1 00:00:52,437 --> 00:00:55,440 「あなたが この手紙を読むころには 2 00:00:55,440 --> 00:01:00,411 私と守は どこか ずっと 遠い場所にいるはずです」 3 00:01:00,411 --> 00:01:03,414 「親友であり 恋人でもあった あなたに 4 00:01:03,414 --> 00:01:05,400 まさか こんな形で別れの手紙を 5 00:01:05,400 --> 00:01:07,402 書かなければならないとは 6 00:01:07,402 --> 00:01:09,402 思ってもみませんでした」 7 00:01:10,405 --> 00:01:13,408 「本当に 本当に ごめんなさい」 8 00:01:13,408 --> 00:01:17,408 「そして どうか 私たちを捜さないでください」 9 00:01:18,413 --> 00:01:23,434 「書いてて なんだか本当に 妙に切ない気分です」 10 00:01:23,434 --> 00:01:27,422 「守の置き手紙で 同じ文句を見たときには 11 00:01:27,422 --> 00:01:30,422 私たちは あんなに腹を立てていたのにね」 12 00:01:32,393 --> 00:01:35,430 「でも 芸がありませんが 13 00:01:35,430 --> 00:01:39,430 私も同じことを 書くしかないようです」 14 00:03:11,409 --> 00:03:14,429 アハハハ… アハハ… 15 00:03:14,429 --> 00:03:17,398 「あなたが 私たちのことを 心配してくれることは 16 00:03:17,398 --> 00:03:20,398 とても うれしいし よく分かります」 17 00:03:22,420 --> 00:03:24,422 「逆の立場だったら 18 00:03:24,422 --> 00:03:28,409 私も あなたのように 心配することでしょう」 19 00:03:28,409 --> 00:03:32,409 「ですが こうするしかないのです」 20 00:03:34,415 --> 00:03:39,420 「私たちは もはや神栖66町で 生きることはできません」 21 00:03:39,420 --> 00:03:42,420 「町が 生きることを 許さないのです」 22 00:03:44,409 --> 00:03:49,409 「私だけなら まだ しばらく大丈夫かもしれません」 23 00:03:50,431 --> 00:03:55,420 「でも 守は すでに失格の らく印を押されてしまいました」 24 00:03:55,420 --> 00:03:58,423 「一度 その らく印を押されると 25 00:03:58,423 --> 00:04:02,443 もう二度と元には戻れないのです」 26 00:04:02,443 --> 00:04:04,412 「こんなの 人間じゃなくて 27 00:04:04,412 --> 00:04:08,433 不良品を選別するのと 同じやり方だと思わない?」 28 00:04:08,433 --> 00:04:11,436 「焼き物の窯を開けたとき 29 00:04:11,436 --> 00:04:14,405 いびつだったり ひびが入ってたりした陶器は 30 00:04:14,405 --> 00:04:17,408 打ち壊される運命にあります」 31 00:04:17,408 --> 00:04:21,429 「私たちは このまま 打ち壊されるのを待つくらいなら 32 00:04:21,429 --> 00:04:23,448 先に何が待っていようと 33 00:04:23,448 --> 00:04:27,435 逃げ出した方が ましだという 結論に達しました」 34 00:04:27,435 --> 00:04:31,456 「本当なら あなたと 一緒に行きたかった」 35 00:04:31,456 --> 00:04:35,410 「これは 私の偽らざる気持ちです」 36 00:04:35,410 --> 00:04:39,430 「でも 早季は私たちとは違う」 37 00:04:39,430 --> 00:04:44,419 「前にも言いましたが あなたは とても強い人です」 38 00:04:44,419 --> 00:04:47,438 「決して 肉体的にという 意味じゃないし 39 00:04:47,438 --> 00:04:51,426 気が強いとか 意志が強いというのでもない」 40 00:04:51,426 --> 00:04:55,430 「むしろ 涙もろいし すぐに めげてしまう」 41 00:04:55,430 --> 00:04:58,430 「私は そんなあなたも好きでした」 42 00:04:59,417 --> 00:05:02,437 「でも あなたは どんな困難に出会って 43 00:05:02,437 --> 00:05:05,406 たとえ 心の底から 打ちひしがれたとしても 44 00:05:05,406 --> 00:05:08,443 絶対に再起できる」 45 00:05:08,443 --> 00:05:11,412 「ぽっきりと折れてしまって そのままという人じゃないんです」 46 00:05:11,412 --> 00:05:14,415 「あなたなら きっと 町で生きていけるし 47 00:05:14,415 --> 00:05:18,436 町から必要とされるだろうと 思います」 48 00:05:18,436 --> 00:05:20,421 「守は そうじゃない」 49 00:05:20,421 --> 00:05:24,442 「そして 私が守を見放せば 50 00:05:24,442 --> 00:05:27,428 彼は もう生きてはいけません」 51 00:05:27,428 --> 00:05:31,449 「どうか 分かってください」 52 00:05:31,449 --> 00:05:35,419 「町を離れてみて はっきりと 分かったことがあります」 53 00:05:35,419 --> 00:05:40,419 「私たちの町は異常です そうは思いませんか?」 54 00:05:41,442 --> 00:05:46,464 「町の安定と秩序を維持する為に 子供たちを殺し続ける町が 55 00:05:46,464 --> 00:05:49,464 人間の社会として まともでしょうか?」 56 00:05:50,451 --> 00:05:54,438 「ミノシロモドキの話では 今の状態に至るまでに 57 00:05:54,438 --> 00:05:57,441 血みどろな歴史が あったということでした」 58 00:05:57,441 --> 00:06:03,431 「でも 今の町は 過去の どんな暗黒時代と比べても 59 00:06:03,431 --> 00:06:07,451 自慢できるような 代物じゃないと思います」 60 00:06:07,451 --> 00:06:11,422 「今 町で起きたことを 思い出してみると 61 00:06:11,422 --> 00:06:16,460 その異常性が どこからくるのかも だんだん見えてきました」 62 00:06:16,460 --> 00:06:19,463 「それは 大人たちが心の底から 63 00:06:19,463 --> 00:06:23,451 子供たちを怖れているという 事実です」 64 00:06:23,451 --> 00:06:25,453 「もしかしたら いつの時代も 65 00:06:25,453 --> 00:06:27,438 そういうことは あったかもしれません」 66 00:06:27,438 --> 00:06:29,423 「自分たちが創り上げたものを 67 00:06:29,423 --> 00:06:32,443 後の世代によって 否定されるのは 68 00:06:32,443 --> 00:06:34,428 不愉快なことに決まってますし 69 00:06:34,428 --> 00:06:37,431 相手が血を分けた子供であれば 70 00:06:37,431 --> 00:06:40,434 なおさらに 辛いこともあったでしょう」 71 00:06:40,434 --> 00:06:46,457 「でも 神栖66町の大人たちが 自分の子供たちに向ける視線は 72 00:06:46,457 --> 00:06:50,444 そうした感情とも違う ちょっと異様なものです」 73 00:06:50,444 --> 00:06:52,463 「例えて言えば 74 00:06:52,463 --> 00:06:55,433 ずらりと並んだ卵が ふ化するのを待ちながら 75 00:06:55,433 --> 00:06:58,469 中から出てくるのが天使なのか 76 00:06:58,469 --> 00:07:03,407 それとも100万に1つの割合で 生まれてくる悪魔なのかを 77 00:07:03,407 --> 00:07:08,446 額に脂汗を浮かべながら じっと見守っているような 78 00:07:08,446 --> 00:07:13,467 私たちは 何となく嫌な予感がする というだけの理由で 79 00:07:13,467 --> 00:07:15,436 割られ 捨てられてしまう 80 00:07:15,436 --> 00:07:18,439 何百何千もの卵の 1個になることだけは 81 00:07:18,439 --> 00:07:21,442 願い下げです」 82 00:07:21,442 --> 00:07:23,461 「生まれ育った家を離れて 83 00:07:23,461 --> 00:07:27,448 両親とも別れなければならないと 決意した時 84 00:07:27,448 --> 00:07:32,453 本当に悲しく寂しい思いで いっぱいでした」 85 00:07:32,453 --> 00:07:37,458 「でも 向こうは 本当はどういう 気持ちだったのかを考えると 86 00:07:37,458 --> 00:07:40,461 よく分からなくなってきます」 87 00:07:40,461 --> 00:07:44,432 「もし 私が町から処分されると 決まったら 88 00:07:44,432 --> 00:07:46,434 両親は さんざん泣いて 89 00:07:46,434 --> 00:07:50,454 そして 最後には忘れることでしょう」 90 00:07:50,454 --> 00:07:52,473 「あなたのご両親が 91 00:07:52,473 --> 00:07:56,460 最終的に あなたの お姉さんのことを諦めたように」 92 00:07:56,460 --> 00:08:00,460 「私たちの絆は きっと そうじゃないと信じています」 93 00:08:01,432 --> 00:08:04,435 「もし 私が処分されることになったら 94 00:08:04,435 --> 00:08:08,456 あなたなら 絶対 私を見捨てないでしょう?」 95 00:08:08,456 --> 00:08:11,425 「あなたに危機が迫ったときには 96 00:08:11,425 --> 00:08:16,464 私や覚は どんなことをしたって 救おうとするはずです」 97 00:08:16,464 --> 00:08:20,464 「私たちには もう1人 友達がいました」 98 00:08:21,452 --> 00:08:26,457 「今は 名前を思い出すことも 許されない友が」 99 00:08:26,457 --> 00:08:29,460 「彼 Xも そんなときは きっと私たちを 100 00:08:29,460 --> 00:08:32,430 助けてくれたんじゃ ないでしょうか?」 101 00:08:32,430 --> 00:08:36,430 「だから 私は今 守を助けなくてはなりません」 102 00:08:37,435 --> 00:08:41,422 「でも あなたや覚に 会えなくなることが 103 00:08:41,422 --> 00:08:43,474 何より辛いのです」 104 00:08:43,474 --> 00:08:47,474 「私たちには 幸い 呪力という万能の道具があり 105 00:08:48,446 --> 00:08:50,464 自然の中に放り出されても 106 00:08:50,464 --> 00:08:53,434 なんとか 生きていくことができるはずです」 107 00:08:53,434 --> 00:08:55,469 「曲がりなりにも 呪力を 108 00:08:55,469 --> 00:08:57,455 使いこなせるようになったという 点だけは 109 00:08:57,455 --> 00:09:02,460 「町と全人学級に対して 深く感謝しています」 110 00:09:02,460 --> 00:09:06,447 「私と守は これから2人で助け合って 111 00:09:06,447 --> 00:09:09,450 新しい生活を築いていきます」 112 00:09:09,450 --> 00:09:13,437 「そこで あなたにお願いがあります」 113 00:09:13,437 --> 00:09:17,425 「もし 町から私たちの消息を 聞かれたなら 114 00:09:17,425 --> 00:09:22,425 私たちは死んだと 報告してほしいのです」 115 00:09:23,431 --> 00:09:27,451 「絶対に町の目が届かないくらい ずっと遠くへ行くつもりですが 116 00:09:27,451 --> 00:09:31,439 それでも 町が 私たちのことを忘れてくれたら 117 00:09:31,439 --> 00:09:36,460 今より多少は安心して 眠れるような気がするのです」 118 00:09:36,460 --> 00:09:40,481 いつか また 早季たちに 会える日が来る事を 119 00:09:40,481 --> 00:09:43,481 心の底から願っています」 120 00:09:56,430 --> 00:09:58,449 ううっ うっ… 121 00:09:58,449 --> 00:10:00,449 あっ… 122 00:10:03,454 --> 00:10:06,457 二度と真理亜には 会えないという予感は 123 00:10:06,457 --> 00:10:09,457 なぜか確信へと変わっていた 124 00:10:19,403 --> 00:10:21,389 この手紙 どこで? 125 00:10:21,389 --> 00:10:24,425 どこで2人と別れたんだ? 126 00:10:24,425 --> 00:10:27,395 あの かまくらの… とこで… 127 00:10:27,395 --> 00:10:29,395 かまくら? 128 00:10:31,415 --> 00:10:33,384 野狐丸 129 00:10:33,384 --> 00:10:35,403 なんでございましょう? 130 00:10:35,403 --> 00:10:39,390 俺たちは 真理亜と守は死んだと 町に報告する 131 00:10:39,390 --> 00:10:42,426 口裏を合わせてほしいんだ 132 00:10:42,426 --> 00:10:46,414 かしこまりました どうか野狐丸めに お任せください 133 00:10:46,414 --> 00:10:48,399 ホントに いいのか? 134 00:10:48,399 --> 00:10:51,419 倫理委員会への 裏切り行為になるけど… 135 00:10:51,419 --> 00:10:56,419 神様の仰せとあらば 何を迷う理由がございましょう 136 00:10:57,391 --> 00:11:00,394 お2方とも 雪崩に巻き込まれて 137 00:11:00,394 --> 00:11:04,415 谷底に転落したということに すれば よろしいかと思います 138 00:11:04,415 --> 00:11:06,400 どこまで流されたか 分かりませんので 139 00:11:06,400 --> 00:11:10,421 ご遺体の捜索は困難でしょう 140 00:11:10,421 --> 00:11:13,407 工作には 多少の時間がかかりますが 141 00:11:13,407 --> 00:11:16,410 うまくいけば お骨も用意できるかもしれません 142 00:11:16,410 --> 00:11:20,431 それを届ければ 多分 ご納得いただけるかと 143 00:11:20,431 --> 00:11:22,416 どういうことだ? 骨って 144 00:11:22,416 --> 00:11:24,385 どっから 持ってくるつもりなんだ! 145 00:11:24,385 --> 00:11:28,405 いえ そんな とんでもございません 誤解です! 146 00:11:28,405 --> 00:11:31,408 もちろん 神様のお骨の調達など 147 00:11:31,408 --> 00:11:33,427 できようはずもないでは ありませんか 148 00:11:33,427 --> 00:11:37,414 こんなことを申し上げるのは 大変 不敬と存じますが 149 00:11:37,414 --> 00:11:39,416 私どもの骨でも 部位によっては 150 00:11:39,416 --> 00:11:43,420 神様のものと見分けが 付かないことがございます 151 00:11:43,420 --> 00:11:45,389 とりわけ長身の者であれば 152 00:11:45,389 --> 00:11:49,410 若神様とは大きさも さほど変わりません ですので 153 00:11:49,410 --> 00:11:51,395 その骨を 念入りに石で擦りまして… 154 00:11:51,395 --> 00:11:55,416 もういい… 分かった! あなたに任せるわ 155 00:11:55,416 --> 00:11:57,418 かしこまりました 156 00:11:57,418 --> 00:12:02,418 どうか すべては 私 野狐丸めに お任せください 157 00:12:03,424 --> 00:12:05,442 だいぶ お疲れのご様子です 158 00:12:05,442 --> 00:12:08,412 このようなお誘いは 大変失礼かと存じますが 159 00:12:08,412 --> 00:12:10,414 よろしければ 我がコロニーで 160 00:12:10,414 --> 00:12:14,401 お泊まりになられては いかがでしょうか? 161 00:12:14,401 --> 00:12:18,422 なにせ汚い所にて そのような所に お誘いするのは 162 00:12:18,422 --> 00:12:21,392 大変 恐縮なのですが… 163 00:12:21,392 --> 00:12:24,395 ただ なにしろ この時間でございます 164 00:12:24,395 --> 00:12:28,415 日が暮れてからの捜索は 危険を伴いますし 165 00:12:28,415 --> 00:12:31,418 ここは ひとまず お休みになった方が 166 00:12:31,418 --> 00:12:33,420 よろしいかと存じますが… 167 00:12:33,420 --> 00:12:35,420 あっ… 168 00:12:37,424 --> 00:12:40,411 かまくらが無くなっていたのを 見たとき 169 00:12:40,411 --> 00:12:44,411 私たちは塩谷虻コロニーを 目指すことにした 170 00:12:45,399 --> 00:12:48,402 唯一の手がかりである スクォンクを発見するには 171 00:12:48,402 --> 00:12:52,402 同じバケネズミの力を借りるのが 早道だと思ったからだ 172 00:12:53,440 --> 00:12:57,394 野狐丸のことは 決して心から 信じていたわけではないのだが 173 00:12:57,394 --> 00:12:59,413 危急の際なので 174 00:12:59,413 --> 00:13:02,416 利用できるものは 何でも利用しようという 175 00:13:02,416 --> 00:13:04,418 気持ちだったのだ 176 00:13:04,418 --> 00:13:07,421 だが 結果的に まんまと利用されたのは 177 00:13:07,421 --> 00:13:09,421 私たちの方だった 178 00:13:10,424 --> 00:13:12,409 こうかつ極まりない バケネズミにとって 179 00:13:12,409 --> 00:13:17,414 焦りで周りが見えなくなっている 子供たちを操ることなど 180 00:13:17,414 --> 00:13:19,416 児戯に等しかったのだろう 181 00:13:19,416 --> 00:13:21,402 富子さんとの約束で 182 00:13:21,402 --> 00:13:25,422 明日中には 町に帰らなくては ならないことを考えると 183 00:13:25,422 --> 00:13:28,425 真理亜たちを発見して 連れ帰るのは 184 00:13:28,425 --> 00:13:30,425 もはや絶望的だった 185 00:13:56,420 --> 00:14:00,407 2人で併走しているという 事実を認識した時に 186 00:14:00,407 --> 00:14:04,428 私は 自分が本当に 怖れていたものの 187 00:14:04,428 --> 00:14:06,430 正体に気がついた 188 00:14:06,430 --> 00:14:11,452 私の世界は 両親を除けば 全人学級しかない 189 00:14:11,452 --> 00:14:14,438 そして その中で本当に 仲間と言えるのは 190 00:14:14,438 --> 00:14:17,424 1班のみんなだけなのだ 191 00:14:17,424 --> 00:14:21,428 それなのに その仲間たちは 次々と消えていき 192 00:14:21,428 --> 00:14:25,432 残されたのは 私と覚 2人っきりである 193 00:14:25,432 --> 00:14:27,401 嫌だ 194 00:14:27,401 --> 00:14:32,423 もう これ以上 大切な人 愛する人を失うの 195 00:14:32,423 --> 00:14:35,423 はっ! あっ… 196 00:14:42,433 --> 00:14:46,433 この世界で 私たちは たった2人っきりなのだ 197 00:15:13,547 --> 00:15:16,550 俺が操船するから 早季は少し休んでろよ 198 00:15:16,550 --> 00:15:19,520 どうして? 覚だって疲れてるでしょう? 199 00:15:19,520 --> 00:15:21,520 いいから 200 00:15:23,540 --> 00:15:25,540 ありがとう 201 00:15:46,547 --> 00:15:49,547 はっ はあ… 202 00:15:56,540 --> 00:16:00,540 はっ… はあ… 203 00:16:32,509 --> 00:16:35,509 どうすれば 真理亜を見つけられるの? 204 00:16:38,549 --> 00:16:41,549 分からない どうすればいいの? 205 00:16:42,536 --> 00:16:44,505 教えて お願い 206 00:16:44,505 --> 00:16:48,505 私は 一体 何をすればいいの? 207 00:16:49,543 --> 00:16:53,543 ウソよ… 何 言ってるの? 208 00:16:55,516 --> 00:16:57,516 そんな ひどい… 209 00:16:59,536 --> 00:17:02,536 早季… 早季! 210 00:17:03,540 --> 00:17:07,528 早季 悪い夢でも見てたのか? 211 00:17:07,528 --> 00:17:09,530 うん ちょっと… 212 00:17:09,530 --> 00:17:11,515 着いたよ 213 00:17:11,515 --> 00:17:14,551 ここからは また長板で行くしかないけど 214 00:17:14,551 --> 00:17:17,521 早季は ここで待ってる? 215 00:17:17,521 --> 00:17:19,523 私も行く 216 00:17:19,523 --> 00:17:22,523 そうか 分かった 217 00:18:22,586 --> 00:18:24,586 はっ… 218 00:18:32,512 --> 00:18:35,515 早季 泣かないで 219 00:18:35,515 --> 00:18:39,515 俺たち やれるだけのことは やったんだから 220 00:18:40,554 --> 00:18:44,558 それに 期限は まだ明日いっぱいある 221 00:18:44,558 --> 00:18:46,560 夜が明けたら 北西に向かってみよう 222 00:18:46,560 --> 00:18:49,563 もしかしたら 真理亜たちの残した跡が 223 00:18:49,563 --> 00:18:51,563 見つかるかもしれない 224 00:19:06,546 --> 00:19:09,549 だから どこまで信ぴょう性があるのか 225 00:19:09,549 --> 00:19:13,537 ミノシロモドキを捕まえたら 確認してみたいんだよ 226 00:19:13,537 --> 00:19:15,539 こんな大きなパワーを持つ呪力が 227 00:19:15,539 --> 00:19:18,542 脳内でブドウ糖を代謝した ちょっとのエネルギーで 228 00:19:18,542 --> 00:19:21,545 まかなわれてるはずがないのは 明らかだろう? 229 00:19:21,545 --> 00:19:23,530 だったら その力は 230 00:19:23,530 --> 00:19:25,532 どこから来るのか? ってことに なるけど 231 00:19:25,532 --> 00:19:27,551 著者は 2つの仮説を紹介してるんだ 232 00:19:27,551 --> 00:19:31,571 1つは 太陽系の中で 発動される呪力は 233 00:19:31,571 --> 00:19:35,525 全て太陽に由来するって考え方 もう1つの説は… 234 00:19:35,525 --> 00:19:38,528 ねえ 覚? うん 何? 235 00:19:38,528 --> 00:19:42,549 私たち 真理亜や守のことも 忘れちゃうのかな? 236 00:19:42,549 --> 00:19:44,518 あっ… 237 00:19:44,518 --> 00:19:46,536 たとえ 死んだって忘れないよ 238 00:19:46,536 --> 00:19:49,539 でも もし 教育委員会が また私たちの記憶を… 239 00:19:49,539 --> 00:19:51,541 もう 2度とそんなことはさせない 240 00:19:51,541 --> 00:19:53,560 アイツらが いつまでも 241 00:19:53,560 --> 00:19:57,547 意識や記憶まで管理できると 思ってるなら大間違いだ 242 00:19:57,547 --> 00:20:00,550 もし 俺たちの意思に反して 強行しようとするなら 243 00:20:00,550 --> 00:20:03,553 町を出るだけのことだよ 244 00:20:03,553 --> 00:20:05,522 俺たちって? 245 00:20:05,522 --> 00:20:08,558 早季も 一緒に来てくれるだろ? 246 00:20:08,558 --> 00:20:11,528 全然 逆だからね それ 247 00:20:11,528 --> 00:20:13,530 逆? 248 00:20:13,530 --> 00:20:17,534 私が町を出るの それに覚が くっついて来るのよ 249 00:20:17,534 --> 00:20:19,569 分かったよ 250 00:20:19,569 --> 00:20:22,572 それでいい 251 00:20:22,572 --> 00:20:26,560 ねえ もし 私たちも 町を出ることになったら 252 00:20:26,560 --> 00:20:29,563 今度こそ真理亜たちを捜し出して 合流しよう? 253 00:20:29,563 --> 00:20:31,531 ああ もちろん 254 00:20:31,531 --> 00:20:34,534 2人より4人の方が心強いもんな 255 00:20:34,534 --> 00:20:38,534 そうよ! その時こそ真理亜たちと 一緒に… 256 00:20:39,556 --> 00:20:43,543 うっ… あっ… 257 00:20:43,543 --> 00:20:47,543 うう…! 258 00:21:07,534 --> 00:21:12,556 頭の中では 顔のない少年が 夢で言った言葉が 259 00:21:12,556 --> 00:21:15,556 グルグルと回っていた 260 00:21:16,543 --> 00:21:20,543 彼は なぜ あんなメッセージを 伝えてきたのだろうか 261 00:21:22,566 --> 00:21:25,569 彼は 私に真理亜の逃走を 262 00:21:25,569 --> 00:21:28,569 手助けしてはいけないと 言ったのだ 263 00:21:29,539 --> 00:21:33,560 そして 彼女は 264 00:21:33,560 --> 00:21:36,560 死ななくてはならないとも 265 00:23:07,554 --> 00:23:10,574 237年の7月 266 00:23:10,574 --> 00:23:14,574 私は26歳になっていた 267 00:23:15,562 --> 00:23:18,565 早季ちゃん お客さんだよ! 268 00:23:18,565 --> 00:23:20,565 は~い すぐ行きます