1 00:00:01,190 --> 00:00:04,690 現状 情報が少ないからね。 2 00:00:04,690 --> 00:00:08,160 心がないパターンも 考えた方がいい。 3 00:00:08,160 --> 00:00:12,170 その場合は 力業になるだろうけどね。 4 00:00:12,170 --> 00:00:14,170 できるのか? 5 00:00:14,170 --> 00:00:16,670 さぁ 分かんない。 6 00:00:20,770 --> 00:00:23,680 あの それでしたら 7 00:00:23,680 --> 00:00:28,180 もしかしたら私 フリーレン様を 殺せるかもしれません。 8 00:00:28,180 --> 00:00:30,180 ん…⁉ 9 00:00:30,180 --> 00:00:33,150 そう。 はい…。 10 00:00:41,730 --> 00:00:45,270 じゃあ 作戦を立てようか。 11 00:02:21,250 --> 00:02:25,760 じゃあ まず確認だけど 複製体に心がある場合は 12 00:02:25,760 --> 00:02:30,260 エーデルの精神魔法を使って 私の精神防御を破って 13 00:02:30,260 --> 00:02:32,830 フェルンが殺すってことで いいね? 14 00:02:32,830 --> 00:02:35,340 はい。 いや 「はい」って…。 15 00:02:37,370 --> 00:02:39,270 う…。 16 00:02:39,270 --> 00:02:41,270 ドゥンストさん。 17 00:02:43,280 --> 00:02:45,250 う…。 18 00:02:48,780 --> 00:02:50,780 エーデルさんは? 19 00:02:50,780 --> 00:02:53,820 ゼンゼさんの複製体に襲われて 20 00:02:53,820 --> 00:02:55,820 脱落しました。 21 00:02:57,320 --> 00:03:00,330 そうですか… ブライさんも? 22 00:03:02,760 --> 00:03:07,770 彼の足止めのおかげで 逃げ切ることができたのです。 23 00:03:07,770 --> 00:03:11,240 無事に脱出できていると いいのですが…。 24 00:03:15,810 --> 00:03:17,340 ぐわ! 25 00:03:17,340 --> 00:03:19,350 あっ! 26 00:03:19,350 --> 00:03:22,880 構うな 行け! 27 00:03:22,880 --> 00:03:26,350 う… 28 00:03:26,350 --> 00:03:28,350 し… しかし… 29 00:03:28,350 --> 00:03:30,860 合格者なしよりマシだ 30 00:03:37,260 --> 00:03:42,870 情報があります 協力しませんか? 31 00:03:42,870 --> 00:03:47,770 儂は初めから そのつもりだった。 32 00:03:47,770 --> 00:03:51,280 治療ができる者はいるか? 33 00:03:51,280 --> 00:03:55,780 聖典を持っていますので 簡単な回復魔法くらいなら。 34 00:03:55,780 --> 00:03:57,780 頼む。 35 00:04:03,790 --> 00:04:05,790 なるほど。 36 00:04:05,790 --> 00:04:08,330 複製体に心はないんだね。 37 00:04:08,330 --> 00:04:11,730 はい エーデルさんの見立てでは 38 00:04:11,730 --> 00:04:14,730 心の働きを精密に 模倣しているだけで 39 00:04:14,730 --> 00:04:18,270 心そのものは ないそうです。 40 00:04:18,270 --> 00:04:22,240 これで 楽に倒せる手段はなくなったね。 41 00:04:22,240 --> 00:04:26,250 それを踏まえた上で 作戦を立てないと。 42 00:04:26,250 --> 00:04:28,280 とはいっても フリーレン。 43 00:04:28,280 --> 00:04:32,350 まだ不確定要素が多過ぎる。 44 00:04:32,350 --> 00:04:38,260 一番の問題は あの複製体と その術者の正体だ。 45 00:04:38,260 --> 00:04:42,260 その性質が分からんまま 手は出せん。 46 00:04:42,260 --> 00:04:47,270 特に複製体特有の弱点は 本当にないのかだ。 47 00:04:47,270 --> 00:04:50,740 仮に あの複製体が フリーレンと同じ実力なら 48 00:04:50,740 --> 00:04:52,740 死傷者が出かねない。 49 00:04:54,240 --> 00:04:56,810 私は答えんぞ。 50 00:04:56,810 --> 00:04:58,850 だろうな。 51 00:04:58,850 --> 00:05:01,280 複製体に弱点はないぜ。 52 00:05:01,280 --> 00:05:03,750 複製体を操っているのは 53 00:05:03,750 --> 00:05:07,250 水鏡の悪魔っていう 神話の時代の魔物だ。 54 00:05:07,250 --> 00:05:10,790 ラヴィーネ。 なぜ知っている? 55 00:05:10,790 --> 00:05:14,760 一番上の兄貴が大陸魔法協会の 56 00:05:14,760 --> 00:05:19,830 零落の王墓攻略の 先遣隊の一人だったんだ。 57 00:05:19,830 --> 00:05:22,370 情報を持っていたわけか。 58 00:05:22,370 --> 00:05:24,840 道理で ここまで来れたわけだ。 59 00:05:26,770 --> 00:05:30,240 だが とても合理的とは思えんな。 60 00:05:30,240 --> 00:05:33,780 それならば 初めから 俺たちと情報を共有して 61 00:05:33,780 --> 00:05:35,750 協力するべきだった。 62 00:05:35,750 --> 00:05:39,250 協力できるような 雰囲気じゃなかったからな。 63 00:05:39,250 --> 00:05:42,760 フリーレンたちは 気が付いたら 先に行っちゃっていたしね。 64 00:05:42,760 --> 00:05:45,830 それに おっさんは ルールがなければ 65 00:05:45,830 --> 00:05:48,760 容赦なく 仲間を見捨てるタイプだろ。 66 00:05:48,760 --> 00:05:50,300 フ…。 67 00:05:50,300 --> 00:05:52,730 安易に協力できるか。 68 00:05:52,730 --> 00:05:55,740 ふん。 嫌われたものだな。 69 00:05:55,740 --> 00:05:58,740 確かに俺は おっさんだが 70 00:05:58,740 --> 00:06:02,240 面と向かって言われると くるものがあるな。 71 00:06:02,240 --> 00:06:04,280 謝った方がいいんじゃない? 72 00:06:04,280 --> 00:06:06,850 悪かったな おっさん。 73 00:06:06,850 --> 00:06:08,750 フ…。 74 00:06:08,750 --> 00:06:11,750 先遣隊の観測結果によると 75 00:06:11,750 --> 00:06:17,760 水鏡の悪魔は あの扉の向こう側 宝物庫の内部にいて 76 00:06:17,760 --> 00:06:22,760 本体は攻撃手段を持たない 脆弱な魔物だって話だ。 77 00:06:22,760 --> 00:06:27,800 そいつを倒せば 複製体は全部消える。 78 00:06:27,800 --> 00:06:32,270 こちらの魔力探知の結果と 一致するな。 79 00:06:32,270 --> 00:06:35,740 本体は扉の向こう側だ。 80 00:06:35,740 --> 00:06:40,250 だが あの扉には 強力な封印が施されている。 81 00:06:40,250 --> 00:06:43,250 それは私も確認している。 82 00:06:43,250 --> 00:06:46,250 私の複製体の仕業だね。 83 00:06:46,250 --> 00:06:50,860 「命懸けで 宝物庫の扉を閉じる魔法」。 84 00:06:50,860 --> 00:06:55,260 民間魔法の中でも トップクラスの封印魔法だよ。 85 00:06:55,260 --> 00:07:00,230 あの扉は術者が死ぬまで 開くことはない。 86 00:07:00,230 --> 00:07:03,770 扉を避けて壁を破るという 方法もあるけど 87 00:07:03,770 --> 00:07:06,740 多分 それも対処済みだろうね。 88 00:07:08,740 --> 00:07:11,780 どちらにせよ 水鏡の悪魔をたたくには 89 00:07:11,780 --> 00:07:16,850 あの複製体は 倒さねばならんということか。 90 00:07:16,850 --> 00:07:19,750 倒すなら急いだ方がいいぜ。 91 00:07:19,750 --> 00:07:21,750 どういうことだ? 92 00:07:21,750 --> 00:07:23,260 水鏡の悪魔は 93 00:07:23,260 --> 00:07:27,760 迷宮の中にいるヤツ全員の 複製体を作り出す。 94 00:07:27,760 --> 00:07:30,260 その複製体は時間とともに 95 00:07:30,260 --> 00:07:33,230 最深部に集まってくる っていう習性がある。 96 00:07:35,770 --> 00:07:37,800 前回の先遣隊は 97 00:07:37,800 --> 00:07:41,810 兄貴の部隊を除いて ほとんどが壊滅した。 98 00:07:43,780 --> 00:07:49,750 最深部目前の ちょうど この場所でだ。 99 00:07:49,750 --> 00:07:51,750 あ…。 100 00:07:54,250 --> 00:07:56,260 なるほどな。 101 00:07:56,260 --> 00:07:57,760 あの…。 102 00:07:57,760 --> 00:08:02,330 複製体は心の働きを 精密に模倣しているんですよね。 103 00:08:02,330 --> 00:08:07,770 なら 行動パターンによる弱点は 本人と同じなんですよね。 104 00:08:07,770 --> 00:08:09,740 恐らくは。 105 00:08:11,240 --> 00:08:15,270 それなら やっぱり 何とかなるかもしれません。 106 00:08:15,270 --> 00:08:17,740 その弱点って何なの? 107 00:08:20,750 --> 00:08:25,820 フリーレン様 あっちの壁際に 立ってもらってもいいですか? 108 00:08:25,820 --> 00:08:27,290 うん。 109 00:08:46,240 --> 00:08:49,740 これは…。 まさか…。 110 00:08:49,740 --> 00:08:52,280 何ということだ…。 111 00:08:52,280 --> 00:08:54,310 気が付きましたか。 112 00:08:54,310 --> 00:08:57,250 何か分かった? 分からん。 113 00:08:57,250 --> 00:09:01,750 確かに これは フリーレンの致命的な隙だ。 114 00:09:01,750 --> 00:09:05,260 なぜ戦っている時に 気が付かなかったんだ。 115 00:09:06,760 --> 00:09:10,760 いや 手だれという 先入観があったからこそ 116 00:09:10,760 --> 00:09:13,800 気付けなかった。 ん? 117 00:09:13,800 --> 00:09:19,270 魔法を使う瞬間に ほんの一瞬だけ 魔力探知が途切れている。 118 00:09:19,270 --> 00:09:21,740 それって 見習い魔法使いが 119 00:09:21,740 --> 00:09:25,750 よくするミスじゃ…。 昔から苦手なんだよね。 120 00:09:25,750 --> 00:09:29,750 自覚があるのなら 何で 言ってくれなかったんですか? 121 00:09:29,750 --> 00:09:31,750 だって 恥ずかしいし…。 122 00:09:31,750 --> 00:09:35,290 そんなことを 言っている場合ですか。 123 00:09:35,290 --> 00:09:40,230 しかし 他の技量が あまりにも卓越し過ぎている。 124 00:09:40,230 --> 00:09:43,260 実際に この隙を突ける魔法使いなど 125 00:09:43,260 --> 00:09:45,260 ほとんどいないだろう。 126 00:09:45,260 --> 00:09:48,230 とにかく 作戦会議をしますよ。 127 00:10:10,760 --> 00:10:13,260 フリーレンの複製体は 何とかなるとして…。 128 00:10:13,260 --> 00:10:17,760 フリーレン様 何だか楽しそうですね。 129 00:10:17,760 --> 00:10:19,270 うん。 130 00:10:21,830 --> 00:10:24,340 大きな足音 131 00:10:24,340 --> 00:10:27,410 うなり声 132 00:10:27,410 --> 00:10:29,880 大体まとまったな 133 00:10:29,880 --> 00:10:32,340 それじゃあ アイゼンが敵を引き付けて 134 00:10:32,340 --> 00:10:34,850 側面から攻撃しよう ん 135 00:10:34,850 --> 00:10:36,820 フリーレンは援護射撃だ 136 00:10:36,820 --> 00:10:38,350 ハイターは? 137 00:10:38,350 --> 00:10:41,920 今日は二日酔いでダメな日だ 138 00:10:41,920 --> 00:10:43,920 死んでる… 139 00:10:43,920 --> 00:10:47,330 ドラゴンのうなり声 140 00:10:47,330 --> 00:10:49,260 咆哮 141 00:11:00,870 --> 00:11:02,810 ドラゴンが倒れた音 142 00:11:02,810 --> 00:11:06,250 こうやって 迷宮のボスを倒すために 143 00:11:06,250 --> 00:11:09,250 よく話し合ったなって思って。 144 00:11:31,740 --> 00:11:36,240 よし 攻略を開始しようか。 145 00:11:36,240 --> 00:11:38,240 勝てるのか? 146 00:11:38,240 --> 00:11:39,750 大丈夫。 147 00:11:39,750 --> 00:11:43,250 攻略できない迷宮なんか 存在しない。 148 00:11:43,250 --> 00:11:45,250 私は歴史上で 149 00:11:45,250 --> 00:11:49,760 最も多くの迷宮を攻略した パーティーの魔法使いだよ。 150 00:11:53,230 --> 00:11:56,200 本当に フリーレンの複製体と戦うのは 151 00:11:56,200 --> 00:12:00,230 お前たち2人だけで 大丈夫なのか? 152 00:12:00,230 --> 00:12:05,240 少人数の方が相手の行動を 予測しやすいからね。 153 00:12:05,240 --> 00:12:09,740 確かに全員で戦えば ほぼ確実に勝てるだろうけど 154 00:12:09,740 --> 00:12:13,310 大半が死ぬことになると思う。 155 00:12:13,310 --> 00:12:17,220 多分 脱出用ゴーレムを 使うような暇もないよ。 156 00:12:17,220 --> 00:12:21,220 それよりも 最深部に集まってくる複製体の 157 00:12:21,220 --> 00:12:24,220 足止めの方が重要というわけか。 158 00:12:28,730 --> 00:12:33,730 挟み撃ちにされたら 私たちは全滅だからね。 159 00:12:33,730 --> 00:12:36,300 じゃあ 作戦通りに。 160 00:12:36,300 --> 00:12:39,270 ああ 健闘を祈る。 161 00:12:41,740 --> 00:12:43,710 それじゃ 開けて。 162 00:13:03,300 --> 00:13:05,230 さて…。 163 00:13:05,230 --> 00:13:10,240 このメンバーの中で 苦手な相手を言い合おうか。 164 00:13:34,730 --> 00:13:36,730 破滅の雷を放つ魔法。 165 00:13:41,230 --> 00:13:44,240 フリーレン様の 予想した行動パターン通りだ 166 00:14:00,750 --> 00:14:02,720 地獄の業火を出す魔法。 167 00:14:04,220 --> 00:14:06,730 魔力探知が途切れた 168 00:14:06,730 --> 00:14:10,730 その隙に潜伏したフェルンを 複製体は警戒する 169 00:14:12,230 --> 00:14:16,270 でも 目の前の 互角の相手の対処で手いっぱい 170 00:14:16,270 --> 00:14:19,270 フェルンを探す余裕なんて あるはずがない 171 00:14:20,740 --> 00:14:22,210 だって 172 00:14:22,210 --> 00:14:25,710 私の怖さは 私が一番よく分かっている 173 00:14:30,320 --> 00:14:32,280 大丈夫だよ 174 00:14:32,280 --> 00:14:37,760 完壁に潜伏したフェルンは 私でも そう簡単に探知できない 175 00:14:37,760 --> 00:14:40,290 でも 本当に攻撃に使う魔法は 176 00:14:40,290 --> 00:14:42,800 一般攻撃魔法でいいのですか? 177 00:14:42,800 --> 00:14:46,730 最も速射性に 優れているからね 178 00:14:46,730 --> 00:14:49,230 それに 一般攻撃魔法は 179 00:14:49,230 --> 00:14:52,740 エルフにとっては 比較的 新しい魔法だから 180 00:14:52,740 --> 00:14:55,770 反射神経で無意識に 防御できるほどの年月は 181 00:14:55,770 --> 00:14:57,840 たっていないんだ 182 00:14:57,840 --> 00:15:00,750 どうしても その対処は たった一瞬 183 00:15:00,750 --> 00:15:03,750 ほんの誤差のような 時間だけれども 184 00:15:03,750 --> 00:15:07,290 思考する分だけ 遅れることになる 185 00:15:07,290 --> 00:15:10,260 でも フェルンは違う 186 00:15:10,260 --> 00:15:12,730 フェルンにとって 一般攻撃魔法は 187 00:15:12,730 --> 00:15:15,730 生まれた時からあって 当たり前のもので 188 00:15:15,730 --> 00:15:19,730 その身に刻まれていて当然の 魔法使いの基礎だ 189 00:15:21,870 --> 00:15:25,340 フェルンの一般攻撃魔法なら 私を殺せる 190 00:15:25,340 --> 00:15:28,810 ありったけの魔力を たたき込むんだ 191 00:15:45,790 --> 00:15:47,790 フリーレン 192 00:15:47,790 --> 00:15:50,800 お前は私のことが嫌いだろう 193 00:15:50,800 --> 00:15:53,300 なぜ 私の元に来た? 194 00:15:53,300 --> 00:15:58,340 正直 もう二度と 会わないものだと思っていた 195 00:15:58,340 --> 00:16:01,810 師匠の遺言状を届けに来た 196 00:16:03,380 --> 00:16:05,810 あれから50年 197 00:16:05,810 --> 00:16:10,320 そうか フランメは死んだのか 198 00:16:10,320 --> 00:16:12,820 悲しくないの? 199 00:16:12,820 --> 00:16:15,320 気まぐれで育てた弟子だ 200 00:16:21,930 --> 00:16:23,830 まるで報告書だな 201 00:16:23,830 --> 00:16:26,330 何が書いてあったの? 202 00:16:26,330 --> 00:16:32,270 皇帝が 国を挙げた魔法の研究に 認可を下ろしたそうだ 203 00:16:32,270 --> 00:16:34,810 人間の文化圏では 204 00:16:34,810 --> 00:16:37,840 今まで 魔法は 魔族の技術であるとして 205 00:16:37,840 --> 00:16:41,750 表立った研究は 禁忌とされてきた 206 00:16:41,750 --> 00:16:44,250 働きかけたのはフランメで 207 00:16:44,250 --> 00:16:47,750 彼女は 新設された 宮廷魔法使いとやらの 208 00:16:47,750 --> 00:16:50,820 教育に携わっていた 209 00:16:50,820 --> 00:16:55,330 私にそれを引き継いでほしい という内容だ 210 00:16:57,360 --> 00:17:00,370 何て 贅沢なヤツだ 211 00:17:00,370 --> 00:17:02,230 魔法の研究の認可が 下りただけでも 212 00:17:02,230 --> 00:17:04,270 快挙だというのに 213 00:17:04,270 --> 00:17:06,840 それ以上を望むとは 214 00:17:06,840 --> 00:17:09,740 それって すごいことなの? 215 00:17:09,740 --> 00:17:12,240 大陸最大の統一帝国が 216 00:17:12,240 --> 00:17:17,380 魔法の研究と軍事転用を 始めるということだ 217 00:17:17,380 --> 00:17:20,320 周辺諸国が黙っていない 218 00:17:20,320 --> 00:17:25,320 わずか数十年で 魔法は大陸中に普及する 219 00:17:25,320 --> 00:17:30,260 人類の誰もが魔法を使える 時代がやってくるんだ 220 00:17:30,260 --> 00:17:32,830 これは遠くない未来に 221 00:17:32,830 --> 00:17:37,340 人類が 魔王軍にあらがう力を 手に入れることを意味する 222 00:17:37,340 --> 00:17:40,840 そう すごいことだね とても 223 00:17:40,840 --> 00:17:42,810 まったくだ 224 00:17:45,340 --> 00:17:50,920 だが それは 私の望むところではない 225 00:17:50,920 --> 00:17:53,320 帰れ フリーレン 226 00:17:53,320 --> 00:17:56,360 こんな遺言は 到底 聞き入れられん 227 00:17:56,360 --> 00:17:58,320 実に不愉快だ 228 00:17:59,830 --> 00:18:03,360 誰もが 魔法を使える時代だと? 229 00:18:03,360 --> 00:18:06,930 魔法は特別であるべきだ 230 00:18:06,930 --> 00:18:10,340 才ある者以外に 教えるつもりはない 231 00:18:10,340 --> 00:18:12,840 こんなものをよこすとは 232 00:18:12,840 --> 00:18:16,340 フランメとは 最後まで分かり合えなかった 233 00:18:16,340 --> 00:18:20,250 しょせんは 気まぐれで育てた弟子だ 234 00:18:20,250 --> 00:18:22,310 師匠は 235 00:18:22,310 --> 00:18:25,350 「ゼーリエは怒って 遺言状を破り捨てるだろう」 236 00:18:25,350 --> 00:18:27,320 …って言っていたよ 237 00:18:29,320 --> 00:18:31,820 それでも 伝えておきたかったんだって 238 00:18:31,820 --> 00:18:34,360 夢がかなったよって 239 00:18:34,360 --> 00:18:37,330 よく分からないよね 240 00:18:40,870 --> 00:18:43,400 じゃあ 私は行くね 241 00:18:43,400 --> 00:18:45,840 多分 もう 会うこともないと思う 242 00:18:45,840 --> 00:18:47,810 フリーレン 243 00:18:49,310 --> 00:18:51,810 その前に少し歩かないか 244 00:18:51,810 --> 00:18:55,780 どうせ私たちには 時間は いくらでもあるんだ 245 00:18:59,320 --> 00:19:01,750 誰もが魔法を使える時代は 246 00:19:01,750 --> 00:19:04,220 フランメの夢だった 247 00:19:05,760 --> 00:19:08,230 あの子も きっと初めは 248 00:19:08,230 --> 00:19:12,730 人類のためとか 魔王軍にあらがう力とか 249 00:19:12,730 --> 00:19:15,230 そんなものは どうでもよかったんだ 250 00:19:19,910 --> 00:19:23,810 あの子のお気に入りの魔法を 知っているか? 251 00:19:23,810 --> 00:19:27,310 「花畑を出す魔法」 252 00:19:27,310 --> 00:19:31,280 何の役にも立たない くだらない魔法だ 253 00:19:35,820 --> 00:19:39,320 あの子は本当に 魔法が好きだったんだ 254 00:19:39,320 --> 00:19:43,230 世界中の人が そんな魔法を 使えるようになってほしいと 255 00:19:43,230 --> 00:19:46,300 本気で願っていた 256 00:19:46,300 --> 00:19:49,300 むしずが走ったよ 257 00:19:49,300 --> 00:19:52,800 まるで女の子みたいな かわいい夢だ 258 00:19:52,800 --> 00:19:55,770 でも 実際にそうだったんだよ 259 00:19:57,280 --> 00:19:59,280 これは あの子が 260 00:19:59,280 --> 00:20:04,280 私よりも ずっと背の小さな 小娘だった頃に語った夢物語だ 261 00:20:05,720 --> 00:20:09,720 正直 私は そんな時代はずっと先のことで 262 00:20:09,720 --> 00:20:13,730 あの子には実現不可能なことだと 思っていた 263 00:20:16,230 --> 00:20:18,730 あの子は 私にとっては 264 00:20:18,730 --> 00:20:21,800 無にも等しいような短い人生で 265 00:20:21,800 --> 00:20:25,300 人類の魔法の開祖にまで 上り詰めた 266 00:20:25,300 --> 00:20:29,310 師匠は いつも 判断がとても早かった 267 00:20:29,310 --> 00:20:32,280 まるで何かに 急かされているみたいに 268 00:20:34,280 --> 00:20:36,320 人間には寿命がある 269 00:20:36,320 --> 00:20:40,320 私たちよりも 死に近い場所にいるんだ 270 00:20:40,320 --> 00:20:44,720 人生には 重大な決断を しなければならない時が 271 00:20:44,720 --> 00:20:51,760 いくつもあるが あの子たちは それを先送りにはできないんだ 272 00:20:51,760 --> 00:20:54,270 私たちは それを 100年後にやっても 273 00:20:54,270 --> 00:20:56,870 200年後にやってもいい 274 00:20:56,870 --> 00:21:00,840 千年 ほったらかしに したところで何の支障もない 275 00:21:02,440 --> 00:21:05,910 私たちの時間は 永遠に近いのだから 276 00:21:07,810 --> 00:21:09,750 フリーレン 277 00:21:09,750 --> 00:21:13,250 人間がおよそ文明と呼べる ものを築き上げてから 278 00:21:13,250 --> 00:21:15,820 長い年月がたった 279 00:21:15,820 --> 00:21:19,830 これから先は 時代が加速するぞ 280 00:21:22,930 --> 00:21:25,860 たった千年だ 281 00:21:25,860 --> 00:21:29,330 たった千年で 人間の時代がやってくる 282 00:21:34,370 --> 00:21:37,340 エルフは人間に追い抜かれる 283 00:21:43,320 --> 00:21:46,820 鍛錬を怠るなよ フリーレン 284 00:21:48,420 --> 00:21:50,390 ん! 衝撃音 285 00:21:57,860 --> 00:22:00,730 お前を殺す者がいるとすれば 286 00:22:00,730 --> 00:22:04,770 それは魔王か 287 00:22:04,770 --> 00:22:07,270 人間の魔法使いだ 288 00:22:11,810 --> 00:22:14,810 楽しみだね ゼーリエ 289 00:22:16,310 --> 00:22:20,350 これから先 たくさんの魔法使いと 290 00:22:20,350 --> 00:22:23,360 いろいろな魔法が 見られるんだね