 前代未聞。 また 有馬か!》 47 00:04:14,032 --> 00:04:17,035 (審査員) 《伴奏じゃない。 これは…》 48 00:04:17,035 --> 00:04:24,042 (絵見)《クライスラー 『愛の悲しみ』 ラフマニノフ ピアノ編曲版》 49 00:04:24,042 --> 00:04:30,048 [テレビ]♪♪(『愛の悲しみ』の演奏) 50 00:04:30,048 --> 00:04:34,052 (紘子)《早希が 好きだった曲》→ 51 00:04:34,052 --> 00:04:37,055 《一人で ずっと 向き合ってたのね》→ 52 00:04:37,055 --> 00:04:42,060 《でも あんたの知ってる 『愛の悲しみ』は→ 53 00:04:42,060 --> 00:04:45,063 そんな曲だった?》 54 00:04:45,063 --> 00:04:55,006 ♪♪~ 55 00:04:55,006 --> 00:04:59,010 《見てろ 見てろ 見てろ!》 56 00:04:59,010 --> 00:05:03,014 《僕は すごい! 宮園かをりは…》 57 00:05:03,014 --> 00:05:05,016 《もっと すごい!》 58 00:05:05,016 --> 00:05:08,019 ♪♪~ 59 00:05:08,019 --> 00:05:13,024 (観客)《すげえ》 (観客)《大迫力》 60 00:05:13,024 --> 00:05:15,026 (落合)《がっかりね》→ 61 00:05:15,026 --> 00:05:18,029 《ただ 怒りを ぶつけてるだけ》→ 62 00:05:18,029 --> 00:05:22,033 《粗雑さと たけだけしさを はき違えてる》→ 63 00:05:22,033 --> 00:05:24,033 《耳障りだわ》 64 00:05:26,037 --> 00:05:31,042 《あれ? 僕 こんなに強く たたいてた?》 65 00:05:31,042 --> 00:05:34,045 《体中に 力が入ってる》 66 00:05:34,045 --> 00:05:37,048 《こんなんじゃ 駄目だ》 67 00:05:37,048 --> 00:05:42,053 《この曲は こんな弾き方じゃないよな》 68 00:05:42,053 --> 00:05:49,060 《いつも聴いていた この曲は 僕の子守歌だった》 69 00:05:49,060 --> 00:05:50,995 《この曲は…》 70 00:05:50,995 --> 00:05:56,000 ♪♪~ 71 00:05:56,000 --> 00:05:59,003 《おかしいな》 72 00:05:59,003 --> 00:06:02,006 《いつもみたいに 音が 聞こえないのに→ 73 00:06:02,006 --> 00:06:05,009 僕の中に 音がある》 74 00:06:05,009 --> 00:06:09,013 《それは 音に束縛されない ってことじゃないかな》→ 75 00:06:09,013 --> 00:06:14,018 《願いや 思いを込めた音を 感じる瞬間は なかった?》 76 00:06:14,018 --> 00:06:17,021 あっ…。 77 00:06:17,021 --> 00:06:23,027 (紘子)《音が 聞こえなくなる。 きっと それは 贈り物だよ》 78 00:06:23,027 --> 00:06:28,032 (早希)《公生。 もっと優しく》→ 79 00:06:28,032 --> 00:06:30,032 《赤ちゃんの頭を なでるように》 80 00:06:33,037 --> 00:06:36,037 (早希) 《抱き締めるように 弾くのよ》 81 00:06:38,042 --> 00:06:41,045 ああ…。 82 00:06:41,045 --> 00:06:44,048 《母さん》 83 00:06:44,048 --> 00:06:52,048 《この曲 母さんなら こう弾いたかな》 84 00:06:53,991 --> 00:07:04,001 ♪♪~ 85 00:07:04,001 --> 00:07:07,004 (落合)《演奏が 変わった》 86 00:07:07,004 --> 00:07:11,008 (絵見)《まただ。 音が変わる》 87 00:07:11,008 --> 00:07:16,013 ♪♪~ 88 00:07:16,013 --> 00:07:19,016 (椿)《公生…》 89 00:07:19,016 --> 00:07:26,023 ♪♪~ 90 00:07:26,023 --> 00:07:31,023 (紘子)《早希だ。 早希がいる》 91 00:07:34,031 --> 00:07:39,036 (紘子)早希! いくら何でも やり過ぎよ!→ 92 00:07:39,036 --> 00:07:41,038 血が出るほど 殴りつけるなんて→ 93 00:07:41,038 --> 00:07:44,041 ひど過ぎるわ。 それでも 母親?→ 94 00:07:44,041 --> 00:07:48,045 公生は あんたに 喜んでほしくて 頑張ってたのよ。 95 00:07:48,045 --> 00:07:50,982 分かってるわよ そんなこと! 96 00:07:50,982 --> 00:07:52,982 (紘子)早希! 97 00:07:56,988 --> 00:08:01,993 (早希)分かってるわ。 でも→ 98 00:08:01,993 --> 00:08:07,999 私には 時間がないの。 99 00:08:07,999 --> 00:08:11,002 早希…。 100 00:08:11,002 --> 00:08:22,013 ♪♪~ 101 00:08:22,013 --> 00:08:27,018 助けて 助けてよ。 102 00:08:27,018 --> 00:08:30,021 誰か 助けて。 103 00:08:30,021 --> 00:08:35,026 音が… ピアノが… 僕の耳が…。 104 00:08:35,026 --> 00:08:38,029 音が 聞こえないよ。 105 00:08:38,029 --> 00:08:42,033 誰か 助けてよ。 106 00:08:42,033 --> 00:08:44,035 お母さん…。 107 00:08:44,035 --> 00:08:49,040 (紘子)《公生。 あんたを追い詰めたのは 私だ》→ 108 00:08:49,040 --> 00:08:53,040 《私が あんたを ピアニストにしようなんて言ったから》 109 00:08:54,979 --> 00:08:56,981 (紘子)ごめんね。 110 00:08:56,981 --> 00:09:00,985 (紘子)《音楽が 公生を 苦しめるものでしかないのに》 111 00:09:00,985 --> 00:09:02,987 (紘子)ごめんね。 112 00:09:02,987 --> 00:09:06,991 (紘子)《私は この子のそばに いては いけないんだ》 113 00:09:06,991 --> 00:09:10,991 (紘子)ごめんね。 ごめんね。 114 00:09:12,997 --> 00:09:14,997 (紘子)《でも…》 115 00:09:19,003 --> 00:09:22,003 (紘子)《公生は 戻ってきた》 116 00:09:24,008 --> 00:09:27,011 (紘子)何が あんたを ピアノに向かわせたの? 117 00:09:27,011 --> 00:09:31,015 僕は もう一度 その光景を体験したい。 118 00:09:31,015 --> 00:09:33,017 思ったんです。 119 00:09:33,017 --> 00:09:37,021 変な ピアニストに なりたいなって。 120 00:09:37,021 --> 00:09:40,024 (紘子)《早希を失った 公生は→ 121 00:09:40,024 --> 00:09:43,027 掛け替えのない 誰かと 出会ったのね》→ 122 00:09:43,027 --> 00:09:48,032 《公生が 信じてるのに ピアニストの私が→ 123 00:09:48,032 --> 00:09:51,969 音楽の力を信じないわけには いかないじゃない》 124 00:09:51,969 --> 00:09:56,974 ♪♪~ 125 00:09:56,974 --> 00:09:59,977 (紘子) 《早希。 ちゃんと見ててよ》→ 126 00:09:59,977 --> 00:10:05,983 《私たちの息子が 最後のお別れをしに行くから》 127 00:10:05,983 --> 00:10:09,987 ♪♪~ 128 00:10:09,987 --> 00:10:15,993 《ああ… やっぱり 思わずには いられない》 129 00:10:15,993 --> 00:10:19,997 《この曲は 母さんの においがする》 130 00:10:19,997 --> 00:10:23,997 (かをり) 《君は 誰のために弾くの?》 131 00:10:26,003 --> 00:10:30,007 《届くかな? 届くといいな》 132 00:10:30,007 --> 00:10:35,012 (早希)私が いなくなったら 公生は どうなるの?→ 133 00:10:35,012 --> 00:10:38,015 ちゃんと 生活できる? 134 00:10:38,015 --> 00:10:43,020 音楽で 食べていける? 今 私に できることは→ 135 00:10:43,020 --> 00:10:47,024 譜面を忠実に 正確に 弾かせること。→ 136 00:10:47,024 --> 00:10:49,026 手に技術さえ あれば→ 137 00:10:49,026 --> 00:10:52,026 将来 何とか 食べていけるかもしれない。 138 00:10:53,965 --> 00:10:56,968 (早希)ひどい 母親。→ 139 00:10:56,968 --> 00:11:00,972 あの子に 何も 残してあげられない。→ 140 00:11:00,972 --> 00:11:05,977 毎朝 歯磨き できるかしら。→ 141 00:11:05,977 --> 00:11:10,982 どこでも 寝ちゃうから 風邪 ひかないかしら。→ 142 00:11:10,982 --> 00:11:16,988 運動が 苦手だから 大ケガ しないかしら。→ 143 00:11:16,988 --> 00:11:22,994 もっと そばにいてあげたかった。→ 144 00:11:22,994 --> 00:11:30,001 私の宝物は 幸せになれるかしら。 145 00:11:30,001 --> 00:11:35,006 ♪♪~ 146 00:11:35,006 --> 00:11:37,008 《知ってたんだ》 147 00:11:37,008 --> 00:11:42,013 《母さんの亡霊は 僕が つくり出した 影》 148 00:11:42,013 --> 00:11:44,015 《逃げ出すための 理由》 149 00:11:44,015 --> 00:11:47,018 《僕の弱さ》 150 00:11:47,018 --> 00:11:51,956 《母さんは もう あの場所にいない》 151 00:11:51,956 --> 00:11:57,962 《母さんは 僕の中に いる》 152 00:11:57,962 --> 00:11:59,964 《そうだよね》 153 00:11:59,964 --> 00:12:04,969 《ピアノは 抱き締めるように 弾くんだよね》 154 00:12:04,969 --> 00:12:12,977 ♪♪~ 155 00:12:12,977 --> 00:12:15,980 ねえねえ お母さん。 156 00:12:15,980 --> 00:12:18,983 『愛の喜び』と 『愛の悲しみ』があるのに→ 157 00:12:18,983 --> 00:12:21,986 どうして いつも 『愛の悲しみ』を弾くの? 158 00:12:21,986 --> 00:12:24,989 あっ。 159 00:12:24,989 --> 00:12:26,989 それはね…。 160 00:12:29,994 --> 00:12:32,994 (早希) 悲しみに 慣れておくためよ。 161 00:12:34,999 --> 00:12:38,002 (紘子) 《私たちは つながっている》→ 162 00:12:38,002 --> 00:12:43,007 《音が 断続的に つながるように 私たちは 共有している》→ 163 00:12:43,007 --> 00:12:46,010 《音楽を通して 知っている 誰かと→ 164 00:12:46,010 --> 00:12:51,010 知らない 誰かと 世界中の誰かと》 165 00:12:54,018 --> 00:12:57,018 (かをり)《君も 行こう》 166 00:12:59,023 --> 00:13:03,027 《誰かと 同じように 母さんとも つながっている》 167 00:13:03,027 --> 00:13:07,031 《そう信じているから 僕は 進むんだ》 168 00:13:07,031 --> 00:13:12,031 《だから… だから…》 169 00:13:17,041 --> 00:13:19,041 《さよなら》 170 00:13:36,060 --> 00:13:40,064 (拍手) 171 00:13:40,064 --> 00:13:58,064 (観客たちの拍手) 172 00:14:04,021 --> 00:14:06,021 《さよなら》 173 00:14:21,428 --> 00:14:23,430 ≪(物音) (三池)あっ。 174 00:14:23,430 --> 00:14:26,433 ハハッ。 膝が 笑ってる。 175 00:14:26,433 --> 00:14:29,436 気が 抜けたかな。 176 00:14:29,436 --> 00:14:33,440 (三池)あっ。 ≪(紘子)公生! 公生! 177 00:14:33,440 --> 00:14:35,442 (小春)うぁ~! どわ~! 178 00:14:35,442 --> 00:14:38,445 (小春の泣き声) 179 00:14:38,445 --> 00:14:41,448 ≪(紘子)フッ。 モテモテだね 色男。 180 00:14:41,448 --> 00:14:44,451 娘が 男の胸に 飛び込んだなんて 知ったら→ 181 00:14:44,451 --> 00:14:47,451 旦那 泣くわね。 ハハ…。 182 00:14:51,458 --> 00:14:53,458 早希には 会えた? 183 00:14:55,462 --> 00:15:00,467 母さんは いつも 近くにいました。 184 00:15:00,467 --> 00:15:02,469 うん。 185 00:15:02,469 --> 00:15:08,492 ピアノのタッチも 指の運びも ペダルを キュッと踏む癖も→ 186 00:15:08,492 --> 00:15:12,413 味の好みも 食べる順番も→ 187 00:15:12,413 --> 00:15:16,417 僕の ちょっとした しぐさに 母さんがいる。 188 00:15:16,417 --> 00:15:23,424 僕らは… 僕と母さんは つながっている。 189 00:15:23,424 --> 00:15:25,426 うん。 190 00:15:25,426 --> 00:15:30,426 紘子さん。 母さんに 届いたかな。 191 00:15:32,433 --> 00:15:36,437 僕の 精いっぱいのピアノ。 192 00:15:36,437 --> 00:15:40,437 母さんに 届いたかな。 193 00:15:43,444 --> 00:15:47,448 (紘子)バカ。 あんたたちは つながってるんでしょ。 194 00:15:47,448 --> 00:15:50,448 届いたに 決まってんじゃん。 195 00:15:53,454 --> 00:16:06,467 (泣き声) 196 00:16:06,467 --> 00:16:12,406 《音楽があったから 出会えた 瞬間がある》 197 00:16:12,406 --> 00:16:14,408 《出会えた 感動がある》 198 00:16:14,408 --> 00:16:17,411 《出会えた 人たちがいる》 199 00:16:17,411 --> 00:16:20,414 《出会えた 思いがある》 200 00:16:20,414 --> 00:16:23,417 《これは 全部→ 201 00:16:23,417 --> 00:16:29,423 ピアノを 僕に教えてくれた 母さんが残してくれた 思い出》 202 00:16:29,423 --> 00:16:34,428 《母さん 僕は 幸せだよ》 203 00:16:34,428 --> 00:16:38,428 《ありがとう ありがとう》 204 00:16:40,434 --> 00:16:42,434 《さよなら》 205 00:16:44,438 --> 00:16:46,440 (観客)すてきだったなぁ。 206 00:16:46,440 --> 00:16:49,443 (観客)もう 帰っても いいくらいだ。 207 00:16:49,443 --> 00:16:51,445 (観客)次の演奏か。 208 00:16:51,445 --> 00:16:55,449 (観客)今 音 いらねぇ。 209 00:16:55,449 --> 00:16:58,452 (三池)《舞台に立つのが こんなに怖いなんて》 210 00:16:58,452 --> 00:17:00,454 (風間)《三池君…》 211 00:17:00,454 --> 00:17:02,456 (審査員)《これは つらいな》 212 00:17:02,456 --> 00:17:06,456 (三池)《逃げ出したい。 あっ》 213 00:17:08,479 --> 00:17:10,479 (三池)《ママ…》 214 00:17:12,399 --> 00:17:16,403 (三池)《僕は あそこまで 精いっぱい やっただろうか》→ 215 00:17:16,403 --> 00:17:20,407 《あそこまで 真摯に 向き合っただろうか》→ 216 00:17:20,407 --> 00:17:25,412 《僕も あそこまで 身も心も 捧げてみたい》→ 217 00:17:25,412 --> 00:17:28,415 《燃焼してみたい》→ 218 00:17:28,415 --> 00:17:30,415 《見てて!》 219 00:17:33,420 --> 00:17:37,424 (三池)《今は 無性に ママの声が 聞きたいよ》 220 00:17:37,424 --> 00:17:40,427 (観客)あれ? (風間)《ん?》 221 00:17:40,427 --> 00:17:43,430 (審査員)《いつもより 音が 柔らかい?》→ 222 00:17:43,430 --> 00:17:47,434 《そうか。 君も 打ち抜かれたか》→ 223 00:17:47,434 --> 00:17:51,434 《君たちも 高め合うのか》 224 00:17:57,444 --> 00:18:01,448 (絵見)あ~ 面白かった。 (落合)バイオリンは いいわね。 225 00:18:01,448 --> 00:18:04,451 (絵見)先生。 (落合)うん? 226 00:18:04,451 --> 00:18:08,422 (絵見)私 音楽やってて よかった。 227 00:18:08,422 --> 00:18:10,290 (落合)ウフッ。 228 00:18:10,290 --> 00:18:14,294 強敵を ぶちのめす! これぞ 至上の悦楽。 229 00:18:14,294 --> 00:18:16,296 (落合)《真性ドS》 230 00:18:16,296 --> 00:18:19,299 (渡)おっ 公生。 …と お姉さま。 231 00:18:19,299 --> 00:18:22,299 おーい! (椿)公生! 232 00:18:26,306 --> 00:18:28,308 (心臓の鼓動) 233 00:18:28,308 --> 00:18:33,313 (椿) 《あれ? あれ? おかしいな》→ 234 00:18:33,313 --> 00:18:38,313 《言葉が 出てこないや。 変なの》 235 00:18:40,320 --> 00:18:42,322 (渡)もう 帰っちまって いいのか? 236 00:18:42,322 --> 00:18:45,325 いいんじゃない? 僕なんか おまけの おまけだし。 237 00:18:45,325 --> 00:18:47,327 それに…。 238 00:18:47,327 --> 00:18:51,331 トンズラかました おまけに おきゅうを据えないとね。 239 00:18:51,331 --> 00:18:53,333 (椿)《怒ってる》 (渡)《怒ってる?》 240 00:18:53,333 --> 00:18:56,403 じゃあ 帰ろっか。 色々 疲れたよ。 241 00:18:56,403 --> 00:18:58,338 (小春)ジュース 飲みたい。 242 00:18:58,338 --> 00:19:01,341 (紘子)あ~ お母ちゃんも 飲みたいわ。 243 00:19:01,341 --> 00:19:05,345 椿。 頑張った僕に 一言 ないの? 244 00:19:05,345 --> 00:19:07,347 えっ? えっと…。 245 00:19:07,347 --> 00:19:10,384 何か 大人っぽい。 246 00:19:10,384 --> 00:19:15,389 何だよ それ。 褒めてほしかったのに。 247 00:19:15,389 --> 00:19:21,395 《あれ? あれれ? 変なの》→ 248 00:19:21,395 --> 00:19:27,401 《こらえてないと 涙が出そう… 涙?》→ 249 00:19:27,401 --> 00:19:31,405 《公生と いつもどおり話せて ほっとした 涙?》→ 250 00:19:31,405 --> 00:19:37,405 《公生と いつもどおり話せて 残念な涙?》 251 00:19:42,416 --> 00:19:47,421 ♪♪(ピアノの演奏) 252 00:19:47,421 --> 00:19:52,426 ♪♪~ 253 00:19:52,426 --> 00:19:54,428 (紘子)見に来てたなら→ 254 00:19:54,428 --> 00:19:57,431 一言 おっしゃってくだされば いいのに。 255 00:19:57,431 --> 00:19:59,433 相変わらず お人が悪いですね。→ 256 00:19:59,433 --> 00:20:02,436 落合先生。 (落合)フッ。 257 00:20:02,436 --> 00:20:05,439 有馬君が あなたに 師事していたなんて→ 258 00:20:05,439 --> 00:20:07,441 意外だったわ。 259 00:20:07,441 --> 00:20:12,379 有馬 早希が 他界してから あの家には 近づかなかったのに。→ 260 00:20:12,379 --> 00:20:18,385 あの子も 変わったわ。 面白い 演奏家になった。 261 00:20:18,385 --> 00:20:20,387 はい。 262 00:20:20,387 --> 00:20:25,392 音に 何かを宿し 聴いた人間に 何かを残す。→ 263 00:20:25,392 --> 00:20:31,398 あいつは 表現者としての道を 再び 歩みだしました。→ 264 00:20:31,398 --> 00:20:37,404 でも 有馬 早希を失ったことは→ 265 00:20:37,404 --> 00:20:42,409 公生にとって 私にとって 残念なことですが→ 266 00:20:42,409 --> 00:20:45,412 有馬 公生という 演奏家にとって→ 267 00:20:45,412 --> 00:20:47,412 必要なことだったんでしょうか。 268 00:20:49,416 --> 00:20:54,421 (落合)《有馬君の演奏には どこか悲しみが つきまとう》→ 269 00:20:54,421 --> 00:21:00,427 《最愛の母の死が 彼に何かを もたらしたのだとしたら→ 270 00:21:00,427 --> 00:21:04,427 それは 鬼の通る道だ》 271 00:21:06,433 --> 00:21:12,433 (紘子)《悲しみが 成長させる。 公生が 進むのなら…》 272 00:21:16,376 --> 00:21:19,379 (紘子) 《失って 進むのかもしれない》 273 00:21:19,379 --> 00:21:29,379 ♪♪~