1 00:00:04,290 --> 00:00:07,390 (鐘の音) 2 00:00:13,640 --> 00:00:17,140 アルガルド:どうした? (レイニ)んっ? 3 00:00:17,140 --> 00:00:19,480 明日の夜会なのですが…。 4 00:00:19,480 --> 00:00:22,480 学園卒業前の 最後の…。 5 00:00:22,480 --> 00:00:24,480 (アルガルド)ああ それが? 6 00:00:24,480 --> 00:00:28,650 アルガルド様が 私を エスコートしてくださるというのは 7 00:00:28,650 --> 00:00:30,650 とても光栄なのですが…。 8 00:00:30,650 --> 00:00:33,490 本当に よろしいのでしょうか? 9 00:00:33,490 --> 00:00:35,830 (アルガルド)フッ ユフィリアか。 10 00:00:35,830 --> 00:00:37,830 おっ…。 11 00:00:37,830 --> 00:00:40,000 お前は 何も気にしなくていい。 12 00:00:40,000 --> 00:00:43,170 アイツのことは すべて俺に任せておけ。 13 00:00:43,170 --> 00:00:45,170 はっ… ですが…! 14 00:00:45,170 --> 00:00:47,170 すみません…。 15 00:00:47,170 --> 00:00:50,670 私 貴族のルールやマナーが よくわからなくて。 16 00:00:50,670 --> 00:00:53,680 シアン男爵に 娘として迎えられる前は 17 00:00:53,680 --> 00:00:56,350 平民として 暮らしていたのだったか? 18 00:00:56,350 --> 00:00:59,740 はい。 (平民の少女)あっ! 19 00:00:59,740 --> 00:01:01,680 おっ? 20 00:01:01,680 --> 00:01:05,780 ~ 21 00:01:10,020 --> 00:01:12,020 母が亡くなってからは 22 00:01:12,020 --> 00:01:14,520 孤児院に お世話になっていました。 23 00:01:14,520 --> 00:01:18,360 (笑い声) 24 00:01:18,360 --> 00:01:22,030 でも あまりうまくいかなくて…。 25 00:01:22,030 --> 00:01:24,370 妙に ちょっかいをかけられたり 26 00:01:24,370 --> 00:01:28,040 逆に 意地悪をされたり…。 27 00:01:28,040 --> 00:01:31,210 私 昔から人付き合いが下手で…。 28 00:01:31,210 --> 00:01:33,370 ヒヒッ…。 29 00:01:33,370 --> 00:01:35,880 (アルガルド)己と縁遠い 存在への拒否感 30 00:01:35,880 --> 00:01:39,880 無理解 平民と貴族の断絶。 31 00:01:39,880 --> 00:01:43,220 この国は ずいぶんとゆがんでしまった。 32 00:01:43,220 --> 00:01:45,220 おっ…。 33 00:01:48,220 --> 00:01:51,230 私は パレッティア王国を変えたい。 34 00:01:51,230 --> 00:01:54,730 はっ アルガルド様なら きっとできます! 35 00:01:54,730 --> 00:01:56,900 偉大な王様に なれるはずです! 36 00:01:56,900 --> 00:02:00,500 先の王 俺の祖父も 37 00:02:00,500 --> 00:02:02,840 国を変えようとしたのだがな…。 38 00:02:02,840 --> 00:02:05,010 失敗したよ。 39 00:02:05,010 --> 00:02:07,180 生半可な やり方では 40 00:02:07,180 --> 00:02:09,680 不可能だろう…。 41 00:02:09,680 --> 00:02:13,180 お…? 42 00:02:13,180 --> 00:02:15,180 あ…。 43 00:02:23,360 --> 00:02:26,030 この先は 厳しい道になる。 44 00:02:26,030 --> 00:02:28,700 残念なことも 起きるかもしれない。 45 00:02:28,700 --> 00:02:32,700 それでも ついて来てくれるか? レイニ。 46 00:02:32,700 --> 00:02:34,700 はい! 47 00:02:46,880 --> 00:02:48,880 アルガルド様…。 48 00:04:27,360 --> 00:04:29,690 (イリア)レイニ様。 はぁっ! 49 00:04:29,690 --> 00:04:31,700 (イリア)お飲みにならないのですか? 50 00:04:31,700 --> 00:04:34,200 あっ… す すみません…。 51 00:04:36,200 --> 00:04:38,370 私…。 52 00:04:38,370 --> 00:04:41,210 ヴァンパイア なんですよね。 53 00:04:41,210 --> 00:04:43,210 んっ? 54 00:04:46,210 --> 00:04:49,050 これまで たくさん 親切にされてきたのは 55 00:04:49,050 --> 00:04:51,820 人を惑わせてしまったからで…。 56 00:04:51,820 --> 00:04:54,990 なのに今も 57 00:04:54,990 --> 00:04:57,790 アニス様たちに こんなに よくしてもらって…。 58 00:05:00,320 --> 00:05:03,330 悩みすぎると 幸せが逃げていきますよ。 59 00:05:03,330 --> 00:05:05,330 でも…。 60 00:05:05,330 --> 00:05:09,000 難しい悩みごとほど 時間がかかるものです。 61 00:05:09,000 --> 00:05:11,000 それより あなたには 62 00:05:11,000 --> 00:05:13,670 簡単に解決できる 問題があります。 63 00:05:13,670 --> 00:05:15,670 それは…。 64 00:05:15,670 --> 00:05:18,180 美味しく淹れた 紅茶が冷めてしまう 65 00:05:18,180 --> 00:05:20,180 という侍女の悩みです。 66 00:05:20,180 --> 00:05:23,680 おっ…。 んっ…。 67 00:05:23,680 --> 00:05:26,180 フッ…。 68 00:05:26,180 --> 00:05:28,480 はい ありがとうございます。 69 00:05:33,020 --> 00:05:36,030 美味しい。 お粗末様でございます。 70 00:05:36,030 --> 00:05:43,370 ~ 71 00:05:43,370 --> 00:05:45,700 (レイニ)あっ! えっ…。 (警報音) 72 00:05:45,700 --> 00:05:48,210 はっ! (破壊音) 73 00:05:48,210 --> 00:05:50,710 イリア様っ! 静かに。 74 00:05:53,980 --> 00:05:55,980 落ち着いて聞いてください。 75 00:05:55,980 --> 00:05:58,820 何者かが 離宮に忍び込みました。 76 00:05:58,820 --> 00:06:01,150 えっ? 77 00:06:01,150 --> 00:06:05,660 (虫の鳴き声) 78 00:06:05,660 --> 00:06:08,960 (走る足音) 79 00:06:13,330 --> 00:06:15,830 どっ どうして 侵入者なんて…。 80 00:06:15,830 --> 00:06:19,000 大丈夫です 警報装置の音を聞きつけて 81 00:06:19,000 --> 00:06:21,010 アニス様が すぐ飛んできますよ。 82 00:06:21,010 --> 00:06:23,010 でっ でも アニス様は 83 00:06:23,010 --> 00:06:25,840 魔法省の講演会に…。 84 00:06:25,840 --> 00:06:28,510 あっ…。 ええ ですから 85 00:06:28,510 --> 00:06:30,850 私たちは 王城に避難しましょう。 86 00:06:30,850 --> 00:06:34,190 離宮の中なら目を瞑っても 移動できますから。 87 00:06:34,190 --> 00:06:37,190 んっ…。 んっ。 88 00:06:37,190 --> 00:06:40,190 ふん んっ レイニ様 霧です! 89 00:06:40,190 --> 00:06:42,360 毒かもしれません 吸い込まないように。 90 00:06:42,360 --> 00:06:44,360 (レイニ)キャッ! 窓から出ます しっかり 91 00:06:44,360 --> 00:06:46,360 つかまっていてください! 92 00:06:48,530 --> 00:06:50,470 んっ! 93 00:06:50,470 --> 00:06:52,470 (走る息遣い) 94 00:06:52,470 --> 00:06:54,810 (アルガルド)相変わらず 判断が早い。 95 00:06:54,810 --> 00:06:56,810 だが 詰めは甘いな。 96 00:06:56,810 --> 00:06:58,810 んっ うっ! 97 00:06:58,810 --> 00:07:00,980 くっ…! うっ…。 98 00:07:00,980 --> 00:07:04,280 んっ… ファイアアロー! 99 00:07:06,480 --> 00:07:10,150 あっ うっ…! 100 00:07:10,150 --> 00:07:12,160 イリア様! 101 00:07:12,160 --> 00:07:14,460 あっ… はっ! 102 00:07:18,000 --> 00:07:20,200 はっ どうして…。 103 00:07:23,500 --> 00:07:26,500 謝罪はしない 許しも乞わない。 104 00:07:26,500 --> 00:07:28,510 ただ…。 105 00:07:28,510 --> 00:07:31,680 残念だ レイニ。 106 00:07:31,680 --> 00:07:35,010 はっ…。 107 00:07:35,010 --> 00:07:37,010 (胸を突く音) 108 00:07:40,520 --> 00:07:43,520 (シャルトルーズ)先の マゼンタ公爵令嬢の講演に関し 109 00:07:43,520 --> 00:07:47,860 魔法省長官として 一点強く 申し添えておきたい。 110 00:07:47,860 --> 00:07:51,460 (シャルトルーズ)我が国の基盤は 「精霊契約」にこそある! 111 00:07:51,460 --> 00:07:54,630 なんとなれば 偉大なる 初代国王が (ざわめき) 112 00:07:54,630 --> 00:07:57,300 大精霊と 直接契約を結んだことで 113 00:07:57,300 --> 00:07:59,970 建国がかなったからだ。 《アニスフィア:帰りたいなあ…。 114 00:07:59,970 --> 00:08:02,140 (モーリッツ)アニスフィア王女殿下。 115 00:08:02,140 --> 00:08:04,140 あっ。 此度の講演会は 116 00:08:04,140 --> 00:08:06,140 お見事でございました。 117 00:08:06,140 --> 00:08:08,150 あっ はあ…。 118 00:08:08,150 --> 00:08:10,310 《いや 誰 困るんだが…》 119 00:08:10,310 --> 00:08:12,650 モーリッツ・シャルトルーズでございます。 120 00:08:12,650 --> 00:08:15,150 《あの演説おじさんの 息子じゃん。 121 00:08:15,150 --> 00:08:17,150 アルくんの取り巻きで…》 122 00:08:17,150 --> 00:08:20,770 ユフィリア様の件では 大変 ご迷惑をおかけしました。 123 00:08:20,770 --> 00:08:23,110 改めて 謝罪させていただきたく。 124 00:08:23,110 --> 00:08:25,950 そういうのは 本人に直接言ったら? 125 00:08:25,950 --> 00:08:29,050 そっ それはもう はい のちほど たっぷりと…。 126 00:08:31,120 --> 00:08:33,290 ん? 実は… 127 00:08:33,290 --> 00:08:36,620 今回の講演会を提案したのも 私でございまして 128 00:08:36,620 --> 00:08:39,960 なんとか 名誉挽回の機会を いただければと。 129 00:08:39,960 --> 00:08:42,800 ん? 魔法省の主導じゃなく 130 00:08:42,800 --> 00:08:45,130 あなたが言い出したの? ええ。 131 00:08:45,130 --> 00:08:47,630 今まで 評価されなかった 魔学について 132 00:08:47,630 --> 00:08:51,410 改めて アニスフィア王女殿下から お教えを授かる。 133 00:08:51,410 --> 00:08:54,070 それが私なりの 贖罪になればと。 134 00:08:54,070 --> 00:08:57,910 はっ はあ…。 《何言ってるか 全然わかんない。 135 00:08:57,910 --> 00:09:00,140 変な人…》 はぁ…。 136 00:09:00,140 --> 00:09:02,810 私は なんとも思っておりません。 137 00:09:02,810 --> 00:09:04,810 謝罪などは 不要です。 138 00:09:04,810 --> 00:09:06,810 それでは 私の気が済みません。 139 00:09:06,810 --> 00:09:08,810 どうか お許しいただけるまで 140 00:09:08,810 --> 00:09:10,820 あと10分 いえ1時間 141 00:09:10,820 --> 00:09:13,990 いえいえ 永遠に言葉を 交わしていただきたいのです。 142 00:09:13,990 --> 00:09:16,190 《お? さては酔っ払いか?》 143 00:09:18,160 --> 00:09:20,830 ふっ。 (ティルティ)んっ…。 144 00:09:20,830 --> 00:09:22,830 んっ…。 145 00:09:22,830 --> 00:09:25,830 失礼 少々 友人と話があるので。 146 00:09:25,830 --> 00:09:28,170 王女殿下のご友人ですか? 147 00:09:28,170 --> 00:09:30,670 ぜひ 私にも ご紹介いただけませんか? 148 00:09:30,670 --> 00:09:33,840 ついでに みんなで 父の話を聞きましょう。 149 00:09:33,840 --> 00:09:37,180 ねっ そうだ そうしましょう! 150 00:09:37,180 --> 00:09:39,180 んっ…。 151 00:09:39,180 --> 00:09:42,850 つまり 精霊契約を果たした王の末裔 152 00:09:42,850 --> 00:09:45,690 すなわち 魔法を使える者のみに 153 00:09:45,690 --> 00:09:48,020 この国を治める資格がある。 154 00:09:48,020 --> 00:09:50,190 いかなる 詭弁を弄したとて 155 00:09:50,190 --> 00:09:52,690 精霊に適合しない 異端者は 156 00:09:52,690 --> 00:09:56,200 断じて認められぬ! 《意味不明なんだけど! 157 00:09:56,200 --> 00:09:59,200 怖い 何!?》 (警報音) 158 00:09:59,200 --> 00:10:01,200 はっ! イリア…。 159 00:10:01,200 --> 00:10:03,200 ハッ おっ! 160 00:10:03,200 --> 00:10:05,200 あっ…。 ふん。 161 00:10:07,710 --> 00:10:09,710 ちょっと 離してよ。 162 00:10:09,710 --> 00:10:12,410 会場の者を集めろ 外に出すな! 163 00:10:15,210 --> 00:10:17,880 離してってば! いけません。 164 00:10:17,880 --> 00:10:19,890 今の音が なんなのかわかるまで 165 00:10:19,890 --> 00:10:22,390 不用意に動いては。 あれは私が作った 166 00:10:22,390 --> 00:10:25,220 警報装置だってば 離宮で何かあったんだ! 167 00:10:25,220 --> 00:10:27,280 チッ…。 ん? 168 00:10:27,280 --> 00:10:30,450 ならば なおさらです。 は? 169 00:10:30,450 --> 00:10:32,780 なは~ ダメです 王女殿下! 170 00:10:32,780 --> 00:10:34,950 冷静に 落ち着いてください! 171 00:10:34,950 --> 00:10:37,120 暴れないでください! 172 00:10:37,120 --> 00:10:39,120 何を言って! ご乱心! 173 00:10:39,120 --> 00:10:41,620 アニスフィア王女が ご乱心である! 174 00:10:41,620 --> 00:10:43,630 誰ぞ 誰ぞここに! 175 00:10:43,630 --> 00:10:46,460 は…? いつかこうなるとは 176 00:10:46,460 --> 00:10:51,070 思っていましたが~ やはり奇々怪々の危険人物! 177 00:10:51,070 --> 00:10:53,570 乱暴狼藉 放蕩三昧 178 00:10:53,570 --> 00:10:56,070 傍若無人に 跳梁跋扈! 179 00:10:56,070 --> 00:10:59,080 乱心王女 取り抑えて閉じ込めよ! 180 00:10:59,080 --> 00:11:02,380 誰が… 乱心したって…! 181 00:11:07,420 --> 00:11:09,750 ぬっ…! 182 00:11:09,750 --> 00:11:11,760 ぐあぁ~! 183 00:11:11,760 --> 00:11:14,760 があっ はっ 離せっ 離せ~! 184 00:11:14,760 --> 00:11:16,930 それは…。 ぐっ…! 185 00:11:16,930 --> 00:11:20,600 ぐぉっ! こっちのセリフだ~! 186 00:11:20,600 --> 00:11:23,100 ぎょえぇ~! 187 00:11:23,100 --> 00:11:26,270 ひっ ひぃ~! どっ ドラゴン!? 188 00:11:26,270 --> 00:11:28,940 (モーリッツ)なっ 何をしているぅ… ケホッ。 189 00:11:28,940 --> 00:11:32,440 早くこの バケモノ姫を取り押さえろぉ! 190 00:11:34,780 --> 00:11:37,610 おっ。 この…。 191 00:11:37,610 --> 00:11:39,710 バケモノめぇ~! 192 00:11:42,120 --> 00:11:44,620 (ユフィリア)んっ! 193 00:11:44,620 --> 00:11:48,290 ゆっ ユフィリアぁ~! 194 00:11:48,290 --> 00:11:50,730 アニス様! 離宮側の窓へ! 195 00:11:50,730 --> 00:11:52,730 んっ! チッ! 196 00:11:52,730 --> 00:11:54,730 あっ! 197 00:11:54,730 --> 00:11:56,730 (ティルティ)何よ 何よ? 198 00:11:56,730 --> 00:11:59,900 ずいぶん 楽しそうなことしてるじゃない? 199 00:11:59,900 --> 00:12:03,070 (手下たち)うお うわあぁ~! うわぁ~! 200 00:12:03,070 --> 00:12:05,740 あっ! ティルティ! 201 00:12:05,740 --> 00:12:09,410 ウフッ 反乱? 反乱なのかしら? 202 00:12:09,410 --> 00:12:12,920 それなら 相手は私がしてあげるからさ。 203 00:12:12,920 --> 00:12:17,090 もっと暴れなさいよ ねぇ! 204 00:12:17,090 --> 00:12:20,590 (貴族たち)うっ うわぁ~! 205 00:12:20,590 --> 00:12:23,090 なんて 鮮やかな複合魔法。 206 00:12:23,090 --> 00:12:27,760 うふふ 早く出ていかないと みんな縛っちゃうわよ。 207 00:12:27,760 --> 00:12:30,770 何やってるの バカティルティ。 208 00:12:30,770 --> 00:12:32,940 んっ そっちこそバカ。 209 00:12:32,940 --> 00:12:35,440 ここは私が 引き受けてやるって言ってんの。 210 00:12:37,440 --> 00:12:40,610 やりすぎないでよ。 あっ。 211 00:12:40,610 --> 00:12:42,610 ユフィ! はい! 212 00:12:48,450 --> 00:12:50,450 ウインドカッター! 213 00:12:52,560 --> 00:12:54,560 飛びます! お願い! 214 00:12:54,560 --> 00:13:01,230 ~ 215 00:13:01,230 --> 00:13:03,230 まったく…。 216 00:13:03,230 --> 00:13:06,570 うまくやりなさいよね バカ アニス。 217 00:13:06,570 --> 00:13:08,570 ん…。 218 00:13:08,570 --> 00:13:12,080 あら まだ立ってたの? あなた。 219 00:13:12,080 --> 00:13:14,080 うぅ…。 220 00:13:14,080 --> 00:13:17,080 お呼びじゃないんだけど。 221 00:13:17,080 --> 00:13:19,080 どいつもこいつも 222 00:13:19,080 --> 00:13:21,920 計画を台なしにしおって…。 223 00:13:21,920 --> 00:13:26,220 伝統をないがしろにする 小娘どもがあ! 224 00:13:28,420 --> 00:13:30,420 フフッ。 225 00:13:34,100 --> 00:13:36,100 ユフィ あそこ! 226 00:13:39,940 --> 00:13:41,940 はっ。 んっ。 227 00:13:46,110 --> 00:13:48,440 うくっ…。 228 00:13:48,440 --> 00:13:50,380 うっ うぅ…。 229 00:13:50,380 --> 00:13:52,550 んっ…! 230 00:13:52,550 --> 00:13:58,550 (風の音) 231 00:14:05,230 --> 00:14:07,230 ぐっ… がぁ…。 232 00:14:07,230 --> 00:14:10,570 んが があぁ~! 233 00:14:10,570 --> 00:14:12,570 はっ…。 234 00:14:14,570 --> 00:14:17,070 ハァ… ハァ… 235 00:14:17,070 --> 00:14:20,910 ハァハァ…。 236 00:14:20,910 --> 00:14:25,250 どうやっても 何をしても 237 00:14:25,250 --> 00:14:29,590 やはり 最後には立ちふさがるか。 238 00:14:29,590 --> 00:14:31,590 はっ…。 239 00:14:34,260 --> 00:14:36,590 姉上…。 240 00:14:36,590 --> 00:14:39,890 (風の音) 241 00:14:44,430 --> 00:14:46,440 これは いったい… 242 00:14:46,440 --> 00:14:48,440 どういうことなのですか? 243 00:14:48,440 --> 00:14:51,210 アルガルド様! 騒ぐな ユフィリア。 244 00:14:51,210 --> 00:14:53,210 んっ…。 245 00:14:55,710 --> 00:14:57,710 (イリア)アニス 様…。 246 00:14:57,710 --> 00:15:01,050 も 申し訳 あり ませ…。 247 00:15:01,050 --> 00:15:03,720 謝らないで レイニ。 248 00:15:03,720 --> 00:15:07,060 あっ わ た し…。 249 00:15:07,060 --> 00:15:10,730 しっかりしなさい 大丈夫よ 気を確かに持って。 250 00:15:10,730 --> 00:15:13,230 アル 様…。 251 00:15:13,230 --> 00:15:15,570 ま せき…。 252 00:15:15,570 --> 00:15:18,070 わかってる あとは任せて。 253 00:15:18,070 --> 00:15:20,370 ユフィ! んっ…。 254 00:15:27,410 --> 00:15:29,410 二人をよろしくね。 255 00:15:29,410 --> 00:15:33,080 はっ イリアはともかく レイニはもう…。 256 00:15:33,080 --> 00:15:36,250 レイニは ヴァンパイアだ 可能性はまだある。 257 00:15:36,250 --> 00:15:39,260 ですが 明らかに 魔石を抜き取られて。 258 00:15:39,260 --> 00:15:42,760 それでも手を尽くして お願い。 259 00:15:42,760 --> 00:15:45,260 ふっ…。 260 00:15:49,870 --> 00:15:51,870 話は済んだか? 261 00:15:51,870 --> 00:15:54,040 律儀に待っていてくれたんだね。 262 00:15:54,040 --> 00:15:56,710 待つことには 慣れている。 263 00:15:56,710 --> 00:15:59,880 この時を 何年も待っていたのだからな。 264 00:15:59,880 --> 00:16:02,050 魔法省の講演会は 265 00:16:02,050 --> 00:16:04,210 アルくんの差し金? 266 00:16:04,210 --> 00:16:07,380 フッ あれは モーリッツが言い出したことだろう。 267 00:16:07,380 --> 00:16:10,550 私を 離宮から引き離すためにね。 268 00:16:10,550 --> 00:16:13,720 魔法省の 後押しがあるということは 269 00:16:13,720 --> 00:16:16,730 長官のシャルトルーズ伯爵まで グルってことかな? 270 00:16:16,730 --> 00:16:20,400 さて な。 レイニに魅了されていたくせに… 271 00:16:20,400 --> 00:16:22,730 よくも 手にかけれたものね。 272 00:16:22,730 --> 00:16:25,400 無論 今も彼女のことは 273 00:16:25,400 --> 00:16:27,740 心の底から 好ましく思っている。 274 00:16:27,740 --> 00:16:30,070 で それが何か? 275 00:16:30,070 --> 00:16:32,410 はっ…。 276 00:16:32,410 --> 00:16:35,750 王族ならば 己の感情に振り回されて 277 00:16:35,750 --> 00:16:37,910 判断を誤ってはならない。 278 00:16:37,910 --> 00:16:40,250 私は そう叩き込まれてきた。 279 00:16:40,250 --> 00:16:43,090 唯一の 王位継承権者としてな。 280 00:16:43,090 --> 00:16:45,250 あっ… だからレイニから 281 00:16:45,250 --> 00:16:47,590 魔石を奪うことも ためらわないって? 282 00:16:47,590 --> 00:16:49,860 ああ 感情など二の次だ。 283 00:16:49,860 --> 00:16:51,860 ヴァンパイアになることが 284 00:16:51,860 --> 00:16:54,530 王族として 正しいとでも思っているの? 285 00:16:54,530 --> 00:16:56,700 あなたにだけは 言われたくないな。 286 00:16:56,700 --> 00:17:00,200 なんだ その背中にあるものは? 287 00:17:00,200 --> 00:17:03,370 あっ…。 魔石の取り込み方は違えど 288 00:17:03,370 --> 00:17:05,370 ヴァンパイアとドラゴン 289 00:17:05,370 --> 00:17:08,880 怪物の力を求めたのは どちらも同じではないか? 290 00:17:08,880 --> 00:17:11,210 私とアルくんじゃ 291 00:17:11,210 --> 00:17:13,220 立場が違う。 292 00:17:13,220 --> 00:17:15,220 ハッ ハッハハハ。 293 00:17:15,220 --> 00:17:19,060 そうだ あなたは王位継承権を あっさり捨てた王女で 294 00:17:19,060 --> 00:17:22,230 私は たった一人残された王太子だ! 295 00:17:22,230 --> 00:17:24,560 立場が違う! 296 00:17:24,560 --> 00:17:26,560 アルくん…。 297 00:17:26,560 --> 00:17:29,070 だから こうするしかなかった。 298 00:17:29,070 --> 00:17:31,900 私は 国を掌握するために 299 00:17:31,900 --> 00:17:34,740 ヴァンパイアの力を利用するのだ。 300 00:17:34,740 --> 00:17:36,740 国の掌握? 301 00:17:36,740 --> 00:17:39,580 なんで わざわざ そんなことしなくたって 302 00:17:39,580 --> 00:17:41,580 アルくんは 次の王だ! 303 00:17:41,580 --> 00:17:43,910 本気で言っているなら あなたは 304 00:17:43,910 --> 00:17:46,250 本当に何も見ていないのだな。 305 00:17:46,250 --> 00:17:48,920 私を 次期国王だと 306 00:17:48,920 --> 00:17:51,690 本心で認めている者が どれだけいる? 307 00:17:51,690 --> 00:17:54,520 耳にしたことがないとは 言わせない。 308 00:17:54,520 --> 00:17:58,360 「魔法の才能が アニスフィア王女にあったなら」 309 00:17:58,360 --> 00:18:00,700 という声を。 310 00:18:00,700 --> 00:18:02,700 誰もが姉上を認め 311 00:18:02,700 --> 00:18:05,200 嘲り 恐れている。 312 00:18:05,200 --> 00:18:08,700 あなたは 正真正銘のバケモノだよ。 313 00:18:08,700 --> 00:18:11,040 違う。 (アルガルド)ただの人では 314 00:18:11,040 --> 00:18:13,040 バケモノに追いつけない。 315 00:18:13,040 --> 00:18:15,380 ならば 変わり果てるしかないだろう。 316 00:18:15,380 --> 00:18:17,710 そこにしか 道がないのであれば! 317 00:18:17,710 --> 00:18:21,550 違う アルくんが望まれたのは そんな王様じゃない! 318 00:18:21,550 --> 00:18:24,390 人と人の つながりを大事にして 319 00:18:24,390 --> 00:18:26,720 みんなで手を取り合って 国を治める 320 00:18:26,720 --> 00:18:28,720 王になればいいじゃないか! 321 00:18:28,720 --> 00:18:31,230 それを飾りの王と 言わずしてなんと言う!? 322 00:18:31,230 --> 00:18:34,400 あっ…。 人と人とのつながり? 323 00:18:34,400 --> 00:18:36,400 手を取り合う? 324 00:18:36,400 --> 00:18:39,070 私は 俺は見てきたぞ! 325 00:18:39,070 --> 00:18:41,900 平民との間に わだかまる溝を! 326 00:18:41,900 --> 00:18:46,080 平民を人とも思わず 傲慢に振舞う貴族を! 327 00:18:46,080 --> 00:18:49,850 この国では 魔法がすべてだ! 328 00:18:49,850 --> 00:18:53,180 だから その歪みを ちゃんと変えるような王に! 329 00:18:53,180 --> 00:18:56,520 変わらぬさ 先代の王が 平民を讃えて 330 00:18:56,520 --> 00:18:58,520 貴族の位を授けようとしたとき 331 00:18:58,520 --> 00:19:01,520 何が起きた! 332 00:19:01,520 --> 00:19:05,360 反乱だ 大勢の貴族たちのな! 333 00:19:05,360 --> 00:19:08,860 父上やグランツ公が 鎮圧した今もなお 334 00:19:08,860 --> 00:19:11,530 その炎はくすぶっている! 335 00:19:11,530 --> 00:19:14,200 はっ…。 336 00:19:14,200 --> 00:19:16,210 この国は 病んでいる。 337 00:19:16,210 --> 00:19:19,540 ならば 絶対的な力で変えるしかない。 338 00:19:19,540 --> 00:19:22,880 変えられぬ常識を 打ち破るほどの力だ! 339 00:19:22,880 --> 00:19:25,210 だが 340 00:19:25,210 --> 00:19:27,720 俺には 無理だった。 341 00:19:27,720 --> 00:19:30,550 アル くん? 342 00:19:30,550 --> 00:19:33,720 姉上とは比べようもない 凡愚だ。 343 00:19:33,720 --> 00:19:36,890 何にも秀でず 何もできない。 344 00:19:36,890 --> 00:19:39,230 どれほど努力を重ねても 345 00:19:39,230 --> 00:19:42,900 「努力すれば手が届く」 程度のことしかできない。 346 00:19:42,900 --> 00:19:47,400 だから 力を求めたって言うの? 無理やり奪ってまで。 347 00:19:47,400 --> 00:19:51,570 必要な力だ 誤った国を正すために。 348 00:19:51,570 --> 00:19:56,080 そして あなたには 口を出す一切の権利がない。 349 00:19:56,080 --> 00:19:59,080 アニスフィア・ウィン・パレッティア。 350 00:19:59,080 --> 00:20:01,420 第一王女のあなたは 351 00:20:01,420 --> 00:20:04,250 その名に刻まれた 責任を放棄した。 352 00:20:04,250 --> 00:20:06,590 はっ…。 これは あなたが 353 00:20:06,590 --> 00:20:08,590 選ばなかった未来だ。 354 00:20:08,590 --> 00:20:10,590 バケモノがかくも簡単に 捨てたものならば 355 00:20:10,590 --> 00:20:14,260 凡愚の俺が 血反吐を吐いて拾ったとて 356 00:20:14,260 --> 00:20:16,270 なんの文句がある? 357 00:20:16,270 --> 00:20:19,100 アルくん ひとつ聞かせて。 358 00:20:19,100 --> 00:20:21,440 君にとって魔法って何? 359 00:20:21,440 --> 00:20:23,940 呪いだよ 姉上。 360 00:20:25,940 --> 00:20:28,610 魔法も王家の血も 361 00:20:28,610 --> 00:20:30,610 王子という身分も 362 00:20:30,610 --> 00:20:32,780 すべて 俺にとって呪いだ。 363 00:20:32,780 --> 00:20:36,950 俺という人を 空虚にするものだ。 364 00:20:36,950 --> 00:20:39,290 そっか…。 365 00:20:39,290 --> 00:20:42,290 いいでしょう 「アルガルド」。 366 00:20:42,290 --> 00:20:44,630 あなたが立っている場所は 367 00:20:44,630 --> 00:20:47,130 確かに 私が捨てたものなのでしょうね。 368 00:20:47,130 --> 00:20:50,070 ですが 認めるわけにはいきません。 369 00:20:50,070 --> 00:20:54,240 私が捨てた未来を あなたが拾うのだと言うならば 370 00:20:54,240 --> 00:20:57,910 私は あなたの捨てた 「今」をこそ拾いましょう。 371 00:20:57,910 --> 00:21:01,080 人を傷つけ 踏みにじる。 372 00:21:01,080 --> 00:21:03,410 「人でなし」の王が治める国に 373 00:21:03,410 --> 00:21:05,410 民の幸福はありません。 374 00:21:05,410 --> 00:21:07,920 力なき王に 治められる民よりも 375 00:21:07,920 --> 00:21:09,920 不幸な者などない! 376 00:21:09,920 --> 00:21:12,240 力? 滑稽なことを言いますね。 377 00:21:12,240 --> 00:21:15,580 よもや 私と 「同じ土俵」で勝てると 378 00:21:15,580 --> 00:21:18,240 自惚れているのですか? 379 00:21:18,240 --> 00:21:21,750 貴様ぁ~! 380 00:21:21,750 --> 00:21:23,920 力が すべてだと言うのなら 381 00:21:23,920 --> 00:21:25,920 私を下してみせなさい! 382 00:21:25,920 --> 00:21:28,420 俺の前に立ちはだかる権利を 383 00:21:28,420 --> 00:21:30,920 あなたは 持っていないと言ったはずだ! 384 00:21:30,920 --> 00:21:33,930 いいえ とち狂った弟を止める。 385 00:21:33,930 --> 00:21:36,100 それは 姉としての権利です! 386 00:21:36,100 --> 00:21:39,430 今さら 世迷い言をっ! 387 00:21:39,430 --> 00:21:43,440 ええ 本当に 今さらですね…。 388 00:21:43,440 --> 00:21:45,440 あっ…。 でもね 389 00:21:45,440 --> 00:21:47,610 魔法は 明日への祈りと 390 00:21:47,610 --> 00:21:52,050 みんなの幸せを願うもので できているんだよ アルくん。 391 00:21:52,050 --> 00:21:54,050 姉上…。 392 00:21:54,050 --> 00:21:56,880 構えなさい アルガルド。 393 00:21:56,880 --> 00:22:00,880 あなたの定義を 否定します。 んっ!