1 00:00:02,002 --> 00:00:04,505 (エリオット)畜生 全部ずぶぬれかよ! 2 00:00:04,505 --> 00:00:09,176 (アン)なんで… どうして こんな…。 3 00:00:09,176 --> 00:00:11,178 (オーランド)湿気だ。 (ナディール)どうして➡ 4 00:00:11,178 --> 00:00:14,014 気付けなかったんだろう。 (ヴァレンタイン)この季節の豪雨も➡ 5 00:00:14,014 --> 00:00:18,518 雨漏りも 誰にも 予想できなかったことです。 6 00:00:18,518 --> 00:00:21,355 《これじゃ使えない。 7 00:00:21,355 --> 00:00:25,192 新聖祭に間に合わない…》 8 00:00:25,192 --> 00:00:27,861 (エリオット)泣くなよ 職人頭。 9 00:00:27,861 --> 00:00:30,364 コリンズさん…。 10 00:00:30,364 --> 00:00:34,067 なんとかしなきゃね。 あ… はい! 11 00:00:38,205 --> 00:00:40,207 もう一度 ひき直そう。 12 00:00:40,207 --> 00:00:43,710 暖炉の部屋に銀砂糖を集めて 湿気を飛ばすの! 13 00:00:43,710 --> 00:00:46,046 本工房からは 臼を運んできてちょうだい! 14 00:00:46,046 --> 00:00:49,216 急げ! 何がなんでも 今日中に帰ってこい! 15 00:00:49,216 --> 00:00:51,418 (ナディールたちの返事) 16 00:02:39,192 --> 00:02:41,194 (ヒュー)お前たち 大丈夫か!? 17 00:02:43,196 --> 00:02:45,866 (ヒュー)思っていたより ひどいな。 この城は あちこち➡ 18 00:02:45,866 --> 00:02:49,703 傷んでいるから あるいはと思ったんだが…。 19 00:02:49,703 --> 00:02:53,040 ひき直すのか? うちか ラドクリフ工房に➡ 20 00:02:53,040 --> 00:02:55,876 銀砂糖を 回してもらうこともできるぞ? 21 00:02:55,876 --> 00:02:59,980 そんなの お願いするわけないでしょ。 22 00:02:59,980 --> 00:03:02,983 間に合うのか? 間に合いますよ。 23 00:03:05,485 --> 00:03:08,655 (エリオット)ご苦労だったな。 今日は もう休んでくれ。 24 00:03:08,655 --> 00:03:10,657 明日から本番だ。 25 00:03:13,160 --> 00:03:16,663 フゥ…。 雨… やんだねぇ。 26 00:03:16,663 --> 00:03:19,166 そうですね。 27 00:03:19,166 --> 00:03:23,670 今夜 一晩乾燥させれば いくつかは明日ひける。 28 00:03:23,670 --> 00:03:25,672 今日は もう アンは寝てよ。 29 00:03:25,672 --> 00:03:27,674 暖炉は俺が見とくから。 30 00:03:27,674 --> 00:03:30,343 そうはいきません。 でも➡ 31 00:03:30,343 --> 00:03:32,846 女の子に無理をさせるのはねぇ。 32 00:03:32,846 --> 00:03:36,850 私は職人頭です。 フッ わかったよ。 33 00:03:36,850 --> 00:03:38,852 じゃ 交代でね。 34 00:03:40,854 --> 00:03:43,023 新聖祭➡ 35 00:03:43,023 --> 00:03:46,193 ホントに間に合うと思いますか? 36 00:03:46,193 --> 00:03:48,528 そうだねぇ…。 37 00:03:48,528 --> 00:03:52,699 子爵には ああ言ったけど 正直 自信はない。 38 00:03:52,699 --> 00:03:55,702 銀砂糖は ひき直せても 細工や 組み上げに➡ 39 00:03:55,702 --> 00:04:00,307 時間がかかるし もう一人 腕の立つ職人がいればね…。 40 00:04:00,307 --> 00:04:03,143 キースとか 来てくれないかな…。 41 00:04:03,143 --> 00:04:06,313 無理。 ラドクリフ殿が承知しない。 42 00:04:06,313 --> 00:04:09,316 派閥ってのは そういうものさ。 43 00:04:09,316 --> 00:04:12,152 あ~あ 誰かいないかなぁ。 44 00:04:12,152 --> 00:04:15,055 腕がよくて 派閥に入っていない人…。 45 00:04:16,990 --> 00:04:18,992 (2人)あっ! キャット! 46 00:04:20,994 --> 00:04:24,498 (エリオット)アイツは今 サウスセントに店を構えてる。 47 00:04:24,498 --> 00:04:28,502 どうせ開店休業だ。 アンのお願いなら聞いてくれる。 48 00:04:28,502 --> 00:04:31,338 はい。 夕方までには 連れて帰ってきます。 49 00:04:31,338 --> 00:04:33,340 (ハル)ノアのことは 診ておきますので。 50 00:04:33,340 --> 00:04:35,675 お願い。 (シャル)行くぞ。 51 00:04:35,675 --> 00:04:38,178 (アン)うん。 (いななき) 52 00:04:38,178 --> 00:04:41,848 (馬の走る音) 53 00:04:41,848 --> 00:04:45,352 (ブリジット)ハァ。 54 00:04:45,352 --> 00:04:47,354 (グラディス)みんな冷たいね。 55 00:04:47,354 --> 00:04:50,857 君も こんなに心配してるのに。 56 00:04:50,857 --> 00:04:54,361 昔からよ。 慣れてる。 57 00:04:54,361 --> 00:04:56,363 ん…。 58 00:04:58,532 --> 00:05:02,302 (アン)相変わらず 商売する気がなさそうね。 59 00:05:02,302 --> 00:05:05,305 まっ 前よりは マシだがな。 60 00:05:05,305 --> 00:05:08,642 (ベンジャミン)スー スー…。 (ドアの開く音) 61 00:05:08,642 --> 00:05:11,978 (アン)ごめんください。 62 00:05:11,978 --> 00:05:14,314 こんにちは ベンジャミン。 63 00:05:14,314 --> 00:05:17,484 あれぇ アンに似てるぅ。 64 00:05:17,484 --> 00:05:20,153 アンよ。 久しぶりね。 65 00:05:20,153 --> 00:05:24,157 えぇ ビックリ。 どうしたの? こんな所に。 66 00:05:24,157 --> 00:05:27,160 実は キャットに お願いがあって来たの。 67 00:05:27,160 --> 00:05:30,497 いる? いるよぉ。 68 00:05:30,497 --> 00:05:34,668 キャット~ すてきなお客様だよぉ~。 69 00:05:34,668 --> 00:05:36,670 (物音) 70 00:05:36,670 --> 00:05:40,507 (キャット)客だぁ? あっ テメェら…。 71 00:05:40,507 --> 00:05:43,176 取り戻したのか! はい。 その節は➡ 72 00:05:43,176 --> 00:05:46,680 ありがとうございました。 礼なんかいらねえよ。 73 00:05:46,680 --> 00:05:50,350 俺はなんにもしてねえ。 っつうか わざわざその報告かよ。 74 00:05:50,350 --> 00:05:54,688 いえ 実は お願いがあって…。 お願い? 75 00:05:54,688 --> 00:05:59,192 私 今 ペイジ工房で 職人頭をしてるんです。 76 00:05:59,192 --> 00:06:02,629 えぇ すごいねぇ 職人頭。 77 00:06:02,629 --> 00:06:07,300 それで 新聖祭の砂糖菓子を 作ることになったんですけど➡ 78 00:06:07,300 --> 00:06:10,637 ホリーリーフ城に 作業場を構えていたら…。 79 00:06:10,637 --> 00:06:13,974 銀砂糖が雨でやられたな? あの城だし。 80 00:06:13,974 --> 00:06:16,476 はい。 全部固まってしまって➡ 81 00:06:16,476 --> 00:06:20,647 今ひき直してるところです。 それで時間が足りなくなって➡ 82 00:06:20,647 --> 00:06:24,484 砂糖菓子作んのに 新聖祭まで力を貸せってか。 83 00:06:24,484 --> 00:06:28,321 お願いできませんか? 84 00:06:28,321 --> 00:06:32,158 ダメだ。 俺は作りたいヤツにしか作らねえ。 85 00:06:32,158 --> 00:06:35,662 それに 年明けに誕生日のくる 粉屋のバァさんの注文を➡ 86 00:06:35,662 --> 00:06:39,100 受けてるんだ。 国王陛下や 国教会よりも➡ 87 00:06:39,100 --> 00:06:42,836 バァさん優先だ。 そこをなんとか➡ 88 00:06:42,836 --> 00:06:45,505 お願いします! キャットが必要なんです! 89 00:06:45,505 --> 00:06:48,174 やらねえったら やらねえ。 90 00:06:48,174 --> 00:06:50,343 (シャル)おい キャットさん。 シャル! 91 00:06:50,343 --> 00:06:53,513 テメェ さんをつけるんじゃねえって 忘れたのか!? 92 00:06:53,513 --> 00:06:57,517 覚えている。 じゃあ わざとか!? 93 00:06:57,517 --> 00:07:01,288 あぁ わざとだ。 ケンカ売ってんのかぁ!? 94 00:07:01,288 --> 00:07:03,456 ちょ ちょっと 2人とも! 95 00:07:03,456 --> 00:07:05,792 なぁ キャットさん 銀砂糖子爵に➡ 96 00:07:05,792 --> 00:07:08,962 借りをつくったらしいな? いっ! 97 00:07:08,962 --> 00:07:10,964 ((お前なら そう言うだろうと➡ 98 00:07:10,964 --> 00:07:13,967 俺は キャットの願いを はねつけた。 99 00:07:13,967 --> 00:07:15,969 それでも アイツが引こうとしないから➡ 100 00:07:15,969 --> 00:07:17,971 賭けをしたんだ。 101 00:07:17,971 --> 00:07:21,474 お前が 俺の手出しを 望むかどうかをな。 102 00:07:21,474 --> 00:07:23,476 負けたキャットは 俺の言うことを➡ 103 00:07:23,476 --> 00:07:26,313 な~んでも 聞いてくれるそうだぜ)) 104 00:07:26,313 --> 00:07:28,481 そういえば そんなことも…。 105 00:07:28,481 --> 00:07:31,985 あれは借りじゃねえ! あれは なんつうか➡ 106 00:07:31,985 --> 00:07:34,321 ちょっとした失敗だ! 手違いだ! 107 00:07:34,321 --> 00:07:37,824 あっ! その結果 何を要求された? 108 00:07:37,824 --> 00:07:41,828 そっ それは…。 もう終わらせたのか? 109 00:07:41,828 --> 00:07:43,830 いや…。 110 00:07:46,166 --> 00:07:49,169 あっ キャット! もし その要求を➡ 111 00:07:49,169 --> 00:07:51,171 やめさせることができたら➡ 112 00:07:51,171 --> 00:07:53,506 私たちのこと 手伝ってもらえますか!? 113 00:07:53,506 --> 00:07:56,176 やめさせる? はい。 その権利➡ 114 00:07:56,176 --> 00:07:59,679 私が ヒューからもらいます! だから 私たちの作業を➡ 115 00:07:59,679 --> 00:08:02,782 手伝ってほしいんです! 何? 116 00:08:02,782 --> 00:08:07,120 新聖祭の砂糖菓子は 陛下や 国教会のためだけじゃない。 117 00:08:07,120 --> 00:08:11,291 王国に住む人たちの幸せを 願うためでもあります。 118 00:08:11,291 --> 00:08:14,461 いい砂糖菓子ができれば 幸運がきて➡ 119 00:08:14,461 --> 00:08:18,298 今年みたいな砂糖林檎の凶作も 来年は ないはず…。 120 00:08:18,298 --> 00:08:22,969 ん… ん~。 121 00:08:22,969 --> 00:08:26,139 まぁ あの野郎の言いなりよりは マシか。 122 00:08:26,139 --> 00:08:28,842 それじゃ…。 ふん。 123 00:08:31,144 --> 00:08:33,313 やってやる! 124 00:08:33,313 --> 00:08:35,482 (アン)シャル ありがとう! ヒューとのこと➡ 125 00:08:35,482 --> 00:08:39,152 思い出させてくれて。 単純バカ同士➡ 126 00:08:39,152 --> 00:08:41,488 話が進みそうになかったからな。 127 00:08:41,488 --> 00:08:44,324 ア… アハハ…。 128 00:08:44,324 --> 00:08:48,161 《アン:それでも シャルも 協力してくれて➡ 129 00:08:48,161 --> 00:08:50,163 うれしかったな》 130 00:08:52,332 --> 00:08:55,001 (ミスリル)あっ アンたちだ! 131 00:08:55,001 --> 00:08:57,504 おかえり~! 132 00:08:57,504 --> 00:09:00,607 あ? キャットは どうした? 133 00:09:00,607 --> 00:09:03,610 ヒュー! キャットに 言うことを聞いてもらう権利➡ 134 00:09:03,610 --> 00:09:06,946 私に譲って! 何? 135 00:09:06,946 --> 00:09:10,283 フッ さては アイツに突っぱねられたな? 136 00:09:10,283 --> 00:09:13,119 で… 俺から その権利をぶんどれば➡ 137 00:09:13,119 --> 00:09:17,457 手伝いに来ると。 う… そのとおりよ。 138 00:09:17,457 --> 00:09:20,627 でも お願い。 譲って。 断る。 139 00:09:20,627 --> 00:09:25,131 アイツが砂糖菓子を作るのは 自分が納得するときだけだ。 140 00:09:25,131 --> 00:09:28,134 そんなアイツを 好きに扱えるんだぞ? 141 00:09:28,134 --> 00:09:30,970 私たちも キャットが必要なの。 142 00:09:30,970 --> 00:09:34,140 そこまで お前さんを 甘やかす気はない。 143 00:09:34,140 --> 00:09:36,843 そんなに欲しけりゃ 俺からもぎ取れ。 144 00:09:40,980 --> 00:09:42,982 じゃ 取るわ。 145 00:09:42,982 --> 00:09:46,486 へぇ? 勝負でもするつもりか? 146 00:09:46,486 --> 00:09:50,490 本来 銀砂糖子爵は 国王陛下のため以外に➡ 147 00:09:50,490 --> 00:09:53,493 砂糖菓子を作るのは 禁じられている。 148 00:09:53,493 --> 00:09:56,296 だが 勝負となれば話は別だ。 149 00:10:02,669 --> 00:10:04,871 あっ…。 150 00:10:11,344 --> 00:10:13,680 勝負します! 151 00:10:13,680 --> 00:10:15,849 (サリム)向こう見ずな…。 152 00:10:15,849 --> 00:10:18,351 マジかよ…。 153 00:10:18,351 --> 00:10:21,354 フッ 受けて立とう➡ 154 00:10:21,354 --> 00:10:25,358 銀砂糖師 アン・ハルフォード。 155 00:10:25,358 --> 00:10:28,862 判定は… そうだな➡ 156 00:10:28,862 --> 00:10:32,365 何も食べずに困っている 妖精がいると聞いた。 157 00:10:32,365 --> 00:10:36,369 (ヒュー)その妖精に食べさせることが できたほうが勝ちだ。 158 00:10:36,369 --> 00:10:39,038 ノアに? 159 00:10:39,038 --> 00:10:41,708 わかった。 それでいいわ! 160 00:10:41,708 --> 00:10:45,712 よし! 今晩中に 用具一式と 銀砂糖を持ってこい。 161 00:10:45,712 --> 00:10:48,548 銀砂糖は アンの分もだ! はい。 162 00:10:48,548 --> 00:10:52,385 そういうことだ コリンズ! 滞在させてもらうぞ! 163 00:10:52,385 --> 00:10:54,721 承知しましたよ。 164 00:10:54,721 --> 00:10:56,723 楽しみだ アン。 165 00:11:00,660 --> 00:11:03,496 (ミスリル)カーッ! ヒューと勝負だぁ!? 166 00:11:03,496 --> 00:11:06,165 勝てるわけないだろ~! 167 00:11:06,165 --> 00:11:09,002 ま… まだわかんないでしょ? 168 00:11:09,002 --> 00:11:11,337 (エリオット/ミスリル)ハァ…。 169 00:11:11,337 --> 00:11:13,506 ホント ムチャすぎる。 170 00:11:13,506 --> 00:11:17,677 今から作って 明日には食わせなきゃなんて。 171 00:11:17,677 --> 00:11:20,847 とりあえず 俺は暖炉に戻るよ。 172 00:11:20,847 --> 00:11:23,516 このことは アンから みんなに言っといてね。 173 00:11:23,516 --> 00:11:25,818 俺からは とても無理だ…。 174 00:11:29,188 --> 00:11:43,202 ♬~ 175 00:11:43,202 --> 00:11:45,371 《みんな…》 176 00:11:45,371 --> 00:11:49,208 アン! ヘヘッ。 177 00:11:49,208 --> 00:11:52,378 ほら これつけろよ! まめが潰れたんだろ! 178 00:11:52,378 --> 00:11:54,380 (ヴァレンタイン)大丈夫ですか? 179 00:11:56,382 --> 00:11:59,218 みんな ちょっと話があるんだけど…。 180 00:11:59,218 --> 00:12:01,154 (ナディール)聞いてるよ エリオットから。 181 00:12:01,154 --> 00:12:03,489 えっ? (ナディール/ミスリル)ヒヒッ。 182 00:12:03,489 --> 00:12:06,159 (ヴァレンタイン)大丈夫です。 お任せしますよ。 183 00:12:06,159 --> 00:12:09,329 その間 アンの分も頑張りますから。 184 00:12:09,329 --> 00:12:11,664 俺たちは 俺たちの仕事をする。 185 00:12:11,664 --> 00:12:13,100 アンタは アンタの仕事をしろ。 186 00:12:13,100 --> 00:12:16,669 (キング)そのとおり。 もうひと踏ん張りしようぜ! 187 00:12:16,669 --> 00:12:19,839 なっ! (ナディールたち)おう! (ヴァレンタイン)はい。 188 00:12:19,839 --> 00:12:23,343 《やらなきゃ。 私は 私の仕事を。 189 00:12:23,343 --> 00:12:26,045 勝たなきゃ みんなのためにも》 190 00:12:32,352 --> 00:12:35,855 砂糖菓子 食べてもらえるといいな。 191 00:12:35,855 --> 00:12:38,358 どちらのも食べない可能性もある。 192 00:12:38,358 --> 00:12:40,693 そうね…。 193 00:12:40,693 --> 00:12:43,529 でも 食べさせる自信があるから➡ 194 00:12:43,529 --> 00:12:46,366 ヒューは提案したんじゃないかな。 195 00:12:46,366 --> 00:12:48,368 妖精にとって 砂糖菓子は➡ 196 00:12:48,368 --> 00:12:50,670 それほど 魅力的なものなんでしょう? 197 00:12:54,874 --> 00:12:57,710 自分にとって 意味のある形で➡ 198 00:12:57,710 --> 00:13:01,147 美しければ 美しいほど 香りは甘い。 199 00:13:01,147 --> 00:13:04,150 吸い寄せられる衝動は➡ 200 00:13:04,150 --> 00:13:07,320 愛しいものに 口づけしたくなるのに似ている。 201 00:13:07,320 --> 00:13:09,489 (アン)ノアにとっては そんなの➡ 202 00:13:09,489 --> 00:13:12,659 ハーバート様以外に あるのかな…。 203 00:13:12,659 --> 00:13:15,328 もう寝ろ。 明日は忙しい。 204 00:13:15,328 --> 00:13:17,830 シャルは? ソイツを見ておく。 205 00:13:17,830 --> 00:13:22,001 そんな シャルだけ起きてるなんて…。 206 00:13:22,001 --> 00:13:24,003 大切な勝負をするんだろう。 207 00:13:24,003 --> 00:13:26,673 でも… あっ。 208 00:13:26,673 --> 00:13:31,678 また おやすみのキスが必要か? 209 00:13:31,678 --> 00:13:33,880 必要なら してやるが。 210 00:13:38,851 --> 00:13:42,689 寝ろ。 211 00:13:42,689 --> 00:13:44,857 お… おやすみ。 212 00:13:44,857 --> 00:13:48,561 (ドアの開閉音) 213 00:13:54,701 --> 00:13:59,539 (サリム)子爵。 アンが 朝食を持ってきてくれましたよ。 214 00:13:59,539 --> 00:14:01,841 また こんなに散らかして…。 215 00:14:05,478 --> 00:14:07,647 (片づける音) 216 00:14:07,647 --> 00:14:10,983 本は大切にと お願いしましたよね。 217 00:14:10,983 --> 00:14:13,152 貸し出してくれた教父にも 気をつけろと➡ 218 00:14:13,152 --> 00:14:15,321 言われているんです。 219 00:14:15,321 --> 00:14:18,324 返却に行く 私の身にもなってください。 220 00:14:18,324 --> 00:14:21,160 気をつけろってのは そういう意味じゃない。 221 00:14:21,160 --> 00:14:23,663 誰にも見せるなってことだ。 222 00:14:23,663 --> 00:14:27,333 ここにあるのは 俺に 爵位がなければ閲覧できない➡ 223 00:14:27,333 --> 00:14:29,669 いわゆる禁書ばかりだからな。 224 00:14:29,669 --> 00:14:33,005 禁書? な… 何が書いてあるの? 225 00:14:33,005 --> 00:14:36,008 敵に 塩を送るわけにはいかないな。 226 00:14:38,511 --> 00:14:41,013 何を作るか もう決めたか? 227 00:14:41,013 --> 00:14:43,683 う… ううん まだ…。 228 00:14:43,683 --> 00:14:45,852 早くしろよ。 229 00:14:45,852 --> 00:14:48,354 わかってる。 230 00:14:48,354 --> 00:14:50,690 そうだ アン 朝食のあとに➡ 231 00:14:50,690 --> 00:14:53,092 行きたい所があるんだが。 232 00:14:58,531 --> 00:15:00,967 ノア ちょっといいかしら。 233 00:15:00,967 --> 00:15:03,970 あなたと 話したいって人がいて…。 234 00:15:03,970 --> 00:15:06,639 (ノア)ん… あ…。 235 00:15:06,639 --> 00:15:08,641 (ヒュー)邪魔するぞ。 236 00:15:08,641 --> 00:15:11,477 銀砂糖子爵の ヒュー・マーキュリーだ。 237 00:15:11,477 --> 00:15:14,313 えっ 銀砂糖子爵様? 238 00:15:14,313 --> 00:15:17,483 う…。 そのままでいい。 239 00:15:17,483 --> 00:15:20,486 それより 少し聞きたいことがある。 240 00:15:20,486 --> 00:15:23,156 えっ? 241 00:15:23,156 --> 00:15:26,492 ハーバート殿は チェンバー家の紋章に恥じぬ➡ 242 00:15:26,492 --> 00:15:29,328 立派な方だったか? はい。 243 00:15:29,328 --> 00:15:32,331 フィッフが好きだったと聞くが。 244 00:15:32,331 --> 00:15:35,334 はい。 失礼ながら➡ 245 00:15:35,334 --> 00:15:39,672 あまり お上手では ありませんでしたが…。 246 00:15:39,672 --> 00:15:43,342 上手ではなかった? はい。 247 00:15:43,342 --> 00:15:46,512 だから 相手をするのも 僕だけで…。 248 00:15:46,512 --> 00:15:49,348 ん… そうか。 249 00:15:49,348 --> 00:15:52,351 よし わかった 邪魔したな。 250 00:15:52,351 --> 00:15:55,054 あとで礼に いいものを持ってきてやる。 251 00:15:57,023 --> 00:16:00,626 《アン:ノアにとって 意味があって 食べてくれるもの…》 252 00:16:02,795 --> 00:16:05,965 《ハーバート様の姿を 砂糖菓子で再現すれば➡ 253 00:16:05,965 --> 00:16:08,301 喜ぶかもしれない。 254 00:16:08,301 --> 00:16:12,305 フィラックス公のときみたいに…。 255 00:16:12,305 --> 00:16:14,307 でも…》 256 00:16:17,476 --> 00:16:20,780 (グラディス)銀砂糖子爵と 勝負をするらしいな。 257 00:16:23,816 --> 00:16:25,985 あっ…。 なんだ? 258 00:16:25,985 --> 00:16:30,156 私に近寄るなと シャルに忠告でもされたのか? 259 00:16:30,156 --> 00:16:32,358 そういうわけじゃないけど…。 260 00:16:34,494 --> 00:16:38,998 う…。 フッ 心配しないでほしい。 261 00:16:38,998 --> 00:16:42,168 私は 彼と とても近い存在だ。 262 00:16:42,168 --> 00:16:45,338 ただ 私も 彼の真意が読めないから➡ 263 00:16:45,338 --> 00:16:49,342 打ち明けられないだけでね。 近い? 264 00:16:49,342 --> 00:16:51,844 だから 私は 彼や➡ 265 00:16:51,844 --> 00:16:55,181 彼の大事なものに 悪意は持たない。 266 00:16:55,181 --> 00:16:58,684 彼を傷つけるつもりもない。 267 00:16:58,684 --> 00:17:02,288 アン 私はね 彼と…。 (ドアの開く音) 268 00:17:02,288 --> 00:17:04,790 何をしてるの!? 269 00:17:04,790 --> 00:17:07,126 あ…。 フッ。 270 00:17:07,126 --> 00:17:10,296 なんでもない。 アンに 銀砂糖子爵との➡ 271 00:17:10,296 --> 00:17:13,132 勝負について 聞いていただけだよ。 272 00:17:13,132 --> 00:17:16,802 勝負? 銀砂糖子爵と? 273 00:17:16,802 --> 00:17:20,006 本気? それしかないんです。 274 00:17:22,475 --> 00:17:26,312 勝てっこないのに どうして…。 275 00:17:26,312 --> 00:17:28,648 え…。 276 00:17:28,648 --> 00:17:30,650 行きましょう グラディス。 277 00:17:30,650 --> 00:17:33,553 あぁ。 またね アン。 278 00:17:38,157 --> 00:17:40,159 今のって…。 279 00:17:52,171 --> 00:17:55,007 (シャル)よくも 飽きずに眺めているな。 280 00:17:55,007 --> 00:17:57,009 何か思いついたか? 281 00:17:59,011 --> 00:18:02,114 なんにも…。 傷つけられて かわいそうだな➡ 282 00:18:02,114 --> 00:18:05,618 とか もういないのに ずっと見てるなんて➡ 283 00:18:05,618 --> 00:18:07,820 つらいな とか…。 284 00:18:10,122 --> 00:18:13,125 見えない何かがあるのかもな。 285 00:18:13,125 --> 00:18:16,963 アイツにしか見えない何かが。 286 00:18:16,963 --> 00:18:19,465 見えない何か…。 287 00:18:19,465 --> 00:18:23,970 そうね。 もし 昔を思い返すためだけなら➡ 288 00:18:23,970 --> 00:18:25,972 ここまで来る必要はないもの。 289 00:18:27,974 --> 00:18:31,143 (アン)この肖像画には 何かがある。 290 00:18:31,143 --> 00:18:35,047 あるはずなのに 見えない 何かが…。 291 00:18:41,821 --> 00:18:53,165 ♬~ 292 00:18:53,165 --> 00:18:57,169 ねぇ シャル この肖像画って 下ろせる? 293 00:18:57,169 --> 00:18:59,171 あぁ。 294 00:19:06,278 --> 00:19:08,481 あっ…。 295 00:19:13,119 --> 00:19:16,455 (シャル)これは…。 (アン)紋章よね。 296 00:19:16,455 --> 00:19:19,291 チェンバー家の? こんなところに➡ 297 00:19:19,291 --> 00:19:23,295 まだあったのか。 王家の目を免れて…。 298 00:19:23,295 --> 00:19:25,297 ノアも知ってたんだわ。 299 00:19:25,297 --> 00:19:28,467 これが ここに隠れていることを。 300 00:19:28,467 --> 00:19:30,803 紋章は貴族の誇り。 301 00:19:30,803 --> 00:19:35,641 唯一残った ハーバート様の心の形。 302 00:19:35,641 --> 00:19:38,044 これこそ ノアが見ていたもの…。 303 00:19:40,479 --> 00:19:44,150 シャル 私… これを作る。 304 00:19:44,150 --> 00:19:47,820 ん… 禁忌の紋章だ。 305 00:19:47,820 --> 00:19:51,323 ミルズランド王家が この世から存在を消している。 306 00:19:51,323 --> 00:19:56,162 それをよみがえらせるのか? 銀砂糖師のお前が。 307 00:19:56,162 --> 00:20:01,167 確かに 王家に逆らってるって 見なされるかもしれない。 308 00:20:01,167 --> 00:20:05,838 けど この紋章が 人の目に触れたからって何? 309 00:20:05,838 --> 00:20:08,674 チェンバー家の人は もういない。 310 00:20:08,674 --> 00:20:12,344 私は これを 王家のために作るわけじゃない。 311 00:20:12,344 --> 00:20:15,848 これを必要としている 人のために作るの。 312 00:20:15,848 --> 00:20:20,519 だって 求められる最上のものを 作るのが職人でしょ。 313 00:20:20,519 --> 00:20:23,522 誰かが求めている 可能性があるなら➡ 314 00:20:23,522 --> 00:20:25,858 私は作る。 315 00:20:25,858 --> 00:20:29,695 怖いもの知らずだな。 王家を敵に回すなど。 316 00:20:29,695 --> 00:20:32,364 王家と ケンカするわけじゃないもの。 317 00:20:32,364 --> 00:20:35,034 わかってもらえないかも しれないけど➡ 318 00:20:35,034 --> 00:20:37,636 だからって 作らないわけにはいかない。 319 00:20:40,372 --> 00:20:43,709 フッ…。 320 00:20:43,709 --> 00:20:46,712 作れ。 お前が作りたいものを。 321 00:20:48,714 --> 00:20:53,052 それで何が起こっても 必ず俺が守ってやる。 322 00:20:53,052 --> 00:20:56,155 誓う。 ずっとそばにいる。 323 00:21:06,999 --> 00:21:09,101 《シャルが守ってくれる…》