1 00:00:33,237 --> 00:00:35,239 < あなたは想像できるだろうか? 2 00:00:35,239 --> 00:00:40,244 想いを寄せた相手に指一本 触れることすらできない人生を。 3 00:00:40,244 --> 00:00:42,580 触ったものの命を奪う 4 00:00:42,580 --> 00:00:45,917 それが 魔女が彼にかけた呪いだった。 5 00:00:45,917 --> 00:00:48,086 実の母には距離を置かれ 6 00:00:48,086 --> 00:00:50,254 友人には化け物とののしられ 7 00:00:50,254 --> 00:00:55,093 見知らぬ人にまで 森に住む死神だとウワサされた。 8 00:00:55,093 --> 00:00:57,261 だが 9 00:00:57,261 --> 00:01:00,261 彼は決して孤独ではなかった> 10 00:01:02,767 --> 00:01:05,267 (フクロウの鳴き声) 11 00:01:12,777 --> 00:01:28,292 ♪~ 12 00:01:28,292 --> 00:01:31,562 ((アリス:あっ!? (シャロン)悪い子 捕まえた~! 13 00:01:31,562 --> 00:01:33,564 お母さん。 ちゃんと 14 00:01:33,564 --> 00:01:35,900 お部屋で寝てなきゃ ダメでしょう? 15 00:01:35,900 --> 00:01:38,903 アリス あなた体が弱いのよ。 16 00:01:38,903 --> 00:01:41,072 ごめんなさい。 17 00:01:41,072 --> 00:01:43,908 んっ。 怒ってるわけじゃないのよ。 18 00:01:43,908 --> 00:01:46,808 ママはアリスが心配なだけ。 19 00:01:49,080 --> 00:01:53,584 (シャロン)おはよう みんな! (メイドたち)おはようございます。 20 00:01:53,584 --> 00:01:57,088 (執事長)おはようシャロン アリスちゃん。 (シャロン)おはよう。 21 00:01:57,088 --> 00:02:01,592 シャロンさん ミシンの使い方で教えて ほしいことがあるんですが…。 22 00:02:01,592 --> 00:02:05,096 いいわよ。 アリスを送ったら すぐいくわね。 23 00:02:05,096 --> 00:02:07,598 キッチンに虫が出てしまって…。 24 00:02:07,598 --> 00:02:10,101 塩水を床にまいておいて。 25 00:02:10,101 --> 00:02:13,104 何日か続けて 様子を見てちょうだい。 26 00:02:13,104 --> 00:02:16,274 さすがメイド長。 頼りになるわね。 27 00:02:16,274 --> 00:02:18,609 (執事長)ああ やっぱり 大したもんだ。 28 00:02:18,609 --> 00:02:21,779 まぁ メイド長の風格はないけどな。 29 00:02:21,779 --> 00:02:23,948 ムッ! 失礼しちゃうわ! 30 00:02:23,948 --> 00:02:26,784 私だって風格くらい出せるわよ。 31 00:02:26,784 --> 00:02:30,455 はいっ 風格~! 32 00:02:30,455 --> 00:02:33,724 何だ それ? あら そんなに変? 33 00:02:33,724 --> 00:02:37,228 アリスはどう思う? 完璧だった。 34 00:02:37,228 --> 00:02:39,828 まぁ~ この子ったら ママに甘いわ! 35 00:02:41,899 --> 00:02:45,570 ≪坊ちゃん 屋敷の中では 走らないでくださいな。 36 00:02:45,570 --> 00:02:47,570 (坊ちゃん)うん 外に行ってくる! 37 00:02:50,575 --> 00:02:52,575 へへっ。 38 00:02:55,913 --> 00:02:57,915 まぁアリス 39 00:02:57,915 --> 00:03:01,252 坊ちゃんに 仲良くしていただいてるの? 40 00:03:01,252 --> 00:03:06,757 もしかして 坊ちゃんに会いたくて 屋敷を歩き回っていたのかしら? 41 00:03:06,757 --> 00:03:10,094 ハッ! あらあら 茨の道ね~。 42 00:03:10,094 --> 00:03:13,097 でもママ 反対はしないわよ。 43 00:03:13,097 --> 00:03:15,099 からかって ごめんね。 44 00:03:15,099 --> 00:03:18,436 でも 照れた顔も とってもキュートよ アリス。 45 00:03:18,436 --> 00:03:21,939 (ロブ)おはようございます シャロン殿。 46 00:03:21,939 --> 00:03:23,941 (シャロン)おはよう ロブ。 47 00:03:23,941 --> 00:03:27,445 (ロブ)アリス殿も ご機嫌よう。 48 00:03:27,445 --> 00:03:30,448 アハッ いつも隠れてしまいますねぇ。 49 00:03:30,448 --> 00:03:33,885 (シャロン)あなた 顔が怖いのよ。 怖くな~い。 50 00:03:33,885 --> 00:03:36,220 (シャロン)真顔で それをやってもねぇ。 51 00:03:36,220 --> 00:03:38,890 ハッ 屋敷には慣れましたか? うん。 52 00:03:38,890 --> 00:03:41,559 お母様の働きぶりは どうです? 53 00:03:41,559 --> 00:03:43,728 すごくステキです。 54 00:03:43,728 --> 00:03:48,733 私も将来 お母さんみたいな 立派なメイドになりたい… です。 55 00:03:48,733 --> 00:03:51,736 娘が かわい過ぎて 泣いちゃいそう! 56 00:03:51,736 --> 00:03:54,071 アハッ もう泣いてますが。 57 00:03:54,071 --> 00:03:59,076 いつか アリス殿と一緒に働ける日を 楽しみにしておりますよ。 58 00:03:59,076 --> 00:04:01,078 ウフフッ エヘヘヘ。 それでは。 59 00:04:01,078 --> 00:04:04,378 エヘヘヘ ウフフフ。 60 00:04:07,084 --> 00:04:09,420 じゃあママ お仕事してくるから 61 00:04:09,420 --> 00:04:11,422 ちゃんと寝ているのよ。 62 00:04:11,422 --> 00:04:14,091 うん。 んっ! 63 00:04:14,091 --> 00:04:16,761 私のかわいいアリス 64 00:04:16,761 --> 00:04:20,097 あなただけは私が絶対守るわ。 65 00:04:20,097 --> 00:04:22,266 大好きよ。 んん)) 66 00:04:22,266 --> 00:04:24,266 あっ! 67 00:06:03,482 --> 00:06:12,158 ♪~ 68 00:06:12,158 --> 00:06:15,828 《ヴィオラ:う~ お母様 めっちゃ怒ってる。 69 00:06:15,828 --> 00:06:20,499 クリスマスに二人とも留守にしたのは さすがにヤバかったかも…。 70 00:06:20,499 --> 00:06:23,269 だいたいウォルターお兄様が悪いのよ。 71 00:06:23,269 --> 00:06:25,271 勝手についてきたりして!》 72 00:06:25,271 --> 00:06:27,940 《ウォルター:何もかもアイツのせいだ。 73 00:06:27,940 --> 00:06:30,640 兄のせいだ。 長男のせいだ…》 74 00:06:33,279 --> 00:06:35,781 (カフ)ふぅ~んふ! ふぅ~んふ! 75 00:06:35,781 --> 00:06:39,952 ふふ ふん ふ ふふふん! あ…。 76 00:06:39,952 --> 00:06:41,954 あぁ そうだ。 77 00:06:41,954 --> 00:06:45,124 《ザイン:大丈夫かな アイツ…》 78 00:06:45,124 --> 00:06:48,628 ((知り合ったばかりで言うのも なんだけど 79 00:06:48,628 --> 00:06:51,297 ずばり! カフがこんなにポンコツなのは 80 00:06:51,297 --> 00:06:54,300 幼なじみの… あなたのせいよ! 81 00:06:54,300 --> 00:06:58,304 へっ? 面倒見がよすぎるのは悪い癖よ。 82 00:06:58,304 --> 00:07:02,141 彼女のためにも たまには 一人で買い物でも行かせたら? 83 00:07:02,141 --> 00:07:04,143 カ カフのために? 84 00:07:04,143 --> 00:07:06,646 んん?)) 85 00:07:06,646 --> 00:07:09,315 《ヴィオラちゃんの 言うとおりかもしれん。 86 00:07:09,315 --> 00:07:12,985 一応心配だから 離れてついてはきたが…。 87 00:07:12,985 --> 00:07:16,155 俺は今日 カフを助けない!》 88 00:07:16,155 --> 00:07:18,824 あっ おいおい!? 89 00:07:18,824 --> 00:07:21,260 はい これでいいかい? 90 00:07:21,260 --> 00:07:23,929 うむ メモにあるとおりだ。 91 00:07:23,929 --> 00:07:27,433 ありがとう じゃあまた! ちょっとお客さん お代は? 92 00:07:27,433 --> 00:07:29,935 おだい? そう お代だよ。 93 00:07:29,935 --> 00:07:32,772 う~む 今日はザインがいないので 94 00:07:32,772 --> 00:07:35,107 どうしたらいいか わからんのだが…。 95 00:07:35,107 --> 00:07:37,443 《ううっ 何やってんだ アイツ。 96 00:07:37,443 --> 00:07:39,779 助けたい 早く助けてやりたい。 97 00:07:39,779 --> 00:07:42,448 くっ これが悪い癖ってことか!》 98 00:07:42,448 --> 00:07:45,451 そうだ 物々交換でいいか? ええっ!? 99 00:07:45,451 --> 00:07:47,453 《いいわけねえだろ! おばさん困ってるじゃね~か!》 100 00:07:47,453 --> 00:07:50,623 ほら さっき拾った 猫みたいな小石。 101 00:07:50,623 --> 00:07:52,792 ザインにやる予定だったが 仕方ない。 102 00:07:52,792 --> 00:07:54,794 《いや いらねえよ》 103 00:07:54,794 --> 00:07:58,798 困ったねぇ… おうちの人から お金もらってこなかったかい? 104 00:07:58,798 --> 00:08:01,133 ああ お代って金のことか。 105 00:08:01,133 --> 00:08:04,470 それは すまなかった。 はい 毎度あり! 106 00:08:04,470 --> 00:08:07,473 ありがとねぇ。 へぇ…。 107 00:08:07,473 --> 00:08:09,809 ≪はい 焼きたてだよ。 108 00:08:09,809 --> 00:08:13,145 ありがとう。 これは金だ。 お代とも言う。 109 00:08:13,145 --> 00:08:15,314 うん まぁ知ってるけど…。 110 00:08:15,314 --> 00:08:19,652 《ちゃんとスムーズに金を払った。 進歩してるじゃないか カフ》 111 00:08:19,652 --> 00:08:21,652 ふふぅ~ん! 112 00:08:25,424 --> 00:08:28,260 ふわふわの もちもちだ。 113 00:08:28,260 --> 00:08:31,160 一生守る。 《一生は無理じゃね?》 114 00:08:33,265 --> 00:08:37,770 (走る息遣い) 115 00:08:37,770 --> 00:08:39,772 (ヒューゴ)あっ ごめんっ…。 116 00:08:39,772 --> 00:08:41,774 待て。 あっ!! 117 00:08:41,774 --> 00:08:45,444 それはザインが 私を信頼して預けてくれた金だ。 118 00:08:45,444 --> 00:08:48,447 持っていかれると困る。 は 離せっ! 119 00:08:48,447 --> 00:08:50,449 おおっ! うわっ! おおっ!? 120 00:08:50,449 --> 00:08:52,649 危ない! 121 00:08:55,955 --> 00:08:58,958 大丈夫か? う うん…。 122 00:08:58,958 --> 00:09:02,128 俺 お金を盗ろうとしたのに ごめんなさい…。 123 00:09:02,128 --> 00:09:06,465 わかればいい。 あっ! せっかく頼まれたお使いが! 124 00:09:06,465 --> 00:09:09,635 よっ! さっさと拾って帰ろうぜ。 125 00:09:09,635 --> 00:09:12,638 おっ また悪い癖出てるぞ! 126 00:09:12,638 --> 00:09:15,938 もう 一生治んねえよ。 127 00:09:19,145 --> 00:09:29,588 ♪~ 128 00:09:29,588 --> 00:09:31,590 (アリス)坊ちゃん? 129 00:09:31,590 --> 00:09:35,594 また眠れないのですか? うん ちょっとね。 130 00:09:35,594 --> 00:09:37,596 屋敷の中を散歩していれば 131 00:09:37,596 --> 00:09:40,099 少しは眠くなるかと 思ったんだけど。 132 00:09:40,099 --> 00:09:42,768 私が添い寝しましょうか? 133 00:09:42,768 --> 00:09:45,771 添い寝!? いや 近いし!? 134 00:09:45,771 --> 00:09:48,107 部屋からパジャマを持ってきますね。 135 00:09:48,107 --> 00:09:50,776 坊ちゃんは寝室でお待ちください。 136 00:09:50,776 --> 00:09:52,778 あいや!? あの ちょっと…。 137 00:09:52,778 --> 00:09:56,448 勝手に話がまとまった…。 138 00:09:56,448 --> 00:09:58,617 (ノック) 139 00:09:58,617 --> 00:10:00,717 失礼いたします。 (ドアの開閉音) 140 00:10:03,622 --> 00:10:07,793 ほ 本気なの…? もちろんです。 141 00:10:07,793 --> 00:10:11,463 な なるべく動かないように 気をつけるから。 142 00:10:11,463 --> 00:10:15,134 僕が眠ったら すぐ出ていっていいからね。 143 00:10:15,134 --> 00:10:17,469 かしこまりました。 144 00:10:17,469 --> 00:10:20,306 《好きな人が 隣に寝てくれるって…。 145 00:10:20,306 --> 00:10:23,642 なんか… ヤバイ…。 146 00:10:23,642 --> 00:10:26,942 ヤバイ… すごい…!》 147 00:10:28,981 --> 00:10:31,483 《まつげ長いな…。 148 00:10:31,483 --> 00:10:34,153 唇の形もきれいだし…。 149 00:10:34,153 --> 00:10:37,489 君は僕の天使様だ…》 150 00:10:37,489 --> 00:10:41,660 ウフッ 私のことばかり見て 眠れそうですか? 151 00:10:41,660 --> 00:10:43,829 なんだ 気づいてたのか。 152 00:10:43,829 --> 00:10:46,029 《天使じゃなくて小悪魔かも…》 153 00:10:50,336 --> 00:10:54,840 (坊ちゃん)何か緊張しちゃって 余計眠れないような…。 154 00:10:54,840 --> 00:10:57,343 (アリス)わかります。 155 00:10:57,343 --> 00:11:00,512 脱いでもよろしいですか? いや なんで!? 156 00:11:00,512 --> 00:11:03,015 部屋で寝るときは いつも裸ですので 157 00:11:03,015 --> 00:11:05,017 やはり気持ち悪くて。 158 00:11:05,017 --> 00:11:07,019 (坊ちゃん)今は絶対ダメ!! 159 00:11:07,019 --> 00:11:09,021 善処いたします。 160 00:11:09,021 --> 00:11:12,691 《これ 小悪魔というより サキュバスかも…》 161 00:11:12,691 --> 00:11:14,693 ((坊ちゃ~ん!)) 162 00:11:14,693 --> 00:11:17,863 君のサキュバス姿 想像しちゃったよぉ! 163 00:11:17,863 --> 00:11:20,532 似合ってました? うん 似合ってた。 164 00:11:20,532 --> 00:11:24,470 さっ そろそろ 本当にお眠りになってください。 165 00:11:24,470 --> 00:11:26,472 また脱ごうとしてない!? 166 00:11:26,472 --> 00:11:28,641 やはり衣装が気になって。 167 00:11:28,641 --> 00:11:32,144 もし今 ロブにでも見られたら どうするつもり!? 168 00:11:32,144 --> 00:11:35,314 僕がひどいこと してるみたいじゃないか~! 169 00:11:35,314 --> 00:11:37,816 ひどいこと してみます? 170 00:11:37,816 --> 00:11:39,816 今の君がひどいよ~!! 171 00:11:42,154 --> 00:11:44,156 よく考えたら 172 00:11:44,156 --> 00:11:48,494 結婚もしてない男女が 一緒に寝るなんて よくないな。 173 00:11:48,494 --> 00:11:53,332 お母様は厳格な人だから そういうの許してくれなそうだ。 174 00:11:53,332 --> 00:11:56,335 坊ちゃんは お母様…。 175 00:11:56,335 --> 00:11:59,672 奥様のことを どう思っているのですか? 176 00:11:59,672 --> 00:12:01,672 ううん…。 177 00:12:03,676 --> 00:12:06,011 今は どうとも思ってないよ。 178 00:12:06,011 --> 00:12:08,013 ウォルターも言ってたとおり 179 00:12:08,013 --> 00:12:10,516 僕をずっと 待ってくれてるわけだし。 180 00:12:10,516 --> 00:12:15,020 あの食卓にも もう一度 座ってみたいって思ってる。 181 00:12:15,020 --> 00:12:17,690 呪いが解けたら和解できると思う。 182 00:12:17,690 --> 00:12:21,126 君とのことも その時話す。 183 00:12:21,126 --> 00:12:25,297 跡取りとメイドが結ばれるなんて 簡単なことじゃないけど 184 00:12:25,297 --> 00:12:27,466 真剣に頼んでみるよ。 185 00:12:27,466 --> 00:12:30,135 もし 認めてもらえないなら 186 00:12:30,135 --> 00:12:33,639 僕は家を捨てて…。 いけません。 187 00:12:33,639 --> 00:12:35,808 そんなこと考えてはいけません。 188 00:12:35,808 --> 00:12:37,977 考えないでください。 189 00:12:37,977 --> 00:12:40,177 ね? 190 00:12:42,147 --> 00:12:44,149 まぁ それは のちのち考えるよ。 191 00:12:44,149 --> 00:12:49,154 まずは呪いを解かなきゃ 何も始まらないわけだし…。 192 00:12:49,154 --> 00:12:51,824 なんだか よく眠れそうだ。 193 00:12:51,824 --> 00:12:54,159 ありがとう もう下がっていいよ。 194 00:12:54,159 --> 00:12:56,159 かしこまりました。 195 00:12:58,998 --> 00:13:01,000 おやすみ アリス。 196 00:13:01,000 --> 00:13:03,335 夢の中でも君に会いたいよ。 197 00:13:03,335 --> 00:13:06,338 フフッ ではまた夢の中で。 198 00:13:06,338 --> 00:13:09,174 おやすみなさい 坊ちゃん。 199 00:13:09,174 --> 00:13:24,123 ♪~ 200 00:13:24,123 --> 00:13:26,723 あたたかいな…。 201 00:13:40,305 --> 00:13:43,475 《そう。 呪いが解ければ 202 00:13:43,475 --> 00:13:47,479 坊ちゃんは 跡取りとして本邸に戻る。 203 00:13:47,479 --> 00:13:50,482 また ご家族と一緒に 暮らせるようになる。 204 00:13:50,482 --> 00:13:54,653 それでいい。 なのに…》 205 00:13:54,653 --> 00:13:57,753 (ノック) 206 00:13:59,825 --> 00:14:01,994 (ロブ)アリス殿? 207 00:14:01,994 --> 00:14:04,997 夜遅く申し訳ありません。 208 00:14:04,997 --> 00:14:12,838 ♪~ 209 00:14:12,838 --> 00:14:15,340 (坊ちゃん)ロブ~! 210 00:14:15,340 --> 00:14:19,511 あっ タバコ消さなくていいよ。 休憩中にごめん。 211 00:14:19,511 --> 00:14:21,613 これを見てほしくてさ! 212 00:14:21,613 --> 00:14:23,615 アリスにもらったんだ。 213 00:14:23,615 --> 00:14:27,953 僕のこと想いながら毎日少しずつ 編んでくれたんだって! 214 00:14:27,953 --> 00:14:30,622 アリスのマフラーと手袋があれば 215 00:14:30,622 --> 00:14:34,126 どんなに寒くても 心あったかなんだ~! 216 00:14:34,126 --> 00:14:36,628 ああ…。 217 00:14:36,628 --> 00:14:38,630 いや 何か言ってよ!? 218 00:14:38,630 --> 00:14:43,135 本当に坊ちゃんは よく笑うようになられましたな。 219 00:14:43,135 --> 00:14:46,805 あのジャックナイフだった頃とは 大違いです。 220 00:14:46,805 --> 00:14:48,807 やめろ その言い方! 221 00:14:48,807 --> 00:14:51,477 ホント自分でも 痛いと思ってるんだから…。 222 00:14:51,477 --> 00:14:54,980 (アリス)坊ちゃ~ん。 お茶が入りましたよ。 223 00:14:54,980 --> 00:14:57,180 うん 今行く! 224 00:14:59,151 --> 00:15:02,154 あっ! タバコは ほどほどにしときなよ。 225 00:15:02,154 --> 00:15:04,656 はい 坊ちゃん。 226 00:15:04,656 --> 00:15:06,825 《あの時…。 227 00:15:06,825 --> 00:15:10,662 呪いをかけられた坊ちゃんの 世話を命じられた時は 228 00:15:10,662 --> 00:15:13,999 正直ひどく困ったものだ》 229 00:15:13,999 --> 00:15:17,169 <ロブ:呪いを恐れたわけではない。 230 00:15:17,169 --> 00:15:21,607 ただ私には 子どもを育てた経験がなかった。 231 00:15:21,607 --> 00:15:24,276 たった一人 男手だけで 232 00:15:24,276 --> 00:15:27,779 役目が務まるのだろうかと 危惧したのだ> 233 00:15:27,779 --> 00:15:31,283 《しかし彼は大事なご子息だ》 234 00:15:31,283 --> 00:15:34,786 ((君の右の目が怖い。 235 00:15:34,786 --> 00:15:37,122 ん んん…。 236 00:15:37,122 --> 00:15:39,625 これでいいですか? うん)) 237 00:15:39,625 --> 00:15:44,296 <ロブ:大命として 名誉に思うことにした> 238 00:15:44,296 --> 00:15:46,965 《だが 成長するにつれ 239 00:15:46,965 --> 00:15:49,801 坊ちゃんと私は ぶつかるようになった。 240 00:15:49,801 --> 00:15:53,701 言い争いや家出を 何度となく繰り返した》 241 00:15:55,807 --> 00:15:59,645 <ロブ:やがて坊ちゃんは 部屋に閉じこもり 242 00:15:59,645 --> 00:16:02,648 心を閉ざすようになった。 243 00:16:02,648 --> 00:16:06,248 孤独が恐怖へと変ったのだろう> 244 00:16:08,320 --> 00:16:12,991 <死にたいなどと漏らすことも 次第に増えていった。 245 00:16:12,991 --> 00:16:17,329 せめて坊ちゃんに 同年代の話し相手がいれば 246 00:16:17,329 --> 00:16:20,999 そう思った時 真っ先に浮かんだのは 247 00:16:20,999 --> 00:16:23,936 彼女だった> 248 00:16:23,936 --> 00:16:26,438 ((私をメイドに…! 249 00:16:26,438 --> 00:16:29,608 もう一度 坊ちゃんに お会いできるのですか?)) 250 00:16:29,608 --> 00:16:34,446 <アリス殿は明らかに 叔母からいじめられていた。 251 00:16:34,446 --> 00:16:39,952 それでも彼女は その時 深々と頭を下げたのだ。 252 00:16:39,952 --> 00:16:46,458 そして私の想像以上に アリス殿の存在は 253 00:16:46,458 --> 00:16:49,458 坊ちゃんにとって かけがえのないものとなった> 254 00:16:52,631 --> 00:16:57,469 < だが アリス殿は 立場をわきまえている。 255 00:16:57,469 --> 00:16:59,805 わきまえ過ぎているのだ> 256 00:16:59,805 --> 00:17:02,975 ((アリス:変ですよね 私…。 257 00:17:02,975 --> 00:17:06,144 変… とは? 坊ちゃんには 258 00:17:06,144 --> 00:17:10,649 呪いを解いて またご家族と 一緒に暮らしてほしいんです。 259 00:17:10,649 --> 00:17:15,153 でも坊ちゃんは こんな私に 好意を寄せてくださっている。 260 00:17:15,153 --> 00:17:18,991 はぁ…! そのお気持ちは うれしいのに 261 00:17:18,991 --> 00:17:23,262 それが彼を ご家族から 遠ざけるかもしれないと思うと 262 00:17:23,262 --> 00:17:27,266 喜ぶこともできなくて…。 263 00:17:27,266 --> 00:17:29,768 (ロブ)変ではありませんよ。 264 00:17:29,768 --> 00:17:33,272 どうなりたいかは お二人の問題なので 265 00:17:33,272 --> 00:17:35,941 余計な口出しはいたしませんが…。 266 00:17:35,941 --> 00:17:40,445 あなたの坊ちゃんを思う気持ちは 変じゃありません。 267 00:17:40,445 --> 00:17:42,614 もっと清らかなものです。 268 00:17:42,614 --> 00:17:45,450 あえて言うなら…。 269 00:17:45,450 --> 00:17:49,288 運命…。 270 00:17:49,288 --> 00:17:51,288 なんですよ)) 271 00:17:56,461 --> 00:17:59,298 (アリス)ロブさん。 272 00:17:59,298 --> 00:18:04,136 そろそろ お体が冷えますよ。 一緒にお茶でもしようよ。 273 00:18:04,136 --> 00:18:06,636 ええ すぐ参ります。 274 00:18:08,807 --> 00:18:15,307 《お二人が幸せならば… 私はそれでいい》 275 00:18:17,816 --> 00:18:24,756 (ふくろうの鳴き声) 276 00:18:24,756 --> 00:18:44,756 ♪(ピアノ) 277 00:18:47,446 --> 00:18:51,116 あの… どうだった…? 素晴しいです。 278 00:18:51,116 --> 00:18:55,620 心温まる素敵な ひと時でした。 あ ありがとう。 279 00:18:55,620 --> 00:18:58,957 今回の曲は明るいんですね。 280 00:18:58,957 --> 00:19:02,294 以前聞かせていただいた バラードもステキでしたが。 281 00:19:02,294 --> 00:19:05,964 そ そう? まぁ 気に入ってくれてよかったよ! 282 00:19:05,964 --> 00:19:08,467 手袋のお礼って わけじゃないけどね。 283 00:19:08,467 --> 00:19:13,305 うまく言えないけど 君とこうして 時間を共有できるのが 284 00:19:13,305 --> 00:19:16,641 すごくうれしくてさ。 285 00:19:16,641 --> 00:19:21,413 私も坊ちゃんと二人きりになれて 体がうずきます! 286 00:19:21,413 --> 00:19:24,249 うっ!! 次は何 弾こっかなぁ! 287 00:19:24,249 --> 00:19:28,086 ねぇアリス たまには 僕の伴奏で歌ってくれないか? 288 00:19:28,086 --> 00:19:30,589 私がですか? うん。 289 00:19:30,589 --> 00:19:32,924 何度か聞かせてもらっただろう? 290 00:19:32,924 --> 00:19:35,260 僕 アリスの歌好きなんだ。 291 00:19:35,260 --> 00:19:38,930 フッ わかりました。 何を歌いましょう? 292 00:19:38,930 --> 00:19:42,267 よぉおし! じゃあ。 293 00:19:42,267 --> 00:19:59,117 ♪(ピアノ) 294 00:19:59,117 --> 00:20:01,787 『ふくろうと仔猫』ですか? 295 00:20:01,787 --> 00:20:04,122 そう。 聞かせて。 296 00:20:04,122 --> 00:20:06,625 ♪(ピアノ) 297 00:20:06,625 --> 00:20:09,127 あっ! ん…。 ♪(ピアノ) 298 00:20:09,127 --> 00:20:11,963 ♪(ピアノ) 299 00:20:11,963 --> 00:20:14,633 ♪「ふくろうと仔猫が」 300 00:20:14,633 --> 00:20:18,470 ♪「豆のさやの船に乗って」 301 00:20:18,470 --> 00:20:22,474 ♪「大海原へ漕ぎ出しました」 302 00:20:22,474 --> 00:20:25,310 ♪「はちみつ ちょっぴり」 303 00:20:25,310 --> 00:20:27,979 ♪「お金はたっぷり」 304 00:20:27,979 --> 00:20:31,650 ♪「5ポンド紙幣にくるんで」 305 00:20:31,650 --> 00:20:35,320 ♪「ふくろうが 空を見上げて」 306 00:20:35,320 --> 00:20:40,492 ♪「ギターに合わせて 歌いました」 307 00:20:40,492 --> 00:20:43,492 はい ふくろうさん。 って! 僕が歌うの!? 308 00:20:46,331 --> 00:20:50,669 ♪「仔猫ちゃん 愛しい仔猫ちゃん」 309 00:20:50,669 --> 00:20:54,339 ♪「なんて かわいらしいんだろう」 310 00:20:54,339 --> 00:20:59,010 ♪「君はとっても かわいいよ」 311 00:20:59,010 --> 00:21:02,514 ♪「仔猫は こう言いました」 312 00:21:02,514 --> 00:21:05,851 ♪「あなたも素敵な鳥だわ」 313 00:21:05,851 --> 00:21:11,857 ♪「何てチャーミングで優しい歌声なの」 314 00:21:11,857 --> 00:21:16,027 ♪「私たち結婚しましょう」 315 00:21:16,027 --> 00:21:21,132 ♪「とても長く待ったんですもの」 316 00:21:21,132 --> 00:21:25,637 ♪「どこかで指輪を」 317 00:21:25,637 --> 00:21:30,437 ♪「見つけましょう」 318 00:21:42,320 --> 00:21:45,657 坊ちゃん お顔が真っ赤ですよ。 319 00:21:45,657 --> 00:21:49,828 見ないでくれぇ! 童謡の歌詞に ドキドキしてしまうとはねぇ…。 320 00:21:49,828 --> 00:21:52,497 私も恥ずかしかったですよ。 321 00:21:52,497 --> 00:21:54,833 君 そういう感情あったの? 322 00:21:54,833 --> 00:21:58,336 私を何だと思ってるんですか? 323 00:21:58,336 --> 00:22:02,507 恥ずかしくても 坊ちゃんだから イヤじゃないんです。 324 00:22:02,507 --> 00:22:06,507 も もう休もうか! 僕の理性が保てるうちに。 325 00:22:08,513 --> 00:22:11,182 (坊ちゃん)なんだか最近 気分が明るいんだよね。 326 00:22:11,182 --> 00:22:13,685 あの曲を作れたのも そのせいかな? 327 00:22:13,685 --> 00:22:15,687 (アリス)そうかもしれません。 328 00:22:15,687 --> 00:22:18,690 確かに坊ちゃん 笑顔が増えましたもの。 329 00:22:18,690 --> 00:22:20,859 アリスのおかげだよ。 330 00:22:20,859 --> 00:22:24,759 希望を失わずにいれば いつか呪いも解けるだろうし。 331 00:22:27,799 --> 00:22:30,135 そうすれば あの家にも戻れる。 332 00:22:30,135 --> 00:22:33,138 堂々と 君を連れてね! 333 00:22:33,138 --> 00:22:36,308 それでは私はここで。 334 00:22:36,308 --> 00:22:39,144 部屋までお送りいただかなくて 結構ですよ。 335 00:22:39,144 --> 00:22:41,813 そ そう? 寂しいな…。 336 00:22:41,813 --> 00:22:43,982 おやすみなさい 坊ちゃん。 337 00:22:43,982 --> 00:22:45,984 投げキッスぅぅぅっ! 338 00:22:45,984 --> 00:22:49,154 《ごめんなさい 坊ちゃん。 339 00:22:49,154 --> 00:22:53,992 私は ただの使用人です。 340 00:22:53,992 --> 00:22:58,330 坊ちゃんのお考えがどうあれ その日が来れば 341 00:22:58,330 --> 00:23:01,166 自由に会うことすら かなわなくなる…。 342 00:23:01,166 --> 00:23:03,668 わかっているから…。 343 00:23:03,668 --> 00:23:06,768 だから なんだか物悲しくて…》 344 00:23:08,840 --> 00:23:13,678 私はダメなメイドですね お母さん。 345 00:23:13,678 --> 00:23:17,015 アリス~! 坊ちゃん。 346 00:23:17,015 --> 00:23:19,684 やっぱり部屋まで送るよ! 347 00:23:19,684 --> 00:23:23,121 近いとは言え 外は何が あるかわからないからね。 348 00:23:23,121 --> 00:23:25,457 お気持ちは うれしいのですが 349 00:23:25,457 --> 00:23:28,293 主に使用人を送らせるわけには…。 350 00:23:28,293 --> 00:23:30,462 そんなこと関係ないよ! 351 00:23:30,462 --> 00:23:34,299 アリスのことは 一人のレディーとして扱いたい。 352 00:23:34,299 --> 00:23:37,802 あっ…。 どうかした? 353 00:23:37,802 --> 00:23:40,472 ぬぁ! たとえ報われなくても…。 354 00:23:40,472 --> 00:23:43,475 仔猫はふくろうに恋をして 355 00:23:43,475 --> 00:23:46,645 幸せなんじゃないかと… 思います。 356 00:23:46,645 --> 00:23:48,813 さ さっきの童謡の話…? 357 00:23:48,813 --> 00:23:52,484 あれって そういう内容だったっけ…? 358 00:23:52,484 --> 00:23:56,655 あっ 待ってよアリス! 僕がエスコートするってば! 359 00:23:56,655 --> 00:23:59,655 ねぇ アリスってば~! 360 00:24:01,993 --> 00:24:05,693 にゃ~お。 にゃ~おん。