1 00:00:02,069 --> 00:00:04,104 (ジェフリー)セドリック殿下 お元気そうですね。 2 00:00:04,104 --> 00:00:06,073 (セドリック)もう殿下ではない。 3 00:00:06,073 --> 00:00:09,443 いいかげん 真面目に国のために働くつもりだ。 4 00:00:09,443 --> 00:00:13,514 (ジェフリー)はぁ そうですか。 信じてないな。 5 00:00:13,514 --> 00:00:15,415 ここは 兄が即位したら➨ 6 00:00:15,415 --> 00:00:19,386 公爵領として 私が管理することになる領地だ。 7 00:00:19,386 --> 00:00:23,423 ならば 早めに身を固めても 構わないと思ってね。 8 00:00:23,423 --> 00:00:27,060 えっ? 婚約者を紹介しよう。 9 00:00:27,060 --> 00:00:30,063 お~い ベアトリーチェ! 10 00:00:30,063 --> 00:00:32,432 (ベアトリーチェ)お久しぶりで ございます。 11 00:00:32,432 --> 00:00:34,735 ベアトリーチェ様!? 12 00:00:34,735 --> 00:00:37,738 ジェフリー 見違えただろう? 13 00:00:37,738 --> 00:00:41,742 私が公爵領に移ると聞いて 押しかけてきたんだ。 14 00:00:41,742 --> 00:00:44,378 しかし ベアトリーチェ様は…。 15 00:00:44,378 --> 00:00:47,414 えぇ 一度は 婚約を解消されました。 16 00:00:47,414 --> 00:00:51,084 でも やはり殿下のことを 諦めきれませんでしたの。 17 00:00:51,084 --> 00:00:55,088 そうだったのですか。 おめでとうございます。 18 00:00:55,088 --> 00:00:58,759 今後は 私も気を引き締めて働くよ。 19 00:00:58,759 --> 00:01:01,428 この領地は 人の出入りが多い。 20 00:01:01,428 --> 00:01:05,098 行事といえば カディスの夏祭りくらいだが。 21 00:01:05,098 --> 00:01:07,434 ご立派ですわ 殿下。 22 00:01:07,434 --> 00:01:10,704 《カディスの夏祭り… か》 23 00:02:56,109 --> 00:03:00,714 (ビクトリア)お待たせしました。 2名様ご案内です! 24 00:03:00,714 --> 00:03:03,717 それ3番テーブルね。 (ノンナ)あっち? 25 00:03:03,717 --> 00:03:06,753 そう。 お姉さん こっちもお願い。 26 00:03:06,753 --> 00:03:08,722 は~い。 27 00:03:11,058 --> 00:03:15,729 助かるわ あんたみたいな 元気な人に来てもらって。 28 00:03:15,729 --> 00:03:17,731 いえ こちらこそ。 29 00:03:17,731 --> 00:03:20,367 子どもと住む部屋まで 用意していただいて。 30 00:03:20,367 --> 00:03:22,369 そうだ マリアさん。 31 00:03:22,369 --> 00:03:25,072 この前 譲ってもらったストールだけど➨ 32 00:03:25,072 --> 00:03:28,375 お金を払うから 娘の分も編んでくれないかい? 33 00:03:28,375 --> 00:03:31,712 はい 喜んでお引き受けします。 34 00:03:31,712 --> 00:03:36,716 来週のカディスの夏祭りが終わったら すぐに寒くなるからねぇ。 35 00:03:36,716 --> 00:03:39,119 えっ… カディス? 36 00:03:39,119 --> 00:03:41,154 行ったことないかい? 37 00:03:41,154 --> 00:03:45,058 すごい人出だし たくさん屋台も出て にぎやかよ。 38 00:03:45,058 --> 00:03:48,061 でも… 国が違うのに…。 39 00:03:48,061 --> 00:03:52,065 その日だけは ここからカディスに 船が出るんだよ。 40 00:03:52,065 --> 00:03:56,369 臨時の船便のおかげで 検問所を通らずに➨ 41 00:03:56,369 --> 00:03:58,371 気楽にアシュベリーに行けるのさ。 42 00:03:58,371 --> 00:04:02,375 お祭り…。 そうなんですか。 43 00:04:02,375 --> 00:04:06,379 行きたい! お母さん 行きたいよ! 44 00:04:06,379 --> 00:04:08,715 うん…。 45 00:04:08,715 --> 00:04:13,053 わかった。 行こうか。 ホントに! 46 00:04:13,053 --> 00:04:15,322 やった~! 47 00:04:17,724 --> 00:04:23,396 《団長さんは あの日の約束を 覚えているだろうか…。 48 00:04:23,396 --> 00:04:29,402 今更 団長さんに会えたところで もとの生活には戻れないのに…》 49 00:04:31,838 --> 00:04:35,375 《いつから私は こんな筋の通らないことを➨ 50 00:04:35,375 --> 00:04:37,677 考えるようになったんだろう》 51 00:04:40,447 --> 00:04:43,049 《きっと疲れているんだ…。 52 00:04:43,049 --> 00:04:46,052 疲れて頭が働かないんだ》 53 00:04:49,389 --> 00:04:52,759 《特務隊を抜けて 自由になったのに➨ 54 00:04:52,759 --> 00:04:55,395 とても孤独で苦しい。 55 00:04:55,395 --> 00:04:58,064 聞き分けのない子どものように➨ 56 00:04:58,064 --> 00:05:03,436 「さみしい さみしい」と訴える もう一人の自分がいる。 57 00:05:03,436 --> 00:05:09,042 もし特務隊に戻ったら こんな気持ちは消えるだろうか。 58 00:05:09,042 --> 00:05:12,379 でも…。 59 00:05:12,379 --> 00:05:15,715 ノンナを あの場所に近づけてはいけない。 60 00:05:15,715 --> 00:05:18,385 それだけは わかっている…》 61 00:05:27,060 --> 00:05:31,064 《団長さんは あの日のたわいのない約束を➨ 62 00:05:31,064 --> 00:05:34,501 覚えているだろうか。 63 00:05:34,501 --> 00:05:39,472 やめろ。 無断で逃げ出しておいて 勝手な期待をするな》 64 00:05:41,408 --> 00:05:44,077 お母さん 見て! 65 00:05:44,077 --> 00:05:48,048 カディスのお祭り 楽しみね。 うん。 66 00:05:59,392 --> 00:06:04,064 《あぁ こんなに人がいれば 見つかりようもない。 67 00:06:04,064 --> 00:06:09,336 ううん 見つからない理由で 自分を慰めてどうする》 68 00:06:12,038 --> 00:06:14,641 お母さん あれ。 69 00:06:24,384 --> 00:06:29,756 我々の任務は 今日の祭りを 安全に 滞りなく終えることだ。 70 00:06:29,756 --> 00:06:33,126 ささいなことも報告するように。 (部下たち)はい! 71 00:06:37,063 --> 00:06:41,034 すっごく甘くておいしいね! お母さん。 72 00:06:41,034 --> 00:06:43,036 うん そうね。 73 00:06:43,036 --> 00:06:45,639 あっ! お母さんのお口に。 74 00:06:48,708 --> 00:06:53,713 フフフ… ありがとう ノンナ。 75 00:06:53,713 --> 00:06:58,718 夜が深くなってきたな。 また舟が流れるわね。 76 00:06:58,718 --> 00:07:01,087 わぁ…。 77 00:07:04,057 --> 00:07:07,394 橋の方から よく見えるみたいよ。 78 00:07:07,394 --> 00:07:10,063 行く! 79 00:07:10,063 --> 00:07:12,065 おっ…! 80 00:07:14,701 --> 00:07:19,039 大丈夫? うん 大丈夫。 81 00:07:19,039 --> 00:07:22,075 (ジェフリー)思った以上に にぎわっているな。 82 00:07:22,075 --> 00:07:25,378 えぇ 家族や恋人 友人など➨ 83 00:07:25,378 --> 00:07:30,717 亡き人を懐かしむ方々が 毎年たくさん訪れるんです。 84 00:07:30,717 --> 00:07:33,086 橋の向こうを見回ろう。 85 00:07:38,692 --> 00:07:42,062 早く早く。 気をつけて。 86 00:07:42,062 --> 00:07:55,742 ♬~ 87 00:07:55,742 --> 00:07:59,112 わぁ~! 88 00:08:01,047 --> 00:08:03,016 きれい…。 89 00:08:09,089 --> 00:08:11,758 フフン。 足元 気をつけて。 90 00:08:11,758 --> 00:08:13,760 うん! 91 00:08:17,163 --> 00:08:19,466 エヘヘ。 92 00:08:22,268 --> 00:08:24,637 んっ ほっ おっ! 93 00:08:30,076 --> 00:08:34,748 《お父さん お母さん エミリー…。 94 00:08:34,748 --> 00:08:36,750 会いたいよ。 95 00:08:36,750 --> 00:08:39,753 会いたい…。 96 00:08:39,753 --> 00:08:45,458 ずっと頑張ってきたけど… 少し疲れちゃった…》 97 00:08:52,432 --> 00:08:56,102 ふっ… くっ… うぅ…。 98 00:08:56,102 --> 00:08:58,671 お母さん…。 99 00:09:01,074 --> 00:09:08,081 ごめんね ノンナ。 大丈夫よ…。 100 00:09:08,081 --> 00:09:14,120 いい。 お母さんだって泣いていいよ。 101 00:09:14,120 --> 00:09:23,430 うぅ…。 102 00:09:23,430 --> 00:09:26,833 (ジェフリー)では 後は頼む。 私は 本部で待機している。 103 00:09:26,833 --> 00:09:28,802 わかりました。 104 00:09:34,073 --> 00:09:36,042 (物音) 105 00:09:41,748 --> 00:09:44,117 くるみ… ボタン…。 106 00:09:44,117 --> 00:09:58,798 ♬~ 107 00:09:58,798 --> 00:10:02,168 何かお土産を買って帰ろうか。 108 00:10:09,409 --> 00:10:12,479 はぁ~ ジェフ! 109 00:10:12,479 --> 00:10:14,747 ノンナ。 110 00:10:14,747 --> 00:10:18,418 いい子にしてたか? うん! 111 00:10:22,755 --> 00:10:24,757 君が見つかるまで➨ 112 00:10:24,757 --> 00:10:28,061 何年でも この祭りに 来るつもりでいたんだが➨ 113 00:10:28,061 --> 00:10:31,097 最初の年に見つけられた。 114 00:10:31,097 --> 00:10:41,741 ♬~ 115 00:10:41,741 --> 00:10:46,145 (ジェフリー)ここが俺の家なんだ。 団長さんの家? 116 00:10:46,145 --> 00:10:48,414 (ジェフリー)もう団長じゃないんだよ。 117 00:10:48,414 --> 00:10:53,419 今は この領地の保安管理官なんだ。 118 00:10:53,419 --> 00:10:55,822 無事で良かった。 119 00:10:55,822 --> 00:11:00,426 君に何かあったらと どれだけ心配したか。 120 00:11:00,426 --> 00:11:03,429 ごめん… なさい。 121 00:11:03,429 --> 00:11:08,401 (ジェフリー)いい 謝らなくていい。 謝ってほしいんじゃない。 122 00:11:10,470 --> 00:11:13,706 それより君には 伝えなければならないことが➨ 123 00:11:13,706 --> 00:11:15,708 たくさんあるんだ。 124 00:11:23,049 --> 00:11:27,387 そうですか ハグルから暗殺部隊が…。 125 00:11:27,387 --> 00:11:32,058 (ジェフリー)城での話し合いの結果 君は 死んだことになった。 126 00:11:32,058 --> 00:11:34,060 アシュベリーのお偉いさんに➨ 127 00:11:34,060 --> 00:11:36,729 正体は 知られることになったけれどね。 128 00:11:36,729 --> 00:11:40,733 皆さんに迷惑をかけてしまって…。 129 00:11:40,733 --> 00:11:45,104 気にするな。 だからもう 君は逃げなくていい。 130 00:11:47,407 --> 00:11:50,710 これからは 落ち着いて暮らせるさ。 131 00:11:50,710 --> 00:11:53,079 ここで俺と一緒に。 132 00:11:55,381 --> 00:11:59,052 団長さん。 ジェフ と。 133 00:11:59,052 --> 00:12:02,722 ジェフ 聞いてほしいことがあるの。 134 00:12:02,722 --> 00:12:07,727 8歳で養成所に入ったとき 私は 名前を捨てさせられ➨ 135 00:12:07,727 --> 00:12:11,731 クロエという 工作員名を与えられました。 136 00:12:11,731 --> 00:12:16,369 それから一度も 名乗ったことがないけれど➨ 137 00:12:16,369 --> 00:12:21,040 私の本当の名前は アンナです。 138 00:12:21,040 --> 00:12:23,376 アンナ・デイル。 139 00:12:23,376 --> 00:12:28,681 それが父と母が付けてくれた 私の大切な名前です。 140 00:12:31,050 --> 00:12:33,319 どうしたの? 141 00:12:35,722 --> 00:12:39,392 実は俺にも 秘密がある。 142 00:12:42,095 --> 00:12:46,366 俺は君と 生涯一緒に暮らすつもりだから➨ 143 00:12:46,366 --> 00:12:50,370 今 話すべきだと思う。 144 00:12:50,370 --> 00:12:56,409 俺と兄の2人だけの秘密だ。 育った環境が 少し特殊なんだ。 145 00:12:56,409 --> 00:13:00,380 いいのよ? あなたの過去の 全てを知る必要があるとは➨ 146 00:13:00,380 --> 00:13:03,049 思ってないわ。 147 00:13:03,049 --> 00:13:05,718 いや… いつか君も➨ 148 00:13:05,718 --> 00:13:10,390 兄が なぜ俺を心配するのか 疑問に思う日がくる。 149 00:13:10,390 --> 00:13:12,692 聞くわ。 150 00:13:12,692 --> 00:13:17,063 俺たちの父親は 昔から別の家族と暮らしていた。 151 00:13:17,063 --> 00:13:19,032 貴族なら珍しくもない。 152 00:13:19,032 --> 00:13:23,102 ただ 父は 愛人に 子どもができたあたりから…。 153 00:13:23,102 --> 00:13:25,038 ⸨うっ!⸩ 154 00:13:25,038 --> 00:13:28,041 俺たちを殴るようになった。 155 00:13:28,041 --> 00:13:32,378 母は 早い段階で 心が壊れてしまった。 156 00:13:32,378 --> 00:13:36,749 そして 兄は 一時期 母や幼い俺をかばって➨ 157 00:13:36,749 --> 00:13:41,054 一身に父に殴られ続けた。 158 00:13:41,054 --> 00:13:44,057 つらい現実から目を背けるため➨ 159 00:13:44,057 --> 00:13:48,461 兄は 勉学に 俺は 剣の道にのめり込んだ。 160 00:13:48,461 --> 00:13:53,066 そして長い年月が過ぎた ある日のことだ。 161 00:13:53,066 --> 00:13:57,337 いつものように父は 兄をムチで打とうとしていた。 162 00:14:01,708 --> 00:14:04,043 ⸨フンッ! 163 00:14:04,043 --> 00:14:06,379 ハァ ハァ…。 164 00:14:06,379 --> 00:14:10,416 (エドワード)ジェフ! (ジェフリー)兄上 俺が殺します。 165 00:14:10,416 --> 00:14:13,720 その後で 俺を籍から抜いてください。 166 00:14:13,720 --> 00:14:17,056 今まで助けてくれて ありがとうございます⸩ 167 00:14:17,056 --> 00:14:20,460 (ジェフリー)俺は 本気だった。 168 00:14:20,460 --> 00:14:23,062 ⸨エドワード:アッシャー家の当主の座は➨ 169 00:14:23,062 --> 00:14:26,699 本日をもって 私が引き継ぎます。 170 00:14:26,699 --> 00:14:31,104 当主の座を譲るか それとも この場で➨ 171 00:14:31,104 --> 00:14:35,408 私たちに殺されるか 選ばせてあげましょう。 172 00:14:35,408 --> 00:14:38,378 私は あなたが どんな状態で死んでも➨ 173 00:14:38,378 --> 00:14:43,383 心臓まひと書いてくれる医者を すでに確保してあります⸩ 174 00:14:47,386 --> 00:14:51,057 兄はいつか そうなることを見越して➨ 175 00:14:51,057 --> 00:14:55,495 すでに策を講じていたんだ。 ジェフ…。 176 00:14:55,495 --> 00:14:58,398 父が出て行った後 兄は➨ 177 00:14:58,398 --> 00:15:03,035 「早くこうすればよかった。 勇気のない私を許してくれ」と➨ 178 00:15:03,035 --> 00:15:05,037 泣いていたよ。 179 00:15:05,037 --> 00:15:08,408 そのとき以来 兄は 保護者として➨ 180 00:15:08,408 --> 00:15:11,477 俺と母を守ってくれた。 181 00:15:11,477 --> 00:15:15,414 俺と兄は 互いにかばい合って生きてきた。 182 00:15:15,414 --> 00:15:19,719 本当にいつ殺されても おかしくなかったんだ。 183 00:15:19,719 --> 00:15:22,388 父は 2年前に亡くなったよ。 184 00:15:25,057 --> 00:15:28,428 《私は 8年間だけだったけど➨ 185 00:15:28,428 --> 00:15:31,030 家庭の温かさを知っている。 186 00:15:31,030 --> 00:15:35,034 だけど あなたには それさえもなかった。 187 00:15:35,034 --> 00:15:38,704 エドワード様と ジェフリーが暮らしていたのは➨ 188 00:15:38,704 --> 00:15:42,108 家庭という名前の地獄だ》 189 00:15:42,108 --> 00:15:48,714 ジェフ 私は あなたとノンナを 命に代えても守るわ。 190 00:15:48,714 --> 00:15:51,784 幸せな家庭を作りましょう。 191 00:15:51,784 --> 00:15:56,055 フッ それは普通 俺の言うセリフだ。 192 00:15:56,055 --> 00:15:58,658 俺にも格好をつけさせてくれ。 193 00:16:03,062 --> 00:16:08,067 アンナ 俺と結婚してください。 194 00:16:08,067 --> 00:16:10,036 はい。 195 00:16:15,007 --> 00:16:18,678 (エドワード)そうか やっと見つかったか。 196 00:16:18,678 --> 00:16:22,048 まずは 彼女の安全を確保しなくちゃね。 197 00:16:22,048 --> 00:16:24,350 (マイク)では 手続きを進めます。 198 00:16:24,350 --> 00:16:29,355 あぁ。 彼女は ジェフリーに必要な存在だ。 199 00:16:29,355 --> 00:16:34,026 急に辞めることになって 申し訳ございません。 200 00:16:34,026 --> 00:16:39,031 これ 娘さんのストールです。 ありがとう。 201 00:16:39,031 --> 00:16:42,435 お金はいりません。 受け取ってください。 202 00:16:42,435 --> 00:16:44,704 いいことがあったのかい? 203 00:16:44,704 --> 00:16:47,707 マリアさんが幸せになれるなら いいんだよ。 204 00:16:47,707 --> 00:16:51,677 ありがとうございます。 お世話になりました。 205 00:16:54,113 --> 00:16:58,351 私のこと セドリック様にも お伝えしていないの? 206 00:16:58,351 --> 00:17:03,356 あぁ。 城に伝わると やっかいなことになる。 207 00:17:03,356 --> 00:17:10,029 君は希望どおり 羊を飼って 世話をしながら暮らせばいい。 208 00:17:10,029 --> 00:17:13,032 んっ? (いななき) 209 00:17:13,032 --> 00:17:17,603 アッシャー卿 はじめまして マイクと申します。 210 00:17:19,705 --> 00:17:23,342 (ジェフリー)第三騎士団が 俺に監視を付けていたんですね。 211 00:17:23,342 --> 00:17:27,013 あなた方の安全を 確保するためです。 212 00:17:27,013 --> 00:17:30,349 用件は? (マイク)ビクトリアさん。 213 00:17:30,349 --> 00:17:35,688 万が一 この公爵領で あなたが目撃されては困るんです。 214 00:17:35,688 --> 00:17:39,692 ほとぼりが冷めるまで 完全に姿を消すべき➨ 215 00:17:39,692 --> 00:17:43,129 と 私の上司は考えています。 216 00:17:43,129 --> 00:17:46,365 君の上司が誰かは知らないが➨ 217 00:17:46,365 --> 00:17:49,035 俺は アンナと離れるつもりはない。 218 00:17:49,035 --> 00:17:53,372 ならば お二人で シェン国に行くのが 最善の方法です。 219 00:17:53,372 --> 00:17:57,043 シェン国? (マイク)大陸の先にある➨ 220 00:17:57,043 --> 00:18:00,680 シェン国の薬の素晴らしさは ご存じでしょう? 221 00:18:00,680 --> 00:18:05,051 アッシャー卿には その輸出の手配を してほしいのです。 222 00:18:05,051 --> 00:18:08,354 薬か。 なるほど…。 223 00:18:08,354 --> 00:18:10,656 アンナ 君はどうしたい? 224 00:18:10,656 --> 00:18:13,359 ありがたいお話だと思うわ。 225 00:18:13,359 --> 00:18:16,762 マイクさん ノンナも連れていけるんですよね? 226 00:18:16,762 --> 00:18:18,764 (マイク)もちろんです。 227 00:18:18,764 --> 00:18:22,668 3人の渡航と滞在に関しては 国費で賄います。 228 00:18:22,668 --> 00:18:26,038 3人分を国費で ですか? 229 00:18:26,038 --> 00:18:30,076 アッシャー家が全額を負担すると 申し出てくれましたが➨ 230 00:18:30,076 --> 00:18:33,112 シェン国とのつながりを すべて握られることを➨ 231 00:18:33,112 --> 00:18:35,681 よく思わない者もいまして…。 232 00:18:37,683 --> 00:18:42,355 では 2週間ほどで シェン国の船が入港しますので。 233 00:18:42,355 --> 00:18:49,028 マイクさん なぜ他国の工作員だった 私を助けてくれるのですか。 234 00:18:49,028 --> 00:18:50,997 私は今まで…。 235 00:18:50,997 --> 00:18:56,335 死刑囚の脱獄を手伝ったり 夜会で騒ぎを起こしたのに… と? 236 00:18:56,335 --> 00:18:58,671 はい。 237 00:18:58,671 --> 00:19:02,008 やはり 私の上司の推測どおりでしたね。 238 00:19:02,008 --> 00:19:08,047 ですが その質問に答えますと 私は 職を失います。 239 00:19:08,047 --> 00:19:10,683 (マイク)あなたは 自身が思っている以上に➨ 240 00:19:10,683 --> 00:19:13,386 誰かに必要とされているのですよ。 241 00:19:15,354 --> 00:19:17,356 《理由はわからないが➨ 242 00:19:17,356 --> 00:19:22,028 第三騎士団が 私を助ける メリットがあると判断したのだろう》 243 00:19:22,028 --> 00:19:26,699 シェン国ってところへ行くの? お母さんとジェフと一緒に? 244 00:19:26,699 --> 00:19:31,370 あぁ そうだ。 ただ一つ 条件があるんだ。 245 00:19:35,675 --> 00:19:39,011 んっ? 246 00:19:39,011 --> 00:19:44,684 フフフッ。 ノンナ 俺の娘になってくれるかい? 247 00:19:44,684 --> 00:19:49,021 ジェフが私のお父さんになるの? そうだ。 248 00:19:49,021 --> 00:19:52,691 アンナは 俺の奥さんで ノンナのお母さんだ。 249 00:19:52,691 --> 00:19:54,694 いいよ。 250 00:19:54,694 --> 00:19:58,364 よし! 俺たちは今日から家族だ。 251 00:20:00,366 --> 00:20:02,334 フフッ。 252 00:20:12,344 --> 00:20:16,048 どうしたの ノンナ。 253 00:20:16,048 --> 00:20:19,452 きれいだね。 えぇ。 254 00:20:19,452 --> 00:20:23,756 ずっと前 広場で1人でいたとき。 255 00:20:26,358 --> 00:20:29,695 本当は 捨てられたこと知ってたよ。 256 00:20:29,695 --> 00:20:33,032 あのとき お母さんは 夕方になるまで➨ 257 00:20:33,032 --> 00:20:36,035 一緒に広場にいてくれたよね。 258 00:20:38,003 --> 00:20:43,008 まだ ありがとうを 言ってなかった。 259 00:20:43,008 --> 00:20:46,679 あの頃 言葉をあんまり知らなかったから。 260 00:20:46,679 --> 00:20:52,084 お母さんも逃げてたのに 私を助けてくれてありがとう。 261 00:20:54,086 --> 00:20:58,023 羊のおいしいお肉を焼いてくれて ありがとう。 262 00:20:58,023 --> 00:21:02,361 青いリボンを買ってくれて ありがとう。 263 00:21:02,361 --> 00:21:04,330 フフッ。 264 00:21:06,398 --> 00:21:08,467 お母さん…。 265 00:21:08,467 --> 00:21:12,037 お母さんになってくれて ありがとう。 266 00:21:12,037 --> 00:21:15,074 ノンナ…。 267 00:21:15,074 --> 00:21:19,378 《この子がいなかったら 今頃 私は特務隊に戻って➨ 268 00:21:19,378 --> 00:21:22,047 殺されていたかもしれない》 269 00:21:24,717 --> 00:21:27,353 2人ともここにいたのか。 270 00:21:27,353 --> 00:21:31,357 もう中に入ろう。 夕食の時間になるぞ。 271 00:21:31,357 --> 00:21:35,027 はい。 は~い お父さん。 272 00:21:35,027 --> 00:21:38,697 2人で何話してたんだ? ないしょ~。 273 00:21:38,697 --> 00:21:41,700 (ジェフリー)なんだよ お父さんにもないしょか。 274 00:21:41,700 --> 00:21:43,702 フフフフッ。 275 00:21:43,702 --> 00:21:47,373 <家族を大切にして暮らすこと➨ 276 00:21:47,373 --> 00:21:51,377 縁のあった方々と 長くおつきあいすること➨ 277 00:21:51,377 --> 00:21:56,415 人の役に立つこと 他にもたくさんある。 278 00:21:56,415 --> 00:22:01,420 今度こそ 私の人生に 欠けていたことを埋めながら➨ 279 00:22:01,420 --> 00:22:04,056 生きていくのだ。 280 00:22:04,056 --> 00:22:10,763 この先 何があっても 私は この家族を守り抜く覚悟だ。 281 00:22:10,763 --> 00:22:14,366 大丈夫 なぜなら➨ 282 00:22:14,366 --> 00:22:17,636 私の手札は多めなのだから>