1 00:00:33,155 --> 00:00:35,157 < あなたは想像できるだろうか? 2 00:00:35,157 --> 00:00:40,329 想いを寄せた相手に 指一本 触れることすらできない 人生を。 3 00:00:40,329 --> 00:00:42,498 触ったのものの命を奪う。 4 00:00:42,498 --> 00:00:45,668 それが 魔女が彼にかけた呪いだった。 5 00:00:45,668 --> 00:00:50,006 実の母には距離を置かれ 友人にはバケモノと ののしられ 6 00:00:50,006 --> 00:00:55,344 見知らぬ人にまで 森に住む死神だとウワサされた。 7 00:00:55,344 --> 00:01:00,344 だが 彼は 決して孤独ではなかった> 8 00:02:32,799 --> 00:02:41,474 (カフ)A… B… C… E? 9 00:02:41,474 --> 00:02:43,976 (ロブ)Cの次はDですな。 10 00:02:43,976 --> 00:02:47,146 ん~ 覚えられん 頭が痛いぞ…。 11 00:02:47,146 --> 00:02:49,482 (アリス)まだ始めたばかりですから。 12 00:02:49,482 --> 00:02:52,151 (坊ちゃん)そうだよ 僕たちも応援するからさ。 13 00:02:52,151 --> 00:02:55,321 すまん 早く読み書きが できるようになって 14 00:02:55,321 --> 00:02:57,490 ザインを ビックリさせてやりたいのだが。 15 00:02:57,490 --> 00:02:59,492 ((ザイン:カフちゃんすご~い。 16 00:02:59,492 --> 00:03:01,661 かしこ~い)) 17 00:03:01,661 --> 00:03:04,330 そういえば 今日はザインは? 18 00:03:04,330 --> 00:03:07,667 サーカスにいる。 売り飛ばされたの…? 19 00:03:07,667 --> 00:03:11,170 暇なので 二人でサーカスで 働き始めたんだ。 20 00:03:11,170 --> 00:03:15,341 あそこなら どんな姿をしていても 魔女だとはバレない。 21 00:03:15,341 --> 00:03:17,343 どうだ ザインは賢いだろ! 22 00:03:17,343 --> 00:03:20,179 あ うん まあ…。 フフッ。 《坊ちゃん:相変わらずカフの中で 23 00:03:20,179 --> 00:03:22,782 ザインの評価 高めなんだよなぁ》 24 00:03:22,782 --> 00:03:25,618 ともかく 文字は大切ですからね。 25 00:03:25,618 --> 00:03:28,788 カフ殿には しっかり学んでいただきますよ。 26 00:03:28,788 --> 00:03:30,957 うむ! よろしく頼む 先生! 27 00:03:30,957 --> 00:03:33,793 ところで カフ殿の「殿」ってなんだ? 28 00:03:33,793 --> 00:03:36,129 さぁ? ただ 語呂がよいので。 29 00:03:36,129 --> 00:03:38,129 そこ適当なんだ…。 30 00:03:44,804 --> 00:03:48,808 (メイドたち)おはようございます ウォルターお坊ちゃま。 31 00:03:48,808 --> 00:03:51,477 (ウォルター)おはよう。 (メイドたち)わぁ…。 32 00:03:51,477 --> 00:03:53,479 (ヴィオラ)かっこい~。 33 00:03:53,479 --> 00:03:56,149 (ヴィオラ)まるでアイドルみたいだね~。 34 00:03:56,149 --> 00:03:59,652 ヴィオラ またどこかへ 出かけるつもりか? 35 00:03:59,652 --> 00:04:01,654 もうすぐ ランチの時間だぞ。 36 00:04:01,654 --> 00:04:04,490 お母様を なだめる 僕の苦労も わかってくれ。 37 00:04:04,490 --> 00:04:07,160 しかたないじゃん。 用事あるんだし。 38 00:04:07,160 --> 00:04:10,830 まさか 例の別邸に 行くんじゃないだろうな? 39 00:04:10,830 --> 00:04:12,999 呪われた長男のところへ…。 40 00:04:12,999 --> 00:04:15,168 お兄様には関係ない。 41 00:04:15,168 --> 00:04:19,672 関係あるさ。 僕はじきに この家を継ぐ立場にある。 42 00:04:19,672 --> 00:04:23,609 妹が何を考えているか 知っておくのも家長の務め。 43 00:04:23,609 --> 00:04:25,611 でも 次男じゃん。 うぐっ。 44 00:04:25,611 --> 00:04:29,282 呪いさえ解ければ 当然あっちが家長でしょ。 45 00:04:29,282 --> 00:04:31,617 (ヴィオラ)長男なんだから。 46 00:04:31,617 --> 00:04:36,455 ヒドイじゃないか… 僕が一番 気にしてることを言うなんて…。 47 00:04:36,455 --> 00:04:39,292 大げさだよ 次男って言っただけで。 48 00:04:39,292 --> 00:04:42,295 ほらまた言った! また言った~! 49 00:04:42,295 --> 00:04:45,965 (ウォルター)そもそも 僕は アイツがずっと嫌いだったんだ。 50 00:04:45,965 --> 00:04:49,302 少し早く生まれただけで 何もない男だろ。 51 00:04:49,302 --> 00:04:52,805 お母様はいつまでアイツに 期待する気なんだろう…。 52 00:04:52,805 --> 00:04:55,308 呪いが いつ解けるかも わからないのに。 53 00:04:55,308 --> 00:04:57,810 ねぇ 紅茶飲んだら出ていい? 54 00:04:57,810 --> 00:05:00,146 あんまり時間もない…。 次男!? 55 00:05:00,146 --> 00:05:04,150 また僕が次男だと言いたいのか!? いや めんどくさいな この人…。 56 00:05:04,150 --> 00:05:06,152 まあいい わかった。 57 00:05:06,152 --> 00:05:08,654 ここから別邸まで どのくらい かかるんだ? 58 00:05:08,654 --> 00:05:10,656 ん~ 二時間くらいかな。 59 00:05:10,656 --> 00:05:13,659 フッ… 語るに落ちたな ヴィオラ! 60 00:05:13,659 --> 00:05:16,662 はっ! やはり行先は別邸だったか! 61 00:05:16,662 --> 00:05:18,664 でも二時間の「二」は 62 00:05:18,664 --> 00:05:22,101 次男を連想させるからイヤだ~! 63 00:05:22,101 --> 00:05:24,103 死んだ。 64 00:05:24,103 --> 00:05:28,107 なぜだ… なぜあの男のところへ行く! 65 00:05:28,107 --> 00:05:31,110 なぜ あの男を慕う? 僕じゃダメなのか!? 66 00:05:31,110 --> 00:05:34,280 僕の方が! 家長に向いてると思わないかい!? 67 00:05:34,280 --> 00:05:36,282 必死すぎて怖いよ! 68 00:05:36,282 --> 00:05:39,619 別にあたしは どっちの肩を持つつもりもないし。 69 00:05:39,619 --> 00:05:42,119 そんなこと言わずに 僕を選べよぉおお! 70 00:05:45,625 --> 00:05:48,294 とにかく あたしもう行くから。 71 00:05:48,294 --> 00:05:51,464 別邸のこと お母様には 内緒にしといてね。 72 00:05:51,464 --> 00:05:53,466 さぁ 約束はできないな。 73 00:05:53,466 --> 00:05:55,466 (ヴィオラ)次男のくせに。 (ドアを閉める音) 74 00:05:57,470 --> 00:05:59,470 (ドアを閉める音) 75 00:06:01,474 --> 00:06:03,809 遅れて申し訳ありません。 76 00:06:03,809 --> 00:06:06,646 ヴィオラは 「友達」のところに行くと。 77 00:06:06,646 --> 00:06:10,483 そう。 《ウォルター:いずれ思い知らせてやる。 78 00:06:10,483 --> 00:06:13,486 アイツより 僕が優れてるってことを…。 79 00:06:13,486 --> 00:06:16,656 この家の家長に ふさわしいってことを…》 80 00:06:16,656 --> 00:06:19,825 (ヴィオラ)やっほ~ お兄様~! 81 00:06:19,825 --> 00:06:21,761 ヴィオラちゃんだぞ~! 82 00:06:21,761 --> 00:06:25,264 (ヴィオラ)うえっ!? えっ…。 83 00:06:25,264 --> 00:06:27,600 誰ぇ…? カフだ。 84 00:06:27,600 --> 00:06:29,769 サーカスで芸人をしている。 85 00:06:29,769 --> 00:06:32,772 サーカス…? この家の人は? 86 00:06:32,772 --> 00:06:34,941 知らん。 まあ くつろいでいけ。 87 00:06:34,941 --> 00:06:38,444 《ヴィオラ:ヤバイ 不審者だ… 勝手に上がりこんだのかな?》 88 00:06:38,444 --> 00:06:40,446 いや 私もだけど…。 89 00:06:40,446 --> 00:06:44,450 ザインに似てる。 金ぴかザインだ。 90 00:06:44,450 --> 00:06:47,787 《笑ってる… もしかして泥棒!? 91 00:06:47,787 --> 00:06:51,123 泥棒だとしたら あたしがなんとかしなきゃ…。 92 00:06:51,123 --> 00:06:55,461 そしたらご褒美に ロブが 髪とか なでてくれるかも…? 93 00:06:55,461 --> 00:07:00,132 相手は女の子ひとり… ヴィオラタックルを使えば 私にだって!》 94 00:07:00,132 --> 00:07:02,802 (ヴィオラ)いやぁああ~! 95 00:07:02,802 --> 00:07:04,804 うわぁあ~。 96 00:07:04,804 --> 00:07:08,307 この子もでかい! そしてやわこい! 何がだ? 97 00:07:08,307 --> 00:07:12,144 くっ… お母様 絶壁だから 98 00:07:12,144 --> 00:07:14,480 あたしも たぶん見込みない…。 99 00:07:14,480 --> 00:07:17,984 襲ったほうが 何でダメージを受けているんだ? 100 00:07:17,984 --> 00:07:20,820 《まだ子どもだ 遊びたいんだな》 101 00:07:20,820 --> 00:07:24,590 うっ… うう…。 102 00:07:24,590 --> 00:07:26,592 そう泣くな。 立てるか? 103 00:07:26,592 --> 00:07:29,929 今だ! 捕まえた~! 104 00:07:29,929 --> 00:07:31,931 おお…。 105 00:07:31,931 --> 00:07:35,101 アハハ やめろ~ 離せ~。 106 00:07:35,101 --> 00:07:38,104 離さない! 絶対 離さない! 107 00:07:38,104 --> 00:07:41,304 (ヴィオラ)絶対にぃいい~! 108 00:07:43,943 --> 00:07:46,445 本当は こんなことしたくないけど 109 00:07:46,445 --> 00:07:49,782 動けないように このままでいさせてもらうね。 110 00:07:49,782 --> 00:07:51,951 (カフ)わかった。 寝てもいいか? 111 00:07:51,951 --> 00:07:53,953 何それ自由!? 112 00:07:53,953 --> 00:07:56,622 さっき お兄様とか言ってたな。 113 00:07:56,622 --> 00:08:00,292 う うん。 それが? アンタ 兄貴とそっくりだ。 114 00:08:00,292 --> 00:08:04,463 は~? ちょっと お兄様を知ってるの? 115 00:08:04,463 --> 00:08:06,799 ていうか あんな根暗と一緒にしないでよ。 116 00:08:06,799 --> 00:08:08,801 でも いい人だ。 117 00:08:08,801 --> 00:08:13,806 あ… それは まあ そう思うけど ちょっとだけ…。 118 00:08:13,806 --> 00:08:17,810 兄貴のこと 好きか? 119 00:08:17,810 --> 00:08:20,980 はあ? あ いや えっと その…。 120 00:08:20,980 --> 00:08:24,917 お待たせ カフ。 猫を捕まえるのに 手間取っちゃって…。 121 00:08:24,917 --> 00:08:26,919 ろ ろろ… ロブ…。 122 00:08:26,919 --> 00:08:29,422 ヴィオラ 来てたんだ…。 123 00:08:29,422 --> 00:08:31,590 ごめん また出直すね。 124 00:08:31,590 --> 00:08:35,261 違うの! これは! ロブ~! 125 00:08:35,261 --> 00:08:39,265 もうロブ以外のとこの お嫁さんに行けない…! 126 00:08:39,265 --> 00:08:41,434 うう…。 何言ってんだ アンタ。 127 00:08:41,434 --> 00:08:43,936 (時計の音) 128 00:08:43,936 --> 00:08:48,607 てっきり泥棒かと思ったら お兄様の 友達だったんだ~。 129 00:08:48,607 --> 00:08:52,278 根暗に友達いるなんて 知らなかったぁ~。 130 00:08:52,278 --> 00:08:54,613 子どもの言うことだ。 気にしてない。 131 00:08:54,613 --> 00:08:56,615 あたしは子どもじゃない! 132 00:08:56,615 --> 00:08:59,952 立派なレディなんだから! んっ? 133 00:08:59,952 --> 00:09:04,457 ヴィオラお嬢様 失礼いたします。 134 00:09:04,457 --> 00:09:07,460 せっかくのお美しい髪に ホコリが。 135 00:09:07,460 --> 00:09:09,962 あ ありがとう ロブ…。 136 00:09:09,962 --> 00:09:12,131 う… うぅ。 137 00:09:12,131 --> 00:09:14,300 うわぁああ~! 138 00:09:14,300 --> 00:09:16,969 願い かなったぁ~! 139 00:09:16,969 --> 00:09:20,306 愛らしいですな ヴィオラお嬢様は。 140 00:09:20,306 --> 00:09:24,106 僕 君が わざとやってるんじゃ ないかって思うときがあるよ…。 141 00:09:33,919 --> 00:09:35,921 (アリス)だいぶ降りますね。 142 00:09:35,921 --> 00:09:38,591 最近 晴れが多かったからね。 143 00:09:38,591 --> 00:09:42,291 こんな夜は 君をお茶に 誘いやすいから うれしいよ。 144 00:09:45,598 --> 00:09:49,101 初心者には 少し手を抜いてください。 145 00:09:49,101 --> 00:09:51,270 君こそ 色仕掛け禁止! 146 00:09:51,270 --> 00:09:53,270 (風で窓が揺れる音) 147 00:09:56,108 --> 00:10:00,446 ほ~ら アリス。 よそ見してると 勝手に駒 動かしちゃうよ? 148 00:10:00,446 --> 00:10:03,115 わかりました。 負けたら 149 00:10:03,115 --> 00:10:05,117 約束どおり脱ぎます。 150 00:10:05,117 --> 00:10:08,517 そんな約束してないけど!? てかもう脱いでるし! 151 00:10:10,623 --> 00:10:13,459 (アリス)吹雪の夜は 152 00:10:13,459 --> 00:10:16,559 私がここに来たての頃を 思い出しますね…。 153 00:10:22,468 --> 00:10:38,484 ♪~ 154 00:10:38,484 --> 00:10:40,486 (ノック) 155 00:10:40,486 --> 00:10:42,488 ((は…。 156 00:10:42,488 --> 00:10:45,491 入りますよ 坊ちゃん。 157 00:10:45,491 --> 00:10:49,995 また部屋を散らかしたんですね 明かりもつけずに…。 158 00:10:49,995 --> 00:10:52,164 説教なら聞きたくない。 159 00:10:52,164 --> 00:10:55,334 用がないなら とっとと出ていってくれ。 160 00:10:55,334 --> 00:10:59,004 今日は 坊ちゃんに 紹介したい方がいます。 161 00:10:59,004 --> 00:11:02,007 お入りください。 162 00:11:02,007 --> 00:11:04,009 お久しぶりです。 163 00:11:04,009 --> 00:11:06,845 今日からこちらで メイドとして働かせていただく 164 00:11:06,845 --> 00:11:09,014 アリス・レンドロットです。 165 00:11:09,014 --> 00:11:11,850 お お久しぶり…? 166 00:11:11,850 --> 00:11:14,019 誰だ! 君なんて知らないぞ! 167 00:11:14,019 --> 00:11:17,189 ロブ! メイドを雇うなんて 誰が許可した! 168 00:11:17,189 --> 00:11:19,692 奥様から 許しはいただいております。 169 00:11:19,692 --> 00:11:22,795 それに 坊ちゃんとアリス殿は 子どもの頃 170 00:11:22,795 --> 00:11:25,631 仲がよろしかったでは ありませんか。 171 00:11:25,631 --> 00:11:27,633 あ…。 172 00:11:27,633 --> 00:11:29,802 覚えてない そんなの。 173 00:11:29,802 --> 00:11:32,471 子どもの頃のことなんて 大嫌いだ! 174 00:11:32,471 --> 00:11:34,807 思い出したくない! 175 00:11:34,807 --> 00:11:36,976 とっとと帰ってくれ…。 176 00:11:36,976 --> 00:11:39,576 この屋敷に君の居場所なんてない。 177 00:11:42,314 --> 00:11:44,316 私は坊ちゃんのこと 178 00:11:44,316 --> 00:11:48,654 一日たりとも 忘れたことはありませんでした。 179 00:11:48,654 --> 00:11:52,825 母が死んでから 叔母の家に 置いてもらっておりました。 180 00:11:52,825 --> 00:11:56,161 こうしてまた坊ちゃんに会えて 夢のようです。 181 00:11:56,161 --> 00:11:58,998 僕に寄るな! 触れたら殺してしまう…。 182 00:11:58,998 --> 00:12:02,334 存じております。 と とにかく僕は 183 00:12:02,334 --> 00:12:04,837 君がここで働くなんて認めない。 184 00:12:04,837 --> 00:12:07,172 叔母の家とやらにでも帰れよ! 185 00:12:07,172 --> 00:12:10,342 では 坊ちゃんから 許可も出たことですし 186 00:12:10,342 --> 00:12:12,678 アリス殿の部屋を決めましょうか。 187 00:12:12,678 --> 00:12:16,578 だから 許可してないだろ! なんて都合のいい耳だ! 188 00:12:19,018 --> 00:12:23,956 身体は大人になられましたけど 瞳はお変わりないですね。 189 00:12:23,956 --> 00:12:26,756 お優しい坊ちゃんのままです。 190 00:12:31,630 --> 00:12:34,330 なんだ あの女…。 191 00:12:39,305 --> 00:12:43,976 頼むから… 放っておいてくれ。 192 00:12:43,976 --> 00:12:48,647 僕は独りで… 勝手に死ぬから)) 193 00:12:48,647 --> 00:12:50,847 んっ。 194 00:12:53,152 --> 00:12:56,488 ((ロブ:本当にここでいいんですか? 195 00:12:56,488 --> 00:13:00,492 古い物置小屋で 手入れもしていませんが。 196 00:13:00,492 --> 00:13:04,330 ええ。 狭いほうが落ち着くので。 197 00:13:04,330 --> 00:13:06,332 先ほどは驚かれたでしょう。 198 00:13:06,332 --> 00:13:10,502 何ぶん 思春期らしく 最近いつも ああなんです。 199 00:13:10,502 --> 00:13:12,504 いえ。 何も気にしてません。 200 00:13:12,504 --> 00:13:14,506 ああ 心強いですな。 201 00:13:14,506 --> 00:13:17,509 改めて よろしくお願いします。 202 00:13:17,509 --> 00:13:21,447 こちらこそ。 精一杯 働きますので。 203 00:13:21,447 --> 00:13:25,951 しかし アリス殿は本当にお母様に 似ていらっしゃいますね。 204 00:13:25,951 --> 00:13:27,951 フフッ よく言われます。 205 00:13:30,956 --> 00:13:33,959 (坊ちゃん)おい まだいたのか? 206 00:13:33,959 --> 00:13:38,964 何なんだ その喪服みたいな ドレスみたいな… まさかメイド服か!? 207 00:13:38,964 --> 00:13:43,302 はい。 坊ちゃんのその帽子 よくお似合いですね。 208 00:13:43,302 --> 00:13:47,806 んっ こ これは… たまたま 落ちてたのを かぶっただけで…。 209 00:13:47,806 --> 00:13:49,808 って そんなことはどうでもいい! 210 00:13:49,808 --> 00:13:53,979 そのメイド服は華やかすぎる 即刻解雇だ! 211 00:13:53,979 --> 00:13:56,815 華やかすぎ… ですかね? 212 00:13:56,815 --> 00:13:59,151 もしかして この辺がですか? 213 00:13:59,151 --> 00:14:02,654 気になって触ってみたい… とか? 214 00:14:02,654 --> 00:14:06,325 昨日 僕の呪いのこと わかってるって言ってたよね!? 215 00:14:06,325 --> 00:14:10,162 もちろんです。 だったらなんで! 何なんだ君は! 216 00:14:10,162 --> 00:14:12,331 アリスです。 217 00:14:12,331 --> 00:14:15,501 名乗れって言ったわけじゃ…。 218 00:14:15,501 --> 00:14:17,503 君なんて嫌いだ~! 219 00:14:17,503 --> 00:14:20,172 大っ嫌いだ! 220 00:14:20,172 --> 00:14:22,107 ついてくるなよ! 221 00:14:22,107 --> 00:14:31,450 ♪~ 222 00:14:31,450 --> 00:14:34,453 今更 ピアノなんか…。 223 00:14:34,453 --> 00:14:37,956 こちらでしたか 坊ちゃん。 あっ。 224 00:14:37,956 --> 00:14:40,292 ご夕食を持ってまいりました。 225 00:14:40,292 --> 00:14:42,961 少しは 召し上がっていただけませんか? 226 00:14:42,961 --> 00:14:45,464 い いらない! 言っただろ! 227 00:14:45,464 --> 00:14:48,801 僕は君が屋敷を出ていくまで ごはんを食べないぞ! 228 00:14:48,801 --> 00:14:51,470 私がお嫌いですか? 229 00:14:51,470 --> 00:14:54,973 嫌いだよ… 僕のこと 心の中で笑ってるんだろ。 230 00:14:54,973 --> 00:14:59,144 醜くて ひねくれ者で おまけに呪われてるって! 231 00:14:59,144 --> 00:15:02,648 僕なんて 死んだほうがいい人間なんだ…。 232 00:15:02,648 --> 00:15:05,150 僕の役に立ちたいなんて言って 233 00:15:05,150 --> 00:15:08,050 君は自分を美化したいだけの エゴイストだ。 234 00:15:09,988 --> 00:15:13,826 坊ちゃんのお言葉って 詩的なんですね。 235 00:15:13,826 --> 00:15:16,328 なっ!? ともかく 236 00:15:16,328 --> 00:15:20,328 夕食は置いていきますので よかったら食べてくださいね。 237 00:15:27,272 --> 00:15:29,775 今日は手袋もされてるんですね。 238 00:15:29,775 --> 00:15:32,945 とてもよくお似合いです。 239 00:15:32,945 --> 00:15:34,947 んっ! 240 00:15:34,947 --> 00:15:37,115 はあ…。 241 00:15:37,115 --> 00:15:39,315 (ロブ)やはりそうでしたか…。 242 00:15:41,286 --> 00:15:44,122 引き取られた先では だいぶ ご苦労を…。 243 00:15:44,122 --> 00:15:46,124 それなりにです。 244 00:15:46,124 --> 00:15:49,127 叔母の家も 余裕があったわけではないですし。 245 00:15:49,127 --> 00:15:53,298 でも 坊ちゃんに比べれば 私の人生なんて…。 246 00:15:53,298 --> 00:15:55,467 アリス! ちょっと用がある。 247 00:15:55,467 --> 00:15:58,637 僕と一緒に… って何だよその顔は。 248 00:15:58,637 --> 00:16:02,474 いえ 名前を呼んでいただけで うれしくて。 249 00:16:02,474 --> 00:16:04,974 (坊ちゃん)はあ!? と とにかく来い! 250 00:16:10,816 --> 00:16:13,151 まあ… ステキなお部屋。 251 00:16:13,151 --> 00:16:17,155 嫌味か… ここを三日で キレイな状態にしてくれ。 252 00:16:17,155 --> 00:16:19,155 できなければ 君はクビだ。 253 00:16:21,159 --> 00:16:24,263 ロブの手は借りるなよ! じゃあそういうことで。 254 00:16:24,263 --> 00:16:28,100 頑張れ。 255 00:16:28,100 --> 00:16:30,102 頑張ります! 256 00:16:30,102 --> 00:16:39,444 ♪~ 257 00:16:39,444 --> 00:16:42,781 は~。 ((坊ちゃん:お手をどうぞ。 258 00:16:42,781 --> 00:16:44,950 (坊ちゃん)部屋まで送ってあげる。 259 00:16:44,950 --> 00:16:47,119 君 病気がちなんでしょ? 260 00:16:47,119 --> 00:16:50,122 ダメじゃないか 外に出たら。 261 00:16:50,122 --> 00:16:53,292 あ…。 262 00:16:53,292 --> 00:16:55,592 君の手はあったかいね)) 263 00:17:02,801 --> 00:17:06,471 (ガラスを拾う音) 264 00:17:06,471 --> 00:17:08,807 うわぁ…。 265 00:17:08,807 --> 00:17:11,977 こちらでいかがでしょう。 266 00:17:11,977 --> 00:17:14,313 まさか 一晩で…!? 267 00:17:14,313 --> 00:17:17,316 はい。 坊ちゃんの お役に立てると思うと 268 00:17:17,316 --> 00:17:19,516 張り切ってしまいまして。 269 00:17:23,922 --> 00:17:27,922 出て行けっていうのは… 君のためでもあるんだ。 270 00:17:29,928 --> 00:17:32,598 こんな最低な僕を 世話しているより 271 00:17:32,598 --> 00:17:34,998 もっと有意義な生き方が あるだろ…? 272 00:17:38,437 --> 00:17:41,106 他に行くところもありませんし 273 00:17:41,106 --> 00:17:43,108 坊ちゃんのお側にも いたいです。 274 00:17:43,108 --> 00:17:46,278 くっ…。 275 00:17:46,278 --> 00:17:51,783 まだ私のこと 思い出したくありませんか? 276 00:17:51,783 --> 00:17:53,952 私 待ちますから。 277 00:17:53,952 --> 00:17:56,788 坊ちゃんに 思い出していただけるまで。 278 00:17:56,788 --> 00:17:58,788 勝手にすれば…。 279 00:18:02,461 --> 00:18:04,463 いつまで そこにいんの…。 280 00:18:04,463 --> 00:18:08,300 坊ちゃんの涙が 落ち着くまでです。 281 00:18:08,300 --> 00:18:11,637 くっ…。 282 00:18:11,637 --> 00:18:15,474 くっ… うっ…)) 283 00:18:15,474 --> 00:18:19,478 は~ 冷えてきましたね。 284 00:18:19,478 --> 00:18:21,413 お茶でもお入れしましょうか。 285 00:18:21,413 --> 00:18:24,583 あ いや いいよ。 君がここにいてくれたほうが…。 286 00:18:24,583 --> 00:18:28,587 ((坊ちゃん:君が出ていかないなら 僕が出ていく! 287 00:18:28,587 --> 00:18:35,093 (風の音) 288 00:18:35,093 --> 00:18:39,598 《身体が冷たい… 足がひどく痛い…。 289 00:18:39,598 --> 00:18:43,268 屋敷の方角も もう…。 290 00:18:43,268 --> 00:18:46,605 辛い… 悲しい…。 291 00:18:46,605 --> 00:18:50,108 孤独で みじめだ》 292 00:18:50,108 --> 00:18:55,113 (魔女)誰からも愛されず 誰も愛さない 293 00:18:55,113 --> 00:18:59,451 みじめな人生を送ってちょうだい。 294 00:18:59,451 --> 00:19:02,621 《満足か 魔女よ…。 295 00:19:02,621 --> 00:19:05,624 全部 お前のせいだ。 296 00:19:05,624 --> 00:19:10,629 僕だって… 誰かを愛してみたかった》 297 00:19:10,629 --> 00:19:14,800 だっ! わぁああ! 298 00:19:14,800 --> 00:19:17,469 うっ! 299 00:19:17,469 --> 00:19:21,306 あ… 死ぬかと思った…。 300 00:19:21,306 --> 00:19:26,244 いや… もう 死んじゃうか…。 301 00:19:26,244 --> 00:19:32,250 天命だと思って… 諦めよう…。 302 00:19:32,250 --> 00:19:37,923 呪われてからは 冗談みたいに 不幸な人生だったな…。 303 00:19:37,923 --> 00:19:42,423 友達の一人くらい欲しかったけど 贅沢かな…。 304 00:19:44,930 --> 00:19:49,601 《思い出した… あの子の名前もアリスだったな…。 305 00:19:49,601 --> 00:19:52,771 そうだ… そうだ そうだ。 306 00:19:52,771 --> 00:19:56,775 僕はあの子に もう一度会いたくて…。 307 00:19:56,775 --> 00:20:00,612 なのに忘れてたんだ…。 308 00:20:00,612 --> 00:20:02,781 最期になって 309 00:20:02,781 --> 00:20:07,281 もう会えなくなってから 思い出す なんて…》 310 00:20:10,122 --> 00:20:12,958 アリス…。 311 00:20:12,958 --> 00:20:16,128 (風の音) 312 00:20:16,128 --> 00:20:18,130 (足音) 313 00:20:18,130 --> 00:20:21,299 坊ちゃん! 314 00:20:21,299 --> 00:20:23,299 アリス…。 315 00:20:25,303 --> 00:20:29,975 ぼ 僕はもう 死ぬことにしたんだ ほっておいてくれないか。 316 00:20:29,975 --> 00:20:33,145 だいたい君は おせっかいないん… ぶっ! 317 00:20:33,145 --> 00:20:35,147 ちょ なにす…。 なんで!? 318 00:20:35,147 --> 00:20:38,150 なんで命を投げ出すようなことを するんですか!? 319 00:20:38,150 --> 00:20:40,152 少し頭を冷やしてください! 320 00:20:40,152 --> 00:20:42,154 あ ちょっと えっ!? 321 00:20:42,154 --> 00:20:44,823 坊ちゃんは 幸せになるべきなんです。 322 00:20:44,823 --> 00:20:47,325 呪いがかかっていようと なんだろうと 323 00:20:47,325 --> 00:20:49,828 途中で諦めて欲しくない…! 324 00:20:49,828 --> 00:20:56,501 それに 残されるほうの気持ちも 考えてくださいよ…。 325 00:20:56,501 --> 00:21:00,839 あなたのこと 愛してる人もいるんです! 326 00:21:00,839 --> 00:21:05,010 子どもの頃 私は病弱で ひとりぼっちでした。 327 00:21:05,010 --> 00:21:09,681 毎日 不安と 心細さに打ちのめされそうで…。 328 00:21:09,681 --> 00:21:13,185 そんなとき 坊ちゃんに 優しく接していただいて 329 00:21:13,185 --> 00:21:15,187 心が救われました。 330 00:21:15,187 --> 00:21:19,691 私は あなたのおかげで 今日まで 生きられたんです。 331 00:21:19,691 --> 00:21:22,127 つかまって立ってください。 332 00:21:22,127 --> 00:21:25,797 ゆっくりでいいですから。 333 00:21:25,797 --> 00:21:28,466 ん…。 334 00:21:28,466 --> 00:21:32,137 帰りましょう そして… 生きましょう。 335 00:21:32,137 --> 00:21:36,141 これからずっと… 一緒に。 336 00:21:36,141 --> 00:21:38,476 く…。 337 00:21:38,476 --> 00:21:46,151 ♪~ 338 00:21:46,151 --> 00:21:51,656 (ロブ)いやはや 本当に ご無事で何よりでした。 339 00:21:51,656 --> 00:21:54,159 アリスが助けてくれたんだ…。 340 00:21:54,159 --> 00:21:56,661 ロブにも心配をかけたね。 341 00:21:56,661 --> 00:21:58,997 いえいえ。 それで 342 00:21:58,997 --> 00:22:01,833 お二人は 仲良くなれたのですかな? 343 00:22:01,833 --> 00:22:05,503 それは…。 344 00:22:05,503 --> 00:22:07,672 んっ? ウフ。 345 00:22:07,672 --> 00:22:10,175 かも…。 (ロブ)はい? 346 00:22:10,175 --> 00:22:15,180 僕 アリスのこと… 好き かも…)) 347 00:22:15,180 --> 00:22:18,683 (アリス)チェックメイトです。 えっ? いつの間に!? 348 00:22:18,683 --> 00:22:22,120 正直に言いますと 坊ちゃんが 上の空だったので 349 00:22:22,120 --> 00:22:24,789 少しだけ駒を動かしました。 350 00:22:24,789 --> 00:22:28,460 ずるい… 君は かわいくてずるい。 351 00:22:28,460 --> 00:22:30,629 好きにならないわけがない。 352 00:22:30,629 --> 00:22:33,465 何の話ですか? 353 00:22:33,465 --> 00:22:35,465 (坊ちゃん)ずるい…。