1 00:00:01,138 --> 00:00:04,141 確かに武の道に果てはない。 2 00:00:04,141 --> 00:00:08,645 極意へと また一歩 近づいたな。 3 00:00:08,645 --> 00:00:13,150 お主に教えることは もう何もない。 4 00:00:13,150 --> 00:00:15,619  それ 毎日言ってるよね? 5 00:00:18,188 --> 00:00:20,223 あれ? フェルン? 6 00:00:20,223 --> 00:00:24,127  むっすー。 ブチギレてる⁉ 何で⁉ 7 00:00:24,127 --> 00:00:26,129 怖い…。 14 00:01:59,607 --> 00:02:02,143 フリーレン様とケンカしました。 15 00:02:02,143 --> 00:02:06,113 またなの… 最近 そういうの多くない? 16 00:02:06,113 --> 00:02:09,617 次の第三次試験が 最終試験なんだろ。 17 00:02:09,617 --> 00:02:11,652 ケンカなんかしている場合じゃ…。 18 00:02:11,652 --> 00:02:14,188 今回ばかりは ひど過ぎます。 19 00:02:14,188 --> 00:02:18,726 零落の王墓での戦いで 杖が壊れてしまったので 20 00:02:18,726 --> 00:02:22,630 直しに行きたいと フリーレン様に伝えました。 21 00:02:22,630 --> 00:02:27,635 そうしたら 古い杖は捨てて 新しい杖を買った方がいいと…。 22 00:02:27,635 --> 00:02:29,637 あの杖だろ。 23 00:02:29,637 --> 00:02:33,140 粉々だから もう直せないって言っていたぜ。 24 00:02:35,643 --> 00:02:37,678  それでも あれは 25 00:02:37,678 --> 00:02:40,648 ハイター様から もらった杖です。 26 00:02:42,717 --> 00:02:46,620  小さな頃から ずっと一緒だったんです。 27 00:02:46,620 --> 00:02:50,124 フリーレンだぜ? 悪気があったわけじゃ…。 28 00:02:50,124 --> 00:02:52,626 少なくとも私には 29 00:02:52,626 --> 00:02:56,130 捨てるだなんて発想は ありませんでした。 30 00:02:58,632 --> 00:03:02,169  次の一級試験まで3年か…。 31 00:03:02,169 --> 00:03:05,206  3年は長いよね。 32 00:03:05,206 --> 00:03:07,708 いつもみたいにばかにしろよ。 33 00:03:09,243 --> 00:03:11,145 ばかにしてほしいの? 34 00:03:11,145 --> 00:03:13,147  いいや…。 35 00:03:14,648 --> 00:03:18,652 じゃあ ラヴィーネちゃん なでなでしてあげよっか? 36 00:03:22,123 --> 00:03:24,625 おっ? やんのか? 37 00:03:27,161 --> 00:03:29,697  早くしろ。 38 00:03:29,697 --> 00:03:32,199  こりゃ 重症だね…。 39 00:03:34,135 --> 00:03:36,604  あっ フリーレンだ。 40 00:03:43,611 --> 00:03:45,112 ん? 41 00:03:45,112 --> 00:03:47,615 何? その袋。 42 00:03:47,615 --> 00:03:49,650  おい 43 00:03:49,650 --> 00:03:52,186  いつまで いるつもりだ。 44 00:03:52,186 --> 00:03:56,123 俺はもう試験に落ちたんだ もう他人だろう。 45 00:03:56,123 --> 00:03:59,593 商売の邪魔だから 帰れ。 46 00:03:59,593 --> 00:04:03,597 儂は今 客としてここにいる。 47 00:04:03,597 --> 00:04:06,100 なら さっさと選べ。 48 00:04:06,100 --> 00:04:08,102 ハァ…。 49 00:04:10,104 --> 00:04:12,640  あげる。 いらん。 50 00:04:12,640 --> 00:04:15,643  今回は運が悪かったな。 51 00:04:17,678 --> 00:04:20,114  損な役回りだ。 52 00:04:20,114 --> 00:04:24,118  あの場にいた誰もが そうなる可能性があった。 53 00:04:24,118 --> 00:04:28,622 負けは負けだ 俺の実力が足りなかった。 54 00:04:28,622 --> 00:04:31,625 だが その話は二度とするな。 55 00:04:31,625 --> 00:04:35,162 こう見えて 俺は今 最悪な気分なんだ。 56 00:04:35,162 --> 00:04:38,632 それでも店は やるんだな。 57 00:04:40,634 --> 00:04:43,637 デンケン お前は知らないだろうが 58 00:04:43,637 --> 00:04:46,106 どんな最悪な気分でも 59 00:04:46,106 --> 00:04:49,109 人は食っていくために 働かなければならん。 60 00:04:52,112 --> 00:04:54,081  そうか。 61 00:04:55,616 --> 00:04:57,151  まぁ 62 00:04:57,151 --> 00:04:59,720 落ちたのが俺で よかったんじゃないか。 63 00:04:59,720 --> 00:05:02,623 一級試験は3年に一度。 64 00:05:02,623 --> 00:05:06,126 デンケン お前みたいな老いぼれに 65 00:05:06,126 --> 00:05:08,629 3年後はないかもしれないからな。 66 00:05:08,629 --> 00:05:10,631  確かにな。 67 00:05:10,631 --> 00:05:12,600 言い返せ。 68 00:05:17,104 --> 00:05:21,675  リヒター お前は本当に生意気な若造だ。 69 00:05:21,675 --> 00:05:23,744 権威をばかにし 70 00:05:23,744 --> 00:05:28,616 目的のためなら 弱者を 足蹴にすることも厭わない。 71 00:05:28,616 --> 00:05:32,119 とても褒められたような 人間ではない。 72 00:05:32,119 --> 00:05:37,124 なのに儂は お前に 何の嫌悪も抱いていない。 73 00:05:37,124 --> 00:05:42,630 きっと昔 儂がそういう 生意気な若造だったからだ。 74 00:05:44,131 --> 00:05:49,203  そんな儂が今は 宮廷魔法使いの地位にいる。 75 00:05:49,203 --> 00:05:51,739  何が言いたい? 76 00:05:51,739 --> 00:05:55,643 そう悲観するなということだ。 77 00:05:55,643 --> 00:06:00,648 3年後のお前は 今よりずっと強くなっている。 78 00:06:00,648 --> 00:06:03,117 ラオフェン 帰るぞ。 79 00:06:05,653 --> 00:06:08,656 ごめんね 爺さん 不器用なんだ。 80 00:06:08,656 --> 00:06:11,625 お前はデンケンの何なんだよ…。 81 00:06:14,194 --> 00:06:16,730  老いぼれが…。 82 00:06:16,730 --> 00:06:19,733 結局 何も買ってかないのかよ。 83 00:06:21,135 --> 00:06:23,137 ハァ…。 85 00:06:26,640 --> 00:06:28,108 ん? 86 00:06:32,613 --> 00:06:35,649 今日は厄日か何かなのか? 87 00:06:35,649 --> 00:06:39,219  街の人たちに 聞いて回ったんだけど 88 00:06:39,219 --> 00:06:43,223 ここなら どんなに壊れた杖でも 修理できるんだよね? 89 00:06:44,625 --> 00:06:46,593 見せてみろ。 90 00:06:48,095 --> 00:06:53,133 このバラバラの物体は何だ? まさか杖なのか? 91 00:06:53,133 --> 00:06:55,636 こんなゴミをよこされても困る。 92 00:06:55,636 --> 00:06:57,638 ゴミじゃないよ。 93 00:06:57,638 --> 00:06:59,606 多分…。 94 00:07:01,108 --> 00:07:02,643 ハァ…。 95 00:07:02,643 --> 00:07:05,679 少しは気分が良くなっていたが 96 00:07:05,679 --> 00:07:10,117 お前のせいで 最悪な気分に逆戻りだ。 97 00:07:10,117 --> 00:07:13,120 俺にだって仕事を選ぶ権利はある。 98 00:07:13,120 --> 00:07:15,089 この杖は諦めろ。 99 00:07:16,623 --> 00:07:19,126 そう…。 100 00:07:19,126 --> 00:07:21,495 できないならいいや。 101 00:07:23,130 --> 00:07:28,202 フリーレン お前は本当に かんに障るヤツだ。 102 00:07:28,202 --> 00:07:31,205 俺がいつ できないとまで言った? 103 00:07:38,612 --> 00:07:40,614 今日中にできそう? 104 00:07:40,614 --> 00:07:43,117 第三次試験には 間に合わせたいから。 105 00:07:43,117 --> 00:07:45,119 むちゃを言いやがって。 106 00:07:50,124 --> 00:07:52,626 フリーレン。 何? 107 00:07:52,626 --> 00:07:56,163 ゴミだなんて言って悪かった。 108 00:07:56,163 --> 00:07:58,699 手入れの行き届いた いい杖だ。 109 00:07:58,699 --> 00:08:02,169 さぞかし 大事にされていたんだろう。 110 00:08:06,607 --> 00:08:09,610 フェルン もう帰ろうぜ。 111 00:08:12,112 --> 00:08:15,616 フリーレン様は私のことを まるで分かっていません。 112 00:08:15,616 --> 00:08:18,118 そんなの 俺だって分かんねえよ。 113 00:08:18,118 --> 00:08:21,622 んっ んっ…。 やめてよぉ‼ 俺に当たらないで‼ 114 00:08:23,624 --> 00:08:28,195 だからさ 分かろうとするのが 大事だと思うんだよ。 115 00:08:28,195 --> 00:08:30,697 フリーレンは 頑張っていると思うぜ。 116 00:08:37,638 --> 00:08:39,139 ん? 117 00:08:39,139 --> 00:08:42,142 あぁ お前 フリーレンとこの。 118 00:08:42,142 --> 00:08:45,145 弟子か…。 119 00:08:45,145 --> 00:08:47,614 ん? 違ったか? 120 00:08:47,614 --> 00:08:50,651 あぁ いや そうだよ。 121 00:08:50,651 --> 00:08:53,654 まぁ どっちでもいいが 122 00:08:53,654 --> 00:08:56,223 二次試験が 終わったばかりだっていうのに 123 00:08:56,223 --> 00:08:59,726 今日は お前の師匠のおかげで 散々だった。 124 00:09:01,128 --> 00:09:05,599 いっそのこと新調してくれた方が こっちも もうかるってのにな。 125 00:09:07,134 --> 00:09:09,136 大事にしろよ。 128 00:09:24,651 --> 00:09:26,620 私の杖…。 129 00:09:33,227 --> 00:09:37,197 フリーレンは 感情や感性に乏しい 130 00:09:37,197 --> 00:09:42,769 それが原因で 困難や行き違いが 起こることもあるでしょう 131 00:09:42,769 --> 00:09:46,640 でも 一つだけ いいこともあります 132 00:09:46,640 --> 00:09:49,643 その分だけ きっと フリーレンは 133 00:09:49,643 --> 00:09:53,213 あなたのために 思い悩んでくれる 134 00:09:53,213 --> 00:09:57,217 彼女以上の師は なかなか いませんよ 135 00:10:04,224 --> 00:10:07,728 ん~…。 136 00:10:12,132 --> 00:10:15,636 ん… 暗い…。 138 00:10:31,618 --> 00:10:35,088 あの フリーレン様 昨日は…。 139 00:10:35,088 --> 00:10:37,090 何? 140 00:10:39,126 --> 00:10:43,197 いえ やっぱり 何でもありません。 141 00:10:43,197 --> 00:10:45,165 そう。 142 00:10:46,600 --> 00:10:51,505  それでは これより 第三次試験を始めます。 143 00:10:54,107 --> 00:10:57,644 なぜ私が ここまで出向いたか 144 00:10:57,644 --> 00:11:00,647 理由は分かるか? ゼンゼ 145 00:11:03,217 --> 00:11:05,285 だんまりか 146 00:11:05,285 --> 00:11:08,689 都合が悪い時は いつもそうだな 147 00:11:08,689 --> 00:11:11,692 第二次試験の合格者は12名 148 00:11:11,692 --> 00:11:15,696 異例の合格者数だ 多過ぎる 149 00:11:15,696 --> 00:11:19,666 全員協力型の試験は 大いに結構だ 150 00:11:19,666 --> 00:11:23,770 今の一級魔法使いには 協調性がないからな 151 00:11:23,770 --> 00:11:26,106 面目ありません 152 00:11:26,106 --> 00:11:28,108 だが その中に 153 00:11:28,108 --> 00:11:32,679 あってはならないほどの 実力を持った者がいた 154 00:11:32,679 --> 00:11:36,183 フリーレン様ですね 155 00:11:36,183 --> 00:11:40,721 おかげで実力に 見合わない者まで大勢合格した 156 00:11:40,721 --> 00:11:46,693 従来通りの第三次試験では そいつらは全員死ぬことになる 157 00:11:46,693 --> 00:11:51,598 ゼンゼ それは お前の望みとは かけ離れたものだ 158 00:11:51,598 --> 00:11:53,600 それに 私とて 159 00:11:53,600 --> 00:11:57,204 そこまでの無駄死には さすがに望んでいない 160 00:11:57,204 --> 00:11:59,239 ゼーリエ様… 161 00:11:59,239 --> 00:12:04,211 謝る必要はない 全てフリーレンが悪い 162 00:12:04,211 --> 00:12:06,713 異例には異例を 163 00:12:06,713 --> 00:12:10,717 第三次試験は私が担当する 164 00:12:10,717 --> 00:12:13,720 平和的に選別してやる 165 00:12:15,255 --> 00:12:18,291 従来の担当は お前だったな 166 00:12:18,291 --> 00:12:21,261 異論はないな レルネン 167 00:12:22,629 --> 00:12:24,631 ゼーリエ様のわがままは 168 00:12:24,631 --> 00:12:28,168 今に始まったことでは ありませんから 169 00:12:28,168 --> 00:12:34,207 それに私は フリーレン様を 試すような器ではありません 170 00:12:34,207 --> 00:12:36,209 一目見て分かりました 171 00:12:36,209 --> 00:12:40,280 彼女は魔力を制限しています 172 00:12:40,280 --> 00:12:43,183 絶大な魔力です 173 00:12:43,183 --> 00:12:46,687 ゼーリエ様に匹敵するほどの 174 00:12:49,690 --> 00:12:52,192 ファルシュ 気が付いたか? 175 00:12:52,192 --> 00:12:55,228 いえ 何の話だか… 176 00:12:55,228 --> 00:12:59,299 彼女の魔力は 試験会場で直接見ました 177 00:12:59,299 --> 00:13:03,704 あの魔力は 制限されたものとは思えません 178 00:13:03,704 --> 00:13:07,641 制限特有の 魔力の揺らぎもなかった 179 00:13:07,641 --> 00:13:11,144 この揺らぎは 魔力を持った生物である限り 180 00:13:11,144 --> 00:13:13,714 消せるものではありません 181 00:13:13,714 --> 00:13:18,785 仮に それが可能だったとしても 途方もない時間が必要でしょう 182 00:13:18,785 --> 00:13:22,723 とても実用的な技術とは 思えません 183 00:13:22,723 --> 00:13:28,228 その実用的でない技術に フリーレンは生涯をささげた 184 00:13:28,228 --> 00:13:30,697 魔族を欺くために 185 00:13:33,734 --> 00:13:38,739 魔族は私たち人類よりも はるかに魔力に敏感だ 186 00:13:38,739 --> 00:13:41,108 生まれ持った 才覚でもなければ 187 00:13:41,108 --> 00:13:43,610 100年や200年 制限したところで 188 00:13:43,610 --> 00:13:46,213 欺けるものじゃ ない 189 00:13:46,213 --> 00:13:48,715 まさに時間の無駄だ 190 00:13:48,715 --> 00:13:53,720 その時間を別の鍛錬に使えば 何倍も強くなれる 191 00:13:53,720 --> 00:13:56,223 非効率極まりない 192 00:13:56,223 --> 00:14:01,728 だが その非効率が 相手の隙を生み出すこともある 193 00:14:01,728 --> 00:14:04,631 熟練の魔法使いの 戦いにおいて 194 00:14:04,631 --> 00:14:10,137 相手の魔力を見誤るというのは 死に直結しかねない 195 00:14:10,137 --> 00:14:12,105 現にフリーレンは 196 00:14:12,105 --> 00:14:15,142 年の割には 技術の甘い魔法使いだが 197 00:14:15,142 --> 00:14:18,745 そうやって 魔族を打ち倒してきた 198 00:14:18,745 --> 00:14:23,750 それほどまでにフリーレンの 魔力制限は洗練されている 199 00:14:23,750 --> 00:14:27,621 私の知る限り それを たった一目で見破ったのは 200 00:14:27,621 --> 00:14:29,689 魔王だけだ 201 00:14:29,689 --> 00:14:32,692 今 この瞬間まではな 202 00:14:32,692 --> 00:14:35,729 レルネン 203 00:14:35,729 --> 00:14:40,233 偶然です 偶然 わずかな揺らぎが見えた 204 00:14:40,233 --> 00:14:42,769 それだけです 205 00:14:42,769 --> 00:14:46,740 実に謙虚で堅実だ 206 00:14:46,740 --> 00:14:52,612 お前が最初の一級魔法使いに なってから 半世紀が過ぎた 207 00:14:54,681 --> 00:14:58,185 お前は臆病な坊やのままだな 208 00:14:59,753 --> 00:15:01,688 それだけに残念でならん 209 00:15:01,688 --> 00:15:03,123 扉が開く音 210 00:15:03,123 --> 00:15:06,126 これだけの境地に 立っておきながら 211 00:15:06,126 --> 00:15:08,128 老い先は もう短い 212 00:15:10,197 --> 00:15:14,701 フリーレンと戦うことは この先 一生ないだろう 213 00:15:14,701 --> 00:15:18,205 それが たとえ 勝てる戦いであっても 214 00:15:20,774 --> 00:15:24,277 やはり人間の弟子は 取るものではないな 215 00:15:25,712 --> 00:15:27,714 本当に残念だ 216 00:15:27,714 --> 00:15:29,683 扉が閉まる音 217 00:15:29,683 --> 00:15:33,687 結局 レルネンにも 見えなかったか 218 00:15:33,687 --> 00:15:36,690 私の魔力の揺らぎが 219 00:15:38,658 --> 00:15:41,194  第三次試験の内容は 220 00:15:41,194 --> 00:15:44,097 大魔法使い ゼーリエによる 面接です。 221 00:15:44,097 --> 00:15:46,099 準備でき次第…。 そうきたか。 222 00:15:46,099 --> 00:15:49,603 ゼーリエは私とフェルンを 受からせる気はないね。 223 00:15:49,603 --> 00:15:53,607 お知り合いなんですか? 昔のね。 224 00:15:53,607 --> 00:15:57,110 多分 直感で 合格者を選ぶつもりだろうね。 225 00:15:57,110 --> 00:16:00,647 でも ゼーリエの直感は いつも正しい。 226 00:16:00,647 --> 00:16:02,682 現に私は いまだに 227 00:16:02,682 --> 00:16:07,087 ゼーリエが望むほどの 魔法使いにはなれていない。 230 00:16:39,619 --> 00:16:41,621 あの…。 231 00:16:41,621 --> 00:16:45,125  不合格だ 帰れ。 232 00:16:45,125 --> 00:16:47,627 理由を聞いてもいい? 233 00:16:47,627 --> 00:16:51,631 今もお前は 私の魔力に恐怖を感じている。 234 00:16:51,631 --> 00:16:55,168 自分の身の丈が よく分かっているんだ。 235 00:16:55,168 --> 00:16:59,739 一級魔法使いになった自分の姿が イメージできないだろう。 236 00:16:59,739 --> 00:17:01,608 魔法の世界では 237 00:17:01,608 --> 00:17:05,111 イメージできないものは 実現できない。 238 00:17:05,111 --> 00:17:08,114 基礎の基礎だ 帰れ。 239 00:17:08,114 --> 00:17:09,616 不合格。 240 00:17:09,616 --> 00:17:11,117 不合格。 241 00:17:11,117 --> 00:17:12,652 不合格。 242 00:17:12,652 --> 00:17:14,120 不合格だ。 243 00:17:15,622 --> 00:17:17,624  フリーレン。 244 00:17:17,624 --> 00:17:20,193 お前も一級魔法使いになった 自分の姿を 245 00:17:20,193 --> 00:17:22,095 イメージできていないな。 246 00:17:22,095 --> 00:17:26,599 だが 他の受験者とは 異なる理由だ。 247 00:17:26,599 --> 00:17:30,604 お前は私が合格を出すとは 微塵も思っていない。 248 00:17:30,604 --> 00:17:33,106 事実でしょ。 249 00:17:33,106 --> 00:17:38,144 一度だけチャンスをやる 好きな魔法を言ってみろ。 250 00:17:38,144 --> 00:17:40,614 「花畑を出す魔法」。 251 00:17:42,682 --> 00:17:45,618 フランメから教わった魔法か。 252 00:17:45,618 --> 00:17:47,620 実にくだらない。 253 00:17:47,620 --> 00:17:49,623 不合格だ。 254 00:17:49,623 --> 00:17:51,491 そう。 255 00:17:55,595 --> 00:17:59,599 愚弄されたのに 食い下がりすらしないのか。 256 00:17:59,599 --> 00:18:05,105 お前のような魔法使いが 魔王を倒したとは到底信じられん。 257 00:18:07,707 --> 00:18:10,110 私1人の力じゃないよ。 258 00:18:10,110 --> 00:18:14,614 ヒンメル アイゼン ハイター 私。 259 00:18:14,614 --> 00:18:17,617 1人でも欠けていたら 倒せなかった。 260 00:18:17,617 --> 00:18:20,120 仲間に恵まれたか。 261 00:18:20,120 --> 00:18:22,622 運が良かったな。 262 00:18:22,622 --> 00:18:26,092 そうだよ 運が良かった。 263 00:18:28,228 --> 00:18:33,166 ねぇ ヒンメル どうして私を仲間にしたの? 264 00:18:33,166 --> 00:18:36,770 強い魔法使いを 探していたからね 265 00:18:36,770 --> 00:18:39,673 それなら王都に いくらでもいるでしょ 266 00:18:39,673 --> 00:18:42,175 私じゃなくてもいい 267 00:18:42,175 --> 00:18:44,711 君がいいと思ったんだ 268 00:18:44,711 --> 00:18:46,680 何で? 269 00:18:46,680 --> 00:18:50,617 フリーレン 君は 覚えていないだろうけれども 270 00:18:50,617 --> 00:18:54,754 昔 僕は一度だけ 君と会ったことがある 271 00:18:54,754 --> 00:18:59,192 うん 全然覚えていない だろうね 272 00:18:59,192 --> 00:19:04,697 子供の頃 森に薬草を 採りに入った時 道に迷った 273 00:19:04,697 --> 00:19:08,635 長い間 夜の森をさまよって 274 00:19:08,635 --> 00:19:12,205 人生で初めて孤独を味わった 275 00:19:12,205 --> 00:19:16,176 もう二度と 村に帰れないかと思ったよ 276 00:19:18,111 --> 00:19:21,147 その時 1人のエルフが 277 00:19:21,147 --> 00:19:24,184 人里の方向を教えてくれた 278 00:19:24,184 --> 00:19:26,619 本当に方向を教えるだけで 279 00:19:26,619 --> 00:19:30,190 励ましの言葉一つ 口にしなかった 280 00:19:30,190 --> 00:19:35,128 子供心に 何て冷たい人だと思ったよ 281 00:19:35,128 --> 00:19:37,597 僕のそんな不安を 感じ取ったのか 282 00:19:37,597 --> 00:19:41,101 それとも ただの気まぐれだったのか… 283 00:19:45,171 --> 00:19:47,207 君は 284 00:19:47,207 --> 00:19:51,077 僕に「花畑を出す魔法」を 見せてくれた 285 00:19:56,683 --> 00:19:59,686 キレイだと思ったんだ 286 00:19:59,686 --> 00:20:04,190 生まれて初めて 魔法がキレイだと思った 287 00:20:07,127 --> 00:20:11,197 きっと これは ただの偶然に 過ぎないことだけれども 288 00:20:11,197 --> 00:20:14,100 ヒンメルたちと 出会わせてくれたのは 289 00:20:14,100 --> 00:20:17,570 師匠が教えてくれた くだらない魔法だよ。 290 00:20:20,106 --> 00:20:22,142 それから ゼーリエ。 291 00:20:22,142 --> 00:20:26,112 フェルンも同じように不合格に するつもりだろうけれども 292 00:20:26,112 --> 00:20:28,081 多分 それはできないよ。 293 00:20:29,616 --> 00:20:33,686 あの子は ゼーリエの想像を超えるよ。 294 00:20:33,686 --> 00:20:36,689 人間の時代がやってきたんだ。 295 00:20:39,592 --> 00:20:42,595 何が「想像を超える」だ 296 00:20:42,595 --> 00:20:45,598 私の魔力を見て 立ちすくんでいる 297 00:20:45,598 --> 00:20:48,601 他の受験者と何ら変わらん 298 00:20:50,603 --> 00:20:52,572 あ…。 299 00:20:54,107 --> 00:20:56,609 待て お前 300 00:20:56,609 --> 00:20:59,112 何が見えている? 301 00:21:03,716 --> 00:21:05,685 揺らいでいる…。 302 00:21:08,621 --> 00:21:11,124 フェルンとか言ったな。 303 00:21:11,124 --> 00:21:14,594 お前 私の弟子になれ。 304 00:21:14,594 --> 00:21:17,096 え 嫌です。 305 00:21:22,135 --> 00:21:25,171 悪いようにはしない。 306 00:21:25,171 --> 00:21:30,643 私なら お前を より高みへと連れていける。 307 00:21:30,643 --> 00:21:33,613 いまだかつて 魔法使いが 308 00:21:33,613 --> 00:21:36,616 たどり着いたことのないほどの 高みへ。 309 00:21:39,152 --> 00:21:42,655 それは 合否と関係があるのですか。 310 00:21:42,655 --> 00:21:44,657 あるかもしれない。 311 00:21:47,694 --> 00:21:49,696 そうですか。 312 00:21:51,264 --> 00:21:53,233 ゼーリエ様。 313 00:22:01,207 --> 00:22:03,109 フェルン 314 00:22:03,109 --> 00:22:06,145 ゼーリエが いろいろと 言ってくると思うけれども 315 00:22:06,145 --> 00:22:09,148 要求をのむ必要はないよ 316 00:22:09,148 --> 00:22:13,219 私がゼーリエに何を言っても 不合格になるように 317 00:22:13,219 --> 00:22:17,223 フェルンは何を言っても 合格になる 318 00:22:17,223 --> 00:22:21,194 だって ゼーリエの直感は いつも正しいから 319 00:22:23,129 --> 00:22:27,100 私はフリーレン様の弟子です。 320 00:22:33,106 --> 00:22:36,109 フリーレンの入れ知恵だな。 321 00:22:36,109 --> 00:22:40,113 私は有望な魔法使いを見逃すほど バカじゃ ない。 322 00:22:42,115 --> 00:22:44,083 合格だ。 323 00:22:48,087 --> 00:22:50,123 次。