1 00:00:01,969 --> 00:00:03,971 (シオン)吉報と悲報… だと? 2 00:00:03,971 --> 00:00:06,640 (キースウッド)先に シオン王子に 報告したいのですが…。 3 00:00:06,640 --> 00:00:09,142 よろしいですか? 4 00:00:09,142 --> 00:00:12,145 (カラスの鳴き声) 5 00:00:12,145 --> 00:00:15,315 (ミーア)アベル王子 おケガは大丈夫ですの? 6 00:00:15,315 --> 00:00:18,986 (アベル)ああ 君の家臣に救われたよ。 7 00:00:18,986 --> 00:00:22,489 《ミーア:なんだか また少し たくましくなりましたわね➡ 8 00:00:22,489 --> 00:00:24,658 アベル王子…》 9 00:00:24,658 --> 00:00:27,661 ミーア姫 顔が赤いようだが 大丈夫かい? 10 00:00:27,661 --> 00:00:30,998 えっ!? なっ なんでもございませんわ。 11 00:00:30,998 --> 00:00:33,333 ここまで来るのに 無理をしたのでは? 12 00:00:33,333 --> 00:00:36,169 無理ならば むしろ あなたのほうが…。 13 00:00:36,169 --> 00:00:39,339 ふん! 知りませんわ! うん? 14 00:00:39,339 --> 00:00:44,011 先ほど わたくしのことを無視して 危ないことされてましたわね。 15 00:00:44,011 --> 00:00:47,514 シオンも 本気でアベル王子に 斬りかかっていましたし…。 16 00:00:47,514 --> 00:00:49,683 信じられませんわ! 17 00:00:49,683 --> 00:00:54,354 あ… シオン王子は呼び捨てなのだな。 18 00:00:54,354 --> 00:01:00,127 えっ? これは身分を隠すためで 深い意味はございませんわ。 19 00:01:00,127 --> 00:01:03,797 ああ なるほど。 よかった。 20 00:01:03,797 --> 00:01:06,800 《もしかして やきもちを…? 21 00:01:06,800 --> 00:01:09,303 んもう! しかたありませんわね。 22 00:01:09,303 --> 00:01:12,639 ここは 大人のわたくしが 大人の余裕いっぱいに➡ 23 00:01:12,639 --> 00:01:14,975 提案をしてさしあげますわ。 24 00:01:14,975 --> 00:01:17,978 お互い呼び捨てにしましょう と》 25 00:01:17,978 --> 00:01:21,648 あの え~と…。 26 00:01:21,648 --> 00:01:23,650 うん? 27 00:01:23,650 --> 00:01:27,321 その… 別に か… かまいませんわ。 28 00:01:27,321 --> 00:01:31,158 わたくしのことを その…。 29 00:01:31,158 --> 00:01:34,995 ミーアと呼び捨てにされても…。 30 00:01:34,995 --> 00:01:39,666 そそそ… そのかわり わたくしも その… アア… アベルと➡ 31 00:01:39,666 --> 00:01:41,835 そう お呼びいたしますわ。 32 00:01:41,835 --> 00:01:44,004 本当かい!? 33 00:01:44,004 --> 00:01:49,843 えっ あ… え~っと それでは ミ… ミーア…。 34 00:01:49,843 --> 00:01:54,348 はっ はいっ! ア… アア… アベル…。 35 00:01:54,348 --> 00:01:56,350 はっ はいっ! 36 00:01:56,350 --> 00:01:58,685 アベル王子 ミーア。 うん? 37 00:01:58,685 --> 00:02:00,687 話がある。 38 00:02:02,623 --> 00:02:06,626 俺は謝らなければならない。 どういうことだい? 39 00:02:06,626 --> 00:02:11,965 今回の反乱は 我が国の諜報部隊 「風鴉」の中の一部隊が➡ 40 00:02:11,965 --> 00:02:14,468 暴走したことが 原因のようなのです。 41 00:02:14,468 --> 00:02:18,271 なっ… なんですって! 42 00:03:59,840 --> 00:04:02,442 《でも 確かにそうですわ。 43 00:04:02,442 --> 00:04:05,612 帝国とレムノ王国 どちらの内乱でも➡ 44 00:04:05,612 --> 00:04:09,282 おいしいところを持っていくのは サンクランドですし…。 45 00:04:09,282 --> 00:04:11,451 ハッ… じゃあ➡ 46 00:04:11,451 --> 00:04:15,288 わたくしが ギロチンにかけられる 原因となった出来事もすべて➡ 47 00:04:15,288 --> 00:04:17,290 裁く側の手によって 引き起こされていた➡ 48 00:04:17,290 --> 00:04:20,794 ということなんですの…? 49 00:04:20,794 --> 00:04:28,301 ああ… これは わたくしが頭を 下げられているのと同じですわね。 50 00:04:28,301 --> 00:04:33,306 見ていて あまり気持ちの いいものではございませんわ…。 51 00:04:33,306 --> 00:04:36,977 アベル王子は どうされるつもりかしら? 52 00:04:36,977 --> 00:04:41,815 厳密に言えば レムノ王国を 陥れたのは シオン個人ではなく➡ 53 00:04:41,815 --> 00:04:45,152 責任を負うべきは サンクランド国王。 54 00:04:45,152 --> 00:04:48,989 でも シオンは それを潔しとはしないはず。 55 00:04:48,989 --> 00:04:55,162 それに アベル王子には シオンを 断罪する資格がありますわ…》 56 00:04:55,162 --> 00:04:59,833 顔を上げたまえ シオン王子。 しかし…。 57 00:04:59,833 --> 00:05:03,270 王族には 王族の責任の取り方がある。 58 00:05:03,270 --> 00:05:05,272 ハッ…。 59 00:05:05,272 --> 00:05:08,775 我らがなすべきは 民を案じて治めること。 60 00:05:08,775 --> 00:05:11,444 そのために僕は この戦を➡ 61 00:05:11,444 --> 00:05:14,281 「武」によって 平定すべきだと思った。 62 00:05:14,281 --> 00:05:19,953 けれど この争いを止めるすべを 示してくれた者がいるのだ。 63 00:05:19,953 --> 00:05:23,623 そう この 「バカげた争い」をね…。 64 00:05:23,623 --> 00:05:28,128 進むべき道を 光で照らしてくれた者がいる。 65 00:05:28,128 --> 00:05:32,799 ならば 我らがすべきことは その道を突き進むことだ。 66 00:05:32,799 --> 00:05:36,136 違うだろうか? 67 00:05:36,136 --> 00:05:38,138 あっ…。 68 00:05:41,474 --> 00:05:46,479 頭を下げ 許しを乞うても それは自己満足にすぎない。 69 00:05:46,479 --> 00:05:50,817 そういうことか。 救われたのだよ 僕も君も。 70 00:05:50,817 --> 00:05:53,153 (シオン)帝国の英知が 照らしてくれた道を➡ 71 00:05:53,153 --> 00:05:55,655 今は行くのみ か。 72 00:05:55,655 --> 00:05:58,825 許してもらえたみたいで よかったですわ。 73 00:05:58,825 --> 00:06:02,929 まあ 正直 父上に罪がないとは 言えないからね。 74 00:06:02,929 --> 00:06:05,932 サンクランドのせいにばかりは できないさ。 75 00:06:05,932 --> 00:06:08,435 ミーア 君のおかげだ。 76 00:06:08,435 --> 00:06:12,939 《ああ 本当によかった。 それにしても…》 77 00:06:12,939 --> 00:06:17,944 シオン ようやくあなたも 知りましたわね 失敗を。 78 00:06:17,944 --> 00:06:21,281 人間は失敗するものなのですわ。 79 00:06:21,281 --> 00:06:24,117 完璧に生きられる人間などいない。 80 00:06:24,117 --> 00:06:29,289 だからこそ せめて やり直しの 機会を与えてあげることですわ。 81 00:06:29,289 --> 00:06:31,291 《特に わたくしには!》 82 00:06:31,291 --> 00:06:36,463 <前の時間軸で その機会が 一切与えられなかったミーアは➡ 83 00:06:36,463 --> 00:06:39,299 心の中で しっかりと付け足した> 84 00:06:39,299 --> 00:06:42,636 《でも 今回のレムノ王国と同じこと➡ 85 00:06:42,636 --> 00:06:45,639 帝国革命のときにも 起こっていたなら➡ 86 00:06:45,639 --> 00:06:47,807 正義の味方面してたコイツも➡ 87 00:06:47,807 --> 00:06:51,311 決して悪くなかったとは 言えないわけで…。 88 00:06:51,311 --> 00:06:55,148 そう考えると ちょっと ムカついてきましたわね…。 89 00:06:55,148 --> 00:06:59,653 今だったら ちょっとぐらい 痛い目に遭わせてやっても…》 90 00:06:59,653 --> 00:07:02,756 シオン あなたの失敗を忘れぬよう➡ 91 00:07:02,756 --> 00:07:06,092 その身に 刻み込んでさしあげますわ。 92 00:07:06,092 --> 00:07:08,094 なんのことだ? 93 00:07:08,094 --> 00:07:13,099 罪は罰が与えられて 初めて完結するもの。 94 00:07:13,099 --> 00:07:15,602 罰って ちょっ… ミーア姫殿下。 95 00:07:15,602 --> 00:07:18,438 いや そのとおりだ。 あ…。 96 00:07:18,438 --> 00:07:22,275 甘んじて 罰を受けよう。 俺は何をすればいい。 97 00:07:22,275 --> 00:07:26,780 いい心がけですわ! ならば そこにお立ちなさい。 98 00:07:32,952 --> 00:07:36,122 《フッフッ… わたくしには➡ 99 00:07:36,122 --> 00:07:39,459 懸命に鍛え上げ続けたものが ありますの》 100 00:07:39,459 --> 00:07:41,461 ⦅アンヌ:知ってますか? 101 00:07:41,461 --> 00:07:44,964 ミーア様の蹴りは 全然痛くないんですよ⦆ 102 00:07:44,964 --> 00:07:48,635 《あの日より 高め続けたキックの威力! 103 00:07:48,635 --> 00:07:52,138 思い切り 痛くしてさしあげますわ!》 104 00:07:55,308 --> 00:07:57,310 フンッ! 105 00:07:57,310 --> 00:07:59,312 あっ…。 106 00:08:02,582 --> 00:08:04,584 《その痛みとともに➡ 107 00:08:04,584 --> 00:08:07,787 心に刻み込むがよろしいですわ! シオン》 108 00:08:10,090 --> 00:08:14,094 《痛くない… これは いったい…。 109 00:08:14,094 --> 00:08:17,097 まさか わざとか…? 110 00:08:17,097 --> 00:08:21,768 表向きは 今ので俺に対する罰は 与えられたことになる。 111 00:08:21,768 --> 00:08:25,105 だが 実際に それが与えられなかったことは➡ 112 00:08:25,105 --> 00:08:27,607 他ならぬ俺自身が知っている。 113 00:08:27,607 --> 00:08:32,278 ゆえに その罪は その苦しみは 決して消えることはない。 114 00:08:32,278 --> 00:08:34,948 これから先 正義を行おうとするとき➡ 115 00:08:34,948 --> 00:08:37,784 俺は それが 本当に正しいことなのかと➡ 116 00:08:37,784 --> 00:08:39,786 自分に問いかける。 117 00:08:39,786 --> 00:08:42,122 そして 自身が許されたように➡ 118 00:08:42,122 --> 00:08:45,458 相手もまた許される余地が あるのではないかと➡ 119 00:08:45,458 --> 00:08:48,628 問い直すことになるだろう》 120 00:08:48,628 --> 00:08:54,467 公正に裁け 正義を行え…。 幼き日より言われ続けた言葉。 121 00:08:54,467 --> 00:08:59,472 その本当の意味を 真の重みを そして難しさを➡ 122 00:08:59,472 --> 00:09:04,077 今 初めて知ったよ。 あ… あの~ シオン…。 123 00:09:04,077 --> 00:09:09,249 ミーア 礼を言う。 君は確かに帝国の英知だ。 124 00:09:09,249 --> 00:09:12,252 《コ… コイツ 蹴られてお礼を言うって➡ 125 00:09:12,252 --> 00:09:14,254 どういうことですの?》 126 00:09:14,254 --> 00:09:18,591 君に言われなければ きっと 気付くことができなかっただろう。 127 00:09:18,591 --> 00:09:23,096 《き… 気付く? 何に? 何に 気付いてしまったんですの? 128 00:09:23,096 --> 00:09:27,434 それに帝国の英知とか 蹴るのに 知恵は関係ないんじゃ!? 129 00:09:27,434 --> 00:09:30,603 強さとか角度が大事 ということですの!? 130 00:09:30,603 --> 00:09:34,107 蹴るのがうまいから また今度 蹴ってくれとか頼まれたら➡ 131 00:09:34,107 --> 00:09:36,776 どうすればいいんですのっ!?》 132 00:09:36,776 --> 00:09:39,946 そ… そう それはよかったですわね。 133 00:09:39,946 --> 00:09:43,450 と… ところで ダサエフ宰相が とらわれている場所は➡ 134 00:09:43,450 --> 00:09:45,452 わかったんですの? 135 00:09:45,452 --> 00:09:51,124 情報によると セニアという町に 監禁されているようです。 136 00:09:51,124 --> 00:09:55,128 アベル王子 この場所なのですが わかりますか? 137 00:09:55,128 --> 00:09:59,799 いや だが 兵士の中に 知っている 者はいるかもしれない。 138 00:09:59,799 --> 00:10:03,636 それなら リンシャさんに聞くのが よろしいんじゃないかしら。 139 00:10:03,636 --> 00:10:07,140 リンシャ? 実は 反乱軍のリーダーの妹と➡ 140 00:10:07,140 --> 00:10:09,309 知り合いになりましたの。 141 00:10:09,309 --> 00:10:12,479 そうか… 君はもうそこまで…。 142 00:10:12,479 --> 00:10:15,648 すまないが 君の家臣の あの男を➡ 143 00:10:15,648 --> 00:10:18,318 一緒に連れていっても かまわないだろうか? 144 00:10:18,318 --> 00:10:21,988 ベルナルドには まだ サンクランドが この件に関わっていたとは➡ 145 00:10:21,988 --> 00:10:23,990 教えたくないんだ。 146 00:10:23,990 --> 00:10:27,494 まあ 嫌とは言わないと 思いますけれど…。 147 00:10:27,494 --> 00:10:29,829 《これ… わたくしも当然のごとく➡ 148 00:10:29,829 --> 00:10:32,832 一緒に行くことに なってるんですのね。 149 00:10:32,832 --> 00:10:35,835 ええ ええ 知ってましたわ》 150 00:10:40,507 --> 00:10:43,810 (リンシャ)着いたわ。 地図にある館は ここよ。 151 00:10:47,680 --> 00:10:51,017 《あの痛みの原因を つくった者が➡ 152 00:10:51,017 --> 00:10:54,621 目の前の建物の中に いるんですわね…》 153 00:10:57,357 --> 00:11:02,162 《大丈夫…。 絶対にうまくいきますわ》 154 00:11:06,799 --> 00:11:10,970 (ジェム)クソッ! 本来なら 帝国の 混乱をたきつけてりゃあ➡ 155 00:11:10,970 --> 00:11:13,306 いい頃だったのに…。 156 00:11:13,306 --> 00:11:18,311 すべては帝国の英知… ミーア・ルーナ・ティアムーンのせいだ。 157 00:11:18,311 --> 00:11:22,649 帝国の崩壊を皮切りに あらゆる国家の連鎖的な崩壊…。 158 00:11:22,649 --> 00:11:27,487 秩序の破壊によって訪れる混沌。 それこそが我らの悲願…。 159 00:11:27,487 --> 00:11:31,491 小娘なんざに これ以上 邪魔はさせねえ! 160 00:11:31,491 --> 00:11:35,495 (シオン)館内にいる者たちよ! 武器を捨てて出てこい! 161 00:11:35,495 --> 00:11:38,164 我が名は シオン・ソール・サンクランド! 162 00:11:38,164 --> 00:11:41,000 すでに白鴉のたくらみは 露見している。 163 00:11:41,000 --> 00:11:43,670 お前たちが戦う意味はない! 164 00:11:43,670 --> 00:11:47,507 《まさか突入前に 大声で呼びかけるなんて…。 165 00:11:47,507 --> 00:11:49,842 本当に これで大丈夫かしら? 166 00:11:49,842 --> 00:11:53,680 なんだか嫌な予感がするのは 気のせいですわよね》 167 00:11:53,680 --> 00:11:57,684 <ミーアが感じた嫌な予感は 珍しく外れ…> 168 00:11:57,684 --> 00:11:59,686 行くぞ! 169 00:11:59,686 --> 00:12:03,122 <自らが従う王家の王子が 敵に回り➡ 170 00:12:03,122 --> 00:12:08,127 自分たちが決してかなわない 強者が立ち塞がる状況の中➡ 171 00:12:08,127 --> 00:12:12,298 戦意喪失した男たちは 次々と降伏し➡ 172 00:12:12,298 --> 00:12:14,634 館から出てきた> 173 00:12:14,634 --> 00:12:17,804 これは なんとかなりそうですわね。 174 00:12:17,804 --> 00:12:21,140 ミーア様 少し御髪が荒れてますね。 175 00:12:21,140 --> 00:12:23,810 実は 洗髪薬がいまいちで➡ 176 00:12:23,810 --> 00:12:28,147 アベルにいただいたものは もう少し ヌルヌルしてた気がしますわ。 177 00:12:28,147 --> 00:12:30,984 ご安心ください ミーア様。 178 00:12:30,984 --> 00:12:33,987 ほら ちゃんと持参いたしました。 179 00:12:33,987 --> 00:12:37,824 まあ! すばらしいですわ アンヌ! 180 00:12:37,824 --> 00:12:40,159 わたくし この戦いが終わったら➡ 181 00:12:40,159 --> 00:12:43,162 心おきなく お風呂に入るつもりでしたの! 182 00:12:43,162 --> 00:12:46,833 楽しみが増えましたわ! 183 00:12:46,833 --> 00:12:50,003 <戦場で決して言ってはいけない セリフを➡ 184 00:12:50,003 --> 00:12:53,840 朗らかに 高らかに 口にするミーア。 185 00:12:53,840 --> 00:12:58,645 はぁ… せっかく さっきの 嫌な予感は外したのに…> 186 00:13:01,948 --> 00:13:03,950 はぇ? 187 00:13:03,950 --> 00:13:08,054 ひいやぁ~っ! 188 00:13:10,123 --> 00:13:14,127 ああ~ ややや…。 189 00:13:14,127 --> 00:13:16,462 うう… ッタタタァ…。 190 00:13:16,462 --> 00:13:18,464 うん? (足音) 191 00:13:18,464 --> 00:13:21,301 これは これは ミーア皇女殿下。 192 00:13:21,301 --> 00:13:24,303 お会いできて光栄です。 193 00:13:26,472 --> 00:13:28,808 ハァ…。 194 00:13:28,808 --> 00:13:30,977 フフフ…。 195 00:13:30,977 --> 00:13:32,979 ミーア 無事か!? 196 00:13:32,979 --> 00:13:34,981 (シオン)お前が ジェムか。 197 00:13:34,981 --> 00:13:39,485 なるほど さっきの口上は 本当ってことですか。 198 00:13:39,485 --> 00:13:42,822 そのとおりだ 仲間たちも投降している。 199 00:13:42,822 --> 00:13:45,825 無駄な抵抗はやめろ! 200 00:13:45,825 --> 00:13:48,995 ダサエフ・ドノヴァン伯も すでに救出したぞ! 201 00:13:48,995 --> 00:13:50,997 あとは お前だけだ。 202 00:13:50,997 --> 00:13:55,001 フッ… ハハハハッ…! 203 00:13:55,001 --> 00:13:58,504 地下牢への抜け道まで 見つかったのかよ。 204 00:13:58,504 --> 00:14:01,107 シオン王子だけじゃなく 従者のほうも➡ 205 00:14:01,107 --> 00:14:04,610 うわさにたがわぬってやつだな…。 206 00:14:04,610 --> 00:14:08,948 ひんっ! おおっと 動かないでもらおうか。 207 00:14:08,948 --> 00:14:12,452 ミーア! 下手なことは考えるなよ。 208 00:14:12,452 --> 00:14:15,955 お前の首を切り落とすことなんか 簡単なんだぜ。 209 00:14:15,955 --> 00:14:17,957 バカなまねはやめろ! 210 00:14:17,957 --> 00:14:21,627 サンクランド本国は 風鴉も白鴉も擁護しない。 211 00:14:21,627 --> 00:14:24,964 もう すでに お前たちの計画は 破綻しているんだぞ。 212 00:14:24,964 --> 00:14:29,802 そんな つれないこと 言わないでくださいよ シオン殿下。 213 00:14:29,802 --> 00:14:33,973 あんまりショックで 手が 滑ってしまうかもしれませんよ。 214 00:14:33,973 --> 00:14:37,977 ひいぃ…。 何せ こっちは この小娘に➡ 215 00:14:37,977 --> 00:14:42,815 時間も手間もかけた計画潰されて 恨み骨髄なんすからね。 216 00:14:42,815 --> 00:14:46,018 うう~。 うん? 217 00:14:49,155 --> 00:14:53,493 あん? ヘッ! 帝国の英知っつっても ガキはガキ。 218 00:14:53,493 --> 00:14:55,828 ぶざまなことで。 219 00:14:55,828 --> 00:15:01,100 <ミーアのスカートがぬれているのを見て その場の誰もが思った。 220 00:15:01,100 --> 00:15:06,439 「ああ 恐怖のあまり ミーアが 粗相をしてしまったんだ」と…。 221 00:15:06,439 --> 00:15:12,111 けれど ただ一人 それが 違うことに気付いた者がいた> 222 00:15:12,111 --> 00:15:15,014 《違う! この匂いは…》 223 00:15:17,784 --> 00:15:20,286 ミーア様! 走って! 224 00:15:23,122 --> 00:15:25,958 このガキが! 225 00:15:25,958 --> 00:15:27,960 おっ! 226 00:15:27,960 --> 00:15:29,962 ひいっ! 227 00:15:33,966 --> 00:15:35,968 おぐっ!? 228 00:15:41,140 --> 00:15:44,811 あ… ああ…。 229 00:15:44,811 --> 00:15:47,814 (ディオン)あ~ まさか 姫さんが➡ 230 00:15:47,814 --> 00:15:50,817 とどめを刺すとは 思ってなかったな…。 231 00:15:50,817 --> 00:15:55,988 < かくして 黒幕の一人 ジェムは 見事撃退された。 232 00:15:55,988 --> 00:16:01,427 事件を終結させた決まり手は 帝国の英知 ミーア・ルーナ・ティアムーンの➡ 233 00:16:01,427 --> 00:16:06,232 うるわしき脚から繰り出された 華麗なる蹴りであった> 234 00:16:11,103 --> 00:16:13,272 ンンッ…。 235 00:16:13,272 --> 00:16:18,110 アベル王子 シオン王子 お二人にお願いがあるんですの。 236 00:16:18,110 --> 00:16:23,449 この方たち 命だけは なんとか 助けていただけないかしら。 237 00:16:23,449 --> 00:16:26,285 <普通であれば 当然聞くことなどできない➡ 238 00:16:26,285 --> 00:16:28,621 助命の願い…。 239 00:16:28,621 --> 00:16:31,958 しかし 2人の王子は同時に思った> 240 00:16:31,958 --> 00:16:36,295 《ああ やはり…》 《ミーアが望むのは それか》 241 00:16:36,295 --> 00:16:39,966 《アベル:諜報機関員の連中は なんとか説得して➡ 242 00:16:39,966 --> 00:16:43,469 最大限譲歩したら国外追放か…。 243 00:16:43,469 --> 00:16:45,471 むしろ大変なのは➡ 244 00:16:45,471 --> 00:16:48,808 国内で革命活動に関わった 連中だろうな。 245 00:16:48,808 --> 00:16:53,813 リンシャとその兄のランベールは 普通に考えれば極刑だ》 246 00:16:53,813 --> 00:16:56,649 《ミーアは最善の努力を尽くした。 247 00:16:56,649 --> 00:17:00,253 であるならば 俺の持てる 権限のすべてをもって➡ 248 00:17:00,253 --> 00:17:05,758 彼女の言葉に応えるべきだろう。 だが 難しいところだな…。 249 00:17:05,758 --> 00:17:10,763 仮に レムノ王国が国外追放などの 軽い処分をしたとしたら➡ 250 00:17:10,763 --> 00:17:13,432 サンクランドの側も処刑はしづらい。 251 00:17:13,432 --> 00:17:16,435 口封じのためにやったと 思われるだろう。 252 00:17:16,435 --> 00:17:21,274 その辺りを アベル王子のほうから 念押ししてもらうとして➡ 253 00:17:21,274 --> 00:17:24,110 問題は コイツらの処遇…》 254 00:17:24,110 --> 00:17:26,612 《アベル/シオン:ミーアは どう考えているんだろう》 255 00:17:26,612 --> 00:17:29,448 (ジェム)処刑しないって本気かよ? 256 00:17:29,448 --> 00:17:32,451 なんだ 拷問にでも かけようってか? 257 00:17:32,451 --> 00:17:35,288 そんなことしたって な~んも しゃべんねえぞ。 258 00:17:35,288 --> 00:17:37,290 《拷問ねえ。 259 00:17:37,290 --> 00:17:41,294 姫さんは まだ裏に何かが 隠れてると踏んだわけか…。 260 00:17:41,294 --> 00:17:43,629 しかし アイツ 自分で言ってるとおり➡ 261 00:17:43,629 --> 00:17:48,968 簡単には口を割りそうにないけど 姫さん どう考えてるのかな?》 262 00:17:48,968 --> 00:17:51,137 <言うまでもないことながら➡ 263 00:17:51,137 --> 00:17:56,142 ミーアは別に 犯人たちに慈悲を かけているわけではなかった> 264 00:17:56,142 --> 00:17:59,312 《わたくしが与えられたような やり直しの機会が➡ 265 00:17:59,312 --> 00:18:03,749 この方たちに与えられる… なんてことはないのかしら。 266 00:18:03,749 --> 00:18:07,086 だとすれば その条件は? 267 00:18:07,086 --> 00:18:10,590 はっきりとはわからない… わからないけれど➡ 268 00:18:10,590 --> 00:18:12,925 例えば あの日と同じ日➡ 269 00:18:12,925 --> 00:18:16,095 同じ時間の同じ場所で 殺されることとか…。 270 00:18:16,095 --> 00:18:19,599 あるいは ギロチンで 首を落とされることとか➡ 271 00:18:19,599 --> 00:18:22,435 無念を残して死ぬこととか…。 272 00:18:22,435 --> 00:18:25,104 この陰謀の関係者が 処刑されたら…。 273 00:18:25,104 --> 00:18:28,274 なんて可能性もあるかしら? ともかく➡ 274 00:18:28,274 --> 00:18:32,111 わたくしと同じような殺され方を した 目の前の男たちが➡ 275 00:18:32,111 --> 00:18:34,613 やり直しの機会を 得てしまったら➡ 276 00:18:34,613 --> 00:18:37,783 せっかく今まで頑張って 歴史を改変してきたのに➡ 277 00:18:37,783 --> 00:18:40,953 すべてひっくり返されて しまうかもしれないですわ!》 278 00:18:40,953 --> 00:18:42,955 (ギロちん)ええ~!? 279 00:18:42,955 --> 00:18:48,461 《ギロチンに逆戻りなんて まっぴらごめんですわ!》 280 00:18:48,461 --> 00:18:53,132 < それは転生してから 一貫して ミーアを捉える思い。 281 00:18:53,132 --> 00:18:57,303 しかし それ以上に強い 一つの感情があることを➡ 282 00:18:57,303 --> 00:18:59,305 ミーアは自覚する> 283 00:18:59,305 --> 00:19:01,574 《ミーア:それだけでは ございませんわ。 284 00:19:01,574 --> 00:19:06,078 わたくしは 今の この 「時」が 気に入っているのですわ。 285 00:19:06,078 --> 00:19:10,082 だって かつて敵だったシオン。 286 00:19:10,082 --> 00:19:13,586 その従者であるキースウッドさん。 287 00:19:13,586 --> 00:19:15,921 ティオーナさん。 288 00:19:15,921 --> 00:19:19,925 わたくしの首を落とした ディオンさん。 289 00:19:19,925 --> 00:19:23,262 他人も同然だったアベル。 290 00:19:23,262 --> 00:19:27,266 ここに来るまでに 手を貸してくれたクロエ。 291 00:19:27,266 --> 00:19:29,935 ラフィーナ様。 292 00:19:29,935 --> 00:19:33,439 そして アンヌとルードヴィッヒ》 293 00:19:35,441 --> 00:19:38,277 《少し前まで 独りぼっちだったのに➡ 294 00:19:38,277 --> 00:19:43,282 今 この時の わたくしの世界は とっても温かい…。 295 00:19:43,282 --> 00:19:47,286 できれば ずっとそばに いてもらいたいですわ…。 296 00:19:47,286 --> 00:19:51,791 かっ… 勘違いしないで くださいまし シオン ティオーナさん! 297 00:19:51,791 --> 00:19:53,793 別に あなたたちのことを➡ 298 00:19:53,793 --> 00:19:57,129 好きになったわけじゃ ございませんから!》 299 00:19:57,129 --> 00:20:01,634 アベル あなたのこと困らせてしまう って わかってますけれど➡ 300 00:20:01,634 --> 00:20:04,303 でも…。 ああ わかった。 301 00:20:04,303 --> 00:20:07,807 父上は 僕がなんとか説得してみよう。 302 00:20:07,807 --> 00:20:11,143 だが 仮に彼らを 処刑から助けたとして➡ 303 00:20:11,143 --> 00:20:13,145 どうするつもりだ? 304 00:20:13,145 --> 00:20:16,649 おいおい 本気で俺たちを 生かしておくつもりかよ? 305 00:20:16,649 --> 00:20:19,151 とんだお人よしだなぁ。 306 00:20:19,151 --> 00:20:22,988 《コイツ なんかちょっと ムカつきますわ》 307 00:20:22,988 --> 00:20:27,660 そうですわ! でしたら ラフィーナ様のもとに預けて➡ 308 00:20:27,660 --> 00:20:30,329 3年間くらい 毎日お説教していただく➡ 309 00:20:30,329 --> 00:20:32,498 というのは いかがかしら? 310 00:20:32,498 --> 00:20:35,501 (ラフィーナ)お覚悟 よろしくて? 311 00:20:35,501 --> 00:20:38,337 それはいいね。 フフッ…。 312 00:20:38,337 --> 00:20:40,339 甘いなぁ…。 313 00:20:40,339 --> 00:20:44,009 ふっ… ふざけるな! そんな なめたまねを! 314 00:20:44,009 --> 00:20:49,849 あら 拷問でもなんでもしてみろ… ではなかったかしら? 315 00:20:49,849 --> 00:20:56,188 <実は ミーアの この判断が 後に 歴史の影に潜む闇を暴き出す➡ 316 00:20:56,188 --> 00:21:01,627 その最初の一撃になったのだが… それはまた別のお話。 317 00:21:01,627 --> 00:21:06,298 かくて 一連のレムノ王国の争乱は終息へ…。 318 00:21:06,298 --> 00:21:10,469 そして ミーアの意をくんだ ルードヴィッヒとティオーナが➡ 319 00:21:10,469 --> 00:21:12,638 王都に赴いて説得し➡ 320 00:21:12,638 --> 00:21:15,808 懸念されたランベール リンシャ兄妹をはじめ➡ 321 00:21:15,808 --> 00:21:19,478 革命軍の中心メンバーにも 温情が与えられ➡ 322 00:21:19,478 --> 00:21:23,149 騒動を無事に治め ミーアたちは学園へと➡ 323 00:21:23,149 --> 00:21:25,651 帰還を果たしたのであった> 324 00:21:25,651 --> 00:21:29,822 (ミーア)まあ! まあまあまあ~! 325 00:21:29,822 --> 00:21:32,658 なんて すてきな 光景なんでしょう! 326 00:21:32,658 --> 00:21:35,494 (ティオーナ)これ全部 アンヌさんが? はい。 327 00:21:35,494 --> 00:21:38,664 今日のお茶会のために 腕によりをかけて➡ 328 00:21:38,664 --> 00:21:40,833 準備してもらいました。 329 00:21:40,833 --> 00:21:43,002 あぁ… そうなんですね。 330 00:21:43,002 --> 00:21:45,671 (リオラ)私は これ…。 331 00:21:45,671 --> 00:21:48,674 この光景 前にも見た気が…。 332 00:21:48,674 --> 00:21:52,344 (クロエ)今回は お外ではなく ちゃんと窯で焼きました。 333 00:21:52,344 --> 00:21:54,680 塩加減もバッチリです。 334 00:21:54,680 --> 00:21:57,183 わかっていますわね リオラさん。 335 00:21:57,183 --> 00:22:01,120 甘い しょっぱいは 無限の幸せループですものね。 336 00:22:01,120 --> 00:22:04,323 私は お茶を いろいろ持ってきたわ。 337 00:22:07,293 --> 00:22:09,295 いい香りですわ! 338 00:22:09,295 --> 00:22:11,297 (シオン)そうだ ラフィーナ様。 339 00:22:11,297 --> 00:22:14,466 先日は面倒なことを頼んでしまい 申し訳ない。 340 00:22:14,466 --> 00:22:18,804 (ラフィーナ)ああ あの方たちね。 ミーアさんのご提案どおり➡ 341 00:22:18,804 --> 00:22:21,307 毎日お説教をしてあげているわ。 342 00:22:21,307 --> 00:22:23,309 ふぅん…。 343 00:22:25,311 --> 00:22:28,647 あら! これ すごくおいしいですわ! 344 00:22:28,647 --> 00:22:31,483 アベルも ぜひ。 345 00:22:31,483 --> 00:22:33,485 フ… ついてるよ。 346 00:22:33,485 --> 00:22:36,989 うん? あ… ああ…。 347 00:22:38,991 --> 00:22:40,993 フフ…。 348 00:22:40,993 --> 00:22:43,996 どうかしたかい? 349 00:22:43,996 --> 00:22:47,833 こうやって 皆さんと一緒に お茶が飲めるのって➡ 350 00:22:47,833 --> 00:22:50,169 幸せなことですわね。 351 00:22:50,169 --> 00:22:52,871 フッ… そうだね。 352 00:22:55,007 --> 00:22:57,009 うん? 353 00:22:57,009 --> 00:23:04,283 ♬~ 354 00:23:04,283 --> 00:23:07,119 <未来は いまだ定まることなく➡ 355 00:23:07,119 --> 00:23:11,957 ミーアの生涯が どのようなものに なるかは わからない> 356 00:23:11,957 --> 00:23:16,128 《でも もっともっと 幸せになりたいですわ》 357 00:23:16,128 --> 00:23:18,464 < ただ一つ変わらないことは➡ 358 00:23:18,464 --> 00:23:22,301 ミーアは決して 妥協しないということ。 359 00:23:22,301 --> 00:23:28,974 自分の幸せにも そして 自分の 大切な人たちの幸せにも…。 360 00:23:28,974 --> 00:23:34,480 これはちょっぴり自分ファーストな お姫様の やり直しの物語。 361 00:23:34,480 --> 00:23:39,652 彼女のまいた希望の種が どのように未来を彩るのか…。 362 00:23:39,652 --> 00:23:42,821 それはまだ誰も知らない> 363 00:23:42,821 --> 00:23:44,823 フッ…。