1 00:00:02,215 --> 00:00:04,217 (アン)先客が? あぁ。 2 00:00:04,217 --> 00:00:07,887 君たちより先に 2人ほどね。 さぁ 座って。 3 00:00:07,887 --> 00:00:11,224 (アン)ありがとうございます。 4 00:00:11,224 --> 00:00:16,395 ん? どうしたの? 3人とも。 こっち来て座らないの? 5 00:00:16,395 --> 00:00:19,398 (ジョナス)ちょっと アン! えっ 何? 6 00:00:19,398 --> 00:00:22,735 (ジョナス)人前で妖精と 食事するなんて非常識だよ。 7 00:00:22,735 --> 00:00:25,738 (アン)どうして? いつも一緒に食べてるじゃない。 8 00:00:25,738 --> 00:00:29,075 え? (ジョナス)いや 人が見てる前でだよ。 9 00:00:29,075 --> 00:00:33,079 私たち 旅の間 一緒に食事してきました。 10 00:00:33,079 --> 00:00:35,748 ここでも同じように させてもらえませんか? 11 00:00:35,748 --> 00:00:40,253 そうだねぇ… 私は気にしないほうなんだが。 12 00:00:40,253 --> 00:00:43,589 ほら君 今は別のお客も…。 13 00:00:43,589 --> 00:00:46,425 (ヒュー)構わないさ。 俺は気にしないぜ。 14 00:00:46,425 --> 00:00:49,095 よぉ お嬢ちゃん。 アンタ 名前は? 15 00:00:49,095 --> 00:00:51,097 アンよ。 アン・ハルフォード。 16 00:00:51,097 --> 00:00:54,267 (ヒュー)俺はヒュー。 遠慮はいらないぜ アン。 17 00:00:54,267 --> 00:00:56,267 アンタの好きにしな。 18 00:02:38,237 --> 00:02:43,242 なるほど。 ルイストンへ行くために この街道を通ってきたわけか。 19 00:02:43,242 --> 00:02:46,245 僕たちは ルイストンで開催される 20 00:02:46,245 --> 00:02:48,748 砂糖菓子品評会に 参加するつもりなんだよ。 21 00:02:48,748 --> 00:02:51,918 へぇ~ お前たち 砂糖菓子職人か。 22 00:02:51,918 --> 00:02:57,757 それにしては 労働妖精2人に 愛玩妖精とは ぜいたくしてるな。 23 00:02:57,757 --> 00:03:02,028 シャルは愛玩妖精じゃなくて 戦士妖精よ。 私の護衛なの。 24 00:03:02,028 --> 00:03:05,531 戦士妖精? ウソをつけ。 (アン)ウソじゃないわ! 25 00:03:05,531 --> 00:03:08,701 まぁまぁ 恥ずかしがらなくてもいいさ。 26 00:03:08,701 --> 00:03:12,371 こんな姿の妖精 連れ歩きたくなって当然だ。 27 00:03:12,371 --> 00:03:16,042 アンは この妖精に ほれたのか? だから買ったのか? 28 00:03:16,042 --> 00:03:19,742 (アン)そんなんじゃない! じゃ 試してみるか。 29 00:03:21,714 --> 00:03:25,217 (ミスリル)うわっ! (キャシー)キャッ! 30 00:03:25,217 --> 00:03:27,219 (アン)シャル! 31 00:03:27,219 --> 00:03:29,388 (サリム)やるな。 32 00:03:29,388 --> 00:03:31,390 (シャル)殺されたいのか? 33 00:03:31,390 --> 00:03:33,893 あいにく そこまで壊れてない。 34 00:03:33,893 --> 00:03:36,228 もういい サリム 剣を引け。 35 00:03:36,228 --> 00:03:38,898 なんてことするのよ この大バカ! 36 00:03:38,898 --> 00:03:41,901 私の連れにケガでもさせたら ただじゃおかないんだから! 37 00:03:41,901 --> 00:03:46,906 わりぃ わりぃ。 こ~んなベッピンの 戦士妖精なんて信じられなくてな。 38 00:03:46,906 --> 00:03:49,241 だからって こんなことする!? 39 00:03:49,241 --> 00:03:53,412 いやぁ だから謝るって。 そうだな… おわびに 40 00:03:53,412 --> 00:03:55,748 お前たちの分の宿代 出してやるよ。 41 00:03:55,748 --> 00:03:59,251 (アン)そんな ごまかし… って えっ 宿代? 42 00:03:59,251 --> 00:04:01,687 (ヒュー)あぁ 5人分全員だ。 43 00:04:01,687 --> 00:04:05,191 けど それじゃあ 俺のほうが損な気がするな。 44 00:04:05,191 --> 00:04:09,362 そうだ お前ら 俺に砂糖菓子を作ってくれよ。 45 00:04:09,362 --> 00:04:12,698 はぁ? 大きさは拳程度でいい。 46 00:04:12,698 --> 00:04:16,369 それで宿代がチャラになるんだ。 悪くないだろう? 47 00:04:16,369 --> 00:04:20,373 わかったわ。 そのかわり 絶対払ってよ。 48 00:04:20,373 --> 00:04:24,210 ジョナス 器を2つ取ってくれる? 49 00:04:24,210 --> 00:04:27,046 あぁ… うん。 ありがとう。 50 00:04:27,046 --> 00:04:30,216 その銀砂糖は 使って大丈夫なの? 51 00:04:30,216 --> 00:04:33,719 品評会に出す作品は これから作るんだろう? 52 00:04:33,719 --> 00:04:39,225 うん。 けど 量は十分あるし。 そっちの樽3つは使えないけどね。 53 00:04:39,225 --> 00:04:42,561 品評会に提出する分か。 54 00:04:42,561 --> 00:04:45,731 銀砂糖の精製技術も 問われるもんね。 55 00:04:45,731 --> 00:04:47,900 ほっ… と。 なんだか ワクワクするな。 56 00:04:47,900 --> 00:04:51,237 人前で技術を披露できるなんて 誇らしいよ! 57 00:04:51,237 --> 00:04:53,406 そうかなぁ。 よっ。 58 00:04:53,406 --> 00:04:57,243 実は ここだけの話 所属する派閥のオサに 59 00:04:57,243 --> 00:04:59,912 僕が推薦されるかもしれないんだ。 60 00:04:59,912 --> 00:05:02,515 ラドクリフ工房派の? うん。 61 00:05:02,515 --> 00:05:06,185 もちろん オサになるためには 王家勲章を授かって 62 00:05:06,185 --> 00:05:08,854 銀砂糖師に ならなくちゃいけないけど。 63 00:05:08,854 --> 00:05:11,190 え? じゃあ ジョナスも 64 00:05:11,190 --> 00:05:13,692 今回の品評会に参加したら? 65 00:05:13,692 --> 00:05:16,695 いや 僕は今回は見送り。 66 00:05:16,695 --> 00:05:19,698 でも 将来的には 絶対にならなくちゃ! 67 00:05:19,698 --> 00:05:23,202 そうしないと オサにも 銀砂糖子爵にもなれない。 68 00:05:23,202 --> 00:05:28,707 銀砂糖子爵? それって 王家専属の銀砂糖師のこと? 69 00:05:28,707 --> 00:05:30,876 ジョナスは そんなものになりたいの? 70 00:05:30,876 --> 00:05:34,380 なりたいよ! というか 僕は絶対になる! 71 00:05:34,380 --> 00:05:37,383 だって 庶民の僕が貴族になれるなんて 72 00:05:37,383 --> 00:05:39,718 これ以上のステキな夢はないだろう? 73 00:05:39,718 --> 00:05:45,057 だから アン。 僕と結婚してくれない? 74 00:05:45,057 --> 00:05:49,895 僕は銀砂糖子爵になって 君に幸せな生活を約…。 75 00:05:49,895 --> 00:05:51,897 ジョナス… ごめん。 76 00:05:51,897 --> 00:05:54,897 その話は よそう。 77 00:05:56,902 --> 00:05:59,738 (ヒュー)道具は こちらで用意させてもらった。 78 00:05:59,738 --> 00:06:04,677 砂糖菓子に色をつける必要はない。 作る形も2人に任せる。 79 00:06:04,677 --> 00:06:09,682 あなた何者? もしかして あなたも砂糖菓子職人なの? 80 00:06:09,682 --> 00:06:14,182 宿代を払ってほしいなら 黙って作れよ アン。 81 00:06:17,189 --> 00:06:20,192 《何を作ろう…。 82 00:06:20,192 --> 00:06:25,192 ママだったら きっと 銀砂糖そのものの色を生かして》 83 00:06:30,703 --> 00:06:35,875 ふ~ん。 2人とも かなり腕がいい。 84 00:06:35,875 --> 00:06:39,211 駆け出しって感じじゃないな。 ハハハ。 85 00:06:39,211 --> 00:06:41,213 だが…。 86 00:06:41,213 --> 00:06:44,216 あっ! 何するんだ! 87 00:06:44,216 --> 00:06:48,220 (ヒュー)見苦しいから 壊した。 88 00:06:48,220 --> 00:06:51,724 ジョナス お前は器用だが それだけだな。 89 00:06:51,724 --> 00:06:54,560 自分の技術を 見せびらかしたいだけで 90 00:06:54,560 --> 00:06:58,731 なんの工夫もない。 アンはジョナスよりマシだな。 91 00:06:58,731 --> 00:07:01,667 でも これはなんだ? 92 00:07:01,667 --> 00:07:06,172 まるで 誰かの作ったものを そっくりマネして作ったみたいだな。 93 00:07:06,172 --> 00:07:08,340 猿マネだ。 ハァッ…。 94 00:07:08,340 --> 00:07:11,510 キレイなだけで なんの魅力もない。 95 00:07:11,510 --> 00:07:13,512 こんなんじゃあ 2人とも 96 00:07:13,512 --> 00:07:16,849 銀砂糖師になるなんて 夢の また夢だな。 97 00:07:16,849 --> 00:07:21,854 まっ この砂糖菓子のカケラは もらっておく。 98 00:07:21,854 --> 00:07:25,191 俺のオヤツだ。 99 00:07:25,191 --> 00:07:28,194 じゃあな アン ジョナス。 100 00:07:28,194 --> 00:07:33,199 いい暇つぶしができて おもしろかったぜ。 101 00:07:33,199 --> 00:07:35,868 (キャシー)何がしたかったのよ あの男は!? 102 00:07:35,868 --> 00:07:38,704 ジョナス様 お気になさることありません! 103 00:07:38,704 --> 00:07:41,540 (ミスリル)そうだぜアン あんな男の…。 104 00:07:41,540 --> 00:07:45,540 おい アン! 待てよアン! アンったら! 105 00:07:50,382 --> 00:07:53,552 また ミノムシか。 (アン)何がおかしいの? 106 00:07:53,552 --> 00:07:57,223 人が落ち込んでるのが そんなにおもしろい!? フッ。 107 00:07:57,223 --> 00:08:00,159 何よ! 人の顔見て笑うわけ? 108 00:08:00,159 --> 00:08:02,661 どうせ 私みたいなかかしは 109 00:08:02,661 --> 00:08:05,831 何をしたって みっともないだけよ! 110 00:08:05,831 --> 00:08:10,169 人は一生 笑われることはない。 111 00:08:10,169 --> 00:08:15,841 俺たちと違って 常に変わっていく。 112 00:08:15,841 --> 00:08:21,847 お前は あと3年もたてば 驚くほどキレイになっているはずだ。 113 00:08:21,847 --> 00:08:26,518 この髪も 色の薄いキレイな金に変わり 114 00:08:26,518 --> 00:08:30,522 砂糖菓子を作る腕前も 変わっていく。 115 00:08:30,522 --> 00:08:34,860 砂糖菓子作りは もっと腕を磨くわ。 116 00:08:34,860 --> 00:08:37,863 絶対 上達してみせる。 117 00:08:37,863 --> 00:08:41,700 だけど 努力だけじゃ 変わらないものもあるでしょ。 118 00:08:41,700 --> 00:08:44,703 見え透いたウソの慰めなんか いらない。 119 00:08:44,703 --> 00:08:48,207 ウソじゃない。 知っている。 120 00:08:48,207 --> 00:08:50,209 俺が生まれたとき 121 00:08:50,209 --> 00:08:53,712 最初に目にしたのは 人間の子どもだった。 122 00:08:53,712 --> 00:08:57,883 お前と同じ髪色をした 5歳の女の子だ。 123 00:08:57,883 --> 00:09:04,156 俺は その子の視線があったから 生まれた。 124 00:09:04,156 --> 00:09:06,659 その女の子は リズ。 125 00:09:06,659 --> 00:09:09,662 エリザベスという名だった。 126 00:09:09,662 --> 00:09:12,164 貴族の娘だったリズは 127 00:09:12,164 --> 00:09:15,167 事情があって 世間から離れて暮らしていた。 128 00:09:15,167 --> 00:09:20,673 幼く 物を知らず 妖精の存在も知らなかった。 129 00:09:20,673 --> 00:09:25,678 だから俺のことを 自分の兄だと勘違いしたらしい。 130 00:09:25,678 --> 00:09:30,015 俺を自分の屋敷に連れ帰り かくまった。 131 00:09:30,015 --> 00:09:35,688 それから15年がたち リズの髪は色の薄い金になり 132 00:09:35,688 --> 00:09:39,692 そばかすも消え キレイな娘になった。 133 00:09:39,692 --> 00:09:44,196 だからわかる。 お前もリズのように変わっていく。 134 00:09:44,196 --> 00:09:46,699 それで? それでリズは? 135 00:09:46,699 --> 00:09:52,705 ずっと一緒にいたの? 今は どうしていないの? 136 00:09:52,705 --> 00:09:55,207 死んだ。 ハッ。 137 00:09:55,207 --> 00:09:58,807 殺された。 殺したのは人間だ。 138 00:10:01,714 --> 00:10:03,714 ごめん。 139 00:10:06,218 --> 00:10:09,818 もう寝ろ かかし。 140 00:10:14,727 --> 00:10:19,898 (ジョナス)あのヒューって人 約束どおり 宿代を払ってくれてたね。 141 00:10:19,898 --> 00:10:22,898 ねぇ アン 聞いてる? 142 00:10:26,905 --> 00:10:30,743 《シャルは 人間と友達にはなれないと言った。 143 00:10:30,743 --> 00:10:36,248 けれど 最初は 人間の女の子と心を通わせていた。 144 00:10:36,248 --> 00:10:40,753 私とママが過ごしたのと 同じだけの時間を…。 145 00:10:40,753 --> 00:10:46,759 シャルにとってリズは 家族と同じだったかもしれない。 146 00:10:46,759 --> 00:10:49,928 それを人間の手によって奪われた。 147 00:10:49,928 --> 00:10:54,767 人間が シャルの心を 凍らせてしまった》 148 00:10:54,767 --> 00:10:56,769 (寝息) 149 00:10:56,769 --> 00:10:58,771 今夜は冷えるね。 150 00:10:58,771 --> 00:11:02,271 俺たちは人間のように 寒さを感じない。 151 00:11:06,211 --> 00:11:10,711 《シャルの心を溶かす 魔法があればいいのに》 152 00:11:13,218 --> 00:11:18,724 《シャルとの約束… 約束の砂糖菓子を作ろう。 153 00:11:18,724 --> 00:11:21,226 甘い砂糖菓子が 154 00:11:21,226 --> 00:11:27,065 少しでもシャルの心を 温かくしてくれればいい》 155 00:11:27,065 --> 00:11:29,067 えっ。 156 00:11:29,067 --> 00:11:32,237 (物音) 157 00:11:32,237 --> 00:11:37,409 なっ なんで…。 158 00:11:37,409 --> 00:11:40,309 銀砂糖が… ない!? 159 00:11:42,247 --> 00:11:44,583 ウソ どうしてないの? 160 00:11:44,583 --> 00:11:46,585 何があった? 161 00:11:46,585 --> 00:11:49,922 銀砂糖がなくなってる。 162 00:11:49,922 --> 00:11:51,924 (シャル)なくなった? 163 00:11:51,924 --> 00:11:57,262 (アン)3樽は残ってる。 でも 作品を作る分の銀砂糖がない。 164 00:11:57,262 --> 00:11:59,431 アン? 何かあったの? 165 00:11:59,431 --> 00:12:02,331 アン!? (泣き声) 166 00:12:04,870 --> 00:12:09,208 (シャル)作品を作るための銀砂糖が なくなったらしい。 167 00:12:09,208 --> 00:12:13,045 えぇっ!? だって 銀砂糖は荷台に入れてただろう? 168 00:12:13,045 --> 00:12:16,715 鍵もかけてたし 誰も出入りできないじゃないか。 169 00:12:16,715 --> 00:12:20,886 (キャシー)いえ 出入りできます。 (ジョナス)どういう意味だ? キャシー。 170 00:12:20,886 --> 00:12:24,723 (キャシー)私 見たんです。 医者宿に泊まっていた夜 171 00:12:24,723 --> 00:12:28,727 アン様の荷台の窓から ミスリル・リッド・ポッドが出てくるのを! 172 00:12:28,727 --> 00:12:34,233 月明かりに体中がキラキラ光って 銀砂糖まみれの姿でした! 173 00:12:34,233 --> 00:12:36,235 ミスリルが? 174 00:12:36,235 --> 00:12:39,738 何だ何だ? うるさいなぁ。 175 00:12:39,738 --> 00:12:42,241 (ジョナス)ミスリル 降りてこい。 176 00:12:42,241 --> 00:12:45,410 おい! 俺は お前に 使役されてるんじゃないぞ! 177 00:12:45,410 --> 00:12:47,746 しかも 名前を略すな! 俺は…。 178 00:12:47,746 --> 00:12:51,250 降りてくるんだ! うっ! な… 何だよ。 179 00:12:51,250 --> 00:12:53,752 アンの銀砂糖がなくなったんだ。 180 00:12:53,752 --> 00:12:56,922 ミスリル お前盗んだろ? え? 181 00:12:56,922 --> 00:12:59,258 キャシーが見てたんだよ。 182 00:12:59,258 --> 00:13:01,527 (ミスリル)見てたって… うっ ウソつけ! 183 00:13:01,527 --> 00:13:06,031 なぁ アン。 盗んだのは俺じゃない。 キャシーがウソつきなんだ! 184 00:13:06,031 --> 00:13:08,534 キャシーがウソをついて なんの得があるんだ? 185 00:13:08,534 --> 00:13:10,536 人間め 黙れ! 186 00:13:10,536 --> 00:13:14,373 アン まさか お前まで 俺を疑ってないよな? 187 00:13:14,373 --> 00:13:17,376 俺じゃない。 誓って俺じゃないよ。 188 00:13:17,376 --> 00:13:19,378 私…。 えっ…。 189 00:13:19,378 --> 00:13:23,549 アン 俺を疑ってるんだな…。 190 00:13:23,549 --> 00:13:26,718 信じてくれないんだな アン。 191 00:13:26,718 --> 00:13:30,222 信じたいの。 でも信じてないじゃん! 192 00:13:30,222 --> 00:13:33,559 わかったよ。 アンが そんな目で俺を見るなら 193 00:13:33,559 --> 00:13:37,759 もう アンの前から消えてやる! ミスリル 待って! 194 00:13:39,731 --> 00:13:47,573 ハァー。 これじゃ もう 今年の品評会には参加できない。 195 00:13:47,573 --> 00:13:52,411 そうだ アン! 作品を1個作るだけでいいなら 196 00:13:52,411 --> 00:13:55,581 その分の銀砂糖を これから作ればいいじゃないか! 197 00:13:55,581 --> 00:13:59,251 ムチャよ。 そもそも 原料の砂糖林檎がない。 198 00:13:59,251 --> 00:14:01,186 大丈夫。 え? 199 00:14:01,186 --> 00:14:04,189 砂糖林檎はあるよ! 200 00:14:04,189 --> 00:14:08,193 ラドクリフ工房派の会合で 聞いたことがあるんだ。 201 00:14:08,193 --> 00:14:11,863 ブラディ街道沿いに 砂糖林檎の林があるって。 202 00:14:11,863 --> 00:14:14,700 銀砂糖を精製するのに 3日はかかる。 203 00:14:14,700 --> 00:14:19,200 けど 同時に今ある銀砂糖で 作品を作れば きっと間に合うよ! 204 00:14:24,710 --> 00:14:27,212 砂糖林檎! 205 00:14:27,212 --> 00:14:30,215 品評会まで あと5日。 206 00:14:30,215 --> 00:14:34,553 この先の宿砦からルイストンは近いし これなら…。 207 00:14:34,553 --> 00:14:36,722 大丈夫だよ アン。 208 00:14:36,722 --> 00:14:41,226 僕も砂糖菓子職人の 端くれだからね。 協力するよ。 209 00:14:41,226 --> 00:14:44,229 ありがとう ジョナス。 始めよう! 210 00:14:44,229 --> 00:15:15,861 ~ 211 00:15:15,861 --> 00:15:17,863 はい。 212 00:15:17,863 --> 00:15:19,865 ねぇ ミスリルは? 213 00:15:19,865 --> 00:15:21,867 消えた。 214 00:15:21,867 --> 00:15:23,869 どこかへ行っちゃったの? 215 00:15:23,869 --> 00:15:28,206 本当にアイツか? 本当にミスリルが盗んだのか? 216 00:15:28,206 --> 00:15:32,878 わからない。 本当は誰が 銀砂糖を盗んだかなんて…。 217 00:15:32,878 --> 00:15:36,715 とにかく私は作業を間に合わせる。 218 00:15:36,715 --> 00:15:41,053 言ったでしょ 今年の品評会には絶対に出たいの。 219 00:15:41,053 --> 00:15:43,753 作業に戻るわ。 220 00:15:45,724 --> 00:15:50,729 《品評会に提出する作品は 祝祭用の砂糖菓子。 221 00:15:50,729 --> 00:15:55,233 大きくて 華やかな…。 222 00:15:55,233 --> 00:15:57,736 ママ…》 223 00:15:57,736 --> 00:16:02,674 エマ:これは ママが作った財産。 誰にもあげられない。 224 00:16:02,674 --> 00:16:05,674 マネさせちゃいけないものよ。 225 00:16:07,679 --> 00:16:12,184 (ヒュー)まるで 誰かの作ったものを そっくりマネして作ったみたいだな。 226 00:16:12,184 --> 00:16:14,686 猿マネだ 227 00:16:14,686 --> 00:16:20,786 《じゃあ 何をどう作ればいいの? 私には わからない》 228 00:16:26,198 --> 00:16:30,202 よかったら この樽 銀砂糖を入れるのに使ってよ! 229 00:16:30,202 --> 00:16:32,871 湿気を防いでくれる 一級品だよ。 230 00:16:32,871 --> 00:16:35,707 でも 空の樽なら2つあるし…。 231 00:16:35,707 --> 00:16:38,710 わぁ~ 作るもの決まったんだね! 232 00:16:38,710 --> 00:16:41,379 やっぱりアンはすごいよ。 僕には わかる! 233 00:16:41,379 --> 00:16:45,550 きっと最高の作品ができるって! (アン)そうだといいんだけど…。 234 00:16:45,550 --> 00:16:49,554 僕も期待してる。 えっ? なっ 何!? 235 00:16:49,554 --> 00:16:52,224 君が好きなんだ。 236 00:16:52,224 --> 00:16:55,227 ハッ ヤダ! 237 00:16:55,227 --> 00:16:57,229 どうして? アン。 238 00:16:57,229 --> 00:17:01,333 私 ジョナスを好きってわけじゃない! 僕は好きなんだよ! 239 00:17:01,333 --> 00:17:05,170 それはジョナスの気持ちでしょう? 私の気持ちじゃない! 240 00:17:05,170 --> 00:17:07,672 そっか…。 あっ…。 241 00:17:07,672 --> 00:17:11,676 君が僕を好きになってくれてれば いいと思ったけど…。 242 00:17:11,676 --> 00:17:14,179 あっ ごめん 私…。 243 00:17:14,179 --> 00:17:17,179 ごめんね アン。 244 00:17:19,184 --> 00:17:23,021 アン様に一つ 忠告して差し上げます。 245 00:17:23,021 --> 00:17:25,023 どうしたの? 急に。 246 00:17:25,023 --> 00:17:28,527 ジョナス様が あなたに求婚したり 好きだと言っても 247 00:17:28,527 --> 00:17:31,029 いい気にならないことですね! え? 248 00:17:31,029 --> 00:17:35,033 ジョナス様が本気で あなたなんかに 恋するはずないじゃないですか! 249 00:17:35,033 --> 00:17:37,869 フン! キャシー あなた もしかして 250 00:17:37,869 --> 00:17:41,039 ジョナスのこと好きなの? なっ!? 251 00:17:41,039 --> 00:17:44,876 なな なな な… 何を非常識な! 252 00:17:44,876 --> 00:17:47,712 そっか そうだったんだ。 なな なななな…。 253 00:17:47,712 --> 00:17:50,715 妖精と人間の恋って 成就すればステキね。 254 00:17:50,715 --> 00:17:56,388 なっ!? あっ あなたって ホント バカ! 255 00:17:56,388 --> 00:17:58,390 フフッ。 256 00:17:58,390 --> 00:18:01,326 《キャシーは好きな人が 自分の羽を持ってるのね。 257 00:18:01,326 --> 00:18:03,526 それに比べて…》 258 00:18:05,497 --> 00:18:12,003 《妖精と人間の恋… シャルとリズは どうだったんだろう。 259 00:18:12,003 --> 00:18:16,675 なんだろう 胸が苦しい》 260 00:18:16,675 --> 00:18:20,178 私には関係のない話ね。 261 00:18:20,178 --> 00:18:26,184 《シャルが私と一緒にいるのは 彼の羽を私が握ってるからだし 262 00:18:26,184 --> 00:18:30,184 それも ルイストンに着いたら終わる》 263 00:18:32,190 --> 00:18:35,690 フゥー できた! 264 00:18:37,696 --> 00:18:40,196 《完璧なはずなのに…》 265 00:18:42,200 --> 00:18:44,202 ヒュー:猿マネだ 266 00:18:44,202 --> 00:18:48,373 《ううん 技術は完璧よ。 大丈夫。 267 00:18:48,373 --> 00:18:52,210 きっと 大丈夫よ…》 268 00:18:52,210 --> 00:18:54,379 終わったのか? 269 00:18:54,379 --> 00:18:56,381 今 乾かしてる。 270 00:18:56,381 --> 00:18:59,551 残りの銀砂糖を臼で挽いて 271 00:18:59,551 --> 00:19:04,322 明日 出発すれば 品評会前日にルイストンに到着できる。 272 00:19:04,322 --> 00:19:07,158 不思議だった。 ん? 273 00:19:07,158 --> 00:19:10,161 妖精市場で 初めてお前に会ったとき 274 00:19:10,161 --> 00:19:13,164 銀砂糖の甘い香りがした。 275 00:19:13,164 --> 00:19:16,167 それが どうしてなのか 不思議だった。 276 00:19:16,167 --> 00:19:20,171 そう? ドレスに染みついちゃってるのかな。 277 00:19:20,171 --> 00:19:22,674 指だ。 えっ? 278 00:19:22,674 --> 00:19:26,177 お前の指は 甘い香りがする。 279 00:19:26,177 --> 00:19:28,179 しないよ。 280 00:19:28,179 --> 00:19:30,179 俺にはわかる。 え~? 281 00:19:35,186 --> 00:19:38,690 そっか。 282 00:19:38,690 --> 00:19:40,692 アン! あっ…。 283 00:19:40,692 --> 00:19:44,863 アン すごいよアン! 完成したんだね 作品! 284 00:19:44,863 --> 00:19:48,199 あんな大きくて繊細な砂糖菓子 見たことないよ! 285 00:19:48,199 --> 00:19:51,536 王家勲章 間違いなしだ! ありがとう。 286 00:19:51,536 --> 00:19:54,873 ジョナスが砂糖林檎のことを 教えてくれたおかげだよ。 287 00:19:54,873 --> 00:19:57,208 こっちこそ ありがとうだよ。 288 00:19:57,208 --> 00:19:59,210 ん? 289 00:19:59,210 --> 00:20:02,047 私の馬車で何してるの? ジョナス。 290 00:20:02,047 --> 00:20:04,215 出発しようと思って! 291 00:20:04,215 --> 00:20:08,887 (アン)気が早いよ。 銀砂糖は まだ完成していないし。 292 00:20:08,887 --> 00:20:12,223 それにその馬 私のじゃない…。 293 00:20:12,223 --> 00:20:16,227 いいんだよ。 僕の馬のほうが速く走るから。 294 00:20:16,227 --> 00:20:18,229 ジョナス? (いななき) 295 00:20:18,229 --> 00:20:20,231 あっ。 296 00:20:20,231 --> 00:20:22,734 (ジョナス)君が僕を好きになって 結婚してくれれば 297 00:20:22,734 --> 00:20:24,736 こんなことしなくて済んだのにな。 298 00:20:24,736 --> 00:20:26,905 悪いのは君だ。 なんのつもりだ! 299 00:20:26,905 --> 00:20:29,574 だから いい気になるなと言ったのよ! 300 00:20:29,574 --> 00:20:31,743 キャッ… キャー! (いななき) 301 00:20:31,743 --> 00:20:33,912 イッタ… えっ 何これ!? 302 00:20:33,912 --> 00:20:37,312 ヤダ! 気持ち悪い! あっ! 303 00:20:41,086 --> 00:20:44,589 あっ! シャル 何これ? 304 00:20:44,589 --> 00:20:48,760 アイツらが おびき寄せた。 お前の砂糖菓子を奪うためにな。 305 00:20:48,760 --> 00:20:51,930 そんな! バイバーイ アン! 306 00:20:51,930 --> 00:20:54,432 シャル! ジョナスを追って! 307 00:20:54,432 --> 00:20:57,936 ここを離れたら お前はオオカミの餌だ! 308 00:20:57,936 --> 00:21:00,372 構わない 行って! 309 00:21:00,372 --> 00:21:03,541 シャル お願いよ! 砂糖菓子を取り戻して! 310 00:21:03,541 --> 00:21:06,211 断る! お願いよ! シャル! 311 00:21:06,211 --> 00:21:09,211 砂糖菓子を取り戻して!