1 00:00:20,430 --> 00:00:23,440 「あなたが この手紙を読むころには 2 00:00:23,440 --> 00:00:28,410 私と守は どこか ずっと 遠い場所にいるはずです」 3 00:00:28,410 --> 00:00:31,410 「親友であり 恋人でもあった あなたに 4 00:00:31,410 --> 00:00:33,400 まさか こんな形で別れの手紙を 5 00:00:33,400 --> 00:00:35,400 書かなければならないとは 6 00:00:35,400 --> 00:00:37,400 思ってもみませんでした」 7 00:00:38,400 --> 00:00:41,400 「本当に 本当に ごめんなさい」 8 00:00:41,400 --> 00:00:45,400 「そして どうか 私たちを捜さないでください」 9 00:00:46,410 --> 00:00:51,430 「書いてて なんだか本当に 妙に切ない気分です」 10 00:00:51,430 --> 00:00:55,420 「守の置き手紙で 同じ文句を見たときには 11 00:00:55,420 --> 00:00:58,420 私たちは あんなに腹を立てていたのにね」 12 00:01:00,390 --> 00:01:03,430 「でも 芸がありませんが 13 00:01:03,430 --> 00:01:07,430 私も同じことを 書くしかないようです」 14 00:02:39,400 --> 00:02:42,420 アハハハ… アハハ… 15 00:02:42,420 --> 00:02:45,390 「あなたが 私たちのことを 心配してくれることは 16 00:02:45,390 --> 00:02:48,390 とても うれしいし よく分かります」 17 00:02:50,420 --> 00:02:52,420 「逆の立場だったら 18 00:02:52,420 --> 00:02:56,400 私も あなたのように 心配することでしょう」 19 00:02:56,400 --> 00:03:00,400 「ですが こうするしかないのです」 20 00:03:02,410 --> 00:03:07,420 「私たちは もはや神栖66町で 生きることはできません」 21 00:03:07,420 --> 00:03:10,420 「町が 生きることを 許さないのです」 22 00:03:12,400 --> 00:03:17,400 「私だけなら まだ しばらく大丈夫かもしれません」 23 00:03:18,430 --> 00:03:23,420 「でも 守は すでに失格の らく印を押されてしまいました」 24 00:03:23,420 --> 00:03:26,420 「一度 その らく印を押されると 25 00:03:26,420 --> 00:03:30,440 もう二度と元には戻れないのです」 26 00:03:30,440 --> 00:03:32,410 「こんなの 人間じゃなくて 27 00:03:32,410 --> 00:03:36,430 不良品を選別するのと 同じやり方だと思わない?」 28 00:03:36,430 --> 00:03:39,430 「焼き物の窯を開けたとき 29 00:03:39,430 --> 00:03:42,400 いびつだったり ひびが入ってたりした陶器は 30 00:03:42,400 --> 00:03:45,400 打ち壊される運命にあります」 31 00:03:45,400 --> 00:03:49,420 「私たちは このまま 打ち壊されるのを待つくらいなら 32 00:03:49,420 --> 00:03:51,440 先に何が待っていようと 33 00:03:51,440 --> 00:03:55,430 逃げ出した方が ましだという 結論に達しました」 34 00:03:55,430 --> 00:03:59,450 「本当なら あなたと 一緒に行きたかった」 35 00:03:59,450 --> 00:04:03,410 「これは 私の偽らざる気持ちです」 36 00:04:03,410 --> 00:04:07,430 「でも 早季は私たちとは違う」 37 00:04:07,430 --> 00:04:12,410 「前にも言いましたが あなたは とても強い人です」 38 00:04:12,410 --> 00:04:15,430 「決して 肉体的にという 意味じゃないし 39 00:04:15,430 --> 00:04:19,420 気が強いとか 意志が強いというのでもない」 40 00:04:19,420 --> 00:04:23,430 「むしろ 涙もろいし すぐに めげてしまう」 41 00:04:23,430 --> 00:04:26,430 「私は そんなあなたも好きでした」 42 00:04:27,410 --> 00:04:30,430 「でも あなたは どんな困難に出会って 43 00:04:30,430 --> 00:04:33,400 たとえ 心の底から 打ちひしがれたとしても 44 00:04:33,400 --> 00:04:36,440 絶対に再起できる」 45 00:04:36,440 --> 00:04:39,410 「ぽっきりと折れてしまって そのままという人じゃないんです」 46 00:04:39,410 --> 00:04:42,410 「あなたなら きっと 町で生きていけるし 47 00:04:42,410 --> 00:04:46,430 町から必要とされるだろうと 思います」 48 00:04:46,430 --> 00:04:48,420 「守は そうじゃない」 49 00:04:48,420 --> 00:04:52,440 「そして 私が守を見放せば 50 00:04:52,440 --> 00:04:55,420 彼は もう生きてはいけません」 51 00:04:55,420 --> 00:04:59,440 「どうか 分かってください」 52 00:04:59,440 --> 00:05:03,410 「町を離れてみて はっきりと 分かったことがあります」 53 00:05:03,410 --> 00:05:08,410 「私たちの町は異常です そうは思いませんか?」 54 00:05:09,440 --> 00:05:14,460 「町の安定と秩序を維持する為に 子供たちを殺し続ける町が 55 00:05:14,460 --> 00:05:17,460 人間の社会として まともでしょうか?」 56 00:05:18,450 --> 00:05:22,430 「ミノシロモドキの話では 今の状態に至るまでに 57 00:05:22,430 --> 00:05:25,440 血みどろな歴史が あったということでした」 58 00:05:25,440 --> 00:05:31,430 「でも 今の町は 過去の どんな暗黒時代と比べても 59 00:05:31,430 --> 00:05:35,450 自慢できるような 代物じゃないと思います」 60 00:05:35,450 --> 00:05:39,420 「今 町で起きたことを 思い出してみると 61 00:05:39,420 --> 00:05:44,460 その異常性が どこからくるのかも だんだん見えてきました」 62 00:05:44,460 --> 00:05:47,460 「それは 大人たちが心の底から 63 00:05:47,460 --> 00:05:51,450 子供たちを怖れているという 事実です」 64 00:05:51,450 --> 00:05:53,450 「もしかしたら いつの時代も 65 00:05:53,450 --> 00:05:55,430 そういうことは あったかもしれません」 66 00:05:55,430 --> 00:05:57,420 「自分たちが創り上げたものを 67 00:05:57,420 --> 00:06:00,440 後の世代によって 否定されるのは 68 00:06:00,440 --> 00:06:02,420 不愉快なことに決まってますし 69 00:06:02,420 --> 00:06:05,430 相手が血を分けた子供であれば 70 00:06:05,430 --> 00:06:08,430 なおさらに 辛いこともあったでしょう」 71 00:06:08,430 --> 00:06:14,450 「でも 神栖66町の大人たちが 自分の子供たちに向ける視線は 72 00:06:14,450 --> 00:06:18,440 そうした感情とも違う ちょっと異様なものです」 73 00:06:18,440 --> 00:06:20,460 「例えて言えば 74 00:06:20,460 --> 00:06:23,430 ずらりと並んだ卵が ふ化するのを待ちながら 75 00:06:23,430 --> 00:06:26,460 中から出てくるのが天使なのか 76 00:06:26,460 --> 00:06:31,400 それとも100万に1つの割合で 生まれてくる悪魔なのかを 77 00:06:31,400 --> 00:06:36,440 額に脂汗を浮かべながら じっと見守っているような 78 00:06:36,440 --> 00:06:41,460 私たちは 何となく嫌な予感がする というだけの理由で 79 00:06:41,460 --> 00:06:43,430 割られ 捨てられてしまう 80 00:06:43,430 --> 00:06:46,430 何百何千もの卵の 1個になることだけは 81 00:06:46,430 --> 00:06:49,440 願い下げです」 82 00:06:49,440 --> 00:06:51,460 「生まれ育った家を離れて 83 00:06:51,460 --> 00:06:55,440 両親とも別れなければならないと 決意した時 84 00:06:55,440 --> 00:07:00,450 本当に悲しく寂しい思いで いっぱいでした」 85 00:07:00,450 --> 00:07:05,450 「でも 向こうは 本当はどういう 気持ちだったのかを考えると 86 00:07:05,450 --> 00:07:08,460 よく分からなくなってきます」 87 00:07:08,460 --> 00:07:12,430 「もし 私が町から処分されると 決まったら 88 00:07:12,430 --> 00:07:14,430 両親は さんざん泣いて 89 00:07:14,430 --> 00:07:18,450 そして 最後には忘れることでしょう」 90 00:07:18,450 --> 00:07:20,470 「あなたのご両親が 91 00:07:20,470 --> 00:07:24,460 最終的に あなたの お姉さんのことを諦めたように」 92 00:07:24,460 --> 00:07:28,460 「私たちの絆は きっと そうじゃないと信じています」 93 00:07:29,430 --> 00:07:32,430 「もし 私が処分されることになったら 94 00:07:32,430 --> 00:07:36,450 あなたなら 絶対 私を見捨てないでしょう?」 95 00:07:36,450 --> 00:07:39,420 「あなたに危機が迫ったときには 96 00:07:39,420 --> 00:07:44,460 私や覚は どんなことをしたって 救おうとするはずです」 97 00:07:44,460 --> 00:07:48,460 「私たちには もう1人 友達がいました」 98 00:07:49,450 --> 00:07:54,450 「今は 名前を思い出すことも 許されない友が」 99 00:07:54,450 --> 00:07:57,460 「彼 Xも そんなときは きっと私たちを 100 00:07:57,460 --> 00:08:00,430 助けてくれたんじゃ ないでしょうか?」 101 00:08:00,430 --> 00:08:04,430 「だから 私は今 守を助けなくてはなりません」 102 00:08:05,430 --> 00:08:09,420 「でも あなたや覚に 会えなくなることが 103 00:08:09,420 --> 00:08:11,470 何より辛いのです」 104 00:08:11,470 --> 00:08:15,470 「私たちには 幸い 呪力という万能の道具があり 105 00:08:16,440 --> 00:08:18,460 自然の中に放り出されても 106 00:08:18,460 --> 00:08:21,430 なんとか 生きていくことができるはずです」 107 00:08:21,430 --> 00:08:23,460 「曲がりなりにも 呪力を 108 00:08:23,460 --> 00:08:25,450 使いこなせるようになったという 点だけは 109 00:08:25,450 --> 00:08:30,460 「町と全人学級に対して 深く感謝しています」 110 00:08:30,460 --> 00:08:34,440 「私と守は これから2人で助け合って 111 00:08:34,440 --> 00:08:37,450 新しい生活を築いていきます」 112 00:08:37,450 --> 00:08:41,430 「そこで あなたにお願いがあります」 113 00:08:41,430 --> 00:08:45,420 「もし 町から私たちの消息を 聞かれたなら 114 00:08:45,420 --> 00:08:50,420 私たちは死んだと 報告してほしいのです」 115 00:08:51,430 --> 00:08:55,450 「絶対に町の目が届かないくらい ずっと遠くへ行くつもりですが 116 00:08:55,450 --> 00:08:59,430 それでも 町が 私たちのことを忘れてくれたら 117 00:08:59,430 --> 00:09:04,460 今より多少は安心して 眠れるような気がするのです」 118 00:09:04,460 --> 00:09:08,480 いつか また 早季たちに 会える日が来る事を 119 00:09:08,480 --> 00:09:11,480 心の底から願っています」 120 00:09:24,430 --> 00:09:26,440 ううっ うっ… 121 00:09:26,440 --> 00:09:28,440 あっ… 122 00:09:31,450 --> 00:09:34,450 二度と真理亜には 会えないという予感は 123 00:09:34,450 --> 00:09:37,450 なぜか確信へと変わっていた 124 00:09:52,400 --> 00:09:54,380 この手紙 どこで? 125 00:09:54,380 --> 00:09:57,420 どこで2人と別れたんだ? 126 00:09:57,420 --> 00:10:00,390 あの かまくらの… とこで… 127 00:10:00,390 --> 00:10:02,390 かまくら? 128 00:10:04,410 --> 00:10:06,380 野狐丸 129 00:10:06,380 --> 00:10:08,400 なんでございましょう? 130 00:10:08,400 --> 00:10:12,390 俺たちは 真理亜と守は死んだと 町に報告する 131 00:10:12,390 --> 00:10:15,420 口裏を合わせてほしいんだ 132 00:10:15,420 --> 00:10:19,410 かしこまりました どうか野狐丸めに お任せください 133 00:10:19,410 --> 00:10:21,390 ホントに いいのか? 134 00:10:21,390 --> 00:10:24,410 倫理委員会への 裏切り行為になるけど… 135 00:10:24,410 --> 00:10:29,410 神様の仰せとあらば 何を迷う理由がございましょう 136 00:10:30,390 --> 00:10:33,390 お2方とも 雪崩に巻き込まれて 137 00:10:33,390 --> 00:10:37,410 谷底に転落したということに すれば よろしいかと思います 138 00:10:37,410 --> 00:10:39,400 どこまで流されたか 分かりませんので 139 00:10:39,400 --> 00:10:43,420 ご遺体の捜索は困難でしょう 140 00:10:43,420 --> 00:10:46,400 工作には 多少の時間がかかりますが 141 00:10:46,400 --> 00:10:49,410 うまくいけば お骨も用意できるかもしれません 142 00:10:49,410 --> 00:10:53,430 それを届ければ 多分 ご納得いただけるかと 143 00:10:53,430 --> 00:10:55,410 どういうことだ? 骨って 144 00:10:55,410 --> 00:10:57,380 どっから 持ってくるつもりなんだ! 145 00:10:57,380 --> 00:11:01,400 いえ そんな とんでもございません 誤解です! 146 00:11:01,400 --> 00:11:04,400 もちろん 神様のお骨の調達など 147 00:11:04,400 --> 00:11:06,420 できようはずもないでは ありませんか 148 00:11:06,420 --> 00:11:10,410 こんなことを申し上げるのは 大変 不敬と存じますが 149 00:11:10,410 --> 00:11:12,410 私どもの骨でも 部位によっては 150 00:11:12,410 --> 00:11:16,420 神様のものと見分けが 付かないことがございます 151 00:11:16,420 --> 00:11:18,380 とりわけ長身の者であれば 152 00:11:18,380 --> 00:11:22,410 若神様とは大きさも さほど変わりません ですので 153 00:11:22,410 --> 00:11:24,390 その骨を 念入りに石で擦りまして… 154 00:11:24,390 --> 00:11:28,410 もういい… 分かった! あなたに任せるわ 155 00:11:28,410 --> 00:11:30,410 かしこまりました 156 00:11:30,410 --> 00:11:35,410 どうか すべては 私 野狐丸めに お任せください 157 00:11:36,420 --> 00:11:38,440 だいぶ お疲れのご様子です 158 00:11:38,440 --> 00:11:41,410 このようなお誘いは 大変失礼かと存じますが 159 00:11:41,410 --> 00:11:43,410 よろしければ 我がコロニーで 160 00:11:43,410 --> 00:11:47,400 お泊まりになられては いかがでしょうか? 161 00:11:47,400 --> 00:11:51,420 なにせ汚い所にて そのような所に お誘いするのは 162 00:11:51,420 --> 00:11:54,390 大変 恐縮なのですが… 163 00:11:54,390 --> 00:11:57,390 ただ なにしろ この時間でございます 164 00:11:57,390 --> 00:12:01,410 日が暮れてからの捜索は 危険を伴いますし 165 00:12:01,410 --> 00:12:04,410 ここは ひとまず お休みになった方が 166 00:12:04,410 --> 00:12:06,420 よろしいかと存じますが… 167 00:12:06,420 --> 00:12:08,420 あっ… 168 00:12:10,420 --> 00:12:13,410 かまくらが無くなっていたのを 見たとき 169 00:12:13,410 --> 00:12:17,410 私たちは塩谷虻コロニーを 目指すことにした 170 00:12:18,390 --> 00:12:21,400 唯一の手がかりである スクォンクを発見するには 171 00:12:21,400 --> 00:12:25,400 同じバケネズミの力を借りるのが 早道だと思ったからだ 172 00:12:26,440 --> 00:12:30,390 野狐丸のことは 決して心から 信じていたわけではないのだが 173 00:12:30,390 --> 00:12:32,410 危急の際なので 174 00:12:32,410 --> 00:12:35,410 利用できるものは 何でも利用しようという 175 00:12:35,410 --> 00:12:37,410 気持ちだったのだ 176 00:12:37,410 --> 00:12:40,420 だが 結果的に まんまと利用されたのは 177 00:12:40,420 --> 00:12:42,420 私たちの方だった 178 00:12:43,420 --> 00:12:45,400 こうかつ極まりない バケネズミにとって 179 00:12:45,400 --> 00:12:50,410 焦りで周りが見えなくなっている 子供たちを操ることなど 180 00:12:50,410 --> 00:12:52,410 児戯に等しかったのだろう 181 00:12:52,410 --> 00:12:54,400 富子さんとの約束で 182 00:12:54,400 --> 00:12:58,420 明日中には 町に帰らなくては ならないことを考えると 183 00:12:58,420 --> 00:13:01,420 真理亜たちを発見して 連れ帰るのは 184 00:13:01,420 --> 00:13:03,420 もはや絶望的だった 185 00:13:29,420 --> 00:13:33,400 2人で併走しているという 事実を認識した時に 186 00:13:33,400 --> 00:13:37,420 私は 自分が本当に 怖れていたものの 187 00:13:37,420 --> 00:13:39,430 正体に気がついた 188 00:13:39,430 --> 00:13:44,450 私の世界は 両親を除けば 全人学級しかない 189 00:13:44,450 --> 00:13:47,430 そして その中で本当に 仲間と言えるのは 190 00:13:47,430 --> 00:13:50,420 1班のみんなだけなのだ 191 00:13:50,420 --> 00:13:54,420 それなのに その仲間たちは 次々と消えていき 192 00:13:54,420 --> 00:13:58,430 残されたのは 私と覚 2人っきりである 193 00:13:58,430 --> 00:14:00,400 嫌だ 194 00:14:00,400 --> 00:14:05,420 もう これ以上 大切な人 愛する人を失うの 195 00:14:05,420 --> 00:14:08,420 はっ! あっ… 196 00:14:15,430 --> 00:14:19,430 この世界で 私たちは たった2人っきりなのだ 197 00:14:41,540 --> 00:14:44,550 俺が操船するから 早季は少し休んでろよ 198 00:14:44,550 --> 00:14:47,520 どうして? 覚だって疲れてるでしょう? 199 00:14:47,520 --> 00:14:49,520 いいから 200 00:14:51,540 --> 00:14:53,540 ありがとう 201 00:15:14,540 --> 00:15:17,540 はっ はあ… 202 00:15:24,540 --> 00:15:28,540 はっ… はあ… 203 00:16:00,500 --> 00:16:03,500 どうすれば 真理亜を見つけられるの? 204 00:16:06,540 --> 00:16:09,540 分からない どうすればいいの? 205 00:16:10,530 --> 00:16:12,500 教えて お願い 206 00:16:12,500 --> 00:16:16,500 私は 一体 何をすればいいの? 207 00:16:17,540 --> 00:16:21,540 ウソよ… 何 言ってるの? 208 00:16:23,510 --> 00:16:25,510 そんな ひどい… 209 00:16:27,530 --> 00:16:30,530 早季… 早季! 210 00:16:31,540 --> 00:16:35,520 早季 悪い夢でも見てたのか? 211 00:16:35,520 --> 00:16:37,530 うん ちょっと… 212 00:16:37,530 --> 00:16:39,510 着いたよ 213 00:16:39,510 --> 00:16:42,550 ここからは また長板で行くしかないけど 214 00:16:42,550 --> 00:16:45,520 早季は ここで待ってる? 215 00:16:45,520 --> 00:16:47,520 私も行く 216 00:16:47,520 --> 00:16:50,520 そうか 分かった 217 00:17:50,580 --> 00:17:52,580 はっ… 218 00:18:00,510 --> 00:18:03,510 早季 泣かないで 219 00:18:03,510 --> 00:18:07,510 俺たち やれるだけのことは やったんだから 220 00:18:08,550 --> 00:18:12,550 それに 期限は まだ明日いっぱいある 221 00:18:12,550 --> 00:18:14,560 夜が明けたら 北西に向かってみよう 222 00:18:14,560 --> 00:18:17,560 もしかしたら 真理亜たちの残した跡が 223 00:18:17,560 --> 00:18:19,560 見つかるかもしれない 224 00:18:34,540 --> 00:18:37,540 だから どこまで信ぴょう性があるのか 225 00:18:37,540 --> 00:18:41,530 ミノシロモドキを捕まえたら 確認してみたいんだよ 226 00:18:41,530 --> 00:18:43,530 こんな大きなパワーを持つ呪力が 227 00:18:43,530 --> 00:18:46,540 脳内でブドウ糖を代謝した ちょっとのエネルギーで 228 00:18:46,540 --> 00:18:49,540 まかなわれてるはずがないのは 明らかだろう? 229 00:18:49,540 --> 00:18:51,530 だったら その力は 230 00:18:51,530 --> 00:18:53,530 どこから来るのか? ってことに なるけど 231 00:18:53,530 --> 00:18:55,550 著者は 2つの仮説を紹介してるんだ 232 00:18:55,550 --> 00:18:59,570 1つは 太陽系の中で 発動される呪力は 233 00:18:59,570 --> 00:19:03,520 全て太陽に由来するって考え方 もう1つの説は… 234 00:19:03,520 --> 00:19:06,520 ねえ 覚? うん 何? 235 00:19:06,520 --> 00:19:10,540 私たち 真理亜や守のことも 忘れちゃうのかな? 236 00:19:10,540 --> 00:19:12,510 あっ… 237 00:19:12,510 --> 00:19:14,530 たとえ 死んだって忘れないよ 238 00:19:14,530 --> 00:19:17,530 でも もし 教育委員会が また私たちの記憶を… 239 00:19:17,530 --> 00:19:19,540 もう 2度とそんなことはさせない 240 00:19:19,540 --> 00:19:21,560 アイツらが いつまでも 241 00:19:21,560 --> 00:19:25,540 意識や記憶まで管理できると 思ってるなら大間違いだ 242 00:19:25,540 --> 00:19:28,550 もし 俺たちの意思に反して 強行しようとするなら 243 00:19:28,550 --> 00:19:31,550 町を出るだけのことだよ 244 00:19:31,550 --> 00:19:33,520 俺たちって? 245 00:19:33,520 --> 00:19:36,550 早季も 一緒に来てくれるだろ? 246 00:19:36,550 --> 00:19:39,520 全然 逆だからね それ 247 00:19:39,520 --> 00:19:41,530 逆? 248 00:19:41,530 --> 00:19:45,530 私が町を出るの それに覚が くっついて来るのよ 249 00:19:45,530 --> 00:19:47,560 分かったよ 250 00:19:47,560 --> 00:19:50,570 それでいい 251 00:19:50,570 --> 00:19:54,560 ねえ もし 私たちも 町を出ることになったら 252 00:19:54,560 --> 00:19:57,560 今度こそ真理亜たちを捜し出して 合流しよう? 253 00:19:57,560 --> 00:19:59,530 ああ もちろん 254 00:19:59,530 --> 00:20:02,530 2人より4人の方が心強いもんな 255 00:20:02,530 --> 00:20:06,530 そうよ! その時こそ真理亜たちと 一緒に… 256 00:20:07,550 --> 00:20:11,540 うっ… あっ… 257 00:20:11,540 --> 00:20:15,540 うう…! 258 00:20:35,530 --> 00:20:40,550 頭の中では 顔のない少年が 夢で言った言葉が 259 00:20:40,550 --> 00:20:43,550 グルグルと回っていた 260 00:20:44,540 --> 00:20:48,540 彼は なぜ あんなメッセージを 伝えてきたのだろうか 261 00:20:50,560 --> 00:20:53,560 彼は 私に真理亜の逃走を 262 00:20:53,560 --> 00:20:56,560 手助けしてはいけないと 言ったのだ 263 00:20:57,530 --> 00:21:01,560 そして 彼女は 264 00:21:01,560 --> 00:21:04,560 死ななくてはならないとも 265 00:22:35,550 --> 00:22:38,570 237年の7月 266 00:22:38,570 --> 00:22:42,570 私は26歳になっていた 267 00:22:43,560 --> 00:22:46,560 早季ちゃん お客さんだよ! 268 00:22:46,560 --> 00:22:48,560 は~い すぐ行きます