1 00:00:33,700 --> 00:00:38,705 (風の音) 2 00:00:38,705 --> 00:00:40,707 (シタラ)えっ…! 3 00:00:40,707 --> 00:00:43,710 ソルコクタニさまが 結婚を断った!? 4 00:00:43,710 --> 00:00:46,713 (シラ)ああ。 驚いた…。 ドレゲネさまは どうなるの? 5 00:00:46,713 --> 00:00:50,717 あの方の結婚を条件に ドレゲネさまは 自由になれるのよ! 6 00:00:50,717 --> 00:00:53,720 ボラクチンさまは なんて!? 落ち着けって。 7 00:00:53,720 --> 00:00:55,722 ちゃんと話すから。 8 00:00:57,724 --> 00:01:00,727 (ボラクチン)ソルコクタニ・ベキ。 9 00:01:00,727 --> 00:01:05,732 これは モンゴルのためであり あなた自身のためでもある。 10 00:01:05,732 --> 00:01:08,735 素直に私たちの手を取りなさい。 11 00:01:10,737 --> 00:01:13,740 (ソルコクタニ)お気遣い 痛み入ります。 12 00:01:13,740 --> 00:01:15,742 ですが…→ 13 00:01:15,742 --> 00:01:20,747 かつて 大いなる母 アラン・ゴアは 5人の子供たちに言いました。 14 00:01:20,747 --> 00:01:23,750 1本では たやすく折れる矢も→ 15 00:01:23,750 --> 00:01:26,753 5本 束ねれば 決して折れないと。 16 00:01:26,753 --> 00:01:28,755 大カアン。 17 00:01:28,755 --> 00:01:31,758 トルイは あなたに寄り添う 1本の矢でした。 18 00:01:31,758 --> 00:01:37,764 私は 彼の息子たち… まだ若く弱い 次の矢を育てなければ。 19 00:01:39,700 --> 00:01:41,702 (ボラクチン)トルイ家はトルイ家→ 20 00:01:41,702 --> 00:01:45,706 オゴタイ家に のまれはしないということか。 21 00:01:45,706 --> 00:01:49,710 (グユク)ううっ…。 (ソルコクタニ)それに 家臣たちも同じです。 22 00:01:49,710 --> 00:01:51,712 ねえ イルケ将軍。 23 00:01:51,712 --> 00:01:53,714 (イルケ)えっ!? はい…。 24 00:01:53,714 --> 00:01:56,717 (ソルコクタニ)あなたは オゴタイ家の家臣筆頭。 25 00:01:56,717 --> 00:02:01,722 大カアンは どんな「宝物」だって任せるほど 信頼してらっしゃるのでしょうね。 26 00:02:01,722 --> 00:02:03,724 あっ…。 27 00:02:03,724 --> 00:02:05,726 (シタラの声)宝物…? 28 00:02:05,726 --> 00:02:08,729 もしかして ドレゲネさまは…! ああ。 29 00:02:09,730 --> 00:02:11,732 (シラの声)イルケ将軍のところだ。 30 00:02:12,733 --> 00:02:21,742 ♬~ 31 00:03:53,700 --> 00:03:55,702 (オゴタイ)機嫌が悪いみたいですね。 32 00:03:57,704 --> 00:04:01,708 (ボラクチン)今朝 ソルコクタニが使いをよこしました。 33 00:04:01,708 --> 00:04:03,710 大カアンが望むなら→ 34 00:04:03,710 --> 00:04:08,715 トルイ家の所有する 4000の天幕を 譲ってもよいと…。 35 00:04:08,715 --> 00:04:13,720 私が かねてより 取り上げようと思っていた 領地と領民です。 36 00:04:14,721 --> 00:04:17,724 (ボラクチン)なめられたものです。 37 00:04:19,726 --> 00:04:22,729 私のしたことを お怒りですか? 38 00:04:22,729 --> 00:04:25,732 (オゴタイ)どうして あなたを責められます? 39 00:04:25,732 --> 00:04:29,736 (オゴタイ)俺は 今 ようやく やりたいことができるんです→ 40 00:04:29,736 --> 00:04:31,738 あなたのおかげで。 41 00:04:32,672 --> 00:04:34,674 ただ 一つだけ。 42 00:04:35,675 --> 00:04:39,679 これ以上 ドレゲネを巻き込まないでくださいね。 43 00:04:39,679 --> 00:04:43,683 あの人は 俺にとって特別な人だから。 44 00:04:44,684 --> 00:04:46,686 分かっています。 45 00:04:47,687 --> 00:04:51,691 (シラ)グユクさまたちも イルケ将軍のところへ向かってる。 46 00:04:51,691 --> 00:04:55,695 イルケ将軍は 長年 大カアンの教育係だった。 47 00:04:55,695 --> 00:04:58,698 その勢力は 王族にだって引けを取らない。 48 00:04:58,698 --> 00:05:03,703 いくら 皇子のグユクさまでも むやみに踏み込むことはできないだろうな。 49 00:05:03,703 --> 00:05:05,705 シラ 急いで。 50 00:05:05,705 --> 00:05:07,707 ちゃんと つかまってろよ。 51 00:05:07,707 --> 00:05:09,709 ありがとう。 52 00:05:10,710 --> 00:05:13,713 (シラ)前途多難だぜ。 53 00:05:19,719 --> 00:05:21,721 (奴隷)う~ん…。 あっ。 54 00:05:25,725 --> 00:05:27,727 ドレゲネさま 失礼し…。 あっ。 55 00:05:27,727 --> 00:05:29,729 ん? 56 00:05:29,729 --> 00:05:32,666 フフッ…。 また 訳ありちゃんと 間違えた? 57 00:05:32,666 --> 00:05:35,669 し… 失礼しました! フフフッ…。 58 00:05:36,670 --> 00:05:40,674 ああ~… 天幕が多くて 覚えられないよ。 59 00:05:40,674 --> 00:05:42,676 ん? 60 00:05:43,677 --> 00:05:45,679 (イルケ)これはこれは グユク殿下。 61 00:05:45,679 --> 00:05:48,682 わが家に何用でしょうか? 62 00:05:49,683 --> 00:05:52,686 (カダク)ここに ドレゲネさまがいらっしゃるでしょう? 63 00:05:52,686 --> 00:05:54,688 会わせていただきたい。 64 00:05:54,688 --> 00:05:57,691 さあ? なんのことやら。 65 00:05:57,691 --> 00:06:02,696 われわれも なんの心当たりもなく ここへ来たわけではない。 66 00:06:02,696 --> 00:06:05,699 話せば長くなるが 聞いていただこう! 67 00:06:11,705 --> 00:06:13,707 (シラ)向こうで 気を引いてる隙に→ 68 00:06:13,707 --> 00:06:16,710 無事かだけでも確かめてこいって 言われたけど…→ 69 00:06:16,710 --> 00:06:18,712 どうやって捜す? 70 00:06:18,712 --> 00:06:21,715 見つかったら 出世どころか 命だって危な…。 71 00:06:21,715 --> 00:06:23,717 おいおい ファーティマ! 72 00:06:24,718 --> 00:06:26,720 あっ あっ…! 73 00:06:26,720 --> 00:06:28,722 (シラ)こっちだ。 74 00:06:28,722 --> 00:06:30,724 (イルチダイ)大変なことになった。 75 00:06:30,724 --> 00:06:34,661 (イルチダイ)ここに ドレゲネさまがいることは なんとしても ごまかし切らねば。 76 00:06:34,661 --> 00:06:36,663 はっ…! 77 00:06:36,663 --> 00:06:38,665 (アルグン)ん? 78 00:06:38,665 --> 00:06:41,668 (鳴き声) 79 00:06:41,668 --> 00:06:44,671 (イルチダイ)どうした? 行くぞ。 (アルグン)…はい。 80 00:06:44,671 --> 00:06:46,673 (イルチダイ)それで ドレゲネさまは? 81 00:06:46,673 --> 00:06:48,675 (アルグン)先ほど お会いしましたが…。 82 00:06:51,678 --> 00:06:54,681 ふう…。 聞いたか? 83 00:06:54,681 --> 00:06:57,684 取りあえず 無事なのは分かったし いったん 戻って…。 84 00:06:57,684 --> 00:06:59,686 って あっ… おい! 85 00:07:04,691 --> 00:07:07,694 (幕の開閉音) (足音) 86 00:07:08,695 --> 00:07:11,698 ドレゲネさま! お待たせしました お食事です。 87 00:07:11,698 --> 00:07:14,701 (ドレゲネ)はあ… 遅い。 88 00:07:14,701 --> 00:07:17,704 (奴隷)すみません また迷っちゃって。 89 00:07:17,704 --> 00:07:19,706 (ため息) 90 00:07:23,710 --> 00:07:25,712 ウルムはないの? 91 00:07:25,712 --> 00:07:29,716 ん? ウルムの季節は とっくに終わってますが。 92 00:07:29,716 --> 00:07:31,718 聞いてみただけよ。 93 00:07:31,718 --> 00:07:34,721 もう下がって。 あっ… はい! 94 00:07:47,667 --> 00:07:49,669 ファーティマ…。 95 00:07:50,670 --> 00:07:52,672 《ドレゲネさま…》 96 00:07:52,672 --> 00:07:55,675 《ドレゲネさま… ドレゲネさま…!》 97 00:07:55,675 --> 00:07:58,678 (シラ)待てって。 もう帰ろうぜ! あっ…。 98 00:07:58,678 --> 00:08:02,682 (奴隷)はあ…。 ドレゲネさまって 難しいなあ。 99 00:08:02,682 --> 00:08:04,684 はっ…! 100 00:08:05,685 --> 00:08:11,691 (荒い息) 101 00:08:11,691 --> 00:08:19,699 ♬~ 102 00:08:25,705 --> 00:08:27,707 ドレゲネさま! 103 00:08:27,707 --> 00:08:29,709 ファーティマ? 104 00:08:29,709 --> 00:08:33,646 どうして ここに!? ご無事で…! 会いたかった! 105 00:08:33,646 --> 00:08:35,648 やっと お会いできました! 106 00:08:38,651 --> 00:08:42,655 私 あなたを裏切ってしまった…。 107 00:08:45,658 --> 00:08:48,661 ドレゲネさま これ。 108 00:08:49,662 --> 00:08:52,665 あなたは 守ってくださった→ 109 00:08:52,665 --> 00:08:58,671 私の一番大切な思いを…。 110 00:08:58,671 --> 00:09:02,675 いえ… 私たちの思いを。 111 00:09:07,347 --> 00:09:10,350 (ドレゲネの声)大カトゥンが 私に言ったの。 112 00:09:11,351 --> 00:09:15,355 (ボラクチン)私は かつて クラン妃にお仕えしていたのだ。 113 00:09:16,356 --> 00:09:18,358 クラン…! 114 00:09:18,358 --> 00:09:21,361 《私に 生きる楽しさを教えてくれた→ 115 00:09:21,361 --> 00:09:26,366 滅びゆくメルキト族のため モンゴルへ その身をささげた…→ 116 00:09:26,366 --> 00:09:28,368 クラン》 117 00:09:29,369 --> 00:09:33,306 (ボラクチン)あの方の無念を いつも感じていた。 118 00:09:33,306 --> 00:09:38,311 今でも 心の内に モンゴルへの恨みを秘めているはずだ。 119 00:09:38,311 --> 00:09:40,313 クランが…。 120 00:09:40,313 --> 00:09:44,317 私が 力を貸してやろう。 121 00:09:45,318 --> 00:09:49,322 あの方の願いをかなえるのだ。 122 00:09:50,323 --> 00:09:53,326 (ドレゲネの声) ついに オゴタイを殺せると思った…。 123 00:09:54,327 --> 00:09:58,331 大カトゥンは あなたを信じてはいけないとも…。 124 00:10:00,333 --> 00:10:02,335 はあ… 愚かね。 125 00:10:03,336 --> 00:10:05,338 あんな嘘を信じて→ 126 00:10:05,338 --> 00:10:08,341 クランもあなたも裏切ってしまったんだわ…。 127 00:10:11,344 --> 00:10:13,346 ドレゲネさま。 128 00:10:14,347 --> 00:10:19,352 私も考えてしまいました。 129 00:10:19,352 --> 00:10:23,356 過去を捨てて 前に進んでもいいのではと。 130 00:10:25,358 --> 00:10:29,362 あなたを裏切ってしまった…。 131 00:10:29,362 --> 00:10:32,365 (シラ)ファーティマの奴 話し込んでるな。 132 00:10:32,365 --> 00:10:35,368 見つかる前に さっさと帰ろうぜ。 133 00:10:35,368 --> 00:10:38,371 あっ! あっ… おいおい マジかよ? 134 00:10:38,371 --> 00:10:41,374 悪いな。 あとは 一人で頑張れよ! 135 00:10:43,376 --> 00:10:49,382 (足音) 136 00:10:49,382 --> 00:10:52,385 (幕の開閉音) (オゴタイ)邪魔するよ。 137 00:10:52,385 --> 00:10:55,388 えっ…! 大カアン…。 138 00:10:58,391 --> 00:11:00,393 なんのご用でしょう? 139 00:11:00,393 --> 00:11:04,397 私を処刑しに来たのなら 覚悟は もう…。 140 00:11:04,397 --> 00:11:08,401 違うよ。 君に頼みがあって来た。 141 00:11:09,402 --> 00:11:11,404 入りなさい。 142 00:11:12,405 --> 00:11:15,408 あ… 母上…。 143 00:11:15,408 --> 00:11:18,411 グユクちゃん! 《「グユクちゃん」…》 144 00:11:18,411 --> 00:11:21,414 まあ~! どうして グユクちゃん ここに!? 145 00:11:21,414 --> 00:11:24,417 グユクちゃん 大丈夫? グユクちゃん 怖い目に遭ってない!? 146 00:11:24,417 --> 00:11:26,419 は… 母上 お… 落ち着いてください。 147 00:11:28,421 --> 00:11:32,425 母上 俺の領地へ来てください。 148 00:11:32,425 --> 00:11:34,360 えっ…。 149 00:11:34,360 --> 00:11:40,366 ここより西 アルタイ山脈と天山山脈の間の草原です。 150 00:11:40,366 --> 00:11:43,369 冬は寒いけど 水はいいし→ 151 00:11:43,369 --> 00:11:45,371 牧草も豊かです。 152 00:11:45,371 --> 00:11:47,373 それに…→ 153 00:11:47,373 --> 00:11:49,375 ここから遠いです。 154 00:11:53,379 --> 00:11:56,382 俺からも頼むよ ドレゲネ。 155 00:11:56,382 --> 00:12:01,387 君にも グユクにも この宮廷は騒がしすぎるだろう? 156 00:12:01,387 --> 00:12:05,391 そうしてくれたら これ以上は何も言わない。 157 00:12:07,393 --> 00:12:11,397 (オゴタイ)君には 幸せになってほしいんだ。 158 00:12:13,399 --> 00:12:17,403 《そうか これで全部きれいに片付くんだ》 159 00:12:17,403 --> 00:12:19,405 《ボラクチンさまは→ 160 00:12:19,405 --> 00:12:22,408 グユクさまとソルコクタニさまの 結婚を条件に→ 161 00:12:22,408 --> 00:12:25,411 ドレゲネさまの解放を申し出た》 162 00:12:25,411 --> 00:12:30,416 《3人を この宮廷から遠ざける目的で…》 163 00:12:30,416 --> 00:12:35,355 《そのたくらみは うまく いかなかったけど→ 164 00:12:35,355 --> 00:12:41,361 結局 これで 3人とも 政治の場を去ることになるんだわ》 165 00:12:41,361 --> 00:12:45,365 《ドレゲネさまにとっても 悪い申し出じゃない…》 166 00:12:52,372 --> 00:12:54,374 (グユク)では 母上→ 167 00:12:54,374 --> 00:12:58,378 明日 迎えに来ます…。 168 00:13:00,380 --> 00:13:02,382 騒がせて悪かったね。 169 00:13:02,382 --> 00:13:05,385 (イルケ)お帰りですか? (オゴタイ)ああ。 170 00:13:05,385 --> 00:13:08,388 でも その前に…。 (イルケ)ん? 171 00:13:09,389 --> 00:13:11,391 (オゴタイ)ドレゲネ。 172 00:13:11,391 --> 00:13:14,394 そこにいる 君の侍女を借りてもいいかな? 173 00:13:14,394 --> 00:13:16,396 えっ? へっ? 174 00:13:16,396 --> 00:13:18,398 ああっ…。 175 00:13:20,400 --> 00:13:22,402 なんで 私…? 176 00:13:22,402 --> 00:13:24,404 おまえが ファーティマだね。 177 00:13:24,404 --> 00:13:27,407 モゲから聞いたよ。 すぐ 迷子になるんだって? 178 00:13:27,407 --> 00:13:30,410 えっ! あっ… アハハハ…。 179 00:13:30,410 --> 00:13:33,346 それに 学者の娘だそうだけど→ 180 00:13:33,346 --> 00:13:36,349 星にも詳しいのかな? 星…? 181 00:13:36,349 --> 00:13:38,351 (イルケ)ちょちょっ… 大カアン! 182 00:13:38,351 --> 00:13:41,354 このような者に 直接 声など掛けてはなりません! 183 00:13:41,354 --> 00:13:43,356 むう…。 184 00:13:43,356 --> 00:13:45,358 私の息子が伝達を。 さあ! 185 00:13:45,358 --> 00:13:47,360 は… はい! 186 00:13:48,361 --> 00:13:51,364 「おまえは 星に詳しいか?」とお尋ねだ。 187 00:13:51,364 --> 00:13:54,367 ええ まあ… それなりに。 188 00:13:56,369 --> 00:13:59,372 「ええ まあ… それなりに」と。 189 00:13:59,372 --> 00:14:03,376 そう。 じゃあ どうして 星が空を巡るか 知ってるかい? 190 00:14:05,378 --> 00:14:10,383 「そう。 じゃあ どうして 星が空を巡るか 知ってるかい?」とお尋ねだ。 191 00:14:10,383 --> 00:14:12,385 はあ…。 192 00:14:12,385 --> 00:14:14,387 《でも これなら知ってるわ》 193 00:14:14,387 --> 00:14:18,391 《昔 ビールーニーの本に書いてあった》 194 00:14:20,393 --> 00:14:25,398 「太陽も月も星々も その御言葉のまま」。 195 00:14:25,398 --> 00:14:27,400 『クルアーン』には こうあります。 196 00:14:27,400 --> 00:14:33,339 つまり 星の動きも 神が私たちへ与えたもうた恩寵なのです。 197 00:14:33,339 --> 00:14:37,343 そして 天は 回転する球体で→ 198 00:14:37,343 --> 00:14:39,345 8つの層を成し→ 199 00:14:39,345 --> 00:14:42,348 私たちは その中心にいるのです。 200 00:14:43,349 --> 00:14:46,352 フフン。 (イルチダイ)えっと…。 201 00:14:46,352 --> 00:14:49,355 (オゴタイ)ふーん 面白い。 (イルチダイ)あっ! 202 00:14:49,355 --> 00:14:51,357 「面白い」? あっ 勝手に…! 203 00:14:51,357 --> 00:14:54,360 ああ。 知ってる話と違うや。 204 00:14:54,360 --> 00:14:57,363 俺が 昔 聞いた話だと→ 205 00:14:57,363 --> 00:15:01,367 星っていうのは 柱につながれた 天の家畜たちなんだ。 206 00:15:01,367 --> 00:15:05,371 北の空の動かない星が その柱さ。 207 00:15:06,372 --> 00:15:09,375 恐れながら それは迷信ですわ。 208 00:15:09,375 --> 00:15:11,377 (オゴタイ)そうかな? 209 00:15:11,377 --> 00:15:13,379 俺たちの この世界も 案外→ 210 00:15:13,379 --> 00:15:16,382 つながれて回る 一頭の馬かもよ? 211 00:15:17,383 --> 00:15:22,388 その馬には 俺やボラクチン ソルコクタニやトルイ→ 212 00:15:22,388 --> 00:15:25,391 それに おまえやドレゲネも みんな乗っていて→ 213 00:15:25,391 --> 00:15:29,395 同じ目的地に向かって 回り続けるんだ。 214 00:15:29,395 --> 00:15:32,398 あり得ません! そんなの 非科学的です。 215 00:15:33,332 --> 00:15:36,335 「かがく」? (ため息) 216 00:15:36,335 --> 00:15:40,339 科学とは 自然の摂理のことです。 217 00:15:40,339 --> 00:15:44,343 すなわち 世界を創りたもうた神の御業。 218 00:15:44,343 --> 00:15:47,346 それを探究する学問が 科学なのです。 219 00:15:49,348 --> 00:15:53,352 でも それなら カムたちが語る精霊だって→ 220 00:15:53,352 --> 00:15:56,355 十分 自然の摂理を説明できると思うがね。 221 00:15:56,355 --> 00:16:01,360 いいえ! 神様は 私たちのために 天に星々を巡らせたと→ 222 00:16:01,360 --> 00:16:03,362 『クルアーン』にあります。 223 00:16:03,362 --> 00:16:07,366 実際 天体の位置や軌道は 地球を中心に計算されていますが→ 224 00:16:07,366 --> 00:16:09,368 矛盾のない解が得られています。 225 00:16:09,368 --> 00:16:12,371 それが何よりの証明で それが真理! 226 00:16:12,371 --> 00:16:14,373 それ以外は まやかしです!! 227 00:16:21,380 --> 00:16:24,383 (オゴタイ)フフッ… なるほど。 228 00:16:24,383 --> 00:16:26,385 おまえは ドレゲネと気が合いそうだ。 229 00:16:28,387 --> 00:16:30,389 一つ 勝負しないか? 230 00:16:30,389 --> 00:16:32,391 勝負? 231 00:16:32,391 --> 00:16:37,330 (オゴタイ)そう。 といっても おまえは見ているだけでいい。 232 00:16:37,330 --> 00:16:42,335 俺は これから このモンゴルを もっと豊かにしていく→ 233 00:16:42,335 --> 00:16:44,337 父やトルイとは違うやり方で。 234 00:16:46,339 --> 00:16:50,343 おまえやドレゲネが 幸せになれるように。 235 00:16:50,343 --> 00:16:53,346 幸せ…? (オゴタイ)そうだよ。 236 00:16:54,347 --> 00:16:58,351 (オゴタイの声)俺は ドレゲネと初めて会った時 自分がすべきことを悟った。 237 00:16:58,351 --> 00:17:02,355 このモンゴルを作り替えなければ。 238 00:17:02,355 --> 00:17:06,359 何より あのまなざしのために。 239 00:17:06,359 --> 00:17:10,363 おまえだって 故郷や家族を失ってきたんだろう。 240 00:17:11,364 --> 00:17:16,369 (オゴタイ)さっきの目 あの日のドレゲネと よく似ていたもの。 241 00:17:18,371 --> 00:17:22,375 その目で 俺のやることを見ていなさい。 242 00:17:22,375 --> 00:17:27,380 おまえたちが ここで幸せになったら…→ 243 00:17:27,380 --> 00:17:29,382 俺の勝ちだ。 244 00:17:29,382 --> 00:17:44,397 ♬~ 245 00:18:02,348 --> 00:18:06,352 (荒い息) 246 00:18:06,352 --> 00:18:09,355 うわああああーーーっ…!! 247 00:18:10,356 --> 00:18:14,360 (倒れる音) (荒い息) 248 00:18:14,360 --> 00:18:18,364 (風の音) 249 00:18:18,364 --> 00:18:22,368 (ヒツジの鳴き声) 250 00:18:26,372 --> 00:18:40,386 (ヒツジの鳴き声) 251 00:18:41,320 --> 00:18:43,322 ファーティマ? 252 00:18:43,322 --> 00:18:45,324 あっ…。 ファーティマ! 253 00:18:45,324 --> 00:18:47,326 ドレゲネさま! 254 00:18:47,326 --> 00:18:50,329 ファーティマ 大丈夫? あっ… はい。 255 00:18:50,329 --> 00:18:52,331 ドレゲネさまは? 256 00:18:54,333 --> 00:18:56,335 あのね ファーティマ→ 257 00:18:56,335 --> 00:18:59,338 いろいろ考えたんだけど…。 258 00:19:02,341 --> 00:19:04,343 (息を吐く音) 259 00:19:07,346 --> 00:19:10,349 私 グユクちゃんのところへは行かないわ。 260 00:19:10,349 --> 00:19:12,351 えっ? 261 00:19:12,351 --> 00:19:16,355 だって このままじゃ 大カアンの言いなりだもの。 262 00:19:16,355 --> 00:19:19,358 そんなの… 悔しい。 263 00:19:21,360 --> 00:19:26,365 ファーティマ もう一度…→ 264 00:19:26,365 --> 00:19:29,368 もう一度 私と戦ってくれる? 265 00:19:32,371 --> 00:19:36,308 私…→ 266 00:19:36,308 --> 00:19:39,311 ちっとも賢くありませんよ? 267 00:19:39,311 --> 00:19:51,323 ♬~ 268 00:19:53,325 --> 00:19:57,329 2人でなら 嵐も起こせるわ。 269 00:19:58,330 --> 00:20:00,332 《そうだわ…》 270 00:20:00,332 --> 00:20:04,336 《大カアンと戦っているのは 私一人ではない》 271 00:20:05,337 --> 00:20:11,343 この国を… 私たちから全てを奪ったモンゴルを…。 272 00:20:11,343 --> 00:20:14,346 「良かったこと」なんかにさせるものですか。 273 00:20:16,348 --> 00:20:19,351 今度は 私たちが…。 274 00:20:23,355 --> 00:20:25,357 魔女となりましょう。 275 00:20:25,357 --> 00:20:27,359 ♬~ 276 00:21:57,383 --> 00:22:00,386 (風の音) 277 00:22:00,386 --> 00:22:05,391 〈その年も いつもと変わらない冬が過ぎ→ 278 00:22:05,391 --> 00:22:09,395 やがて 夏がやって来た〉 279 00:22:09,395 --> 00:22:13,399 〈草原には また 草が芽吹き→ 280 00:22:13,399 --> 00:22:17,403 ヒツジたちが そのやわらかい芽を食む〉 281 00:22:17,403 --> 00:22:43,362 ♬~ 282 00:22:43,362 --> 00:22:49,368 〈以前と何も変わらない いつもの草原〉 283 00:22:49,368 --> 00:22:55,374 ♬~ 284 00:22:55,374 --> 00:22:57,376 〈本当に?〉 285 00:22:57,376 --> 00:23:00,379 ご機嫌よう 大カトゥン。 286 00:23:00,379 --> 00:23:02,381 今日も いいお天気で。 287 00:23:03,382 --> 00:23:07,386 まるで この国のますますの繁栄を 示しているよう。 288 00:23:08,387 --> 00:23:11,390 ああ そうだな。 289 00:23:11,390 --> 00:23:15,394 第二妃 ドレゲネ。 290 00:23:15,394 --> 00:23:19,398 その侍女 ファーティマよ。 291 00:23:21,400 --> 00:23:23,402 フフッ…。 292 00:23:26,405 --> 00:23:29,408 〈この年 皇帝オゴタイは→ 293 00:23:29,408 --> 00:23:32,411 ペルシアに総督府を定め→ 294 00:23:32,411 --> 00:23:34,346 シタラの故郷は→ 295 00:23:34,346 --> 00:23:39,351 恒久的に モンゴル帝国の支配を受けることになった〉 296 00:23:40,352 --> 00:23:45,357 〈だが この権益を巡る争いが→ 297 00:23:45,357 --> 00:23:52,364 その後 帝国全体を揺るがす 大きな嵐となることを→ 298 00:23:52,364 --> 00:23:55,367 まだ 誰も知らない〉 299 00:23:55,367 --> 00:24:10,382 ♬~