1 00:00:01,001 --> 00:00:03,003 (大星明照)っと…。 2 00:00:03,003 --> 00:00:05,005 《…とか言って 3 00:00:05,005 --> 00:00:07,007 本当は問題だらけだ》 4 00:00:07,007 --> 00:00:10,010 《やらなくちゃならないことが山積み》 5 00:00:10,010 --> 00:00:13,013 《どれから手を付ければ効率的なんだろう…》 6 00:00:13,013 --> 00:00:16,016 《あー 頭が回んねえ…》 7 00:00:16,016 --> 00:00:20,020 くっそ… なんて時間の無駄だ。 (ドアの開閉音) 8 00:00:20,020 --> 00:00:24,024 《彩羽 また勝手に…》 (物音) 9 00:00:24,024 --> 00:00:26,026 えっ…? 10 00:00:27,027 --> 00:00:31,031 何やってんだよ 彩羽。 11 00:00:32,032 --> 00:00:34,034 (小日向彩羽)センパイ。 12 00:00:37,037 --> 00:00:39,039 もう起きてきて 大丈夫なんですか? 13 00:00:39,039 --> 00:00:42,042 ああ なんとかな。 14 00:00:42,042 --> 00:00:44,044 それは よかったです。 15 00:00:44,044 --> 00:00:47,047 早退したって聞いて 心配したんですよ? 16 00:00:47,047 --> 00:00:49,049 でも 無理はしないでください。 17 00:00:50,050 --> 00:00:52,052 《どうしちまったんだ? こいつ》 18 00:00:52,052 --> 00:00:55,055 《なぜ 俺んちで優等生モードなんだ?》 19 00:00:55,055 --> 00:00:57,057 《何をたくらんでる?》 20 00:00:57,057 --> 00:01:01,061 あっ! 何もしませんよ。 大丈夫です。 21 00:01:01,061 --> 00:01:04,064 もうすぐできるので それまで寝て待っててください。 22 00:01:04,064 --> 00:01:06,066 あ… ああ…。 23 00:01:07,067 --> 00:01:13,073 ♪♪~ 24 00:02:37,575 --> 00:02:40,160 (ノック) 25 00:02:41,829 --> 00:02:44,164 消化に良いものを 作ってみました。 26 00:02:44,164 --> 00:02:46,166 食べられそうですか? 27 00:02:46,166 --> 00:02:48,168 あ… ああ。 28 00:02:49,169 --> 00:02:51,171 私が食べさせてあげますから。 29 00:02:51,171 --> 00:02:55,175 いや そこまでしてもらわなくても 大丈夫だから。 30 00:02:55,175 --> 00:02:57,177 いいえ。 そこまでさせてください。 31 00:02:57,177 --> 00:03:01,181 病に伏せるセンパイを介抱するのは 後輩の役目です。 32 00:03:01,181 --> 00:03:03,183 そんな大げさな。 33 00:03:03,183 --> 00:03:06,186 大げさなんかじゃありません。 34 00:03:06,186 --> 00:03:09,189 普段のセンパイなら 早退なんて絶対にしませんよね。 35 00:03:09,189 --> 00:03:14,194 体は資本だからって 体調管理は万全にしているはずです。 36 00:03:14,194 --> 00:03:17,197 まあ 確かに…。 37 00:03:17,197 --> 00:03:21,201 センパイは 自分でも気づけないほどに 疲れていたんだと思います。 38 00:03:21,201 --> 00:03:24,204 まあ… そうかもしれん。 はい。 39 00:03:24,204 --> 00:03:29,209 だから センパイが元気になるように 手助けさせてください。 40 00:03:29,209 --> 00:03:31,211 いつも たくさんお世話になっていますから。 41 00:03:31,211 --> 00:03:34,214 こんな時くらい 私を頼ってください。 42 00:03:34,214 --> 00:03:36,216 お… おう…。 43 00:03:36,216 --> 00:03:38,218 フーッ フーッ。 44 00:03:38,218 --> 00:03:42,222 お… おい。 そのままだと やけどしちゃいますから。 45 00:03:42,222 --> 00:03:45,225 はい センパイ。 あーん。 46 00:03:45,225 --> 00:03:49,229 《なんだ? このクソ恥ずかしいイベントは》 47 00:03:49,229 --> 00:03:52,232 フフッ。 気にしなくていいんですよ。 48 00:03:52,232 --> 00:03:55,235 看病されることは 恥ずかしいことなんかじゃないんですから。 49 00:03:55,235 --> 00:03:57,237 《まるで別人だ》 50 00:03:58,238 --> 00:04:00,240 んっ! うまい。 51 00:04:00,240 --> 00:04:02,242 フフッ。 それは よかったです。 52 00:04:03,243 --> 00:04:05,245 ご… ごちそうさまでした。 53 00:04:05,245 --> 00:04:07,247 お粗末さまです。 54 00:04:07,247 --> 00:04:10,250 あっ。 ほら センパイ。 えっ…? 55 00:04:11,251 --> 00:04:15,255 あ… ああ… すまん。 いいんです。 56 00:04:15,255 --> 00:04:18,258 私も好きでやってることですしね。 57 00:04:18,258 --> 00:04:21,261 他に何か してほしいことはありますか? 58 00:04:21,261 --> 00:04:24,264 いや… 大丈夫だ。 ありがとう。 59 00:04:24,264 --> 00:04:26,266 そうですか。 60 00:04:26,266 --> 00:04:30,270 じゃあ あまり長居しても センパイの邪魔になってしまうでしょうし… 61 00:04:30,270 --> 00:04:32,272 後片付けをしたら帰ります。 62 00:04:33,273 --> 00:04:35,275 ゆっくり休んでくださいね。 63 00:04:36,276 --> 00:04:39,279 (足音) 64 00:04:39,279 --> 00:04:43,283 (物音) 65 00:04:45,285 --> 00:04:47,287 なーんちゃって! 66 00:04:47,287 --> 00:04:49,289 素直に帰ると思いましたかあーっ!? 67 00:04:50,290 --> 00:04:52,292 (ドアの閉まる音) 68 00:04:52,292 --> 00:04:54,294 (携帯電話の振動音) んんっ!? 69 00:04:55,295 --> 00:04:57,297 《なんのつもりだ?》 70 00:05:00,801 --> 00:05:02,803 (彩羽の声)「もう二度と ウザ絡みしてあげませんから!」 71 00:05:02,803 --> 00:05:04,805 「バーカ バーカ!」 72 00:05:04,805 --> 00:05:08,809 《安心と信頼のウザ文章…》 73 00:05:08,809 --> 00:05:12,813 《はっ…! これは まさか 真白と正反対のムーブ?》 74 00:05:12,813 --> 00:05:15,816 《真白は メッセで甘々なのに 75 00:05:15,816 --> 00:05:17,818 現実では辛辣》 76 00:05:17,818 --> 00:05:20,821 《彩羽は 現実で甘々なのに 77 00:05:20,821 --> 00:05:23,824 メッセでは辛辣》 78 00:05:23,824 --> 00:05:25,826 《共通して言えることがあるとすれば 79 00:05:25,826 --> 00:05:29,830 何が理由で そうなっているのか わからんってことだけだ》 80 00:05:29,830 --> 00:05:32,833 《これは… どうしたもんかな…》 81 00:05:32,833 --> 00:05:34,835 (携帯電話の振動音) んっ? 82 00:05:34,835 --> 00:05:36,837 んっ? 83 00:05:36,837 --> 00:05:38,839 (電話)よう オズ。 どうした? 84 00:05:38,839 --> 00:05:43,844 (小日向乙馬)アキが困ってる気配を察して 電話したんだけど 調子はどう? 85 00:05:43,844 --> 00:05:46,847 (電話)察しがいいな。 (乙馬)実は アキの心拍数を 86 00:05:46,847 --> 00:05:50,851 24時間モニタリングするシステムを 開発したんだ。 87 00:05:50,851 --> 00:05:54,855 マジで…? さすがに それは ドン引きなんだが…。 88 00:05:54,855 --> 00:05:57,858 (電話)(乙馬)アハハ。 冗談に決まってるでしょ。 89 00:05:57,858 --> 00:06:01,862 お前なら実現しかねないから 冗談に聞こえないんだよなあ。 90 00:06:02,863 --> 00:06:06,867 まあ ホントのところは さっき 彩羽が家に帰ってきてね 91 00:06:06,867 --> 00:06:09,870 ただいまも言わずに 部屋に引きこもっちゃったから 92 00:06:09,870 --> 00:06:11,872 かなり機嫌悪そうだなって。 93 00:06:11,872 --> 00:06:13,874 …何かあったんでしょ? 94 00:06:13,874 --> 00:06:17,878 そういうことか。 まあ ちょっとな…。 95 00:06:17,878 --> 00:06:19,880 《…待てよ》 96 00:06:19,880 --> 00:06:22,883 《告白の件 真白の気持ちを考えれば 97 00:06:22,883 --> 00:06:26,887 いくらオズといえども 話すのは はばかられるな…》 98 00:06:26,887 --> 00:06:30,891 (電話)(乙馬)アハッ その長考。 言えない事情があるんだね? 99 00:06:30,891 --> 00:06:33,894 察しのいいお前は 最高の友達だよ。 100 00:06:34,895 --> 00:06:37,898 アキの性格は よく知ってるつもりだからね。 101 00:06:37,898 --> 00:06:40,901 オーケー。 僕からは聞かないよ。 102 00:06:40,901 --> 00:06:44,905 でも 手助けもできなくなるけど 一人で大丈夫? 103 00:06:44,905 --> 00:06:49,910 ああ… これは さすがに 自分でケリつけなきゃいけないことだから。 104 00:06:49,910 --> 00:06:53,914 (電話)それより 巻貝なまこ先生のシナリオなんだが…。 105 00:06:53,914 --> 00:06:55,916 (乙馬)ああ… どうしようね あれ。 106 00:06:55,916 --> 00:06:59,920 今からグループメッセで ボツの知らせを送ろうと思ってる。 107 00:06:59,920 --> 00:07:01,922 …心苦しいけどな。 108 00:07:02,923 --> 00:07:06,927 (電話)けど 先生から 「つまらないって言うけど それ アキの主観だろ?」と 109 00:07:06,927 --> 00:07:08,929 返されることを想定して…。 110 00:07:08,929 --> 00:07:11,932 うん わかった。 先生が食い下がったら 111 00:07:11,932 --> 00:07:15,936 僕もアキと似た感想を持ったと 書き込めばいいんだね。 112 00:07:15,936 --> 00:07:17,938 助かる。 (電話)(乙馬)了解。 113 00:07:17,938 --> 00:07:20,941 (電話)あと 体 大事にね。 サンキュー。 114 00:07:21,942 --> 00:07:24,945 《いまだ問題は 一つも解決していないが 115 00:07:24,945 --> 00:07:27,948 一気呵成の大逆転だ》 116 00:07:27,948 --> 00:07:31,952 《彩羽のおかゆのおかげで 嘘みたいに熱も引いた気がする》 117 00:07:31,952 --> 00:07:33,954 《たまったタスクを片付けるか》 118 00:07:39,960 --> 00:07:43,964 《昨日 アホみたいに寝たおかげで 朝から頭の回転は絶好調だ》 119 00:07:43,964 --> 00:07:45,966 《午前中に ノルマは難なく終了》 120 00:07:46,967 --> 00:07:48,969 《今日の放課後には 121 00:07:48,969 --> 00:07:50,971 彩羽の音声収録ができる》 122 00:07:51,972 --> 00:07:53,974 《…相変わらずウザいな》 123 00:07:56,977 --> 00:07:58,979 《体調を心配した だけなのに…》 124 00:07:58,979 --> 00:08:01,982 《音井さんの地雷 どこにあるのかわからん》 125 00:08:06,987 --> 00:08:08,989 (着信音) 126 00:08:11,992 --> 00:08:13,994 …ああ 頼む。 127 00:08:13,994 --> 00:08:16,997 ナイス演技を期待してるぞ。 128 00:08:16,997 --> 00:08:18,999 はあ…。 んっ? 129 00:08:20,000 --> 00:08:22,002 《…えっ?》 130 00:08:22,002 --> 00:08:26,006 《趣味の小説でも書いてるのかな…?》 131 00:08:26,006 --> 00:08:28,008 《今は 風邪でロスした分 132 00:08:28,008 --> 00:08:31,011 5階同盟を最優先させている》 133 00:08:31,011 --> 00:08:35,015 《けど 面と向かって 返事を伝えるのが筋だよな…》 134 00:08:35,015 --> 00:08:38,018 《このまま会話できない状態が続くなら 135 00:08:38,018 --> 00:08:41,021 メッセでの回答も視野に入れないと いけないかもしれない…》 136 00:08:43,023 --> 00:08:45,025 (影石 菫)大星くん。 んっ? 137 00:08:45,025 --> 00:08:47,027 影石先生…。 138 00:08:48,028 --> 00:08:50,030 何か用ですか? 139 00:08:50,030 --> 00:08:53,033 今日は 指導されるような心当たりは ないんですけど…。 140 00:08:53,033 --> 00:08:56,036 (菫)熱は もう平気? えっ? ええ まあ。 141 00:08:56,036 --> 00:09:00,040 どうにか…。 そう。 それは よかったわ。 142 00:09:00,040 --> 00:09:02,042 じゃあ 行きましょう。 行くって どこに? 143 00:09:02,042 --> 00:09:05,045 (菫)何も聞かずに ついてきてちょうだい。 144 00:09:05,045 --> 00:09:07,047 約束でしょう? 145 00:09:07,047 --> 00:09:09,049 約束…? 146 00:09:09,049 --> 00:09:12,052 すみません。 じゃあ また今度にしてください。 147 00:09:12,052 --> 00:09:15,055 …ああ わかりました。 148 00:09:15,055 --> 00:09:18,058 くだらない話だったら許しませんよ? 149 00:09:18,058 --> 00:09:21,061 大切なことよ。 何せ… 150 00:09:21,061 --> 00:09:24,064 私の今後の人生に関わる相談なんだから。 151 00:09:24,064 --> 00:09:26,066 なっ…!? 152 00:09:30,070 --> 00:09:32,072 (菫)明照様ーっ!! 153 00:09:32,072 --> 00:09:34,074 うちの演劇部を助けてくださいーっ!! 154 00:09:34,074 --> 00:09:36,076 …はっ? 155 00:09:36,076 --> 00:09:40,080 (菫)私が演劇部の顧問をしている話は したわよね? 156 00:09:40,080 --> 00:09:44,084 ああ。 ホームルームで初めて知ったけどな。 157 00:09:44,084 --> 00:09:49,089 実は 次の全国高等学校演劇フェスの地区予選で 158 00:09:49,089 --> 00:09:53,093 県大会進出を果たせなかったら廃部って 159 00:09:53,093 --> 00:09:56,096 校長から最後通牒を 突きつけられてしまったの! 160 00:09:56,096 --> 00:10:00,100 「目標は上位入賞」とか 大口たたいてなかったか? 161 00:10:00,100 --> 00:10:02,102 まあ 別にいいんじゃないか? 162 00:10:02,102 --> 00:10:05,105 ぶっちゃけ 顔出さなくていいなら 好都合だろう? 163 00:10:05,105 --> 00:10:07,107 それが そうもいかないのよ。 164 00:10:07,107 --> 00:10:11,111 実は 今の演劇部の部長 翠ちゃんがやっててね。 165 00:10:11,111 --> 00:10:14,114 翠ちゃん? あれ? 言ったことなかったっけ? 166 00:10:14,114 --> 00:10:18,118 私の妹よ。 影石翠。 167 00:10:18,118 --> 00:10:21,121 んー…? 影石… 翠…。 168 00:10:21,121 --> 00:10:26,126 スペシャルキュートな妹だけど いくら明照様でも あげないからね? 169 00:10:26,126 --> 00:10:28,128 いや いらん。 170 00:10:28,128 --> 00:10:31,131 (菫)翠ちゃん すっごく真面目で しっかりした子でねえ~ 171 00:10:31,131 --> 00:10:36,136 「かっこいいお姉ちゃんの言うことなら」って なんでも聞いてくれるいい子で~。 172 00:10:36,136 --> 00:10:40,140 練習指導も雑務も 私の代わりに 顧問の仕事を全部やってくれるから 173 00:10:40,140 --> 00:10:42,142 めっちゃラクなのよ~! 174 00:10:42,142 --> 00:10:44,144 ただの名義貸しじゃねえか。 175 00:10:44,144 --> 00:10:46,146 別にいいじゃない。 176 00:10:46,146 --> 00:10:49,149 そのおかげで 『黒山羊』のイラスト描けるんだから。 177 00:10:49,149 --> 00:10:53,153 まあ そうだけどさ。 でも 演劇部が廃部になると 178 00:10:53,153 --> 00:10:58,158 産休に入る教師に代わって 女テニの顧問にさせられるのよーっ!! 179 00:10:58,158 --> 00:11:00,160 テニス部なんて 嫌―っ!! 180 00:11:00,160 --> 00:11:03,163 この学校の女テニ やたら強くて 181 00:11:03,163 --> 00:11:07,167 練習時間も長いし 朝昼晩 平日も休日もお構いなしに 練習 練習 練習! 182 00:11:07,167 --> 00:11:11,171 翠ちゃんいないから なんやかんや けむに巻いてサボることもできないし 183 00:11:11,171 --> 00:11:15,175 顧問になんてなったら 絵を描く時間がなくなっちゃう~!! 184 00:11:15,175 --> 00:11:17,177 あれ? そもそも どうして 185 00:11:17,177 --> 00:11:21,181 強豪テニス部の 顧問の話なんて 下りてきたんだ? 186 00:11:21,181 --> 00:11:23,266 あんた まさか…。 187 00:11:23,266 --> 00:11:25,185 (菫)仕方なかったのよーっ!! おい やめろ! 鼻水が付く! 188 00:11:25,185 --> 00:11:28,188 つい出来心でえ~っ! 189 00:11:28,188 --> 00:11:32,192 (校長先生)影石先生は スポーツも得意そうですよね。 190 00:11:32,192 --> 00:11:35,195 誰に向かって口を利いてるの? 191 00:11:35,195 --> 00:11:39,199 このアスリート顔負けの 引き締まった肉体が見えないのかしら? 192 00:11:39,199 --> 00:11:41,201 ハハハハ…。 193 00:11:41,201 --> 00:11:43,203 …って言っちゃったの。 194 00:11:43,203 --> 00:11:45,205 校長相手にも そんな調子なのかよ! 195 00:11:45,205 --> 00:11:48,208 あんた本当に しょうもねえな! 196 00:11:48,208 --> 00:11:52,212 だって だって だってえ! スポーツもできないガリ勉だって思われたら 197 00:11:52,212 --> 00:11:56,216 他の教師に なめられて 職員室でいじめられちゃうじゃない! 198 00:11:56,216 --> 00:12:00,220 はあ…。 ったく 自分を偽るから そうなるんだよ。 199 00:12:00,220 --> 00:12:04,224 《確かに 俺たちにとっても 不利益がありそうだ》 200 00:12:04,224 --> 00:12:06,226 あー もう! 201 00:12:06,226 --> 00:12:11,231 けど こればっかりは 演劇部の連中が自力で どうにかするしかないんじゃないか? 202 00:12:11,231 --> 00:12:13,233 なんとかなるレベルなら 203 00:12:13,233 --> 00:12:16,236 締め切り守って 貸しを作ってまで お願いしてないわよ! 204 00:12:16,236 --> 00:12:19,239 それは 貸しじゃなくて 当然のことだからな。 205 00:12:19,239 --> 00:12:24,244 協力しなきゃ 女テニの顧問決定で イラストの締め切りを守れなくなるわよ!? 206 00:12:24,244 --> 00:12:26,246 今までだって 守れてねえだろ。 207 00:12:27,247 --> 00:12:32,252 とにかく 一度でいいから 昼休みの練習風景を見ていって。 208 00:12:32,252 --> 00:12:35,255 はあ…。 仕方ねえな。 209 00:12:35,255 --> 00:12:37,257 えっ!? やったあ! 神! 神! 210 00:12:37,257 --> 00:12:41,261 で その演劇部の昼練習ってのは どこでやってるんだ? 211 00:12:41,261 --> 00:12:45,265 (菫)この特別教室棟4階 一番奥の空き教室。 212 00:12:45,265 --> 00:12:49,269 「呪われた教室」と呼ばれ 誰も近づかない場所こそ 213 00:12:49,269 --> 00:12:51,271 我が演劇部の活動場所なのよ。 214 00:12:53,273 --> 00:12:57,277 (影石 翠)ワン ツー はい! ワン ツー スリー フォー! 215 00:12:57,277 --> 00:13:00,280 はい そこまで! (部員たち)ふうー…。 216 00:13:00,280 --> 00:13:02,282 (翠)次は発声練習! 217 00:13:03,283 --> 00:13:07,287 どう? あれが妹の翠ちゃんよ。 ん~…。 218 00:13:07,287 --> 00:13:11,291 あっ 思い出した。 学年首席の奴だ。 219 00:13:11,291 --> 00:13:15,295 《入学してから今の今まで 全教科100点満点を取り続け 220 00:13:15,295 --> 00:13:18,298 一度たりとも 首位の座を明け渡したことがない 221 00:13:18,298 --> 00:13:21,301 秀才の中の秀才…》 222 00:13:21,301 --> 00:13:25,305 成績を保ちながら さらに リーダーとして 演劇部を引っ張っているのか…。 223 00:13:25,305 --> 00:13:29,309 ええ。 勉強も部活も完璧たれ。 224 00:13:29,309 --> 00:13:31,311 それが あの子の信念よ。 225 00:13:31,311 --> 00:13:35,315 すげえな。 DNA鑑定したほうがいいんじゃないか? 226 00:13:35,315 --> 00:13:37,317 血の繋がりを疑わないでくれる!? 227 00:13:38,318 --> 00:13:42,322 《むしろ あんなに しっかりしてる部長が 率いてるなら 228 00:13:42,322 --> 00:13:44,324 何も心配いらないんじゃないか?》 229 00:13:44,324 --> 00:13:46,326 はい 基礎練習 終わり! 230 00:13:46,785 --> 00:13:50,330 (翠)じゃあ 本番想定の練習いくよ! (部員たち)はい! 231 00:13:55,835 --> 00:13:59,839 《へえ~。 音響も照明もセットしてあるのか…》 232 00:13:59,839 --> 00:14:01,841 (翠)みんな 準備オーケー? (部員たち)はい! 233 00:14:01,841 --> 00:14:04,844 (翠)じゃあ 今日は 一幕 二場のシーンから! 234 00:14:04,844 --> 00:14:13,853 ♪♪~ 235 00:14:13,853 --> 00:14:19,859 君は~ ただ目で見るだけで 観察ということをしない~。 236 00:14:19,859 --> 00:14:22,862 (部員たち)しない しな~い。 237 00:14:22,862 --> 00:14:26,866 (翠)見るのと観察するのでは 大違いなんだよー。 238 00:14:26,866 --> 00:14:28,868 わかるかいーっ? 239 00:14:28,868 --> 00:14:30,870 《…棒読み?》 240 00:14:30,870 --> 00:14:32,872 (山田)エントロピー!! 241 00:14:32,872 --> 00:14:34,874 (部員)原子か~…。 (部員)電子…。 242 00:14:34,874 --> 00:14:36,876 (部員)エントロピー! (部員)カリウム…。 243 00:14:36,876 --> 00:14:38,878 (部員)電子…。 (部員)カリウム…。 244 00:14:38,878 --> 00:14:40,880 E=mc!! 245 00:14:40,880 --> 00:14:42,882 (ドラ) 246 00:14:42,882 --> 00:14:44,884 《なんで ここでドラ?》 247 00:14:44,884 --> 00:14:47,887 (翠)相対性りろーん!! 248 00:14:47,887 --> 00:14:50,890 アイン! シュタイン! アイン! シュタイーン! 249 00:14:50,890 --> 00:14:52,892 アインシュタイン! 250 00:14:52,892 --> 00:14:54,894 《聞き取れないだろ》 251 00:14:54,894 --> 00:14:57,897 (部員たち)動け点P! 動け点P! 動け点P! 252 00:14:58,898 --> 00:15:02,902 (翠)粒子をゼロ次元の点ではなく 253 00:15:02,902 --> 00:15:06,906 1次一元の弦としてえ~ 254 00:15:06,906 --> 00:15:09,909 扱う~っ!! 255 00:15:09,909 --> 00:15:13,913 ♪♪~ 256 00:15:13,913 --> 00:15:15,915 (翠)はい! 257 00:15:15,915 --> 00:15:17,917 (拍手と歓声) 258 00:15:17,917 --> 00:15:19,919 おい… なんだ? 259 00:15:19,919 --> 00:15:22,922 てっきりミュージカルかと思ってたら いきなりシュールになって 260 00:15:22,922 --> 00:15:25,925 最後は何ナチュラルに 宇宙出してんだよ。 261 00:15:25,925 --> 00:15:27,927 脚本 ぶっ壊れてるじゃねえか。 262 00:15:27,927 --> 00:15:30,930 おわかりいただけたかしら。 263 00:15:30,930 --> 00:15:33,933 これは やばいですね。 でしょう? 264 00:15:33,933 --> 00:15:36,936 う~ん… 今日の出来は… 265 00:15:36,936 --> 00:15:38,938 80点くらいね! 266 00:15:39,939 --> 00:15:41,941 頭沸いてるのか!? (翠)えっ!? 267 00:15:41,941 --> 00:15:43,943 はあ…。 (部員たち)うわあ…! 268 00:15:43,943 --> 00:15:46,946 むっ!? なんですか? あなた。 269 00:15:46,946 --> 00:15:48,948 いきなり現れて 失礼じゃないですか! 270 00:15:48,948 --> 00:15:52,952 あんなひどい劇 見せられて 80点とか言われたら 271 00:15:52,952 --> 00:15:54,954 ツッコみたくもなるだろ。 272 00:15:54,954 --> 00:15:56,956 小学生の学芸会のほうがマシなレベルだぞ。 273 00:15:56,956 --> 00:15:59,959 なっ… なっ! そこまでひどくありません! 274 00:15:59,959 --> 00:16:05,965 はっ! 確かに 最近ちょっと 成長が頭打ちしてきて 伸び悩んでますけど。 275 00:16:05,965 --> 00:16:07,967 いや 伸びしろしかないだろ。 276 00:16:07,967 --> 00:16:10,970 《むむむ… なんなの? この男》 277 00:16:10,970 --> 00:16:12,972 《…って えっ!?》 278 00:16:12,972 --> 00:16:14,974 あれ? 菫お姉…!? 279 00:16:14,974 --> 00:16:19,979 影石先生 来てくれたんですね! 280 00:16:19,979 --> 00:16:24,984 ええ。 翠や演劇部のみんなが しっかり鍛錬しているか見に来たの。 281 00:16:24,984 --> 00:16:26,986 エヘヘ…。 最近 おね… 282 00:16:26,986 --> 00:16:30,990 先生が部活を見てくれることが増えて 嬉しいです! ねっ! 283 00:16:30,990 --> 00:16:32,992 (部員たち)はい! 284 00:16:32,992 --> 00:16:36,996 自主性を尊ぶとは言ったものの さすがに 大会が近いもの。 285 00:16:36,996 --> 00:16:38,998 私も気合が入っているのよ。 286 00:16:38,998 --> 00:16:44,003 あなたたちを勝たせてこそ 顧問の責務を果たしているといえるもの。 287 00:16:44,003 --> 00:16:46,005 影石先生…! 288 00:16:46,005 --> 00:16:48,007 (山田)さすがです! (岸田)かっこいい! 289 00:16:48,007 --> 00:16:50,009 (桑原)素敵です! 290 00:16:50,009 --> 00:16:53,012 (翠)ところで 影石先生。 この失礼な人は? 291 00:16:53,012 --> 00:16:57,016 そうそう 2年の大星明照くんよ。 292 00:16:57,016 --> 00:17:00,019 彼に演劇部の見学をしてもらいたくてね。 293 00:17:00,019 --> 00:17:05,024 見学? この前 言ってた 大会に向けた補強要員ですか? 294 00:17:05,024 --> 00:17:09,028 前にも言いましたが この6人で演劇部は ベストメンバーなんです! 295 00:17:09,028 --> 00:17:11,030 新しい人なんて…。 296 00:17:11,030 --> 00:17:14,033 違うわ。 彼は この演劇部を成功に導いてくれる 297 00:17:14,033 --> 00:17:16,035 スーパープロデューサーよ。 298 00:17:16,035 --> 00:17:19,038 スーパープロデューサー!? 299 00:17:19,038 --> 00:17:23,042 《おい コラ クソダサい形容詞を 頭に付けるな。 うさんくさいだろう!》 300 00:17:23,042 --> 00:17:26,045 (翠)こ… この人に 演劇の何がわかるっていうんですか!? 301 00:17:26,045 --> 00:17:31,050 こんな どう見ても普通っていうか なんの特徴もない平凡な感じの人に! 302 00:17:31,050 --> 00:17:34,053 《お前も なかなか いい性格してんな》 303 00:17:34,053 --> 00:17:36,055 落ち着いて聞きなさい 翠。 304 00:17:36,055 --> 00:17:41,060 確かに パッと見は 頼りにならない 平凡なフツメン 一般人だし 305 00:17:41,060 --> 00:17:45,064 寛容さのかけらもない 非人道的なドS鬼畜野郎だけど…。 306 00:17:45,064 --> 00:17:48,067 《どさくさ紛れに 悪口 楽しんでるだろ?》 307 00:17:48,067 --> 00:17:51,070 プロデューサーとしての腕は確かよ。 308 00:17:51,070 --> 00:17:56,075 きっと あなたたちの劇を 一段階上の領域に押し上げてくれるわ。 309 00:17:56,075 --> 00:18:00,079 おね… 影石先生が言うなら 信用できるのかもしれないけど…。 310 00:18:00,079 --> 00:18:04,083 プロデュースの実績 何かあるんですか? 311 00:18:04,083 --> 00:18:06,085 (菫)フッ… いい質問ね。 312 00:18:08,087 --> 00:18:10,089 《おい どう切り抜けるつもりだ?》 313 00:18:10,089 --> 00:18:12,091 (菫)はー…。 「は」? 314 00:18:12,091 --> 00:18:16,095 ハ… ハリウッドで 大ヒット映画を いくつもプロデュースしてるのが 315 00:18:16,095 --> 00:18:18,097 この大星くんなのよ!! 316 00:18:18,097 --> 00:18:20,099 (明照・翠)はあ―っ!? 317 00:18:20,099 --> 00:18:23,102 ハリウッドって あのハリウッド!? 318 00:18:24,103 --> 00:18:27,106 もしかして 大星くんって 天才なの!? 319 00:18:27,106 --> 00:18:29,108 《よかった。 バカだった》 320 00:18:30,109 --> 00:18:34,113 いや まあ…。 そんな大したものじゃないんだが…。 321 00:18:34,113 --> 00:18:38,117 あんたらの改善点を挙げるくらいなら できる… かな? 322 00:18:38,117 --> 00:18:41,120 (渡辺)なんか よくわかんないけど すごいんだね。 323 00:18:41,120 --> 00:18:46,125 (桑原)影石先生が連れてきた人だもん 本物の敏腕プロデューサーに決まってるよ! 324 00:18:46,125 --> 00:18:48,127 (山田)よく考えたら なんの特徴もない顔なところとか 325 00:18:48,127 --> 00:18:50,129 すごく本物っぽい! 326 00:18:50,129 --> 00:18:52,131 (永井)敏腕プロデューサーで イケメンだったら 327 00:18:52,131 --> 00:18:55,134 逆に嘘っぽいもんね! (岸田)確かに! 328 00:18:55,134 --> 00:18:57,136 ねえ やったよ 翠部長! 329 00:18:57,136 --> 00:19:02,141 この人に導いてもらえば 私たち 全国だって夢じゃないよ! 330 00:19:02,141 --> 00:19:06,145 でも 私たちの劇をバカにした人に 頭を下げるなんて…。 331 00:19:06,145 --> 00:19:11,150 それに あなた! おね… 影石先生とは どういう関係なの!? 332 00:19:11,150 --> 00:19:13,152 んっ? 関係? 333 00:19:13,152 --> 00:19:15,154 エ… エ… エ… 334 00:19:15,154 --> 00:19:18,157 エッチな関係じゃないよね!? 《おい コラ》 335 00:19:18,157 --> 00:19:20,159 ちょっ…! 翠!? 336 00:19:20,159 --> 00:19:22,161 (翠)だって ハリウッドのプロデューサーなんでしょ? 337 00:19:22,161 --> 00:19:25,164 わ… わ… 私 知ってるんだから! 338 00:19:25,164 --> 00:19:27,166 そういう人たちって 339 00:19:27,166 --> 00:19:31,170 い… いやらしいことして 仕事を取るんだよね!? 340 00:19:31,170 --> 00:19:35,174 菫お姉ちゃんに手を出したら 許さないんだからーっ!! 341 00:19:35,174 --> 00:19:37,176 《ハリウッドに謝れ!》 342 00:19:37,176 --> 00:19:39,178 そんな変な関係はねえよ! 343 00:19:39,178 --> 00:19:41,180 というか 俺がこの生き物に 344 00:19:41,180 --> 00:19:43,182 欲情する理由がないだろ。 345 00:19:43,182 --> 00:19:45,184 (翠)あるでしょ! お姉ちゃん セクシーだし 346 00:19:45,184 --> 00:19:47,186 胸もボンッで 347 00:19:47,186 --> 00:19:49,188 脚も細いし! 348 00:19:49,188 --> 00:19:52,191 「お姉ちゃん」呼びになってるぞ。 あっ…! 349 00:19:52,191 --> 00:19:56,195 とにかく! 妙な言いがかりをつけられる いわれはない。 350 00:19:56,195 --> 00:19:58,197 帰る。 (菫)えっ!? 351 00:20:03,202 --> 00:20:06,205 (菫)ねえ なんで帰っちゃうの? 352 00:20:06,205 --> 00:20:08,207 協力してくれるんじゃなかったの? 353 00:20:08,207 --> 00:20:11,210 改善点を挙げるのが可能だとは言ったが 354 00:20:11,210 --> 00:20:14,213 プロデュースすると了承した覚えはない。 355 00:20:14,213 --> 00:20:19,218 つうか 部長が協力を求めてないんだから その時点で交渉決裂だろ。 356 00:20:19,218 --> 00:20:22,221 待って! 私が説得するから! 357 00:20:22,221 --> 00:20:27,226 大体 俺が多少アドバイスしたくらいで どうにかなるレベルじゃねえよ。 358 00:20:28,227 --> 00:20:32,231 5階同盟のノウハウをうまく使えば 解決できないかしら? 359 00:20:32,231 --> 00:20:36,235 ほら シナリオも演出も音響も そろってるでしょ? 360 00:20:36,235 --> 00:20:39,238 肝心の役者のノウハウが教えられませんよ。 361 00:20:39,238 --> 00:20:41,240 それは そうだけど…。 362 00:20:41,240 --> 00:20:44,243 《正直なところ 演劇のノウハウはある》 363 00:20:44,243 --> 00:20:47,246 《彩羽に指導を頼めばいいだけの話だ》 364 00:20:47,246 --> 00:20:50,249 《けど 紫式部先生ですら 365 00:20:50,249 --> 00:20:53,252 実は 彩羽が声優をしていることを 知らないのだから… 366 00:20:53,252 --> 00:20:55,254 その手は使えない》 367 00:20:55,254 --> 00:20:59,258 とにかく この話は なかったことに。 (菫)えっ!? 368 00:20:59,258 --> 00:21:02,261 ただでさえ 5階同盟は問題山積みなんです。 369 00:21:02,261 --> 00:21:05,264 正直 よそのトラブルに構ってる暇はない。 370 00:21:05,264 --> 00:21:09,268 そんなあ! 私が女子テニス部の顧問になって 371 00:21:09,268 --> 00:21:12,271 イラストが描けなくなっても いいっていうの!? 372 00:21:12,271 --> 00:21:16,275 いいわけないだろ! 女テニの面倒見ながら イラストも描け! 373 00:21:16,275 --> 00:21:19,278 1日48時間働けば可能だろっ!! 374 00:21:19,278 --> 00:21:22,281 ブラックすぎ~っ!! うう…。 375 00:21:22,281 --> 00:21:26,285 顧問なら まずは自分だけで どうにかすることを考えろ。 376 00:21:26,285 --> 00:21:28,287 俺は行く。 ええっ!? 377 00:21:28,287 --> 00:21:30,289 そんなあ―っ!! 378 00:21:30,289 --> 00:21:34,293 《まったく… 今は それどころじゃないってのに》 379 00:21:34,293 --> 00:21:36,295 《演劇… か》 380 00:21:36,295 --> 00:21:39,298 《あいつなら 舞台だってこなせるだろう》 381 00:21:39,298 --> 00:21:45,304 《けど どんなに才能があっても 絶対に表舞台に立つことはできない》 382 00:21:45,304 --> 00:21:48,307 《歯がゆいな… まったく…》 383 00:21:50,309 --> 00:21:58,317 ♪♪~