1 00:00:34,735 --> 00:00:36,737 《紅梅:きっと これから➡ 2 00:00:36,737 --> 00:00:38,739 悲しいことが たくさん起きるわ》 3 00:00:42,242 --> 00:00:44,244 《紅梅:逃げることは 負けじゃないの。 4 00:00:44,244 --> 00:00:46,246 とにかく生きて》 5 00:00:46,246 --> 00:00:48,749 (さくら)危ない! (雛菊)さくら!? 6 00:00:48,749 --> 00:00:52,419 《紅梅:いつか必ず 返り咲くときがくるから》 7 00:00:52,419 --> 00:00:55,088 (さくら)雛菊様を早く! 8 00:00:55,088 --> 00:01:02,930 (雛菊)さくら… さくら~! 9 00:01:02,930 --> 00:01:06,333 《紅梅:耐え忍び 戦機を待つの》 10 00:01:11,271 --> 00:01:15,442 あっ あっ。 (さくら)雛菊様。 11 00:01:15,442 --> 00:01:17,444 ご無事ですか。 12 00:01:17,444 --> 00:01:19,846 ありがとう さくら。 13 00:01:21,782 --> 00:01:27,287 きれいだね。 雛菊は 冬が好き。 14 00:01:27,287 --> 00:01:29,289 (さくら)そうでしょうか? 15 00:01:29,289 --> 00:01:32,292 さくら 冬 嫌い だもんね。 16 00:01:32,292 --> 00:01:34,227 大っ嫌いです。 17 00:01:34,227 --> 00:01:36,229 今日から復帰。 18 00:01:36,229 --> 00:01:42,569 雛菊 いつ 冬の狼星様に 謝りにいく? 19 00:01:42,569 --> 00:01:46,273 どうして雛菊様が? 冬が 謝罪に来るならわかりますが。 20 00:01:48,241 --> 00:01:52,913 だって 雛菊は… 違うし。 21 00:01:52,913 --> 00:01:58,418 狼星様 きっと がっかりすると 思うの。 だから…。 22 00:01:58,418 --> 00:02:00,420 それは もう終わった話でしょう。 23 00:02:00,420 --> 00:02:03,090 あなたがいいと 千回でも言いましょうか? 24 00:02:03,090 --> 00:02:06,593 どこか いるかな? 25 00:02:06,593 --> 00:02:09,930 必要としてくれてる人…。 26 00:02:09,930 --> 00:02:11,932 おります。 27 00:02:11,932 --> 00:02:14,768 (さくら)あなた様は花葉雛菊様。 28 00:02:14,768 --> 00:02:18,772 この国の春の代行者なのですから。 29 00:02:44,064 --> 00:02:47,234 申し訳ありません。 えぇ あの…。 30 00:02:47,234 --> 00:02:51,071 姫鷹さくら。 春の代行者 護衛官だ。 31 00:02:51,071 --> 00:02:53,407 失礼しました 姫鷹様。 32 00:02:53,407 --> 00:02:57,077 しかし 四季庁からは 事前に何の通達もなく➡ 33 00:02:57,077 --> 00:03:00,080 代行者様が 本日お越しになるとは…。 34 00:03:00,080 --> 00:03:05,252 我が主 花葉雛菊様は復帰され 初めての儀式。 35 00:03:05,252 --> 00:03:08,588 (さくら)極力 人目を避けたいと 所望されている。 36 00:03:08,588 --> 00:03:12,759 はぁ そうしますと 今回は四季庁の支援なしに? 37 00:03:12,759 --> 00:03:17,264 急ぎ 竜宮岳への入山許可証の 発行と人払いを。 38 00:03:17,264 --> 00:03:21,435 🔊竜宮岳に警報が発令されました。 39 00:03:21,435 --> 00:03:24,271 🔊入山規制が実施されます。 40 00:03:24,271 --> 00:03:27,274 (ざわめき) 41 00:03:27,274 --> 00:03:31,111 春の神様だって。 でも人間だよ? 42 00:03:31,111 --> 00:03:33,113 群がるな! 43 00:03:38,885 --> 00:03:46,226 竜宮 本当は南国みたいな あったかいとこだよね? 44 00:03:46,226 --> 00:03:49,730 (さくら)今は四季の均衡が 崩れていますからね。 45 00:03:49,730 --> 00:03:56,069 10年も 春なかったもんね。 ごめんなさい…。 46 00:03:56,069 --> 00:03:58,572 気になさることはありません。 47 00:03:58,572 --> 00:04:01,575 今日の儀式が成功すれば すべて解決します。 48 00:04:01,575 --> 00:04:04,077 我々は そのために 来たんですから。 49 00:04:04,077 --> 00:04:06,079 うまくいく かな? 50 00:04:06,079 --> 00:04:10,417 いきます 必ず。 自分がお約束します。 51 00:04:10,417 --> 00:04:13,420 (雛菊)やるの雛菊 なのに? 52 00:04:15,422 --> 00:04:18,091 御身は さくらを 手放さないためなら➡ 53 00:04:18,091 --> 00:04:22,095 何でもしてくださるのでしょう。 そう お約束された。 54 00:04:22,095 --> 00:04:26,399 するよ。 さくらを 手放さないためなら何でもする。 55 00:04:28,435 --> 00:04:31,438 (雛菊)春も 咲かす。 56 00:04:31,438 --> 00:04:34,441 雪も とかすよ。 57 00:04:37,377 --> 00:04:39,379 はぁ…。 (さくら)さあ 雛菊様。 58 00:04:39,379 --> 00:04:43,216 ここからは山道ですので 私が背負います。 59 00:04:43,216 --> 00:04:45,218 ご自分で歩かれると? 60 00:04:45,218 --> 00:04:47,554 カイロ 貼ってるもん。 61 00:04:47,554 --> 00:04:50,056 寒いだけではないのですよ。 62 00:04:50,056 --> 00:04:53,059 儀式の前に お疲れになってしまっては…。 63 00:04:53,059 --> 00:04:57,230 でも さくら 雛菊 守るでしょ? 64 00:04:57,230 --> 00:04:59,399 もちろんです。 65 00:04:59,399 --> 00:05:03,904 守る人 疲れても だめでしょ。 66 00:05:03,904 --> 00:05:06,406 あわっ…。 67 00:05:06,406 --> 00:05:08,742 神様がいらっしゃると わかっていたら➡ 68 00:05:08,742 --> 00:05:11,912 町の衆 総出で カゴを担いだんですがねぇ。 69 00:05:11,912 --> 00:05:14,414 (雛菊)カゴ? (さくら)昔の名残です。 70 00:05:14,414 --> 00:05:18,919 (さくら)今も場所によっては そういう風習が残っていて。 71 00:05:18,919 --> 00:05:22,088 ひゃあ… 雛菊 歩きます。 72 00:05:22,088 --> 00:05:24,758 カゴなんて いと はずかし。 73 00:05:24,758 --> 00:05:28,361 照れすぎて言葉が 時代がかっています 雛菊様。 74 00:05:30,430 --> 00:05:34,701 さて ようやく お仕事の時間です 雛菊様。 75 00:05:34,701 --> 00:05:40,040 は… はい 雛菊 春の代行者の仕事 します。 76 00:05:40,040 --> 00:05:42,742 すばらしい意気込みです。 です! 77 00:05:45,212 --> 00:05:47,214 (さくら)儀式を行う 所定の場所までは➡ 78 00:05:47,214 --> 00:05:50,717 さくらが お連れします。 ご安心を。 79 00:05:50,717 --> 00:05:53,720 《ようやく ここまで来た》 80 00:05:55,722 --> 00:05:58,058 (さくら)では 貴様ら四季庁は➡ 81 00:05:58,058 --> 00:06:01,895 今回 特別に 関係者500名を集めるから➡ 82 00:06:01,895 --> 00:06:09,402 その前で雛菊様に儀式をしろと そう言うのか? 83 00:06:09,402 --> 00:06:13,073 季節の顕現は 秘匿されるべき神聖な儀式。 84 00:06:13,073 --> 00:06:15,575 見世物ではない! 85 00:06:15,575 --> 00:06:17,577 《四季庁も里も➡ 86 00:06:17,577 --> 00:06:21,248 今頃 我々の行方を 必死に捜しているだろうが➡ 87 00:06:21,248 --> 00:06:23,250 知ったことか。 88 00:06:23,250 --> 00:06:28,088 大切なのは雛菊様が 自信を持って儀式に臨めること。 89 00:06:28,088 --> 00:06:31,758 たとえ この身を犠牲にしてでも 賊から守り抜いて…》 90 00:06:31,758 --> 00:06:34,027 (雛菊)ねぇ さくら。 91 00:06:34,027 --> 00:06:37,530 はい どうなさいましたか。 やはり背負いましょうか? 92 00:06:37,530 --> 00:06:40,734 違う あれ。 93 00:06:46,206 --> 00:06:49,709 山には立ち入らぬよう 警報を鳴らしてあるのに。 94 00:06:49,709 --> 00:06:51,711 妙ですね。 95 00:06:51,711 --> 00:06:54,047 迷子じゃないかな。 96 00:06:54,047 --> 00:06:58,218 子どもはね 守ってあげたいの。 97 00:06:58,218 --> 00:07:01,221 はぁ…。 98 00:07:01,221 --> 00:07:05,058 (さくら)おい! そこのお前 止まれ! 99 00:07:05,058 --> 00:07:07,060 (薺)あっ! 100 00:07:07,060 --> 00:07:09,062 待て おい! 101 00:07:11,064 --> 00:07:13,066 フフフ! 102 00:07:13,066 --> 00:07:17,237 (雛菊)えっと それで お山へ➡ 103 00:07:17,237 --> 00:07:21,074 何しに行くの 薺ちゃん。 104 00:07:21,074 --> 00:07:23,243 雪かき。 はぁ? 105 00:07:23,243 --> 00:07:25,745 雪かきなら家で いくらでもできるだろう。 106 00:07:25,745 --> 00:07:29,749 早く帰れ。 107 00:07:29,749 --> 00:07:33,019 これから この竜宮岳にて 儀式を執り行う。 108 00:07:33,019 --> 00:07:36,856 そうすると雪がとけ なだれが起きる可能性がある。 109 00:07:36,856 --> 00:07:38,858 山にいては危険なんだ。 110 00:07:38,858 --> 00:07:41,695 (薺)儀式? (雛菊)そうなの。 111 00:07:41,695 --> 00:07:45,365 春を呼ぶんだよ。 112 00:07:45,365 --> 00:07:48,368 春って なに? 113 00:07:48,368 --> 00:07:51,871 春 知りませんか? 114 00:07:51,871 --> 00:07:54,874 (薺)知らない。 お前 いくつだ? 115 00:07:54,874 --> 00:07:56,876 (薺)もうすぐ12歳。 116 00:07:56,876 --> 00:08:01,715 じゃあ 10年前は…。 記憶にないのも無理はないな。 117 00:08:01,715 --> 00:08:05,719 春はね 季節の1つ。 118 00:08:05,719 --> 00:08:10,557 今は 夏 秋 冬の3つ。 119 00:08:10,557 --> 00:08:14,728 だけど 本当はね 4つなの。 120 00:08:14,728 --> 00:08:18,565 おねえちゃんは その春を呼ぶの? 121 00:08:18,565 --> 00:08:20,567 そうだよ。 122 00:08:20,567 --> 00:08:23,069 こちらにおわすは花葉雛菊様。 123 00:08:23,069 --> 00:08:25,905 この国の春の代行者で あらせられる。 124 00:08:25,905 --> 00:08:27,907 あっ 知ってる。 125 00:08:27,907 --> 00:08:32,245 今 冬なのは冬の代行者様が 季節を呼んだからでしょ。 126 00:08:32,245 --> 00:08:34,180 (雛菊)そう 物知りだね。 127 00:08:34,180 --> 00:08:36,182 授業でやったもん。 128 00:08:36,182 --> 00:08:41,187 春夏秋冬 それぞれの代行者様が 大地をめぐって季節を…。 129 00:08:41,187 --> 00:08:45,859 そっか 春夏秋冬のシュンって春? 130 00:08:45,859 --> 00:08:48,028 思い出してくれた? 131 00:08:48,028 --> 00:08:51,865 え~っ? でも なんか怪しい。 132 00:08:51,865 --> 00:08:55,702 (薺)本物の代行者様なら 神様だって証拠 見せてよ。 133 00:08:55,702 --> 00:08:58,204 お前! わかった。 134 00:08:58,204 --> 00:09:02,709 あのね 薺ちゃん 今から見せます。 135 00:09:02,709 --> 00:09:07,047 でもね 少し訂正。 136 00:09:07,047 --> 00:09:12,552 雛菊は 神様じゃありません。 137 00:09:12,552 --> 00:09:16,056 (雛菊)力は 預けられてるの。 138 00:09:16,056 --> 00:09:20,727 代行者として 季節を届けるために。 139 00:09:20,727 --> 00:09:26,066 春の力は 生命促進。 140 00:09:26,066 --> 00:09:33,373 (雛菊)神秘の力はあります。 でも それは預けられてるだけ。 141 00:09:35,341 --> 00:09:42,015 こういうことできる以外 普通の人と同じ 変わりません。 142 00:09:42,015 --> 00:09:45,518 あくまで 代行者。 143 00:09:45,518 --> 00:09:52,692 春夏秋冬をつかさどる 代行者 です。 144 00:09:52,692 --> 00:09:55,195 (さくら)さあ これで わかっただろ。 145 00:09:55,195 --> 00:09:57,197 さっさと ここを去れ。 146 00:09:57,197 --> 00:09:59,199 やだ。 147 00:09:59,199 --> 00:10:03,203 山を雪かきして どうする? 全部 雪じゃないか。 148 00:10:03,203 --> 00:10:05,705 (さくら)誰かにやれと 言われたのか? 149 00:10:05,705 --> 00:10:08,708 自分で やりたいから来てるの。 150 00:10:08,708 --> 00:10:11,211 (さくら)ウソをつくな。 (薺)ウソじゃないもん。 151 00:10:11,211 --> 00:10:14,047 とにかくだめだ 避難しろ 今すぐ。 152 00:10:14,047 --> 00:10:16,049 やだやだやだやだ や~だ~! 153 00:10:16,049 --> 00:10:18,384 こいつ 海老か!? おとなしくしろ 海老娘! 154 00:10:18,384 --> 00:10:20,553 は~な~し~て~! フフ…。 155 00:10:20,553 --> 00:10:22,555 笑いごとじゃありません! 156 00:10:22,555 --> 00:10:26,226 笑って ません。 ほら まじめ。 157 00:10:26,226 --> 00:10:30,396 日が暮れる前に 儀式をしないといけないのに。 158 00:10:30,396 --> 00:10:37,403 ねぇ さくら 薺ちゃんのご家族 捜してきてもらってもいい? 159 00:10:37,403 --> 00:10:42,242 その間 雛菊 薺ちゃんと ここで待ってるから。 160 00:10:42,242 --> 00:10:45,411 だめですよ! 護衛なしになどさせられません! 161 00:10:45,411 --> 00:10:49,749 大丈夫だよ ちょっとの間だし。 162 00:10:49,749 --> 00:10:52,752 その ちょっとで! 163 00:10:52,752 --> 00:10:56,756 もし また あんなことになったら? 164 00:10:56,756 --> 00:11:01,427 私は もう二度と 私は…。 165 00:11:01,427 --> 00:11:04,764 ごめんね さくら。 166 00:11:04,764 --> 00:11:08,101 もう 気にしなくていいんだよ? 167 00:11:08,101 --> 00:11:12,272 しますよ 一生します。 168 00:11:12,272 --> 00:11:15,441 《過去に戻れるなら あのときの自分を➡ 169 00:11:15,441 --> 00:11:18,111 殺してやりたい 殺してやりたい。 170 00:11:18,111 --> 00:11:20,113 殺してやりたい!》 171 00:11:20,113 --> 00:11:26,119 (雛菊)さくら 今の雛菊は一緒でしょ。 172 00:11:26,119 --> 00:11:29,289 だから…。 173 00:11:29,289 --> 00:11:32,091 大丈夫だよ。 174 00:11:34,894 --> 00:11:36,896 申し訳ありません。 175 00:11:36,896 --> 00:11:39,232 いっときですが 失念しておりました。 176 00:11:39,232 --> 00:11:43,403 さくらは 雛菊様の守り刀です。 177 00:11:43,403 --> 00:11:46,573 御身のなすべきこと なされたいことを助けなくては。 178 00:11:46,573 --> 00:11:51,244 特例ではありますが この海老娘に付き添いましょう。 179 00:11:51,244 --> 00:11:53,746 そうされたいのですよね? 180 00:11:56,583 --> 00:12:03,423 薺ちゃん そのお帽子かわいいね。 181 00:12:03,423 --> 00:12:06,426 でしょ? お母さんが選んでくれたんだ。 182 00:12:06,426 --> 00:12:10,263 薺のお気に入り… あっ。 183 00:12:10,263 --> 00:12:12,265 (薺)ありがとう おばさん。 184 00:12:12,265 --> 00:12:17,770 おばさんはやめろ。 私は姫鷹さくら まだ19歳だぞ。 185 00:12:17,770 --> 00:12:21,574 じゃあ ありがとう さくら。 186 00:12:26,613 --> 00:12:32,619 雛菊は どうして10年も かくれんぼしてたの? 187 00:12:32,619 --> 00:12:34,554 (薺)大人が言ってたよ。 188 00:12:34,554 --> 00:12:37,890 ずっと冬なのは 神隠しのせいだって。 189 00:12:37,890 --> 00:12:42,228 神隠しって 神様のかくれんぼのことでしょ。 190 00:12:42,228 --> 00:12:45,732 雛菊様のせいでは…。 不幸な事故だ。 191 00:12:45,732 --> 00:12:49,235 事故? じゃあ ケガして病院にいたの? 192 00:12:49,235 --> 00:12:52,405 違う。 だが お前に 語るべきことではない。 193 00:12:52,405 --> 00:12:55,241 (薺)なんで? 関係ないだろう! 194 00:12:55,241 --> 00:13:00,079 あるよ! うちのお父さん 観光のお仕事だもん! 195 00:13:00,079 --> 00:13:02,081 竜宮は南の島なのに➡ 196 00:13:02,081 --> 00:13:04,584 冬が長くて 雪も降るようになったから➡ 197 00:13:04,584 --> 00:13:06,586 困ってるんだって! 198 00:13:06,586 --> 00:13:10,590 うち お金あんまりないの そのせいだもん。 199 00:13:10,590 --> 00:13:14,927 好きなものだって 買ってもらえないもん! 200 00:13:14,927 --> 00:13:18,331 別に意地悪で 言ったんじゃないよ? 201 00:13:22,101 --> 00:13:26,939 あのね ないしょだけど教えます。 202 00:13:26,939 --> 00:13:35,048 「雛菊ね 耐え忍び 戦機を待つ」 をしてたの。 203 00:13:35,048 --> 00:13:40,887 (雛菊)これはね 雛菊の知り合いのお母様に➡ 204 00:13:40,887 --> 00:13:43,890 言われたことで➡ 205 00:13:43,890 --> 00:13:48,394 今は負けていても あきらめてはだめ。 206 00:13:48,394 --> 00:13:52,398 戦うことできる日を待つこと。 207 00:13:52,398 --> 00:13:58,237 困難が起きても 冬眠する動物たちみたく➡ 208 00:13:58,237 --> 00:14:02,241 耐えて 耐えて 耐えるの。 209 00:14:02,241 --> 00:14:06,245 けして投げ出さないで 生きていれば➡ 210 00:14:06,245 --> 00:14:11,417 必ず いつかは 春がくるから。 211 00:14:11,417 --> 00:14:14,587 それを10年してたの? 212 00:14:14,587 --> 00:14:19,092 うんと それだけじゃないけど➡ 213 00:14:19,092 --> 00:14:23,096 雛菊なりに戦っていまして。 214 00:14:23,096 --> 00:14:25,598 よくわからないけど➡ 215 00:14:25,598 --> 00:14:28,434 雛菊も大変だったって ことなんだね。 216 00:14:28,434 --> 00:14:30,937 そう なのかな。 217 00:14:30,937 --> 00:14:36,709 でも みんなに迷惑かけた分 これから すごく頑張るから➡ 218 00:14:36,709 --> 00:14:40,713 雛菊のこと 見ててね。 219 00:14:40,713 --> 00:14:44,550 さあ もういいだろ。 深い事情があったのだ。 220 00:14:44,550 --> 00:14:46,552 (さくら)雛菊様に それ以上しゃべらせるな! 221 00:14:46,552 --> 00:14:49,055 どならないで! 大人って どうして すぐ➡ 222 00:14:49,055 --> 00:14:51,057 そうやって どなるの!? 223 00:14:51,057 --> 00:14:53,559 悪かった。 224 00:14:53,559 --> 00:14:56,062 (薺)意地悪しないでよ。 225 00:14:56,062 --> 00:15:00,733 薺 大人 嫌い。 意地悪だもん。 226 00:15:00,733 --> 00:15:06,839 大人の人 薺ちゃんに つらくあたるの? 227 00:15:18,918 --> 00:15:23,823 もう ほとんど山頂のはずですが いったい どこまで…。 228 00:15:26,592 --> 00:15:28,594 着いた。 229 00:15:38,204 --> 00:15:40,373 (さくら)お前 いったい何して…。 230 00:15:40,373 --> 00:15:42,375 雪かき。 231 00:15:42,375 --> 00:15:49,382 薺ちゃん でも… でも ここ お墓だよ? 232 00:15:49,382 --> 00:15:51,384 知ってるよ。 233 00:15:51,384 --> 00:15:54,220 (薺)この下にね お母さんが寝てるの。 234 00:15:54,220 --> 00:15:56,823 寒いと かわいそうだから。 235 00:15:58,891 --> 00:16:01,561 うちの窓から ここが見えるの。 236 00:16:01,561 --> 00:16:06,899 毎日 毎日 見るの 見ちゃうの。 237 00:16:06,899 --> 00:16:11,904 夏はよかった。 お花がきれいで 寂しくなさそう。 238 00:16:11,904 --> 00:16:17,243 秋はよかった。 もみじが お布団になってくれるから。 239 00:16:17,243 --> 00:16:21,080 でも 冬はね…。 240 00:16:21,080 --> 00:16:24,584 お母さん 寒いんじゃないかって。 241 00:16:24,584 --> 00:16:27,753 もし そうじゃなくてもしたいの。 242 00:16:27,753 --> 00:16:30,089 (薺)それって だめなことかな? 243 00:16:30,089 --> 00:16:32,091 いや だが…。 244 00:16:32,091 --> 00:16:35,194 どうせ変だって おかしいって言うんでしょ!? 245 00:16:35,194 --> 00:16:37,697 大人って だからやだ! 246 00:16:37,697 --> 00:16:39,866 (薺)お父さんも そう言うよ。 247 00:16:39,866 --> 00:16:42,535 お母さんは もう どこにもいないんだって➡ 248 00:16:42,535 --> 00:16:45,204 そんなことしても 意味ないからやめろって。 249 00:16:45,204 --> 00:16:47,874 でも お母さんは ここにいる。 250 00:16:47,874 --> 00:16:49,876 だから意味ある。 おかしくない。 251 00:16:49,876 --> 00:16:52,778 変なことじゃ ない! 252 00:16:58,217 --> 00:17:00,219 (雛菊)さくら…。 253 00:17:00,219 --> 00:17:06,893 薺ちゃん お母さんに 好きって言いたいんだね。 254 00:17:06,893 --> 00:17:12,064 大好きだから それだけ…。 255 00:17:12,064 --> 00:17:16,068 《そうだ そうだった》 256 00:17:18,070 --> 00:17:21,407 (さくら)雛菊様 あれは知らないのです。 257 00:17:21,407 --> 00:17:26,412 御身がいない10年 薺は 春を知らずに生きてきました。 258 00:17:26,412 --> 00:17:29,749 あれこそ きっと…。 259 00:17:29,749 --> 00:17:35,021 きっと 我々がすることを 必要としている民です。 260 00:17:35,021 --> 00:17:40,726 本当にいたね 雛菊 必要な人…。 261 00:17:42,695 --> 00:17:45,865 (さくら)代行者は みだりに 力を使ってはなりません。 262 00:17:45,865 --> 00:17:49,869 しかし 幼き民の悲しみを憂い➡ 263 00:17:49,869 --> 00:17:52,371 ここで儀式を行うことくらい➡ 264 00:17:52,371 --> 00:17:55,041 四季は お許しになられるはず。 265 00:17:55,041 --> 00:18:01,380 そして ここにあらせられるは 春の代行者 花葉雛菊様。 266 00:18:01,380 --> 00:18:04,050 お願いいたします 雛菊様。 267 00:18:04,050 --> 00:18:06,218 この国に春を。 268 00:18:06,218 --> 00:18:10,723 いざや いざや 桜見物といたしましょう。 269 00:18:10,723 --> 00:18:13,559 ご安心くださいませ。 270 00:18:13,559 --> 00:18:19,732 春の顕現 みごと果たしてみせましょう。 271 00:18:19,732 --> 00:18:22,335 (雛菊)薺ちゃん…。 272 00:18:25,071 --> 00:18:29,575 あのね 雛菊 決めました。 273 00:18:29,575 --> 00:18:33,179 ここでね 春を呼びます。 274 00:18:33,179 --> 00:18:36,849 春がくると 雪はとけるの。 275 00:18:36,849 --> 00:18:40,353 雪かきは必要なくなります。 276 00:18:40,353 --> 00:18:44,857 お母さんね 寒くなくなるんだよ。 277 00:18:44,857 --> 00:18:46,859 本当? 278 00:18:46,859 --> 00:18:50,696 (雛菊)うん でも 秘密ね。 279 00:18:50,696 --> 00:18:55,301 本当はね あんまり見せちゃいけないの。 280 00:19:24,897 --> 00:19:29,235 ♬~ 281 00:19:29,235 --> 00:19:40,846 ♬「朧月夜 剣の鋭さ潜め」 282 00:19:40,846 --> 00:19:52,858 ♬「暗夜 霞み揺蕩う」 283 00:19:52,858 --> 00:19:59,365 ♬「恋しさ堪え」 284 00:19:59,365 --> 00:20:05,538 ♬「春の宴 絢爛に」 285 00:20:05,538 --> 00:20:11,377 ♬「藤に彩られよ 山野」 286 00:20:11,377 --> 00:20:23,055 ♬「菜の花に染め上がれ 大地」 287 00:20:23,055 --> 00:20:29,061 ♬「永久に咲く花は無し」 288 00:20:29,061 --> 00:20:33,065 ♬「あはれ いと恋し」 289 00:20:33,065 --> 00:20:35,401 (さくら)春夏秋冬 それぞれに受け継がれた➡ 290 00:20:35,401 --> 00:20:39,238 『四季歌』を唱え 舞踊を奉納することで➡ 291 00:20:39,238 --> 00:20:41,741 広範囲に力を届ける。 292 00:20:41,741 --> 00:20:43,909 完璧な春の顕現。 293 00:20:43,909 --> 00:20:48,080 薺 これが… これが春だ。 294 00:20:48,080 --> 00:20:52,752 どうだ すばらしいだろう? 295 00:20:52,752 --> 00:20:58,924 知ってる… これ 知ってた。 296 00:20:58,924 --> 00:21:03,596 薺 春 見たことある。 297 00:21:03,596 --> 00:21:06,265 ((赤ん坊に見せても わからないんじゃないの? 298 00:21:06,265 --> 00:21:11,771 いいの こういうのは体験だから。 ねぇ 薺ちゃん。 299 00:21:11,771 --> 00:21:15,774 ほ~ら 春だよ)) 300 00:21:17,776 --> 00:21:20,780 どうして忘れてたのかな。 301 00:21:20,780 --> 00:21:23,949 大事な思い出なのに。 302 00:21:23,949 --> 00:21:26,785 なんで覚えて いられないんだろう。 303 00:21:26,785 --> 00:21:29,789 お父さんに見せてあげたいな。 304 00:21:29,789 --> 00:21:32,291 あったかいなぁ。 305 00:21:32,291 --> 00:21:36,395 ねぇ さくら… さくら? 306 00:21:36,395 --> 00:21:41,233 お前のような者のために 雛菊様は頑張ってきたんだ。 307 00:21:41,233 --> 00:21:44,570 自分じゃない 他の誰かのために。 308 00:21:44,570 --> 00:21:48,741 どうしようもなくつらくて それでも頑張ってきた。 309 00:21:48,741 --> 00:21:53,078 今それが報われて 春がきて➡ 310 00:21:53,078 --> 00:21:57,917 お前が喜んでくれたのが うれしい…。 311 00:21:57,917 --> 00:22:02,421 うん 薺 うれしいよ。 312 00:22:06,091 --> 00:22:08,761 (さくら)薺 誇れ。 313 00:22:08,761 --> 00:22:11,764 今は寂しくとも➡ 314 00:22:11,764 --> 00:22:16,602 お前は世界に愛されているぞ。 315 00:22:16,602 --> 00:22:21,774 お粗末さまで ございました。 316 00:22:21,774 --> 00:22:27,780 春は無事 ここに います。 317 00:22:32,117 --> 00:22:34,720 <狼星:はじめに冬があった> 318 00:22:34,720 --> 00:22:37,556 <凍蝶:世界には冬しか 季節がなく➡ 319 00:22:37,556 --> 00:22:41,227 冬は孤独に耐えかね 春を創った。 320 00:22:41,227 --> 00:22:45,397 春は冬を 冬は春を恋い慕い➡ 321 00:22:45,397 --> 00:22:48,234 仲睦まじく繰り返した> 322 00:22:48,234 --> 00:22:52,738 <瑠璃:冬は更に夏と秋を創った> 323 00:22:52,738 --> 00:22:54,740 < あやめ:春は冬を追いかけ➡ 324 00:22:54,740 --> 00:22:56,742 夏と秋が続く。 325 00:22:56,742 --> 00:22:59,745 季節は春夏秋冬と めぐるようになったが➡ 326 00:22:59,745 --> 00:23:03,916 春と冬の蜜月は もう存在しなかった> 327 00:23:03,916 --> 00:23:05,918 <撫子:そこで 夏と秋は➡ 328 00:23:05,918 --> 00:23:07,920 提案をした。 329 00:23:07,920 --> 00:23:09,922 <竜胆:大地に 住まう者に➡ 330 00:23:09,922 --> 00:23:12,258 自分たちの役割を 任せてはどうかと。 331 00:23:12,258 --> 00:23:16,262 四季たちは人間の一部に その力をお与えになり➡ 332 00:23:16,262 --> 00:23:20,933 冬は永遠に春を愛す時間を得た> 333 00:23:20,933 --> 00:23:23,936 < さくら:神話は そう伝えている> 334 00:23:23,936 --> 00:23:26,438 <雛菊:春には桜の絨毯を> 335 00:23:26,438 --> 00:23:28,607 <瑠璃:夏には緑の海を> 336 00:23:28,607 --> 00:23:31,110 <撫子:秋には銀杏の帳を> 337 00:23:31,110 --> 00:23:33,545 <狼星:冬には白銀の揺り籠を> 338 00:23:33,545 --> 00:23:36,215 < さくら:1年をかけて 大地をめぐり歩き> 339 00:23:36,215 --> 00:23:39,385 < あやめ:季節の寵愛を 森羅万象に贈る> 340 00:23:39,385 --> 00:23:43,222 <竜胆:神より その権能を授かり 使命を担う者> 341 00:23:43,222 --> 00:23:45,891 <凍蝶:その名を四季の代行者> 342 00:23:45,891 --> 00:23:50,229 (狼星)雛菊…。 343 00:23:50,229 --> 00:23:52,231 <狼星:これは その四季の➡ 344 00:23:52,231 --> 00:23:54,233 代行者の 物語であり> 345 00:23:54,233 --> 00:23:56,902 <雛菊:神話の続きであり> <竜胆:人殺しの話であり> 346 00:23:56,902 --> 00:24:00,239 <撫子:救済の話であり> <瑠璃:友情の話であり> 347 00:24:00,239 --> 00:24:02,741 < あやめ:よくある 恋の話であり> 348 00:24:02,741 --> 00:24:08,747 <凍蝶:そして 人々が織り成す 人生の話でもある> 349 00:24:08,747 --> 00:24:11,750 < さくら:物語は ようやく➡ 350 00:24:11,750 --> 00:24:13,752 ここから始まる>