1 00:00:02,486 --> 00:00:07,992 (ヒュー)ご注文の品です。 うちの腕利きに作らせました。 2 00:00:07,992 --> 00:00:10,995 (ダウニング)お~ これは…。 3 00:00:10,995 --> 00:00:14,498 うむ 見事だ。 4 00:00:14,498 --> 00:00:17,168 (ヒュー)お気に召されたようで 何よりです。 5 00:00:17,168 --> 00:00:21,839 しかし 本当によかったのですか? その…。 6 00:00:21,839 --> 00:00:24,842 (ダウニング)孫娘の結婚祝いが このように 7 00:00:24,842 --> 00:00:27,511 いかめしいものでもか? (ヒュー)ええ。 8 00:00:27,511 --> 00:00:32,683 かまわん。 若い者にこそ 歴史を受け継いでもらわねば。 9 00:00:32,683 --> 00:00:37,021 実のところ 迷いはした。 は? 10 00:00:37,021 --> 00:00:40,357 何といったかな あの品評会の娘…。 11 00:00:40,357 --> 00:00:44,528 アン・ハルフォードですか? うむ その娘だ。 12 00:00:44,528 --> 00:00:47,031 あれの消息がわかれば 13 00:00:47,031 --> 00:00:50,034 あの時の可憐な妖精を今一度 14 00:00:50,034 --> 00:00:53,537 という思いも ないではなかったが…。 15 00:00:53,537 --> 00:00:57,541 彼女なら数日前 町で見かけましたよ。 16 00:00:57,541 --> 00:01:00,811 ここウェストルでか? 17 00:01:00,811 --> 00:01:02,813 これも縁かと 18 00:01:02,813 --> 00:01:05,983 うちで面倒を見ると 申し出たのですが…。 19 00:01:05,983 --> 00:01:09,987 アン:ありがとう ヒュー。 でも 遠慮しとく。 20 00:01:09,987 --> 00:01:13,324 (アン)私は 自分の足で歩いていきたいの 21 00:01:13,324 --> 00:01:16,327 マーキュリー工房への誘いを…。 22 00:01:16,327 --> 00:01:20,331 銀砂糖子爵の申し出を 断ったというのか。 23 00:01:20,331 --> 00:01:26,170 ハハハハハ! あれらしい。 して 今はどこに? 24 00:01:26,170 --> 00:01:30,507 プル・ソウル・デイがあるからと 再びルイストンへ。 25 00:01:30,507 --> 00:01:34,511 フン ならば ワシも見かけるかもしれんな。 26 00:01:34,511 --> 00:01:37,014 伯爵もルイストンへ? 27 00:01:37,014 --> 00:01:40,851 ああ。 王に 進言せねばならぬことがある。 28 00:01:40,851 --> 00:01:43,687 進言? 29 00:01:43,687 --> 00:01:46,190 (ダウニング)最後の火種だ。 30 00:01:46,190 --> 00:01:49,590 まさか フィラックス公が? 31 00:03:31,495 --> 00:03:33,664 そう ウェストルから? 32 00:03:33,664 --> 00:03:36,166 そりゃあ また 難儀な場所を選んだね。 33 00:03:36,166 --> 00:03:39,503 あそこは 銀砂糖子爵のお膝元だけあって 34 00:03:39,503 --> 00:03:41,505 客の目も肥えているし 35 00:03:41,505 --> 00:03:45,676 第一 よそから来た砂糖菓子職人は 相手にされない。 36 00:03:45,676 --> 00:03:48,345 く 詳しいんだね おばさん。 37 00:03:48,345 --> 00:03:51,682 そうなの。 お客さん 全然来なくて。 38 00:03:51,682 --> 00:03:55,853 (シャル)ウェストルならチャンスがある… か。 39 00:03:55,853 --> 00:03:59,023 (ミスリル)こら シャル! いくら読みが甘かったからって 40 00:03:59,023 --> 00:04:00,958 いつまでもアンをバカって言うな! 41 00:04:00,958 --> 00:04:03,460 思ってはいるが 言ってはいない。 42 00:04:03,460 --> 00:04:06,130 今 お前が初めて言った。 えぇ! 43 00:04:06,130 --> 00:04:10,134 思ったんなら言ったも同じだろ! 言っていない。 44 00:04:10,134 --> 00:04:12,469 (シャル)仮にバカだと言ったとして 何が悪い? 45 00:04:12,469 --> 00:04:14,471 (ミスリル)本当のことだからだ! 46 00:04:14,471 --> 00:04:16,473 ちょっとアンタたち! 47 00:04:16,473 --> 00:04:19,977 人間と妖精が同じテーブルに座って 何が悪いんだい? 48 00:04:19,977 --> 00:04:23,981 お金を払ってくれりゃ 私にゃ同じお客だよ。 49 00:04:23,981 --> 00:04:26,817 嫌ならアンタたちが出て行きな。 50 00:04:26,817 --> 00:04:28,819 まったく…。 51 00:04:28,819 --> 00:04:33,323 でもねぇアンタ ここルイストンでも 商売は大変かもしれないよ。 52 00:04:33,323 --> 00:04:37,161 何しろ プル・ソウル・デイで 書き入れ時だからねぇ。 53 00:04:37,161 --> 00:04:39,997 わかってる でも…。 54 00:04:39,997 --> 00:04:42,833 ううん だからこそ頑張らないと。 55 00:04:42,833 --> 00:04:46,837 そうだ! ここから南の ロックウェル州の海沿いに 56 00:04:46,837 --> 00:04:50,340 フィラックスって町があるの アンタ知ってるかい? 57 00:04:50,340 --> 00:04:53,677 貿易で有名な王家の直轄地よね? 58 00:04:53,677 --> 00:04:58,849 そうそう! そのフィラックス公 ウィリアム・アルバーン公爵がね…。 59 00:04:58,849 --> 00:05:03,287 (ダウニング) 祖王セドリックが残した3つの家系。 60 00:05:03,287 --> 00:05:07,624 ミルズランド家 チェンバー家 そしてアルバーン家。 61 00:05:07,624 --> 00:05:10,961 王位は ミルズランド家が継承したが 62 00:05:10,961 --> 00:05:14,798 先代王 エドモンド一世が ご逝去された際 63 00:05:14,798 --> 00:05:19,803 現王 エドモンド二世は まだ12歳のお子だった。 64 00:05:19,803 --> 00:05:22,139 15年前のことだ。 65 00:05:22,139 --> 00:05:24,141 (ヒュー)その齢につけこみ 66 00:05:24,141 --> 00:05:28,479 チェンバー家が王位簒奪をもくろみ 反乱を起こした。 67 00:05:28,479 --> 00:05:34,318 俗に言うチェンバー内乱。 それを伯爵 あなたが鎮圧した。 68 00:05:34,318 --> 00:05:37,488 トーマス・アルバーンの協力とともに。 69 00:05:37,488 --> 00:05:42,826 実のところ あの内乱のことで 私はあなたを恐れた。 70 00:05:42,826 --> 00:05:46,830 首謀者であるチェンバー家を 根絶やしにした。 71 00:05:46,830 --> 00:05:50,667 むごいにせよ そこまでは理解しましょう。 72 00:05:50,667 --> 00:05:52,669 だが あなたは 73 00:05:52,669 --> 00:05:57,174 王家に協力したアルバーン家までをも 国外追放しようとした。 74 00:05:57,174 --> 00:06:00,177 軍を解体し 領地まで奪って。 75 00:06:00,177 --> 00:06:05,616 (ダウニング)それが内乱の教訓だ。 国に支配者は2人といらん。 76 00:06:05,616 --> 00:06:11,788 だが現王は… エドモンド二世は あなたの進言を退けた。 77 00:06:11,788 --> 00:06:15,459 温厚なトーマスの人柄を 慕っておられたからです。 78 00:06:15,459 --> 00:06:20,797 まるで12歳のお子とは思えぬ 意思の固さだった。 79 00:06:20,797 --> 00:06:23,133 結果 アルバーン家には 80 00:06:23,133 --> 00:06:26,303 王家直轄地の フィラックスがあてがわれた。 81 00:06:26,303 --> 00:06:30,641 王家への収益上納 忠誠の証しとして 82 00:06:30,641 --> 00:06:37,481 月に一度 ルイストンを訪問すること。 この2つを条件に…。 83 00:06:37,481 --> 00:06:39,983 それは トーマス亡きあと 84 00:06:39,983 --> 00:06:43,487 息子のウィリアムの代になっても 受け継がれています。 85 00:06:43,487 --> 00:06:46,323 私は彼を個人的に知っている。 86 00:06:46,323 --> 00:06:51,161 およそ野心とは無縁な 知的で穏やかな青年です。 87 00:06:51,161 --> 00:06:56,333 なのに あなたは いまだに フィラックス公を最後の火種などと…。 88 00:06:56,333 --> 00:07:00,003 今 またそれが くすぶっているとしたら? 89 00:07:00,003 --> 00:07:04,107 やがて のろしを上げ 炎となるかもしれぬものを 90 00:07:04,107 --> 00:07:09,947 お前なら火種以外に何と呼ぶ? マーキュリー。 91 00:07:09,947 --> 00:07:13,784 まさか ウィリアム・アルバーンが…。 92 00:07:13,784 --> 00:07:16,453 砂糖菓子職人を探してる? 93 00:07:16,453 --> 00:07:20,290 銀砂糖師か否かは問わず フィラックス城に滞在して 94 00:07:20,290 --> 00:07:22,960 公爵が気に入る 砂糖菓子を作ったら 95 00:07:22,960 --> 00:07:26,964 報酬として1, 000クレス支払う だって。 96 00:07:26,964 --> 00:07:29,633 せ せ 1, 000クレス!? 97 00:07:29,633 --> 00:07:31,635 驚きだろう? 98 00:07:31,635 --> 00:07:35,806 しかも セドリック祖王の血を引く フィラックス公が認めたとなれば 99 00:07:35,806 --> 00:07:38,642 砂糖菓子職人としても はくがつく。 100 00:07:38,642 --> 00:07:42,142 この辺の腕自慢たちも 目の色変えてたよ。 101 00:07:44,147 --> 00:07:47,047 1, 000クレス…。 102 00:07:50,487 --> 00:07:52,990 (アン)ロックウェル州 フィラックス。 103 00:07:52,990 --> 00:07:57,995 大陸との貿易で栄える ハイランド随一の港町。 104 00:07:57,995 --> 00:08:02,432 (シャル)だが その貿易で得た金は ルイストンに吸い上げられ 105 00:08:02,432 --> 00:08:04,434 当主は月に一度 106 00:08:04,434 --> 00:08:07,271 国王に顔色うかがいに 行かねばならない。 107 00:08:07,271 --> 00:08:09,606 詳しいのね シャル。 108 00:08:09,606 --> 00:08:12,109 だてに長く生きていない。 109 00:08:12,109 --> 00:08:16,309 人間の事情など興味ないがな。 ただ…。 110 00:08:18,282 --> 00:08:22,452 砂糖菓子は持ってきたか? (アン)はい 荷台の中に。 111 00:08:22,452 --> 00:08:25,789 よし 砂糖菓子を持って中に入れ。 112 00:08:25,789 --> 00:08:27,958 お前たちは ここで待て。 113 00:08:27,958 --> 00:08:29,958 開門! 114 00:08:32,963 --> 00:08:35,632 わぁ…。 115 00:08:35,632 --> 00:08:39,332 そこに控えているように。 あっ はい。 116 00:08:43,807 --> 00:08:49,313 《先客… そりゃそうよね 1, 000クレスの仕事だもの。 117 00:08:49,313 --> 00:08:54,651 それにしても なんて殺風景なお城なの。 118 00:08:54,651 --> 00:08:57,821 どこも石造りで なんだか…》 119 00:08:57,821 --> 00:09:01,591 おい お前。 あ… へ? 120 00:09:01,591 --> 00:09:09,433 (アルバーン)頭を下げる必要はない。 私がフィラックス公爵 ウィリアム・アルバーンだ。 121 00:09:09,433 --> 00:09:12,433 手もとの砂糖菓子を見せろ。 122 00:09:15,939 --> 00:09:18,942 お前は帰れ。 お前は残れ。 123 00:09:18,942 --> 00:09:21,242 えぇ? あの…。 124 00:09:23,447 --> 00:09:25,447 あっ。 125 00:09:32,456 --> 00:09:37,794 よい。 妖精だな。 なぜこれを作った? 126 00:09:37,794 --> 00:09:40,630 (アン)そのモデルは 私と一緒に旅をしている 127 00:09:40,630 --> 00:09:42,632 友達の一人なんです。 128 00:09:42,632 --> 00:09:45,469 もともと その子への プレゼントだったんですけど 129 00:09:45,469 --> 00:09:50,307 共食いみたいで嫌だって 言われちゃって。 130 00:09:50,307 --> 00:09:53,977 いいだろう。 城への滞在を許す。 131 00:09:53,977 --> 00:09:58,982 砂糖菓子を作れ。 私の意に沿う砂糖菓子だ。 132 00:09:58,982 --> 00:10:03,820 あの どんなものを作れば いいのでしょう? 133 00:10:03,820 --> 00:10:09,493 わぁ~! キレイ。 この方 妖精ですね。 134 00:10:09,493 --> 00:10:13,497 この肖像画に描かれた妖精を 形にしろ。 135 00:10:13,497 --> 00:10:16,333 できるか? できます。 136 00:10:16,333 --> 00:10:20,003 デール 娘を作業場に案内してやれ。 137 00:10:20,003 --> 00:10:22,005 (デール)こちらへ。 138 00:10:22,005 --> 00:10:27,677 また この肖像画が見たければ 作業場の近くに2つの塔がある。 139 00:10:27,677 --> 00:10:33,517 東側の塔に 同じ妖精を描いた絵が 何枚か飾ってある。 140 00:10:33,517 --> 00:10:36,017 それを見よ。 はい! 141 00:10:38,522 --> 00:10:41,691 (デール) 友達か うまいことを言ったな。 142 00:10:41,691 --> 00:10:45,028 公爵は妖精を使役するのが お嫌いなんだ。 143 00:10:45,028 --> 00:10:48,031 (アン)だから このお城には 妖精がいないんですか。 144 00:10:48,031 --> 00:10:53,203 (デール)君が連れてきた2人の妖精も すでに作業場に案内してある。 145 00:10:53,203 --> 00:10:55,539 (アン)あっ ありがとうございます。 146 00:10:55,539 --> 00:10:59,876 ところで 公爵はなぜ あの妖精の砂糖菓子を? 147 00:10:59,876 --> 00:11:02,813 ここだ。 148 00:11:02,813 --> 00:11:05,482 ん… シャル ミスリル! 149 00:11:05,482 --> 00:11:09,486 あちらの棟には ラドクリフ派の若い職人が3人いる。 150 00:11:09,486 --> 00:11:11,822 互いに邪魔にならぬよう。 151 00:11:11,822 --> 00:11:13,990 全部でそれだけですか。 152 00:11:13,990 --> 00:11:16,159 君も見たろう。 153 00:11:16,159 --> 00:11:19,496 公爵のお目にかなう職人は そうはいない。 154 00:11:19,496 --> 00:11:21,496 では。 155 00:11:24,835 --> 00:11:27,003 妖精の肖像画? 156 00:11:27,003 --> 00:11:29,506 とってもキレイな女性だった。 157 00:11:29,506 --> 00:11:33,009 そこの東の塔にも 何枚か絵があるんだって。 158 00:11:33,009 --> 00:11:35,679 見に行く? 行くなら2階だ! 159 00:11:35,679 --> 00:11:38,849 見たか? ベッドがちゃんと 3人分あるんだぜ! 160 00:11:38,849 --> 00:11:43,520 ヒャッホー! ベッド ベッド~! 161 00:11:43,520 --> 00:11:46,523 早っ。 (ミスリルのいびき) 162 00:11:46,523 --> 00:11:48,692 (シャル)早くしろ。 へ? 163 00:11:48,692 --> 00:11:52,529 肖像画 見に行くんだろう。 164 00:11:52,529 --> 00:11:56,199 行くぞ。 あっ 待って! 165 00:11:56,199 --> 00:12:00,036 ごめん シャルがつきあってくれると 思わなかったから。 166 00:12:00,036 --> 00:12:02,536 (シャル)興味があるだけだ。 167 00:12:04,474 --> 00:12:06,643 締まりのない顔だ。 168 00:12:06,643 --> 00:12:08,843 いいの うれしいから。 169 00:12:12,315 --> 00:12:15,515 ジョナス。 (ジョナス)アン。 170 00:12:20,490 --> 00:12:22,826 奇遇ね ジョナス。 171 00:12:22,826 --> 00:12:25,662 ど どうしてこんな所に アンがいるの? 172 00:12:25,662 --> 00:12:28,832 僕を追ってきたの? まさか 復讐!? 173 00:12:28,832 --> 00:12:31,167 復讐って…。 174 00:12:31,167 --> 00:12:35,839 そうね それも悪くないけど 私 そんなに暇じゃないから。 175 00:12:35,839 --> 00:12:37,841 おい 待て。 176 00:12:37,841 --> 00:12:41,845 ジョナス。 コイツ 品評会の時の女じゃないか。 177 00:12:41,845 --> 00:12:45,015 そ そうだ 僕は コイツにハメられたんだ! 178 00:12:45,015 --> 00:12:48,018 はぁ!? 私がいつ あなたをハメたっていうの! 179 00:12:48,018 --> 00:12:50,020 ひきょうなマネをしたのは そっちでしょ! 180 00:12:50,020 --> 00:12:53,690 いいや 俺は見てた。 ジョナスの作品を 181 00:12:53,690 --> 00:12:56,526 お前は自分が作ったって 言い出したんだ。 182 00:12:56,526 --> 00:13:00,964 国王は気を悪くされ 王家勲章はなくなった。 183 00:13:00,964 --> 00:13:04,801 ジョナスと同じ ラドクリフ派の職人としちゃ 184 00:13:04,801 --> 00:13:09,973 黙ってらんないなぁ。 では どうすると? 185 00:13:09,973 --> 00:13:12,142 どうすると聞いてるんだ。 186 00:13:12,142 --> 00:13:14,144 フ フン。 187 00:13:14,144 --> 00:13:16,980 どうせ フィラックス公のうわさを 聞きつけて来たんだろうけど 188 00:13:16,980 --> 00:13:21,318 名誉と報酬は僕のものさ。 せいぜい頑張るんだね。 189 00:13:21,318 --> 00:13:23,320 実力勝負じゃ負けないわ。 190 00:13:23,320 --> 00:13:26,489 そっちこそ 早めに 帰り支度をしておくことね! 191 00:13:26,489 --> 00:13:29,326 まったく! よし かかし。 192 00:13:29,326 --> 00:13:31,494 ん? やるか。 193 00:13:31,494 --> 00:13:33,496 うん! 194 00:13:33,496 --> 00:14:06,463 ~ 195 00:14:06,463 --> 00:14:09,466 (ミスリル)完成か? (アン)もうひと息。 196 00:14:09,466 --> 00:14:13,303 ありがとう ミスリル・リッド・ポッド。 本当に助かった。 197 00:14:13,303 --> 00:14:16,973 俺様が本気出せば これくらいは 役に立つってことさ! 198 00:14:16,973 --> 00:14:19,643 まだまだ 恩返しには足りないけどな! 199 00:14:19,643 --> 00:14:22,479 もう恩返しのことはいいんだけど。 200 00:14:22,479 --> 00:14:25,982 にしてもシャルのヤツ どこに行きやがったんだ? 201 00:14:25,982 --> 00:14:29,152 作業のたんびに ふらりと出かけやがって。 202 00:14:29,152 --> 00:14:31,154 まぁ あんなヤツでも 203 00:14:31,154 --> 00:14:33,490 感傷に浸ることが あるらしいからな。 204 00:14:33,490 --> 00:14:35,492 感傷? シャルが? 205 00:14:35,492 --> 00:14:38,328 3日前さ。 この城に来た時 206 00:14:38,328 --> 00:14:41,665 俺たち 外で待たされてたろ。 そん時…。 207 00:14:41,665 --> 00:14:44,334 懐かしいな。 何が? 208 00:14:44,334 --> 00:14:48,171 (シャル)昔 こんな城に住んでいた 209 00:14:48,171 --> 00:14:51,675 シャルが お城に… ハッ。 210 00:14:51,675 --> 00:14:56,179 シャル:その女の子は リズ。 エリザベスという名だった 211 00:14:56,179 --> 00:14:59,683 《アン:それってもしかして リズって人と…》 212 00:14:59,683 --> 00:15:02,619 アン! 鼻の頭が真っ青だ! えっ? 213 00:15:02,619 --> 00:15:05,455 色粉がべっとりついてる! どう? 214 00:15:05,455 --> 00:15:08,291 ますます青くなった! ハハハハ…。 え~!? 215 00:15:08,291 --> 00:15:10,791 ちょ ちょっと顔洗ってくる! 216 00:15:15,965 --> 00:15:18,468 シャル:それから15年が経ち 217 00:15:18,468 --> 00:15:22,639 リズの髪は 色の薄い金になり そばかすも消え 218 00:15:22,639 --> 00:15:26,810 キレイな娘になった。 だからわかる。 219 00:15:26,810 --> 00:15:30,313 お前も リズのように変わっていく 220 00:15:30,313 --> 00:15:34,651 《変わるかな。 そうは思えないな。 221 00:15:34,651 --> 00:15:39,656 今のまま 痩せっぽっちで 手足が細くて かかしみたいで…。 222 00:15:39,656 --> 00:15:42,659 リズって どんな人だったのかな。 223 00:15:42,659 --> 00:15:45,161 きっと美人だったんだろうな。 224 00:15:45,161 --> 00:15:49,833 あんなキレイなシャルが キレイだって言うんだもの》 225 00:15:49,833 --> 00:15:53,336 何これ やきもち!? 会ったこともない女の人に? 226 00:15:53,336 --> 00:15:55,672 もう 私ったら… ん~! 227 00:15:55,672 --> 00:15:58,174 (シャル)そんなに擦ると 鼻が取れるぞ。 228 00:15:58,174 --> 00:16:01,444 シャル。 服が濡れる。 229 00:16:01,444 --> 00:16:06,044 え? あ… 拭くもの忘れた。 230 00:16:13,957 --> 00:16:18,128 どうした? えっ いや あの…。 231 00:16:18,128 --> 00:16:20,128 かかし? あっ! 232 00:16:22,298 --> 00:16:26,469 な 何でもない! 233 00:16:26,469 --> 00:16:28,638 ジョナス!? 234 00:16:28,638 --> 00:16:32,642 どうしたの? あなたが盗める砂糖菓子なら 235 00:16:32,642 --> 00:16:34,644 まだできてないわよ。 236 00:16:34,644 --> 00:16:38,815 いやだなぁ 君の砂糖菓子なんかに 用はないよ。 237 00:16:38,815 --> 00:16:43,653 僕は昨日 作品を完成させた。 他の2人もね。 238 00:16:43,653 --> 00:16:47,824 そう。 で 公爵様には見ていただいたの? 239 00:16:47,824 --> 00:16:52,996 もちろん。 それで どうなったと思う? 240 00:16:52,996 --> 00:16:55,832 2人は出て行くことになった。 241 00:16:55,832 --> 00:16:59,335 この僕だけが 城に残ることを許されたんだ。 242 00:16:59,335 --> 00:17:02,939 僕の作品を見て 公爵様は こうおっしゃったよ。 243 00:17:02,939 --> 00:17:05,775 見込みがある 精度を上げろ ってね。 244 00:17:05,775 --> 00:17:10,780 悪いけどアン フィラックス公の1, 000クレスを 拝領するのは この僕だ! 245 00:17:10,780 --> 00:17:13,283 そ そんなのまだ…。 知ってる? 246 00:17:13,283 --> 00:17:16,786 作品を見せて 城にとどまることを許されたの 247 00:17:16,786 --> 00:17:19,455 僕が初めてなんだって。 248 00:17:19,455 --> 00:17:23,459 僕だけなんだよ。 デールさんが言ってた。 249 00:17:23,459 --> 00:17:26,129 私だってこれから…。 無駄! 250 00:17:26,129 --> 00:17:29,132 僕はこれから あの塔に移るんだ。 251 00:17:29,132 --> 00:17:31,801 選ばれた職人の特権だよ。 252 00:17:31,801 --> 00:17:36,639 根なし草の職人は せいぜい ここで頑張ってね! 253 00:17:36,639 --> 00:17:39,642 いったい何しに来たのよ アイツ! 254 00:17:39,642 --> 00:17:41,644 私のやる気をそごうって魂胆!? 255 00:17:41,644 --> 00:17:44,480 ただ単に 自慢したかっただけだろう。 256 00:17:44,480 --> 00:17:46,482 シャル。 257 00:17:46,482 --> 00:17:49,819 出て行く仲間に自慢するわけには いかないからな。 258 00:17:49,819 --> 00:17:52,019 なんてヤツ! 259 00:17:54,490 --> 00:17:58,494 あぁ できた… と思う。 260 00:17:58,494 --> 00:18:03,433 どうかな シャル。 見てくれる? 261 00:18:03,433 --> 00:18:05,768 よくできている。 262 00:18:05,768 --> 00:18:09,068 おい。 (寝息) 263 00:18:11,941 --> 00:18:29,792 ~ 264 00:18:29,792 --> 00:18:33,092 (シャル)よくやったぞ かかし。 265 00:18:50,813 --> 00:18:52,815 違う。 266 00:18:52,815 --> 00:18:56,819 《お気に召さなかった》 267 00:18:56,819 --> 00:18:59,656 だが 雰囲気はそのままだ。 268 00:18:59,656 --> 00:19:03,426 はっ? アイツのものより雰囲気はいい。 269 00:19:03,426 --> 00:19:08,097 精度を上げろ 私が満足するように。 270 00:19:08,097 --> 00:19:12,602 ただちに この塔へ移れ。 職人は2人だ。 271 00:19:12,602 --> 00:19:15,802 これ以上 増やす必要はないだろう。 272 00:19:18,441 --> 00:19:20,441 さぁ。 273 00:19:22,445 --> 00:19:28,785 あの 公爵様は 私の砂糖菓子を お気に召されたってことですか? 274 00:19:28,785 --> 00:19:31,788 そこそこ と言っておこうか。 275 00:19:31,788 --> 00:19:35,124 君と ジョナス・アンダーだったか。 276 00:19:35,124 --> 00:19:38,628 2人に作品作りを 任せられたのだからね。 277 00:19:38,628 --> 00:19:40,964 小姓を使いに出した。 278 00:19:40,964 --> 00:19:43,800 ほどなく君の妖精たちも やってくるだろう。 279 00:19:43,800 --> 00:19:46,302 あとで荷物も運ばせる。 280 00:19:46,302 --> 00:19:48,972 あ ありがとうございます。 281 00:19:48,972 --> 00:19:50,974 《そこそこって…》 282 00:19:50,974 --> 00:19:55,645 食事は朝夕2回。 銀砂糖も好きなだけ使っていい。 283 00:19:55,645 --> 00:19:58,147 すべてこちらで用意する。 284 00:19:58,147 --> 00:20:00,817 他にも何か用向きがあるときは…。 285 00:20:00,817 --> 00:20:02,986 この紐を引けばいい。 286 00:20:02,986 --> 00:20:07,490 召使い部屋の鈴が鳴り 我々に知らせてくれる。 287 00:20:07,490 --> 00:20:10,660 じゃあ 作品が完成したときも…。 288 00:20:10,660 --> 00:20:12,829 もちろん この紐だ。 289 00:20:12,829 --> 00:20:14,998 他に何か質問は? 290 00:20:14,998 --> 00:20:17,500 どうして 君がここにいるの!? 291 00:20:17,500 --> 00:20:20,503 なんだか 上で物音がすると思ったら…。 292 00:20:20,503 --> 00:20:24,674 ねぇ どうしてさ アン! どうしても何も 293 00:20:24,674 --> 00:20:27,176 私もここに移るように 言われたのよ。 294 00:20:27,176 --> 00:20:32,181 そんな…。 君たち 知り合いだったのか。 295 00:20:32,181 --> 00:20:36,352 何の因縁があるのか知らないが いずれにせよ 296 00:20:36,352 --> 00:20:39,652 公爵様がお決めになられたことだ。 297 00:20:43,026 --> 00:20:45,862 また君と 競争することになるのか! 298 00:20:45,862 --> 00:20:49,032 品評会が競争だったって 言い張るのならね! 299 00:20:49,032 --> 00:20:52,702 うっ! 君に 君なんかに…。 300 00:20:52,702 --> 00:20:55,705 (キャシー)あなたなんか ジョナス様にかなうもんですか! 301 00:20:55,705 --> 00:20:58,207 キャシー。 ねっ ジョナス様! 302 00:20:58,207 --> 00:21:00,376 ま まあね。 303 00:21:00,376 --> 00:21:03,146 僕は君になんか負けない! 304 00:21:03,146 --> 00:21:07,546 私も負けない。 絶対に負けないから!