1 00:00:08,817 --> 00:00:10,817 (ユフィリア)あ…。 2 00:00:16,825 --> 00:00:19,662 あの これって どこへ向かってるんでしょうか…。 3 00:00:19,662 --> 00:00:21,830 (アニスフィア)ティルティんところ。 4 00:00:21,830 --> 00:00:26,168 テルティ… というと クラーレット侯爵家の長女…。 5 00:00:26,168 --> 00:00:28,170 うん。 えっ…。 6 00:00:28,170 --> 00:00:32,007 あ… たしか 残虐無比な性格ゆえに 7 00:00:32,007 --> 00:00:36,178 たびたび問題を起こし 離れに封じられていると…。 8 00:00:36,178 --> 00:00:38,514 うんうん。 だいたいあってる。 9 00:00:38,514 --> 00:00:40,514 えぇ…。 10 00:00:42,518 --> 00:00:44,687 んっ? ティルティ様は その…。 11 00:00:44,687 --> 00:00:46,689 危なくは ないのですか? 12 00:00:46,689 --> 00:00:50,025 危ないよ めっちゃ危ないヤツだよ。 13 00:00:50,025 --> 00:00:52,361 ええ~。 14 00:00:52,361 --> 00:00:54,363 (イリア)変わった方ではありますね。 15 00:00:54,363 --> 00:00:57,700 なんせ 姫様の共同研究者ですから。 16 00:00:57,700 --> 00:01:02,471 ふんふん…。 つまり 姫様の同類です。 17 00:01:02,471 --> 00:01:04,471 うっ…。 18 00:01:06,475 --> 00:01:08,644 ヒヒッ! 19 00:01:08,644 --> 00:01:11,444 えぇ~。 20 00:02:52,681 --> 00:02:55,517 (鳥のさえずり) 21 00:02:55,517 --> 00:02:58,317 (足音) 22 00:03:00,956 --> 00:03:03,156 う…。 23 00:03:09,631 --> 00:03:12,468 お嬢様 お客様をお連れしました。 24 00:03:12,468 --> 00:03:14,668 (ティルティ)通しなさい。 25 00:03:19,475 --> 00:03:21,475 うぐ…。 (扉の閉じる音) 26 00:03:23,479 --> 00:03:26,648 (ティルティ)ご無沙汰ね フフッ…。 27 00:03:26,648 --> 00:03:28,650 おひさ~。 28 00:03:28,650 --> 00:03:32,154 その子が マゼンタ公爵家の秘蔵っ子かしら? 29 00:03:32,154 --> 00:03:34,823 そう~ 私のかわいい助手! 30 00:03:34,823 --> 00:03:37,159 ユフィリア・マゼンタと申します。 31 00:03:37,159 --> 00:03:39,661 初めまして クラーレット侯爵令嬢。 32 00:03:39,661 --> 00:03:43,165 ティルティでいいわ。 かしこまられるのは嫌いなの。 33 00:03:43,165 --> 00:03:46,335 それに身分も あなたのほうが上でしょ。 34 00:03:46,335 --> 00:03:48,337 はあ…。 35 00:03:48,337 --> 00:03:52,837 それで がん首そろえて ゾロゾロ ピヨピヨ 何しに来たの? 36 00:03:57,846 --> 00:04:01,783 このドラゴンの魔石について ちょっと相談があってね。 37 00:04:01,783 --> 00:04:04,453 へぇ これがウワサの…。 38 00:04:04,453 --> 00:04:06,455 今度は これを使って 39 00:04:06,455 --> 00:04:09,124 魔薬の調合をしろって ことかしら? 40 00:04:09,124 --> 00:04:11,793 いや 違くて それで新しい技術を 41 00:04:11,793 --> 00:04:13,795 試したいんだよね。 42 00:04:13,795 --> 00:04:16,965 また 頭おかしいこと 考えてきたんじゃないでしょうね。 43 00:04:16,965 --> 00:04:20,135 あ… 違う違う。 44 00:04:20,135 --> 00:04:23,472 私 ドラゴンから呪われたの。 45 00:04:23,472 --> 00:04:27,309 はあ? や 呪われたっていうより 46 00:04:27,309 --> 00:04:30,145 知識を託されたっていうほうが 正しいかな~。 47 00:04:30,145 --> 00:04:32,814 あっ… なんですってぇ!? 48 00:04:32,814 --> 00:04:34,983 (荒い息遣い) 49 00:04:34,983 --> 00:04:36,985 はっ… んっ! 50 00:04:36,985 --> 00:04:40,322 あ… ドラゴンの呪いって何? 51 00:04:40,322 --> 00:04:42,324 もっと詳しく 早く詳しく。 52 00:04:42,324 --> 00:04:46,662 出た 根暗 陰キャ趣味。 どういうことです? 53 00:04:46,662 --> 00:04:50,165 ティルティは 呪いの専門家なの。 んっ? 54 00:04:50,165 --> 00:04:54,002 ティルティ様は呪い つまり 薬でも魔法でも 55 00:04:54,002 --> 00:04:57,005 治療できない症例を 調べてらっしゃるのです。 56 00:04:57,005 --> 00:05:00,175 は はあ… しかし なんでまた…。 57 00:05:00,175 --> 00:05:03,946 私の体質 アニス様から聞いてないの? 58 00:05:03,946 --> 00:05:06,949 たしか 魔法を使うと バランスが崩れて 59 00:05:06,949 --> 00:05:09,618 精神に異常をきたすと。 60 00:05:09,618 --> 00:05:12,454 そう それで… んっ。 61 00:05:12,454 --> 00:05:14,957 まぁ いろいろやらかしたの。 62 00:05:14,957 --> 00:05:17,793 貴族のくせに まともに魔法が使えないなんて 63 00:05:17,793 --> 00:05:19,993 呪いとしか 言いようがないでしょ? 64 00:05:22,130 --> 00:05:24,132 アハ…。 65 00:05:24,132 --> 00:05:27,636 そんなわけで すっかり 魔法に興味をなくしてね。 66 00:05:27,636 --> 00:05:30,472 代わりに 医薬の道に進んだの。 67 00:05:30,472 --> 00:05:33,976 なるほど… 自分が苦しんだからこそ 68 00:05:33,976 --> 00:05:36,645 誰かの助けになりたいと…。 69 00:05:36,645 --> 00:05:40,148 素晴らしい志です! んっ…。 70 00:05:40,148 --> 00:05:45,153 プッ… ティルティは フフッ そんな殊勝なヤツじゃないよ ホホホッ。 71 00:05:45,153 --> 00:05:48,156 チッ…。 呪いを解明することに 72 00:05:48,156 --> 00:05:50,993 喜びを感じる 変人なだけだよね~? 73 00:05:50,993 --> 00:05:53,662 魔法が使えないくせに 魔法の研究に 74 00:05:53,662 --> 00:05:56,832 命かけてる 変態に言われたくないわ。 75 00:05:56,832 --> 00:06:02,332 で 変態アニス様は 私に何をさせたいの? 76 00:06:15,450 --> 00:06:18,120 あ…。 77 00:06:18,120 --> 00:06:20,122 フッ…。 78 00:06:20,122 --> 00:06:23,458 相変わらず 頭おかしいわね。 79 00:06:23,458 --> 00:06:26,795 あの 私にも 資料を見せていただけますか? 80 00:06:26,795 --> 00:06:29,965 ドラゴンの知識で これだ! って閃いてさ~。 81 00:06:29,965 --> 00:06:33,302 これなら魔石の力を 安全に取り込めるじゃん? 82 00:06:33,302 --> 00:06:37,639 あ… 本当にこれを ご自分に施すつもりなのですか? 83 00:06:37,639 --> 00:06:40,475 うん! (ユフィリア/イリア)あ…。 84 00:06:40,475 --> 00:06:43,645 姫様には困ったものですね。 85 00:06:43,645 --> 00:06:47,649 ん~! (ユフィリア/イリア)あ… はぁ…。 86 00:06:47,649 --> 00:06:50,819 おもしろそうだから 私は問題ないわ。 87 00:06:50,819 --> 00:06:53,822 アニス様。 んっ あ…。 88 00:06:53,822 --> 00:06:55,824 わかっています。 89 00:06:55,824 --> 00:06:58,660 ただ どうか危険のないように…。 90 00:06:58,660 --> 00:07:00,660 うん。 91 00:07:05,934 --> 00:07:10,234 (アニスフィアの鼻歌) 92 00:07:18,947 --> 00:07:23,285 姫様 先ほど 王城から言伝がありまして。 93 00:07:23,285 --> 00:07:25,620 ん… 言伝? (イリア)はい…。 94 00:07:25,620 --> 00:07:28,123 陛下からの 呼び出しでございます。 95 00:07:28,123 --> 00:07:30,292 明日 登城するようにと。 96 00:07:30,292 --> 00:07:32,794 わ 私 何もしてない! 97 00:07:32,794 --> 00:07:34,796 ティルティ様との実験を 98 00:07:34,796 --> 00:07:36,798 嗅ぎつけられたのでは ないですか? 99 00:07:36,798 --> 00:07:40,469 うあ… は… 怒られると思う~? 100 00:07:40,469 --> 00:07:42,971 怒られないと思うのですか? 101 00:07:42,971 --> 00:07:44,973 逃げたいなあ~。 102 00:07:44,973 --> 00:07:48,143 逃げたら 余計に怒られると思いますよ。 103 00:07:48,143 --> 00:07:51,146 う… ですよね…。 104 00:07:51,146 --> 00:07:54,146 (鳥のさえずり) 105 00:07:56,651 --> 00:07:58,951 はあ~ 来ちゃったよ…。 106 00:08:00,922 --> 00:08:02,922 (ノック) 107 00:08:04,926 --> 00:08:07,929 アニスフィア ただいま参りました あ…。 108 00:08:07,929 --> 00:08:10,932 (オルファンス)ん んん…。 109 00:08:10,932 --> 00:08:13,602 (シルフィーヌ)よく来たわね アニスフィア。 110 00:08:13,602 --> 00:08:17,606 は 母上!? なぜここに!? 生きてたんですか!? 111 00:08:17,606 --> 00:08:19,608 生きてましたよ。 112 00:08:19,608 --> 00:08:22,110 あ…。 なぜも 何もないでしょう。 113 00:08:22,110 --> 00:08:24,112 あんな大事件が続けば 114 00:08:24,112 --> 00:08:26,782 おちおち 外交に いそしんでなどいられません。 115 00:08:26,782 --> 00:08:28,784 帰国したのは 昨日ですが 116 00:08:28,784 --> 00:08:32,454 あなたは ずいぶんと 元気にしていたようですね。 117 00:08:32,454 --> 00:08:35,290 (シルフィーヌ)久しぶりに 母として あなたに教育を 118 00:08:35,290 --> 00:08:37,793 施さなければならないのかしら。 119 00:08:37,793 --> 00:08:40,796 (オルファンス)ああ… まぁ とにかく座れ。 120 00:08:40,796 --> 00:08:42,996 は はい…。 121 00:08:47,469 --> 00:08:49,471 ん…。 122 00:08:49,471 --> 00:08:53,141 まあ いいでしょう。 今日 あなたを呼んだのは 123 00:08:53,141 --> 00:08:55,811 アルガルドについて 話があったからです。 124 00:08:55,811 --> 00:08:57,813 はあ アルくんの…。 125 00:08:57,813 --> 00:09:01,813 うむ ようやく 情報がまとまったところなのだ。 126 00:09:03,752 --> 00:09:05,752 (紙をめくる音) 127 00:09:10,258 --> 00:09:13,595 なんだ。 ユフィ 別に悪くないじゃん。 128 00:09:13,595 --> 00:09:16,598 そうなのだが… ちと奇妙でな。 129 00:09:16,598 --> 00:09:20,101 んっ? ん…。 130 00:09:20,101 --> 00:09:23,104 (グランツ)シアン男爵令嬢に 聞き取りをした者たちが 131 00:09:23,104 --> 00:09:26,441 そろって彼女に 同情的なのですよ。 132 00:09:26,441 --> 00:09:28,944 ん 同情的… ですか? 133 00:09:28,944 --> 00:09:31,279 ええ 中にはユフィリアにも 134 00:09:31,279 --> 00:09:34,616 非があるのでは と思う者もいたようです。 135 00:09:34,616 --> 00:09:37,786 状況を考えれば ありえないことですが。 136 00:09:37,786 --> 00:09:40,789 (オルファンス)そこで シアン男爵令嬢を呼び 137 00:09:40,789 --> 00:09:43,291 直々に話を聞くことにした。 138 00:09:43,291 --> 00:09:46,461 お前にも立ち会ってもらいたいが どうだ? 139 00:09:46,461 --> 00:09:49,798 興味はありますけど…。 140 00:09:49,798 --> 00:09:53,468 あなたは 突拍子もない 破天荒な娘ですが 141 00:09:53,468 --> 00:09:56,137 信頼していないわけでは ありません。 142 00:09:56,137 --> 00:09:59,641 その直感 特別な視点であれば 143 00:09:59,641 --> 00:10:02,310 何か気づくことが あるかもしれません。 144 00:10:02,310 --> 00:10:04,312 頼りにしていますよ。 145 00:10:04,312 --> 00:10:06,982 あ…。 146 00:10:06,982 --> 00:10:09,482 フッ うん…。 147 00:10:11,987 --> 00:10:14,187 (液体を注ぐ音) 148 00:10:16,992 --> 00:10:20,829 うっ… ヘヘッ ハハッ。 149 00:10:20,829 --> 00:10:23,832 ああ~! ハハ… んん~。 150 00:10:23,832 --> 00:10:28,003 あ… そんで レイニ嬢から 話 聞くことになったんだけど 151 00:10:28,003 --> 00:10:30,005 なんか妙なんだよね。 152 00:10:30,005 --> 00:10:33,174 (ティルティ)みんなが その子に同情的って話? 153 00:10:33,174 --> 00:10:36,177 別におかしなことじゃ ないんじゃない? 154 00:10:36,177 --> 00:10:38,179 うっ! くぅ~。 155 00:10:38,179 --> 00:10:40,181 (ティルティ)かわいそうな 美少女相手に 156 00:10:40,181 --> 00:10:43,018 馬鹿な男子が 張り切ってたってだけでしょ。 157 00:10:43,018 --> 00:10:45,520 その馬鹿筆頭が 馬鹿王子。 158 00:10:45,520 --> 00:10:47,689 おおい! うちの弟やぞ! 159 00:10:47,689 --> 00:10:51,860 う く… まぁ 馬鹿なんだけど 馬鹿なんだけど~。 160 00:10:51,860 --> 00:10:55,030 あ でも ほかの令嬢もそうらしいんだよ。 161 00:10:55,030 --> 00:10:58,700 んっ? 学院の生徒だけじゃなくて 162 00:10:58,700 --> 00:11:00,635 王城の人もなんだって。 163 00:11:00,635 --> 00:11:05,135 レイニ嬢と話した人は みんな そんな感じらしいよ やばない? 164 00:11:07,142 --> 00:11:10,645 関わる人が みんな好意的になる ね…。 165 00:11:10,645 --> 00:11:13,481 ひとつ 思い当たるものがあるわ。 166 00:11:13,481 --> 00:11:18,320 ほう さすが根暗 呪いオタク。 呪い殺されたいの? 167 00:11:18,320 --> 00:11:21,156 あ ごめん ごめん。 よっ 呪いの大先生! 168 00:11:21,156 --> 00:11:23,658 馬鹿にしてるでしょ…。 169 00:11:23,658 --> 00:11:26,661 エヘヘ… んんっ。 170 00:11:26,661 --> 00:11:29,497 で ティルティ先生のご意見は? 171 00:11:29,497 --> 00:11:33,835 厳密にいえば 呪いとは少し違うのだけれど。 172 00:11:33,835 --> 00:11:35,835 ん…。 173 00:11:42,844 --> 00:11:45,347 うっ あ 痛~! いた~! 174 00:11:45,347 --> 00:11:47,349 しみる しみる~! 175 00:11:47,349 --> 00:11:49,851 もっとゆっくり 優しく ていねいに~! 176 00:11:49,851 --> 00:11:53,551 う… うううぅ~。 くぅ…。 177 00:11:55,523 --> 00:11:57,692 それで どうだったのですか? 178 00:11:57,692 --> 00:12:02,964 うう~ん まぁ 私とティルティの 予想通りっぽい感じかな。 179 00:12:02,964 --> 00:12:05,467 一応検証というか 確認のために 180 00:12:05,467 --> 00:12:09,137 ユフィを糾弾したひとりに 話を聞いたけど 181 00:12:09,137 --> 00:12:11,437 本人 全然自覚なくてさ。 182 00:12:13,475 --> 00:12:16,811 あとは明日 レイニ嬢 本人に会って確認する。 183 00:12:16,811 --> 00:12:18,813 イリアも一緒に来てよ。 184 00:12:18,813 --> 00:12:21,816 何が何やらわかりませんが わかりました。 185 00:12:21,816 --> 00:12:24,152 アニス様に お任せします。 186 00:12:24,152 --> 00:12:27,656 任せて 対抗策も考えといたし。 187 00:12:27,656 --> 00:12:33,161 これが対抗策ですか? ああ まあ結果的に 188 00:12:33,161 --> 00:12:35,497 そうなるんじゃないかな って感じだけど…。 189 00:12:35,497 --> 00:12:37,497 そうですか。 190 00:12:42,504 --> 00:12:46,174 ああ~。 では 明日の支度をしておきます。 191 00:12:46,174 --> 00:12:49,010 あまり長風呂されませんように。 192 00:12:49,010 --> 00:12:56,184 ~ 193 00:12:56,184 --> 00:12:58,186 はぁ…。 ~ 194 00:12:58,186 --> 00:13:01,623 ~ 195 00:13:01,623 --> 00:13:05,923 ナヴル:アルガルド様の提案で 糾弾を決めました… 196 00:13:10,632 --> 00:13:13,932 《本当に何やってんのよ アルくん》 197 00:13:16,471 --> 00:13:19,974 むぅ~。 お似合いですよ 姫様。 198 00:13:19,974 --> 00:13:22,811 それはどうも~。 (足音) 199 00:13:22,811 --> 00:13:24,979 アニス様。 ユフィ。 200 00:13:24,979 --> 00:13:28,817 きれいですよ。 お世辞はいいよ。 201 00:13:28,817 --> 00:13:33,817 本当は 同席したいのですが 私がいると…。 202 00:13:36,491 --> 00:13:38,993 あ…。 大丈夫。 203 00:13:38,993 --> 00:13:40,995 留守番 よろしくね。 204 00:13:40,995 --> 00:13:44,833 はい お帰りを お待ちしております。 205 00:13:44,833 --> 00:13:49,170 ~ 206 00:13:49,170 --> 00:13:53,341 (扉の開閉音) 207 00:13:53,341 --> 00:14:01,282 ~ 208 00:14:01,282 --> 00:14:05,787 シアン男爵 そしてその娘 レイニ。 よくぞ 参った。 209 00:14:05,787 --> 00:14:09,457 (ドラグス)はっ! この度は 我が娘が大変なご無礼を! 210 00:14:09,457 --> 00:14:11,459 どうか ご寛恕を! 211 00:14:11,459 --> 00:14:13,628 落ち着け シアン男爵。 212 00:14:13,628 --> 00:14:15,630 こたびの席を設けたのは 213 00:14:15,630 --> 00:14:18,133 真実を つまびらかにするためだ。 214 00:14:18,133 --> 00:14:21,803 まずは気楽にせよ。 はっ 失礼いたしました。 215 00:14:21,803 --> 00:14:24,806 陛下のご高配 大変痛み入ります。 216 00:14:24,806 --> 00:14:28,206 レイニ・シアン おもてを上げよ。 (レイニ)あ…。 217 00:14:31,146 --> 00:14:36,484 率直に問うが そなたはアルガルドと 情を交わしていたのではないか? 218 00:14:36,484 --> 00:14:38,784 (レイニ)ハァ ハァ…。 219 00:14:40,989 --> 00:14:43,158 いえ…。 (一同)んっ…。 220 00:14:43,158 --> 00:14:45,326 とんでもないことでございます。 221 00:14:45,326 --> 00:14:49,330 そのような身に余ることは 考えておりません。 222 00:14:49,330 --> 00:14:52,500 アルガルド様を 好ましく思っていなかった 223 00:14:52,500 --> 00:14:54,502 と言えば うそにはなります。 224 00:14:54,502 --> 00:14:58,173 ですが 王家の未来を 暗たんとさせるようなつもりは 225 00:14:58,173 --> 00:15:00,175 決して ございません。 226 00:15:00,175 --> 00:15:04,612 ああ… そうか そなたの言葉にウソはないようだ。 227 00:15:04,612 --> 00:15:06,781 ん… そうですね。 228 00:15:06,781 --> 00:15:09,951 私も その心根に ウソはないと思います。 229 00:15:09,951 --> 00:15:13,788 (シルフィーヌ)何かしらの行き違いが あったのかもしれません。 230 00:15:13,788 --> 00:15:17,625 (オルファンス)うむ… アルガルドが先走ったのやもしれぬ。 231 00:15:17,625 --> 00:15:19,961 (シャルトルーズ)おそらく双方に 悲しい誤解が 232 00:15:19,961 --> 00:15:22,964 あったのでございましょう。 シアン男爵令嬢に 233 00:15:22,964 --> 00:15:25,300 非がないことは 明らかです。 234 00:15:25,300 --> 00:15:28,469 (ドラグス)はっ 誓って 我が娘に叛意はございません。 235 00:15:28,469 --> 00:15:31,306 (オルファンス)うむ どうやらそのようだ…。 236 00:15:31,306 --> 00:15:34,142 《気持ち悪い…》 うっ…。 237 00:15:34,142 --> 00:15:38,479 う… へ… ブェックシュ! 238 00:15:38,479 --> 00:15:40,479 (オルファンス/シルフィーヌ)あっ。 あ…。 239 00:15:42,483 --> 00:15:45,783 あっ…。 フフッ…。 フンッ。 240 00:15:47,822 --> 00:15:50,992 フフ…。 お前というヤツは どこまでも…。 241 00:15:50,992 --> 00:15:52,994 ち ちが 父上! 242 00:15:52,994 --> 00:15:55,663 このアニスフィア 進言したいことがございます! 243 00:15:55,663 --> 00:15:59,000 (オルファンス)弁明なら聞かぬぞ! 真面目な話です。 244 00:15:59,000 --> 00:16:01,603 むっ 申してみよ。 245 00:16:01,603 --> 00:16:06,441 ん… 人払いをお願いできますか? (オルファンス)なんだと? 246 00:16:06,441 --> 00:16:09,110 レイニ嬢に 尋ねたいことがあります。 247 00:16:09,110 --> 00:16:12,947 これは彼女の尊厳にかかわる 可能性がありますので 248 00:16:12,947 --> 00:16:17,118 できるだけ人を減らした状態で 確認したいのです。 249 00:16:17,118 --> 00:16:19,621 えっ…。 むぅ…。 250 00:16:19,621 --> 00:16:21,623 よろしいでしょう。 251 00:16:21,623 --> 00:16:25,460 陛下 私はアニスの直感を信じます。 うむ…。 252 00:16:25,460 --> 00:16:27,462 お お待ちください! 253 00:16:27,462 --> 00:16:29,464 娘は本当に何も企んでなど! 254 00:16:29,464 --> 00:16:31,633 (シャルトルーズ)アニスフィア王女殿下。 255 00:16:31,633 --> 00:16:34,969 いささか急なお話にすぎるのでは ありませんか? 256 00:16:34,969 --> 00:16:37,305 シャルトルーズ伯爵…。 257 00:16:37,305 --> 00:16:39,807 か弱いご令嬢を 問いただすために 258 00:16:39,807 --> 00:16:41,809 人払いをしようなどと 259 00:16:41,809 --> 00:16:45,480 おびえるなという方が 無理な話でございましょう。 260 00:16:45,480 --> 00:16:48,149 伯爵のおっしゃることは 理解しております。 261 00:16:48,149 --> 00:16:51,986 しかし 私以外に たしかめようのないことなのです。 262 00:16:51,986 --> 00:16:54,489 たしかめる? 何をです? 263 00:16:54,489 --> 00:16:58,159 あなたは シアン男爵令嬢を お疑いになっていると? 264 00:16:58,159 --> 00:17:00,929 私の申し出に 何か不服でも? 265 00:17:00,929 --> 00:17:04,432 ぬんぬ… あ…。 266 00:17:04,432 --> 00:17:06,601 ここまで 王女殿下がおっしゃったのだ。 267 00:17:06,601 --> 00:17:09,270 なら 我々は 下がるべきではないか? 268 00:17:09,270 --> 00:17:13,107 チッ。 私が許す。 269 00:17:13,107 --> 00:17:16,110 アニスとレイニ嬢の対話の場を設けよう。 270 00:17:16,110 --> 00:17:18,410 (オルファンス)皆は一度 下がれ。 271 00:17:20,949 --> 00:17:22,951 突然ごめんね。 272 00:17:22,951 --> 00:17:25,453 少しあなたのことを 調べさせてほしいの。 273 00:17:25,453 --> 00:17:28,623 あの 私 本当に何もしてないです。 274 00:17:28,623 --> 00:17:31,793 ごめんね。 でも ここではっきりさせないと 275 00:17:31,793 --> 00:17:33,962 あなたの立場が不利になる。 276 00:17:33,962 --> 00:17:37,966 そんな… ん…。 277 00:17:37,966 --> 00:17:40,468 だから 返事は「はい」だけだよ。 278 00:17:40,468 --> 00:17:42,971 いい? はい…。 279 00:17:42,971 --> 00:17:44,973 ひゃあ! 280 00:17:44,973 --> 00:17:48,476 な なにを…。 黙って 何もしないから。 281 00:17:48,476 --> 00:17:51,312 失礼。 きゃあ…。 282 00:17:51,312 --> 00:17:54,649 ふむふむ…。 あ あ…。 283 00:17:54,649 --> 00:17:57,151 なるほど もういいよ。 284 00:17:57,151 --> 00:18:00,251 は… ハァハァ…。 285 00:18:02,256 --> 00:18:05,927 あ… うっ! んん…。 286 00:18:05,927 --> 00:18:09,097 レイニ嬢。 な なんですか? 287 00:18:09,097 --> 00:18:12,767 あなた 自分が 魔法を使ってる自覚はある? 288 00:18:12,767 --> 00:18:15,770 へっ!? あ…。 289 00:18:15,770 --> 00:18:19,607 あ そっか 無自覚かぁ… これは厄介だな~。 290 00:18:19,607 --> 00:18:22,777 えっ あの 私 魔法なんか使って…。 291 00:18:22,777 --> 00:18:26,614 (レイニ)わ 私知りません! 何もしてません! 292 00:18:26,614 --> 00:18:28,616 うん… わかった。 293 00:18:28,616 --> 00:18:30,952 自分の意思じゃないって わかったから。 294 00:18:30,952 --> 00:18:32,952 ううぅ…。 295 00:18:35,957 --> 00:18:40,294 レイニ嬢。 あなた 多分だけど 普通の人間じゃない。 296 00:18:40,294 --> 00:18:43,965 ふ 普通の人間じゃ ない…。 297 00:18:43,965 --> 00:18:45,967 落ち着いて聞いてね? 298 00:18:45,967 --> 00:18:49,470 あなたの心臓に 魔石と思われるものがある。 299 00:18:49,470 --> 00:18:52,640 あ…。 はっ…。 魔石って…。 300 00:18:52,640 --> 00:18:54,642 え… なんで? 301 00:18:54,642 --> 00:18:58,479 私… に 人間じゃない…。 302 00:18:58,479 --> 00:19:02,917 人間じゃないというか… 私と似たような感じかな。 303 00:19:02,917 --> 00:19:05,753 私 魔石の研究をしてるんだけど 304 00:19:05,753 --> 00:19:09,924 その一環で まぁ 魔石を取り込んでたりしててね…。 305 00:19:09,924 --> 00:19:11,926 そのおかげで わかるんだけど 306 00:19:11,926 --> 00:19:14,095 どうやらあなたの持つ魔石は 307 00:19:14,095 --> 00:19:17,098 人の精神に 働きかけるものみたい。 308 00:19:17,098 --> 00:19:19,100 わかりやすく言っちゃうと 309 00:19:19,100 --> 00:19:22,603 あなたには 魅了の力が あるんじゃないかと思う。 310 00:19:22,603 --> 00:19:24,939 魅了 ですか…。 311 00:19:24,939 --> 00:19:27,775 うん。 そうなんですか!? 312 00:19:27,775 --> 00:19:30,445 私 いつもそんなこと してたんですか!? 313 00:19:30,445 --> 00:19:33,448 いや… それはさすがにわかんないけど…。 314 00:19:33,448 --> 00:19:36,451 その可能性は高いかもしれない。 315 00:19:36,451 --> 00:19:38,953 あ…。 316 00:19:38,953 --> 00:19:43,624 (レイニ)私… 昔から 人に好かれるんですけど 317 00:19:43,624 --> 00:19:46,627 でも それで みんな意地悪をしたり 318 00:19:46,627 --> 00:19:49,630 裏切ったりとか いじめられて…。 319 00:19:49,630 --> 00:19:52,633 それがずっと怖くて 320 00:19:52,633 --> 00:19:55,303 あまり 好かれないようにしようって 321 00:19:55,303 --> 00:19:57,472 目立たないようにしようって…。 322 00:19:57,472 --> 00:20:02,977 (嗚咽) 323 00:20:02,977 --> 00:20:06,647 はぁ…。 《魅了か…。 324 00:20:06,647 --> 00:20:10,447 ドラゴンの力がなかったら 私も危なかったな…》 325 00:20:13,988 --> 00:20:16,991 まさか 魔石を持つ人間がいるとはな…。 326 00:20:16,991 --> 00:20:19,660 それも 魅了の力とは…。 327 00:20:19,660 --> 00:20:23,831 はい ですが 制御下にある力とは言えません。 328 00:20:23,831 --> 00:20:26,834 だから 無差別に 自分へ好意を向けるように 329 00:20:26,834 --> 00:20:28,836 力が発揮されてしまい 330 00:20:28,836 --> 00:20:32,673 人間関係に不和が生じるように なったと考えられます。 331 00:20:32,673 --> 00:20:35,773 あ… それは…。 あ…。 332 00:20:38,012 --> 00:20:40,012 んん…。 333 00:20:44,185 --> 00:20:46,521 彼女の力は危険です。 334 00:20:46,521 --> 00:20:50,358 国すら 脅かしかねません 場合によっては…。 335 00:20:50,358 --> 00:20:52,360 あ…。 んっ…。 336 00:20:52,360 --> 00:20:55,360 問題ないです。 対抗策もありますし。 337 00:20:57,365 --> 00:21:00,565 私が責任をもって レイニ嬢を保護します。 338 00:21:02,470 --> 00:21:04,472 フッ…。 339 00:21:04,472 --> 00:21:09,477 ホント あなたの そういうところが ダメなのよ。 340 00:21:09,477 --> 00:21:12,480 えっ? レイニ嬢を あなたの離宮に置くと 341 00:21:12,480 --> 00:21:14,815 大きな問題があるでしょう。 342 00:21:14,815 --> 00:21:16,817 ん~ 問題? 343 00:21:16,817 --> 00:21:21,317 あなたは今 誰と暮らしてるの? うわっ! 344 00:23:04,125 --> 00:23:06,961 (アルガルド)相変わらず読めんな あの人は。 345 00:23:06,961 --> 00:23:10,298 まさか あの方が動くとは 思いませんでしたぞ。 346 00:23:10,298 --> 00:23:12,633 このようなことでは 計画が…。 347 00:23:12,633 --> 00:23:14,635 計画に変更はない。 348 00:23:14,635 --> 00:23:16,804 だが 早めねばなるまい…。 349 00:23:16,804 --> 00:23:21,142 やはり最後に立ちふさがるのは あの人だったな。 350 00:23:21,142 --> 00:23:24,145 いかがなさるおつもりですか? 351 00:23:24,145 --> 00:23:28,149 あの人は厄介ではあるが 完全無欠ではない。 352 00:23:28,149 --> 00:23:30,651 つけ入る隙は いくらでもある。 353 00:23:30,651 --> 00:23:32,820 では そのように。 354 00:23:32,820 --> 00:23:34,822 失敗は許されませんぞ。 355 00:23:34,822 --> 00:23:37,825 ああ 失敗はできない。 356 00:23:37,825 --> 00:23:41,725 これが 最後なのだからな。