1 00:00:02,002 --> 00:00:04,505 (アン)ねぇ 起きて ミスリル・リッド・ポッド! 2 00:00:04,505 --> 00:00:06,840 (ミスリル)ん? なんだ? 3 00:00:06,840 --> 00:00:09,176 会えたのよ! 昨日 シャルに! 4 00:00:09,176 --> 00:00:12,179 んっ!? な なんだって~! 5 00:00:12,179 --> 00:00:14,348 (アン)しかも私が きちんと仕事を成し遂げて➡ 6 00:00:14,348 --> 00:00:17,851 シャルを助けるって言ったら 待っててくれるって! 7 00:00:17,851 --> 00:00:20,687 (ミスリル)そっかぁ! よかったなぁ! 8 00:00:20,687 --> 00:00:25,025 アイツなら 余計なお世話だ 出ていけって言いそうなのに…。 9 00:00:25,025 --> 00:00:29,696 ハッ… あの女の相手が よっぽどつらいのかもな。 10 00:00:29,696 --> 00:00:33,200 俺たちには想像もできない すごいことをやらされて…。 11 00:00:33,200 --> 00:00:37,037 す すごいことって? よ~し 行くぞ アン! 12 00:00:37,037 --> 00:00:40,707 あっ。 一刻も早く ここを立て直して➡ 13 00:00:40,707 --> 00:00:43,377 アイツを自由にしてやろうぜ! 14 00:00:43,377 --> 00:00:45,579 う うん。 15 00:02:33,020 --> 00:02:35,022 (ナディール)誰? えっ? 16 00:02:35,022 --> 00:02:38,692 (ナディール)妖精もいる! うわぁ! なんだお前! 17 00:02:38,692 --> 00:02:41,028 ねぇ 出てきてよ。 ちっこいのは あんまり➡ 18 00:02:41,028 --> 00:02:43,030 見たことないんだよね。 ねぇねぇ…。 19 00:02:43,030 --> 00:02:46,700 (キング)やめろよ ナディール。 (エリオット)おぉ! 20 00:02:46,700 --> 00:02:49,870 (エリオット)みんなそろってるね~。 21 00:02:49,870 --> 00:02:52,539 (ヴァレンタイン)エリオット この方たちは? 22 00:02:52,539 --> 00:02:56,209 紹介するよ。 アン・ハルフォード。 23 00:02:56,209 --> 00:03:00,313 今日から うちで 職人頭として働いてもらう。 24 00:03:00,313 --> 00:03:03,984 (エリオット)で…。 25 00:03:03,984 --> 00:03:08,488 その手伝いの ミスリル・リッド・ポッドだ。 26 00:03:08,488 --> 00:03:13,326 (キング)ハルフォードって 前フィラックス公の 砂糖菓子を作った 職人の? 27 00:03:13,326 --> 00:03:17,497 (エリオット)しかも 今年 王家勲章をもらった銀砂糖師だ。 28 00:03:17,497 --> 00:03:20,333 (3人)えっ。 銀砂糖師!? 29 00:03:20,333 --> 00:03:22,836 (ヴァレンタイン)そんなにすごい子が なんで ここに? 30 00:03:22,836 --> 00:03:27,174 しかも 女の子…。 あ… ハァ。 31 00:03:27,174 --> 00:03:30,177 グレンさんは承知なのか? あぁ。 32 00:03:30,177 --> 00:03:32,846 なら 俺は異存はない。 33 00:03:32,846 --> 00:03:35,515 よろしく。 俺はキングだ。 34 00:03:35,515 --> 00:03:39,853 キング? あ… 本名は忘れちまってな。 35 00:03:39,853 --> 00:03:43,023 そう。 よろしくお願いします。 36 00:03:43,023 --> 00:03:45,358 ん? なんだ!? 37 00:03:45,358 --> 00:03:47,861 えっ? 握手を…。 38 00:03:47,861 --> 00:03:51,364 あぁ 握手ね。 ほい握手! 39 00:03:51,364 --> 00:03:54,868 (せき払い) 40 00:03:54,868 --> 00:03:58,205 俺はナディール。 ねぇ こっちに出てきてよ。 41 00:03:58,205 --> 00:04:00,474 嫌だ! 42 00:04:00,474 --> 00:04:02,976 (ヴァレンタイン)賢明ですよ 妖精くん。 43 00:04:02,976 --> 00:04:06,646 僕はヴァレンタイン。 よろしくお願いします。 44 00:04:06,646 --> 00:04:11,051 よろしくお願いします。 (エリオット)おぉ オーランドも来たな。 45 00:04:13,653 --> 00:04:16,823 で この5人が ここの職人だ。 46 00:04:16,823 --> 00:04:19,526 よろしく頼むよ 職人頭さん! 47 00:04:24,331 --> 00:04:26,500 (アン)えっと それじゃあ…。 48 00:04:26,500 --> 00:04:28,502 フフ…。 ひぃ! 49 00:04:28,502 --> 00:04:31,004 《しまった… 今 何を請け負ってるのか➡ 50 00:04:31,004 --> 00:04:33,006 まったく把握してない》 51 00:04:33,006 --> 00:04:36,510 と とりあえず 昨日の続きをお願いします。 52 00:04:36,510 --> 00:04:39,513 (ナディール)うん。 (キング)わかった。 53 00:04:39,513 --> 00:04:41,615 (ヴァレンタイン)はい。 54 00:04:44,684 --> 00:04:48,522 ハァ…。 アン 俺は何を? 55 00:04:48,522 --> 00:04:51,858 えぇと… お掃除をお願いできる? 56 00:04:51,858 --> 00:04:54,027 おう! 57 00:04:54,027 --> 00:04:56,830 《とにかく 現状を把握しないと!》 58 00:04:59,199 --> 00:05:02,302 《アン:わぁ すごくうまい》 59 00:05:02,302 --> 00:05:06,306 ラングストンさん 今作ってるのは どんな注文なんですか? 60 00:05:08,475 --> 00:05:11,645 ん? (オーランド)俺に敬語を使うな。 61 00:05:11,645 --> 00:05:13,647 さん付けする必要もない。 62 00:05:15,982 --> 00:05:19,486 わかりました。 それで それは? 63 00:05:19,486 --> 00:05:21,822 (オーランド)うつわ屋の 主人に頼まれた。 64 00:05:21,822 --> 00:05:26,660 息子の誕生祝いだそうだ。 (アン)息子さん 馬が好きなの? 65 00:05:26,660 --> 00:05:29,496 (オーランド)わからんな。 いくつか案を出したら➡ 66 00:05:29,496 --> 00:05:32,999 馬がいいと言ったんだ。 (アン)理由は? 67 00:05:32,999 --> 00:05:37,837 聞く必要なんてあるのか? (アン)知ってたら作りやすいし➡ 68 00:05:37,837 --> 00:05:40,507 より いいものができるじゃない 同じ馬でも。 69 00:05:40,507 --> 00:05:44,678 客に媚びて 言いなりに作れば いいってもんじゃないだろう。 70 00:05:44,678 --> 00:05:47,681 え…。 (オーランド)職人は 技術を尽くして➡ 71 00:05:47,681 --> 00:05:49,683 作りたいものを作る。 72 00:05:49,683 --> 00:05:53,186 そうじゃなきゃ いいものはできない。 73 00:05:53,186 --> 00:05:57,090 《依頼人の希望に沿うのは 当たり前じゃないの?》 74 00:06:01,127 --> 00:06:03,129 わぁ…。 75 00:06:03,129 --> 00:06:05,131 すてき。 うおっ。 76 00:06:05,131 --> 00:06:07,467 すごく色がいい。 ちょ ちょちょちょ…。 77 00:06:07,467 --> 00:06:12,138 近くないか? えっ? あ! ごめんなさい! 78 00:06:12,138 --> 00:06:14,641 アンに 男の格好でもしてもらえば? 79 00:06:14,641 --> 00:06:16,977 絞め殺すぜ。 80 00:06:16,977 --> 00:06:20,480 《もしかして 女性が苦手?》 81 00:06:20,480 --> 00:06:22,482 (ヴァレンタイン)あの…。 はい。 82 00:06:22,482 --> 00:06:25,652 道具の手入れは終わりました。 次は…。 83 00:06:25,652 --> 00:06:28,154 えぇっと… 注文は? 84 00:06:28,154 --> 00:06:30,323 ない。 2つだけだ。 85 00:06:30,323 --> 00:06:34,327 それなら どちらかの作業を 一緒にやってもらえる? 86 00:06:34,327 --> 00:06:37,998 そんなのできませんよ。 彼らの仕事ですから。 87 00:06:37,998 --> 00:06:40,333 でも そのほうが早いし…。 88 00:06:40,333 --> 00:06:43,336 他人の仕事には 手を出すものじゃない。 89 00:06:43,336 --> 00:06:45,672 えっ? でも 工房なら➡ 90 00:06:45,672 --> 00:06:48,008 みんなで手伝うのは 当たり前じゃない? 91 00:06:48,008 --> 00:06:52,679 え? 《私 変なこと言ってる?》 92 00:06:52,679 --> 00:06:56,850 それじゃ みんな 任された仕事は自分だけで? 93 00:06:56,850 --> 00:06:59,019 はい 職人ですから。 94 00:06:59,019 --> 00:07:01,454 それが 責任というものでしょう? 95 00:07:01,454 --> 00:07:04,291 じゃあ 職人頭は何をするの? 96 00:07:04,291 --> 00:07:07,627 銀砂糖の管理 客の応対。 97 00:07:07,627 --> 00:07:12,632 そして 作られた砂糖菓子が ペイジ工房派のものとして➡ 98 00:07:12,632 --> 00:07:15,802 恥ずかしくない品かどうか 見極める。 99 00:07:15,802 --> 00:07:18,305 見極める? 工房の名を➡ 100 00:07:18,305 --> 00:07:20,807 汚すような作品は出せない。 101 00:07:20,807 --> 00:07:24,144 だから まずいと思えば 修正指示をする。 102 00:07:24,144 --> 00:07:26,646 責任重大だ。 103 00:07:26,646 --> 00:07:30,650 だが 恥ずかしくない品だと思えば グレンさんに見せて➡ 104 00:07:30,650 --> 00:07:34,321 ペイジ工房派 本公房の印をもらう。 105 00:07:34,321 --> 00:07:36,323 それが職人頭の仕事だ。 106 00:07:38,325 --> 00:07:44,164 《アン:ずいぶん違うのね 他の工房とも 私とも…》 107 00:07:44,164 --> 00:07:46,499 ねぇ。 (ダナ)あ…。 108 00:07:46,499 --> 00:07:49,836 私 アン・ハルフォードっていうの。 109 00:07:49,836 --> 00:07:55,175 (ダナ)あ はい。 私はダナです。 こちらはハル。 110 00:07:55,175 --> 00:07:59,346 あなたたち そっくりね。 兄弟か 何かなの? 111 00:07:59,346 --> 00:08:04,617 はい。 私たち 同じ木から 同じときに生まれたみたいで。 112 00:08:04,617 --> 00:08:07,787 人間でいうと 双子みたいな感じかと。 113 00:08:07,787 --> 00:08:11,458 そうなんだ! 妖精にもいるのね 双子って。 114 00:08:11,458 --> 00:08:15,295 (アン)2人は夕飯 もう食べた? まだなら 一緒にどう? 115 00:08:15,295 --> 00:08:19,799 (ダナ)いえ できません。 ここは職人と家族の食卓です。 116 00:08:19,799 --> 00:08:21,801 (アン)同じ家にいるんだから ダナと ハルも➡ 117 00:08:21,801 --> 00:08:24,637 家族と一緒じゃない? (ダナ)全然違います。 118 00:08:24,637 --> 00:08:27,540 妖精ですし… 失礼します。 119 00:08:30,810 --> 00:08:34,147 (エリオット)ざ~んねん! ん? 120 00:08:34,147 --> 00:08:36,816 ふられちゃったね~。 コリンズさん。 121 00:08:36,816 --> 00:08:40,320 記念すべき 職人頭初日は どうだった? 122 00:08:40,320 --> 00:08:42,322 感想が聞きたいなぁ。 123 00:08:44,324 --> 00:08:47,494 いろいろと ここのことを知りました。 124 00:08:47,494 --> 00:08:50,497 職人は 職人の作りたいものを作る。 125 00:08:50,497 --> 00:08:53,833 それぞれ責任をもって 1人で…。 126 00:08:53,833 --> 00:08:57,837 ペイジ工房派300年の信念で グレンさんも それだけは➡ 127 00:08:57,837 --> 00:09:01,941 職人にたたき込んでる。 理想的だと思います。 128 00:09:01,941 --> 00:09:04,277 けど…。 けど? 129 00:09:04,277 --> 00:09:06,780 何か引っかかるというか…。 130 00:09:08,782 --> 00:09:12,118 まっ 君に期待して 連れてきたのは俺だ。 131 00:09:12,118 --> 00:09:14,120 ちょっといいかい? 132 00:09:14,120 --> 00:09:16,122 (置く音) 133 00:09:16,122 --> 00:09:18,291 これは? (エリオット)借用書。 134 00:09:18,291 --> 00:09:21,961 えっ 借金? うん。 ここの土地を担保に➡ 135 00:09:21,961 --> 00:09:25,799 1万クレスほどね。 い 1万クレスも!? 136 00:09:25,799 --> 00:09:28,468 先代のころから苦しくてね。 137 00:09:28,468 --> 00:09:32,305 年内に返済できなきゃ ここが半分持っていかれる。 138 00:09:32,305 --> 00:09:35,141 返す当ては? ない。 139 00:09:35,141 --> 00:09:38,645 だから今日も 交渉しに行ってきたんだけど…。 140 00:09:38,645 --> 00:09:41,147 あ… グレンさんには ないしょね。 141 00:09:41,147 --> 00:09:45,318 ご存じないんですか? 借金は もちろん知ってる。 142 00:09:45,318 --> 00:09:48,321 でも 返済を 迫られてることは知らない。 143 00:09:48,321 --> 00:09:51,157 先方は グレンさんの病気のことで➡ 144 00:09:51,157 --> 00:09:55,662 工房の先行きを不安がってるから。 そんな…。 145 00:09:55,662 --> 00:09:58,832 さっき 何か 引っかかるって言ってたね。 146 00:09:58,832 --> 00:10:03,002 はい。 俺も 実は思うことがある。 147 00:10:03,002 --> 00:10:05,004 えっ。 俺たちは➡ 148 00:10:05,004 --> 00:10:09,509 グレンさんを否定したくない。 けど 何かが間違ってる。 149 00:10:09,509 --> 00:10:12,011 俺なりに いろいろ考えてみたけど➡ 150 00:10:12,011 --> 00:10:14,848 何が間違ってるのかわからない。 151 00:10:14,848 --> 00:10:17,684 まっ 借金のことは なんとかするよ。 152 00:10:17,684 --> 00:10:20,353 アンは アンで 最初の銀砂糖らしく➡ 153 00:10:20,353 --> 00:10:22,355 思うとおりにやってみてよね。 154 00:10:22,355 --> 00:10:26,059 だから なんなんですか? その 最初の銀砂糖って。 155 00:10:29,195 --> 00:10:32,365 (シャル)食事くらい みんなとしたらどうだ。 156 00:10:32,365 --> 00:10:36,536 (ブリジット)嫌よ。 私は あなたと2人きりがいいの。 157 00:10:36,536 --> 00:10:38,638 それにしては 寂しそうな顔だがな。 158 00:10:40,707 --> 00:10:42,909 寂しくなんかないわ。 159 00:10:48,381 --> 00:10:50,583 抱き締めて。 160 00:10:56,389 --> 00:10:58,591 ベッドまで運んで。 161 00:11:02,328 --> 00:11:05,632 優しく寝かせて。 髪をなでて。 162 00:11:07,834 --> 00:11:10,670 寝つくまで そばに…。 163 00:11:10,670 --> 00:11:13,840 あの子に会いに行かないで。 164 00:11:13,840 --> 00:11:16,009 私だけの そばにいて。 165 00:11:16,009 --> 00:11:33,693 ♬~ 166 00:11:33,693 --> 00:11:36,095 (ドアの開く音) 167 00:11:54,714 --> 00:11:57,216 (シャル)いくら眺めても おもしろいことは起きないぞ。 168 00:12:00,153 --> 00:12:04,991 ひゃっ! わぁ… ビックリした。 169 00:12:04,991 --> 00:12:06,993 また抜け出してきたの? 170 00:12:06,993 --> 00:12:08,995 ブリジットさんに すごいことされない? 171 00:12:08,995 --> 00:12:13,166 すごい? だって ミスリル・リッド・ポッドが…。 172 00:12:13,166 --> 00:12:16,002 アイツのおかしな妄想を 真に受けるな。 173 00:12:16,002 --> 00:12:18,338 普通の女だ。 174 00:12:18,338 --> 00:12:20,673 ホントに つらいことされてない? 175 00:12:20,673 --> 00:12:22,842 あぁ ない。 176 00:12:22,842 --> 00:12:25,511 よかった。 177 00:12:25,511 --> 00:12:28,114 仕事頑張るから 待ってて。 178 00:12:36,189 --> 00:12:39,025 ん? どうしたの? 179 00:12:39,025 --> 00:12:43,363 いや… それより これに何かあるのか? 180 00:12:43,363 --> 00:12:48,868 うん。 オーランドのは 力強さや 躍動感がよく出てる。 181 00:12:48,868 --> 00:12:52,038 ちょっと とっつきにくくて 寡黙な人だけど➡ 182 00:12:52,038 --> 00:12:54,841 砂糖菓子への熱意が よく伝わるわ。 183 00:12:56,876 --> 00:13:00,480 (アン)こっちを作ってるキングは 誠実そうな人だけど➡ 184 00:13:00,480 --> 00:13:03,650 武骨で 女性と話すのが苦手。 185 00:13:03,650 --> 00:13:08,321 でも 作ってるものは すごくロマンチック。 186 00:13:08,321 --> 00:13:11,824 美しいと思わない? 187 00:13:11,824 --> 00:13:14,494 2つとも こんなにいいのに…。 188 00:13:14,494 --> 00:13:17,497 今 注文が これしかないの。 189 00:13:17,497 --> 00:13:21,167 なんで こんなに廃れてるのか…。 190 00:13:21,167 --> 00:13:24,337 ん? 何? 191 00:13:24,337 --> 00:13:26,339 いや…。 (ドアの開く音) 192 00:13:26,339 --> 00:13:28,508 (ブリジット)シャル! 193 00:13:28,508 --> 00:13:32,512 会わないでって お願いしたのに! 194 00:13:32,512 --> 00:13:35,014 あれは お願いじゃない。 命令だ。 195 00:13:35,014 --> 00:13:39,519 だが俺は従う気はない。 罰すればいい。 196 00:13:39,519 --> 00:13:42,689 私の気持ちを考えてくれないの? 197 00:13:42,689 --> 00:13:45,024 (シャル)お前は俺の使役者だ。 198 00:13:45,024 --> 00:13:48,861 お前が俺の気持ちを 考える必要がないのと同様に➡ 199 00:13:48,861 --> 00:13:53,199 俺も お前の気持ちを 考える必要がない。 200 00:13:53,199 --> 00:13:57,704 そんな… 誰も… 誰も私の気持ちなんて➡ 201 00:13:57,704 --> 00:13:59,906 考えてくれないのね。 202 00:14:01,808 --> 00:14:04,477 わかったわ。 203 00:14:04,477 --> 00:14:07,480 あなたを罰する! 待って! 204 00:14:07,480 --> 00:14:09,816 行くな アン。 ううん 罰するなんて➡ 205 00:14:09,816 --> 00:14:13,653 してもらいたくない! 206 00:14:13,653 --> 00:14:18,324 おせっかいめ…。 ハァ ハァ ハァ…。 207 00:14:18,324 --> 00:14:20,993 (割れる音) 208 00:14:20,993 --> 00:14:24,330 ハァ ハァ ハァ…。 209 00:14:24,330 --> 00:14:28,134 どうして…。 ハァ ハァ ハァ…。 210 00:14:30,169 --> 00:14:33,673 私しか知らない場所なのに…。 211 00:14:33,673 --> 00:14:37,343 ない… シャルの羽が! 212 00:14:37,343 --> 00:14:41,347 (エリオット)それなら グレンさんが持ってるぜ。 213 00:14:41,347 --> 00:14:43,683 え… え? 214 00:14:43,683 --> 00:14:46,853 どうしてお父様が…。 (グレン)ブリジット…。 215 00:14:46,853 --> 00:14:50,022 あっ…。 (グレン)誰かが 羽を私の枕元に➡ 216 00:14:50,022 --> 00:14:53,526 置いていった。 いい機会だ。 217 00:14:53,526 --> 00:14:57,363 これからは私が羽を預かる。 218 00:14:57,363 --> 00:15:01,467 置いていった人物も そうすることを望んでだろう。 219 00:15:01,467 --> 00:15:03,636 どうして!? 結婚するまでは いいって➡ 220 00:15:03,636 --> 00:15:07,473 言ったじゃない! お前のやり方は目に余る。 221 00:15:07,473 --> 00:15:09,642 (グレン)妖精を部屋に閉じ込めて➡ 222 00:15:09,642 --> 00:15:12,812 自分以外の者と 接触させないとは➡ 223 00:15:12,812 --> 00:15:15,815 まるで 取りつかれているようだ。 224 00:15:15,815 --> 00:15:20,653 うっ ハァ…。 ブリジット 冷静になれ。 225 00:15:20,653 --> 00:15:23,823 (グレン)お前は誰の娘だ? 226 00:15:23,823 --> 00:15:28,327 知らない! (座る音) 227 00:15:28,327 --> 00:15:30,496 今度は お前が俺の主人か? 228 00:15:30,496 --> 00:15:33,332 そうだ。 だから命じる。 229 00:15:33,332 --> 00:15:36,002 節度を持って あれと接しろ。 230 00:15:36,002 --> 00:15:39,005 要求にすべて応える必要はない。 231 00:15:39,005 --> 00:15:43,009 傷つけるようなマネもするな。 グレンさん シャルは…。 232 00:15:43,009 --> 00:15:46,512 彼のことは 私が決めた。 233 00:15:46,512 --> 00:15:50,349 (ミスリル)うお~! 羽 取り戻したのか~!? 234 00:15:50,349 --> 00:15:52,852 ううん 持ち主が グレンさんに変わっただけ。 235 00:15:52,852 --> 00:15:54,854 でも 自由に出歩けるんだな!? 236 00:15:54,854 --> 00:15:57,356 今までつらかったろ。 あの女に➡ 237 00:15:57,356 --> 00:15:59,859 あんなことや こんなことをされて…。 238 00:15:59,859 --> 00:16:01,794 その妄想は やめろ。 239 00:16:01,794 --> 00:16:04,797 じゃあ私 お客様が来るから 行ってくるね。 240 00:16:04,797 --> 00:16:07,800 おう! 241 00:16:07,800 --> 00:16:10,970 (グレン)お久しぶりです ラドクリフさん。 242 00:16:10,970 --> 00:16:13,639 《ラドクリフさんに… キース!?》 243 00:16:13,639 --> 00:16:16,309 (マーカス)うわさよりは 元気そうで何よりだ。 244 00:16:16,309 --> 00:16:19,111 それに 新しい銀砂糖師も。 245 00:16:21,147 --> 00:16:24,817 期待の職人頭です。 246 00:16:24,817 --> 00:16:27,153 この時期に入れたということは➡ 247 00:16:27,153 --> 00:16:31,157 今年は 新聖祭の選品に参加するのか? 248 00:16:31,157 --> 00:16:33,159 《ん? 選品?》 249 00:16:33,159 --> 00:16:36,162 (グレン)まさか… 父が拒否したものを。 250 00:16:36,162 --> 00:16:41,000 (マーカス)そうか。 まっ そうだろうとは思ったが。 251 00:16:41,000 --> 00:16:44,670 そうだ パウエルの息子も連れてきた。 252 00:16:44,670 --> 00:16:48,007 (キース)キース・パウエルです。 (グレン)うわさは聞いているよ。 253 00:16:48,007 --> 00:16:50,510 いい職人になったそうだね。 254 00:16:50,510 --> 00:16:53,846 その 僕は…。 255 00:16:53,846 --> 00:16:57,350 (キース)すみません。 気にすることはない。 256 00:16:57,350 --> 00:16:59,852 君の自由だ。 257 00:16:59,852 --> 00:17:02,788 《キース?》 258 00:17:02,788 --> 00:17:04,790 (アン)驚いたわ キース。 259 00:17:04,790 --> 00:17:07,793 (キース)ラドクリフさんが 突然 行くって言ってね。 260 00:17:07,793 --> 00:17:10,463 僕も 君のことが気になってたから。 261 00:17:10,463 --> 00:17:13,799 何か困ってない? シャルのことも大丈夫? 262 00:17:13,799 --> 00:17:16,969 うん なんとか。 そっちは? 263 00:17:16,969 --> 00:17:19,138 キャットや ジョナスはどうしてる? 264 00:17:19,138 --> 00:17:22,308 ヒングリーさんは 自分の店に帰ったよ。 265 00:17:22,308 --> 00:17:26,812 でも… ジョナスは 故郷に戻ってないみたい。 266 00:17:26,812 --> 00:17:31,150 誰も連絡が取れていなくて。 そうなんだ。 267 00:17:31,150 --> 00:17:36,322 そうだ キース さっき言ってた 新聖祭の選品って何? 268 00:17:36,322 --> 00:17:40,826 (キース)毎年 新年を祝う新聖祭で 聖ルイストンベル教会に➡ 269 00:17:40,826 --> 00:17:43,996 砂糖菓子が並ぶだろ? あれは あらかじめ➡ 270 00:17:43,996 --> 00:17:47,333 見本を作らせて どこの工房に任せるか➡ 271 00:17:47,333 --> 00:17:50,503 決めてるんだ。 (アン)そうだったの? 272 00:17:50,503 --> 00:17:53,172 (キース)選ばれたら とても名誉なことだし➡ 273 00:17:53,172 --> 00:17:57,510 無事に納品したら 国教会から1万クレス支払われる。 274 00:17:57,510 --> 00:18:01,113 (アン)えぇ~!? しかも その派閥は人気になって➡ 275 00:18:01,113 --> 00:18:03,950 注文もたくさんくる。 276 00:18:03,950 --> 00:18:06,786 あれ お客様ですか? 彼氏? 277 00:18:06,786 --> 00:18:09,288 こら。 ち 違うわよ! 278 00:18:09,288 --> 00:18:11,624 キースに悪いこと言わないで! 279 00:18:11,624 --> 00:18:14,327 僕は 別にかまわないよ。 えっ? 280 00:18:17,797 --> 00:18:20,466 ラドクリフ工房の キース・パウエルです。 281 00:18:20,466 --> 00:18:23,302 あっ アンタがパウエル!? 282 00:18:23,302 --> 00:18:26,472 そうでしたか。 どうぞ ごゆっくり。 283 00:18:26,472 --> 00:18:30,309 行きましょう。 えっ でも…。 284 00:18:30,309 --> 00:18:33,813 えっと… じゃ! 285 00:18:33,813 --> 00:18:35,982 何 急に…。 286 00:18:35,982 --> 00:18:40,319 (キース)しかたがないよ。 彼らにとって 僕は裏切り者だ。 287 00:18:40,319 --> 00:18:44,490 裏切り者? 父が ペイジ工房にいたころは➡ 288 00:18:44,490 --> 00:18:49,662 銀砂糖子爵になったのもあって ここにも活気があったんだ。 289 00:18:49,662 --> 00:18:54,333 でも 父が亡くなって 僕も ペイジ工房に入ると➡ 290 00:18:54,333 --> 00:18:59,171 思われてたんだけど 僕は ラドクリフ工房を選んだ。 291 00:18:59,171 --> 00:19:02,274 (キース)そのとき パウエルは ペイジ工房を見限った➡ 292 00:19:02,274 --> 00:19:05,277 ってうわさが流れた。 293 00:19:05,277 --> 00:19:07,947 それで ここに所属していた職人たちは➡ 294 00:19:07,947 --> 00:19:10,249 一斉に他の派閥に移ったんだ。 295 00:19:12,618 --> 00:19:16,956 そんなことが…。 でも 僕は ペイジ工房を➡ 296 00:19:16,956 --> 00:19:19,792 見限ったわけじゃない。 297 00:19:19,792 --> 00:19:23,796 (キース)父の影響を受けるのが嫌で 父の足跡をたどるように➡ 298 00:19:23,796 --> 00:19:28,300 この工房に入るのに 抵抗があっただけなんだ。 299 00:19:28,300 --> 00:19:31,470 父が在任中は我慢した。 300 00:19:31,470 --> 00:19:33,472 けど 父が死んでからも➡ 301 00:19:33,472 --> 00:19:37,476 エドワード・パウエルの息子と 呼ばれるのが嫌だったんだ。 302 00:19:37,476 --> 00:19:41,981 僕はキースだ。 僕にも名前がある。 303 00:19:41,981 --> 00:19:45,317 (アン)大丈夫よ。 304 00:19:45,317 --> 00:19:48,988 この工房が こうなったのは キースのせいじゃない。 305 00:19:48,988 --> 00:19:51,323 みんなも ちゃんとわかってる。 306 00:19:51,323 --> 00:19:54,326 今は まだ 気持ちがついてきてないだけ。 307 00:19:54,326 --> 00:19:57,329 落ち着いたら なんのわだかまりもなくなるわ。 308 00:20:01,834 --> 00:20:05,504 ありがとう アン。 309 00:20:05,504 --> 00:20:08,841 《ここを立て直したら キースの自責の念も➡ 310 00:20:08,841 --> 00:20:13,345 職人たちのわだかまりも 消えてくれるかもしれない。 311 00:20:13,345 --> 00:20:15,347 立て直さなきゃ》 312 00:20:15,347 --> 00:20:17,516 (マーカス)キース! 行くぞ! 313 00:20:17,516 --> 00:20:19,685 (キース)はい。 314 00:20:19,685 --> 00:20:23,856 もう帰るのか。 ラドクリフさん あせってるのかな。 315 00:20:23,856 --> 00:20:28,527 選品まで あと半月だし。 選品か…。 316 00:20:28,527 --> 00:20:31,530 そうよ それよ! 317 00:20:31,530 --> 00:20:34,533 え? ありがとう キース! 318 00:20:34,533 --> 00:20:38,537 えっと… 何がかはわからないけど➡ 319 00:20:38,537 --> 00:20:41,207 とりあえず どういたしまして。 320 00:20:41,207 --> 00:20:44,376 《そうよ 選品で選ばれたら 人気は出るし➡ 321 00:20:44,376 --> 00:20:47,213 1万クレスも入ってくる。 322 00:20:47,213 --> 00:20:49,381 コリンズさんが言ってたことも 私が何に➡ 323 00:20:49,381 --> 00:20:52,384 引っかかっているのかも もしかしたら…》 324 00:20:52,384 --> 00:20:54,386 (ノック) 325 00:20:54,386 --> 00:20:57,723 (アン)お願いがあります。 今年の新聖祭の選品に➡ 326 00:20:57,723 --> 00:20:59,892 ペイジ工房も参加したいんです。 327 00:20:59,892 --> 00:21:02,161 そうすれば 工房は また昔のように…。 328 00:21:02,161 --> 00:21:05,164 (グレン)ダメだ。 えっ? 329 00:21:05,164 --> 00:21:07,166 うちは参加しない。 330 00:21:11,170 --> 00:21:13,172 (アン)そんな…。