1 00:00:12,614 --> 00:00:18,119 (ヒュー)ご注文の品です。 うちの腕利きに作らせました。 2 00:00:18,119 --> 00:00:21,122 (ダウニング)お~ これは…。 3 00:00:21,122 --> 00:00:24,626 うむ 見事だ。 4 00:00:24,626 --> 00:00:27,295 (ヒュー)お気に召されたようで 何よりです。 5 00:00:27,295 --> 00:00:31,967 しかし 本当によかったのですか? その…。 6 00:00:31,967 --> 00:00:34,970 (ダウニング)孫娘の結婚祝いが このように 7 00:00:34,970 --> 00:00:37,639 いかめしいものでもか? (ヒュー)ええ。 8 00:00:37,639 --> 00:00:42,811 かまわん。 若い者にこそ 歴史を受け継いでもらわねば。 9 00:00:42,811 --> 00:00:47,148 実のところ 迷いはした。 は? 10 00:00:47,148 --> 00:00:50,485 何といったかな あの品評会の娘…。 11 00:00:50,485 --> 00:00:54,656 アン・ハルフォードですか? うむ その娘だ。 12 00:00:54,656 --> 00:00:57,158 あれの消息がわかれば 13 00:00:57,158 --> 00:01:00,161 あの時の可憐な妖精を今一度 14 00:01:00,161 --> 00:01:03,665 という思いも ないではなかったが…。 15 00:01:03,665 --> 00:01:07,669 彼女なら数日前 町で見かけましたよ。 16 00:01:07,669 --> 00:01:10,939 ここウェストルでか? 17 00:01:10,939 --> 00:01:12,941 これも縁かと 18 00:01:12,941 --> 00:01:16,111 うちで面倒を見ると 申し出たのですが…。 19 00:01:16,111 --> 00:01:20,115 アン:ありがとう ヒュー。 でも 遠慮しとく。 20 00:01:20,115 --> 00:01:23,451 (アン)私は 自分の足で歩いていきたいの 21 00:01:23,451 --> 00:01:26,454 マーキュリー工房への誘いを…。 22 00:01:26,454 --> 00:01:30,458 銀砂糖子爵の申し出を 断ったというのか。 23 00:01:30,458 --> 00:01:36,298 ハハハハハ! あれらしい。 して 今はどこに? 24 00:01:36,298 --> 00:01:40,635 プル・ソウル・デイがあるからと 再びルイストンへ。 25 00:01:40,635 --> 00:01:44,639 フン ならば ワシも見かけるかもしれんな。 26 00:01:44,639 --> 00:01:47,142 伯爵もルイストンへ? 27 00:01:47,142 --> 00:01:50,979 ああ。 王に 進言せねばならぬことがある。 28 00:01:50,979 --> 00:01:53,815 進言? 29 00:01:53,815 --> 00:01:56,318 (ダウニング)最後の火種だ。 30 00:01:56,318 --> 00:01:59,718 まさか フィラックス公が? 31 00:03:41,623 --> 00:03:43,792 そう ウェストルから? 32 00:03:43,792 --> 00:03:46,294 そりゃあ また 難儀な場所を選んだね。 33 00:03:46,294 --> 00:03:49,631 あそこは 銀砂糖子爵のお膝元だけあって 34 00:03:49,631 --> 00:03:51,633 客の目も肥えているし 35 00:03:51,633 --> 00:03:55,804 第一 よそから来た砂糖菓子職人は 相手にされない。 36 00:03:55,804 --> 00:03:58,473 く 詳しいんだね おばさん。 37 00:03:58,473 --> 00:04:01,810 そうなの。 お客さん 全然来なくて。 38 00:04:01,810 --> 00:04:05,980 (シャル)ウェストルならチャンスがある… か。 39 00:04:05,980 --> 00:04:09,150 (ミスリル)こら シャル! いくら読みが甘かったからって 40 00:04:09,150 --> 00:04:11,086 いつまでもアンをバカって言うな! 41 00:04:11,086 --> 00:04:13,588 思ってはいるが 言ってはいない。 42 00:04:13,588 --> 00:04:16,257 今 お前が初めて言った。 えぇ! 43 00:04:16,257 --> 00:04:20,261 思ったんなら言ったも同じだろ! 言っていない。 44 00:04:20,261 --> 00:04:22,597 (シャル)仮にバカだと言ったとして 何が悪い? 45 00:04:22,597 --> 00:04:24,599 (ミスリル)本当のことだからだ! 46 00:04:24,599 --> 00:04:26,601 ちょっとアンタたち! 47 00:04:26,601 --> 00:04:30,105 人間と妖精が同じテーブルに座って 何が悪いんだい? 48 00:04:30,105 --> 00:04:34,109 お金を払ってくれりゃ 私にゃ同じお客だよ。 49 00:04:34,109 --> 00:04:36,945 嫌ならアンタたちが出て行きな。 50 00:04:36,945 --> 00:04:38,947 まったく…。 51 00:04:38,947 --> 00:04:43,451 でもねぇアンタ ここルイストンでも 商売は大変かもしれないよ。 52 00:04:43,451 --> 00:04:47,288 何しろ プル・ソウル・デイで 書き入れ時だからねぇ。 53 00:04:47,288 --> 00:04:50,125 わかってる でも…。 54 00:04:50,125 --> 00:04:52,961 ううん だからこそ頑張らないと。 55 00:04:52,961 --> 00:04:56,965 そうだ! ここから南の ロックウェル州の海沿いに 56 00:04:56,965 --> 00:05:00,468 フィラックスって町があるの アンタ知ってるかい? 57 00:05:00,468 --> 00:05:03,805 貿易で有名な王家の直轄地よね? 58 00:05:03,805 --> 00:05:08,977 そうそう! そのフィラックス公 ウィリアム・アルバーン公爵がね…。 59 00:05:08,977 --> 00:05:13,414 (ダウニング) 祖王セドリックが残した3つの家系。 60 00:05:13,414 --> 00:05:17,752 ミルズランド家 チェンバー家 そしてアルバーン家。 61 00:05:17,752 --> 00:05:21,089 王位は ミルズランド家が継承したが 62 00:05:21,089 --> 00:05:24,926 先代王 エドモンド一世が ご逝去された際 63 00:05:24,926 --> 00:05:29,931 現王 エドモンド二世は まだ12歳のお子だった。 64 00:05:29,931 --> 00:05:32,267 15年前のことだ。 65 00:05:32,267 --> 00:05:34,269 (ヒュー)その齢につけこみ 66 00:05:34,269 --> 00:05:38,606 チェンバー家が王位簒奪をもくろみ 反乱を起こした。 67 00:05:38,606 --> 00:05:44,445 俗に言うチェンバー内乱。 それを伯爵 あなたが鎮圧した。 68 00:05:44,445 --> 00:05:47,615 トーマス・アルバーンの協力とともに。 69 00:05:47,615 --> 00:05:52,954 実のところ あの内乱のことで 私はあなたを恐れた。 70 00:05:52,954 --> 00:05:56,958 首謀者であるチェンバー家を 根絶やしにした。 71 00:05:56,958 --> 00:06:00,795 むごいにせよ そこまでは理解しましょう。 72 00:06:00,795 --> 00:06:02,797 だが あなたは 73 00:06:02,797 --> 00:06:07,302 王家に協力したアルバーン家までをも 国外追放しようとした。 74 00:06:07,302 --> 00:06:10,305 軍を解体し 領地まで奪って。 75 00:06:10,305 --> 00:06:15,743 (ダウニング)それが内乱の教訓だ。 国に支配者は2人といらん。 76 00:06:15,743 --> 00:06:21,916 だが現王は… エドモンド二世は あなたの進言を退けた。 77 00:06:21,916 --> 00:06:25,587 温厚なトーマスの人柄を 慕っておられたからです。 78 00:06:25,587 --> 00:06:30,925 まるで12歳のお子とは思えぬ 意思の固さだった。 79 00:06:30,925 --> 00:06:33,261 結果 アルバーン家には 80 00:06:33,261 --> 00:06:36,431 王家直轄地の フィラックスがあてがわれた。 81 00:06:36,431 --> 00:06:40,768 王家への収益上納 忠誠の証しとして 82 00:06:40,768 --> 00:06:47,609 月に一度 ルイストンを訪問すること。 この2つを条件に…。 83 00:06:47,609 --> 00:06:50,111 それは トーマス亡きあと 84 00:06:50,111 --> 00:06:53,615 息子のウィリアムの代になっても 受け継がれています。 85 00:06:53,615 --> 00:06:56,451 私は彼を個人的に知っている。 86 00:06:56,451 --> 00:07:01,289 およそ野心とは無縁な 知的で穏やかな青年です。 87 00:07:01,289 --> 00:07:06,461 なのに あなたは いまだに フィラックス公を最後の火種などと…。 88 00:07:06,461 --> 00:07:10,131 今 またそれが くすぶっているとしたら? 89 00:07:10,131 --> 00:07:14,235 やがて のろしを上げ 炎となるかもしれぬものを 90 00:07:14,235 --> 00:07:20,074 お前なら火種以外に何と呼ぶ? マーキュリー。 91 00:07:20,074 --> 00:07:23,911 まさか ウィリアム・アルバーンが…。 92 00:07:23,911 --> 00:07:26,581 砂糖菓子職人を探してる? 93 00:07:26,581 --> 00:07:30,418 銀砂糖師か否かは問わず フィラックス城に滞在して 94 00:07:30,418 --> 00:07:33,087 公爵が気に入る 砂糖菓子を作ったら 95 00:07:33,087 --> 00:07:37,091 報酬として1, 000クレス支払う だって。 96 00:07:37,091 --> 00:07:39,761 せ せ 1, 000クレス!? 97 00:07:39,761 --> 00:07:41,763 驚きだろう? 98 00:07:41,763 --> 00:07:45,933 しかも セドリック祖王の血を引く フィラックス公が認めたとなれば 99 00:07:45,933 --> 00:07:48,770 砂糖菓子職人としても はくがつく。 100 00:07:48,770 --> 00:07:52,270 この辺の腕自慢たちも 目の色変えてたよ。 101 00:07:54,275 --> 00:07:57,175 1, 000クレス…。 102 00:08:00,615 --> 00:08:03,117 (アン)ロックウェル州 フィラックス。 103 00:08:03,117 --> 00:08:08,122 大陸との貿易で栄える ハイランド随一の港町。 104 00:08:08,122 --> 00:08:12,560 (シャル)だが その貿易で得た金は ルイストンに吸い上げられ 105 00:08:12,560 --> 00:08:14,562 当主は月に一度 106 00:08:14,562 --> 00:08:17,398 国王に顔色うかがいに 行かねばならない。 107 00:08:17,398 --> 00:08:19,734 詳しいのね シャル。 108 00:08:19,734 --> 00:08:22,236 だてに長く生きていない。 109 00:08:22,236 --> 00:08:26,436 人間の事情など興味ないがな。 ただ…。 110 00:08:28,409 --> 00:08:32,580 砂糖菓子は持ってきたか? (アン)はい 荷台の中に。 111 00:08:32,580 --> 00:08:35,917 よし 砂糖菓子を持って中に入れ。 112 00:08:35,917 --> 00:08:38,086 お前たちは ここで待て。 113 00:08:38,086 --> 00:08:40,086 開門! 114 00:08:43,091 --> 00:08:45,760 わぁ…。 115 00:08:45,760 --> 00:08:49,460 そこに控えているように。 あっ はい。 116 00:08:53,935 --> 00:08:59,440 《先客… そりゃそうよね 1, 000クレスの仕事だもの。 117 00:08:59,440 --> 00:09:04,779 それにしても なんて殺風景なお城なの。 118 00:09:04,779 --> 00:09:07,949 どこも石造りで なんだか…》 119 00:09:07,949 --> 00:09:11,719 おい お前。 あ… へ? 120 00:09:11,719 --> 00:09:19,560 (アルバーン)頭を下げる必要はない。 私がフィラックス公爵 ウィリアム・アルバーンだ。 121 00:09:19,560 --> 00:09:22,560 手もとの砂糖菓子を見せろ。 122 00:09:26,067 --> 00:09:29,070 お前は帰れ。 お前は残れ。 123 00:09:29,070 --> 00:09:31,370 えぇ? あの…。 124 00:09:33,574 --> 00:09:35,574 あっ。 125 00:09:42,583 --> 00:09:47,922 よい。 妖精だな。 なぜこれを作った? 126 00:09:47,922 --> 00:09:50,758 (アン)そのモデルは 私と一緒に旅をしている 127 00:09:50,758 --> 00:09:52,760 友達の一人なんです。 128 00:09:52,760 --> 00:09:55,596 もともと その子への プレゼントだったんですけど 129 00:09:55,596 --> 00:10:00,435 共食いみたいで嫌だって 言われちゃって。 130 00:10:00,435 --> 00:10:04,105 いいだろう。 城への滞在を許す。 131 00:10:04,105 --> 00:10:09,110 砂糖菓子を作れ。 私の意に沿う砂糖菓子だ。 132 00:10:09,110 --> 00:10:13,948 あの どんなものを作れば いいのでしょう? 133 00:10:13,948 --> 00:10:19,620 わぁ~! キレイ。 この方 妖精ですね。 134 00:10:19,620 --> 00:10:23,624 この肖像画に描かれた妖精を 形にしろ。 135 00:10:23,624 --> 00:10:26,461 できるか? できます。 136 00:10:26,461 --> 00:10:30,131 デール 娘を作業場に案内してやれ。 137 00:10:30,131 --> 00:10:32,133 (デール)こちらへ。 138 00:10:32,133 --> 00:10:37,805 また この肖像画が見たければ 作業場の近くに2つの塔がある。 139 00:10:37,805 --> 00:10:43,644 東側の塔に 同じ妖精を描いた絵が 何枚か飾ってある。 140 00:10:43,644 --> 00:10:46,144 それを見よ。 はい! 141 00:10:48,649 --> 00:10:51,819 (デール) 友達か うまいことを言ったな。 142 00:10:51,819 --> 00:10:55,156 公爵は妖精を使役するのが お嫌いなんだ。 143 00:10:55,156 --> 00:10:58,159 (アン)だから このお城には 妖精がいないんですか。 144 00:10:58,159 --> 00:11:03,331 (デール)君が連れてきた2人の妖精も すでに作業場に案内してある。 145 00:11:03,331 --> 00:11:05,666 (アン)あっ ありがとうございます。 146 00:11:05,666 --> 00:11:10,004 ところで 公爵はなぜ あの妖精の砂糖菓子を? 147 00:11:10,004 --> 00:11:12,940 ここだ。 148 00:11:12,940 --> 00:11:15,610 ん… シャル ミスリル! 149 00:11:15,610 --> 00:11:19,614 あちらの棟には ラドクリフ派の若い職人が3人いる。 150 00:11:19,614 --> 00:11:21,949 互いに邪魔にならぬよう。 151 00:11:21,949 --> 00:11:24,118 全部でそれだけですか。 152 00:11:24,118 --> 00:11:26,287 君も見たろう。 153 00:11:26,287 --> 00:11:29,624 公爵のお目にかなう職人は そうはいない。 154 00:11:29,624 --> 00:11:31,624 では。 155 00:11:34,962 --> 00:11:37,131 妖精の肖像画? 156 00:11:37,131 --> 00:11:39,634 とってもキレイな女性だった。 157 00:11:39,634 --> 00:11:43,137 そこの東の塔にも 何枚か絵があるんだって。 158 00:11:43,137 --> 00:11:45,806 見に行く? 行くなら2階だ! 159 00:11:45,806 --> 00:11:48,976 見たか? ベッドがちゃんと 3人分あるんだぜ! 160 00:11:48,976 --> 00:11:53,648 ヒャッホー! ベッド ベッド~! 161 00:11:53,648 --> 00:11:56,651 早っ。 (ミスリルのいびき) 162 00:11:56,651 --> 00:11:58,819 (シャル)早くしろ。 へ? 163 00:11:58,819 --> 00:12:02,657 肖像画 見に行くんだろう。 164 00:12:02,657 --> 00:12:06,327 行くぞ。 あっ 待って! 165 00:12:06,327 --> 00:12:10,164 ごめん シャルがつきあってくれると 思わなかったから。 166 00:12:10,164 --> 00:12:12,664 (シャル)興味があるだけだ。 167 00:12:14,602 --> 00:12:16,771 締まりのない顔だ。 168 00:12:16,771 --> 00:12:18,971 いいの うれしいから。 169 00:12:22,443 --> 00:12:25,643 ジョナス。 (ジョナス)アン。 170 00:12:30,618 --> 00:12:32,954 奇遇ね ジョナス。 171 00:12:32,954 --> 00:12:35,790 ど どうしてこんな所に アンがいるの? 172 00:12:35,790 --> 00:12:38,960 僕を追ってきたの? まさか 復讐!? 173 00:12:38,960 --> 00:12:41,295 復讐って…。 174 00:12:41,295 --> 00:12:45,967 そうね それも悪くないけど 私 そんなに暇じゃないから。 175 00:12:45,967 --> 00:12:47,969 おい 待て。 176 00:12:47,969 --> 00:12:51,973 ジョナス。 コイツ 品評会の時の女じゃないか。 177 00:12:51,973 --> 00:12:55,142 そ そうだ 僕は コイツにハメられたんだ! 178 00:12:55,142 --> 00:12:58,145 はぁ!? 私がいつ あなたをハメたっていうの! 179 00:12:58,145 --> 00:13:00,147 ひきょうなマネをしたのは そっちでしょ! 180 00:13:00,147 --> 00:13:03,818 いいや 俺は見てた。 ジョナスの作品を 181 00:13:03,818 --> 00:13:06,654 お前は自分が作ったって 言い出したんだ。 182 00:13:06,654 --> 00:13:11,092 国王は気を悪くされ 王家勲章はなくなった。 183 00:13:11,092 --> 00:13:14,929 ジョナスと同じ ラドクリフ派の職人としちゃ 184 00:13:14,929 --> 00:13:20,101 黙ってらんないなぁ。 では どうすると? 185 00:13:20,101 --> 00:13:22,269 どうすると聞いてるんだ。 186 00:13:22,269 --> 00:13:24,271 フ フン。 187 00:13:24,271 --> 00:13:27,108 どうせ フィラックス公のうわさを 聞きつけて来たんだろうけど 188 00:13:27,108 --> 00:13:31,445 名誉と報酬は僕のものさ。 せいぜい頑張るんだね。 189 00:13:31,445 --> 00:13:33,447 実力勝負じゃ負けないわ。 190 00:13:33,447 --> 00:13:36,617 そっちこそ 早めに 帰り支度をしておくことね! 191 00:13:36,617 --> 00:13:39,453 まったく! よし かかし。 192 00:13:39,453 --> 00:13:41,622 ん? やるか。 193 00:13:41,622 --> 00:13:43,624 うん! 194 00:13:43,624 --> 00:14:16,590 ~ 195 00:14:16,590 --> 00:14:19,593 (ミスリル)完成か? (アン)もうひと息。 196 00:14:19,593 --> 00:14:23,431 ありがとう ミスリル・リッド・ポッド。 本当に助かった。 197 00:14:23,431 --> 00:14:27,101 俺様が本気出せば これくらいは 役に立つってことさ! 198 00:14:27,101 --> 00:14:29,770 まだまだ 恩返しには足りないけどな! 199 00:14:29,770 --> 00:14:32,606 もう恩返しのことはいいんだけど。 200 00:14:32,606 --> 00:14:36,110 にしてもシャルのヤツ どこに行きやがったんだ? 201 00:14:36,110 --> 00:14:39,280 作業のたんびに ふらりと出かけやがって。 202 00:14:39,280 --> 00:14:41,282 まぁ あんなヤツでも 203 00:14:41,282 --> 00:14:43,617 感傷に浸ることが あるらしいからな。 204 00:14:43,617 --> 00:14:45,619 感傷? シャルが? 205 00:14:45,619 --> 00:14:48,456 3日前さ。 この城に来た時 206 00:14:48,456 --> 00:14:51,792 俺たち 外で待たされてたろ。 そん時…。 207 00:14:51,792 --> 00:14:54,462 懐かしいな。 何が? 208 00:14:54,462 --> 00:14:58,299 (シャル)昔 こんな城に住んでいた 209 00:14:58,299 --> 00:15:01,802 シャルが お城に… ハッ。 210 00:15:01,802 --> 00:15:06,307 シャル:その女の子は リズ。 エリザベスという名だった 211 00:15:06,307 --> 00:15:09,810 《アン:それってもしかして リズって人と…》 212 00:15:09,810 --> 00:15:12,747 アン! 鼻の頭が真っ青だ! えっ? 213 00:15:12,747 --> 00:15:15,583 色粉がべっとりついてる! どう? 214 00:15:15,583 --> 00:15:18,419 ますます青くなった! ハハハハ…。 え~!? 215 00:15:18,419 --> 00:15:20,919 ちょ ちょっと顔洗ってくる! 216 00:15:26,093 --> 00:15:28,596 シャル:それから15年が経ち 217 00:15:28,596 --> 00:15:32,767 リズの髪は 色の薄い金になり そばかすも消え 218 00:15:32,767 --> 00:15:36,937 キレイな娘になった。 だからわかる。 219 00:15:36,937 --> 00:15:40,441 お前も リズのように変わっていく 220 00:15:40,441 --> 00:15:44,779 《変わるかな。 そうは思えないな。 221 00:15:44,779 --> 00:15:49,784 今のまま 痩せっぽっちで 手足が細くて かかしみたいで…。 222 00:15:49,784 --> 00:15:52,787 リズって どんな人だったのかな。 223 00:15:52,787 --> 00:15:55,289 きっと美人だったんだろうな。 224 00:15:55,289 --> 00:15:59,960 あんなキレイなシャルが キレイだって言うんだもの》 225 00:15:59,960 --> 00:16:03,464 何これ やきもち!? 会ったこともない女の人に? 226 00:16:03,464 --> 00:16:05,800 もう 私ったら… ん~! 227 00:16:05,800 --> 00:16:08,302 (シャル)そんなに擦ると 鼻が取れるぞ。 228 00:16:08,302 --> 00:16:11,572 シャル。 服が濡れる。 229 00:16:11,572 --> 00:16:16,172 え? あ… 拭くもの忘れた。 230 00:16:24,084 --> 00:16:28,255 どうした? えっ いや あの…。 231 00:16:28,255 --> 00:16:30,255 かかし? あっ! 232 00:16:32,426 --> 00:16:36,597 な 何でもない! 233 00:16:36,597 --> 00:16:38,766 ジョナス!? 234 00:16:38,766 --> 00:16:42,770 どうしたの? あなたが盗める砂糖菓子なら 235 00:16:42,770 --> 00:16:44,772 まだできてないわよ。 236 00:16:44,772 --> 00:16:48,943 いやだなぁ 君の砂糖菓子なんかに 用はないよ。 237 00:16:48,943 --> 00:16:53,781 僕は昨日 作品を完成させた。 他の2人もね。 238 00:16:53,781 --> 00:16:57,952 そう。 で 公爵様には見ていただいたの? 239 00:16:57,952 --> 00:17:03,123 もちろん。 それで どうなったと思う? 240 00:17:03,123 --> 00:17:05,960 2人は出て行くことになった。 241 00:17:05,960 --> 00:17:09,463 この僕だけが 城に残ることを許されたんだ。 242 00:17:09,463 --> 00:17:13,067 僕の作品を見て 公爵様は こうおっしゃったよ。 243 00:17:13,067 --> 00:17:15,903 見込みがある 精度を上げろ ってね。 244 00:17:15,903 --> 00:17:20,908 悪いけどアン フィラックス公の1, 000クレスを 拝領するのは この僕だ! 245 00:17:20,908 --> 00:17:23,410 そ そんなのまだ…。 知ってる? 246 00:17:23,410 --> 00:17:26,914 作品を見せて 城にとどまることを許されたの 247 00:17:26,914 --> 00:17:29,583 僕が初めてなんだって。 248 00:17:29,583 --> 00:17:33,587 僕だけなんだよ。 デールさんが言ってた。 249 00:17:33,587 --> 00:17:36,257 私だってこれから…。 無駄! 250 00:17:36,257 --> 00:17:39,260 僕はこれから あの塔に移るんだ。 251 00:17:39,260 --> 00:17:41,929 選ばれた職人の特権だよ。 252 00:17:41,929 --> 00:17:46,767 根なし草の職人は せいぜい ここで頑張ってね! 253 00:17:46,767 --> 00:17:49,770 いったい何しに来たのよ アイツ! 254 00:17:49,770 --> 00:17:51,772 私のやる気をそごうって魂胆!? 255 00:17:51,772 --> 00:17:54,608 ただ単に 自慢したかっただけだろう。 256 00:17:54,608 --> 00:17:56,610 シャル。 257 00:17:56,610 --> 00:17:59,947 出て行く仲間に自慢するわけには いかないからな。 258 00:17:59,947 --> 00:18:02,147 なんてヤツ! 259 00:18:04,618 --> 00:18:08,622 あぁ できた… と思う。 260 00:18:08,622 --> 00:18:13,560 どうかな シャル。 見てくれる? 261 00:18:13,560 --> 00:18:15,896 よくできている。 262 00:18:15,896 --> 00:18:19,196 おい。 (寝息) 263 00:18:22,069 --> 00:18:39,920 ~ 264 00:18:39,920 --> 00:18:43,220 (シャル)よくやったぞ かかし。 265 00:19:00,941 --> 00:19:02,943 違う。 266 00:19:02,943 --> 00:19:06,947 《お気に召さなかった》 267 00:19:06,947 --> 00:19:09,783 だが 雰囲気はそのままだ。 268 00:19:09,783 --> 00:19:13,554 はっ? アイツのものより雰囲気はいい。 269 00:19:13,554 --> 00:19:18,225 精度を上げろ 私が満足するように。 270 00:19:18,225 --> 00:19:22,730 ただちに この塔へ移れ。 職人は2人だ。 271 00:19:22,730 --> 00:19:25,930 これ以上 増やす必要はないだろう。 272 00:19:28,569 --> 00:19:30,569 さぁ。 273 00:19:32,573 --> 00:19:38,912 あの 公爵様は 私の砂糖菓子を お気に召されたってことですか? 274 00:19:38,912 --> 00:19:41,915 そこそこ と言っておこうか。 275 00:19:41,915 --> 00:19:45,252 君と ジョナス・アンダーだったか。 276 00:19:45,252 --> 00:19:48,756 2人に作品作りを 任せられたのだからね。 277 00:19:48,756 --> 00:19:51,091 小姓を使いに出した。 278 00:19:51,091 --> 00:19:53,927 ほどなく君の妖精たちも やってくるだろう。 279 00:19:53,927 --> 00:19:56,430 あとで荷物も運ばせる。 280 00:19:56,430 --> 00:19:59,099 あ ありがとうございます。 281 00:19:59,099 --> 00:20:01,101 《そこそこって…》 282 00:20:01,101 --> 00:20:05,773 食事は朝夕2回。 銀砂糖も好きなだけ使っていい。 283 00:20:05,773 --> 00:20:08,275 すべてこちらで用意する。 284 00:20:08,275 --> 00:20:10,944 他にも何か用向きがあるときは…。 285 00:20:10,944 --> 00:20:13,113 この紐を引けばいい。 286 00:20:13,113 --> 00:20:17,618 召使い部屋の鈴が鳴り 我々に知らせてくれる。 287 00:20:17,618 --> 00:20:20,788 じゃあ 作品が完成したときも…。 288 00:20:20,788 --> 00:20:22,956 もちろん この紐だ。 289 00:20:22,956 --> 00:20:25,125 他に何か質問は? 290 00:20:25,125 --> 00:20:27,628 どうして 君がここにいるの!? 291 00:20:27,628 --> 00:20:30,631 なんだか 上で物音がすると思ったら…。 292 00:20:30,631 --> 00:20:34,802 ねぇ どうしてさ アン! どうしても何も 293 00:20:34,802 --> 00:20:37,304 私もここに移るように 言われたのよ。 294 00:20:37,304 --> 00:20:42,309 そんな…。 君たち 知り合いだったのか。 295 00:20:42,309 --> 00:20:46,480 何の因縁があるのか知らないが いずれにせよ 296 00:20:46,480 --> 00:20:49,780 公爵様がお決めになられたことだ。 297 00:20:53,153 --> 00:20:55,989 また君と 競争することになるのか! 298 00:20:55,989 --> 00:20:59,159 品評会が競争だったって 言い張るのならね! 299 00:20:59,159 --> 00:21:02,830 うっ! 君に 君なんかに…。 300 00:21:02,830 --> 00:21:05,833 (キャシー)あなたなんか ジョナス様にかなうもんですか! 301 00:21:05,833 --> 00:21:08,335 キャシー。 ねっ ジョナス様! 302 00:21:08,335 --> 00:21:10,504 ま まあね。 303 00:21:10,504 --> 00:21:13,273 僕は君になんか負けない! 304 00:21:13,273 --> 00:21:17,673 私も負けない。 絶対に負けないから!