1 00:00:02,002 --> 00:00:04,338 (シン)リオン様は 聖地について 何か ご存じですか? 2 00:00:04,338 --> 00:00:06,340 (リオン)そうだな…。 3 00:00:06,340 --> 00:00:09,176 聖地とは 栄華の落日で 滅亡した都市のことだ。 4 00:00:09,176 --> 00:00:12,679 私も入るのは初めてだが 出てくるモンスターは➡ 5 00:00:12,679 --> 00:00:16,517 選定者が 複数で かからねばならないレベルだと聞く。 6 00:00:16,517 --> 00:00:18,518 武器が要りますね。 7 00:00:18,518 --> 00:00:21,521 私は 幸運にも これごと飛ばされたがな。 8 00:00:21,521 --> 00:00:23,523 (シン)スカルフェイスの剣! 9 00:00:23,523 --> 00:00:26,526 よかった。 武器として十分ですね。 10 00:00:26,526 --> 00:00:30,531 私は いいが シンは どうするのだ? 何か 武器は。 11 00:00:30,531 --> 00:00:33,867 まあ それは ご心配なく。 んっ? 12 00:00:33,867 --> 00:00:37,371 《王女様に 俺の実力を 知られるわけにはいかない。 13 00:00:37,371 --> 00:00:41,708 何十個も スキルを使えると わかれば 絶対 帰してくれないだろう。 14 00:00:41,708 --> 00:00:46,213 だが… 全力を出さずに ここから脱出するなんて➡ 15 00:00:46,213 --> 00:00:48,215 至難の業だぞ。 16 00:00:59,393 --> 00:01:03,330 (リオン)ここ 聖地カルキアには 四方に門があるんだが➡ 17 00:01:03,330 --> 00:01:06,667 調査の際には 南の門から中に入っていた。 18 00:01:06,667 --> 00:01:10,170 門から少し離れた場所に 小さな扉がある。 19 00:01:10,170 --> 00:01:13,840 その奥に 門を開閉する装置があるはずだ。 20 00:01:13,840 --> 00:01:16,510 律儀に迷ってやる必要は ありません。 21 00:01:16,510 --> 00:01:19,846 門まで さくっと ショートカットしたいところですね。 22 00:01:19,846 --> 00:01:23,016 壁を登るってのは どうでしょう? 23 00:01:23,016 --> 00:01:25,185 んっ! 24 00:01:25,185 --> 00:01:27,521 なっ! あっ…。 25 00:01:27,521 --> 00:01:29,690 一体 今のは…。 26 00:01:29,690 --> 00:01:34,194 すみません もう一度。 ああ。 んっ! 27 00:01:34,194 --> 00:01:37,030 あっ…。 リオン様 俺 どう見えました? 28 00:01:37,030 --> 00:01:39,366 シンは 確かに跳んだのだが➡ 29 00:01:39,366 --> 00:01:41,868 壁の高さを越えると姿が消えて➡ 30 00:01:41,868 --> 00:01:45,872 地面に戻っているという感じだな。 なるほど。 31 00:01:45,872 --> 00:01:49,543 《これは 転移か?》 32 00:01:49,543 --> 00:01:53,046 シン? んっ! 33 00:01:53,046 --> 00:01:56,717 あっ… 今のは なんだ? 動きが おかしかったぞ。 34 00:01:56,717 --> 00:02:01,321 うん 理由が わかりました。 ついてきてください。 35 00:02:01,321 --> 00:02:03,323 んっ? 36 00:02:05,325 --> 00:02:08,528 見つけた。 あれです。 んっ? 37 00:02:10,664 --> 00:02:12,833 光の球? 38 00:02:12,833 --> 00:02:15,669 《やはり ゲームと同じ仕組みみたいだな》 39 00:02:15,669 --> 00:02:18,171 あれがあるということは この都市全体が➡ 40 00:02:18,171 --> 00:02:21,508 ダンジョンになっているみたいですね。 なんだと? 41 00:02:21,508 --> 00:02:24,845 街が ダンジョンになるなど 聞いたことがないぞ! 42 00:02:24,845 --> 00:02:28,849 確かに 一般的なダンジョンとは 少し 勝手が違うようです。 43 00:02:28,849 --> 00:02:32,352 このダンジョンは 特定のルートを通ったときのみ➡ 44 00:02:32,352 --> 00:02:34,688 出口に たどりつくことができるんです。 45 00:02:34,688 --> 00:02:37,524 ということは 屋根の上や抜け穴の向こうに➡ 46 00:02:37,524 --> 00:02:40,027 行けなかったのは…。 ええ。 47 00:02:40,027 --> 00:02:42,362 ルートから外れると 強制的に➡ 48 00:02:42,362 --> 00:02:45,032 元いた場所に戻される仕組みです。 49 00:02:45,032 --> 00:02:49,202 脱出するには あの球を目印に 進むしかありません。 50 00:02:49,202 --> 00:02:51,872 確認したところ わなは ないようなので➡ 51 00:02:51,872 --> 00:02:55,208 モンスターを倒しつつ 光の球を見つけていけば➡ 52 00:02:55,208 --> 00:02:57,210 問題なく 脱出できるはずです。 53 00:02:57,210 --> 00:02:59,713 そうか。 こう言っては悪いが➡ 54 00:02:59,713 --> 00:03:02,983 一緒に飛ばれたのが シンで 幸運だったな。 55 00:03:02,983 --> 00:03:05,819 おかげで 謎解きに奔走せずに済んだ。 56 00:03:05,819 --> 00:03:08,822 こちらも 王女様と ご一緒で光栄ですよ。 57 00:03:08,822 --> 00:03:11,324 あっ… よく言う。 58 00:03:11,324 --> 00:03:14,327 では 光の球体を探して進もう。 59 00:03:14,327 --> 00:03:17,664 もし 何か 違和感があれば いつでも教えてくれ。 60 00:03:17,664 --> 00:03:23,336 ここは聖地 何が起こるか わからない場所だからな。 はい。 61 00:03:23,336 --> 00:03:26,673 あの球体は 次への転移ポイントになっています。 62 00:03:26,673 --> 00:03:28,675 俺が 先に行きますね。 63 00:03:28,675 --> 00:03:32,579 何もなければ すぐ戻りますので 待機していてください。 64 00:03:35,515 --> 00:03:38,518 んっ…。 65 00:03:38,518 --> 00:03:42,522 あっ…。 転移先は ここから すぐ近くの場所でした。 66 00:03:42,522 --> 00:03:45,025 周囲は安全です。 行きましょう。 67 00:03:45,025 --> 00:03:47,527 危険な役を任せてしまって すまない。 68 00:03:47,527 --> 00:03:50,030 いいえ。 さすがに 王女様に➡ 69 00:03:50,030 --> 00:03:52,699 先に転移していただくわけには…。 70 00:03:52,699 --> 00:03:56,036 それに もし 転移先が モンスターの群れの中でも➡ 71 00:03:56,036 --> 00:03:58,371 俺なら逃げるくらい 訳ないので。 72 00:03:58,371 --> 00:04:00,640 《危険なモンスターがいても 見られてなきゃ➡ 73 00:04:00,640 --> 00:04:03,143 遠慮なく 瞬殺できるしな》 74 00:04:03,143 --> 00:04:07,314 この礼は 必ずする。 共に生きて ここを出るぞ。 75 00:04:07,314 --> 00:04:10,117 はい もちろん。 それでは…。 76 00:04:15,322 --> 00:04:18,825 角を曲がった先 モンスターがいます。 わかった。 77 00:04:22,996 --> 00:04:25,999 なんだ? あれは。 (ギリーワイズの うなり声) 78 00:04:25,999 --> 00:04:29,169 死霊型モンスター ギリーワイズです。 79 00:04:29,169 --> 00:04:31,838 土と風の魔術を使ってきます。 80 00:04:31,838 --> 00:04:35,175 変則的な動きをしますので 気を付けてください。 81 00:04:35,175 --> 00:04:38,345 (ギリーワイズ)ガァー! 82 00:04:38,345 --> 00:04:40,514 ウッ! 83 00:04:40,514 --> 00:04:43,850 くっ! いきなり なんて魔術を…。 84 00:04:43,850 --> 00:04:47,020 これが 聖地のモンスター。 85 00:04:47,020 --> 00:04:49,856 あっ! ここは 俺が。 86 00:04:49,856 --> 00:04:52,192 リオン様は あいつに 一撃を。 87 00:04:52,192 --> 00:04:55,595 わかった。 任せたぞ。 88 00:04:58,031 --> 00:05:03,136 グアー! 89 00:05:03,136 --> 00:05:05,138 いいタイミングだ。 90 00:05:05,138 --> 00:05:09,643 もらった! フルムーン・エッジ! 91 00:05:09,643 --> 00:05:12,646 グアー! 92 00:05:12,646 --> 00:05:15,315 烈灰! 93 00:05:15,315 --> 00:05:17,817 ウッ…。 94 00:05:17,817 --> 00:05:19,820 これで終了! 95 00:05:19,820 --> 00:05:22,989 意外と楽に倒せたな。 96 00:05:22,989 --> 00:05:26,827 スカルフェイスの剣に付与されているのは 光属性ですからね。 97 00:05:26,827 --> 00:05:29,996 ギリーワイズの弱点です。 なるほど。 98 00:05:29,996 --> 00:05:33,500 ところで シン その獲物は なんなんだ? んっ? 99 00:05:33,500 --> 00:05:35,502 禍紅羅っていいます。 100 00:05:35,502 --> 00:05:38,171 神話級中位の武器ですかね。 101 00:05:38,171 --> 00:05:42,175 ほう…。 そんな物を 隠し持っていたとはな。 102 00:05:42,175 --> 00:05:47,013 そりゃ まあ 切り札の1つや2つ 隠しておくものです。 103 00:05:47,013 --> 00:05:49,349 《1つや2つじゃないけど》 104 00:05:49,349 --> 00:05:51,351 ふ~ん…。 あっ…。 105 00:05:51,351 --> 00:05:54,187 がぜん お前に興味が湧いてきた。 106 00:05:54,187 --> 00:05:56,690 あっ… アハハハハハ…。 107 00:05:56,690 --> 00:06:01,127 (リオン)感知できる範囲で モンスターは どのぐらいいる? 108 00:06:01,127 --> 00:06:03,296 20匹以上いますね。 109 00:06:03,296 --> 00:06:07,467 ダンジョンだと 自分の縄張りから 移動してこないのがセオリーですが➡ 110 00:06:07,467 --> 00:06:09,469 油断はできません。 111 00:06:09,469 --> 00:06:12,472 このまま すんなり 門まで行けるといいが…。 112 00:06:12,472 --> 00:06:17,143 可能なかぎり 危険を回避して 進むしかあるまい。 ですね。 113 00:06:17,143 --> 00:06:21,815 《こんなときに スキルを ほいほいと 使えないのは やっかいだな。 114 00:06:21,815 --> 00:06:26,319 な~んで ゲームの世界じゃないのに 縛りプレー やらされるかな》 115 00:06:26,319 --> 00:06:28,655 んっ? 116 00:06:28,655 --> 00:06:32,826 (2人)あっ! 光の球体か。 117 00:06:32,826 --> 00:06:36,329 俺が 先に行きますね。 118 00:06:36,329 --> 00:06:38,331 あっ…。 あれは…。 119 00:06:38,331 --> 00:06:40,333 (シン)ギルスライ。 120 00:06:40,333 --> 00:06:42,669 ちょっと 面倒なやつに かち合いました。 121 00:06:42,669 --> 00:06:46,673 何を言う。 ただ でかいだけの スライムなら 問題あるまい! 122 00:06:46,673 --> 00:06:49,009 あっ おい! 何 突っ込んでんだ! 123 00:06:49,009 --> 00:06:53,179 くっ… はぁ~! 124 00:06:53,179 --> 00:06:56,182 なんだ? この感触は。 あっ…。 125 00:06:56,182 --> 00:06:59,519 ハッ! 126 00:06:59,519 --> 00:07:04,291 うっ… ぐあっ! うっ… うぅ…。 127 00:07:04,291 --> 00:07:07,494 言わんこっちゃない。 砂塵爆! 128 00:07:09,796 --> 00:07:11,798 うわっ! 129 00:07:13,800 --> 00:07:18,138 すまない うかつだった。 ここは聖地だというのに。 130 00:07:18,138 --> 00:07:22,142 んっ… ギルスライは 打撃 斬撃➡ 131 00:07:22,142 --> 00:07:25,645 生半可な攻撃は無効化してくる やっかいな相手だ。 132 00:07:25,645 --> 00:07:29,149 高い知能も備えてるし 逃げたところで追ってくる。 133 00:07:29,149 --> 00:07:32,986 だから ここで倒すぞ! 一緒に やれるか? 134 00:07:32,986 --> 00:07:35,822 ああ。 この命 預ける! 135 00:07:35,822 --> 00:07:38,525 フッ…。 んっ…。 136 00:07:40,493 --> 00:07:42,495 フレアバースト! 137 00:07:47,334 --> 00:07:50,337 今だ! はぁ~! 138 00:07:53,506 --> 00:07:57,510 (シン)正確に コアを破壊したな。 さすがだ。 139 00:07:57,510 --> 00:08:00,447 さすがなのは そっちだ。 140 00:08:00,447 --> 00:08:03,616 それにしても 先ほどから 言葉遣いが➡ 141 00:08:03,616 --> 00:08:06,619 やけに親しげだが。 あっ! 142 00:08:06,619 --> 00:08:09,456 別に かまわん。 むしろ この状況で➡ 143 00:08:09,456 --> 00:08:14,294 気を使われるほうが気持ち悪い。 お互い 変な遠慮はなしだ。 144 00:08:14,294 --> 00:08:17,297 でも こういうのは きっちりしたほうがいいので➡ 145 00:08:17,297 --> 00:08:20,133 脱出するまでの 期間限定ってことで。 146 00:08:20,133 --> 00:08:22,302 (リオン)むっ… いいだろう。 147 00:08:22,302 --> 00:08:25,305 ところで シン さっきから どこを見ている? 148 00:08:25,305 --> 00:08:28,975 いや 見えそうだぞ いろいろと。 149 00:08:28,975 --> 00:08:31,077 んっ? 何が…。 150 00:08:33,980 --> 00:08:36,649 うっ… キャー! 151 00:08:36,649 --> 00:08:39,152 んっ… あっ…。 152 00:08:39,152 --> 00:08:42,155 それを羽織っとけ。 153 00:08:42,155 --> 00:08:45,658 (リオン)見たか? (シン)いや…。 154 00:08:45,658 --> 00:08:48,328 (リオン)うそつきめ。 155 00:08:48,328 --> 00:08:52,499 助かった。 シンは いつも こんな備えをしているのか? 156 00:08:52,499 --> 00:08:55,502 俺のいた所には 備えあれば憂いなしって➡ 157 00:08:55,502 --> 00:08:59,005 ことわざがあるんだよ。 いい言葉だな。 158 00:08:59,005 --> 00:09:01,941 だが まさか こんなに アイテムを持っているとは。 159 00:09:01,941 --> 00:09:03,943 あっ… えっ? まあ…。 160 00:09:03,943 --> 00:09:07,447 知り合いに ちょっとな。 ふ~ん。 161 00:09:07,447 --> 00:09:10,283 ところで 借りておいてなんだが➡ 162 00:09:10,283 --> 00:09:13,787 もう少し こう ゆったりした服は なかったんだろうか? 163 00:09:13,787 --> 00:09:18,958 んっ? いや 少し きつくてな。 164 00:09:18,958 --> 00:09:22,295 きつい? あっ… ああ…。 165 00:09:22,295 --> 00:09:26,299 おい どこを見ている! いえ 別に。 166 00:09:26,299 --> 00:09:29,969 なあ 魔術スキルは使えないのか? 167 00:09:29,969 --> 00:09:32,472 初級レベルのものなら いくつか。 168 00:09:32,472 --> 00:09:34,474 しかし 聖地のモンスターは➡ 169 00:09:34,474 --> 00:09:36,810 それで どうにかなる相手では ないだろう? 170 00:09:36,810 --> 00:09:41,147 そうだな…。 ちょっと待ってくれ。 んっ? 171 00:09:41,147 --> 00:09:44,984 《シュニー ちょっといいか?》 《シュニー:はい なんでしょう? 172 00:09:44,984 --> 00:09:48,655 疑似エンチャント… ですか?》 《シン:ああ。 173 00:09:48,655 --> 00:09:50,990 正規の方法じゃないから 威力は下がるが➡ 174 00:09:50,990 --> 00:09:53,493 付け焼き刃には ちょうどいいだろ? 175 00:09:53,493 --> 00:09:56,329 ただ こういう技術を 一国の王女様に➡ 176 00:09:56,329 --> 00:09:59,332 教えてもいいものかと 確認したくてな》 177 00:09:59,332 --> 00:10:03,503 《平時なら止めるところですが 今は 緊急事態です。 178 00:10:03,503 --> 00:10:06,339 自衛の手段として教えるのは 致し方ないかと》 179 00:10:06,339 --> 00:10:09,509 《シン:だよな》 よし。 180 00:10:09,509 --> 00:10:13,513 なんちゃってを教えてやるか。 なんちゃって? 181 00:10:13,513 --> 00:10:18,518 本当に それでいいのだな? ああ やってみれば わかる。 182 00:10:18,518 --> 00:10:21,521 では…。 ファイア! 183 00:10:21,521 --> 00:10:23,523 あっ…。 184 00:10:25,525 --> 00:10:28,027 あっ…。 185 00:10:28,027 --> 00:10:30,029 (シン)ほれ! あっ…。 186 00:10:30,029 --> 00:10:32,031 うっ! 187 00:10:32,031 --> 00:10:34,534 あっ… 焼けた? 188 00:10:34,534 --> 00:10:38,705 疑似エンチャント…。 つまり なんちゃって炎属性だ。 189 00:10:38,705 --> 00:10:41,708 注意点は 付与する武器が 伝説級以上じゃないと➡ 190 00:10:41,708 --> 00:10:44,043 すぐ壊れちゃうことなんだが➡ 191 00:10:44,043 --> 00:10:47,547 専用のスキルがなくても いろいろ 応用が利くぞ。 192 00:10:47,547 --> 00:10:52,051 それを 私に教えてよかったのか? こんな貴重な…。 193 00:10:52,051 --> 00:10:56,055 こういう技術が広まれば モンスターによる犠牲者も減るだろ。 194 00:10:56,055 --> 00:10:58,224 それは ありがたいが…。 195 00:10:58,224 --> 00:11:02,662 お前は この剣だって 私に譲り 報酬も断っただろう。 196 00:11:02,662 --> 00:11:06,332 これじゃ 与えられてばかりで 王族として メンツが立たん! 197 00:11:06,332 --> 00:11:08,334 そんな怖い顔するなよ。 198 00:11:08,334 --> 00:11:13,006 価値ある情報を手に入れたんだ。 王族なら喜ぶべきじゃないのか? 199 00:11:13,006 --> 00:11:16,676 しかし… やはり ただ受け取るだけというのは…。 200 00:11:16,676 --> 00:11:18,678 フゥ…。 201 00:11:18,678 --> 00:11:22,515 じゃあ 代わりに 1つ 俺からのお願いだ。 202 00:11:22,515 --> 00:11:27,687 王族として どうか守ってくれ 国を… 民を。 203 00:11:27,687 --> 00:11:30,690 自分が守りたいと思うもの すべてを。 204 00:11:30,690 --> 00:11:32,692 シン…。 205 00:11:32,692 --> 00:11:36,196 俺の願いは それだけだ。 206 00:11:36,196 --> 00:11:41,201 わかった。 シンの思いは受け取ったぞ。 207 00:11:41,201 --> 00:11:44,537 《うっ! なんとか ごまかしたけど➡ 208 00:11:44,537 --> 00:11:48,374 ゲーム時代 疑似エンチャントは ネタ扱いの裏技だったんだよな。 209 00:11:48,374 --> 00:11:51,077 こんな まっすぐ見られると なんとも》 210 00:11:54,547 --> 00:11:58,151 あと少しだな。 ああ。 んっ…。 211 00:12:01,154 --> 00:12:04,490 うおっ! おい どうした? 212 00:12:04,490 --> 00:12:07,660 急に 吸い込まれるような感覚が あったんだ。 213 00:12:07,660 --> 00:12:11,497 私は 何も感じなかったが…。 そうか。 214 00:12:11,497 --> 00:12:14,667 《聖地の何かが 俺を引き寄せた? 215 00:12:14,667 --> 00:12:16,836 今のは 一体 なんなんだ?》 216 00:12:16,836 --> 00:12:19,672 気になるか? いや…。 217 00:12:19,672 --> 00:12:22,008 中心部へ 引き返すわけにはいかない。 218 00:12:22,008 --> 00:12:24,010 このまま 進もう。 219 00:12:26,846 --> 00:12:29,349 あれは モンスターの卵か? 220 00:12:29,349 --> 00:12:32,518 いや… 通常 モンスターが産まれるときは➡ 221 00:12:32,518 --> 00:12:35,021 魔力だまりで 景色に ゆがみが生じ➡ 222 00:12:35,021 --> 00:12:38,358 そこから 殻を破るように出現する。 223 00:12:38,358 --> 00:12:41,361 あのような形状は見たことがない。 224 00:12:41,361 --> 00:12:45,531 となると 普通のモンスターじゃないってことか。 225 00:12:45,531 --> 00:12:48,534 《さっきの感覚といい まるで 俺たちを➡ 226 00:12:48,534 --> 00:12:51,137 ここから出したくない存在が いるみたいだ》 227 00:12:54,707 --> 00:12:57,210 シン 出てくるぞ。 228 00:12:57,210 --> 00:13:00,313 (グリフォン)ギャー! 229 00:13:00,313 --> 00:13:02,982 グリフォン! 230 00:13:02,982 --> 00:13:06,486 (咆哮) 231 00:13:06,486 --> 00:13:10,990 あっ… あれは 氷か? 232 00:13:10,990 --> 00:13:14,827 ウゥ… ギャー! まずい! 233 00:13:14,827 --> 00:13:17,530 うわっ! 跳ぶぞ! うっ! 234 00:13:19,999 --> 00:13:22,669 凍った? マジか! 235 00:13:22,669 --> 00:13:27,173 アー! うっ…。 236 00:13:27,173 --> 00:13:31,010 いきなり ブレスで なぎ払うって 規格外のやつだな。 237 00:13:31,010 --> 00:13:33,846 あ~… シン。 あっ? 238 00:13:33,846 --> 00:13:36,349 そろそろ 下ろしてくれないか? 239 00:13:36,349 --> 00:13:39,519 ああ 悪い 緊急だったから。 240 00:13:39,519 --> 00:13:42,855 全く お前というやつは…。 241 00:13:42,855 --> 00:13:47,026 それで どうする? 近づくことすら難しそうだぞ。 242 00:13:47,026 --> 00:13:51,030 (シン)俺が おとりになる。 リオンは 背後から狙ってくれ。 243 00:13:51,030 --> 00:13:55,034 大丈夫なのか? 任せろ! 当たる気はないし➡ 244 00:13:55,034 --> 00:13:57,537 たとえ 当たっても 俺なら なんとかできる。 245 00:13:57,537 --> 00:13:59,539 わかった。 んっ…。 246 00:13:59,539 --> 00:14:02,141 んっ…。 247 00:14:02,141 --> 00:14:06,145 グッ… ハァー! 248 00:14:06,145 --> 00:14:11,317 おい 冷凍チキン! こっちだぞ! どこ狙ってんだ! うっ…。 249 00:14:11,317 --> 00:14:15,621 《俺に注意を引き付ければ リオンが不意打ちを狙える》 250 00:14:17,824 --> 00:14:19,826 トリックスロー! 251 00:14:19,826 --> 00:14:22,128 あっ… どこに投げて…。 252 00:14:24,831 --> 00:14:27,834 ギィー! チャンス! 253 00:14:27,834 --> 00:14:31,504 はぁ~! タイラントビート! 254 00:14:31,504 --> 00:14:35,174 よし! (叫び声) 255 00:14:35,174 --> 00:14:40,513 ハッ! うっ… んっ! 256 00:14:40,513 --> 00:14:43,349 翼が当たっただけで この威力か。 257 00:14:43,349 --> 00:14:46,519 (シン)ナイスだ リオン! あっ…。 258 00:14:46,519 --> 00:14:49,522 氷が主体なら これは どうだ? 259 00:14:49,522 --> 00:14:54,360 フレアバースト! (うめき声) 260 00:14:54,360 --> 00:14:56,362 んっ…。 261 00:14:56,362 --> 00:14:59,031 やったか? ああ。 262 00:14:59,031 --> 00:15:01,134 リオンが 隙を作ってくれたおかげで➡ 263 00:15:01,134 --> 00:15:03,803 こん身の一撃を お見舞いすることができた。 264 00:15:03,803 --> 00:15:06,639 これで 外に出られ…。 あっ…。 265 00:15:06,639 --> 00:15:11,144 ウゥ… ギャー! 266 00:15:11,144 --> 00:15:14,480 マジか。 自動回復ってやつ? 267 00:15:14,480 --> 00:15:17,150 間違いなく 倒したはずだったんだが…。 268 00:15:17,150 --> 00:15:21,988 回復というより 再生だな。 完全に 元に戻ってるぞ。 269 00:15:21,988 --> 00:15:25,992 (2人)んっ…。 グアー! 270 00:15:25,992 --> 00:15:29,662 一体 どうやって倒す? そうだな…。 271 00:15:29,662 --> 00:15:33,166 リオン 1つ 頼み事がある。 んっ? 272 00:15:35,835 --> 00:15:39,172 (リオン)私が 1人で 門の開閉装置を見つけるのか? 273 00:15:39,172 --> 00:15:41,841 ああ。 俺が もう一度 正面から➡ 274 00:15:41,841 --> 00:15:44,010 やつに ぶつかって 気を引くから➡ 275 00:15:44,010 --> 00:15:47,180 その隙に リオンは 開閉装置を調べてみてくれ。 276 00:15:47,180 --> 00:15:49,348 調べるって 何をだ? 277 00:15:49,348 --> 00:15:51,684 (シン) あの異様な再生能力からして➡ 278 00:15:51,684 --> 00:15:53,686 あいつは 魔術によって生み出された➡ 279 00:15:53,686 --> 00:15:55,855 モンスターの可能性がある。 280 00:15:55,855 --> 00:16:01,127 どこかに刻まれた術式が モンスターを 再生させているって感じだ。 281 00:16:01,127 --> 00:16:04,964 門の開閉装置に その術式が施されていると? 282 00:16:04,964 --> 00:16:07,133 可能性があるってだけだ。 283 00:16:07,133 --> 00:16:10,470 わかった。 もし 門が開けられれば➡ 284 00:16:10,470 --> 00:16:14,640 グリフォンを 一時的に 行動不能にして 逃げるという手もある。 285 00:16:14,640 --> 00:16:16,642 あいつは 未知のモンスターだから➡ 286 00:16:16,642 --> 00:16:19,812 ダンジョンを抜けても 追ってくるかもしれないが…。 287 00:16:19,812 --> 00:16:22,648 そのときは そのときだな。 288 00:16:22,648 --> 00:16:25,318 しかし 1人で大丈夫か? 289 00:16:25,318 --> 00:16:29,489 任せろ! ああいうのと やり合うのは 初めてじゃない。 290 00:16:29,489 --> 00:16:31,824 そっちは頼んだぞ! んっ…。 291 00:16:31,824 --> 00:16:34,494 んっ…。 292 00:16:34,494 --> 00:16:36,996 《悪いな リオン。 293 00:16:36,996 --> 00:16:40,833 術式があるかどうかは 正直 どっちでもいいんだ》 294 00:16:40,833 --> 00:16:44,003 グッ… ギャー! 295 00:16:44,003 --> 00:16:49,509 縛りプレーは なしだ。 ここからは 本気で やろうぜ。 296 00:16:49,509 --> 00:16:51,510 制限・解除。 297 00:16:53,513 --> 00:16:55,514 グアー! 298 00:17:00,786 --> 00:17:02,788 んっ…。 299 00:17:04,790 --> 00:17:08,794 どの程度まで 力を解放して 大丈夫か わからんが…。 300 00:17:08,794 --> 00:17:10,963 ちょうどいい実験台だな。 301 00:17:10,963 --> 00:17:13,966 根比べといこう! 302 00:17:13,966 --> 00:17:18,471 ハァハァハァ… あっ… んっ! 303 00:17:18,471 --> 00:17:20,773 あっ 見つけた。 304 00:17:23,643 --> 00:17:25,978 グアー! 305 00:17:25,978 --> 00:17:29,982 《もう 30回は倒したはずだが どうしたもんか…。 306 00:17:29,982 --> 00:17:32,318 物理でも 魔術でも 復活するとなりゃ➡ 307 00:17:32,318 --> 00:17:34,620 あとは 封じ込めるか…。 んっ?》 308 00:17:36,989 --> 00:17:39,992 《シン:なんだ? あの白い球体》 309 00:17:39,992 --> 00:17:45,498 あっ… この感覚 さっきと同じ! 310 00:17:45,498 --> 00:17:48,000 おら! 311 00:17:48,000 --> 00:17:51,337 ウゥー! 312 00:17:51,337 --> 00:17:53,339 《吸い込まれた? 313 00:17:53,339 --> 00:17:56,509 あれが 何か わからないまま 突っ込むのは リスクが高い。 314 00:17:56,509 --> 00:18:01,614 うっ… だが イチかバチか やるしかないか。 315 00:18:01,614 --> 00:18:03,783 んっ? 316 00:18:03,783 --> 00:18:08,120 黄金の光が 体に まとわりついて…。 317 00:18:08,120 --> 00:18:10,790 引かれる感じが消えた?》 318 00:18:10,790 --> 00:18:12,792 やってみるか。 319 00:18:12,792 --> 00:18:15,494 グアー! 320 00:18:19,799 --> 00:18:23,636 《再生能力が消えた? よくわからんが いける!》 321 00:18:23,636 --> 00:18:27,306 ウゥ… アー! 322 00:18:27,306 --> 00:18:30,309 うお~! 炎羅衝! 323 00:18:32,311 --> 00:18:34,313 ギャー! 324 00:18:34,313 --> 00:18:36,315 ウゥ…。 325 00:18:38,484 --> 00:18:42,488 じゃあな。 ウワー! 326 00:18:46,492 --> 00:18:48,995 一体 なんだったんだ? 327 00:18:48,995 --> 00:18:51,330 (リオン)シーン! あっ…。 328 00:18:51,330 --> 00:18:54,333 今の爆発は? グリフォンは? 329 00:18:54,333 --> 00:18:57,503 ご覧のとおり 跡形もなく 消し飛んだ。 330 00:18:57,503 --> 00:18:59,505 あっ…。 リオンのほうは? 331 00:19:03,442 --> 00:19:06,946 助かった。 これで ダンジョンとも おさらばだな。 332 00:19:06,946 --> 00:19:10,449 さっさと出ていくとしよう。 333 00:19:10,449 --> 00:19:13,619 仲間との合流地点は バルメルの予定だ。 334 00:19:13,619 --> 00:19:17,123 バルメルなら メルト山脈の東側だな。 335 00:19:17,123 --> 00:19:20,826 山を目印に向かえば 迷うことはあるまい。 336 00:19:24,463 --> 00:19:28,467 《シュニー:無事に 聖地を 出られましたか。 よかった。 337 00:19:28,467 --> 00:19:31,303 今夜は 野宿? 王女と? 338 00:19:31,303 --> 00:19:34,974 はい それは しかたがない状況ですね。 339 00:19:34,974 --> 00:19:40,479 なんですか? 別に 怒ってなどいません。 では》 340 00:19:40,479 --> 00:19:42,982 (ティエラ)師匠 どうしたんですか? 341 00:19:42,982 --> 00:19:46,485 (シュニー)そろそろ 行きましょう。 えっ? もうですか? 342 00:19:46,485 --> 00:19:48,988 カゲロウ 今までより スピードアップできますか? 343 00:19:48,988 --> 00:19:50,990 えっ? (カゲロウ)グル! 344 00:19:50,990 --> 00:19:52,992 では 行きましょう。 345 00:19:52,992 --> 00:19:56,996 へっ? ギャー! 346 00:19:59,331 --> 00:20:03,002 俺が先に見張りするから しっかり 休んでくれ。 347 00:20:03,002 --> 00:20:06,172 ああ。 茶でも飲むか? 348 00:20:06,172 --> 00:20:09,008 テントに 洋服に 食料と…。 349 00:20:09,008 --> 00:20:12,344 備えるにしても 用意周到すぎはしないか? 350 00:20:12,344 --> 00:20:15,347 もともと 旅の準備はしていたからな。 351 00:20:15,347 --> 00:20:19,685 アイテムボックスを使えば 大抵の物は かさばらずに済む。 352 00:20:19,685 --> 00:20:21,687 アイテムボックスか…。 353 00:20:21,687 --> 00:20:26,358 我が国にも 1人は欲しい人材だ。 あっ… 他を当たってくれ。 354 00:20:26,358 --> 00:20:29,695 だめか? だめだ。 355 00:20:29,695 --> 00:20:33,032 どうしても? どうしてもだ。 そこを どうにか! 356 00:20:33,032 --> 00:20:35,701 ええい すり寄ってくるんじゃねえ! 357 00:20:35,701 --> 00:20:41,874 フッハハハハ! うろたえるくらいには この身にも魅力があったか。 358 00:20:41,874 --> 00:20:44,210 わかってて やってるんじゃないのかよ! 359 00:20:44,210 --> 00:20:47,713 フッ… シンは 本当に遠慮がないな。 360 00:20:47,713 --> 00:20:49,882 でも それがいい。 361 00:20:49,882 --> 00:20:52,718 それ 無礼なだけじゃね? 362 00:20:52,718 --> 00:20:56,555 王族として 周囲に ずっと かしこまられていると➡ 363 00:20:56,555 --> 00:20:58,891 そんな相手と話したくなる。 364 00:20:58,891 --> 00:21:02,161 正直 そっちのほうが 私の性に合ってるんだ。 365 00:21:02,161 --> 00:21:06,832 家族は どうなんだ? 団らんは もう なくなって久しいな。 366 00:21:06,832 --> 00:21:09,835 もしかすると 心の どこかで➡ 367 00:21:09,835 --> 00:21:12,671 代わりを求めているのかもしれん。 368 00:21:12,671 --> 00:21:16,675 んっ… まあ 話し相手ぐらいなら いつでも…。 369 00:21:16,675 --> 00:21:20,012 って おい なぜ くっつく。 370 00:21:20,012 --> 00:21:23,516 話を聞くついでだ。 これぐらい いいだろう? 371 00:21:23,516 --> 00:21:26,352 城のやつらには 絶対 見せられないな。 372 00:21:26,352 --> 00:21:31,023 ああ。 戦場以外で 監視がないのは 久しぶりだ。 373 00:21:31,023 --> 00:21:33,859 本当に久しぶりだよ。 374 00:21:33,859 --> 00:21:36,662 ったく… 今だけだぞ。 375 00:21:38,697 --> 00:21:42,368 (リオン)シンは温かいな。 (シン)寒いか? 376 00:21:42,368 --> 00:21:44,370 そういう意味じゃない。 377 00:21:44,370 --> 00:21:54,380 ♬~ 378 00:21:54,380 --> 00:21:56,715 んっ? あっ…。 379 00:21:56,715 --> 00:21:58,717 あっ… シン? 380 00:22:00,653 --> 00:22:03,656 (リオン)煙? モンスターだ。 381 00:22:03,656 --> 00:22:06,325 尋常じゃない数の群れを 成している。 382 00:22:06,325 --> 00:22:10,629 しかも 向かっている所は バルメルの方向じゃないか? 何!?