1 00:00:14,270 --> 00:00:33,289 ~ 2 00:00:33,289 --> 00:00:36,125 (エリオット)あの妖精は 君の銀砂糖の在りかを 3 00:00:36,125 --> 00:00:40,964 聞き出すために ブリジットに羽を渡したんだよ。 4 00:00:40,964 --> 00:00:43,132 (アン)羽を? 5 00:00:43,132 --> 00:00:48,137 (エリオット)君のために 彼は自由を売った。 6 00:00:48,137 --> 00:00:50,640 (キース)アン どうしたの? 7 00:00:50,640 --> 00:00:56,312 (エリオット)あらららら… ごめんね。 驚かせすぎたみたい。 8 00:00:56,312 --> 00:00:58,812 (キャット)テメェ 何しやがった? 9 00:02:44,787 --> 00:02:46,789 (壁に押しつける音) 10 00:02:46,789 --> 00:02:49,292 (エリオット)おわっ。 (キャット)シャルの羽を渡しただと!? 11 00:02:49,292 --> 00:02:52,295 テメェがついてて なんで そんなことになってんだ!? 12 00:02:52,295 --> 00:02:55,298 (エリオット)そんなことって… 問題ある? 13 00:02:55,298 --> 00:02:58,634 アンの銀砂糖は 戻ってきたんじゃない? 14 00:02:58,634 --> 00:03:01,304 その代償が シャルか? 15 00:03:01,304 --> 00:03:04,140 取り引きしたのは ブリジットと シャルだよ。 16 00:03:04,140 --> 00:03:07,643 俺が何かしたわけじゃないし。 17 00:03:07,643 --> 00:03:10,480 あなたって人を見損ないました。 18 00:03:10,480 --> 00:03:12,582 あれ 行っちゃうんだ。 19 00:03:12,582 --> 00:03:15,418 (キース)ヒングリーさん…。 20 00:03:15,418 --> 00:03:19,255 (アン)どうして シャルは ここまでしてくれたの? 21 00:03:19,255 --> 00:03:23,926 今年はダメでも 来年があるのに…。 22 00:03:23,926 --> 00:03:28,931 ごめん アン。 僕が 彼に教えてしまったから。 23 00:03:28,931 --> 00:03:31,100 アンは目立ちすぎたんだ。 24 00:03:31,100 --> 00:03:34,604 昨年の品評会と 前フィラックス公の件で 25 00:03:34,604 --> 00:03:36,939 嫉妬の対象になってる 26 00:03:36,939 --> 00:03:40,109 今年 銀砂糖師になれなければ 27 00:03:40,109 --> 00:03:43,279 来年から銀砂糖は手に入らない…。 28 00:03:43,279 --> 00:03:46,279 このことを シャルに…。 ハッ…。 29 00:03:48,284 --> 00:03:52,084 《どうしよう… 何もわかってなかった》 30 00:03:56,793 --> 00:03:58,795 アン…。 31 00:03:58,795 --> 00:04:01,297 (ミスリル)おい アン。 今すぐ工房に行って 32 00:04:01,297 --> 00:04:03,397 あの女と話をつけよう! 33 00:04:05,802 --> 00:04:08,304 そうだね。 行こう アン。 34 00:04:08,304 --> 00:04:10,604 大丈夫 僕も一緒にいるよ。 35 00:04:14,076 --> 00:04:19,248 ミスリル キース…。 (エリオット)いや あそこにはいないよ。 36 00:04:19,248 --> 00:04:23,920 ミルズフィールド… ペイジ工房の 本工房へ帰っちゃったんだ。 37 00:04:23,920 --> 00:04:26,088 どういうことだよ! 38 00:04:26,088 --> 00:04:30,426 実は グレンさんの具合が悪いって 手紙が来てね。 39 00:04:30,426 --> 00:04:33,930 (アン)グレンさんって…。 (エリオット)ペイジ工房のおさだよ。 40 00:04:33,930 --> 00:04:38,267 それで帰郷したんだ。 一足遅かったね。 41 00:04:38,267 --> 00:04:40,267 そんな…。 42 00:04:43,272 --> 00:04:47,276 さてと 俺も ラドクリフ殿の許しを得たし 43 00:04:47,276 --> 00:04:50,279 ミルズフィールドへ帰ろうと思うんだ。 44 00:04:50,279 --> 00:04:53,449 グレンさんの容体が気になるし…。 45 00:04:53,449 --> 00:04:57,453 ってことで 一緒に来る? アン。 あ…。 46 00:04:57,453 --> 00:05:00,623 君は 銀砂糖師になったんだろう? 47 00:05:00,623 --> 00:05:03,125 もし ペイジ工房の本工房で 48 00:05:03,125 --> 00:05:06,128 銀砂糖師として 働いてくれるなら 49 00:05:06,128 --> 00:05:08,631 シャルを取り戻す機会を つくってあげられるかも 50 00:05:08,631 --> 00:05:13,069 しれないけど どう? なんのつもりなんですか 51 00:05:13,069 --> 00:05:15,905 コリンズさん。 コイツ 絶対何か 52 00:05:15,905 --> 00:05:19,742 たくらんでやがるんだ。 別に つもりも何も 53 00:05:19,742 --> 00:05:22,078 ただの親切だよ? 54 00:05:22,078 --> 00:05:27,416 それは 私に ペイジ工房派に 所属しろってことですか? 55 00:05:27,416 --> 00:05:29,616 そういうこと。 56 00:05:32,922 --> 00:05:35,258 行きます。 ミルズフィールドへ。 57 00:05:35,258 --> 00:05:37,927 えぇっ? あ… アン 慎重に考えたほうが 58 00:05:37,927 --> 00:05:40,930 いいよ。 こんなの 裏があるに決まってる。 59 00:05:40,930 --> 00:05:44,100 君にとって よくないことがあったら…。 60 00:05:44,100 --> 00:05:47,103 私は シャルのいる場所に行きたい。 61 00:05:47,103 --> 00:05:51,274 それに ペイジ派の本工房で 働かせてくれるっていうなら 62 00:05:51,274 --> 00:05:53,374 職人として 望むところだもの。 63 00:05:56,779 --> 00:05:59,115 いいねぇ。 64 00:05:59,115 --> 00:06:01,815 待ってたんだよね そういう感じ。 65 00:06:03,786 --> 00:06:05,788 (ミスリル)荷造りは終わりか? 66 00:06:05,788 --> 00:06:09,792 (アン)うん。 (ミスリル)出発は朝だよな? 67 00:06:09,792 --> 00:06:11,794 うん。 68 00:06:11,794 --> 00:06:15,231 気になるよな シャル・フェン・シャルのこと。 69 00:06:15,231 --> 00:06:18,734 でも 俺はさ ヤツの気持ちも すごくわかるんだ。 70 00:06:18,734 --> 00:06:22,738 そうしたいから したんだ。 アンは気にしなくていい。 71 00:06:22,738 --> 00:06:25,241 うん ありがとう。 72 00:06:25,241 --> 00:06:28,244 それでも私は シャルを助けたい。 73 00:06:28,244 --> 00:06:30,580 自由になってもらいたいの。 74 00:06:30,580 --> 00:06:33,416 アイツのことだから 余計なお世話だ とか 75 00:06:33,416 --> 00:06:36,586 言いかねないぞ。 そうかもしれない。 76 00:06:36,586 --> 00:06:40,886 けど 私が我慢できない。 自分のためなの。 77 00:06:43,593 --> 00:06:46,262 そっか… うん わかった。 78 00:06:46,262 --> 00:06:48,264 なら 取り戻そうぜ。 79 00:06:48,264 --> 00:06:50,266 そうと決まれば腹ごしらえだな。 80 00:06:50,266 --> 00:06:53,769 俺様が夕飯を運んできてやるよ! 81 00:06:53,769 --> 00:06:57,106 (ドアの開く音) 82 00:06:57,106 --> 00:06:59,306 ミスリル…。 83 00:07:01,611 --> 00:07:05,281 《これは シャルが 私に…》 84 00:07:05,281 --> 00:07:08,784 (ノック) 85 00:07:08,784 --> 00:07:11,787 (ヒュー)よぉ なりたてほやほやの銀砂糖師。 86 00:07:11,787 --> 00:07:13,787 (アン)ヒュー!? フッ。 87 00:07:15,725 --> 00:07:18,227 (アン)私に話って? (ヒュー)アン お前 88 00:07:18,227 --> 00:07:21,230 キャットが俺のことを 大嫌いなのは知ってるよな? 89 00:07:21,230 --> 00:07:24,066 あぁ えっと…。 いいさ 90 00:07:24,066 --> 00:07:26,736 嫌われてるのは百も承知だ。 91 00:07:26,736 --> 00:07:29,739 そのキャットが 珍しく俺を訪ねてきた。 92 00:07:29,739 --> 00:07:32,908 しかも 頼み事があると言ってな。 93 00:07:32,908 --> 00:07:36,746 アン お前のことだ。 私? 94 00:07:36,746 --> 00:07:40,583 そう。 銀砂糖子爵の権限を使って 95 00:07:40,583 --> 00:07:45,254 ペイジ工房派の娘が連れてった シャルを取り戻してくれ とな。 96 00:07:45,254 --> 00:07:49,425 あっ…。 銀砂糖精製の監督だったアイツは 97 00:07:49,425 --> 00:07:52,928 今回のお前の件で 責任を感じてるらしい。 98 00:07:52,928 --> 00:07:55,765 でも キャットには なんの責任も…。 99 00:07:55,765 --> 00:07:58,601 俺もそう言ってやった。 100 00:07:58,601 --> 00:08:03,939 けど アイツは 誰かさんと一緒で 基本 お人よしだからな。 101 00:08:03,939 --> 00:08:07,610 で だ。 俺が ペイジ工房派に圧力をかけ 102 00:08:07,610 --> 00:08:10,446 シャルを取り戻すことは可能だ。 103 00:08:10,446 --> 00:08:15,051 まぁ 横暴な振る舞いではあるがな。 104 00:08:15,051 --> 00:08:18,387 それは… ごめんなさい ヒュー。 105 00:08:18,387 --> 00:08:20,389 それは やめてほしい。 106 00:08:20,389 --> 00:08:24,060 キャットの気持ちは ありがたいけど…。 107 00:08:24,060 --> 00:08:26,562 でも 自分の愚かさは 自分で償わないと 108 00:08:26,562 --> 00:08:29,065 意味がないから。 109 00:08:29,065 --> 00:08:33,903 シャルは私が自由にする。 必ず自分の力で助ける。 110 00:08:33,903 --> 00:08:37,907 そうじゃなきゃ シャルがくれた 王家勲章を手にして 111 00:08:37,907 --> 00:08:40,407 堂々と 銀砂糖師だって名乗れない! 112 00:08:42,745 --> 00:08:46,916 フッ… 俺の勝ちだ。 え? 勝ち? 113 00:08:46,916 --> 00:08:49,085 お前なら そう言うだろうと 114 00:08:49,085 --> 00:08:51,921 俺は キャットの願いをはねつけた。 115 00:08:51,921 --> 00:08:54,256 それでも アイツが 引こうとしないから 116 00:08:54,256 --> 00:08:57,093 賭けをしたんだ。 お前が 俺の手出しを 117 00:08:57,093 --> 00:08:59,428 望むかどうかをな。 118 00:08:59,428 --> 00:09:01,430 負けたキャットは 俺の言うことを 119 00:09:01,430 --> 00:09:04,100 な~んでも聞いてくれるそうだぜ。 120 00:09:04,100 --> 00:09:07,937 うっ ぎゅ… なんでもって…。 121 00:09:07,937 --> 00:09:10,606 さ~て 何をしてもらおうか。 122 00:09:10,606 --> 00:09:13,209 アイツが泣いて嫌がることは…。 うっ… ヒュー! 123 00:09:13,209 --> 00:09:16,378 ハハッ アイツをいじめるのは 出会ったころからの 124 00:09:16,378 --> 00:09:18,881 俺の趣味だからな。 諦めろ。 125 00:09:18,881 --> 00:09:22,218 そんな 悪趣味な…。 しかたないさ。 126 00:09:22,218 --> 00:09:24,887 すぐに ニャーニャー騒ぐから アイツをからかうのは 127 00:09:24,887 --> 00:09:26,887 おもしろいんだ。 128 00:09:28,891 --> 00:09:32,591 アン 本気で シャルを 取り戻しに行くんだな? 129 00:09:35,231 --> 00:09:37,733 この1年は 銀砂糖師としての地位を 130 00:09:37,733 --> 00:09:41,737 確立するために働く 大切な時期だ。 131 00:09:41,737 --> 00:09:45,741 ヒュー:ここをしくじれば 王家勲章は まぐれだと言われる。 132 00:09:45,741 --> 00:09:50,246 特にお前は女だ。 世間の目は厳しい。 133 00:09:50,246 --> 00:09:54,083 それでも お前にとって シャルを取り戻すことが 134 00:09:54,083 --> 00:09:58,587 銀砂糖師と名乗るための 第一歩なんだとしたら… 135 00:09:58,587 --> 00:10:01,423 《取り戻す。 必ず》 136 00:10:01,423 --> 00:10:05,094 いいねぇ 女の子と2人旅。 心が弾む。 137 00:10:05,094 --> 00:10:07,763 おい! なんでお前がいるんだよ! 138 00:10:07,763 --> 00:10:10,766 それに 2人って 俺様もいるんだぞ! 139 00:10:10,766 --> 00:10:13,602 あぁ ごめんごめん。 プラス おまけがいたか。 140 00:10:13,602 --> 00:10:16,105 ふざけるな~! 141 00:10:16,105 --> 00:10:19,275 それはそうと シャルって アンの恋人? 142 00:10:19,275 --> 00:10:21,610 えぇっ!? ちちち… 違います! 143 00:10:21,610 --> 00:10:24,947 じゃあ 片思い? 切ないなぁ。 144 00:10:24,947 --> 00:10:27,347 あっ 見えてきた。 145 00:10:29,618 --> 00:10:33,818 (エリオット)あそこら辺の建物が 全部 ペイジ工房の本工房だ。 146 00:10:39,795 --> 00:10:42,298 (オーランド)誰だ? アンタ。 147 00:10:42,298 --> 00:10:48,637 あの… エリオット・コリンズさんに誘われて ここで働くために来ました。 148 00:10:48,637 --> 00:10:52,308 アン・ハルフォードです。 エリオット? 149 00:10:52,308 --> 00:10:54,977 あなたは? (エリオット)おっと 150 00:10:54,977 --> 00:10:59,481 もう対面しちゃった? エリオット これは? 151 00:10:59,481 --> 00:11:02,985 (エリオット)アン・ハルフォード。 俺が ルイストンでスカウトしてきた 152 00:11:02,985 --> 00:11:05,988 銀砂糖師なんだよね。 銀砂糖師? 153 00:11:05,988 --> 00:11:08,490 そっ。 かわいいだろ? 明日から 一緒に 154 00:11:08,490 --> 00:11:11,990 仕事をすることになるんだ。 仲よくしてくれよな。 155 00:11:15,431 --> 00:11:17,433 なんだ あれ。 156 00:11:17,433 --> 00:11:21,770 あれは オーランド・ラングストン。 ここの職人頭だ。 157 00:11:21,770 --> 00:11:26,942 腕はいいよ。 俺と同い年のわりに 気難しいけどね。 158 00:11:26,942 --> 00:11:29,342 さっ 母屋に行こう。 159 00:11:31,614 --> 00:11:35,314 グレンさん さっき話をした子を 連れてきましたよ。 160 00:11:37,620 --> 00:11:42,958 (グレン)私が グレン・ペイジだ。 ペイジ工房の おさを務めている。 161 00:11:42,958 --> 00:11:46,962 はじめまして。 アン・ハルフォードと申します。 162 00:11:46,962 --> 00:11:51,300 なるほど… 間違いなく女の子だね。 163 00:11:51,300 --> 00:11:54,637 でも だからこそかもしれないな。 164 00:11:54,637 --> 00:11:58,307 ん? こんなありさまで失礼するよ。 165 00:11:58,307 --> 00:12:02,645 心臓の病でね。 王家勲章を手に入れたとは 166 00:12:02,645 --> 00:12:07,149 立派なものだ。 その銀砂糖師の君が 167 00:12:07,149 --> 00:12:12,154 派閥の中で 最も規模が小さい 我々の工房で働くというのかい? 168 00:12:12,154 --> 00:12:15,758 はい。 (グレン)昨日 ブリジットが連れ帰った 169 00:12:15,758 --> 00:12:18,594 あの妖精だね? そうです。 170 00:12:18,594 --> 00:12:20,930 私たち ずっと一緒に旅をしてきて…。 171 00:12:20,930 --> 00:12:22,932 だから…。 君は ここで仕事を 172 00:12:22,932 --> 00:12:27,603 することになったら 力を尽くしてくれるか? 173 00:12:27,603 --> 00:12:30,773 仕事をするからには 手を抜きません。 174 00:12:30,773 --> 00:12:32,773 力を尽くします。 175 00:12:35,945 --> 00:12:37,947 (グレン)それならば いいよ。 176 00:12:37,947 --> 00:12:40,449 早速 明日から働いてもらおう。 177 00:12:40,449 --> 00:12:43,285 (ブリジット)待って お父様 本気なの!? 178 00:12:43,285 --> 00:12:45,287 あぁ。 女の子よ!? 179 00:12:45,287 --> 00:12:48,290 お父様 昔から 私に言ってたじゃない。 180 00:12:48,290 --> 00:12:50,960 女には 砂糖菓子職人は無理だって。 181 00:12:50,960 --> 00:12:55,464 なのに この子を雇うの? 私はダメなのに どうして! 182 00:12:55,464 --> 00:12:59,468 派閥のおさの娘である お前の立場では無理だ。 183 00:12:59,468 --> 00:13:03,639 それは 変わらない事実だ。 わかるな? 184 00:13:03,639 --> 00:13:06,339 う…。 わかっているな? 185 00:13:09,478 --> 00:13:11,480 えぇ…。 186 00:13:11,480 --> 00:13:16,085 《アン:ブリジットさんは 砂糖菓子職人に なりたかったの? 187 00:13:16,085 --> 00:13:20,923 でも どうして? 私はよくて おさの娘では ダメなの?》 188 00:13:20,923 --> 00:13:24,259 失礼した。 それで仕事だが 189 00:13:24,259 --> 00:13:28,430 君には 作業全般の 監督責任者になってもらう。 190 00:13:28,430 --> 00:13:30,766 職人頭だ。 えっ!? 191 00:13:30,766 --> 00:13:33,769 本来ならば エリオットがすべきだが 192 00:13:33,769 --> 00:13:37,606 彼には 派閥のおさの仕事を 代理でやらせている。 193 00:13:37,606 --> 00:13:40,109 それで 今は オーランドさんが…。 194 00:13:40,109 --> 00:13:44,947 だが 銀砂糖師である君が 普通の職人の下で働くことは 195 00:13:44,947 --> 00:13:50,285 ありえない。 必然的に 職人頭になるんだ。 196 00:13:50,285 --> 00:13:54,623 でも 私は 昨日 王家勲章を授かったばかりで…。 197 00:13:54,623 --> 00:13:57,626 授かった以上 銀砂糖師として働くことを 198 00:13:57,626 --> 00:14:02,631 要求されるのは 当然であり 責任だ。 199 00:14:02,631 --> 00:14:05,467 《責任…。 200 00:14:05,467 --> 00:14:10,367 私が ここで逃げたら 王家勲章を持つ資格はない》 201 00:14:12,408 --> 00:14:17,746 わかりました。 ペイジ工房派の 職人頭として働きます。 202 00:14:17,746 --> 00:14:20,749 期待しているよ。 エリオットに言わせれば 203 00:14:20,749 --> 00:14:23,749 君は 最初の銀砂糖らしい。 204 00:14:29,091 --> 00:14:31,760 最初の銀砂糖? 205 00:14:31,760 --> 00:14:33,929 (グレン)エリオットから聞くといい。 206 00:14:33,929 --> 00:14:36,932 それで あの妖精のことだが 207 00:14:36,932 --> 00:14:41,270 もし君が 我々の期待どおりの 働きをしてくれたら 208 00:14:41,270 --> 00:14:44,606 私は 君に返すつもりだ。 209 00:14:44,606 --> 00:14:48,110 本当ですか!? お父様! 彼は私のものなのよ! 210 00:14:48,110 --> 00:14:50,112 勝手に 何言って…。 お前は ペイジ工房の 211 00:14:50,112 --> 00:14:55,117 創始者一族の娘だろう。 いずれ エリオットと結婚し 212 00:14:55,117 --> 00:14:57,619 工房を継ぐ役目がある。 213 00:14:57,619 --> 00:15:00,319 そこに あの妖精を 連れてはいけない。 214 00:15:03,292 --> 00:15:06,795 いくら妖精でも 男連れの花嫁なんて 215 00:15:06,795 --> 00:15:10,132 俺も嫌かなぁ。 そんな…。 216 00:15:10,132 --> 00:15:13,068 嫌よ 嫌… みんな 勝手に決めないで! 217 00:15:13,068 --> 00:15:16,068 ブリジット お前は誰の娘だ? 218 00:15:18,740 --> 00:15:22,040 私は… グレン・ペイジの娘よ。 219 00:15:24,079 --> 00:15:26,915 わかったわ。 でも 220 00:15:26,915 --> 00:15:30,252 あの子が 何もできなかったら渡さない! 221 00:15:30,252 --> 00:15:32,421 (ドアの開く音) 222 00:15:32,421 --> 00:15:36,258 ハァ… すまない エリオット。 223 00:15:36,258 --> 00:15:38,358 かまいませんよ 俺は。 224 00:15:43,098 --> 00:15:46,602 ひどいわ… エリオットも お父様も 225 00:15:46,602 --> 00:15:49,102 みんな 工房のことしか考えない。 226 00:15:52,441 --> 00:15:55,777 誰も 私のことを考えてくれない。 227 00:15:55,777 --> 00:15:59,114 昔から みんな… みんな ひどい! 228 00:15:59,114 --> 00:16:01,283 (花瓶が割れる音) 229 00:16:01,283 --> 00:16:06,288 (シャル)騒がしいな。 ハァ ハァ ハァ…。 230 00:16:06,288 --> 00:16:10,125 エリオットが アン・ハルフォードを連れてきたわ。 231 00:16:10,125 --> 00:16:13,896 うれしいわよね わかってるわ。 232 00:16:13,896 --> 00:16:18,400 アンは ここで働くわ。 それで仕事をうまくこなしたら 233 00:16:18,400 --> 00:16:22,070 お父様は あなたの羽を アンに返すって。 234 00:16:22,070 --> 00:16:27,075 やったな アン! シャル・フェン・シャルを取り戻せるぞ! 235 00:16:27,075 --> 00:16:30,412 うまくいってくれたら 俺もうれしいけどね。 236 00:16:30,412 --> 00:16:32,748 アンには悪いことしたし。 237 00:16:32,748 --> 00:16:35,417 ブリジットと シャルが 取り引きしたとき 238 00:16:35,417 --> 00:16:38,587 銀砂糖の在りかを知るには しかたないと思ったんだけど 239 00:16:38,587 --> 00:16:41,423 同時に 使えると思っちゃったんだよね。 240 00:16:41,423 --> 00:16:43,425 はぁ!? シャルがここに来れば 241 00:16:43,425 --> 00:16:45,594 アンは絶対に 追いかけてくるだろう? 242 00:16:45,594 --> 00:16:48,597 この悪党め! それって 私を 243 00:16:48,597 --> 00:16:53,268 ここで働かせるために? アハハ ごめんね 悪党で。 244 00:16:53,268 --> 00:16:55,268 でも どうして私を? 245 00:16:57,606 --> 00:17:00,275 期待だよ。 期待? 246 00:17:00,275 --> 00:17:03,612 銀砂糖師の腕前とか そんなことじゃない。 247 00:17:03,612 --> 00:17:07,950 新しいことが起こるかもしれない っていう期待。 248 00:17:07,950 --> 00:17:13,055 今のペイジ工房には 切実なんだよ いろいろと。 249 00:17:13,055 --> 00:17:15,557 それは さっき グレンさんが言ってた 250 00:17:15,557 --> 00:17:18,560 最初の銀砂糖と関係して…。 251 00:17:18,560 --> 00:17:20,729 うまくいくはずがないわ。 252 00:17:20,729 --> 00:17:22,898 昨日 銀砂糖師に なったばかりの子に 253 00:17:22,898 --> 00:17:26,068 何ができるっていうの…。 254 00:17:26,068 --> 00:17:29,404 だから この先も あなたは私のものよ。 255 00:17:29,404 --> 00:17:34,576 あの子が ここにいても同じ。 256 00:17:34,576 --> 00:17:38,580 命令よ。 あの子に絶対に会わないで。 257 00:17:38,580 --> 00:17:42,084 (ブリジット)会えば あなたを罰するわ。 258 00:17:42,084 --> 00:17:44,253 おい アン! あれ見ろ! 259 00:17:44,253 --> 00:17:46,353 うっ…。 260 00:17:50,425 --> 00:17:54,429 ごめんなさい。 苦しませるつもりはなかったの。 261 00:17:54,429 --> 00:17:57,329 ただ会わないで… 命令よ。 262 00:18:00,936 --> 00:18:04,439 シャル…。 263 00:18:04,439 --> 00:18:06,441 アン…。 264 00:18:06,441 --> 00:18:11,780 アンは シャルのこと大好きなんだね。 羨ましいな。 265 00:18:11,780 --> 00:18:14,383 俺は ブリジットに対して そんな気持ちに 266 00:18:14,383 --> 00:18:17,052 なれたことないから。 えっ? 267 00:18:17,052 --> 00:18:21,056 じゃあ なんで婚約してるんですか? 268 00:18:21,056 --> 00:18:24,726 グレンさんの望みだから。 そんなの…。 269 00:18:24,726 --> 00:18:26,728 ブリジットだって同じだよ。 270 00:18:26,728 --> 00:18:30,399 俺たちは お互い それで納得してる。 271 00:18:30,399 --> 00:18:32,399 本当に そうなんですか? 272 00:18:35,070 --> 00:18:37,906 まいるよね そんな質問。 273 00:18:37,906 --> 00:18:40,906 でも だからこそ 期待してるわけだけど。 274 00:18:42,911 --> 00:18:45,247 (エリオット)ここが 作業棟だよ。 275 00:18:45,247 --> 00:18:48,750 あれ いないな… まだ帰ってきてないのか。 276 00:18:48,750 --> 00:18:51,420 職人の皆さんですか? そっ。 277 00:18:51,420 --> 00:18:54,320 みんな 銀砂糖の精製で出払ってて…。 278 00:18:59,761 --> 00:19:02,764 (エリオット)ラドクリフ工房派とは 全然違うだろ? 279 00:19:02,764 --> 00:19:04,766 うちは小規模だからね。 280 00:19:04,766 --> 00:19:09,438 本工房でさえ 職人は 俺と オーランドを入れて 全員で5人だし。 281 00:19:09,438 --> 00:19:13,208 えっ 全員で5人? 見習いとかは? 282 00:19:13,208 --> 00:19:16,878 いないよ。 母屋で 家事をしてる妖精がいるけど 283 00:19:16,878 --> 00:19:21,049 それだけ。 じゃあ 正真正銘 5人? 284 00:19:21,049 --> 00:19:25,220 そっ 5人。 これで わかってもらえると思うけど 285 00:19:25,220 --> 00:19:29,558 実は ペイジ工房って 危機的状況なんだよね。 286 00:19:29,558 --> 00:19:33,729 職人が5人で 砂糖菓子の注文も めっきり減って…。 287 00:19:33,729 --> 00:19:38,066 だから アンには 工房の立て直しを 期待してるんだよ。 288 00:19:38,066 --> 00:19:40,569 一つ よろしく。 289 00:19:40,569 --> 00:19:42,769 はぁ…。 290 00:19:52,080 --> 00:19:56,080 5人の職人で どうやって 工房を立て直せば…。 291 00:19:58,920 --> 00:20:01,120 ハァ…。 (ドアの開く音) 292 00:20:06,094 --> 00:20:08,930 あ… あっ! 293 00:20:08,930 --> 00:20:11,433 シャル! どうして!? 294 00:20:11,433 --> 00:20:15,771 窓から お前が見えた。 そんな格好でうろつくな。 295 00:20:15,771 --> 00:20:17,939 へ… ん? 296 00:20:17,939 --> 00:20:20,108 うっ ちょ ちょ… ちょっと待って。 297 00:20:20,108 --> 00:20:22,608 うっ…。 298 00:20:24,780 --> 00:20:28,450 なぜ来た? 銀砂糖のことを聞いて それで…。 299 00:20:28,450 --> 00:20:32,788 俺の判断でしたことだ。 お前には関係ない。 300 00:20:32,788 --> 00:20:36,792 関係ないわけ ない…。 俺の勝手だ。 301 00:20:36,792 --> 00:20:40,462 それでも シャルは 絶対に私が自由にする! 302 00:20:40,462 --> 00:20:42,464 バカか。 とにかく こっちを見ろ。 303 00:20:42,464 --> 00:20:44,966 だって… あっ あぁ! 304 00:20:44,966 --> 00:20:46,966 あっ…。 305 00:20:51,807 --> 00:20:54,407 あ ありがとう…。 306 00:21:07,155 --> 00:21:10,826 私が 一緒にいたいの。 307 00:21:10,826 --> 00:21:15,430 ミスリル・リッド・ポッドと シャル 3人で一緒にいたい。 308 00:21:15,430 --> 00:21:17,599 俺がいないことには 慣れる。 309 00:21:17,599 --> 00:21:20,936 そんなの慣れたくない! 甘えるな。 310 00:21:20,936 --> 00:21:22,938 それだけの理由なら ここを出ろ。 311 00:21:22,938 --> 00:21:25,273 それだけじゃない! 312 00:21:25,273 --> 00:21:27,776 私は シャルを 助けなくちゃいけない。 313 00:21:27,776 --> 00:21:30,779 そうじゃなきゃ 自分の力で 銀砂糖師になったって 314 00:21:30,779 --> 00:21:32,781 言えないから。 315 00:21:32,781 --> 00:21:34,783 自分の力? 316 00:21:34,783 --> 00:21:37,452 このままじゃ シャルの力を借りて 317 00:21:37,452 --> 00:21:41,623 銀砂糖師になったって ずっと そう思う。 だから私は 318 00:21:41,623 --> 00:21:44,459 私の力で 自分の 319 00:21:44,459 --> 00:21:46,461 職人としての力で 320 00:21:46,461 --> 00:21:48,964 シャルを助ける。 そうすれば 321 00:21:48,964 --> 00:21:52,664 自分は銀砂糖師だって 胸を張って言えるはずだから! 322 00:21:57,472 --> 00:22:00,141 本当に お前は バカだ。 323 00:22:00,141 --> 00:22:02,644 あ… ま また バカって…。 324 00:22:02,644 --> 00:22:06,481 あっ…。 325 00:22:06,481 --> 00:22:11,486 お前の誇りのためだというなら 追い返せない。 326 00:22:11,486 --> 00:22:14,422 アン…。 327 00:22:14,422 --> 00:22:18,426 俺は 誰かに助けられたことはない。 328 00:22:18,426 --> 00:22:21,263 お前が 俺を助けるというなら 329 00:22:21,263 --> 00:22:25,267 俺は 何をすればいい? 教えろ。 330 00:22:25,267 --> 00:22:30,772 た 助けられる人は 何もする必要ないと思う。 331 00:22:30,772 --> 00:22:32,872 ただ 待っててもらえたら…。 332 00:22:35,610 --> 00:22:39,110 お前が待てと言うなら 待つ。 333 00:22:43,785 --> 00:22:45,885 じゃあ… 待って。 334 00:22:48,123 --> 00:22:50,423 お前を待つ。