1 00:00:02,000 --> 00:00:04,500 (アン)ねぇ 起きて ミスリル・リッド・ポッド! 2 00:00:04,500 --> 00:00:06,840 (ミスリル)ん? なんだ? 3 00:00:06,840 --> 00:00:09,170 会えたのよ! 昨日 シャルに! 4 00:00:09,170 --> 00:00:12,170 んっ!? な なんだって~! 5 00:00:12,170 --> 00:00:14,340 (アン)しかも私が きちんと仕事を成し遂げて➡ 6 00:00:14,340 --> 00:00:17,850 シャルを助けるって言ったら 待っててくれるって! 7 00:00:17,850 --> 00:00:20,680 (ミスリル)そっかぁ! よかったなぁ! 8 00:00:20,680 --> 00:00:25,020 アイツなら 余計なお世話だ 出ていけって言いそうなのに…。 9 00:00:25,020 --> 00:00:29,690 ハッ… あの女の相手が よっぽどつらいのかもな。 10 00:00:29,690 --> 00:00:33,200 俺たちには想像もできない すごいことをやらされて…。 11 00:00:33,200 --> 00:00:37,030 す すごいことって? よ~し 行くぞ アン! 12 00:00:37,030 --> 00:00:40,700 あっ。 一刻も早く ここを立て直して➡ 13 00:00:40,700 --> 00:00:43,370 アイツを自由にしてやろうぜ! 14 00:00:43,370 --> 00:00:45,570 う うん。 15 00:02:23,020 --> 00:02:25,020 (ナディール)誰? えっ? 16 00:02:25,020 --> 00:02:28,690 (ナディール)妖精もいる! うわぁ! なんだお前! 17 00:02:28,690 --> 00:02:31,020 ねぇ 出てきてよ。 ちっこいのは あんまり➡ 18 00:02:31,020 --> 00:02:33,030 見たことないんだよね。 ねぇねぇ…。 19 00:02:33,030 --> 00:02:36,700 (キング)やめろよ ナディール。 (エリオット)おぉ! 20 00:02:36,700 --> 00:02:39,870 (エリオット)みんなそろってるね~。 21 00:02:39,870 --> 00:02:42,530 (ヴァレンタイン)エリオット この方たちは? 22 00:02:42,530 --> 00:02:46,200 紹介するよ。 アン・ハルフォード。 23 00:02:46,200 --> 00:02:50,310 今日から うちで 職人頭として働いてもらう。 24 00:02:50,310 --> 00:02:53,980 (エリオット)で…。 25 00:02:53,980 --> 00:02:58,480 その手伝いの ミスリル・リッド・ポッドだ。 26 00:02:58,480 --> 00:03:03,320 (キング)ハルフォードって 前フィラックス公の 砂糖菓子を作った 職人の? 27 00:03:03,320 --> 00:03:07,490 (エリオット)しかも 今年 王家勲章をもらった銀砂糖師だ。 28 00:03:07,490 --> 00:03:10,330 (3人)えっ。 銀砂糖師!? 29 00:03:10,330 --> 00:03:12,830 (ヴァレンタイン)そんなにすごい子が なんで ここに? 30 00:03:12,830 --> 00:03:17,170 しかも 女の子…。 あ… ハァ。 31 00:03:17,170 --> 00:03:20,170 グレンさんは承知なのか? あぁ。 32 00:03:20,170 --> 00:03:22,840 なら 俺は異存はない。 33 00:03:22,840 --> 00:03:25,510 よろしく。 俺はキングだ。 34 00:03:25,510 --> 00:03:29,850 キング? あ… 本名は忘れちまってな。 35 00:03:29,850 --> 00:03:33,020 そう。 よろしくお願いします。 36 00:03:33,020 --> 00:03:35,350 ん? なんだ!? 37 00:03:35,350 --> 00:03:37,860 えっ? 握手を…。 38 00:03:37,860 --> 00:03:41,360 あぁ 握手ね。 ほい握手! 39 00:03:41,360 --> 00:03:44,860 (せき払い) 40 00:03:44,860 --> 00:03:48,200 俺はナディール。 ねぇ こっちに出てきてよ。 41 00:03:48,200 --> 00:03:50,470 嫌だ! 42 00:03:50,470 --> 00:03:52,970 (ヴァレンタイン)賢明ですよ 妖精くん。 43 00:03:52,970 --> 00:03:56,640 僕はヴァレンタイン。 よろしくお願いします。 44 00:03:56,640 --> 00:04:01,050 よろしくお願いします。 (エリオット)おぉ オーランドも来たな。 45 00:04:03,650 --> 00:04:06,820 で この5人が ここの職人だ。 46 00:04:06,820 --> 00:04:09,520 よろしく頼むよ 職人頭さん! 47 00:04:14,330 --> 00:04:16,500 (アン)えっと それじゃあ…。 48 00:04:16,500 --> 00:04:18,500 フフ…。 ひぃ! 49 00:04:18,500 --> 00:04:21,000 《しまった… 今 何を請け負ってるのか➡ 50 00:04:21,000 --> 00:04:23,000 まったく把握してない》 51 00:04:23,000 --> 00:04:26,510 と とりあえず 昨日の続きをお願いします。 52 00:04:26,510 --> 00:04:29,510 (ナディール)うん。 (キング)わかった。 53 00:04:29,510 --> 00:04:31,610 (ヴァレンタイン)はい。 54 00:04:34,680 --> 00:04:38,520 ハァ…。 アン 俺は何を? 55 00:04:38,520 --> 00:04:41,850 えぇと… お掃除をお願いできる? 56 00:04:41,850 --> 00:04:44,020 おう! 57 00:04:44,020 --> 00:04:46,830 《とにかく 現状を把握しないと!》 58 00:04:49,190 --> 00:04:52,300 《アン:わぁ すごくうまい》 59 00:04:52,300 --> 00:04:56,300 ラングストンさん 今作ってるのは どんな注文なんですか? 60 00:04:58,470 --> 00:05:01,640 ん? (オーランド)俺に敬語を使うな。 61 00:05:01,640 --> 00:05:03,640 さん付けする必要もない。 62 00:05:05,980 --> 00:05:09,480 わかりました。 それで それは? 63 00:05:09,480 --> 00:05:11,820 (オーランド)うつわ屋の 主人に頼まれた。 64 00:05:11,820 --> 00:05:16,660 息子の誕生祝いだそうだ。 (アン)息子さん 馬が好きなの? 65 00:05:16,660 --> 00:05:19,490 (オーランド)わからんな。 いくつか案を出したら➡ 66 00:05:19,490 --> 00:05:22,990 馬がいいと言ったんだ。 (アン)理由は? 67 00:05:22,990 --> 00:05:27,830 聞く必要なんてあるのか? (アン)知ってたら作りやすいし➡ 68 00:05:27,830 --> 00:05:30,500 より いいものができるじゃない 同じ馬でも。 69 00:05:30,500 --> 00:05:34,670 客に媚びて 言いなりに作れば いいってもんじゃないだろう。 70 00:05:34,670 --> 00:05:37,680 え…。 (オーランド)職人は 技術を尽くして➡ 71 00:05:37,680 --> 00:05:39,680 作りたいものを作る。 72 00:05:39,680 --> 00:05:43,180 そうじゃなきゃ いいものはできない。 73 00:05:43,180 --> 00:05:47,090 《依頼人の希望に沿うのは 当たり前じゃないの?》 74 00:05:51,120 --> 00:05:53,120 わぁ…。 75 00:05:53,120 --> 00:05:55,130 すてき。 うおっ。 76 00:05:55,130 --> 00:05:57,460 すごく色がいい。 ちょ ちょちょちょ…。 77 00:05:57,460 --> 00:06:02,130 近くないか? えっ? あ! ごめんなさい! 78 00:06:02,130 --> 00:06:04,640 アンに 男の格好でもしてもらえば? 79 00:06:04,640 --> 00:06:06,970 絞め殺すぜ。 80 00:06:06,970 --> 00:06:10,480 《もしかして 女性が苦手?》 81 00:06:10,480 --> 00:06:12,480 (ヴァレンタイン)あの…。 はい。 82 00:06:12,480 --> 00:06:15,650 道具の手入れは終わりました。 次は…。 83 00:06:15,650 --> 00:06:18,150 えぇっと… 注文は? 84 00:06:18,150 --> 00:06:20,320 ない。 2つだけだ。 85 00:06:20,320 --> 00:06:24,320 それなら どちらかの作業を 一緒にやってもらえる? 86 00:06:24,320 --> 00:06:27,990 そんなのできませんよ。 彼らの仕事ですから。 87 00:06:27,990 --> 00:06:30,330 でも そのほうが早いし…。 88 00:06:30,330 --> 00:06:33,330 他人の仕事には 手を出すものじゃない。 89 00:06:33,330 --> 00:06:35,670 えっ? でも 工房なら➡ 90 00:06:35,670 --> 00:06:38,000 みんなで手伝うのは 当たり前じゃない? 91 00:06:38,000 --> 00:06:42,670 え? 《私 変なこと言ってる?》 92 00:06:42,670 --> 00:06:46,850 それじゃ みんな 任された仕事は自分だけで? 93 00:06:46,850 --> 00:06:49,010 はい 職人ですから。 94 00:06:49,010 --> 00:06:51,450 それが 責任というものでしょう? 95 00:06:51,450 --> 00:06:54,290 じゃあ 職人頭は何をするの? 96 00:06:54,290 --> 00:06:57,620 銀砂糖の管理 客の応対。 97 00:06:57,620 --> 00:07:02,630 そして 作られた砂糖菓子が ペイジ工房派のものとして➡ 98 00:07:02,630 --> 00:07:05,800 恥ずかしくない品かどうか 見極める。 99 00:07:05,800 --> 00:07:08,300 見極める? 工房の名を➡ 100 00:07:08,300 --> 00:07:10,800 汚すような作品は出せない。 101 00:07:10,800 --> 00:07:14,140 だから まずいと思えば 修正指示をする。 102 00:07:14,140 --> 00:07:16,640 責任重大だ。 103 00:07:16,640 --> 00:07:20,650 だが 恥ずかしくない品だと思えば グレンさんに見せて➡ 104 00:07:20,650 --> 00:07:24,320 ペイジ工房派 本公房の印をもらう。 105 00:07:24,320 --> 00:07:26,320 それが職人頭の仕事だ。 106 00:07:28,320 --> 00:07:34,160 《アン:ずいぶん違うのね 他の工房とも 私とも…》 107 00:07:34,160 --> 00:07:36,490 ねぇ。 (ダナ)あ…。 108 00:07:36,490 --> 00:07:39,830 私 アン・ハルフォードっていうの。 109 00:07:39,830 --> 00:07:45,170 (ダナ)あ はい。 私はダナです。 こちらはハル。 110 00:07:45,170 --> 00:07:49,340 あなたたち そっくりね。 兄弟か 何かなの? 111 00:07:49,340 --> 00:07:54,610 はい。 私たち 同じ木から 同じときに生まれたみたいで。 112 00:07:54,610 --> 00:07:57,780 人間でいうと 双子みたいな感じかと。 113 00:07:57,780 --> 00:08:01,450 そうなんだ! 妖精にもいるのね 双子って。 114 00:08:01,450 --> 00:08:05,290 (アン)2人は夕飯 もう食べた? まだなら 一緒にどう? 115 00:08:05,290 --> 00:08:09,790 (ダナ)いえ できません。 ここは職人と家族の食卓です。 116 00:08:09,790 --> 00:08:11,800 (アン)同じ家にいるんだから ダナと ハルも➡ 117 00:08:11,800 --> 00:08:14,630 家族と一緒じゃない? (ダナ)全然違います。 118 00:08:14,630 --> 00:08:17,540 妖精ですし… 失礼します。 119 00:08:20,810 --> 00:08:24,140 (エリオット)ざ~んねん! ん? 120 00:08:24,140 --> 00:08:26,810 ふられちゃったね~。 コリンズさん。 121 00:08:26,810 --> 00:08:30,320 記念すべき 職人頭初日は どうだった? 122 00:08:30,320 --> 00:08:32,320 感想が聞きたいなぁ。 123 00:08:34,320 --> 00:08:37,490 いろいろと ここのことを知りました。 124 00:08:37,490 --> 00:08:40,490 職人は 職人の作りたいものを作る。 125 00:08:40,490 --> 00:08:43,830 それぞれ責任をもって 1人で…。 126 00:08:43,830 --> 00:08:47,830 ペイジ工房派300年の信念で グレンさんも それだけは➡ 127 00:08:47,830 --> 00:08:51,940 職人にたたき込んでる。 理想的だと思います。 128 00:08:51,940 --> 00:08:54,270 けど…。 けど? 129 00:08:54,270 --> 00:08:56,780 何か引っかかるというか…。 130 00:08:58,780 --> 00:09:02,110 まっ 君に期待して 連れてきたのは俺だ。 131 00:09:02,110 --> 00:09:04,120 ちょっといいかい? 132 00:09:04,120 --> 00:09:06,120 (置く音) 133 00:09:06,120 --> 00:09:08,290 これは? (エリオット)借用書。 134 00:09:08,290 --> 00:09:11,960 えっ 借金? うん。 ここの土地を担保に➡ 135 00:09:11,960 --> 00:09:15,790 1万クレスほどね。 い 1万クレスも!? 136 00:09:15,790 --> 00:09:18,460 先代のころから苦しくてね。 137 00:09:18,460 --> 00:09:22,300 年内に返済できなきゃ ここが半分持っていかれる。 138 00:09:22,300 --> 00:09:25,140 返す当ては? ない。 139 00:09:25,140 --> 00:09:28,640 だから今日も 交渉しに行ってきたんだけど…。 140 00:09:28,640 --> 00:09:31,140 あ… グレンさんには ないしょね。 141 00:09:31,140 --> 00:09:35,310 ご存じないんですか? 借金は もちろん知ってる。 142 00:09:35,310 --> 00:09:38,320 でも 返済を 迫られてることは知らない。 143 00:09:38,320 --> 00:09:41,150 先方は グレンさんの病気のことで➡ 144 00:09:41,150 --> 00:09:45,660 工房の先行きを不安がってるから。 そんな…。 145 00:09:45,660 --> 00:09:48,830 さっき 何か 引っかかるって言ってたね。 146 00:09:48,830 --> 00:09:53,000 はい。 俺も 実は思うことがある。 147 00:09:53,000 --> 00:09:55,000 えっ。 俺たちは➡ 148 00:09:55,000 --> 00:09:59,500 グレンさんを否定したくない。 けど 何かが間違ってる。 149 00:09:59,500 --> 00:10:02,010 俺なりに いろいろ考えてみたけど➡ 150 00:10:02,010 --> 00:10:04,840 何が間違ってるのかわからない。 151 00:10:04,840 --> 00:10:07,680 まっ 借金のことは なんとかするよ。 152 00:10:07,680 --> 00:10:10,350 アンは アンで 最初の銀砂糖らしく➡ 153 00:10:10,350 --> 00:10:12,350 思うとおりにやってみてよね。 154 00:10:12,350 --> 00:10:16,050 だから なんなんですか? その 最初の銀砂糖って。 155 00:10:19,190 --> 00:10:22,360 (シャル)食事くらい みんなとしたらどうだ。 156 00:10:22,360 --> 00:10:26,530 (ブリジット)嫌よ。 私は あなたと2人きりがいいの。 157 00:10:26,530 --> 00:10:28,630 それにしては 寂しそうな顔だがな。 158 00:10:30,700 --> 00:10:32,900 寂しくなんかないわ。 159 00:10:38,380 --> 00:10:40,580 抱き締めて。 160 00:10:46,380 --> 00:10:48,590 ベッドまで運んで。 161 00:10:52,320 --> 00:10:55,630 優しく寝かせて。 髪をなでて。 162 00:10:57,830 --> 00:11:00,670 寝つくまで そばに…。 163 00:11:00,670 --> 00:11:03,840 あの子に会いに行かないで。 164 00:11:03,840 --> 00:11:06,000 私だけの そばにいて。 165 00:11:06,000 --> 00:11:23,690 ♬~ 166 00:11:23,690 --> 00:11:26,090 (ドアの開く音) 167 00:11:44,710 --> 00:11:47,210 (シャル)いくら眺めても おもしろいことは起きないぞ。 168 00:11:50,150 --> 00:11:54,990 ひゃっ! わぁ… ビックリした。 169 00:11:54,990 --> 00:11:56,990 また抜け出してきたの? 170 00:11:56,990 --> 00:11:58,990 ブリジットさんに すごいことされない? 171 00:11:58,990 --> 00:12:03,160 すごい? だって ミスリル・リッド・ポッドが…。 172 00:12:03,160 --> 00:12:06,000 アイツのおかしな妄想を 真に受けるな。 173 00:12:06,000 --> 00:12:08,330 普通の女だ。 174 00:12:08,330 --> 00:12:10,670 ホントに つらいことされてない? 175 00:12:10,670 --> 00:12:12,840 あぁ ない。 176 00:12:12,840 --> 00:12:15,510 よかった。 177 00:12:15,510 --> 00:12:18,110 仕事頑張るから 待ってて。 178 00:12:26,180 --> 00:12:29,020 ん? どうしたの? 179 00:12:29,020 --> 00:12:33,360 いや… それより これに何かあるのか? 180 00:12:33,360 --> 00:12:38,860 うん。 オーランドのは 力強さや 躍動感がよく出てる。 181 00:12:38,860 --> 00:12:42,030 ちょっと とっつきにくくて 寡黙な人だけど➡ 182 00:12:42,030 --> 00:12:44,840 砂糖菓子への熱意が よく伝わるわ。 183 00:12:46,870 --> 00:12:50,480 (アン)こっちを作ってるキングは 誠実そうな人だけど➡ 184 00:12:50,480 --> 00:12:53,650 武骨で 女性と話すのが苦手。 185 00:12:53,650 --> 00:12:58,320 でも 作ってるものは すごくロマンチック。 186 00:12:58,320 --> 00:13:01,820 美しいと思わない? 187 00:13:01,820 --> 00:13:04,490 2つとも こんなにいいのに…。 188 00:13:04,490 --> 00:13:07,490 今 注文が これしかないの。 189 00:13:07,490 --> 00:13:11,160 なんで こんなに廃れてるのか…。 190 00:13:11,160 --> 00:13:14,330 ん? 何? 191 00:13:14,330 --> 00:13:16,330 いや…。 (ドアの開く音) 192 00:13:16,330 --> 00:13:18,500 (ブリジット)シャル! 193 00:13:18,500 --> 00:13:22,510 会わないでって お願いしたのに! 194 00:13:22,510 --> 00:13:25,010 あれは お願いじゃない。 命令だ。 195 00:13:25,010 --> 00:13:29,510 だが俺は従う気はない。 罰すればいい。 196 00:13:29,510 --> 00:13:32,680 私の気持ちを考えてくれないの? 197 00:13:32,680 --> 00:13:35,020 (シャル)お前は俺の使役者だ。 198 00:13:35,020 --> 00:13:38,860 お前が俺の気持ちを 考える必要がないのと同様に➡ 199 00:13:38,860 --> 00:13:43,190 俺も お前の気持ちを 考える必要がない。 200 00:13:43,190 --> 00:13:47,700 そんな… 誰も… 誰も私の気持ちなんて➡ 201 00:13:47,700 --> 00:13:49,900 考えてくれないのね。 202 00:13:51,800 --> 00:13:54,470 わかったわ。 203 00:13:54,470 --> 00:13:57,480 あなたを罰する! 待って! 204 00:13:57,480 --> 00:13:59,810 行くな アン。 ううん 罰するなんて➡ 205 00:13:59,810 --> 00:14:03,650 してもらいたくない! 206 00:14:03,650 --> 00:14:08,320 おせっかいめ…。 ハァ ハァ ハァ…。 207 00:14:08,320 --> 00:14:10,990 (割れる音) 208 00:14:10,990 --> 00:14:14,330 ハァ ハァ ハァ…。 209 00:14:14,330 --> 00:14:18,130 どうして…。 ハァ ハァ ハァ…。 210 00:14:20,160 --> 00:14:23,670 私しか知らない場所なのに…。 211 00:14:23,670 --> 00:14:27,340 ない… シャルの羽が! 212 00:14:27,340 --> 00:14:31,340 (エリオット)それなら グレンさんが持ってるぜ。 213 00:14:31,340 --> 00:14:33,680 え… え? 214 00:14:33,680 --> 00:14:36,850 どうしてお父様が…。 (グレン)ブリジット…。 215 00:14:36,850 --> 00:14:40,020 あっ…。 (グレン)誰かが 羽を私の枕元に➡ 216 00:14:40,020 --> 00:14:43,520 置いていった。 いい機会だ。 217 00:14:43,520 --> 00:14:47,360 これからは私が羽を預かる。 218 00:14:47,360 --> 00:14:51,460 置いていった人物も そうすることを望んでだろう。 219 00:14:51,460 --> 00:14:53,630 どうして!? 結婚するまでは いいって➡ 220 00:14:53,630 --> 00:14:57,470 言ったじゃない! お前のやり方は目に余る。 221 00:14:57,470 --> 00:14:59,640 (グレン)妖精を部屋に閉じ込めて➡ 222 00:14:59,640 --> 00:15:02,810 自分以外の者と 接触させないとは➡ 223 00:15:02,810 --> 00:15:05,810 まるで 取りつかれているようだ。 224 00:15:05,810 --> 00:15:10,650 うっ ハァ…。 ブリジット 冷静になれ。 225 00:15:10,650 --> 00:15:13,820 (グレン)お前は誰の娘だ? 226 00:15:13,820 --> 00:15:18,320 知らない! (座る音) 227 00:15:18,320 --> 00:15:20,490 今度は お前が俺の主人か? 228 00:15:20,490 --> 00:15:23,330 そうだ。 だから命じる。 229 00:15:23,330 --> 00:15:26,000 節度を持って あれと接しろ。 230 00:15:26,000 --> 00:15:29,000 要求にすべて応える必要はない。 231 00:15:29,000 --> 00:15:33,000 傷つけるようなマネもするな。 グレンさん シャルは…。 232 00:15:33,000 --> 00:15:36,510 彼のことは 私が決めた。 233 00:15:36,510 --> 00:15:40,340 (ミスリル)うお~! 羽 取り戻したのか~!? 234 00:15:40,340 --> 00:15:42,850 ううん 持ち主が グレンさんに変わっただけ。 235 00:15:42,850 --> 00:15:44,850 でも 自由に出歩けるんだな!? 236 00:15:44,850 --> 00:15:47,350 今までつらかったろ。 あの女に➡ 237 00:15:47,350 --> 00:15:49,850 あんなことや こんなことをされて…。 238 00:15:49,850 --> 00:15:51,790 その妄想は やめろ。 239 00:15:51,790 --> 00:15:54,790 じゃあ私 お客様が来るから 行ってくるね。 240 00:15:54,790 --> 00:15:57,800 おう! 241 00:15:57,800 --> 00:16:00,970 (グレン)お久しぶりです ラドクリフさん。 242 00:16:00,970 --> 00:16:03,630 《ラドクリフさんに… キース!?》 243 00:16:03,630 --> 00:16:06,300 (マーカス)うわさよりは 元気そうで何よりだ。 244 00:16:06,300 --> 00:16:09,110 それに 新しい銀砂糖師も。 245 00:16:11,140 --> 00:16:14,810 期待の職人頭です。 246 00:16:14,810 --> 00:16:17,150 この時期に入れたということは➡ 247 00:16:17,150 --> 00:16:21,150 今年は 新聖祭の選品に参加するのか? 248 00:16:21,150 --> 00:16:23,150 《ん? 選品?》 249 00:16:23,150 --> 00:16:26,160 (グレン)まさか… 父が拒否したものを。 250 00:16:26,160 --> 00:16:31,000 (マーカス)そうか。 まっ そうだろうとは思ったが。 251 00:16:31,000 --> 00:16:34,670 そうだ パウエルの息子も連れてきた。 252 00:16:34,670 --> 00:16:38,000 (キース)キース・パウエルです。 (グレン)うわさは聞いているよ。 253 00:16:38,000 --> 00:16:40,510 いい職人になったそうだね。 254 00:16:40,510 --> 00:16:43,840 その 僕は…。 255 00:16:43,840 --> 00:16:47,350 (キース)すみません。 気にすることはない。 256 00:16:47,350 --> 00:16:49,850 君の自由だ。 257 00:16:49,850 --> 00:16:52,780 《キース?》 258 00:16:52,780 --> 00:16:54,790 (アン)驚いたわ キース。 259 00:16:54,790 --> 00:16:57,790 (キース)ラドクリフさんが 突然 行くって言ってね。 260 00:16:57,790 --> 00:17:00,460 僕も 君のことが気になってたから。 261 00:17:00,460 --> 00:17:03,790 何か困ってない? シャルのことも大丈夫? 262 00:17:03,790 --> 00:17:06,960 うん なんとか。 そっちは? 263 00:17:06,960 --> 00:17:09,130 キャットや ジョナスはどうしてる? 264 00:17:09,130 --> 00:17:12,300 ヒングリーさんは 自分の店に帰ったよ。 265 00:17:12,300 --> 00:17:16,810 でも… ジョナスは 故郷に戻ってないみたい。 266 00:17:16,810 --> 00:17:21,150 誰も連絡が取れていなくて。 そうなんだ。 267 00:17:21,150 --> 00:17:26,320 そうだ キース さっき言ってた 新聖祭の選品って何? 268 00:17:26,320 --> 00:17:30,820 (キース)毎年 新年を祝う新聖祭で 聖ルイストンベル教会に➡ 269 00:17:30,820 --> 00:17:33,990 砂糖菓子が並ぶだろ? あれは あらかじめ➡ 270 00:17:33,990 --> 00:17:37,330 見本を作らせて どこの工房に任せるか➡ 271 00:17:37,330 --> 00:17:40,500 決めてるんだ。 (アン)そうだったの? 272 00:17:40,500 --> 00:17:43,170 (キース)選ばれたら とても名誉なことだし➡ 273 00:17:43,170 --> 00:17:47,510 無事に納品したら 国教会から1万クレス支払われる。 274 00:17:47,510 --> 00:17:51,110 (アン)えぇ~!? しかも その派閥は人気になって➡ 275 00:17:51,110 --> 00:17:53,950 注文もたくさんくる。 276 00:17:53,950 --> 00:17:56,780 あれ お客様ですか? 彼氏? 277 00:17:56,780 --> 00:17:59,280 こら。 ち 違うわよ! 278 00:17:59,280 --> 00:18:01,620 キースに悪いこと言わないで! 279 00:18:01,620 --> 00:18:04,320 僕は 別にかまわないよ。 えっ? 280 00:18:07,790 --> 00:18:10,460 ラドクリフ工房の キース・パウエルです。 281 00:18:10,460 --> 00:18:13,300 あっ アンタがパウエル!? 282 00:18:13,300 --> 00:18:16,470 そうでしたか。 どうぞ ごゆっくり。 283 00:18:16,470 --> 00:18:20,300 行きましょう。 えっ でも…。 284 00:18:20,300 --> 00:18:23,810 えっと… じゃ! 285 00:18:23,810 --> 00:18:25,980 何 急に…。 286 00:18:25,980 --> 00:18:30,310 (キース)しかたがないよ。 彼らにとって 僕は裏切り者だ。 287 00:18:30,310 --> 00:18:34,490 裏切り者? 父が ペイジ工房にいたころは➡ 288 00:18:34,490 --> 00:18:39,660 銀砂糖子爵になったのもあって ここにも活気があったんだ。 289 00:18:39,660 --> 00:18:44,330 でも 父が亡くなって 僕も ペイジ工房に入ると➡ 290 00:18:44,330 --> 00:18:49,170 思われてたんだけど 僕は ラドクリフ工房を選んだ。 291 00:18:49,170 --> 00:18:52,270 (キース)そのとき パウエルは ペイジ工房を見限った➡ 292 00:18:52,270 --> 00:18:55,270 ってうわさが流れた。 293 00:18:55,270 --> 00:18:57,940 それで ここに所属していた職人たちは➡ 294 00:18:57,940 --> 00:19:00,240 一斉に他の派閥に移ったんだ。 295 00:19:02,610 --> 00:19:06,950 そんなことが…。 でも 僕は ペイジ工房を➡ 296 00:19:06,950 --> 00:19:09,790 見限ったわけじゃない。 297 00:19:09,790 --> 00:19:13,790 (キース)父の影響を受けるのが嫌で 父の足跡をたどるように➡ 298 00:19:13,790 --> 00:19:18,300 この工房に入るのに 抵抗があっただけなんだ。 299 00:19:18,300 --> 00:19:21,470 父が在任中は我慢した。 300 00:19:21,470 --> 00:19:23,470 けど 父が死んでからも➡ 301 00:19:23,470 --> 00:19:27,470 エドワード・パウエルの息子と 呼ばれるのが嫌だったんだ。 302 00:19:27,470 --> 00:19:31,980 僕はキースだ。 僕にも名前がある。 303 00:19:31,980 --> 00:19:35,310 (アン)大丈夫よ。 304 00:19:35,310 --> 00:19:38,980 この工房が こうなったのは キースのせいじゃない。 305 00:19:38,980 --> 00:19:41,320 みんなも ちゃんとわかってる。 306 00:19:41,320 --> 00:19:44,320 今は まだ 気持ちがついてきてないだけ。 307 00:19:44,320 --> 00:19:47,320 落ち着いたら なんのわだかまりもなくなるわ。 308 00:19:51,830 --> 00:19:55,500 ありがとう アン。 309 00:19:55,500 --> 00:19:58,840 《ここを立て直したら キースの自責の念も➡ 310 00:19:58,840 --> 00:20:03,340 職人たちのわだかまりも 消えてくれるかもしれない。 311 00:20:03,340 --> 00:20:05,340 立て直さなきゃ》 312 00:20:05,340 --> 00:20:07,510 (マーカス)キース! 行くぞ! 313 00:20:07,510 --> 00:20:09,680 (キース)はい。 314 00:20:09,680 --> 00:20:13,850 もう帰るのか。 ラドクリフさん あせってるのかな。 315 00:20:13,850 --> 00:20:18,520 選品まで あと半月だし。 選品か…。 316 00:20:18,520 --> 00:20:21,530 そうよ それよ! 317 00:20:21,530 --> 00:20:24,530 え? ありがとう キース! 318 00:20:24,530 --> 00:20:28,530 えっと… 何がかはわからないけど➡ 319 00:20:28,530 --> 00:20:31,200 とりあえず どういたしまして。 320 00:20:31,200 --> 00:20:34,370 《そうよ 選品で選ばれたら 人気は出るし➡ 321 00:20:34,370 --> 00:20:37,210 1万クレスも入ってくる。 322 00:20:37,210 --> 00:20:39,380 コリンズさんが言ってたことも 私が何に➡ 323 00:20:39,380 --> 00:20:42,380 引っかかっているのかも もしかしたら…》 324 00:20:42,380 --> 00:20:44,380 (ノック) 325 00:20:44,380 --> 00:20:47,720 (アン)お願いがあります。 今年の新聖祭の選品に➡ 326 00:20:47,720 --> 00:20:49,890 ペイジ工房も参加したいんです。 327 00:20:49,890 --> 00:20:52,160 そうすれば 工房は また昔のように…。 328 00:20:52,160 --> 00:20:55,160 (グレン)ダメだ。 えっ? 329 00:20:55,160 --> 00:20:57,160 うちは参加しない。 330 00:21:01,170 --> 00:21:03,170 (アン)そんな…。