1 00:00:14,868 --> 00:00:20,501 逆らえない運命をこの手で切り裂いてく 2 00:00:20,901 --> 00:00:26,334 ごまかせない現実をこの胸に受け止めて 3 00:00:26,601 --> 00:00:37,200 嘆き苦しみの果てに 蠢く魂の行方は 光差す方へ 4 00:00:37,334 --> 00:00:49,300 叫んで 叶えて 揺るぎない執着の彼方へ 5 00:00:49,868 --> 00:00:55,400 あたしごと 心ごと一瞬でもいいから 6 00:00:55,534 --> 00:01:00,501 喜びとゆう温もりを掴みとる為 7 00:01:00,601 --> 00:01:12,634 壊して 試して 精一杯生きて行くだけなんだ 8 00:01:12,901 --> 00:01:18,667 淋しさならどっかに 置き忘れてきたままで 9 00:01:18,767 --> 00:01:27,868 優しさなら 同情なら今はいらない 照らして 10 00:02:09,200 --> 00:02:11,367 恵美 やっぱり私… 11 00:02:11,701 --> 00:02:15,367 まだ言ってる もう来ちゃったんだから しょうがないでしょ 12 00:02:19,701 --> 00:02:20,200 あっ 13 00:02:20,400 --> 00:02:20,901 はっ! 14 00:02:22,300 --> 00:02:22,801 ふっ 15 00:02:22,868 --> 00:02:25,100 もう 何してんのよ 望 16 00:02:25,300 --> 00:02:26,734 あっ んっ ごめん 17 00:02:28,400 --> 00:02:29,334 2ヶ月前 18 00:02:29,667 --> 00:02:34,801 私は中学時代の友達に誘われて ある心霊スポット巡りに出かけた 19 00:02:36,033 --> 00:02:39,234 そしてそこで 私はあの人に出会った 20 00:02:49,200 --> 00:02:50,701 ねぇ 高遠くん 21 00:02:50,868 --> 00:02:51,367 ん? 22 00:02:52,033 --> 00:02:54,567 ここってホントに心霊スポットなわけ? 23 00:02:55,267 --> 00:02:57,534 ああ 確かな情報だよ 24 00:02:58,033 --> 00:03:02,968 3年前 ある銀行強盗の一味が このビルに立てこもったらしいんだ 25 00:03:03,801 --> 00:03:09,200 その時 逃げ切れないと思った 犯人の中の1人が 自暴自棄になって 26 00:03:16,734 --> 00:03:20,100 ビルに放たれた火は あっという間に燃え広がり 27 00:03:20,601 --> 00:03:23,334 多くの人々が逃げ遅れて 巻き添えになった 28 00:03:25,267 --> 00:03:28,033 その後 ある奇妙な噂が流れた 29 00:03:28,868 --> 00:03:32,601 焼け跡に遊びに入った子供が 帰ってこないって言うんだ 30 00:03:33,501 --> 00:03:36,934 そして その子供を探しに行った 大人たちも… 31 00:03:38,267 --> 00:03:42,934 そんなことがいくつか続くうちに 取り壊しを請け負う業者もいなくなり 32 00:03:43,534 --> 00:03:47,767 いつしかここは… 人喰いビルと呼ばれるようになった 33 00:03:48,734 --> 00:03:49,467 きゃあー 34 00:03:50,567 --> 00:03:55,434 気をつけて 僕はこういう所に慣れているけど みんなは危険かもしれない 35 00:03:55,901 --> 00:03:56,501 はい… 36 00:03:56,868 --> 00:04:01,334 で 高遠 ここがその 強盗たちがいたっていう部屋なわけ? 37 00:04:01,801 --> 00:04:05,701 ああ 感じるだろ? すごい霊気だ 38 00:04:05,968 --> 00:04:06,934 ホントかよ? 39 00:04:07,334 --> 00:04:08,200 ホントだって 40 00:04:10,300 --> 00:04:13,634 もう帰ったほうがいい ここは危険だ 41 00:04:14,701 --> 00:04:16,434 あっ 待って下さい 私も… 42 00:04:18,434 --> 00:04:18,934 あ? 43 00:04:22,200 --> 00:04:24,133 はっ! 人が… 44 00:04:24,968 --> 00:04:25,767 どうかしたの? 45 00:04:26,868 --> 00:04:28,567 あそこに 人の死体が… 46 00:04:29,200 --> 00:04:32,367 ふっ まさか… 本物なんてあるわけないって 47 00:04:33,901 --> 00:04:34,400 ん? 48 00:04:35,000 --> 00:04:38,100 ふっ なんだよこれ? ただのハリボテじゃん 49 00:04:38,234 --> 00:04:39,601 いたずらだろ きっと 50 00:04:40,868 --> 00:04:44,067 まったく 死者への冒涜もいいところだな 51 00:04:44,400 --> 00:04:46,834 でもこれって 本物の札じゃね? 52 00:04:47,434 --> 00:04:48,367 ま まさか… 53 00:04:49,167 --> 00:04:49,801 離れて! 54 00:04:50,133 --> 00:04:50,634 ん? 55 00:04:51,667 --> 00:04:53,267 早くそいつから離れて! 56 00:04:54,701 --> 00:04:56,100 君は 確か… 57 00:04:56,601 --> 00:04:57,801 返せ… 58 00:04:57,868 --> 00:04:58,367 え? 59 00:04:58,734 --> 00:05:02,968 返せ 俺の 俺の金だ 60 00:05:03,167 --> 00:05:06,801 返せ 返せ 返せ! 61 00:05:06,868 --> 00:05:07,367 はっ! 62 00:05:11,267 --> 00:05:12,100 うわあ 63 00:05:12,267 --> 00:05:13,701 何をしてんの 早くこっち! 64 00:05:14,133 --> 00:05:15,033 ああっ ああーっ 65 00:05:15,567 --> 00:05:18,400 落ち着いて! そこから下りれば外へ出られるから 66 00:05:19,067 --> 00:05:19,567 あっ 67 00:05:19,901 --> 00:05:23,534 俺の金を盗りやがった 殺してやる! 68 00:05:25,067 --> 00:05:26,067 私につかまって 69 00:05:28,767 --> 00:05:29,534 急いで 70 00:05:29,601 --> 00:05:30,100 ああっ 71 00:05:30,200 --> 00:05:32,400 みんな俺の金だ〜! 72 00:05:33,100 --> 00:05:33,801 ああっ! 73 00:05:38,267 --> 00:05:38,767 はっ 74 00:05:39,534 --> 00:05:42,868 あ… しっかりして下さい 大丈夫で… はっ! 75 00:05:44,167 --> 00:05:48,067 死んでる? そんな… はっ! 76 00:05:48,400 --> 00:05:50,901 お前らみんな殺してやる 77 00:05:51,968 --> 00:05:54,801 あっ あっ あ… いやあー! 78 00:05:55,367 --> 00:05:57,067 逃がさねー! 79 00:06:00,267 --> 00:06:00,901 ああっ! 80 00:06:07,167 --> 00:06:12,934 ふふひゃひゃ ひゃひゃ… 81 00:06:13,033 --> 00:06:13,667 ううっ… 82 00:06:13,834 --> 00:06:15,801 お前も死ねー! 83 00:06:16,734 --> 00:06:20,067 うおーっ おおー うー おー 84 00:06:20,133 --> 00:06:25,601 うっ うー うおー おーっ おーっ… 85 00:06:25,667 --> 00:06:26,200 えっ 86 00:06:27,601 --> 00:06:29,934 強い未練を持った死体が屍となる 87 00:06:31,467 --> 00:06:34,734 生きた死体… それは生者を呪い命を奪う 88 00:06:35,334 --> 00:06:36,734 聞いたことがあるぜ 89 00:06:37,400 --> 00:06:41,901 同じ屍を使って俺たちを始末しようって ヤツらがいるってなぁ! 90 00:06:42,634 --> 00:06:44,501 てめぇがその不死殺しか! 91 00:06:45,667 --> 00:06:46,601 畜生め! 92 00:06:47,300 --> 00:06:52,200 人間じゃねえって分かってたら 最初から死体をバラすつもりでやるんだった! 93 00:06:52,434 --> 00:06:52,934 んんっ 94 00:06:54,601 --> 00:06:59,067 その時 恐怖と驚きとは別の感情が 私を支配していた 95 00:07:00,167 --> 00:07:03,968 私は戦うその人を 美しいと感じていた 96 00:07:05,334 --> 00:07:10,000 死は恐ろしいものだと人は言う だけど そうだろうか 97 00:07:11,033 --> 00:07:14,234 人は死によって この世から解放される 98 00:07:15,300 --> 00:07:19,834 そう あの人の美しさは… 死の美しさだ 99 00:07:28,734 --> 00:07:29,501 ん? 100 00:07:40,801 --> 00:07:41,300 あっ 101 00:07:45,634 --> 00:07:49,901 あの日以来 私はもう一度 あの人に会いたいと思った 102 00:07:51,200 --> 00:07:52,067 どうしてだろう 103 00:07:57,801 --> 00:08:00,968 けれど もう二度と屍もあの人も 104 00:08:01,567 --> 00:08:04,400 私の前に姿を現すことはなかった 105 00:08:09,934 --> 00:08:10,434 あっ 106 00:08:16,534 --> 00:08:17,934 いた あの人だ! 107 00:08:21,100 --> 00:08:24,801 何度も言ったはずよ 私たちに関わらないでって 108 00:08:25,968 --> 00:08:29,334 分かってる でも どうしても教えてほしい 109 00:08:30,033 --> 00:08:31,167 水薙生(みない)はどこにいる? 110 00:08:32,234 --> 00:08:33,868 水薙生? 誰それ? 111 00:08:34,133 --> 00:08:36,567 ほら 君と同じ光言宗の… 112 00:08:37,067 --> 00:08:38,300 そんな人知らない 113 00:08:41,567 --> 00:08:42,400 殺したのか? 114 00:08:42,734 --> 00:08:43,234 はっ 115 00:08:45,601 --> 00:08:49,434 本当に何も知らないの 私たちは何もしていない 116 00:08:50,100 --> 00:08:53,334 でも景世は解決したと言っていた… それだけ 117 00:08:53,734 --> 00:08:54,734 嘘をつくな! 118 00:08:55,300 --> 00:08:57,701 水薙生は… 水薙生はどこに行ったんだ! 119 00:09:04,834 --> 00:09:05,601 くそ… 120 00:09:09,100 --> 00:09:10,601 あの子 どっかで… 121 00:09:11,467 --> 00:09:12,467 そこのあなた 122 00:09:12,634 --> 00:09:13,133 あっ! 123 00:09:13,634 --> 00:09:15,033 旺里(オーリ)のお友達? 124 00:09:15,267 --> 00:09:17,400 あ いえ そのー… 125 00:09:18,400 --> 00:09:20,434 失礼しました! あっ… 126 00:09:22,567 --> 00:09:23,467 変な子 127 00:09:28,334 --> 00:09:31,767 なあ旺里 お前何か知ってるんだろ? 128 00:09:33,400 --> 00:09:39,200 先輩が変な死に方したり 今度は人を刺したなんて話聞くと 俺… 129 00:09:41,200 --> 00:09:41,767 ごめん 130 00:09:42,767 --> 00:09:45,534 なーに暗い顔してんだよ お前ら! 131 00:09:45,968 --> 00:09:49,300 やれやれ 一体どうなるんだい 生徒会補佐は 132 00:09:49,834 --> 00:09:51,801 生徒会はお前だけだろ 133 00:09:52,400 --> 00:09:54,167 手伝わせてやってるだろ! 134 00:09:54,767 --> 00:09:58,467 この1年総括 犬彦瑞樹の下で 仕事を仕込まれ 135 00:09:58,701 --> 00:10:02,234 2年後期には あたしが会長 お前たちが各役員として 136 00:10:02,300 --> 00:10:03,868 様々な改革を断行! 137 00:10:04,167 --> 00:10:08,601 歴史に残る依海高校生徒会 黄金時代を築き上げ… って 138 00:10:08,934 --> 00:10:10,734 人の話をちゃんと聞けーい! 139 00:10:11,067 --> 00:10:13,901 まーあー いろいろあんだろうけどさぁ 140 00:10:14,267 --> 00:10:18,734 今日は2人の悩みなんか1発でぶっとぶ すげーもん見せてやっからよ 141 00:10:23,267 --> 00:10:23,834 ん? 142 00:10:25,033 --> 00:10:27,968 あれ春日じゃないか なんだよ 143 00:10:28,033 --> 00:10:32,167 なんだよとはなんだ! 彼女こそ我らの お胸様なるぞ! 144 00:10:32,467 --> 00:10:33,534 お胸様? 145 00:10:35,167 --> 00:10:37,267 なっ 見ろ あれを! 146 00:10:39,501 --> 00:10:42,267 お おお〜! 147 00:10:43,167 --> 00:10:47,634 アイドルもいい 転校生もいい しかし俺は 原点に帰ることにした 148 00:10:48,067 --> 00:10:52,033 入学式の日から ひそかに注目していたマイゴッデス! 149 00:10:52,534 --> 00:10:56,767 はぁ〜 まったく 一体どうなるんだい生徒会は 150 00:10:57,234 --> 00:11:00,234 いいだろ 幸せだろ 悩みなんか吹っ飛ぶだろ! 151 00:11:00,834 --> 00:11:01,467 ヤベッ 逃げろ! 152 00:11:01,534 --> 00:11:02,033 あっ! 153 00:11:02,167 --> 00:11:02,667 はっ 154 00:11:05,734 --> 00:11:06,434 あの子… 155 00:11:08,334 --> 00:11:11,767 ねぇ あれから旺里くんと何か話した? 156 00:11:12,434 --> 00:11:13,767 いや 異月は? 157 00:11:14,434 --> 00:11:17,567 ううん 完全に避けられてるって感じ 158 00:11:18,734 --> 00:11:21,567 水薙生は 監査官のほうで 処分したらしいんだけど 159 00:11:23,067 --> 00:11:25,167 僕らが殺したも同然だからね 160 00:11:26,033 --> 00:11:29,734 でも これで彼が近づかなくなるなら ちょうどいいんでしょ 161 00:11:31,000 --> 00:11:31,834 そうだな 162 00:11:36,801 --> 00:11:38,801 星村眞姫那とはどうなのかな? 163 00:11:39,667 --> 00:11:41,334 余計に近づかないと思う 164 00:11:42,167 --> 00:11:45,901 彼 眞姫那ちゃんを 自分の兄の彼女だって思ってるわよ 165 00:11:47,133 --> 00:11:49,000 あの2人って そうなのか? 166 00:11:49,334 --> 00:11:50,801 んなわけないじゃない 167 00:11:52,400 --> 00:11:54,667 眞姫那ちゃんの気持ちは分からないけど 168 00:11:57,234 --> 00:11:59,133 屍姫だから分かってるよ 169 00:12:00,634 --> 00:12:01,434 そうね 170 00:12:04,701 --> 00:12:06,200 旺里〜 171 00:12:06,367 --> 00:12:06,868 あ? 172 00:12:07,067 --> 00:12:08,534 旺里〜 173 00:12:08,667 --> 00:12:10,434 うわーっ! どうした牛 174 00:12:10,734 --> 00:12:11,501 あのー… 175 00:12:11,667 --> 00:12:12,167 あ? 176 00:12:12,501 --> 00:12:16,133 こちらが花神旺里でございます お胸様 177 00:12:16,567 --> 00:12:17,801 むね… え? 178 00:12:21,067 --> 00:12:22,367 ごめんなさい 急に 179 00:12:22,701 --> 00:12:24,300 あっ いいよ 別に 180 00:12:24,968 --> 00:12:28,534 牛島くんに聞いたら あなたとお友達だって言うから 181 00:12:29,067 --> 00:12:29,901 あの… 182 00:12:29,968 --> 00:12:33,100 花神旺里くん 私はっきり言います 183 00:12:33,667 --> 00:12:34,167 あ はい 184 00:12:34,968 --> 00:12:36,834 あの人のことは諦めて下さい 185 00:12:37,667 --> 00:12:38,467 あの人? 186 00:12:39,133 --> 00:12:43,200 お寺の前で待ち伏せしてたでしょ 髪の長い綺麗な人 187 00:12:44,567 --> 00:12:47,300 あの屍姫のことだろ 旺里 188 00:12:47,868 --> 00:12:49,267 星村眞姫那? 189 00:12:49,934 --> 00:12:53,634 眞姫那? 星村眞姫那さんって おっしゃるんですね あの方 190 00:12:54,133 --> 00:12:57,767 うん でも彼女には 近づかないほうがいいよ 191 00:12:58,200 --> 00:12:59,467 え? どうして? 192 00:12:59,968 --> 00:13:02,334 どうしてって それは… 193 00:13:02,667 --> 00:13:06,100 屍姫は死に憧れる者を引き寄せる 194 00:13:06,634 --> 00:13:09,300 この女も死に魅せられたのかな? 195 00:13:09,934 --> 00:13:11,467 お前と同じように 196 00:13:11,601 --> 00:13:12,167 え? 197 00:13:12,968 --> 00:13:15,267 あのう どうかしたんですか? 198 00:13:15,567 --> 00:13:17,734 あっ いや 別に… はっ 199 00:13:18,033 --> 00:13:22,434 お前は死に惹かれるように 屍姫に惹かれている 200 00:13:23,667 --> 00:13:26,100 もう逃げられはしないのさ 201 00:13:26,334 --> 00:13:27,934 黙れ! あっ 202 00:13:32,033 --> 00:13:32,968 あれ… 203 00:13:33,534 --> 00:13:35,634 ああ ああああ… 204 00:13:36,100 --> 00:13:41,267 違うんだ! ネコを捕まえようと… ああ… ああ… 205 00:13:41,334 --> 00:13:43,767 きゃあー! 206 00:13:45,033 --> 00:13:48,133 うっ 嘘つき! ネコなんていないじゃないですか! 207 00:13:48,567 --> 00:13:50,067 本当にネコが… 208 00:13:50,567 --> 00:13:55,300 あなたは あの人の本当の姿も知らないで 追いかけ回してるだけなんだ 209 00:13:55,634 --> 00:13:57,334 不潔! 男のくせに! 210 00:13:57,801 --> 00:14:01,100 どういう意味だよ 君のこと思って言ってるんだろ 211 00:14:01,501 --> 00:14:04,868 私 あなたから眞姫那さんを 絶対守ってみせます! 212 00:14:08,434 --> 00:14:14,267 ふっふふ… 誰にも僕は見えない 僕はお前なんだから 213 00:14:19,634 --> 00:14:21,534 できたわよ はい 214 00:14:21,634 --> 00:14:23,367 わっ! たったか たっ… 215 00:14:24,701 --> 00:14:28,767 うん… このぐらいできるんなら 腕の再生は完璧だな 216 00:14:29,801 --> 00:14:32,100 そのテストなら他にやり方あるでしょ 217 00:14:33,367 --> 00:14:38,234 旺里が来れば手伝ってもらうんだけど やっぱり相当怒ってるみたいだな 218 00:14:39,834 --> 00:14:41,033 旺里って 何者? 219 00:14:41,434 --> 00:14:41,934 ん? 220 00:14:42,734 --> 00:14:44,901 拾ってきたって 言ってたわよね 221 00:14:45,767 --> 00:14:50,033 監査官や伊佐木は何か知ってるみたいだけど どういう子だったの? 222 00:14:51,701 --> 00:14:53,133 普通の子供だよ 223 00:14:53,501 --> 00:14:54,067 違う! 224 00:14:55,033 --> 00:14:56,334 最初から変だった 225 00:14:56,901 --> 00:15:00,801 私の心臓が動いていないことを知っても あいつは怖がらなかった 226 00:15:02,167 --> 00:15:07,934 水薙生の時だって 屍姫だと知っていながら 普通の人間と同じように接していた 227 00:15:09,367 --> 00:15:11,501 どうして そんなことができるの? 228 00:15:11,968 --> 00:15:13,367 とても普通とは思えない 229 00:15:15,701 --> 00:15:20,767 あいつがここへ来たのは 確か 3歳ぐらいの頃だった 230 00:15:23,534 --> 00:15:26,767 その頃のあいつは 服の着方や食器の使い方 231 00:15:27,567 --> 00:15:29,834 果てはトイレの使い方まで何も知らない 232 00:15:30,434 --> 00:15:34,467 そして 人としての感情すら 何も知らなかった 233 00:15:37,200 --> 00:15:38,200 そんなある日 234 00:15:42,033 --> 00:15:43,467 拾ったのか? それ 235 00:15:44,033 --> 00:15:46,601 違う 河原で泣いてたから 236 00:15:47,467 --> 00:15:48,968 それを拾ったって… 237 00:15:49,033 --> 00:15:54,167 んんっ それじゃないって言いたいのよね お友達なんでしょ? 238 00:15:55,167 --> 00:16:00,634 それまで 他の子供にまるで興味を示さなかった 旺里が 初めて目を向けたものは 239 00:16:00,934 --> 00:16:02,267 小さな命だった 240 00:16:03,200 --> 00:16:05,968 世話というには あまりに不器用だったが 241 00:16:06,968 --> 00:16:09,934 旺里が少しずつ 生き返っていくように見えた 242 00:16:11,367 --> 00:16:12,033 そして… 243 00:16:17,033 --> 00:16:18,033 ひどい… 244 00:16:18,567 --> 00:16:19,467 供養してやろう 245 00:16:20,167 --> 00:16:23,834 理子 軍手と線香を頼む 俺はシャベルを取ってくる 246 00:16:25,801 --> 00:16:29,434 命からものに変わった子ネコを 旺里は見つめていた 247 00:16:33,300 --> 00:16:34,834 あっ ああ… 248 00:16:35,968 --> 00:16:36,601 旺里… 249 00:16:42,834 --> 00:16:44,901 どうして こんな所に連れて来たんだ? 250 00:16:47,267 --> 00:16:50,367 会ったのはここだから ここでまた鳴きだす 251 00:16:54,701 --> 00:16:57,067 あっ… また鳴く! 252 00:16:59,300 --> 00:17:02,734 旺里 死んだヤツに 俺たちがしてやれることは 253 00:17:02,968 --> 00:17:06,033 死後思い出してやることと 泣くことだけだ 254 00:17:07,434 --> 00:17:13,100 坊主は死んだヤツのためにいるんじゃない 生きて哀しみに沈む人のためにいる 255 00:17:14,100 --> 00:17:18,667 だから旺里 泣くんだ… 泣けばいい 256 00:17:21,067 --> 00:17:21,801 は… 257 00:17:23,067 --> 00:17:27,200 う うっ うっ うあー 258 00:17:27,267 --> 00:17:31,100 それが 旺里が手にした 最初の感情だったと思う 259 00:17:32,834 --> 00:17:35,033 人は普段 死を忘れている 260 00:17:36,033 --> 00:17:39,901 たとえ身近な死で思い出しても またすぐに忘れてしまう 261 00:17:40,868 --> 00:17:44,434 だが旺里は 人より少しだけ死を忘れにくい 262 00:17:45,100 --> 00:17:46,868 忘れちゃいけないと思ってる 263 00:17:47,634 --> 00:17:50,767 どうして… それじゃ 自分が辛いだけじゃない! 264 00:17:51,601 --> 00:17:52,868 何の得にもならない 265 00:17:52,968 --> 00:17:56,367 さてと… じゃ そろそろ行ってくる 266 00:17:56,801 --> 00:17:57,434 どこへ? 267 00:17:58,267 --> 00:18:00,868 ふっ 少しは本山にも顔を出さないとな 268 00:18:09,100 --> 00:18:14,133 旺里… 旺里… 旺里… 269 00:18:15,267 --> 00:18:18,767 旺里… 旺里… 270 00:18:19,868 --> 00:18:21,901 もう忘れちゃったのか? 271 00:18:25,167 --> 00:18:26,434 僕のこと 272 00:18:27,901 --> 00:18:30,167 お前 生きてる? 273 00:18:31,067 --> 00:18:32,767 旺里くん どうしたの? 274 00:18:33,667 --> 00:18:34,434 ネコ 275 00:18:34,901 --> 00:18:38,767 ん… もう泣かないで寝ようね 276 00:18:39,400 --> 00:18:40,267 おやすみ 277 00:18:43,767 --> 00:18:44,801 どうして… 278 00:18:45,367 --> 00:18:49,300 僕はお前にしか見えない 僕はお前だ 279 00:18:49,534 --> 00:18:50,033 え? 280 00:18:50,434 --> 00:18:55,434 忘れたのか? 僕の… 僕たちのことを 281 00:18:57,200 --> 00:18:57,534 お? 282 00:18:57,601 --> 00:18:58,968 あ〜 また 283 00:18:59,634 --> 00:19:02,434 すいません ちょっと考え事してて 284 00:19:02,901 --> 00:19:06,334 あの子のことか? 悪かっ… うおっ ごおっ 285 00:19:06,434 --> 00:19:08,467 うげっ ああ いや 286 00:19:08,901 --> 00:19:14,067 預かったんだが どうしても行く所が あるって言うから つい行かせちゃってさ 287 00:19:14,133 --> 00:19:16,067 まだ行方 分からないの? 288 00:19:16,667 --> 00:19:20,300 いいんです ご迷惑をおかけしました 289 00:19:26,934 --> 00:19:27,501 あの… 290 00:19:27,767 --> 00:19:28,334 あっ 291 00:19:28,968 --> 00:19:30,501 眞姫那さん ですか? 292 00:19:31,400 --> 00:19:32,501 あなた 確か… 293 00:19:33,067 --> 00:19:36,400 人喰いビルで助けていただいた 春日望です 294 00:19:37,567 --> 00:19:40,467 あの時は本当にありがとうござ… あっ 295 00:19:42,767 --> 00:19:47,467 忘れたほうが自分のためよ 私のことも あの夜のことも 296 00:19:47,767 --> 00:19:49,701 忘れられません! 眞姫那さん 297 00:19:50,567 --> 00:19:51,400 帰って 298 00:19:51,801 --> 00:19:56,400 どうしてですか? 旺里くんは あなたのことなんか何も分かりません! 299 00:19:56,734 --> 00:19:57,234 え? 300 00:19:57,734 --> 00:20:00,634 ダメです あの子は何も分かってない 301 00:20:00,934 --> 00:20:03,200 あなたのことも 死についても 302 00:20:03,567 --> 00:20:04,200 死? 303 00:20:04,434 --> 00:20:08,467 死は永遠で 選ばれた者だけが 近づくことができる 304 00:20:08,767 --> 00:20:12,534 死の美しさ… だから私は あなたに… 305 00:20:13,300 --> 00:20:16,367 死は死よ それ以外の何物でもないわ 306 00:20:16,868 --> 00:20:17,467 でも! 307 00:20:17,834 --> 00:20:19,667 あなたに旺里の何が分かるの? 308 00:20:20,467 --> 00:20:23,801 旺里は あなたなんかよりずっと 死を身近に感じている 309 00:20:24,934 --> 00:20:26,033 あなたのことも? 310 00:20:30,300 --> 00:20:34,567 う… ううっ ううっ ううっ ううっ… 311 00:20:36,767 --> 00:20:37,300 はぁ… 312 00:20:39,067 --> 00:20:39,634 ごめん 313 00:20:41,501 --> 00:20:44,734 なんか俺のことであの人 誤解してるみたいだ 314 00:20:45,334 --> 00:20:48,767 別に… それより もう来ないんじゃなかったの? 315 00:20:49,801 --> 00:20:53,734 あっ そいつ たまに一緒にいるよね 316 00:20:54,400 --> 00:20:55,834 アパートで飼っていいの? 317 00:20:56,100 --> 00:20:59,300 え? あの 見えるの? 318 00:21:00,234 --> 00:21:02,367 いくら暗くてもネコくらい見えるわよ 319 00:21:02,868 --> 00:21:05,367 あ 景世なら本山だけど 320 00:21:06,634 --> 00:21:08,834 少し 聞いてもいいかな? 321 00:21:10,067 --> 00:21:10,901 水薙生のこと? 322 00:21:11,801 --> 00:21:16,934 うん 考えてみたら 俺 あの子のこと何にも知らないから 323 00:21:17,934 --> 00:21:20,601 よかったら どんな子だったのか 話してくれないか? 324 00:21:22,067 --> 00:21:26,467 死んだ者にしてあげられるのは 思い出すことと泣くことだけ 325 00:21:27,567 --> 00:21:29,801 昔 アニキに言われたんだ 326 00:21:31,033 --> 00:21:35,133 でも このままじゃ 思い出すことすら少なすぎる 327 00:21:40,100 --> 00:21:41,334 お茶しかないわよ 328 00:21:41,934 --> 00:21:42,434 え? 329 00:21:44,133 --> 00:21:45,067 ありがとう 330 00:22:15,400 --> 00:22:20,501 新しい世界はもう 331 00:22:21,334 --> 00:22:27,267 目の前に迫る蜃気楼ね 332 00:22:27,801 --> 00:22:32,200 退屈な日々に別れを告げたら 333 00:22:33,701 --> 00:22:39,234 無限の可能性が あたしを待つ 334 00:22:39,934 --> 00:22:42,767 抱きしめて今 希望のかたち 335 00:22:42,834 --> 00:22:45,534 永遠に求めて 336 00:22:45,834 --> 00:22:48,701 孤独にさえ負けない心で 337 00:22:48,767 --> 00:22:52,334 立ち向かう未来へ 338 00:22:52,567 --> 00:23:02,000 夢果てなくとも 諦めたくはない 339 00:23:04,100 --> 00:23:09,434 不安な夜をいくつ数え いくつ超えて 340 00:23:10,067 --> 00:23:14,801 生まれた意味をたくさん考えて 341 00:23:14,868 --> 00:23:21,467 答え出ないまま朝を向かえて 342 00:23:26,434 --> 00:23:30,667 星は天に輝き 人は地にうごめきあがく 343 00:23:31,434 --> 00:23:35,267 でも生者と死者が逆転するような この背水では 344 00:23:35,701 --> 00:23:38,501 「地に星」も瞬き始める