1 00:00:02,002 --> 00:00:04,004 《紅梅:きっと これから➨ 2 00:00:04,004 --> 00:00:06,006 悲しいことが たくさん起きるわ》 3 00:00:09,509 --> 00:00:11,511 《紅梅:逃げることは 負けじゃないの。 4 00:00:11,511 --> 00:00:13,514 とにかく生きて》 5 00:00:13,514 --> 00:00:16,016 (さくら)危ない! (雛菊)さくら!? 6 00:00:16,016 --> 00:00:19,686 《紅梅:いつか必ず 返り咲くときがくるから》 7 00:00:19,686 --> 00:00:22,356 (さくら)雛菊様を早く! 8 00:00:22,356 --> 00:00:30,197 (雛菊)さくら… さくら~! 9 00:00:30,197 --> 00:00:33,600 《紅梅:耐え忍び 戦機を待つの》 10 00:00:38,538 --> 00:00:42,709 あっ あっ。 (さくら)雛菊様。 11 00:00:42,709 --> 00:00:44,711 ご無事ですか。 12 00:00:44,711 --> 00:00:47,114 ありがとう さくら。 13 00:00:49,049 --> 00:00:54,554 きれいだね。 雛菊は 冬が好き。 14 00:00:54,554 --> 00:00:56,556 (さくら)そうでしょうか? 15 00:00:56,556 --> 00:00:59,559 さくら 冬 嫌い だもんね。 16 00:00:59,559 --> 00:01:01,495 大っ嫌いです。 17 00:01:01,495 --> 00:01:03,497 今日から復帰。 18 00:01:03,497 --> 00:01:09,836 雛菊 いつ 冬の狼星様に 謝りにいく? 19 00:01:09,836 --> 00:01:13,540 どうして雛菊様が? 冬が 謝罪に来るならわかりますが。 20 00:01:15,509 --> 00:01:20,180 だって 雛菊は… 違うし。 21 00:01:20,180 --> 00:01:25,686 狼星様 きっと がっかりすると 思うの。 だから…。 22 00:01:25,686 --> 00:01:27,688 それは もう終わった話でしょう。 23 00:01:27,688 --> 00:01:30,357 あなたがいいと 千回でも言いましょうか? 24 00:01:30,357 --> 00:01:33,860 どこか いるかな? 25 00:01:33,860 --> 00:01:37,197 必要としてくれてる人…。 26 00:01:37,197 --> 00:01:39,199 おります。 27 00:01:39,199 --> 00:01:42,035 (さくら)あなた様は花葉雛菊様。 28 00:01:42,035 --> 00:01:46,039 この国の春の代行者なのですから。 29 00:02:11,331 --> 00:02:14,501 申し訳ありません。 えぇ あの…。 30 00:02:14,501 --> 00:02:18,338 姫鷹さくら。 春の代行者 護衛官だ。 31 00:02:18,338 --> 00:02:20,674 失礼しました 姫鷹様。 32 00:02:20,674 --> 00:02:24,344 しかし 四季庁からは 事前に何の通達もなく➨ 33 00:02:24,344 --> 00:02:27,347 代行者様が 本日お越しになるとは…。 34 00:02:27,347 --> 00:02:32,519 我が主 花葉雛菊様は復帰され 初めての儀式。 35 00:02:32,519 --> 00:02:35,856 (さくら)極力 人目を避けたいと 所望されている。 36 00:02:35,856 --> 00:02:40,027 はぁ そうしますと 今回は四季庁の支援なしに? 37 00:02:40,027 --> 00:02:44,531 急ぎ 竜宮岳への入山許可証の 発行と人払いを。 38 00:02:44,531 --> 00:02:48,702 🔊竜宮岳に警報が発令されました。 39 00:02:48,702 --> 00:02:51,538 🔊入山規制が実施されます。 40 00:02:51,538 --> 00:02:54,541 (ざわめき) 41 00:02:54,541 --> 00:02:58,378 春の神様だって。 でも人間だよ? 42 00:02:58,378 --> 00:03:00,380 群がるな! 43 00:03:06,153 --> 00:03:13,493 竜宮 本当は南国みたいな あったかいとこだよね? 44 00:03:13,493 --> 00:03:16,997 (さくら)今は四季の均衡が 崩れていますからね。 45 00:03:16,997 --> 00:03:23,336 10年も 春なかったもんね。 ごめんなさい…。 46 00:03:23,336 --> 00:03:25,839 気になさることはありません。 47 00:03:25,839 --> 00:03:28,842 今日の儀式が成功すれば すべて解決します。 48 00:03:28,842 --> 00:03:31,344 我々は そのために 来たんですから。 49 00:03:31,344 --> 00:03:33,346 うまくいく かな? 50 00:03:33,346 --> 00:03:37,684 いきます 必ず。 自分がお約束します。 51 00:03:37,684 --> 00:03:40,687 (雛菊)やるの雛菊 なのに? 52 00:03:42,689 --> 00:03:45,358 御身は さくらを 手放さないためなら➨ 53 00:03:45,358 --> 00:03:49,362 何でもしてくださるのでしょう。 そう お約束された。 54 00:03:49,362 --> 00:03:53,667 するよ。 さくらを 手放さないためなら何でもする。 55 00:03:55,702 --> 00:03:58,705 (雛菊)春も 咲かす。 56 00:03:58,705 --> 00:04:01,708 雪も とかすよ。 57 00:04:04,644 --> 00:04:06,646 はぁ…。 (さくら)さあ 雛菊様。 58 00:04:06,646 --> 00:04:10,484 ここからは山道ですので 私が背負います。 59 00:04:10,484 --> 00:04:12,486 ご自分で歩かれると? 60 00:04:12,486 --> 00:04:14,821 カイロ 貼ってるもん。 61 00:04:14,821 --> 00:04:17,324 寒いだけではないのですよ。 62 00:04:17,324 --> 00:04:20,327 儀式の前に お疲れになってしまっては…。 63 00:04:20,327 --> 00:04:24,498 でも さくら 雛菊 守るでしょ? 64 00:04:24,498 --> 00:04:26,666 もちろんです。 65 00:04:26,666 --> 00:04:31,171 守る人 疲れても だめでしょ。 66 00:04:31,171 --> 00:04:33,673 あわっ…。 67 00:04:33,673 --> 00:04:36,009 神様がいらっしゃると わかっていたら➨ 68 00:04:36,009 --> 00:04:39,179 町の衆 総出で カゴを担いだんですがねぇ。 69 00:04:39,179 --> 00:04:41,681 (雛菊)カゴ? (さくら)昔の名残です。 70 00:04:41,681 --> 00:04:46,186 (さくら)今も場所によっては そういう風習が残っていて。 71 00:04:46,186 --> 00:04:49,356 ひゃあ… 雛菊 歩きます。 72 00:04:49,356 --> 00:04:52,025 カゴなんて いと はずかし。 73 00:04:52,025 --> 00:04:55,629 照れすぎて言葉が 時代がかっています 雛菊様。 74 00:04:57,697 --> 00:05:01,968 さて ようやく お仕事の時間です 雛菊様。 75 00:05:01,968 --> 00:05:07,307 は… はい 雛菊 春の代行者の仕事 します。 76 00:05:07,307 --> 00:05:10,010 すばらしい意気込みです。 です! 77 00:05:12,479 --> 00:05:14,481 (さくら)儀式を行う 所定の場所までは➨ 78 00:05:14,481 --> 00:05:17,984 さくらが お連れします。 ご安心を。 79 00:05:17,984 --> 00:05:20,987 《ようやく ここまで来た》 80 00:05:22,989 --> 00:05:25,325 (さくら)では 貴様ら四季庁は➨ 81 00:05:25,325 --> 00:05:29,162 今回 特別に 関係者500名を集めるから➨ 82 00:05:29,162 --> 00:05:36,670 その前で雛菊様に儀式をしろと そう言うのか? 83 00:05:36,670 --> 00:05:40,340 季節の顕現は 秘匿されるべき神聖な儀式。 84 00:05:40,340 --> 00:05:42,842 見世物ではない! 85 00:05:42,842 --> 00:05:44,844 《四季庁も里も➨ 86 00:05:44,844 --> 00:05:48,515 今頃 我々の行方を 必死に捜しているだろうが➨ 87 00:05:48,515 --> 00:05:50,517 知ったことか。 88 00:05:50,517 --> 00:05:55,355 大切なのは雛菊様が 自信を持って儀式に臨めること。 89 00:05:55,355 --> 00:05:59,025 たとえ この身を犠牲にしてでも 賊から守り抜いて…》 90 00:05:59,025 --> 00:06:01,294 (雛菊)ねぇ さくら。 91 00:06:01,294 --> 00:06:04,798 はい どうなさいましたか。 やはり背負いましょうか? 92 00:06:04,798 --> 00:06:08,001 違う あれ。 93 00:06:13,473 --> 00:06:16,977 山には立ち入らぬよう 警報を鳴らしてあるのに。 94 00:06:16,977 --> 00:06:18,979 妙ですね。 95 00:06:18,979 --> 00:06:21,314 迷子じゃないかな。 96 00:06:21,314 --> 00:06:25,485 子どもはね 守ってあげたいの。 97 00:06:25,485 --> 00:06:28,488 はぁ…。 98 00:06:28,488 --> 00:06:32,325 (さくら)おい! そこのお前 止まれ! 99 00:06:32,325 --> 00:06:34,327 (薺)あっ! 100 00:06:34,327 --> 00:06:36,329 待て おい! 101 00:06:38,331 --> 00:06:40,333 フフフ! 102 00:06:40,333 --> 00:06:44,504 (雛菊)えっと それで お山へ➨ 103 00:06:44,504 --> 00:06:48,341 何しに行くの 薺ちゃん。 104 00:06:48,341 --> 00:06:50,510 雪かき。 はぁ? 105 00:06:50,510 --> 00:06:53,013 雪かきなら家で いくらでもできるだろう。 106 00:06:53,013 --> 00:06:57,017 早く帰れ。 107 00:06:57,017 --> 00:07:00,287 これから この竜宮岳にて 儀式を執り行う。 108 00:07:00,287 --> 00:07:04,124 そうすると雪がとけ なだれが起きる可能性がある。 109 00:07:04,124 --> 00:07:06,126 山にいては危険なんだ。 110 00:07:06,126 --> 00:07:08,962 (薺)儀式? (雛菊)そうなの。 111 00:07:08,962 --> 00:07:12,632 春を呼ぶんだよ。 112 00:07:12,632 --> 00:07:15,635 春って なに? 113 00:07:15,635 --> 00:07:19,139 春 知りませんか? 114 00:07:19,139 --> 00:07:22,142 (薺)知らない。 お前 いくつだ? 115 00:07:22,142 --> 00:07:24,144 (薺)もうすぐ12歳。 116 00:07:24,144 --> 00:07:28,982 じゃあ 10年前は…。 記憶にないのも無理はないな。 117 00:07:28,982 --> 00:07:32,986 春はね 季節の1つ。 118 00:07:32,986 --> 00:07:37,824 今は 夏 秋 冬の3つ。 119 00:07:37,824 --> 00:07:41,995 だけど 本当はね 4つなの。 120 00:07:41,995 --> 00:07:45,832 おねえちゃんは その春を呼ぶの? 121 00:07:45,832 --> 00:07:47,834 そうだよ。 122 00:07:47,834 --> 00:07:50,337 こちらにおわすは花葉雛菊様。 123 00:07:50,337 --> 00:07:53,173 この国の春の代行者で あらせられる。 124 00:07:53,173 --> 00:07:55,175 あっ 知ってる。 125 00:07:55,175 --> 00:07:59,512 今 冬なのは冬の代行者様が 季節を呼んだからでしょ。 126 00:07:59,512 --> 00:08:01,448 (雛菊)そう 物知りだね。 127 00:08:01,448 --> 00:08:03,450 授業でやったもん。 128 00:08:03,450 --> 00:08:08,455 春夏秋冬 それぞれの代行者様が 大地をめぐって季節を…。 129 00:08:08,455 --> 00:08:13,126 そっか 春夏秋冬のシュンって春? 130 00:08:13,126 --> 00:08:15,295 思い出してくれた? 131 00:08:15,295 --> 00:08:19,132 え~っ? でも なんか怪しい。 132 00:08:19,132 --> 00:08:22,969 (薺)本物の代行者様なら 神様だって証拠 見せてよ。 133 00:08:22,969 --> 00:08:25,472 お前! わかった。 134 00:08:25,472 --> 00:08:29,976 あのね 薺ちゃん 今から見せます。 135 00:08:29,976 --> 00:08:34,314 でもね 少し訂正。 136 00:08:34,314 --> 00:08:39,819 雛菊は 神様じゃありません。 137 00:08:39,819 --> 00:08:43,323 (雛菊)力は 預けられてるの。 138 00:08:43,323 --> 00:08:47,994 代行者として 季節を届けるために。 139 00:08:47,994 --> 00:08:53,333 春の力は 生命促進。 140 00:08:53,333 --> 00:09:00,640 (雛菊)神秘の力はあります。 でも それは預けられてるだけ。 141 00:09:02,609 --> 00:09:09,282 こういうことできる以外 普通の人と同じ 変わりません。 142 00:09:09,282 --> 00:09:12,786 あくまで 代行者。 143 00:09:12,786 --> 00:09:19,959 春夏秋冬をつかさどる 代行者 です。 144 00:09:19,959 --> 00:09:22,462 (さくら)さあ これで わかっただろ。 145 00:09:22,462 --> 00:09:24,464 さっさと ここを去れ。 146 00:09:24,464 --> 00:09:26,466 やだ。 147 00:09:26,466 --> 00:09:30,470 山を雪かきして どうする? 全部 雪じゃないか。 148 00:09:30,470 --> 00:09:32,972 (さくら)誰かにやれと 言われたのか? 149 00:09:32,972 --> 00:09:35,975 自分で やりたいから来てるの。 150 00:09:35,975 --> 00:09:38,478 (さくら)ウソをつくな。 (薺)ウソじゃないもん。 151 00:09:38,478 --> 00:09:41,314 とにかくだめだ 避難しろ 今すぐ。 152 00:09:41,314 --> 00:09:43,316 やだやだやだやだ や~だ~! 153 00:09:43,316 --> 00:09:45,652 こいつ 海老か!? おとなしくしろ 海老娘! 154 00:09:45,652 --> 00:09:47,821 は~な~し~て~! フフ…。 155 00:09:47,821 --> 00:09:49,823 笑いごとじゃありません! 156 00:09:49,823 --> 00:09:53,493 笑って ません。 ほら まじめ。 157 00:09:53,493 --> 00:09:57,664 日が暮れる前に 儀式をしないといけないのに。 158 00:09:57,664 --> 00:10:04,671 ねぇ さくら 薺ちゃんのご家族 捜してきてもらってもいい? 159 00:10:04,671 --> 00:10:09,509 その間 雛菊 薺ちゃんと ここで待ってるから。 160 00:10:09,509 --> 00:10:12,679 だめですよ! 護衛なしになどさせられません! 161 00:10:12,679 --> 00:10:17,016 大丈夫だよ ちょっとの間だし。 162 00:10:17,016 --> 00:10:20,019 その ちょっとで! 163 00:10:20,019 --> 00:10:24,023 もし また あんなことになったら? 164 00:10:24,023 --> 00:10:28,695 私は もう二度と 私は…。 165 00:10:28,695 --> 00:10:32,031 ごめんね さくら。 166 00:10:32,031 --> 00:10:35,368 もう 気にしなくていいんだよ? 167 00:10:35,368 --> 00:10:39,539 しますよ 一生します。 168 00:10:39,539 --> 00:10:42,709 《過去に戻れるなら あのときの自分を➨ 169 00:10:42,709 --> 00:10:45,378 殺してやりたい 殺してやりたい。 170 00:10:45,378 --> 00:10:47,380 殺してやりたい!》 171 00:10:47,380 --> 00:10:53,386 (雛菊)さくら 今の雛菊は一緒でしょ。 172 00:10:53,386 --> 00:10:56,556 だから…。 173 00:10:56,556 --> 00:10:59,359 大丈夫だよ。 174 00:11:02,162 --> 00:11:04,163 申し訳ありません。 175 00:11:04,163 --> 00:11:06,499 いっときですが 失念しておりました。 176 00:11:06,499 --> 00:11:10,670 さくらは 雛菊様の守り刀です。 177 00:11:10,670 --> 00:11:13,840 御身のなすべきこと なされたいことを助けなくては。 178 00:11:13,840 --> 00:11:18,511 特例ではありますが この海老娘に付き添いましょう。 179 00:11:18,511 --> 00:11:21,014 そうされたいのですよね? 180 00:11:23,850 --> 00:11:30,690 薺ちゃん そのお帽子かわいいね。 181 00:11:30,690 --> 00:11:33,693 でしょ? お母さんが選んでくれたんだ。 182 00:11:33,693 --> 00:11:37,530 薺のお気に入り… あっ。 183 00:11:37,530 --> 00:11:39,532 (薺)ありがとう おばさん。 184 00:11:39,532 --> 00:11:45,038 おばさんはやめろ。 私は姫鷹さくら まだ19歳だぞ。 185 00:11:45,038 --> 00:11:48,841 じゃあ ありがとう さくら。 186 00:11:53,880 --> 00:11:59,886 雛菊は どうして10年も かくれんぼしてたの? 187 00:11:59,886 --> 00:12:01,821 (薺)大人が言ってたよ。 188 00:12:01,821 --> 00:12:05,158 ずっと冬なのは 神隠しのせいだって。 189 00:12:05,158 --> 00:12:09,495 神隠しって 神様のかくれんぼのことでしょ。 190 00:12:09,495 --> 00:12:12,999 雛菊様のせいでは…。 不幸な事故だ。 191 00:12:12,999 --> 00:12:16,502 事故? じゃあ ケガして病院にいたの? 192 00:12:16,502 --> 00:12:19,672 違う。 だが お前に 語るべきことではない。 193 00:12:19,672 --> 00:12:22,508 (薺)なんで? 関係ないだろう! 194 00:12:22,508 --> 00:12:27,347 あるよ! うちのお父さん 観光のお仕事だもん! 195 00:12:27,347 --> 00:12:29,349 竜宮は南の島なのに➨ 196 00:12:29,349 --> 00:12:31,851 冬が長くて 雪も降るようになったから➨ 197 00:12:31,851 --> 00:12:33,853 困ってるんだって! 198 00:12:33,853 --> 00:12:37,857 うち お金あんまりないの そのせいだもん。 199 00:12:37,857 --> 00:12:42,195 好きなものだって 買ってもらえないもん! 200 00:12:42,195 --> 00:12:45,598 別に意地悪で 言ったんじゃないよ? 201 00:12:49,369 --> 00:12:54,207 あのね ないしょだけど教えます。 202 00:12:54,207 --> 00:13:02,315 「雛菊ね 耐え忍び 戦機を待つ」 をしてたの。 203 00:13:02,315 --> 00:13:08,154 (雛菊)これはね 雛菊の知り合いのお母様に➨ 204 00:13:08,154 --> 00:13:11,157 言われたことで➨ 205 00:13:11,157 --> 00:13:15,662 今は負けていても あきらめてはだめ。 206 00:13:15,662 --> 00:13:19,666 戦うことできる日を待つこと。 207 00:13:19,666 --> 00:13:25,505 困難が起きても 冬眠する動物たちみたく➨ 208 00:13:25,505 --> 00:13:29,509 耐えて 耐えて 耐えるの。 209 00:13:29,509 --> 00:13:33,513 けして投げ出さないで 生きていれば➨ 210 00:13:33,513 --> 00:13:38,685 必ず いつかは 春がくるから。 211 00:13:38,685 --> 00:13:41,854 それを10年してたの? 212 00:13:41,854 --> 00:13:46,359 うんと それだけじゃないけど➨ 213 00:13:46,359 --> 00:13:50,363 雛菊なりに戦っていまして。 214 00:13:50,363 --> 00:13:52,865 よくわからないけど➨ 215 00:13:52,865 --> 00:13:55,702 雛菊も大変だったって ことなんだね。 216 00:13:55,702 --> 00:13:58,204 そう なのかな。 217 00:13:58,204 --> 00:14:03,976 でも みんなに迷惑かけた分 これから すごく頑張るから➨ 218 00:14:03,976 --> 00:14:07,980 雛菊のこと 見ててね。 219 00:14:07,980 --> 00:14:11,818 さあ もういいだろ。 深い事情があったのだ。 220 00:14:11,818 --> 00:14:13,820 (さくら)雛菊様に それ以上しゃべらせるな! 221 00:14:13,820 --> 00:14:16,322 どならないで! 大人って どうして すぐ➨ 222 00:14:16,322 --> 00:14:18,324 そうやって どなるの!? 223 00:14:18,324 --> 00:14:20,827 悪かった。 224 00:14:20,827 --> 00:14:23,329 (薺)意地悪しないでよ。 225 00:14:23,329 --> 00:14:28,000 薺 大人 嫌い。 意地悪だもん。 226 00:14:28,000 --> 00:14:34,107 大人の人 薺ちゃんに つらくあたるの? 227 00:14:46,185 --> 00:14:51,090 もう ほとんど山頂のはずですが いったい どこまで…。 228 00:14:53,860 --> 00:14:55,862 着いた。 229 00:15:05,471 --> 00:15:07,640 (さくら)お前 いったい何して…。 230 00:15:07,640 --> 00:15:09,642 雪かき。 231 00:15:09,642 --> 00:15:16,649 薺ちゃん でも… でも ここ お墓だよ? 232 00:15:16,649 --> 00:15:18,651 知ってるよ。 233 00:15:18,651 --> 00:15:21,487 (薺)この下にね お母さんが寝てるの。 234 00:15:21,487 --> 00:15:24,090 寒いと かわいそうだから。 235 00:15:26,159 --> 00:15:28,828 うちの窓から ここが見えるの。 236 00:15:28,828 --> 00:15:34,167 毎日 毎日 見るの 見ちゃうの。 237 00:15:34,167 --> 00:15:39,172 夏はよかった。 お花がきれいで 寂しくなさそう。 238 00:15:39,172 --> 00:15:44,510 秋はよかった。 もみじが お布団になってくれるから。 239 00:15:44,510 --> 00:15:48,347 でも 冬はね…。 240 00:15:48,347 --> 00:15:51,851 お母さん 寒いんじゃないかって。 241 00:15:51,851 --> 00:15:55,021 もし そうじゃなくてもしたいの。 242 00:15:55,021 --> 00:15:57,356 (薺)それって だめなことかな? 243 00:15:57,356 --> 00:15:59,358 いや だが…。 244 00:15:59,358 --> 00:16:02,462 どうせ変だって おかしいって言うんでしょ!? 245 00:16:02,462 --> 00:16:04,964 大人って だからやだ! 246 00:16:04,964 --> 00:16:07,133 (薺)お父さんも そう言うよ。 247 00:16:07,133 --> 00:16:09,802 お母さんは もう どこにもいないんだって➨ 248 00:16:09,802 --> 00:16:12,471 そんなことしても 意味ないからやめろって。 249 00:16:12,471 --> 00:16:15,141 でも お母さんは ここにいる。 250 00:16:15,141 --> 00:16:17,143 だから意味ある。 おかしくない。 251 00:16:17,143 --> 00:16:20,046 変なことじゃ ない! 252 00:16:25,485 --> 00:16:27,486 (雛菊)さくら…。 253 00:16:27,486 --> 00:16:34,160 薺ちゃん お母さんに 好きって言いたいんだね。 254 00:16:34,160 --> 00:16:39,332 大好きだから それだけ…。 255 00:16:39,332 --> 00:16:43,336 《そうだ そうだった》 256 00:16:45,338 --> 00:16:48,674 (さくら)雛菊様 あれは知らないのです。 257 00:16:48,674 --> 00:16:53,679 御身がいない10年 薺は 春を知らずに生きてきました。 258 00:16:53,679 --> 00:16:57,016 あれこそ きっと…。 259 00:16:57,016 --> 00:17:02,288 きっと 我々がすることを 必要としている民です。 260 00:17:02,288 --> 00:17:07,994 本当にいたね 雛菊 必要な人…。 261 00:17:09,962 --> 00:17:13,132 (さくら)代行者は みだりに 力を使ってはなりません。 262 00:17:13,132 --> 00:17:17,136 しかし 幼き民の悲しみを憂い➨ 263 00:17:17,136 --> 00:17:19,639 ここで儀式を行うことくらい➨ 264 00:17:19,639 --> 00:17:22,308 四季は お許しになられるはず。 265 00:17:22,308 --> 00:17:28,648 そして ここにあらせられるは 春の代行者 花葉雛菊様。 266 00:17:28,648 --> 00:17:31,317 お願いいたします 雛菊様。 267 00:17:31,317 --> 00:17:33,486 この国に春を。 268 00:17:33,486 --> 00:17:37,990 いざや いざや 桜見物といたしましょう。 269 00:17:37,990 --> 00:17:40,826 ご安心くださいませ。 270 00:17:40,826 --> 00:17:46,999 春の顕現 みごと果たしてみせましょう。 271 00:17:46,999 --> 00:17:49,602 (雛菊)薺ちゃん…。 272 00:17:52,338 --> 00:17:56,842 あのね 雛菊 決めました。 273 00:17:56,842 --> 00:18:00,446 ここでね 春を呼びます。 274 00:18:00,446 --> 00:18:04,116 春がくると 雪はとけるの。 275 00:18:04,116 --> 00:18:07,620 雪かきは必要なくなります。 276 00:18:07,620 --> 00:18:12,124 お母さんね 寒くなくなるんだよ。 277 00:18:12,124 --> 00:18:14,126 本当? 278 00:18:14,126 --> 00:18:17,964 (雛菊)うん でも 秘密ね。 279 00:18:17,964 --> 00:18:22,568 本当はね あんまり見せちゃいけないの。 280 00:18:52,164 --> 00:18:56,502 ♬~ 281 00:18:56,502 --> 00:19:08,114 ♬「朧月夜 剣の鋭さ潜め」 282 00:19:08,114 --> 00:19:20,126 ♬「暗夜 霞み揺蕩う」 283 00:19:20,126 --> 00:19:26,632 ♬「恋しさ堪え」 284 00:19:26,632 --> 00:19:32,805 ♬「春の宴 絢爛に」 285 00:19:32,805 --> 00:19:38,644 ♬「藤に彩られよ 山野」 286 00:19:38,644 --> 00:19:50,322 ♬「菜の花に染め上がれ 大地」 287 00:19:50,322 --> 00:19:56,328 ♬「永久に咲く花は無し」 288 00:19:56,328 --> 00:20:00,332 ♬「あはれ いと恋し」 289 00:20:00,332 --> 00:20:02,668 (さくら)春夏秋冬 それぞれに受け継がれた➨ 290 00:20:02,668 --> 00:20:06,505 『四季歌』を唱え 舞踊を奉納することで➨ 291 00:20:06,505 --> 00:20:09,008 広範囲に力を届ける。 292 00:20:09,008 --> 00:20:11,177 完璧な春の顕現。 293 00:20:11,177 --> 00:20:15,347 薺 これが… これが春だ。 294 00:20:15,347 --> 00:20:20,019 どうだ すばらしいだろう? 295 00:20:20,019 --> 00:20:26,192 知ってる… これ 知ってた。 296 00:20:26,192 --> 00:20:30,863 薺 春 見たことある。 297 00:20:30,863 --> 00:20:33,532 ⸨赤ん坊に見せても わからないんじゃないの? 298 00:20:33,532 --> 00:20:39,038 いいの こういうのは体験だから。 ねぇ 薺ちゃん。 299 00:20:39,038 --> 00:20:43,042 ほ~ら 春だよ⸩ 300 00:20:45,044 --> 00:20:48,047 どうして忘れてたのかな。 301 00:20:48,047 --> 00:20:51,217 大事な思い出なのに。 302 00:20:51,217 --> 00:20:54,053 なんで覚えて いられないんだろう。 303 00:20:54,053 --> 00:20:57,056 お父さんに見せてあげたいな。 304 00:20:57,056 --> 00:20:59,558 あったかいなぁ。 305 00:20:59,558 --> 00:21:03,662 ねぇ さくら… さくら? 306 00:21:03,662 --> 00:21:08,501 お前のような者のために 雛菊様は頑張ってきたんだ。 307 00:21:08,501 --> 00:21:11,837 自分じゃない 他の誰かのために。 308 00:21:11,837 --> 00:21:16,008 どうしようもなくつらくて それでも頑張ってきた。 309 00:21:16,008 --> 00:21:20,346 今それが報われて 春がきて➨ 310 00:21:20,346 --> 00:21:25,184 お前が喜んでくれたのが うれしい…。 311 00:21:25,184 --> 00:21:29,688 うん 薺 うれしいよ。 312 00:21:33,359 --> 00:21:36,028 (さくら)薺 誇れ。 313 00:21:36,028 --> 00:21:39,031 今は寂しくとも➨ 314 00:21:39,031 --> 00:21:43,869 お前は世界に愛されているぞ。 315 00:21:43,869 --> 00:21:49,041 お粗末さまで ございました。 316 00:21:49,041 --> 00:21:55,047 春は無事 ここに います。 317 00:21:59,385 --> 00:22:01,987 <狼星:はじめに冬があった> 318 00:22:01,987 --> 00:22:04,823 <凍蝶:世界には冬しか 季節がなく➨ 319 00:22:04,823 --> 00:22:08,494 冬は孤独に耐えかね 春を創った。 320 00:22:08,494 --> 00:22:12,665 春は冬を 冬は春を恋い慕い➨ 321 00:22:12,665 --> 00:22:15,501 仲睦まじく繰り返した> 322 00:22:15,501 --> 00:22:20,005 <瑠璃:冬は更に夏と秋を創った> 323 00:22:20,005 --> 00:22:22,007 < あやめ:春は冬を追いかけ➨ 324 00:22:22,007 --> 00:22:24,009 夏と秋が続く。 325 00:22:24,009 --> 00:22:27,012 季節は春夏秋冬と めぐるようになったが➨ 326 00:22:27,012 --> 00:22:31,183 春と冬の蜜月は もう存在しなかった> 327 00:22:31,183 --> 00:22:33,185 <撫子:そこで 夏と秋は➨ 328 00:22:33,185 --> 00:22:35,187 提案をした。 329 00:22:35,187 --> 00:22:37,189 <竜胆:大地に 住まう者に➨ 330 00:22:37,189 --> 00:22:39,525 自分たちの役割を 任せてはどうかと。 331 00:22:39,525 --> 00:22:43,529 四季たちは人間の一部に その力をお与えになり➨ 332 00:22:43,529 --> 00:22:48,200 冬は永遠に春を愛す時間を得た> 333 00:22:48,200 --> 00:22:51,203 < さくら:神話は そう伝えている> 334 00:22:51,203 --> 00:22:53,706 <雛菊:春には桜の絨毯を> 335 00:22:53,706 --> 00:22:55,874 <瑠璃:夏には緑の海を> 336 00:22:55,874 --> 00:22:58,377 <撫子:秋には銀杏の帳を> 337 00:22:58,377 --> 00:23:00,813 <狼星:冬には白銀の揺り籠を> 338 00:23:00,813 --> 00:23:03,482 < さくら:1年をかけて 大地をめぐり歩き> 339 00:23:03,482 --> 00:23:06,652 < あやめ:季節の寵愛を 森羅万象に贈る> 340 00:23:06,652 --> 00:23:10,489 <竜胆:神より その権能を授かり 使命を担う者> 341 00:23:10,489 --> 00:23:13,158 <凍蝶:その名を四季の代行者> 342 00:23:13,158 --> 00:23:17,496 (狼星)雛菊…。 343 00:23:17,496 --> 00:23:19,498 <狼星:これは その四季の➨ 344 00:23:19,498 --> 00:23:21,500 代行者の 物語であり> 345 00:23:21,500 --> 00:23:24,169 <雛菊:神話の続きであり> <竜胆:人殺しの話であり> 346 00:23:24,169 --> 00:23:27,506 <撫子:救済の話であり> <瑠璃:友情の話であり> 347 00:23:27,506 --> 00:23:30,009 < あやめ:よくある 恋の話であり> 348 00:23:30,009 --> 00:23:36,015 <凍蝶:そして 人々が織り成す 人生の話でもある> 349 00:23:36,015 --> 00:23:39,018 < さくら:物語は ようやく➨ 350 00:23:39,018 --> 00:23:41,020 ここから始まる>