1 00:00:02,168 --> 00:00:04,045 (ナレーター)ここはハットゥサ 2 00:00:04,421 --> 00:00:09,050 紀元前14世紀 ヒッタイト帝国の首都である 3 00:00:10,677 --> 00:00:16,057 この物語は アナトリアの大地を 熱い風と共に駆け抜けた⸺ 4 00:00:16,725 --> 00:00:18,768 1人の少女の物語 5 00:00:21,396 --> 00:00:24,274 (馬のいななき) 6 00:00:26,067 --> 00:00:27,277 ♪~ 7 00:00:27,402 --> 00:00:31,364 (ユーリ)風が舞い上がる 乾いた砂を巻き込んで 8 00:00:33,283 --> 00:00:34,951 熱い風が舞い上がる 9 00:00:35,827 --> 00:00:37,871 私の生きる空は ここ 10 00:00:38,455 --> 00:00:40,957 この赤い河のほとり 11 00:02:00,954 --> 00:02:05,959 ~♪ 12 00:02:11,131 --> 00:02:12,799 (門をたたく音) 13 00:02:12,924 --> 00:02:16,219 (キックリ)お取り次ぎを! 皇妃(おうひ)様にお取り次ぎを! 14 00:02:18,096 --> 00:02:21,057 (使用人) 誰だよ? こんな夜中に… 15 00:02:21,182 --> 00:02:23,810 なっ! カイル殿下! 16 00:02:24,310 --> 00:02:27,689 (カイル)火急の用件で 皇妃陛下にお目にかかりたい 17 00:02:27,814 --> 00:02:29,607 (使用人)は… はい! ただいま! 18 00:02:34,320 --> 00:02:35,947 (あくび) 19 00:02:36,072 --> 00:02:38,116 (ナキア)これはカイル皇子 20 00:02:38,324 --> 00:02:42,537 皇妃の眠りを妨げるとは 無礼ではないか? 21 00:02:42,704 --> 00:02:45,748 (ユーリ)眠ってたなんてウソ! さっきまで 私を… 22 00:02:46,166 --> 00:02:48,835 無礼は承知のうえ おわびいたします 23 00:02:49,544 --> 00:02:51,337 …ですが 何の手違いか 24 00:02:51,462 --> 00:02:54,465 私の使用人が こちらに紛れ込んだようで 25 00:02:54,799 --> 00:02:56,134 使用人? 26 00:02:56,676 --> 00:02:59,220 はて 何のことやら 27 00:02:59,470 --> 00:03:00,597 ウソつき 28 00:03:00,763 --> 00:03:04,726 あなたに殺されそうになった私を 助けてくれた男の子よ! 29 00:03:04,851 --> 00:03:08,730 おお 皇妃に向かって なんという物言い 30 00:03:08,855 --> 00:03:14,444 このような者をそばに置くとは ご身分に障りますよ カイル皇子 31 00:03:14,569 --> 00:03:15,987 ティトを返して! 32 00:03:16,237 --> 00:03:18,656 おおかた 夢でも見たのであろう 33 00:03:18,781 --> 00:03:20,575 お下がり (ユーリ)待ってよ! 34 00:03:20,742 --> 00:03:24,329 皇妃 どうか 宮の中を 捜させていただきたい 35 00:03:24,454 --> 00:03:27,832 万が一にも 使用人が 忍び込んでいたら申し訳ない 36 00:03:28,583 --> 00:03:30,418 (ナキア)それには及ばぬ 37 00:03:30,752 --> 00:03:33,004 お帰り願おう カイル皇子 38 00:03:33,212 --> 00:03:34,297 そこを是非! 39 00:03:34,464 --> 00:03:35,840 (ナキア)お忘れか! 40 00:03:35,965 --> 00:03:40,178 私は皇妃 タワナアンナの称号を持つ者 41 00:03:40,470 --> 00:03:44,057 皇帝以外の指図は受けぬ 帰りなさい! 42 00:03:45,850 --> 00:03:47,477 (ユーリ)タワナアンナ? 43 00:03:47,894 --> 00:03:50,188 ねえ タワナアンナって なに? 44 00:03:50,480 --> 00:03:53,524 帝国第1の女性の称号だ 45 00:03:53,858 --> 00:03:57,779 この上は 父上に 動いてもらうしかない 急ごう 46 00:04:01,699 --> 00:04:05,078 侍従を通して 父上に謁見を申し込んだ 47 00:04:05,370 --> 00:04:07,622 こんな夜更けに難しいだろうが 48 00:04:07,747 --> 00:04:10,959 どんな理由ででも 皇妃の宮へ同行していただく 49 00:04:11,251 --> 00:04:14,212 そんなのんびりしてないで たたき起こせないの? 50 00:04:14,337 --> 00:04:15,713 (イル)殿下 (ユーリ)あっ… 51 00:04:17,173 --> 00:04:19,342 (イル)何を騒いでおられます? 52 00:04:19,968 --> 00:04:22,345 ユーリは まだ会ってなかったな 53 00:04:22,470 --> 00:04:27,183 王宮の書記官を務めるイル・バーニ 私の乳兄弟だ 54 00:04:27,725 --> 00:04:31,938 殿下 ユーリ様を帰す条件は そろったのでしょう? 55 00:04:34,274 --> 00:04:38,611 ならば 使用人など放っておいて すぐにお帰しなさいませ 56 00:04:38,736 --> 00:04:39,570 なに? 57 00:04:40,029 --> 00:04:42,323 ティトを このままにして帰れないよ 58 00:04:42,657 --> 00:04:45,326 ティトは既に殺されているでしょう 59 00:04:45,493 --> 00:04:49,163 諦めて どうぞ お帰りのお支度を 60 00:04:49,288 --> 00:04:51,249 どうして そんなことが言えるの? 61 00:04:51,791 --> 00:04:55,503 皇妃が使っているのは カシュガ族のズワだとか 62 00:04:56,421 --> 00:05:01,843 北方の蛮族 カシュガの長(おさ)の1人で 金銀に目がなく⸺ 63 00:05:01,968 --> 00:05:07,598 自分の殺した人間の皮膚を 集めているというのは有名な話です 64 00:05:07,932 --> 00:05:12,145 特に 滑らかな子供の肌を 好むというウワサですから 65 00:05:12,270 --> 00:05:14,230 ティトを見逃すはずありません 66 00:05:14,355 --> 00:05:16,566 それなら なおさら 急がないと… 67 00:05:16,858 --> 00:05:18,401 (カイル)ユーリ! (ユーリ)離して! 68 00:05:18,735 --> 00:05:20,778 私には諦めるなんてできない! 69 00:05:20,903 --> 00:05:23,197 (カイル)落ち着け! (ユーリ)えっ!? 70 00:05:34,751 --> 00:05:36,836 落ち着いたか? (ユーリ)あっ… 71 00:05:37,170 --> 00:05:39,964 私は ティトを諦めてはいない 72 00:05:40,882 --> 00:05:45,261 身分の上下にかかわらず 命は同様に尊ぶべきだ 73 00:05:45,636 --> 00:05:49,348 それを忘れれば 私も皇妃と同じになってしまう 74 00:05:49,974 --> 00:05:51,267 皇子… 75 00:05:51,392 --> 00:05:54,812 ティトを取り戻すために できるだけのことをする 76 00:05:55,313 --> 00:05:56,731 いいな? イル 77 00:05:59,150 --> 00:06:01,694 余計なことを申し上げました 78 00:06:05,698 --> 00:06:08,367 父上は まだか? 侍従どもを急がせて… 79 00:06:08,493 --> 00:06:10,036 (足音) (カイル)うん? 80 00:06:10,161 --> 00:06:12,830 (衛兵)失礼します 殿下 (カイル)何だ? 81 00:06:13,664 --> 00:06:17,335 (衛兵) 東の城壁の外に 子供の死体が… 82 00:06:17,460 --> 00:06:18,503 えっ! 83 00:06:23,424 --> 00:06:24,467 (ユーリ・キックリ)あっ… 84 00:06:27,929 --> 00:06:29,806 (悲鳴) 85 00:06:29,931 --> 00:06:32,517 (衛兵)これ以上は ご覧にならないほうが… 86 00:06:33,142 --> 00:06:36,479 首から下は 全て 皮膚が剥がされています 87 00:06:36,687 --> 00:06:38,398 (ユーリ)ああ あっ… 88 00:06:39,607 --> 00:06:42,693 ティト… ティト… 89 00:06:44,028 --> 00:06:48,491 あなたに会って 初めて この世界で笑うことができた 90 00:06:48,699 --> 00:06:49,992 (ティト)ユーリ様 91 00:06:50,284 --> 00:06:53,996 命を助けていただいて ありがとうございました 92 00:06:54,247 --> 00:06:57,375 (ティト)僕 本当に うれしかった 93 00:06:58,292 --> 00:06:59,377 ユーリ様 94 00:06:59,836 --> 00:07:01,170 お元気で 95 00:07:02,588 --> 00:07:04,465 (ユーリ)私のほうこそ… 96 00:07:06,843 --> 00:07:08,052 ティト! 97 00:07:09,178 --> 00:07:11,514 何て言って 謝ればいいの? 98 00:07:11,639 --> 00:07:15,685 私のせいだ 私がティトを殺してしまった 99 00:07:16,310 --> 00:07:22,316 (泣き声) 100 00:07:24,735 --> 00:07:29,740 (小鳥の鳴き声) 101 00:07:37,540 --> 00:07:38,749 (カイル)食べないのか? 102 00:07:39,667 --> 00:07:42,587 朝から 何も食べてないそうじゃないか 103 00:07:42,879 --> 00:07:44,130 要らない 104 00:07:46,132 --> 00:07:47,925 みんな 私のせいだ 105 00:07:48,134 --> 00:07:51,679 教えて 皇子 私は どうすればいいの? 106 00:07:59,812 --> 00:08:01,981 お… 皇子? 107 00:08:02,315 --> 00:08:03,274 (カイル)泣くな 108 00:08:03,691 --> 00:08:08,654 なぜだか よく分からないが お前が悲しんでいるのは見たくない 109 00:08:16,454 --> 00:08:18,206 (イル)失礼いたします 110 00:08:18,956 --> 00:08:21,542 殿下 どうか お急ぎを 111 00:08:21,667 --> 00:08:23,502 うん? 急げとは? 112 00:08:23,711 --> 00:08:27,423 (イル)無論 ユーリ様を お帰しする準備でございます 113 00:08:27,548 --> 00:08:28,382 あっ… 114 00:08:28,716 --> 00:08:33,930 今年の水の季節に明けの明星が 見られるのは明日の朝限り 115 00:08:34,388 --> 00:08:36,891 逃(のが)せば 1年ほど待たねばなりません 116 00:08:37,475 --> 00:08:39,894 ユーリを帰す? 117 00:08:40,102 --> 00:08:43,272 (ユーリ)あした 家に帰る? 118 00:08:47,693 --> 00:08:51,489 私の準備はできている いつでも始められるぞ 119 00:08:51,864 --> 00:08:53,950 (ユーリ)うん 私も 120 00:08:54,450 --> 00:08:56,994 やっと 家族の所に帰れる 121 00:08:57,245 --> 00:09:00,998 なのに なんで こんなに喜べないの? 122 00:09:01,707 --> 00:09:05,628 (キックリ)本当に お帰りになるんですね ユーリ様 123 00:09:06,087 --> 00:09:08,297 寂(さみ)しくなります (ユーリ)あっ… 124 00:09:08,965 --> 00:09:11,884 ティトにも “ずっと いてほしい”って言われた 125 00:09:12,510 --> 00:09:15,304 でも 私が ここに残っても… 126 00:09:15,930 --> 00:09:21,310 ティトのことを忘れるつもりはない でも 私には何もできない 127 00:09:21,561 --> 00:09:26,607 帰る 帰るのよ! 私は家族の所に帰る! 128 00:09:27,233 --> 00:09:28,234 ううっ… 129 00:09:35,783 --> 00:09:40,329 (イル)殿下 本当に ユーリ様を お帰しになるのでしょうね? 130 00:09:40,746 --> 00:09:42,331 なぜ 念を押す? 131 00:09:42,540 --> 00:09:46,043 今まで ご縁談を 断っていらしたのは何のためか 132 00:09:46,168 --> 00:09:49,839 お忘れになったのではないかと 少々 心配でしたので 133 00:09:50,548 --> 00:09:52,133 (カイル)忘れてはいない 134 00:09:52,508 --> 00:09:56,304 ユーリを側室にしたのは 成り行きと出来心だ 135 00:09:57,888 --> 00:09:58,723 だが… 136 00:10:00,975 --> 00:10:04,228 いや ともかく ユーリは帰る 137 00:10:04,645 --> 00:10:08,357 そうでなくとも お前の心配は不要なものだがな 138 00:10:09,066 --> 00:10:11,068 私は氷室(ひむろ)が好きなの 139 00:10:11,235 --> 00:10:12,820 大嫌いだ! 140 00:10:18,909 --> 00:10:22,997 (カイル)あれが 今年最後の 明けの明星 イシュタルだ 141 00:10:23,414 --> 00:10:27,710 明日から乾期に入るため 来年まで 泉が満ちることはない 142 00:10:29,587 --> 00:10:35,092 カイル様! 7つの泉 全てに 腕の立つ者を配しました 143 00:10:35,217 --> 00:10:36,260 よし 144 00:10:37,094 --> 00:10:42,308 ユーリ 泉の中へ入るんだ 元の場所へ送り返す 145 00:10:43,017 --> 00:10:44,477 (ユーリ)ううっ… 146 00:10:47,146 --> 00:10:49,315 皇妃に邪魔されないかな 147 00:10:49,440 --> 00:10:51,484 (カイル) 何か仕掛けてはくるだろう 148 00:10:51,650 --> 00:10:54,445 だが 私も同等の魔を使える 149 00:10:54,945 --> 00:10:58,991 防いでみせるから 心配せずに行け (ユーリ)分かった 150 00:11:10,586 --> 00:11:12,004 あっ! 151 00:11:12,588 --> 00:11:14,090 (悲鳴) 152 00:11:14,382 --> 00:11:15,591 誰も動くな! 153 00:11:33,943 --> 00:11:37,154 (ユーリ)風が 水を抑え込んだ? 154 00:11:39,532 --> 00:11:42,618 (カイル)ユーリ! そのまま 中にいろ 155 00:11:43,327 --> 00:11:45,788 時と空間をつかさどる神よ 156 00:11:46,038 --> 00:11:49,667 この異国の娘を 元の場所に帰したまえ! 157 00:11:50,584 --> 00:11:52,503 あっ… (ユーリ)えっ? 158 00:11:54,338 --> 00:11:55,881 (ズワ)ハハ… 159 00:11:57,383 --> 00:12:00,261 (悲鳴) (ズワ)ハハハハハッ… 160 00:12:00,511 --> 00:12:01,804 (ユーリ)この腕輪は… 161 00:12:02,054 --> 00:12:03,139 ズワか! 162 00:12:04,056 --> 00:12:05,266 (ズワ)くっ! うんっ! (ユーリ)あっ! 163 00:12:05,391 --> 00:12:06,767 (叫び声) 164 00:12:06,934 --> 00:12:10,396 カシュガの賊だ! カイル様たちをお守りしろ! 165 00:12:12,815 --> 00:12:14,525 ユーリ! 泉に入れ 166 00:12:14,942 --> 00:12:18,112 符呪を唱えるから 早くしろ! ユーリ! 167 00:12:20,573 --> 00:12:24,785 (ユーリ)あの腕輪は ティトが お姉さんたちからもらった物だ 168 00:12:26,036 --> 00:12:28,581 あの頭のも… まさか… 169 00:12:29,749 --> 00:12:33,085 (ティト)ユーリ様 ユーリ様! 170 00:12:34,879 --> 00:12:36,046 (ユーリ)ティト… 171 00:12:36,672 --> 00:12:39,133 ユーリ! 夜が明ける 早く! 172 00:12:40,426 --> 00:12:42,052 許せない! 173 00:12:43,345 --> 00:12:44,263 (カイル)ユーリ! 174 00:12:44,472 --> 00:12:48,142 ハッ! その首 落とすには 片手で十分! 175 00:12:48,267 --> 00:12:50,227 (ユーリ)くっ! (ズワ)はあっ! 176 00:12:50,436 --> 00:12:51,270 うわっ… 177 00:12:54,106 --> 00:12:56,108 (カイル)あっ… (ズワ)小娘! 178 00:13:09,205 --> 00:13:10,539 夜明けだ! 179 00:13:10,664 --> 00:13:13,918 ひとまず 今日は これでいい 引き揚げろ! 180 00:13:16,212 --> 00:13:17,379 なぜ… 181 00:13:18,714 --> 00:13:21,884 だって このまま帰っても終わらない 182 00:13:23,010 --> 00:13:24,345 私… 183 00:13:24,887 --> 00:13:27,515 ティトを殺した人たちを許せない! 184 00:13:28,516 --> 00:13:31,435 ティトの敵(かたき)を討つまで帰れない 185 00:13:31,560 --> 00:13:34,355 (泣き声) 186 00:13:34,480 --> 00:13:35,606 (カイル)ユーリ… 187 00:13:43,531 --> 00:13:48,160 (ナキア)よくやった ズワ 娘さえ残れば それでいい 188 00:13:48,953 --> 00:13:50,412 ウヘヘ… 189 00:13:50,996 --> 00:13:54,041 これで ゆっくり 娘を狙える 190 00:13:54,166 --> 00:13:58,045 今度こそ カイルごときが邪魔できぬ方法でな 191 00:14:03,759 --> 00:14:07,721 (ユーリ)ティトの敵を討つ そうは言ってみたけど 192 00:14:07,846 --> 00:14:11,642 カイル皇子がいないと 私には何もできない 193 00:14:14,645 --> 00:14:17,439 えっ? カシュガ族が アリンナを? 194 00:14:17,731 --> 00:14:20,401 ああ… 先ほど 知らせが届いた 195 00:14:20,818 --> 00:14:22,027 アリンナって? 196 00:14:22,152 --> 00:14:25,906 城塞都市です 格式の高い神殿があります 197 00:14:26,156 --> 00:14:29,326 でも カシュガは 去年 我々が打ち破り 198 00:14:29,451 --> 00:14:33,122 今は アリンナを落とすほどの 兵力はないはずでは… 199 00:14:33,247 --> 00:14:34,623 そのとおりだ 200 00:14:34,957 --> 00:14:38,127 カシュガを 陰で 援助している誰かがいるのだろう 201 00:14:38,294 --> 00:14:40,504 誰か? (ユーリ)あっ! 202 00:14:43,215 --> 00:14:44,717 もしかして… 203 00:14:45,134 --> 00:14:47,761 言うな ユーリ 証拠がない 204 00:14:48,012 --> 00:14:51,974 ともかく 皇帝陛下から 討伐隊の指揮を命じられた 205 00:14:52,850 --> 00:14:54,518 すぐに ハットゥサをたつ 206 00:14:54,685 --> 00:14:57,438 えっ! 私は どうしたらいいの? 207 00:14:59,940 --> 00:15:03,068 無論 ユーリ様は こちらでお待ちを 208 00:15:03,319 --> 00:15:06,322 戦場は 女性の行く所ではありません 209 00:15:06,614 --> 00:15:07,531 あっ… 210 00:15:08,032 --> 00:15:13,829 これって 皇妃のたくらみじゃ… 私と皇子を引き離すための 211 00:15:14,079 --> 00:15:17,249 キックリ 戦闘準備だ (キックリ)はっ 212 00:15:21,754 --> 00:15:23,297 ねえ あなたは 213 00:15:23,422 --> 00:15:27,051 私が ここにいることに 反対のようだけど なぜ? 214 00:15:28,969 --> 00:15:33,015 以前より 殿下は 側室は持たぬとおっしゃってました 215 00:15:33,140 --> 00:15:35,517 私も それは賛成でしたので 216 00:15:35,643 --> 00:15:36,518 えっ? 217 00:15:37,269 --> 00:15:42,483 あなたも ここにいるおつもりなら ひとつ承知しておいていただきたい 218 00:15:42,816 --> 00:15:47,237 カイル殿下は いずれ 皇統を継がれる大切なお方です 219 00:15:47,529 --> 00:15:52,868 皇統って 皇帝になるってこと? 第3皇子なのに? 220 00:15:53,077 --> 00:15:57,831 (イル)今の皇太子 アルヌワンダ殿下はお体の弱い方で 221 00:15:57,956 --> 00:16:01,460 お子は1人もいらっしゃらず 今後も望めないでしょう 222 00:16:01,835 --> 00:16:04,171 第2皇子 テリピヌ殿下は 223 00:16:04,296 --> 00:16:08,509 ご生母のご身分が低いため 帝位にお就きにはなれません 224 00:16:08,842 --> 00:16:14,098 その点 我が殿下は前皇妃のお子で 心身ともに ご健康 225 00:16:14,264 --> 00:16:18,394 資質から言っても 帝位を 継がれるのに いちばんのお方です 226 00:16:18,727 --> 00:16:23,774 そのことは 現皇妃以外 皆様 暗黙のうちにお認めになっています 227 00:16:23,899 --> 00:16:28,612 だ… 誰が皇帝になろうと 私には関係ないんだけど 228 00:16:29,029 --> 00:16:30,531 (イル)殿下が皇帝になれば 229 00:16:30,656 --> 00:16:33,492 その正妃は いずれ タワナアンナになります 230 00:16:33,617 --> 00:16:34,535 あっ… 231 00:16:35,035 --> 00:16:37,955 タワナアンナが その器量に欠ける方であれば 232 00:16:38,080 --> 00:16:40,124 どういうことになるか 233 00:16:40,249 --> 00:16:43,127 今のナキア皇妃で よくお分かりでしょう 234 00:16:43,961 --> 00:16:46,839 殿下は 以前から おっしゃっておいででした 235 00:16:47,089 --> 00:16:49,550 いずれ 私は帝位に就く 236 00:16:49,800 --> 00:16:55,014 だから 私は 私の正妃になる者に 厳しい要求をするだろう 237 00:16:55,597 --> 00:17:01,437 人の上に立つ器量 自戒心 自制心 そのほかにも多くのことを 238 00:17:02,020 --> 00:17:05,107 その代わり 私は 側室は持たぬ 239 00:17:05,607 --> 00:17:09,111 生涯 その正妃1人を愛し抜こう 240 00:17:09,778 --> 00:17:10,779 (ユーリ)ああ… 241 00:17:11,655 --> 00:17:15,826 (イル)殿下は 条件に合う姫君を ずっと 探しておいでだった 242 00:17:16,118 --> 00:17:18,662 ですが… (ユーリ)心配ないよ 243 00:17:18,954 --> 00:17:21,290 皇子は忘れてない (イル)えっ? 244 00:17:22,458 --> 00:17:27,337 (ユーリ)私が側室なのは 表向きだけ それだけの関係 245 00:17:27,838 --> 00:17:31,133 なのに どうして こんなに胸が痛いの? 246 00:17:34,511 --> 00:17:35,804 (ナキア)フフフッ… 247 00:17:36,096 --> 00:17:40,559 陛下のご命令では カイルも ハットゥサを離れるしかあるまい 248 00:17:40,851 --> 00:17:43,562 カイルさえいなければ あんな娘… 249 00:17:43,687 --> 00:17:45,564 (ウルヒ)…ですが ナキア皇妃 250 00:17:46,273 --> 00:17:50,402 (ウルヒ)カイル皇子のことです 娘をお連れになるのでは? 251 00:17:50,527 --> 00:17:54,823 戦場にか? フッ… それなら それで… 252 00:17:57,826 --> 00:18:01,205 分かっておるだろう? ウルヒ 253 00:18:04,333 --> 00:18:06,168 (シュッピルリウマ1世) カイル・ムルシリよ 254 00:18:06,543 --> 00:18:09,421 (シュッピルリウマ1世) 余の代理として全権を与える 255 00:18:09,588 --> 00:18:13,425 速やかに カシュガ族を討伐せよ (カイル)はっ 256 00:18:18,013 --> 00:18:22,559 我が最高神 テシュプよ ヒッタイトに勝利を! 257 00:18:23,644 --> 00:18:25,062 全軍 出陣! 258 00:18:25,312 --> 00:18:27,564 (兵士たち)おーっ! 259 00:18:27,773 --> 00:18:31,235 (ユーリ)皇子 どれくらいで戻ってくるのかな 260 00:18:31,527 --> 00:18:35,823 ううん 皇子の邪魔は しちゃいけないし 頼るのもダメ 261 00:18:36,532 --> 00:18:37,825 言わなくちゃ 262 00:18:38,033 --> 00:18:41,203 “いってらっしゃい 気をつけて”って 263 00:18:43,831 --> 00:18:45,541 あ… あの… 264 00:18:47,417 --> 00:18:50,045 カイル皇子 その… 265 00:18:50,587 --> 00:18:51,505 (カイル)ユーリ 266 00:18:52,005 --> 00:18:52,840 あっ… 267 00:18:54,758 --> 00:18:57,135 戦場に行く覚悟があるか? 268 00:18:57,302 --> 00:18:58,136 (ユーリ)えっ? (イル)あっ… 269 00:18:59,596 --> 00:19:02,891 (カイル) 私のそばにいろ 必ず守ってやる 270 00:19:03,225 --> 00:19:04,268 (ユーリ)ああっ… 271 00:19:04,560 --> 00:19:08,230 私を信じられるなら 一緒に来い ユーリ! 272 00:19:08,480 --> 00:19:09,439 殿下! 273 00:19:09,606 --> 00:19:11,275 (ユーリ)カイル皇子… 274 00:19:30,127 --> 00:19:34,047 カイル お前は 女連れで戦いに行くつもりか! 275 00:19:37,092 --> 00:19:39,887 うわっ! (カイル)皆も聞いていよう 276 00:19:40,137 --> 00:19:45,517 これは 過日 イシュタルが輝く日に 泉から現れた娘だ 277 00:19:45,642 --> 00:19:48,645 知ってのとおり イシュタルは戦いの女神 278 00:19:49,188 --> 00:19:52,649 イシュタルは 我々のために この娘を遣わされた 279 00:19:52,774 --> 00:19:53,734 (ユーリ)あっ! 280 00:19:54,818 --> 00:19:56,653 (カイル)この娘がいるかぎり 281 00:19:56,778 --> 00:19:59,573 ヒッタイトの勝利は 約束されている! 282 00:19:59,698 --> 00:20:05,162 (歓声) 283 00:20:05,287 --> 00:20:06,496 いいか? ユーリ 284 00:20:06,788 --> 00:20:10,834 ティトの敵が討ちたいのなら 何があっても生き残ることだ 285 00:20:11,251 --> 00:20:12,211 うん 286 00:20:12,836 --> 00:20:15,797 (カイル) それから これから行くアリンナは 287 00:20:15,923 --> 00:20:17,299 ティトの故郷でもある 288 00:20:17,507 --> 00:20:18,383 えっ!? 289 00:20:24,264 --> 00:20:26,016 (ノック) 290 00:20:26,558 --> 00:20:29,978 (ウルヒ) もし どなたかおらぬか? もし! 291 00:20:31,355 --> 00:20:33,607 (ハディ)何だよ? この非常時に 292 00:20:33,982 --> 00:20:36,485 (ウルヒ) おお ティトの実家は こちらか? 293 00:20:36,610 --> 00:20:37,819 そうだけど 294 00:20:37,945 --> 00:20:40,280 (リュイ) 私たちの弟が どうした? 295 00:20:40,572 --> 00:20:43,742 (ウルヒ) 私は カイル殿下の使いの者 296 00:20:44,284 --> 00:20:47,120 弟御が亡くなったのを 知らせにまいった 297 00:20:47,287 --> 00:20:50,832 はあ? ティトが死んだ? (リュイ)そんなバカな! 298 00:20:50,958 --> 00:20:54,336 (ウルヒ) それが カイル殿下のご側室に 299 00:20:54,461 --> 00:20:56,463 些細(ささい)なことで お手討ちに… 300 00:20:56,630 --> 00:20:59,007 (シャラ)な… 殿下のご側室に!? 301 00:20:59,174 --> 00:21:01,843 何なの? そのご側室は! 302 00:21:02,135 --> 00:21:04,429 (ウルヒ)ものの分からん小娘で 303 00:21:05,013 --> 00:21:07,099 名はユーリ 304 00:21:07,683 --> 00:21:10,435 ユーリ! そいつが ティトを… 305 00:21:11,019 --> 00:21:13,063 くっ… 許さない 306 00:21:15,399 --> 00:21:20,404 ♪~ 307 00:22:39,941 --> 00:22:44,946 ~♪