1 00:00:20,708 --> 00:00:23,711 「あなたが この手紙を読むころには 2 00:00:23,711 --> 00:00:28,682 私と守は どこか ずっと 遠い場所にいるはずです」 3 00:00:28,682 --> 00:00:31,685 「親友であり 恋人でもあった あなたに 4 00:00:31,685 --> 00:00:33,671 まさか こんな形で別れの手紙を 5 00:00:33,671 --> 00:00:35,673 書かなければならないとは 6 00:00:35,673 --> 00:00:37,673 思ってもみませんでした」 7 00:00:38,676 --> 00:00:41,679 「本当に 本当に ごめんなさい」 8 00:00:41,679 --> 00:00:45,679 「そして どうか 私たちを捜さないでください」 9 00:00:46,684 --> 00:00:51,705 「書いてて なんだか本当に 妙に切ない気分です」 10 00:00:51,705 --> 00:00:55,693 「守の置き手紙で 同じ文句を見たときには 11 00:00:55,693 --> 00:00:58,693 私たちは あんなに腹を立てていたのにね」 12 00:01:00,664 --> 00:01:03,701 「でも 芸がありませんが 13 00:01:03,701 --> 00:01:07,701 私も同じことを 書くしかないようです」 14 00:02:39,680 --> 00:02:42,700 アハハハ… アハハ… 15 00:02:42,700 --> 00:02:45,669 「あなたが 私たちのことを 心配してくれることは 16 00:02:45,669 --> 00:02:48,669 とても うれしいし よく分かります」 17 00:02:50,691 --> 00:02:52,693 「逆の立場だったら 18 00:02:52,693 --> 00:02:56,680 私も あなたのように 心配することでしょう」 19 00:02:56,680 --> 00:03:00,680 「ですが こうするしかないのです」 20 00:03:02,686 --> 00:03:07,691 「私たちは もはや神栖66町で 生きることはできません」 21 00:03:07,691 --> 00:03:10,691 「町が 生きることを 許さないのです」 22 00:03:12,680 --> 00:03:17,680 「私だけなら まだ しばらく大丈夫かもしれません」 23 00:03:18,702 --> 00:03:23,691 「でも 守は すでに失格の らく印を押されてしまいました」 24 00:03:23,691 --> 00:03:26,694 「一度 その らく印を押されると 25 00:03:26,694 --> 00:03:30,714 もう二度と元には戻れないのです」 26 00:03:30,714 --> 00:03:32,683 「こんなの 人間じゃなくて 27 00:03:32,683 --> 00:03:36,704 不良品を選別するのと 同じやり方だと思わない?」 28 00:03:36,704 --> 00:03:39,707 「焼き物の窯を開けたとき 29 00:03:39,707 --> 00:03:42,676 いびつだったり ひびが入ってたりした陶器は 30 00:03:42,676 --> 00:03:45,679 打ち壊される運命にあります」 31 00:03:45,679 --> 00:03:49,700 「私たちは このまま 打ち壊されるのを待つくらいなら 32 00:03:49,700 --> 00:03:51,719 先に何が待っていようと 33 00:03:51,719 --> 00:03:55,706 逃げ出した方が ましだという 結論に達しました」 34 00:03:55,706 --> 00:03:59,727 「本当なら あなたと 一緒に行きたかった」 35 00:03:59,727 --> 00:04:03,681 「これは 私の偽らざる気持ちです」 36 00:04:03,681 --> 00:04:07,701 「でも 早季は私たちとは違う」 37 00:04:07,701 --> 00:04:12,690 「前にも言いましたが あなたは とても強い人です」 38 00:04:12,690 --> 00:04:15,709 「決して 肉体的にという 意味じゃないし 39 00:04:15,709 --> 00:04:19,697 気が強いとか 意志が強いというのでもない」 40 00:04:19,697 --> 00:04:23,701 「むしろ 涙もろいし すぐに めげてしまう」 41 00:04:23,701 --> 00:04:26,701 「私は そんなあなたも好きでした」 42 00:04:27,688 --> 00:04:30,708 「でも あなたは どんな困難に出会って 43 00:04:30,708 --> 00:04:33,677 たとえ 心の底から 打ちひしがれたとしても 44 00:04:33,677 --> 00:04:36,714 絶対に再起できる」 45 00:04:36,714 --> 00:04:39,683 「ぽっきりと折れてしまって そのままという人じゃないんです」 46 00:04:39,683 --> 00:04:42,686 「あなたなら きっと 町で生きていけるし 47 00:04:42,686 --> 00:04:46,707 町から必要とされるだろうと 思います」 48 00:04:46,707 --> 00:04:48,692 「守は そうじゃない」 49 00:04:48,692 --> 00:04:52,713 「そして 私が守を見放せば 50 00:04:52,713 --> 00:04:55,699 彼は もう生きてはいけません」 51 00:04:55,699 --> 00:04:59,720 「どうか 分かってください」 52 00:04:59,720 --> 00:05:03,690 「町を離れてみて はっきりと 分かったことがあります」 53 00:05:03,690 --> 00:05:08,690 「私たちの町は異常です そうは思いませんか?」 54 00:05:09,713 --> 00:05:14,735 「町の安定と秩序を維持する為に 子供たちを殺し続ける町が 55 00:05:14,735 --> 00:05:17,735 人間の社会として まともでしょうか?」 56 00:05:18,722 --> 00:05:22,709 「ミノシロモドキの話では 今の状態に至るまでに 57 00:05:22,709 --> 00:05:25,712 血みどろな歴史が あったということでした」 58 00:05:25,712 --> 00:05:31,702 「でも 今の町は 過去の どんな暗黒時代と比べても 59 00:05:31,702 --> 00:05:35,722 自慢できるような 代物じゃないと思います」 60 00:05:35,722 --> 00:05:39,693 「今 町で起きたことを 思い出してみると 61 00:05:39,693 --> 00:05:44,731 その異常性が どこからくるのかも だんだん見えてきました」 62 00:05:44,731 --> 00:05:47,734 「それは 大人たちが心の底から 63 00:05:47,734 --> 00:05:51,722 子供たちを怖れているという 事実です」 64 00:05:51,722 --> 00:05:53,724 「もしかしたら いつの時代も 65 00:05:53,724 --> 00:05:55,709 そういうことは あったかもしれません」 66 00:05:55,709 --> 00:05:57,694 「自分たちが創り上げたものを 67 00:05:57,694 --> 00:06:00,714 後の世代によって 否定されるのは 68 00:06:00,714 --> 00:06:02,699 不愉快なことに決まってますし 69 00:06:02,699 --> 00:06:05,702 相手が血を分けた子供であれば 70 00:06:05,702 --> 00:06:08,705 なおさらに 辛いこともあったでしょう」 71 00:06:08,705 --> 00:06:14,728 「でも 神栖66町の大人たちが 自分の子供たちに向ける視線は 72 00:06:14,728 --> 00:06:18,715 そうした感情とも違う ちょっと異様なものです」 73 00:06:18,715 --> 00:06:20,734 「例えて言えば 74 00:06:20,734 --> 00:06:23,704 ずらりと並んだ卵が ふ化するのを待ちながら 75 00:06:23,704 --> 00:06:26,740 中から出てくるのが天使なのか 76 00:06:26,740 --> 00:06:31,678 それとも100万に1つの割合で 生まれてくる悪魔なのかを 77 00:06:31,678 --> 00:06:36,717 額に脂汗を浮かべながら じっと見守っているような 78 00:06:36,717 --> 00:06:41,738 私たちは 何となく嫌な予感がする というだけの理由で 79 00:06:41,738 --> 00:06:43,707 割られ 捨てられてしまう 80 00:06:43,707 --> 00:06:46,710 何百何千もの卵の 1個になることだけは 81 00:06:46,710 --> 00:06:49,713 願い下げです」 82 00:06:49,713 --> 00:06:51,732 「生まれ育った家を離れて 83 00:06:51,732 --> 00:06:55,719 両親とも別れなければならないと 決意した時 84 00:06:55,719 --> 00:07:00,724 本当に悲しく寂しい思いで いっぱいでした」 85 00:07:00,724 --> 00:07:05,729 「でも 向こうは 本当はどういう 気持ちだったのかを考えると 86 00:07:05,729 --> 00:07:08,732 よく分からなくなってきます」 87 00:07:08,732 --> 00:07:12,703 「もし 私が町から処分されると 決まったら 88 00:07:12,703 --> 00:07:14,705 両親は さんざん泣いて 89 00:07:14,705 --> 00:07:18,725 そして 最後には忘れることでしょう」 90 00:07:18,725 --> 00:07:20,744 「あなたのご両親が 91 00:07:20,744 --> 00:07:24,731 最終的に あなたの お姉さんのことを諦めたように」 92 00:07:24,731 --> 00:07:28,731 「私たちの絆は きっと そうじゃないと信じています」 93 00:07:29,703 --> 00:07:32,706 「もし 私が処分されることになったら 94 00:07:32,706 --> 00:07:36,727 あなたなら 絶対 私を見捨てないでしょう?」 95 00:07:36,727 --> 00:07:39,696 「あなたに危機が迫ったときには 96 00:07:39,696 --> 00:07:44,735 私や覚は どんなことをしたって 救おうとするはずです」 97 00:07:44,735 --> 00:07:48,735 「私たちには もう1人 友達がいました」 98 00:07:49,723 --> 00:07:54,728 「今は 名前を思い出すことも 許されない友が」 99 00:07:54,728 --> 00:07:57,731 「彼 Xも そんなときは きっと私たちを 100 00:07:57,731 --> 00:08:00,701 助けてくれたんじゃ ないでしょうか?」 101 00:08:00,701 --> 00:08:04,701 「だから 私は今 守を助けなくてはなりません」 102 00:08:05,706 --> 00:08:09,693 「でも あなたや覚に 会えなくなることが 103 00:08:09,693 --> 00:08:11,745 何より辛いのです」 104 00:08:11,745 --> 00:08:15,745 「私たちには 幸い 呪力という万能の道具があり 105 00:08:16,717 --> 00:08:18,735 自然の中に放り出されても 106 00:08:18,735 --> 00:08:21,705 なんとか 生きていくことができるはずです」 107 00:08:21,705 --> 00:08:23,740 「曲がりなりにも 呪力を 108 00:08:23,740 --> 00:08:25,726 使いこなせるようになったという 点だけは 109 00:08:25,726 --> 00:08:30,731 「町と全人学級に対して 深く感謝しています」 110 00:08:30,731 --> 00:08:34,718 「私と守は これから2人で助け合って 111 00:08:34,718 --> 00:08:37,721 新しい生活を築いていきます」 112 00:08:37,721 --> 00:08:41,708 「そこで あなたにお願いがあります」 113 00:08:41,708 --> 00:08:45,696 「もし 町から私たちの消息を 聞かれたなら 114 00:08:45,696 --> 00:08:50,696 私たちは死んだと 報告してほしいのです」 115 00:08:51,702 --> 00:08:55,722 「絶対に町の目が届かないくらい ずっと遠くへ行くつもりですが 116 00:08:55,722 --> 00:08:59,710 それでも 町が 私たちのことを忘れてくれたら 117 00:08:59,710 --> 00:09:04,731 今より多少は安心して 眠れるような気がするのです」 118 00:09:04,731 --> 00:09:08,752 いつか また 早季たちに 会える日が来る事を 119 00:09:08,752 --> 00:09:11,752 心の底から願っています」 120 00:09:24,701 --> 00:09:26,720 ううっ うっ… 121 00:09:26,720 --> 00:09:28,720 あっ… 122 00:09:31,725 --> 00:09:34,728 二度と真理亜には 会えないという予感は 123 00:09:34,728 --> 00:09:37,728 なぜか確信へと変わっていた 124 00:09:42,834 --> 00:09:44,820 この手紙 どこで? 125 00:09:44,820 --> 00:09:47,856 どこで2人と別れたんだ? 126 00:09:47,856 --> 00:09:50,826 あの かまくらの… とこで… 127 00:09:50,826 --> 00:09:52,826 かまくら? 128 00:09:54,846 --> 00:09:56,815 野狐丸 129 00:09:56,815 --> 00:09:58,834 なんでございましょう? 130 00:09:58,834 --> 00:10:02,821 俺たちは 真理亜と守は死んだと 町に報告する 131 00:10:02,821 --> 00:10:05,857 口裏を合わせてほしいんだ 132 00:10:05,857 --> 00:10:09,845 かしこまりました どうか野狐丸めに お任せください 133 00:10:09,845 --> 00:10:11,830 ホントに いいのか? 134 00:10:11,830 --> 00:10:14,850 倫理委員会への 裏切り行為になるけど… 135 00:10:14,850 --> 00:10:19,850 神様の仰せとあらば 何を迷う理由がございましょう 136 00:10:20,822 --> 00:10:23,825 お2方とも 雪崩に巻き込まれて 137 00:10:23,825 --> 00:10:27,846 谷底に転落したということに すれば よろしいかと思います 138 00:10:27,846 --> 00:10:29,831 どこまで流されたか 分かりませんので 139 00:10:29,831 --> 00:10:33,852 ご遺体の捜索は困難でしょう 140 00:10:33,852 --> 00:10:36,838 工作には 多少の時間がかかりますが 141 00:10:36,838 --> 00:10:39,841 うまくいけば お骨も用意できるかもしれません 142 00:10:39,841 --> 00:10:43,862 それを届ければ 多分 ご納得いただけるかと 143 00:10:43,862 --> 00:10:45,847 どういうことだ? 骨って 144 00:10:45,847 --> 00:10:47,816 どっから 持ってくるつもりなんだ! 145 00:10:47,816 --> 00:10:51,836 いえ そんな とんでもございません 誤解です! 146 00:10:51,836 --> 00:10:54,839 もちろん 神様のお骨の調達など 147 00:10:54,839 --> 00:10:56,858 できようはずもないでは ありませんか 148 00:10:56,858 --> 00:11:00,845 こんなことを申し上げるのは 大変 不敬と存じますが 149 00:11:00,845 --> 00:11:02,847 私どもの骨でも 部位によっては 150 00:11:02,847 --> 00:11:06,851 神様のものと見分けが 付かないことがございます 151 00:11:06,851 --> 00:11:08,820 とりわけ長身の者であれば 152 00:11:08,820 --> 00:11:12,841 若神様とは大きさも さほど変わりません ですので 153 00:11:12,841 --> 00:11:14,826 その骨を 念入りに石で擦りまして… 154 00:11:14,826 --> 00:11:18,847 もういい… 分かった! あなたに任せるわ 155 00:11:18,847 --> 00:11:20,849 かしこまりました 156 00:11:20,849 --> 00:11:25,849 どうか すべては 私 野狐丸めに お任せください 157 00:11:26,855 --> 00:11:28,873 だいぶ お疲れのご様子です 158 00:11:28,873 --> 00:11:31,843 このようなお誘いは 大変失礼かと存じますが 159 00:11:31,843 --> 00:11:33,845 よろしければ 我がコロニーで 160 00:11:33,845 --> 00:11:37,832 お泊まりになられては いかがでしょうか? 161 00:11:37,832 --> 00:11:41,853 なにせ汚い所にて そのような所に お誘いするのは 162 00:11:41,853 --> 00:11:44,823 大変 恐縮なのですが… 163 00:11:44,823 --> 00:11:47,826 ただ なにしろ この時間でございます 164 00:11:47,826 --> 00:11:51,846 日が暮れてからの捜索は 危険を伴いますし 165 00:11:51,846 --> 00:11:54,849 ここは ひとまず お休みになった方が 166 00:11:54,849 --> 00:11:56,851 よろしいかと存じますが… 167 00:11:56,851 --> 00:11:58,851 あっ… 168 00:12:00,855 --> 00:12:03,842 かまくらが無くなっていたのを 見たとき 169 00:12:03,842 --> 00:12:07,842 私たちは塩谷虻コロニーを 目指すことにした 170 00:12:08,830 --> 00:12:11,833 唯一の手がかりである スクォンクを発見するには 171 00:12:11,833 --> 00:12:15,833 同じバケネズミの力を借りるのが 早道だと思ったからだ 172 00:12:16,871 --> 00:12:20,825 野狐丸のことは 決して心から 信じていたわけではないのだが 173 00:12:20,825 --> 00:12:22,844 危急の際なので 174 00:12:22,844 --> 00:12:25,847 利用できるものは 何でも利用しようという 175 00:12:25,847 --> 00:12:27,849 気持ちだったのだ 176 00:12:27,849 --> 00:12:30,852 だが 結果的に まんまと利用されたのは 177 00:12:30,852 --> 00:12:32,852 私たちの方だった 178 00:12:33,855 --> 00:12:35,840 こうかつ極まりない バケネズミにとって 179 00:12:35,840 --> 00:12:40,845 焦りで周りが見えなくなっている 子供たちを操ることなど 180 00:12:40,845 --> 00:12:42,847 児戯に等しかったのだろう 181 00:12:42,847 --> 00:12:44,833 富子さんとの約束で 182 00:12:44,833 --> 00:12:48,853 明日中には 町に帰らなくては ならないことを考えると 183 00:12:48,853 --> 00:12:51,856 真理亜たちを発見して 連れ帰るのは 184 00:12:51,856 --> 00:12:53,856 もはや絶望的だった 185 00:13:19,851 --> 00:13:23,838 2人で併走しているという 事実を認識した時に 186 00:13:23,838 --> 00:13:27,859 私は 自分が本当に 怖れていたものの 187 00:13:27,859 --> 00:13:29,861 正体に気がついた 188 00:13:29,861 --> 00:13:34,883 私の世界は 両親を除けば 全人学級しかない 189 00:13:34,883 --> 00:13:37,869 そして その中で本当に 仲間と言えるのは 190 00:13:37,869 --> 00:13:40,855 1班のみんなだけなのだ 191 00:13:40,855 --> 00:13:44,859 それなのに その仲間たちは 次々と消えていき 192 00:13:44,859 --> 00:13:48,863 残されたのは 私と覚 2人っきりである 193 00:13:48,863 --> 00:13:50,832 嫌だ 194 00:13:50,832 --> 00:13:55,854 もう これ以上 大切な人 愛する人を失うの 195 00:13:55,854 --> 00:13:58,854 はっ! あっ… 196 00:14:05,864 --> 00:14:09,864 この世界で 私たちは たった2人っきりなのだ 197 00:14:31,657 --> 00:14:34,660 俺が操船するから 早季は少し休んでろよ 198 00:14:34,660 --> 00:14:37,630 どうして? 覚だって疲れてるでしょう? 199 00:14:37,630 --> 00:14:39,630 いいから 200 00:14:41,650 --> 00:14:43,650 ありがとう 201 00:15:04,657 --> 00:15:07,657 はっ はあ… 202 00:15:14,650 --> 00:15:18,650 はっ… はあ… 203 00:15:50,619 --> 00:15:53,619 どうすれば 真理亜を見つけられるの? 204 00:15:56,659 --> 00:15:59,659 分からない どうすればいいの? 205 00:16:00,646 --> 00:16:02,615 教えて お願い 206 00:16:02,615 --> 00:16:06,615 私は 一体 何をすればいいの? 207 00:16:07,653 --> 00:16:11,653 ウソよ… 何 言ってるの? 208 00:16:13,626 --> 00:16:15,626 そんな ひどい… 209 00:16:17,646 --> 00:16:20,646 早季… 早季! 210 00:16:21,650 --> 00:16:25,638 早季 悪い夢でも見てたのか? 211 00:16:25,638 --> 00:16:27,640 うん ちょっと… 212 00:16:27,640 --> 00:16:29,625 着いたよ 213 00:16:29,625 --> 00:16:32,661 ここからは また長板で行くしかないけど 214 00:16:32,661 --> 00:16:35,631 早季は ここで待ってる? 215 00:16:35,631 --> 00:16:37,633 私も行く 216 00:16:37,633 --> 00:16:40,633 そうか 分かった 217 00:17:40,696 --> 00:17:42,696 はっ… 218 00:17:50,622 --> 00:17:53,625 早季 泣かないで 219 00:17:53,625 --> 00:17:57,625 俺たち やれるだけのことは やったんだから 220 00:17:58,664 --> 00:18:02,668 それに 期限は まだ明日いっぱいある 221 00:18:02,668 --> 00:18:04,670 夜が明けたら 北西に向かってみよう 222 00:18:04,670 --> 00:18:07,673 もしかしたら 真理亜たちの残した跡が 223 00:18:07,673 --> 00:18:09,673 見つかるかもしれない 224 00:18:24,656 --> 00:18:27,659 だから どこまで信ぴょう性があるのか 225 00:18:27,659 --> 00:18:31,647 ミノシロモドキを捕まえたら 確認してみたいんだよ 226 00:18:31,647 --> 00:18:33,649 こんな大きなパワーを持つ呪力が 227 00:18:33,649 --> 00:18:36,652 脳内でブドウ糖を代謝した ちょっとのエネルギーで 228 00:18:36,652 --> 00:18:39,655 まかなわれてるはずがないのは 明らかだろう? 229 00:18:39,655 --> 00:18:41,640 だったら その力は 230 00:18:41,640 --> 00:18:43,642 どこから来るのか? ってことに なるけど 231 00:18:43,642 --> 00:18:45,661 著者は 2つの仮説を紹介してるんだ 232 00:18:45,661 --> 00:18:49,681 1つは 太陽系の中で 発動される呪力は 233 00:18:49,681 --> 00:18:53,635 全て太陽に由来するって考え方 もう1つの説は… 234 00:18:53,635 --> 00:18:56,638 ねえ 覚? うん 何? 235 00:18:56,638 --> 00:19:00,659 私たち 真理亜や守のことも 忘れちゃうのかな? 236 00:19:00,659 --> 00:19:02,628 あっ… 237 00:19:02,628 --> 00:19:04,646 たとえ 死んだって忘れないよ 238 00:19:04,646 --> 00:19:07,649 でも もし 教育委員会が また私たちの記憶を… 239 00:19:07,649 --> 00:19:09,651 もう 2度とそんなことはさせない 240 00:19:09,651 --> 00:19:11,670 アイツらが いつまでも 241 00:19:11,670 --> 00:19:15,657 意識や記憶まで管理できると 思ってるなら大間違いだ 242 00:19:15,657 --> 00:19:18,660 もし 俺たちの意思に反して 強行しようとするなら 243 00:19:18,660 --> 00:19:21,663 町を出るだけのことだよ 244 00:19:21,663 --> 00:19:23,632 俺たちって? 245 00:19:23,632 --> 00:19:26,668 早季も 一緒に来てくれるだろ? 246 00:19:26,668 --> 00:19:29,638 全然 逆だからね それ 247 00:19:29,638 --> 00:19:31,640 逆? 248 00:19:31,640 --> 00:19:35,644 私が町を出るの それに覚が くっついて来るのよ 249 00:19:35,644 --> 00:19:37,679 分かったよ 250 00:19:37,679 --> 00:19:40,682 それでいい 251 00:19:40,682 --> 00:19:44,670 ねえ もし 私たちも 町を出ることになったら 252 00:19:44,670 --> 00:19:47,673 今度こそ真理亜たちを捜し出して 合流しよう? 253 00:19:47,673 --> 00:19:49,641 ああ もちろん 254 00:19:49,641 --> 00:19:52,644 2人より4人の方が心強いもんな 255 00:19:52,644 --> 00:19:56,644 そうよ! その時こそ真理亜たちと 一緒に… 256 00:19:57,666 --> 00:20:01,653 うっ… あっ… 257 00:20:01,653 --> 00:20:05,653 うう…! 258 00:20:25,644 --> 00:20:30,666 頭の中では 顔のない少年が 夢で言った言葉が 259 00:20:30,666 --> 00:20:33,666 グルグルと回っていた 260 00:20:34,653 --> 00:20:38,653 彼は なぜ あんなメッセージを 伝えてきたのだろうか 261 00:20:40,676 --> 00:20:43,679 彼は 私に真理亜の逃走を 262 00:20:43,679 --> 00:20:46,679 手助けしてはいけないと 言ったのだ 263 00:20:47,649 --> 00:20:51,670 そして 彼女は 264 00:20:51,670 --> 00:20:54,670 死ななくてはならないとも 265 00:22:25,664 --> 00:22:28,684 237年の7月 266 00:22:28,684 --> 00:22:32,684 私は26歳になっていた 267 00:22:33,672 --> 00:22:36,675 早季ちゃん お客さんだよ! 268 00:22:36,675 --> 00:22:38,675 は~い すぐ行きます