1 00:00:40,704 --> 00:00:44,975 蒼天すでに死す 黄天まさに立つべし 2 00:00:44,975 --> 00:00:49,280 歳は甲子にありて 天下大吉ならん 3 00:00:49,280 --> 00:00:54,485 教祖張角の号令によって蜂起した 太平道の信者たちは 4 00:00:54,485 --> 00:00:58,122 各地で官吏を殺し 官庁を焼き 5 00:00:58,122 --> 00:01:01,222 豪族 地主の蔵を襲った 6 00:01:04,829 --> 00:01:07,698 重税にあえいでいた民衆の中には 7 00:01:07,698 --> 00:01:11,502 太平道に共感して 暴動に加わる者もあり 8 00:01:11,502 --> 00:01:17,007 反乱勢力は 膨れ上がる一方となった 9 00:01:17,007 --> 00:01:22,407 黄色い頭巾をかぶった彼らを 人々は「黄巾党」と呼んだ 10 00:01:31,522 --> 00:01:35,526 反乱の規模の大きさに 激しく動揺した朝廷は 11 00:01:35,526 --> 00:01:41,131 何進を大将軍として 各地の諸将を洛陽に集めた 12 00:01:41,131 --> 00:01:43,934 何進は字を遂高と言い 13 00:01:43,934 --> 00:01:47,738 下級の身でありながら 妹を後宮に送り込み 14 00:01:47,738 --> 00:01:51,108 時の皇帝 劉宏の寵愛を受けさせ 15 00:01:51,108 --> 00:01:54,011 妹が皇后に取り立てられるに及び 16 00:01:54,011 --> 00:01:59,383 その兄として権勢を 振るうに至った男である 17 00:01:59,383 --> 00:02:02,419 黄巾党を名乗る 国賊どもの暴虐ぶりは 18 00:02:02,419 --> 00:02:05,022 まさに天をも恐れぬもの! 19 00:02:05,022 --> 00:02:07,925 人を殺し 野を焼き 城を破壊することのみが 20 00:02:07,925 --> 00:02:09,860 あやつらの望み 21 00:02:09,860 --> 00:02:13,197 目的や要求すらなく その様はさながら 22 00:02:13,197 --> 00:02:16,934 穀物を食い散らす イナゴの群れのごとし 23 00:02:16,934 --> 00:02:20,871 とは言え これらを治めずして 国家の安泰はない 24 00:02:20,871 --> 00:02:23,707 我々は漢王朝の威信にかけて 25 00:02:23,707 --> 00:02:28,007 黄巾党をできる限り早く 鎮圧せねばならん 26 00:02:38,789 --> 00:02:43,494 大将軍 まずは遅れましたること おわび申し上げます 27 00:02:43,494 --> 00:02:47,197 騎都尉 袁紹 汝南より9千の私兵を率い 28 00:02:47,197 --> 00:02:50,834 道中 陳留の黄巾党2万を制圧し 29 00:02:50,834 --> 00:02:53,804 ただ今 洛陽に到着いたしました 30 00:02:53,804 --> 00:02:56,540 あれが名門の袁紹か 31 00:02:56,540 --> 00:02:59,109 9千の私兵と言ったな 32 00:02:59,109 --> 00:03:03,948 待っておった 今から 各将の配置を決める軍議に入る 33 00:03:03,948 --> 00:03:08,552 袁紹 君は私の補佐として 軍議に同席せよ 34 00:03:08,552 --> 00:03:10,821 はっ 35 00:03:10,821 --> 00:03:14,221 軍議が終わるまで 他の者はそのまま待て 36 00:03:18,262 --> 00:03:26,136 南陽地区に兵1万を充てる さらに各軍に2千の兵を追加する 37 00:03:26,136 --> 00:03:31,175 それでは4日以内に軍備を調え 各戦地に出兵されたし 38 00:03:31,175 --> 00:03:36,380 俺は洛陽に残るが 諸君の武勲に期待する 39 00:03:36,380 --> 00:03:39,883 おい 袁紹 40 00:03:39,883 --> 00:03:43,754 なぜ激戦の潁川を避け 遠回りの陳留を討ってきた? 41 00:03:43,754 --> 00:03:48,425 曹操め 立場をわきまえず 五分に話そうとするか 42 00:03:48,425 --> 00:03:51,996 俺の戦い方は まず至強に加わり 43 00:03:51,996 --> 00:03:54,632 やがて それを動かすことにある 44 00:03:54,632 --> 00:03:58,235 至強とは漢王朝のことか? 45 00:03:58,235 --> 00:04:00,904 何を今さら 46 00:04:00,904 --> 00:04:06,176 君の実力を考えて その最激戦地 潁川に君を推した 47 00:04:06,176 --> 00:04:10,347 そこで君が立てる武勲は 私の功績でもある 48 00:04:10,347 --> 00:04:12,282 ならば袁紹 49 00:04:12,282 --> 00:04:16,453 何進大将軍に 惜しみなく 金を出すよう進言しろ 50 00:04:16,453 --> 00:04:20,324 俺と俺の兵の武勲に 見合う金を確保しておけ 51 00:04:20,324 --> 00:04:24,328 えらい自信だが 君は何人の兵を率いてきた? 52 00:04:24,328 --> 00:04:28,132 まだ兵とも呼べぬ 旧知の者が100名 53 00:04:28,132 --> 00:04:30,734 たった100だと? 54 00:04:30,734 --> 00:04:36,206 先ほどの話では さらに2千の兵が俺の指揮下に入ると言っていたが 55 00:04:36,206 --> 00:04:41,812 貴様 あてがわれる わずか2千の兵を当てにしているというのか! 56 00:04:41,812 --> 00:04:46,350 しかも その中身は昨日まで 戦と何の関係もなかった連中に 57 00:04:46,350 --> 00:04:49,286 やりを持たせただけの 義勇兵なんだぞ 58 00:04:49,286 --> 00:04:51,522 戦を甘く見るな 59 00:04:51,522 --> 00:04:55,125 黄巾の無秩序だが 狂信的な勢いには 60 00:04:55,125 --> 00:04:58,662 訓練を積んだ俺の兵でさえ 手こずったのだ 61 00:04:58,662 --> 00:05:00,731 そこで待っていろ 曹操 62 00:05:00,731 --> 00:05:04,968 正規の官軍3千を お前に まわすよう進言してやる 63 00:05:04,968 --> 00:05:07,404 おう 64 00:05:07,404 --> 00:05:11,904 曹操 お前 何を考えている 65 00:05:14,011 --> 00:05:18,849 俺の闘いは至弱より始まり そして全ての敵を崩し 66 00:05:18,849 --> 00:05:22,152 やがて至強をも倒すに至る 67 00:05:22,152 --> 00:05:27,791 俺を信じていれば 君は 朝廷の中枢を握ることができるぞ 68 00:05:27,791 --> 00:05:31,491 至強を?漢王朝をも 倒すというのか? 69 00:05:34,198 --> 00:05:36,698 金の件は頼んだぞ 袁紹 70 00:05:52,049 --> 00:05:55,886 まさか あの4文字 71 00:05:55,886 --> 00:06:00,086 戦地に赴かぬというのであれば お前にあの馬は必要ないな 72 00:06:06,830 --> 00:06:10,134 私が騎都尉 曹操だ 73 00:06:10,134 --> 00:06:14,037 我が軍は武勲を立てた者に 他軍の倍の金子を与える 74 00:06:14,037 --> 00:06:17,608 おおー 75 00:06:17,608 --> 00:06:19,608 進軍! 76 00:06:28,819 --> 00:06:31,688 夏侯惇 行軍に緩急をつけよ 77 00:06:31,688 --> 00:06:35,492 あてがわれた3千を潁川に 着くまでに2千に絞るのだ 78 00:06:35,492 --> 00:06:37,492 心得た 79 00:06:50,007 --> 00:06:52,776 敵を発見いたしました 80 00:06:52,776 --> 00:06:54,711 よし  砦を落とすぞ 81 00:06:54,711 --> 00:06:58,282 お待ちくだされ 砦を築き 守りに入ってるとは言え 82 00:06:58,282 --> 00:07:01,552 洛陽の のど元まで 前線を進めてきた部隊 83 00:07:01,552 --> 00:07:05,422 訓練すらしていない我が部隊は 今は戦を避け 84 00:07:05,422 --> 00:07:10,194 まず この兵を潁川に 着かせることを優先すべきです 85 00:07:10,194 --> 00:07:15,465 ここは引き返して当初の予定通り 陜県から潁川に入りましょう 86 00:07:15,465 --> 00:07:19,970 いや 至弱の兵がこのまま 潁川の激戦に巻き込まれれば 87 00:07:19,970 --> 00:07:21,905 ずっと至弱のままだ 88 00:07:21,905 --> 00:07:24,808 それよりも まず 彼らを精鋭として扱い 89 00:07:24,808 --> 00:07:27,608 そのうえ 十分な食と休息を与えよ 90 00:07:37,487 --> 00:07:39,587 錐行の陣形を敷く! 91 00:07:41,692 --> 00:07:44,261 夏侯兄弟 曹仁 曹洪は 92 00:07:44,261 --> 00:07:47,664 それぞれ必要な兵を率い 後曲をとれ 93 00:07:47,664 --> 00:07:50,701 同様に張奐と爆裂団は中曲をとれ 94 00:07:50,701 --> 00:07:53,971 残る兵を私が率いて前曲とする 95 00:07:53,971 --> 00:07:56,473 曹操殿が前曲を? 96 00:07:56,473 --> 00:08:01,745 全軍に伝える 攻撃目標は 砦の食料庫だ 97 00:08:01,745 --> 00:08:03,745 続けい! 98 00:08:11,221 --> 00:08:14,021 敵だー! 99 00:08:16,126 --> 00:08:20,526 前曲について来れぬ者は 中曲 後曲が首をはねよ 100 00:08:39,850 --> 00:08:44,221 黄巾兵 こやつらの戦いは 理にかなっている 101 00:08:44,221 --> 00:08:46,857 人を殺すための 訓練を受けた動きだ 102 00:08:46,857 --> 00:08:50,193 5人… いや常に3人1組か? 103 00:08:50,193 --> 00:08:54,998 この方法は個人対個人の 戦闘においては相当に有効なはず 104 00:08:54,998 --> 00:08:58,969 へたをすると我が軍は その半分を失うかもしれんな 105 00:08:58,969 --> 00:09:03,206 しかし 陣を相手にすればどうだ? 106 00:09:03,206 --> 00:09:06,406 張奐 我が左翼より上がってこい 107 00:09:09,079 --> 00:09:12,849 爆裂団 右翼より上がれ 108 00:09:12,849 --> 00:09:15,949 しかる後 後曲の4陣 上がってこい 109 00:09:21,491 --> 00:09:23,491 今 行くぞー 110 00:09:43,780 --> 00:09:47,751 将軍 援軍です 援軍が来ました 111 00:09:47,751 --> 00:09:51,451 もう来たのか 到着は明後日ではなかったのか 112 00:09:55,993 --> 00:09:58,393 さぞや よい知らせじゃろうな 113 00:10:01,231 --> 00:10:03,900 行ってしまいました 114 00:10:03,900 --> 00:10:06,336 あっ 来ました 今度は本隊です 115 00:10:06,336 --> 00:10:08,271 そうか 116 00:10:08,271 --> 00:10:11,271 それが わずか500余騎 117 00:10:15,712 --> 00:10:19,716 皇甫嵩殿 曹操部隊 第1陣参上 118 00:10:19,716 --> 00:10:24,488 後方40里地点に敵の砦を 攻め落としてあります 119 00:10:24,488 --> 00:10:27,824 至急 兵を送り 拠点として 確保されたし 120 00:10:27,824 --> 00:10:30,924 その間 我が部隊は 敵に攻め入ってまいる 121 00:10:51,681 --> 00:10:54,918 黄巾党に抱かれんだ ありがたく思え 122 00:10:54,918 --> 00:10:57,618 極楽に行かせてやっからよ 123 00:11:07,597 --> 00:11:10,700 お前たちは 侠の風上にもおけぬ 124 00:11:10,700 --> 00:11:16,000 張飛 その輩は黄巾の名を語る 暴徒に過ぎん 125 00:11:19,276 --> 00:11:23,146 本物の黄巾であれば 今頃は都を落とさんと 126 00:11:23,146 --> 00:11:25,649 官軍と戦っているはずだ 127 00:11:25,649 --> 00:11:28,685 兄者 守ってやってきた農民も 128 00:11:28,685 --> 00:11:32,956 結束するはずの侠の仲間も 今や黄巾だ 129 00:11:32,956 --> 00:11:34,891 逆に助けを求めて来るのは 130 00:11:34,891 --> 00:11:38,795 その黄巾におびえる 役人や大地主どもだ 131 00:11:38,795 --> 00:11:41,995 俺は何をやりゃ ええんじゃあー 132 00:11:45,836 --> 00:11:48,472 みんな黄巾にいっちまったのは 133 00:11:48,472 --> 00:11:51,675 黄巾の目的が 分かりやすいからだろ 134 00:11:51,675 --> 00:11:55,075 でもよ 黄巾と組んでも 天下は治められねえ 135 00:11:57,180 --> 00:12:00,750 おいらは官軍の義勇兵に 志願するぜ 136 00:12:00,750 --> 00:12:04,621 なっ 何?官軍だと? 137 00:12:04,621 --> 00:12:08,125 遠く漢王朝の血をひく おいらが世に出る時は 138 00:12:08,125 --> 00:12:12,125 国を立て直すという名分が いっとう分かりやすい 139 00:12:15,632 --> 00:12:17,932 なら どうでえ 張飛? 140 00:12:21,872 --> 00:12:25,475 なっ 酒も分かりやすい男に来る 141 00:12:25,475 --> 00:12:27,675 さあ 乾杯といこうぜ! 142 00:12:34,184 --> 00:12:37,184 皆 よく黄巾党の戦いぶりを見ろ 143 00:12:39,089 --> 00:12:42,025 敵は常に3人1組 144 00:12:42,025 --> 00:12:46,163 その能力に応じて 3人個別の役割を与えられて 145 00:12:46,163 --> 00:12:48,231 よく訓練されている 146 00:12:48,231 --> 00:12:52,469 まず1人は敵の攻撃を 体を張って受け止め 147 00:12:52,469 --> 00:12:55,338 次の1人が敵の動きを制している 148 00:12:55,338 --> 00:12:58,842 おそらくこの2人は 極めて強い信仰心を持った 149 00:12:58,842 --> 00:13:01,444 太平道の信者であろう 150 00:13:01,444 --> 00:13:04,314 この2人のおかげで 武芸に長けた残る1人が 151 00:13:04,314 --> 00:13:06,917 敵にとどめを刺すことに 専念できる 152 00:13:06,917 --> 00:13:12,822 強いて言えば「天 地 人」 153 00:13:12,822 --> 00:13:16,593 捨て身の「地」と「人」が 自らの体を盾として 154 00:13:16,593 --> 00:13:20,397 「天」の必殺を導いている 155 00:13:20,397 --> 00:13:23,433 奴らの戦は無秩序ではない 156 00:13:23,433 --> 00:13:28,905 官軍には黄巾は狂信的なだけの 農民の群れとの あなどりがあり 157 00:13:28,905 --> 00:13:32,809 戦闘の形を見極める心が 働かないのだ 158 00:13:32,809 --> 00:13:37,214 今より敵の天 地 人を 3つの波で撃破する 159 00:13:37,214 --> 00:13:39,149 第1陣 前へ 160 00:13:39,149 --> 00:13:41,149 第2陣 配置につけ 161 00:13:44,454 --> 00:13:49,292 まず 敵の中央に切り込み 敵より早く動き 引きつけよ 162 00:13:49,292 --> 00:13:52,195 突撃! 163 00:13:52,195 --> 00:13:57,033 仕留める必要はない 敵を 十分に引きつけたところで退け 164 00:13:57,033 --> 00:14:00,770 敵を分散したうえで 退却を心掛けよ 165 00:14:00,770 --> 00:14:04,641 よし 第2陣 1陣を追う3人1組の敵を 166 00:14:04,641 --> 00:14:06,641 すばやく確認せよ 167 00:14:08,979 --> 00:14:12,849 天 地 人より 「天」の1人を即断し射よ 168 00:14:12,849 --> 00:14:16,753 「天」は中央後方に位置し 最も優れた武器を持っている 169 00:14:16,753 --> 00:14:18,753 行け! 170 00:14:21,224 --> 00:14:23,693 なっ 何? 171 00:14:23,693 --> 00:14:27,093 瞬時にして動け 「地」と「人」を刈り取るのだ 172 00:14:31,401 --> 00:14:35,272 敵ながら末端の兵においても この徹底ぶり 173 00:14:35,272 --> 00:14:39,109 農民をここまで鍛え上げ この戦術を伝授した者が 174 00:14:39,109 --> 00:14:41,044 主力部隊にいるとすれば 175 00:14:41,044 --> 00:14:44,447 新手の黄巾騎馬兵だ 176 00:14:44,447 --> 00:14:48,418 おそらく天 地 人は 歩兵の戦術のみにとどまらず 177 00:14:48,418 --> 00:14:52,022 黄巾党全体を貫く戦いの思想 178 00:14:52,022 --> 00:14:56,226 それは主力の陣形から 戦場の配置にまで及ぶはず 179 00:14:56,226 --> 00:14:59,429 従って この戦の性格を見極めれば 180 00:14:59,429 --> 00:15:03,229 即刻 倒さねばならぬ 「天」の所在が見えてこよう 181 00:15:15,645 --> 00:15:18,882 騎都尉 曹操の戦況分析によると 182 00:15:18,882 --> 00:15:23,853 まず黄巾の歩兵は天 地 人という 3つの役割からなり 183 00:15:23,853 --> 00:15:26,122 その歩兵の陣もまた 184 00:15:26,122 --> 00:15:29,926 天 地 人からなる 大きな3つの陣の1つだ 185 00:15:29,926 --> 00:15:32,762 さらに この潁川自体も 「天」という 186 00:15:32,762 --> 00:15:35,965 戦場のための盾の役割であると 187 00:15:35,965 --> 00:15:38,868 つまり 黄巾は一見 無秩序で 188 00:15:38,868 --> 00:15:41,671 陣や作戦を 持たないようでありながら 189 00:15:41,671 --> 00:15:46,509 その実 非常に組織的に訓練された戦闘集団である 190 00:15:46,509 --> 00:15:50,380 ということ だな? 191 00:15:50,380 --> 00:15:54,150 他のために己を捨てるという 太平道の強みを 192 00:15:54,150 --> 00:15:56,119 最大限に生かした戦術であり 193 00:15:56,119 --> 00:16:00,490 捨身飼虎の陣とでも 申せましょう 194 00:16:00,490 --> 00:16:05,762 何の緊張もなく まるで将軍のように話しよるわ 195 00:16:05,762 --> 00:16:08,732 なるほど 守られている虎 196 00:16:08,732 --> 00:16:13,937 すなわち 天公将軍 張角が 所在する戦場が肝要と 197 00:16:13,937 --> 00:16:19,809 それは わしがかねがね 洛陽の 総司令部に進言しておったこと 198 00:16:19,809 --> 00:16:23,713 そこいらは皇甫嵩将軍に お任せするとして 199 00:16:23,713 --> 00:16:26,313 それより個々の戦術についてだ 200 00:16:29,786 --> 00:16:34,357 黄巾歩兵に対し 私が立てた戦術については 201 00:16:34,357 --> 00:16:36,893 我が軍師より ご伝授いたしましょう 202 00:16:36,893 --> 00:16:38,828 我が軍師? 203 00:16:38,828 --> 00:16:41,731 曹操のかたわらについている あの子どもでは? 204 00:16:41,731 --> 00:16:45,268 では 陣形はどう対応なさる? 205 00:16:45,268 --> 00:16:48,304 皆が末席の男に頼りきっておる 206 00:16:48,304 --> 00:16:52,041 これでは軍議とは言えんわのう 207 00:16:52,041 --> 00:16:56,613 私の率いる兵はいまだ至弱ゆえ 陣そのものを破るには 208 00:16:56,613 --> 00:17:00,150 今しばらく 戦に慣らす必要があります 209 00:17:00,150 --> 00:17:02,085 そうか 210 00:17:02,085 --> 00:17:05,288 やれやれ おまけに 言いたいことを言いおって 211 00:17:05,288 --> 00:17:07,488 自分は見事に抜けおった 212 00:17:17,534 --> 00:17:19,934 何じゃ 貴様? 213 00:17:22,405 --> 00:17:25,775 軍議の最中 恐れつかまつる 214 00:17:25,775 --> 00:17:32,182 私は孫堅 江南の地より 私兵1千を率い出兵いたした 215 00:17:32,182 --> 00:17:35,885 徐州黄巾党を汝南に追い詰め 討った後 216 00:17:35,885 --> 00:17:39,823 さらなる武功を立てるべく この激戦地に参った 217 00:17:39,823 --> 00:17:44,694 この者はその途中で討伐いたした 黄巾党2千の将にござる 218 00:17:44,694 --> 00:17:49,365 孫堅って言や 南方の 海賊征伐で有名なあの孫堅か 219 00:17:49,365 --> 00:17:54,003 やれやれ また1人えらく 派手なのが現れよった 220 00:17:54,003 --> 00:17:57,974 そこで皇甫嵩殿に お願い申し上げたいのだが 221 00:17:57,974 --> 00:18:02,679 この地での我が武功を位ではなく 金子で見立ててもらえんですか 222 00:18:02,679 --> 00:18:07,650 何 武功を商いとするか 223 00:18:07,650 --> 00:18:09,786 貴様! 224 00:18:09,786 --> 00:18:12,689 まあ 待て 225 00:18:12,689 --> 00:18:15,058 孫堅と言ったな 226 00:18:15,058 --> 00:18:20,858 激戦地での ここ潁川なら もっと金を稼げると見たか 227 00:18:23,266 --> 00:18:27,637 将軍!このような者を 許してはなりませんぞ! 228 00:18:27,637 --> 00:18:36,079 位より財力を蓄えよ というのが孫家代々の教え 229 00:18:36,079 --> 00:18:38,479 何か 文句でも? 230 00:18:46,122 --> 00:18:48,958 では 敵将に聞く 231 00:18:48,958 --> 00:18:52,195 水路を使い2千の兵に 運ばせていた 232 00:18:52,195 --> 00:18:54,531 あの兵糧の行く先は? 233 00:18:54,531 --> 00:18:57,834 昆陽の地に築いた食料庫だ 234 00:18:57,834 --> 00:18:59,769 いいだろう 235 00:18:59,769 --> 00:19:04,107 これ以上聞くことがないならば 一振りの剣を お貸し願う 236 00:19:04,107 --> 00:19:06,042 何? 237 00:19:06,042 --> 00:19:09,445 賊といえども ひとかどの将よ 238 00:19:09,445 --> 00:19:14,584 孫堅 先ほどの君の要望は 考慮しておこう 239 00:19:14,584 --> 00:19:16,584 はっ 240 00:19:19,422 --> 00:19:22,125 裏切り者の汚名を覚悟し 241 00:19:22,125 --> 00:19:24,627 敵の面前で全てを話したのだ 242 00:19:24,627 --> 00:19:28,264 約束は必ず守れよ 孫堅 243 00:19:28,264 --> 00:19:32,664 お前の子孫3代 我が孫家が保護してやる 244 00:19:42,345 --> 00:19:45,181 この男の願いを聞き届けるのか? 245 00:19:45,181 --> 00:19:49,118 信用なくして孫家100年の 存続はなかろう 246 00:19:49,118 --> 00:19:56,159 その孫家の100年と漢王朝の400年 どちらを重しと見ている? 247 00:19:56,159 --> 00:19:58,359 それを聞く君は誰だ? 248 00:20:01,731 --> 00:20:03,731 曹操と申す 249 00:20:17,747 --> 00:20:23,152 韓当 黄蓋 程晋 答申せい 250 00:20:23,152 --> 00:20:27,991 殿 これほど混乱した戦では 錐行の陣を貫き 中央突破です 251 00:20:27,991 --> 00:20:31,427 いや 殿 敵はほとんどが 歩兵の野戦ゆえ 252 00:20:31,427 --> 00:20:35,298 我々は あらかじめ作戦変更を 踏まえた陣形のままで 253 00:20:35,298 --> 00:20:39,102 いやいや 我が殿 敵の勢力の大きさから考えて 254 00:20:39,102 --> 00:20:42,972 攻守両用の陣形をとるべきです 255 00:20:42,972 --> 00:20:45,572 黄蓋を採用 行けい! 256 00:20:51,514 --> 00:20:54,350 派手で粗暴にさえ見えるが 257 00:20:54,350 --> 00:20:58,121 やることが愚直なまでに合理的だ 258 00:20:58,121 --> 00:21:03,493 私と違う種類の人間で 天下を担う者がいるとすれば 259 00:21:03,493 --> 00:21:06,329 ああいう男だろう 260 00:21:06,329 --> 00:21:12,035 曹操と孫堅 ここに 黄巾の乱を平定に導く 261 00:21:12,035 --> 00:21:16,635 2匹の荒ぶる龍が 蒼天へと舞い上がった 262 00:25:32,561 --> 00:25:37,833 太平道教祖 張角の指揮の下 勃発した黄巾の乱は 263 00:25:37,833 --> 00:25:42,772 ここ豫州 潁川が 最大の激戦地となっていた 264 00:25:42,772 --> 00:25:46,542 張角の末弟 張梁率いる10万の兵の前に 265 00:25:46,542 --> 00:25:49,842 皇甫嵩率いる官軍は苦戦していた 266 00:25:52,348 --> 00:25:55,818 だが その中にあって 267 00:25:55,818 --> 00:25:59,789 騎馬隊も歩兵と同じく 天 地 人の陣形を敷いている 268 00:25:59,789 --> 00:26:01,924 目指すは天の騎馬隊ぞ 269 00:26:01,924 --> 00:26:04,927 張奐 先鋒として 敵陣を崩すのだ 270 00:26:04,927 --> 00:26:07,427 はっ 我に続け! 271 00:26:10,766 --> 00:26:14,637 曹操軍に遅れをとるな 272 00:26:14,637 --> 00:26:18,407 曹操と孫堅が率いる 2つの騎馬隊だけに 273 00:26:18,407 --> 00:26:21,207 獅子奮迅の活躍を見せていた 274 00:26:40,329 --> 00:26:44,200 まだ起きておられましたか 275 00:26:44,200 --> 00:26:50,006 よくよく考えれば あなたにとってこの潁川が初陣のはず 276 00:26:50,006 --> 00:26:55,411 しかし あなたを見て 誰もそんなことを思ってはいない 277 00:26:55,411 --> 00:27:02,118 しかも夜は夜で孫子の兵法書に 注釈を入れておられる 278 00:27:02,118 --> 00:27:04,718 あなたは何というお人だ 279 00:27:07,590 --> 00:27:09,590 何か? 280 00:27:11,594 --> 00:27:16,294 私はあなたに見出されなければ 死んでいた人間です 281 00:27:21,537 --> 00:27:23,472 張奐! 282 00:27:23,472 --> 00:27:27,743 命を絶つ気概があるなら その腕を買い上げよう 283 00:27:27,743 --> 00:27:30,646 私のもとへ来い 284 00:27:30,646 --> 00:27:35,051 私は何かの運命で 生き長らえていたとしたら 285 00:27:35,051 --> 00:27:39,151 間違いなく黄色い頭巾を 着けていた気がします 286 00:27:42,291 --> 00:27:47,463 黄巾に天の理はござらんのですか 287 00:27:47,463 --> 00:27:54,136 張角が武と結託せず人の心だけを 戦いの道具としていたら 288 00:27:54,136 --> 00:27:58,908 2千年の後にも 彼の名は残ったであろう 289 00:27:58,908 --> 00:28:03,079 しかし クワを持つ手に 武器を持たせた時 290 00:28:03,079 --> 00:28:06,515 すなわち 黄巾の賊と化した時 291 00:28:06,515 --> 00:28:08,851 天の理から離れたのだ 292 00:28:08,851 --> 00:28:10,886 この乱を鎮圧することが 293 00:28:10,886 --> 00:28:16,725 天意に背いた教祖に 導かれる民草を救う道 294 00:28:16,725 --> 00:28:19,825 そこに あなたは 天の理があると? 295 00:28:23,365 --> 00:28:26,268 しかし 皮肉でございますな 296 00:28:26,268 --> 00:28:29,605 董卓の謀略を止めるため 297 00:28:29,605 --> 00:28:34,410 あなたが記した「蒼天已死」の 4文字に黄巾は呼応し 298 00:28:34,410 --> 00:28:37,313 この乱は起こったのですから 299 00:28:37,313 --> 00:28:39,313 張奐 300 00:28:41,884 --> 00:28:44,253 私は武を率いている 301 00:28:44,253 --> 00:28:46,622 私が勝ち続けることにより 302 00:28:46,622 --> 00:28:50,259 おそらく乱世を 平定することになるだろう 303 00:28:50,259 --> 00:28:53,162 すなわち武をもって武を制し 304 00:28:53,162 --> 00:28:55,362 民たちを幸せに導くのだ 305 00:28:59,935 --> 00:29:03,335 それを私は 天に問おうとしているのだ 306 00:29:06,075 --> 00:29:09,612 昆陽 黄巾党食糧砦 307 00:29:09,612 --> 00:29:12,848 潁川と南陽の黄巾党 25万をまかなう 308 00:29:12,848 --> 00:29:15,451 膨大な兵糧の砦であり 309 00:29:15,451 --> 00:29:22,224 張角率いる主力軍が 洛陽に 侵攻する際の重要拠点である 310 00:29:22,224 --> 00:29:27,062 そして その砦を担い 官軍5千を駆逐したのが 311 00:29:27,062 --> 00:29:30,162 侠の大豪傑 張曼成であった 312 00:29:33,202 --> 00:29:36,105 我が大賢良師 張角様 313 00:29:36,105 --> 00:29:40,743 官軍どもが幾千万攻めてこようと この張曼成 314 00:29:40,743 --> 00:29:46,143 黄天の世を創り上げるため この砦を死守してみせますぞ 315 00:29:49,118 --> 00:29:53,422 張曼成様 南東の丘に砂塵です! 316 00:29:53,422 --> 00:29:58,194 来おったな 官軍のひよっこどもが 317 00:29:58,194 --> 00:30:03,032 この砦を落とすことが勝利への 最善策と読んだ皇甫嵩は 318 00:30:03,032 --> 00:30:06,902 厳忠に指揮を任せ 曹操 孫堅を副官として 319 00:30:06,902 --> 00:30:09,202 8千の兵を進軍させた 320 00:30:11,740 --> 00:30:17,346 曹操 孫堅 その方ら わずかばかりの才を鼻にかけ 321 00:30:17,346 --> 00:30:20,749 相当 勝手な行動をとると 聞いておる 322 00:30:20,749 --> 00:30:23,419 しかし この厳忠の 指揮下においては 323 00:30:23,419 --> 00:30:26,322 そのようなまねは一切 許さん 324 00:30:26,322 --> 00:30:30,926 乱に乗じてばらまかれた 騎都尉の甘っちょろい新参の将と 325 00:30:30,926 --> 00:30:33,262 辺境の地で戦い続けてきた 326 00:30:33,262 --> 00:30:36,899 我が部隊との違いは 明確にあるのだ 327 00:30:36,899 --> 00:30:41,299 それぞれの兵を従え 邪魔にならぬよう見ておれ 328 00:30:49,245 --> 00:30:51,180 官軍約8千 329 00:30:51,180 --> 00:30:54,083 皆殺しにするのだー! 330 00:30:54,083 --> 00:30:56,085 おー! 331 00:30:56,085 --> 00:31:00,856 錐行の陣形を敷き 332 00:31:00,856 --> 00:31:02,956 前曲 行け! 333 00:31:49,071 --> 00:31:52,271 皆殺しだ 追い打て! 334 00:31:54,276 --> 00:31:56,211 貴様らの部隊を 引き連れておっては 335 00:31:56,211 --> 00:31:58,147 足手まといだ 336 00:31:58,147 --> 00:32:00,215 立て直さねばならんな 337 00:32:00,215 --> 00:32:03,719 た… た… 退却!退却だ! 338 00:32:03,719 --> 00:32:05,788 退け 退け 退け! 339 00:32:05,788 --> 00:32:09,291 守りに徹すべき黄巾が 追い打ちしたくなるほど 340 00:32:09,291 --> 00:32:12,127 この官軍の弱さはエサにできる 341 00:32:12,127 --> 00:32:15,698 退くな 退く者は全て首をはねる 342 00:32:15,698 --> 00:32:19,101 夏侯惇 張奐 首領は頂上だ 343 00:32:19,101 --> 00:32:21,036 左右の断崖を駆け上がれ 344 00:32:21,036 --> 00:32:23,036 心得た 345 00:32:26,775 --> 00:32:29,745 何? 346 00:32:29,745 --> 00:32:32,348 曹操 347 00:32:32,348 --> 00:32:35,384 曹仁は右断崖の夏侯淵を 348 00:32:35,384 --> 00:32:39,121 曹洪は左の爆裂団を援護しろ 349 00:32:39,121 --> 00:32:42,991 夏侯淵と爆裂団は でき得る限り中央まで登り 350 00:32:42,991 --> 00:32:45,091 そこから一気に 最深部に駆け下りよ 351 00:32:49,264 --> 00:32:53,235 上だ 上から来た! 352 00:32:53,235 --> 00:32:56,038 今が時 韓当 黄蓋 353 00:32:56,038 --> 00:32:59,675 前曲をとり中央を突破せよ はっ! 354 00:32:59,675 --> 00:33:03,011 程普 砦内に入り込み門を閉じろ 355 00:33:03,011 --> 00:33:06,315 外に出た敵を閉め出すのだ ははっ 356 00:33:06,315 --> 00:33:08,715 行け! はー! 357 00:33:12,554 --> 00:33:17,393 官軍の奴ら 現実に戦っておるのはごくわずかに過ぎん 358 00:33:17,393 --> 00:33:21,830 しかし その少数の 兵の士気の高さは何だ? 359 00:33:21,830 --> 00:33:25,267 我が兵に勝るとも 劣らぬではないか 360 00:33:25,267 --> 00:33:29,605 我らが大賢良師 張角様を 信ずるように 361 00:33:29,605 --> 00:33:34,476 この将兵たちにも信奉する 何者かが いるとでもいうのか 362 00:33:34,476 --> 00:33:37,713 この腐り果てた国に 363 00:33:37,713 --> 00:33:41,413 剣を取れ 黄巾の将よ! 364 00:33:53,295 --> 00:33:55,631 いいだろう 365 00:33:55,631 --> 00:33:59,501 我が名は張曼成 名を名乗れ 366 00:33:59,501 --> 00:34:04,106 一度は漢王朝の濁流に 溺死したる この身 367 00:34:04,106 --> 00:34:07,376 名乗るほどの名など すでにない 368 00:34:07,376 --> 00:34:13,315 貴様が仕える者の名も 名乗るほどの者ではないのか 369 00:34:13,315 --> 00:34:18,554 天に導かれたるお方 我が 曹操殿には張奐と呼ばれておる 370 00:34:18,554 --> 00:34:21,123 ほお 天とな 371 00:34:21,123 --> 00:34:25,527 ならば 存分に戦おうぞ 372 00:34:25,527 --> 00:34:27,827 うりゃー 373 00:34:50,686 --> 00:34:53,589 歴戦のつわものと見た 374 00:34:53,589 --> 00:34:58,794 官軍の中に おぬしのような 将がいたとは 手加減はせぬ 375 00:34:58,794 --> 00:35:00,794 望むところ 376 00:35:14,576 --> 00:35:17,846 守勢に回れば 黄巾党は極めてもろい 377 00:35:17,846 --> 00:35:20,646 一気に攻め立てよ 突き進め 378 00:35:26,655 --> 00:35:29,955 待ってろよ 黄巾の親玉め 379 00:35:40,469 --> 00:35:42,404 不覚 380 00:35:42,404 --> 00:35:44,339 張奐殿 381 00:35:44,339 --> 00:35:47,876 黄天の道を遮る者は この張曼成 382 00:35:47,876 --> 00:35:50,846 何人たりとも生かしておかぬ 383 00:35:50,846 --> 00:35:52,846 おのれ! 384 00:35:59,354 --> 00:36:02,154 この男もまた強い 385 00:36:18,640 --> 00:36:22,578 こやつら 恐ろしく強い 386 00:36:22,578 --> 00:36:26,281 大賢良師 張角様 387 00:36:26,281 --> 00:36:28,281 万歳 388 00:36:32,654 --> 00:36:37,125 か… 夏侯… 惇 はあっ 389 00:36:37,125 --> 00:36:41,964 どうやら あの方 曹操殿は 390 00:36:41,964 --> 00:36:47,402 この愚老に夢まで与えたようじゃ 391 00:36:47,402 --> 00:36:51,302 今さら この命を惜しんでおる 392 00:36:54,176 --> 00:37:00,176 願わくば 曹操殿の世を 一目見たかった 393 00:37:13,662 --> 00:37:16,462 張曼成様 394 00:37:19,301 --> 00:37:23,739 漢王朝 曹操軍の将 張奐 395 00:37:23,739 --> 00:37:28,043 黄巾党の張曼成を討ち取ったり 396 00:37:28,043 --> 00:37:30,043 張奐殿 397 00:37:33,782 --> 00:37:36,718 よーし 今だ 今だ 今だ 398 00:37:36,718 --> 00:37:41,056 今こそ 我が官軍の強さを 見せつけるのだ 399 00:37:41,056 --> 00:37:44,760 黄巾の国賊どもを一匹残らず 刈り取れ! 400 00:37:44,760 --> 00:37:49,598 さらに兵糧を本営に持ち帰る 直ちに運び出せ 401 00:37:49,598 --> 00:37:54,202 あの兵糧は 黄巾が官舎や 地主を襲って集めたものだ 402 00:37:54,202 --> 00:37:59,641 あれらを奪い返さずして この戦の功はない 403 00:37:59,641 --> 00:38:04,046 戦意をなくした奴が相手なら あやつらも尻馬に乗れるか 404 00:38:04,046 --> 00:38:07,616 手柄を全てかっさらおうって 腹ですぞ 405 00:38:07,616 --> 00:38:09,616 黄巾党の のろしです 406 00:38:13,155 --> 00:38:15,090 手柄を持ち帰るだと? 407 00:38:15,090 --> 00:38:19,027 黄巾の通信の速さを 見くびっておるな 厳忠 408 00:38:19,027 --> 00:38:25,367 韓当 潁川へ引き揚げる 兵をまとめよ 409 00:38:25,367 --> 00:38:28,904 荀いく 策を示せ は! 410 00:38:28,904 --> 00:38:33,842 厳忠殿の説得にあたり 退却を促すべきかと 411 00:38:33,842 --> 00:38:35,977 足りん 412 00:38:35,977 --> 00:38:39,381 では 我々も早急に援軍を要求し 413 00:38:39,381 --> 00:38:43,552 この砦に立てこもって 黄巾の援軍を防ぐべきかと 414 00:38:43,552 --> 00:38:45,487 足りん 415 00:38:45,487 --> 00:38:49,324 それでは 官軍を見捨てて 退去するしか残されておりません 416 00:38:49,324 --> 00:38:54,629 兵糧を黄巾に奪回されたのでは この戦いが全て無に帰する 417 00:38:54,629 --> 00:38:58,529 張奐殿をはじめ 戦死者が報われぬではないか 418 00:39:00,469 --> 00:39:03,238 荀いく はい 419 00:39:03,238 --> 00:39:06,038 戦場を大きく見よ はい 420 00:39:08,076 --> 00:39:15,417 天を見 地を聞き 空の色 雲の走り 風の動き 421 00:39:15,417 --> 00:39:20,388 あらゆるものを五感で感じ取り 敵と味方の動静を見よ 422 00:39:20,388 --> 00:39:23,158 荀いく まさに今こそが 423 00:39:23,158 --> 00:39:27,529 この黄巾の大乱における 分岐点であり得るのだ 424 00:39:27,529 --> 00:39:31,533 曹操殿 東の方より黄巾党 約2万の砂塵です! 425 00:39:31,533 --> 00:39:35,804 西の方より黄巾党 約1万3千を確認しました 426 00:39:35,804 --> 00:39:38,904 ここを確たる 分岐点とするならば 策は? 427 00:39:41,510 --> 00:39:45,413 まさか 火計の策? 428 00:39:45,413 --> 00:39:51,186 そうだ 砦 兵糧 そして退去できぬのなら 429 00:39:51,186 --> 00:39:54,589 官軍をも ことごとく焼き払うのだ 430 00:39:54,589 --> 00:39:58,326 そして 駆けつけてくる 黄巾の援軍もまた 431 00:39:58,326 --> 00:40:01,526 まとめて 焼き殺せ 432 00:40:08,870 --> 00:40:11,570 孫堅殿 あれをご覧あれ 433 00:40:17,579 --> 00:40:22,517 あの厳忠殿も ついに目先の功績を諦めたか 434 00:40:22,517 --> 00:40:26,288 いや これは曹操軍の仕業だ 435 00:40:26,288 --> 00:40:28,288 何ですと? 436 00:40:36,498 --> 00:40:39,401 全黄巾のよりどころである 兵糧を焼けば 437 00:40:39,401 --> 00:40:42,070 各地の黄巾党は気を奪われ 438 00:40:42,070 --> 00:40:44,470 その首領は激しく動揺する 439 00:40:48,276 --> 00:40:50,212 そのためとあらば 440 00:40:50,212 --> 00:40:53,481 兵糧を運び出すことにこだわる 官軍6千を 441 00:40:53,481 --> 00:40:55,981 もろとも焼き払うことも ためらわぬか 442 00:40:58,220 --> 00:41:02,757 火事だ 火事だ 早く脱出せんと 443 00:41:02,757 --> 00:41:05,557 厳忠様 邪魔だ 444 00:41:20,775 --> 00:41:25,180 激しく 鋭く兵法に通じている 445 00:41:25,180 --> 00:41:29,184 そして もっとも恐るべきは 平然と火計の策を選び 446 00:41:29,184 --> 00:41:31,419 冷酷に運用する 447 00:41:31,419 --> 00:41:35,957 曹操にとっては その悪名すら武器になるだろう 448 00:41:35,957 --> 00:41:39,661 味方にしてさえなお 危険 極まりない男よ 449 00:41:39,661 --> 00:41:44,799 潁川には 我らにもう 立てるべき戦功はない 450 00:41:44,799 --> 00:41:48,470 進路を変更し南陽に向かうぞ 451 00:41:48,470 --> 00:41:51,170 おー! 452 00:42:16,932 --> 00:42:21,336 黄巾1万 官軍6千を 焼き尽くしたことにより 453 00:42:21,336 --> 00:42:24,372 曹操は乱世の奸雄と呼ばれ 454 00:42:24,372 --> 00:42:27,572 曹操の名は全土に響き渡った 455 00:42:38,253 --> 00:42:42,624 すげえ男だな 曹操って奴は 456 00:42:42,624 --> 00:42:45,324 味方まで焼き殺すとは何という 457 00:42:50,365 --> 00:42:53,635 これじゃ 俺たちの出る幕がねえな 458 00:42:53,635 --> 00:42:58,340 しかし これによって黄巾の乱は もうすぐ終わりになろう 459 00:42:58,340 --> 00:43:02,240 関さん 俺は曹操って男に 会ってみてえ 460 00:43:08,049 --> 00:43:10,518 劉備殿と言われたな 461 00:43:10,518 --> 00:43:13,321 曹操様はお休みになっている 462 00:43:13,321 --> 00:43:15,824 用件なら私が聞きましょう 463 00:43:15,824 --> 00:43:19,494 そうか そいつは残念だな 464 00:43:19,494 --> 00:43:23,594 ならば あんたの親分に 一言 漏らさず伝えてくんな 465 00:43:29,704 --> 00:43:31,804 張奐殿 466 00:43:40,248 --> 00:43:44,085 天下の人心を思い この乱世を憂うなら 467 00:43:44,085 --> 00:43:47,789 天下の民を 幸福に導くことを望むなら 468 00:43:47,789 --> 00:43:52,694 漢王朝の天子の血をひく この劉備を大義名分として担ぎ 469 00:43:52,694 --> 00:43:56,331 漢王朝を立て直す戦いに 加わってもらいてえ 470 00:43:56,331 --> 00:43:59,334 たかが義勇軍の分際で 471 00:43:59,334 --> 00:44:03,705 何が天子の血筋だ ぶん殴って泣かすぞ こらっ! 472 00:44:03,705 --> 00:44:08,405 分かりました 劉備殿 曹操様にしかとお伝えします 473 00:44:12,080 --> 00:44:14,082 劉備 474 00:44:14,082 --> 00:44:18,686 ただ皇帝と同じ 劉の姓であることのみを頼り 475 00:44:18,686 --> 00:44:21,686 無邪気に天下を うかがうことのできる男 476 00:44:26,394 --> 00:44:31,166 黄巾党の潁川大敗の知らせは 中国全土に広がり 477 00:44:31,166 --> 00:44:35,003 黄巾党の力は急速に衰えていった 478 00:44:35,003 --> 00:44:38,940 そして 病を患っていた張角もまた 479 00:44:38,940 --> 00:44:40,940 張角様 480 00:44:46,981 --> 00:44:48,981 張角様 481 00:45:01,896 --> 00:45:07,502 これは3匹の龍が覇を争う大乱世 482 00:45:07,502 --> 00:45:11,372 全土を揺るがせた我が天命の乱も 483 00:45:11,372 --> 00:45:15,272 しょせん この前兆に 過ぎなかったのか 484 00:45:31,226 --> 00:45:36,931 張角の死によって 求心力を失った黄巾党は更に衰え 485 00:45:36,931 --> 00:45:40,835 ここに黄巾の乱は終結した 486 00:45:40,835 --> 00:45:45,340 その5年後の西暦189年 487 00:45:45,340 --> 00:45:50,840 病に臥していた漢王朝 第12代皇帝 劉宏が崩御した 488 00:45:56,985 --> 00:46:02,457 そして 曹操がもっとも恐れた 北の怪物 董卓が 489 00:46:02,457 --> 00:46:05,057 ついに動き出すのである