1 00:00:01,140 --> 00:00:04,140 確かに武の道に果てはない。 2 00:00:04,140 --> 00:00:08,650 極意へと また一歩 近づいたな。 3 00:00:08,650 --> 00:00:13,150 お主に教えることは もう何もない。 4 00:00:13,150 --> 00:00:15,620 それ 毎日言ってるよね? 5 00:00:18,190 --> 00:00:20,220 あれ? フェルン? 6 00:00:20,220 --> 00:00:24,130 むっすー。 ブチギレてる⁉ 何で⁉ 7 00:00:24,130 --> 00:00:26,130 怖い…。 8 00:01:59,610 --> 00:02:02,140 フリーレン様とケンカしました。 9 00:02:02,140 --> 00:02:06,110 またなの… 最近 そういうの多くない? 10 00:02:06,110 --> 00:02:09,620 次の第三次試験が 最終試験なんだろ。 11 00:02:09,620 --> 00:02:11,650 ケンカなんかしている場合じゃ…。 12 00:02:11,650 --> 00:02:14,190 今回ばかりは ひど過ぎます。 13 00:02:14,190 --> 00:02:18,730 零落の王墓での戦いで 杖が壊れてしまったので 14 00:02:18,730 --> 00:02:22,630 直しに行きたいと フリーレン様に伝えました。 15 00:02:22,630 --> 00:02:27,640 そうしたら 古い杖は捨てて 新しい杖を買った方がいいと…。 16 00:02:27,640 --> 00:02:29,640 あの杖だろ。 17 00:02:29,640 --> 00:02:33,140 粉々だから もう直せないって言っていたぜ。 18 00:02:35,640 --> 00:02:37,680 それでも あれは 19 00:02:37,680 --> 00:02:40,650 ハイター様から もらった杖です。 20 00:02:42,720 --> 00:02:46,620 小さな頃から ずっと一緒だったんです。 21 00:02:46,620 --> 00:02:50,120 フリーレンだぜ? 悪気があったわけじゃ…。 22 00:02:50,120 --> 00:02:52,630 少なくとも私には 23 00:02:52,630 --> 00:02:56,130 捨てるだなんて発想は ありませんでした。 24 00:02:58,630 --> 00:03:02,170 次の一級試験まで3年か…。 25 00:03:02,170 --> 00:03:05,210 3年は長いよね。 26 00:03:05,210 --> 00:03:07,710 いつもみたいにばかにしろよ。 27 00:03:09,240 --> 00:03:11,150 ばかにしてほしいの? 28 00:03:11,150 --> 00:03:13,150 いいや…。 29 00:03:14,650 --> 00:03:18,650 じゃあ ラヴィーネちゃん なでなでしてあげよっか? 30 00:03:22,120 --> 00:03:24,630 おっ? やんのか? 31 00:03:27,160 --> 00:03:29,700 早くしろ。 32 00:03:29,700 --> 00:03:32,200 こりゃ 重症だね…。 33 00:03:34,140 --> 00:03:36,600 あっ フリーレンだ。 34 00:03:43,610 --> 00:03:45,110 ん? 35 00:03:45,110 --> 00:03:47,620 何? その袋。 36 00:03:47,620 --> 00:03:49,650 おい 37 00:03:49,650 --> 00:03:52,190 いつまで いるつもりだ。 38 00:03:52,190 --> 00:03:56,120 俺はもう試験に落ちたんだ もう他人だろう。 39 00:03:56,120 --> 00:03:59,590 商売の邪魔だから 帰れ。 40 00:03:59,590 --> 00:04:03,600 儂は今 客としてここにいる。 41 00:04:03,600 --> 00:04:06,100 なら さっさと選べ。 42 00:04:06,100 --> 00:04:08,100 ハァ…。 43 00:04:10,100 --> 00:04:12,640 あげる。 いらん。 44 00:04:12,640 --> 00:04:15,640 今回は運が悪かったな。 45 00:04:17,680 --> 00:04:20,110 損な役回りだ。 46 00:04:20,110 --> 00:04:24,120 あの場にいた誰もが そうなる可能性があった。 47 00:04:24,120 --> 00:04:28,620 負けは負けだ 俺の実力が足りなかった。 48 00:04:28,620 --> 00:04:31,630 だが その話は二度とするな。 49 00:04:31,630 --> 00:04:35,160 こう見えて 俺は今 最悪な気分なんだ。 50 00:04:35,160 --> 00:04:38,630 それでも店は やるんだな。 51 00:04:40,630 --> 00:04:43,640 デンケン お前は知らないだろうが 52 00:04:43,640 --> 00:04:46,110 どんな最悪な気分でも 53 00:04:46,110 --> 00:04:49,110 人は食っていくために 働かなければならん。 54 00:04:52,110 --> 00:04:54,080 そうか。 55 00:04:55,620 --> 00:04:57,150 まぁ 56 00:04:57,150 --> 00:04:59,720 落ちたのが俺で よかったんじゃないか。 57 00:04:59,720 --> 00:05:02,620 一級試験は3年に一度。 58 00:05:02,620 --> 00:05:06,130 デンケン お前みたいな老いぼれに 59 00:05:06,130 --> 00:05:08,630 3年後はないかもしれないからな。 60 00:05:08,630 --> 00:05:10,630 確かにな。 61 00:05:10,630 --> 00:05:12,600 言い返せ。 62 00:05:17,100 --> 00:05:21,680 リヒター お前は本当に生意気な若造だ。 63 00:05:21,680 --> 00:05:23,740 権威をばかにし 64 00:05:23,740 --> 00:05:28,620 目的のためなら 弱者を 足蹴にすることも厭わない。 65 00:05:28,620 --> 00:05:32,120 とても褒められたような 人間ではない。 66 00:05:32,120 --> 00:05:37,120 なのに儂は お前に 何の嫌悪も抱いていない。 67 00:05:37,120 --> 00:05:42,630 きっと昔 儂がそういう 生意気な若造だったからだ。 68 00:05:44,130 --> 00:05:49,200 そんな儂が今は 宮廷魔法使いの地位にいる。 69 00:05:49,200 --> 00:05:51,740 何が言いたい? 70 00:05:51,740 --> 00:05:55,640 そう悲観するなということだ。 71 00:05:55,640 --> 00:06:00,650 3年後のお前は 今よりずっと強くなっている。 72 00:06:00,650 --> 00:06:03,120 ラオフェン 帰るぞ。 73 00:06:05,650 --> 00:06:08,660 ごめんね 爺さん 不器用なんだ。 74 00:06:08,660 --> 00:06:11,630 お前はデンケンの何なんだよ…。 75 00:06:14,190 --> 00:06:16,730 老いぼれが…。 76 00:06:16,730 --> 00:06:19,730 結局 何も買ってかないのかよ。 77 00:06:21,140 --> 00:06:23,140 ハァ…。 78 00:06:26,640 --> 00:06:28,110 ん? 79 00:06:32,610 --> 00:06:35,650 今日は厄日か何かなのか? 80 00:06:35,650 --> 00:06:39,220 街の人たちに 聞いて回ったんだけど 81 00:06:39,220 --> 00:06:43,220 ここなら どんなに壊れた杖でも 修理できるんだよね? 82 00:06:44,630 --> 00:06:46,590 見せてみろ。 83 00:06:48,100 --> 00:06:53,130 このバラバラの物体は何だ? まさか杖なのか? 84 00:06:53,130 --> 00:06:55,640 こんなゴミをよこされても困る。 85 00:06:55,640 --> 00:06:57,640 ゴミじゃないよ。 86 00:06:57,640 --> 00:06:59,610 多分…。 87 00:07:01,110 --> 00:07:02,640 ハァ…。 88 00:07:02,640 --> 00:07:05,680 少しは気分が良くなっていたが 89 00:07:05,680 --> 00:07:10,120 お前のせいで 最悪な気分に逆戻りだ。 90 00:07:10,120 --> 00:07:13,120 俺にだって仕事を選ぶ権利はある。 91 00:07:13,120 --> 00:07:15,090 この杖は諦めろ。 92 00:07:16,620 --> 00:07:19,130 そう…。 93 00:07:19,130 --> 00:07:21,500 できないならいいや。 94 00:07:23,130 --> 00:07:28,200 フリーレン お前は本当に かんに障るヤツだ。 95 00:07:28,200 --> 00:07:31,210 俺がいつ できないとまで言った? 96 00:07:38,610 --> 00:07:40,610 今日中にできそう? 97 00:07:40,610 --> 00:07:43,120 第三次試験には 間に合わせたいから。 98 00:07:43,120 --> 00:07:45,120 むちゃを言いやがって。 99 00:07:50,120 --> 00:07:52,630 フリーレン。 何? 100 00:07:52,630 --> 00:07:56,160 ゴミだなんて言って悪かった。 101 00:07:56,160 --> 00:07:58,700 手入れの行き届いた いい杖だ。 102 00:07:58,700 --> 00:08:02,170 さぞかし 大事にされていたんだろう。 103 00:08:06,610 --> 00:08:09,610 フェルン もう帰ろうぜ。 104 00:08:12,110 --> 00:08:15,620 フリーレン様は私のことを まるで分かっていません。 105 00:08:15,620 --> 00:08:18,120 そんなの 俺だって分かんねえよ。 106 00:08:18,120 --> 00:08:21,620 んっ んっ…。 やめてよぉ‼ 俺に当たらないで‼ 107 00:08:23,620 --> 00:08:28,200 だからさ 分かろうとするのが 大事だと思うんだよ。 108 00:08:28,200 --> 00:08:30,700 フリーレンは 頑張っていると思うぜ。 109 00:08:37,640 --> 00:08:39,140 ん? 110 00:08:39,140 --> 00:08:42,140 あぁ お前 フリーレンとこの。 111 00:08:42,140 --> 00:08:45,150 弟子か…。 112 00:08:45,150 --> 00:08:47,610 ん? 違ったか? 113 00:08:47,610 --> 00:08:50,650 あぁ いや そうだよ。 114 00:08:50,650 --> 00:08:53,650 まぁ どっちでもいいが 115 00:08:53,650 --> 00:08:56,220 二次試験が 終わったばかりだっていうのに 116 00:08:56,220 --> 00:08:59,730 今日は お前の師匠のおかげで 散々だった。 117 00:09:01,130 --> 00:09:05,600 いっそのこと新調してくれた方が こっちも もうかるってのにな。 118 00:09:07,130 --> 00:09:09,140 大事にしろよ。 119 00:09:24,650 --> 00:09:26,620 私の杖…。 120 00:09:33,230 --> 00:09:37,200 フリーレンは 感情や感性に乏しい 121 00:09:37,200 --> 00:09:42,770 それが原因で 困難や行き違いが 起こることもあるでしょう 122 00:09:42,770 --> 00:09:46,640 でも 一つだけ いいこともあります 123 00:09:46,640 --> 00:09:49,640 その分だけ きっと フリーレンは 124 00:09:49,640 --> 00:09:53,210 あなたのために 思い悩んでくれる 125 00:09:53,210 --> 00:09:57,220 彼女以上の師は なかなか いませんよ 126 00:10:04,220 --> 00:10:07,730 ん~…。 127 00:10:12,130 --> 00:10:15,640 ん… 暗い…。 128 00:10:31,620 --> 00:10:35,090 あの フリーレン様 昨日は…。 129 00:10:35,090 --> 00:10:37,090 何? 130 00:10:39,130 --> 00:10:43,200 いえ やっぱり 何でもありません。 131 00:10:43,200 --> 00:10:45,170 そう。 132 00:10:46,600 --> 00:10:51,510 それでは これより 第三次試験を始めます。 133 00:10:54,110 --> 00:10:57,640 なぜ私が ここまで出向いたか 134 00:10:57,640 --> 00:11:00,650 理由は分かるか? ゼンゼ 135 00:11:03,220 --> 00:11:05,290 だんまりか 136 00:11:05,290 --> 00:11:08,690 都合が悪い時は いつもそうだな 137 00:11:08,690 --> 00:11:11,690 第二次試験の合格者は12名 138 00:11:11,690 --> 00:11:15,700 異例の合格者数だ 多過ぎる 139 00:11:15,700 --> 00:11:19,670 全員協力型の試験は 大いに結構だ 140 00:11:19,670 --> 00:11:23,770 今の一級魔法使いには 協調性がないからな 141 00:11:23,770 --> 00:11:26,110 面目ありません 142 00:11:26,110 --> 00:11:28,110 だが その中に 143 00:11:28,110 --> 00:11:32,680 あってはならないほどの 実力を持った者がいた 144 00:11:32,680 --> 00:11:36,180 フリーレン様ですね 145 00:11:36,180 --> 00:11:40,720 おかげで実力に 見合わない者まで大勢合格した 146 00:11:40,720 --> 00:11:46,690 従来通りの第三次試験では そいつらは全員死ぬことになる 147 00:11:46,690 --> 00:11:51,600 ゼンゼ それは お前の望みとは かけ離れたものだ 148 00:11:51,600 --> 00:11:53,600 それに 私とて 149 00:11:53,600 --> 00:11:57,200 そこまでの無駄死には さすがに望んでいない 150 00:11:57,200 --> 00:11:59,240 ゼーリエ様… 151 00:11:59,240 --> 00:12:04,210 謝る必要はない 全てフリーレンが悪い 152 00:12:04,210 --> 00:12:06,710 異例には異例を 153 00:12:06,710 --> 00:12:10,720 第三次試験は私が担当する 154 00:12:10,720 --> 00:12:13,720 平和的に選別してやる 155 00:12:15,260 --> 00:12:18,290 従来の担当は お前だったな 156 00:12:18,290 --> 00:12:21,260 異論はないな レルネン 157 00:12:22,630 --> 00:12:24,630 ゼーリエ様のわがままは 158 00:12:24,630 --> 00:12:28,170 今に始まったことでは ありませんから 159 00:12:28,170 --> 00:12:34,210 それに私は フリーレン様を 試すような器ではありません 160 00:12:34,210 --> 00:12:36,210 一目見て分かりました 161 00:12:36,210 --> 00:12:40,280 彼女は魔力を制限しています 162 00:12:40,280 --> 00:12:43,180 絶大な魔力です 163 00:12:43,180 --> 00:12:46,690 ゼーリエ様に匹敵するほどの 164 00:12:49,690 --> 00:12:52,190 ファルシュ 気が付いたか? 165 00:12:52,190 --> 00:12:55,230 いえ 何の話だか… 166 00:12:55,230 --> 00:12:59,300 彼女の魔力は 試験会場で直接見ました 167 00:12:59,300 --> 00:13:03,700 あの魔力は 制限されたものとは思えません 168 00:13:03,700 --> 00:13:07,640 制限特有の 魔力の揺らぎもなかった 169 00:13:07,640 --> 00:13:11,140 この揺らぎは 魔力を持った生物である限り 170 00:13:11,140 --> 00:13:13,710 消せるものではありません 171 00:13:13,710 --> 00:13:18,790 仮に それが可能だったとしても 途方もない時間が必要でしょう 172 00:13:18,790 --> 00:13:22,720 とても実用的な技術とは 思えません 173 00:13:22,720 --> 00:13:28,230 その実用的でない技術に フリーレンは生涯をささげた 174 00:13:28,230 --> 00:13:30,700 魔族を欺くために 175 00:13:33,730 --> 00:13:38,740 魔族は私たち人類よりも はるかに魔力に敏感だ 176 00:13:38,740 --> 00:13:41,110 生まれ持った 才覚でもなければ 177 00:13:41,110 --> 00:13:43,610 100年や200年 制限したところで 178 00:13:43,610 --> 00:13:46,210 欺けるものじゃ ない 179 00:13:46,210 --> 00:13:48,720 まさに時間の無駄だ 180 00:13:48,720 --> 00:13:53,720 その時間を別の鍛錬に使えば 何倍も強くなれる 181 00:13:53,720 --> 00:13:56,220 非効率極まりない 182 00:13:56,220 --> 00:14:01,730 だが その非効率が 相手の隙を生み出すこともある 183 00:14:01,730 --> 00:14:04,630 熟練の魔法使いの 戦いにおいて 184 00:14:04,630 --> 00:14:10,140 相手の魔力を見誤るというのは 死に直結しかねない 185 00:14:10,140 --> 00:14:12,110 現にフリーレンは 186 00:14:12,110 --> 00:14:15,140 年の割には 技術の甘い魔法使いだが 187 00:14:15,140 --> 00:14:18,750 そうやって 魔族を打ち倒してきた 188 00:14:18,750 --> 00:14:23,750 それほどまでにフリーレンの 魔力制限は洗練されている 189 00:14:23,750 --> 00:14:27,620 私の知る限り それを たった一目で見破ったのは 190 00:14:27,620 --> 00:14:29,690 魔王だけだ 191 00:14:29,690 --> 00:14:32,690 今 この瞬間まではな 192 00:14:32,690 --> 00:14:35,730 レルネン 193 00:14:35,730 --> 00:14:40,230 偶然です 偶然 わずかな揺らぎが見えた 194 00:14:40,230 --> 00:14:42,770 それだけです 195 00:14:42,770 --> 00:14:46,740 実に謙虚で堅実だ 196 00:14:46,740 --> 00:14:52,610 お前が最初の一級魔法使いに なってから 半世紀が過ぎた 197 00:14:54,680 --> 00:14:58,190 お前は臆病な坊やのままだな 198 00:14:59,750 --> 00:15:01,690 それだけに残念でならん 199 00:15:01,690 --> 00:15:03,120 扉が開く音 200 00:15:03,120 --> 00:15:06,130 これだけの境地に 立っておきながら 201 00:15:06,130 --> 00:15:08,130 老い先は もう短い 202 00:15:10,200 --> 00:15:14,700 フリーレンと戦うことは この先 一生ないだろう 203 00:15:14,700 --> 00:15:18,210 それが たとえ 勝てる戦いであっても 204 00:15:20,770 --> 00:15:24,280 やはり人間の弟子は 取るものではないな 205 00:15:25,710 --> 00:15:27,710 本当に残念だ 206 00:15:27,710 --> 00:15:29,680 扉が閉まる音 207 00:15:29,680 --> 00:15:33,690 結局 レルネンにも 見えなかったか 208 00:15:33,690 --> 00:15:36,690 私の魔力の揺らぎが 209 00:15:38,660 --> 00:15:41,190 第三次試験の内容は 210 00:15:41,190 --> 00:15:44,100 大魔法使い ゼーリエによる 面接です。 211 00:15:44,100 --> 00:15:46,100 準備でき次第…。 そうきたか。 212 00:15:46,100 --> 00:15:49,600 ゼーリエは私とフェルンを 受からせる気はないね。 213 00:15:49,600 --> 00:15:53,610 お知り合いなんですか? 昔のね。 214 00:15:53,610 --> 00:15:57,110 多分 直感で 合格者を選ぶつもりだろうね。 215 00:15:57,110 --> 00:16:00,650 でも ゼーリエの直感は いつも正しい。 216 00:16:00,650 --> 00:16:02,680 現に私は いまだに 217 00:16:02,680 --> 00:16:07,090 ゼーリエが望むほどの 魔法使いにはなれていない。 218 00:16:39,620 --> 00:16:41,620 あの…。 219 00:16:41,620 --> 00:16:45,130 不合格だ 帰れ。 220 00:16:45,130 --> 00:16:47,630 理由を聞いてもいい? 221 00:16:47,630 --> 00:16:51,630 今もお前は 私の魔力に恐怖を感じている。 222 00:16:51,630 --> 00:16:55,170 自分の身の丈が よく分かっているんだ。 223 00:16:55,170 --> 00:16:59,740 一級魔法使いになった自分の姿が イメージできないだろう。 224 00:16:59,740 --> 00:17:01,610 魔法の世界では 225 00:17:01,610 --> 00:17:05,110 イメージできないものは 実現できない。 226 00:17:05,110 --> 00:17:08,110 基礎の基礎だ 帰れ。 227 00:17:08,110 --> 00:17:12,650 不合格。 228 00:17:12,650 --> 00:17:14,120 不合格だ。 229 00:17:15,620 --> 00:17:17,620 フリーレン。 230 00:17:17,620 --> 00:17:20,190 お前も一級魔法使いになった 自分の姿を 231 00:17:20,190 --> 00:17:22,100 イメージできていないな。 232 00:17:22,100 --> 00:17:26,600 だが 他の受験者とは 異なる理由だ。 233 00:17:26,600 --> 00:17:30,600 お前は私が合格を出すとは 微塵も思っていない。 234 00:17:30,600 --> 00:17:33,110 事実でしょ。 235 00:17:33,110 --> 00:17:38,140 一度だけチャンスをやる 好きな魔法を言ってみろ。 236 00:17:38,140 --> 00:17:40,610 「花畑を出す魔法」。 237 00:17:42,680 --> 00:17:45,620 フランメから教わった魔法か。 238 00:17:45,620 --> 00:17:47,620 実にくだらない。 239 00:17:47,620 --> 00:17:49,620 不合格だ。 240 00:17:49,620 --> 00:17:51,490 そう。 241 00:17:55,600 --> 00:17:59,600 愚弄されたのに 食い下がりすらしないのか。 242 00:17:59,600 --> 00:18:05,110 お前のような魔法使いが 魔王を倒したとは到底信じられん。 243 00:18:07,710 --> 00:18:10,110 私1人の力じゃないよ。 244 00:18:10,110 --> 00:18:14,610 ヒンメル アイゼン ハイター 私。 245 00:18:14,610 --> 00:18:17,620 1人でも欠けていたら 倒せなかった。 246 00:18:17,620 --> 00:18:20,120 仲間に恵まれたか。 247 00:18:20,120 --> 00:18:22,620 運が良かったな。 248 00:18:22,620 --> 00:18:26,090 そうだよ 運が良かった。 249 00:18:28,230 --> 00:18:33,170 ねぇ ヒンメル どうして私を仲間にしたの? 250 00:18:33,170 --> 00:18:36,770 強い魔法使いを 探していたからね 251 00:18:36,770 --> 00:18:39,670 それなら王都に いくらでもいるでしょ 252 00:18:39,670 --> 00:18:42,180 私じゃなくてもいい 253 00:18:42,180 --> 00:18:44,710 君がいいと思ったんだ 254 00:18:44,710 --> 00:18:46,680 何で? 255 00:18:46,680 --> 00:18:50,620 フリーレン 君は 覚えていないだろうけれども 256 00:18:50,620 --> 00:18:54,750 昔 僕は一度だけ 君と会ったことがある 257 00:18:54,750 --> 00:18:59,190 うん 全然覚えていない だろうね 258 00:18:59,190 --> 00:19:04,700 子供の頃 森に薬草を 採りに入った時 道に迷った 259 00:19:04,700 --> 00:19:08,640 長い間 夜の森をさまよって 260 00:19:08,640 --> 00:19:12,210 人生で初めて孤独を味わった 261 00:19:12,210 --> 00:19:16,180 もう二度と 村に帰れないかと思ったよ 262 00:19:18,110 --> 00:19:21,150 その時 1人のエルフが 263 00:19:21,150 --> 00:19:24,180 人里の方向を教えてくれた 264 00:19:24,180 --> 00:19:26,620 本当に方向を教えるだけで 265 00:19:26,620 --> 00:19:30,190 励ましの言葉一つ 口にしなかった 266 00:19:30,190 --> 00:19:35,130 子供心に 何て冷たい人だと思ったよ 267 00:19:35,130 --> 00:19:37,600 僕のそんな不安を 感じ取ったのか 268 00:19:37,600 --> 00:19:41,100 それとも ただの気まぐれだったのか… 269 00:19:45,170 --> 00:19:47,210 君は 270 00:19:47,210 --> 00:19:51,080 僕に「花畑を出す魔法」を 見せてくれた 271 00:19:56,680 --> 00:19:59,690 キレイだと思ったんだ 272 00:19:59,690 --> 00:20:04,190 生まれて初めて 魔法がキレイだと思った 273 00:20:07,130 --> 00:20:11,200 きっと これは ただの偶然に 過ぎないことだけれども 274 00:20:11,200 --> 00:20:14,100 ヒンメルたちと 出会わせてくれたのは 275 00:20:14,100 --> 00:20:17,570 師匠が教えてくれた くだらない魔法だよ。 276 00:20:20,110 --> 00:20:22,140 それから ゼーリエ。 277 00:20:22,140 --> 00:20:26,110 フェルンも同じように不合格に するつもりだろうけれども 278 00:20:26,110 --> 00:20:28,080 多分 それはできないよ。 279 00:20:29,620 --> 00:20:33,690 あの子は ゼーリエの想像を超えるよ。 280 00:20:33,690 --> 00:20:36,690 人間の時代がやってきたんだ。 281 00:20:39,590 --> 00:20:42,600 何が「想像を超える」だ 282 00:20:42,600 --> 00:20:45,600 私の魔力を見て 立ちすくんでいる 283 00:20:45,600 --> 00:20:48,600 他の受験者と何ら変わらん 284 00:20:50,600 --> 00:20:52,570 あ…。 285 00:20:54,110 --> 00:20:56,610 待て お前 286 00:20:56,610 --> 00:20:59,110 何が見えている? 287 00:21:03,720 --> 00:21:05,690 揺らいでいる…。 288 00:21:08,620 --> 00:21:11,120 フェルンとか言ったな。 289 00:21:11,120 --> 00:21:14,590 お前 私の弟子になれ。 290 00:21:14,590 --> 00:21:17,100 え 嫌です。 291 00:21:22,140 --> 00:21:25,170 悪いようにはしない。 292 00:21:25,170 --> 00:21:30,640 私なら お前を より高みへと連れていける。 293 00:21:30,640 --> 00:21:33,610 いまだかつて 魔法使いが 294 00:21:33,610 --> 00:21:36,620 たどり着いたことのないほどの 高みへ。 295 00:21:39,150 --> 00:21:42,660 それは 合否と関係があるのですか。 296 00:21:42,660 --> 00:21:44,660 あるかもしれない。 297 00:21:47,690 --> 00:21:49,700 そうですか。 298 00:21:51,260 --> 00:21:53,230 ゼーリエ様。 299 00:22:01,210 --> 00:22:03,110 フェルン 300 00:22:03,110 --> 00:22:06,150 ゼーリエが いろいろと 言ってくると思うけれども 301 00:22:06,150 --> 00:22:09,150 要求をのむ必要はないよ 302 00:22:09,150 --> 00:22:13,220 私がゼーリエに何を言っても 不合格になるように 303 00:22:13,220 --> 00:22:17,220 フェルンは何を言っても 合格になる 304 00:22:17,220 --> 00:22:21,190 だって ゼーリエの直感は いつも正しいから 305 00:22:23,130 --> 00:22:27,100 私はフリーレン様の弟子です。 306 00:22:33,110 --> 00:22:36,110 フリーレンの入れ知恵だな。 307 00:22:36,110 --> 00:22:40,110 私は有望な魔法使いを見逃すほど バカじゃ ない。 308 00:22:42,120 --> 00:22:44,080 合格だ。 309 00:22:48,090 --> 00:22:50,120 次。