1 00:00:04,838 --> 00:00:06,840 (足音) 2 00:00:06,840 --> 00:00:09,176 (大外)やあ。 3 00:00:09,176 --> 00:00:11,511 待ちくたびれたよ。 4 00:00:11,511 --> 00:00:16,183 (音子)お待たせしてすみません。 私も準備が整いました。 5 00:00:16,183 --> 00:00:20,687 そうか これからどうしたい? そうですね…。 6 00:00:20,687 --> 00:00:26,393 とりあえず 表に出てください。 (大外)ヤンキーか 君は。 7 00:02:06,994 --> 00:02:09,863 (切子)ハァ ハァ ハァ…。 8 00:02:09,863 --> 00:02:12,032 (切子)んっ…。 9 00:02:14,368 --> 00:02:16,336 フフッ…。 10 00:02:19,873 --> 00:02:23,710 もう ここらでいいだろう? そうですね。 11 00:02:23,710 --> 00:02:29,549 ここなら 誰の邪魔も入らない。 さぁ 君の用件を聞こう。 12 00:02:29,549 --> 00:02:32,719 いくつか質問をしたいです。 13 00:02:32,719 --> 00:02:39,059 フッ… 答えられる範囲なら。 私を刺した動機ってなんですか? 14 00:02:39,059 --> 00:02:41,895 最初の質問がそれか。 15 00:02:41,895 --> 00:02:47,367 もうわかってるんだろう? 答えは 「ムシャクシャしてやった」だ。 16 00:02:49,403 --> 00:02:52,072 ここまで君につきあって 歩いてきたのは➡ 17 00:02:52,072 --> 00:02:55,575 そんな質問に答えるためじゃない。 18 00:02:55,575 --> 00:03:00,013 君が どこまで 僕のことを理解しているか➡ 19 00:03:00,013 --> 00:03:03,684 それを教えてほしいんだ 探偵さん。 20 00:03:03,684 --> 00:03:05,652 わかりました。 21 00:03:10,857 --> 00:03:12,826 (阿鳥)あっ。 22 00:03:15,696 --> 00:03:17,864 (ルリ)あれ 阿鳥くん。 23 00:03:17,864 --> 00:03:20,867 んっ。 (ルリ)塚原 いないんだ。 24 00:03:20,867 --> 00:03:23,870 あぁ 俺も捜しにきたんだけど。 25 00:03:23,870 --> 00:03:29,042 これから食材の棚卸しなんだけど フロントにもいないのよね。 26 00:03:31,545 --> 00:03:36,383 今 当番のはずだよね。 忘れてんのかしら。 27 00:03:36,383 --> 00:03:40,554 音子ちゃん 様子が おかしかったのが気になるな。 28 00:03:40,554 --> 00:03:42,889 そういえば 私にも➡ 29 00:03:42,889 --> 00:03:46,726 「絶対に一人になるな」とか 変なことを…。 30 00:03:46,726 --> 00:03:49,696 俺 音子ちゃんを捜してくる。 31 00:03:51,732 --> 00:03:54,901 私は最初 あなたの殺しの標的は➡ 32 00:03:54,901 --> 00:03:58,071 好みの女性だけだと思ってました。 33 00:03:58,071 --> 00:04:00,474 ですが この日記帳には➡ 34 00:04:00,474 --> 00:04:04,077 それ以外の犯行についても 書かれています。 35 00:04:06,313 --> 00:04:09,483 最初は飼っていた文鳥のピーちゃん。 36 00:04:09,483 --> 00:04:12,486 それから ホームレスの男性。 37 00:04:12,486 --> 00:04:15,989 上場企業の役員男性。 38 00:04:15,989 --> 00:04:19,493 そして… 通りすがりの少女。 39 00:04:19,493 --> 00:04:21,995 それが 君だったね。 40 00:04:21,995 --> 00:04:24,664 ずいぶん あっさりしてますよね。 41 00:04:24,664 --> 00:04:27,334 僕の態度が気に食わなかったかな。 42 00:04:27,334 --> 00:04:31,004 態度ではなく殺し方が ですよ。 43 00:04:31,004 --> 00:04:34,007 あなたのアルバムにあった 被害者の女性たちは➡ 44 00:04:34,007 --> 00:04:37,844 皆 殺害される前に 執拗な暴行を受けていました。 45 00:04:37,844 --> 00:04:42,349 それに対して 日記にあるのは絞殺や刺殺。 46 00:04:42,349 --> 00:04:44,851 暴行については書かれていません。 47 00:04:44,851 --> 00:04:48,188 あぁ 君のときも ナイフでさっくり だった。 48 00:04:48,188 --> 00:04:52,359 好みのタイプじゃないんでね。 んんっ…。 49 00:04:52,359 --> 00:04:55,195 そこで疑問に思うのは動機です。 50 00:04:55,195 --> 00:04:58,698 以前あなたは こんなことを 教えてくれましたよね。 51 00:05:00,667 --> 00:05:03,837 ((犯人たちは なぜこんなことを。 いろいろだよ。 52 00:05:03,837 --> 00:05:07,340 暴力 快楽 征服欲…。 53 00:05:07,340 --> 00:05:11,178 使命感や万能感を 得たいタイプもいる)) 54 00:05:11,178 --> 00:05:16,183 あなたが好みの女性を襲うのは 快楽が動機なのでしょう。 55 00:05:16,183 --> 00:05:21,188 では 日記に書かれた 通り魔的な犯行についてはどうか。 56 00:05:21,188 --> 00:05:24,024 私が注目したのは…。 57 00:05:24,024 --> 00:05:27,861 ここです。 見えないな。 58 00:05:27,861 --> 00:05:30,864 それぞれに書かれた星の数です。 59 00:05:30,864 --> 00:05:36,870 私には星2つ 文鳥やホームレスが星1つ。 60 00:05:36,870 --> 00:05:39,539 そして上場企業の取締役は➡ 61 00:05:39,539 --> 00:05:42,375 いちばん多い星5つです。 62 00:05:42,375 --> 00:05:46,713 つまり あなたは肩書のある相手を 殺すことによって➡ 63 00:05:46,713 --> 00:05:50,217 万能感を得ていたんです。 なるほど。 64 00:05:50,217 --> 00:05:52,552 ならなぜ 僕は君のような➡ 65 00:05:52,552 --> 00:05:55,388 低ランクの相手を 襲っているんだと思う? 66 00:05:55,388 --> 00:05:58,558 そこですよ 私が疑問に思ったのは。 67 00:05:58,558 --> 00:06:03,797 あなたみたいな 家が裕福で 将来有望な医学生なら➡ 68 00:06:03,797 --> 00:06:06,466 相当ハイグレードな人間を襲わないと➡ 69 00:06:06,466 --> 00:06:09,469 万能感なんて得られそうに ないじゃないですか。 70 00:06:09,469 --> 00:06:11,471 そうだとも。 71 00:06:11,471 --> 00:06:14,975 いっつも自信満々で 上から目線ですもんね。 72 00:06:14,975 --> 00:06:17,978 含みがある言い方だね。 73 00:06:17,978 --> 00:06:21,982 含ませてますもん。 あなたって 実はメチャクチャ➡ 74 00:06:21,982 --> 00:06:25,151 自己評価が 低いんじゃないですか? 75 00:06:25,151 --> 00:06:29,856 フッ… 自己評価が低い? この僕が? 76 00:06:31,825 --> 00:06:35,161 僕は裕福で 将来有望な医学生なんだぞ。 77 00:06:35,161 --> 00:06:38,832 でも本当に 自分に自信のある人なら➡ 78 00:06:38,832 --> 00:06:41,835 そもそも相手の肩書なんて 気にしませんよ。 79 00:06:41,835 --> 00:06:44,838 どうだろう 人によるかもね。 80 00:06:44,838 --> 00:06:48,341 まぁいいです 動機についてはここまで。 81 00:06:48,341 --> 00:06:53,046 次はキッカケです。 キッカケ… ね。 82 00:06:56,182 --> 00:06:58,184 フフッ…。 83 00:06:58,184 --> 00:07:02,322 キッカケは 日記にあるとおり ストレスなんですね。 84 00:07:02,322 --> 00:07:04,991 「心ぞうがムズムズしたので」。 85 00:07:04,991 --> 00:07:07,327 「ストレス発散にならなかった」。 86 00:07:07,327 --> 00:07:09,663 「ストレスが募るばかりなので」。 87 00:07:09,663 --> 00:07:12,532 なんのストレスだと思うんだい? 88 00:07:14,501 --> 00:07:17,003 以前 ご両親について お話しされたことが➡ 89 00:07:17,003 --> 00:07:19,005 ありましたよね。 んっ…。 90 00:07:19,005 --> 00:07:22,008 ((まぁ 同じ医者を 目指したところで➡ 91 00:07:22,008 --> 00:07:24,344 両親にはかなわないからね)) 92 00:07:24,344 --> 00:07:29,015 ごく身近にいて 劣等感を刺激する存在。 93 00:07:29,015 --> 00:07:33,687 つまり ご両親こそが ストレスの源であり➡ 94 00:07:33,687 --> 00:07:37,157 自分に自信が持てない 理由なんじゃないですか? 95 00:07:39,192 --> 00:07:41,161 違いますか? 96 00:07:43,196 --> 00:07:46,366 ハァ… 正解だよ。 97 00:07:46,366 --> 00:07:51,871 両親は天才なんだ。 そのうえ 勤勉で努力も怠らない。 98 00:07:51,871 --> 00:07:56,209 権威となった今も 最新の技術を 常に学び続けている。 99 00:07:56,209 --> 00:07:59,379 すげぇですね。 だろ? 100 00:07:59,379 --> 00:08:01,981 けど そんな2人の間に 生まれた僕は➡ 101 00:08:01,981 --> 00:08:04,985 物覚えの悪い ただの凡人だった。 102 00:08:04,985 --> 00:08:08,988 あれ? でも学校の成績は よかったんですよね? 103 00:08:08,988 --> 00:08:15,161 必死で努力したからね。 でも 2人には喜ばれなかった。 104 00:08:15,161 --> 00:08:18,665 ((大外:お父さん! お母さん! 105 00:08:18,665 --> 00:08:22,135 見て。 僕 クラスで1番だったよ。 106 00:08:29,175 --> 00:08:32,345 先に寝てなさい。 ハッ…)) 107 00:08:32,345 --> 00:08:36,015 (大外)褒められたことは 一度もない。 108 00:08:36,015 --> 00:08:38,852 それはずいぶん寂しいですね。 109 00:08:38,852 --> 00:08:40,854 努力をしても➡ 110 00:08:40,854 --> 00:08:44,357 なお完璧になれない息子が 理解できなかったんだろう。 111 00:08:44,357 --> 00:08:49,362 でも どうして殺人の対象が ご両親にならなかったんです? 112 00:08:49,362 --> 00:08:51,698 ストレスも劣等感もすぐに➡ 113 00:08:51,698 --> 00:08:54,868 解消できちゃうんじゃ ないですか? あっ…。 114 00:08:54,868 --> 00:08:57,203 フッ… ハハハハ…。 115 00:08:57,203 --> 00:09:01,107 ハハハハ…! 116 00:09:01,107 --> 00:09:03,943 殺せば解決か。 確かに。 117 00:09:03,943 --> 00:09:08,281 その発想ができる君は 本当に見どころがあるよ。 118 00:09:08,281 --> 00:09:11,618 でも僕はね 両親を憎んではいない。 119 00:09:11,618 --> 00:09:15,622 尊敬しているし 愛してるんだ。 120 00:09:22,462 --> 00:09:24,464 オホン…。 121 00:09:24,464 --> 00:09:28,301 あなたが殺人を犯す 動機とキッカケはわかりました。 122 00:09:28,301 --> 00:09:31,805 ただ ある人物に対してだけ 異常なんです。 123 00:09:31,805 --> 00:09:34,107 ある人物…? 124 00:09:37,811 --> 00:09:39,813 阿鳥先輩です。 125 00:09:41,848 --> 00:09:44,350 あなたの被害者の中で➡ 126 00:09:44,350 --> 00:09:47,020 阿鳥先輩に対する 執着だけが異常です。 127 00:09:47,020 --> 00:09:49,856 立派なストーカーさんですね。 128 00:09:49,856 --> 00:09:52,025 あぁ そう思う。 129 00:09:52,025 --> 00:09:57,697 阿鳥先輩だけフルネームの記載があり そして 星が書かれていない。 130 00:09:57,697 --> 00:10:02,535 つまり 阿鳥先輩のステータスに 興味がなかった。 131 00:10:02,535 --> 00:10:05,371 そうだね 僕は阿鳥さん…。 132 00:10:05,371 --> 00:10:08,875 いや 遥斗さん自身に 興味があった。 133 00:10:08,875 --> 00:10:10,877 ご両親が➡ 134 00:10:10,877 --> 00:10:15,381 ガーデンサイドホテルで働く阿鳥先輩を ひいきにされていたそうですね。 135 00:10:15,381 --> 00:10:17,550 それで阿鳥先輩を 知ったんですか? 136 00:10:17,550 --> 00:10:20,720 (大外)あぁ 僕が彼の名を 知ったのは➡ 137 00:10:20,720 --> 00:10:22,889 両親の会話からだった。 138 00:10:22,889 --> 00:10:24,891 ((大外の母:そうね…。 139 00:10:24,891 --> 00:10:28,561 私は阿鳥くんみたいな 息子が欲しかった。 あっ!)) 140 00:10:28,561 --> 00:10:33,900 (大外)プライベートでも食事に誘ったり 高価な物を贈ったり➡ 141 00:10:33,900 --> 00:10:36,569 遥斗さんはいつも 遠慮していたけど➡ 142 00:10:36,569 --> 00:10:41,407 あんなに押しの強い母の声は 初めて聞いたよ。 「聞いた」? 143 00:10:41,407 --> 00:10:45,411 彼らの会話は 可能なかぎり盗聴している。 144 00:10:45,411 --> 00:10:48,915 うわ~っ それは… キモいですね。 145 00:10:48,915 --> 00:10:52,418 最初は単純に 興味と嫉妬だけだった。 146 00:10:52,418 --> 00:10:56,422 でも おもしろかったよ 誰もまったく気が付かない。 147 00:10:56,422 --> 00:11:00,193 直接 顔を合わせれば よかったんじゃないですか? 148 00:11:02,162 --> 00:11:04,998 呼ばれたことがない…。 えっ? 149 00:11:04,998 --> 00:11:09,836 僕は遥斗さんと一緒の席には 一度も呼ばれたことがないんだ。 150 00:11:09,836 --> 00:11:11,838 それはどうして…。 151 00:11:11,838 --> 00:11:14,340 恥だと思ってるからだよ! えっ!? 152 00:11:14,340 --> 00:11:17,677 あの2人は僕を遥斗さんに 紹介したくないんだ! 153 00:11:17,677 --> 00:11:20,680 彼らは遥斗さんを 尊敬しているんだ! 154 00:11:20,680 --> 00:11:23,516 僕を一度だって 褒めたことのない2人が! 155 00:11:23,516 --> 00:11:25,518 遥斗さんだけは! 156 00:11:25,518 --> 00:11:28,021 ハァッ… ハァッ… ハァッ…。 157 00:11:28,021 --> 00:11:30,857 だから 阿鳥先輩を殺したんですか? 158 00:11:30,857 --> 00:11:33,693 あの日…。 159 00:11:33,693 --> 00:11:38,197 僕はいつものように 遥斗さんを尾行していた。 160 00:11:45,371 --> 00:11:47,373 ((あっ。 161 00:11:59,886 --> 00:12:01,888 あっ…)) 162 00:12:03,856 --> 00:12:08,194 ただただ悲しくて… 寂しくて…。 163 00:12:08,194 --> 00:12:12,031 気が付いたら 僕は終電のホームにいた。 164 00:12:12,031 --> 00:12:14,033 ((あっ)) 165 00:12:14,033 --> 00:12:17,704 そこで偶然 帰宅する遥斗さんを見たんだ。 166 00:12:17,704 --> 00:12:20,206 (いびき) 167 00:12:20,206 --> 00:12:22,675 ((《これは天啓だ》)) 168 00:12:32,051 --> 00:12:34,020 (押される音) 169 00:12:37,223 --> 00:12:44,063 (ブレーキ音) 170 00:12:44,063 --> 00:12:49,235 これで彼を乗り越えられる… そう思った。 171 00:12:49,235 --> 00:12:53,072 遥斗さんは電車にひかれて グシャグシャだったよ。 172 00:12:53,072 --> 00:12:56,576 だが それを見て がく然とした。 173 00:12:56,576 --> 00:13:00,847 まるで 好きな作家が 死んだときみたいにショックだった。 174 00:13:00,847 --> 00:13:03,683 そして気が付いたんだ。 175 00:13:03,683 --> 00:13:06,519 間違えた ってね。 176 00:13:06,519 --> 00:13:10,356 だから あのホテルで 遥斗さんと再会したときは➡ 177 00:13:10,356 --> 00:13:12,525 運命だと思った。 178 00:13:12,525 --> 00:13:16,029 色恋の対象ばかりが 運命の相手ではない➡ 179 00:13:16,029 --> 00:13:20,366 ということですか。 そうさ! わかってくれるかい? 180 00:13:20,366 --> 00:13:23,703 そこでようやく本題だよ 探偵さん。 181 00:13:23,703 --> 00:13:27,373 僕は遥斗さんを どうしたいんだと思う? 182 00:13:27,373 --> 00:13:30,710 私がいちばん知りたいのも それです。 183 00:13:30,710 --> 00:13:33,713 阿鳥先輩に 何をするつもりなんですか? 184 00:13:33,713 --> 00:13:36,716 僕は当ててみせろと 言ったはずだよ。 185 00:13:36,716 --> 00:13:39,552 もうクイズ形式はやめません? 186 00:13:39,552 --> 00:13:43,723 そんなこと言って 内心は楽しんでるだろ 君。 187 00:13:43,723 --> 00:13:47,226 ハァ… じゃあ もう少しヒントをください。 188 00:13:47,226 --> 00:13:49,228 どうぞ。 189 00:13:49,228 --> 00:13:52,231 あなたは ご自分の生死を 思い出していますか? 190 00:13:52,231 --> 00:13:55,401 イエス だ。 僕は生きている。 191 00:13:55,401 --> 00:13:58,738 あっ… いつから わかってたんですか? 192 00:13:58,738 --> 00:14:00,973 あの日…。 193 00:14:00,973 --> 00:14:05,645 ホテルにやってきて 気絶から目を覚ましたとき。 194 00:14:05,645 --> 00:14:10,817 出ていくふりをして また戻ってきたんだ。 195 00:14:10,817 --> 00:14:13,820 はぁ!? 考えてもみてくれよ。 196 00:14:13,820 --> 00:14:15,988 目の前に遥斗さんがいるのに➡ 197 00:14:15,988 --> 00:14:19,158 どうして何もせず 現世に戻らなきゃいけないんだ。 198 00:14:19,158 --> 00:14:21,160 いや 知らねえですよ。 199 00:14:21,160 --> 00:14:23,996 (ルリ)あっ… 阿鳥くん➡ 200 00:14:23,996 --> 00:14:26,499 塚原 見つけた? いや。 201 00:14:26,499 --> 00:14:29,001 ルリさんも 音子ちゃんを捜して? 202 00:14:29,001 --> 00:14:34,674 うん なんか気になるから。 でも ホテル中 どこにもいないのよ。 203 00:14:34,674 --> 00:14:38,678 あとはもう ホテルの外しか。 外…! 204 00:14:42,849 --> 00:14:44,851 (2人)んっ…。 フム…。 205 00:14:46,853 --> 00:14:48,855 生きているなら➡ 206 00:14:48,855 --> 00:14:52,024 やっぱり阿鳥先輩を殺して 地獄行きはないですよね。 207 00:14:52,024 --> 00:14:54,360 あぁ それでは意味がない。 208 00:14:54,360 --> 00:14:57,363 それ以外の方法…。 209 00:14:57,363 --> 00:15:08,508 ♬~ 210 00:15:08,508 --> 00:15:12,578 間違えた… 失敗… 同化…。 211 00:15:15,348 --> 00:15:18,851 (切子)お使いになりますか? あっ。 212 00:15:18,851 --> 00:15:22,188 フフッ…。 失礼します。 213 00:15:22,188 --> 00:15:24,690 いつか言ってましたよね…。 214 00:15:24,690 --> 00:15:28,528 口にしたものが そのまま血と肉になり➡ 215 00:15:28,528 --> 00:15:30,863 人生の糧となる… と。 216 00:15:30,863 --> 00:15:35,368 あなた もしかして…。 217 00:15:35,368 --> 00:15:38,037 阿鳥先輩を➡ 218 00:15:38,037 --> 00:15:41,307 生かしたまま食べようと してるんじゃないですか? 219 00:15:43,543 --> 00:15:46,379 ありがとう。 はっ? 220 00:15:46,379 --> 00:15:50,550 僕のことを 家族よりも 恋人よりも…。 221 00:15:50,550 --> 00:15:53,553 深く理解してくれて…。 222 00:15:53,553 --> 00:15:56,222 そうだ。 僕は…。 223 00:15:56,222 --> 00:15:58,691 遥斗さんを食べようと思っている。 224 00:16:00,960 --> 00:16:03,796 この世界は現実じゃないんですよ。 225 00:16:03,796 --> 00:16:06,132 そんなことに 意味があるんですか? 226 00:16:06,132 --> 00:16:08,134 気の持ちようさ。 227 00:16:08,134 --> 00:16:11,804 僕が彼と同化できたと そう実感できればいい。 228 00:16:11,804 --> 00:16:14,640 その記憶も なくなってしまうのに? 229 00:16:14,640 --> 00:16:18,477 僕ならきっと 記憶を失わずに現世へ戻れる。 230 00:16:18,477 --> 00:16:21,147 遥斗さんと同化した僕なら なおさらだ。 231 00:16:21,147 --> 00:16:23,149 なかなか イカレてますね。 232 00:16:23,149 --> 00:16:25,151 自覚してる。 233 00:16:25,151 --> 00:16:28,654 どうあっても… やめる気はないんですね? 234 00:16:28,654 --> 00:16:31,657 もちろん。 二度と失敗する気はない。 235 00:16:31,657 --> 00:16:34,660 なら… しかたありませんね。 236 00:16:36,829 --> 00:16:38,831 あっ! 237 00:16:42,501 --> 00:16:47,173 あなたを 排除します。 238 00:16:47,173 --> 00:16:50,176 ((切子:とっておきの アイテムがあるんですよ。 239 00:16:50,176 --> 00:16:52,511 支配人の部屋の棚に➡ 240 00:16:52,511 --> 00:16:55,514 撃った相手を 地獄に送ることのできる➡ 241 00:16:55,514 --> 00:16:59,185 特別な銃がありましてね。 242 00:16:59,185 --> 00:17:01,821 銃? えぇ。 243 00:17:01,821 --> 00:17:04,323 地獄の門が開くんです。 244 00:17:04,323 --> 00:17:09,662 もちろん 撃ったほうには おとがめなしでして)) 245 00:17:09,662 --> 00:17:11,664 あっ…。 246 00:17:11,664 --> 00:17:14,667 何が見えた…。 お返ししますっ! 247 00:17:14,667 --> 00:17:18,137 えっ!? 阿鳥くん!? ルリさん➡ 248 00:17:18,137 --> 00:17:22,174 すぐに支配人を呼んできて! ええっ? 249 00:17:22,174 --> 00:17:24,677 なんだ銃か…。 250 00:17:24,677 --> 00:17:27,680 もっと突拍子もないものを 期待してたんだけど。 251 00:17:27,680 --> 00:17:29,682 で… どうするんだい? 252 00:17:29,682 --> 00:17:32,518 それで僕を撃ったら 君は地獄行きだよ。 253 00:17:32,518 --> 00:17:34,520 ところがどっこい。 254 00:17:34,520 --> 00:17:38,190 ただの銃じゃあないんですよ。 255 00:17:38,190 --> 00:17:40,192 ほう…。 256 00:17:40,192 --> 00:17:42,194 なら 君が外さないよう➡ 257 00:17:42,194 --> 00:17:44,363 僕から近づいてあげるよ。 うっ…。 258 00:17:44,363 --> 00:17:46,332 来るな! 259 00:17:50,036 --> 00:17:53,372 君に裁かれるなら それもいいだろう。 260 00:17:53,372 --> 00:17:56,208 僕はさんざん 人の命を奪ったのだから。 261 00:17:56,208 --> 00:17:58,210 あっ…。 ((支配人:塚原さん。 262 00:17:58,210 --> 00:18:02,148 (支配人)人の命を奪う権利は 誰にもないんだよ)) 263 00:18:02,148 --> 00:18:04,650 おや? うっ。 264 00:18:04,650 --> 00:18:06,652 それじゃだめだ。 265 00:18:06,652 --> 00:18:09,121 安全装置が掛かったままだ。 266 00:18:11,324 --> 00:18:14,660 うっ! ああっ…。 267 00:18:14,660 --> 00:18:17,496 んっ… ぬぐぐ…。 268 00:18:17,496 --> 00:18:20,499 グホッ! ゴホッ ゴホッ…。 269 00:18:20,499 --> 00:18:23,336 女は総じてバカだ。 270 00:18:23,336 --> 00:18:25,838 言葉にあおられ 騙され! グッ! 271 00:18:25,838 --> 00:18:28,674 本当に愚かな生き物だよ! 272 00:18:28,674 --> 00:18:31,844 リボルバーに 安全装置なんかついてない。 273 00:18:31,844 --> 00:18:34,347 ハッ…。 (銃声) 274 00:18:34,347 --> 00:18:37,683 なんだ やっぱり普通の銃じゃないか。 275 00:18:37,683 --> 00:18:41,854 試し撃ちして正解だった…。 やめろ! 276 00:18:41,854 --> 00:18:45,191 (争う声) 277 00:18:45,191 --> 00:18:48,194 クッ… 銃を離せ! 278 00:18:48,194 --> 00:18:51,030 んっ…。 うぅ…。 279 00:18:51,030 --> 00:18:52,999 (銃声) 280 00:19:05,444 --> 00:19:07,947 ウ… ウソだろ…。 281 00:19:10,282 --> 00:19:12,952 お… 大外様! 282 00:19:12,952 --> 00:19:15,621 ど どうして…。 283 00:19:15,621 --> 00:19:18,457 そうだ どうして銃なんか。 284 00:19:18,457 --> 00:19:21,127 そうじゃなくて それは…。 285 00:19:21,127 --> 00:19:23,629 (切子)それは ただの銃ですよ。 あっ! 286 00:19:26,966 --> 00:19:29,301 騙したんですね。 287 00:19:29,301 --> 00:19:32,304 音子ちゃん… なんで…。 288 00:19:32,304 --> 00:19:36,809 塚原さんは大外さんを 地獄に送ろうとしたんですよ。 289 00:19:36,809 --> 00:19:42,481 あなたが大外さんに殺されたから。 あっ! 290 00:19:42,481 --> 00:19:44,984 本当に…? 291 00:19:47,153 --> 00:19:50,322 本当の話なんだね…。 292 00:19:50,322 --> 00:19:57,496 阿鳥先輩は… 線路に… 突き落とされて…。 293 00:19:57,496 --> 00:20:01,500 フッ… そっか… まいったな…。 294 00:20:01,500 --> 00:20:04,303 真相を知っても まったく思い出せない。 295 00:20:06,338 --> 00:20:08,841 こ これは! どうなってるの!? 296 00:20:08,841 --> 00:20:13,012 俺が… 大外様を撃ちました。 297 00:20:13,012 --> 00:20:17,016 私が悪いんです! 私が…。 話はあとだ! 298 00:20:17,016 --> 00:20:19,351 ホテルで すぐ手当てを! 299 00:20:19,351 --> 00:20:21,353 あっ…。 うぅ…。 300 00:20:21,353 --> 00:20:26,358 遥斗… さん… ゴホッ! 301 00:20:26,358 --> 00:20:28,360 (一同)ああっ! 302 00:20:31,864 --> 00:20:35,534 あぁぁ… 来ましたよ~! 303 00:20:35,534 --> 00:20:38,037 そんな… ウソでしょ。 支配人! 304 00:20:38,037 --> 00:20:41,040 これは事故です! 支配人! 305 00:20:41,040 --> 00:20:46,045 経緯はどうあれ 結果は結果。 君は地獄へ連れていかれる。 306 00:20:46,045 --> 00:20:48,047 はい。 307 00:20:48,047 --> 00:20:52,051 でも 阿鳥先輩は…。 聞いて 音子ちゃん。 308 00:20:52,051 --> 00:20:56,889 このホテルに来たとき 音子ちゃんは どんな顔をしてたと思う? 309 00:20:56,889 --> 00:20:58,891 えっ? 310 00:20:58,891 --> 00:21:01,026 音子ちゃんは 初めから➡ 311 00:21:01,026 --> 00:21:03,195 音子ちゃん自身の顔で やってきたんだ。 312 00:21:03,195 --> 00:21:05,164 ハッ…。 313 00:21:11,036 --> 00:21:15,708 君はしっかりとした 自分の意志を 持っている子なんだ。 314 00:21:15,708 --> 00:21:18,577 このホテルの誰より… 俺より。 315 00:21:21,547 --> 00:21:24,550 君は現世に帰るんだ。 そして➡ 316 00:21:24,550 --> 00:21:27,620 俺の分まで長生きしてくれ。 317 00:21:29,722 --> 00:21:32,057 あっ…。 ああっ 塚原さん! 318 00:21:32,057 --> 00:21:34,059 ウウッ…。 ハァ ハァ…。 319 00:21:34,059 --> 00:21:36,328 えっ ひゃあ! 阿鳥先輩! 320 00:21:38,397 --> 00:21:41,734 あっ…! 嫌だ…。 321 00:21:41,734 --> 00:21:44,570 下ろしてください! 私のせいだ! 322 00:21:44,570 --> 00:21:50,142 阿鳥先輩! 阿鳥せんぱ~い! 323 00:21:53,078 --> 00:21:55,581 おぉ~! 324 00:21:55,581 --> 00:21:57,583 焦がれた。 325 00:21:57,583 --> 00:21:59,985 この景色に~。 326 00:21:59,985 --> 00:22:02,488 (支配人)ハァ ハァ ハァ…。 (ドアベル) 327 00:22:02,488 --> 00:22:04,990 んっ…。 328 00:22:04,990 --> 00:22:07,493 ハァ ハァ ハァ…。 んっ! 329 00:22:07,493 --> 00:22:10,329 どいてください! だめだ。 330 00:22:10,329 --> 00:22:13,666 支配人! 塚原さん。 331 00:22:13,666 --> 00:22:16,569 君はクビだ。 あっ!