1 00:00:01,902 --> 00:00:04,404 (キーフリー)君は観察力が鋭いんだね。 2 00:00:04,404 --> 00:00:07,741 物事をよく見てるのかな? (タータ)あっ…! 3 00:00:07,741 --> 00:00:10,244 《タータ:この前の強い光…。 4 00:00:10,244 --> 00:00:13,080 キーフリーさんなら何か…》 5 00:00:13,080 --> 00:00:16,750 あの キーフリーさん。 6 00:00:16,750 --> 00:00:20,554 俺 あなたに 聞きたいことがあるんです。 7 00:00:25,926 --> 00:00:28,262 それは…。 んっ…。 8 00:00:28,262 --> 00:00:30,597 うれしいな~! えっ!? 9 00:00:30,597 --> 00:00:33,100 僕でよければ 何でも聞いてくれ! あっ…。 10 00:00:33,100 --> 00:00:36,103 魔法についての質問なら 大歓迎だよ! えぇ…。 11 00:00:36,103 --> 00:00:39,273 さぁ タータくん! 何が知りたい? 12 00:00:39,273 --> 00:00:41,608 《えぇ~っ! 13 00:00:41,608 --> 00:00:44,111 そういう質問じゃないって 言いにくい…。 14 00:00:44,111 --> 00:00:46,613 キラキラしてて言いにくい…!》 んっ? 15 00:00:46,613 --> 00:00:48,615 (院長)あの…。 (2人)あっ! 16 00:00:48,615 --> 00:00:52,452 先ほどの方? どうぞ中へ。 17 00:00:52,452 --> 00:00:54,454 (話し声) 18 00:00:56,623 --> 00:01:00,827 疲労と睡眠不足からくる 風邪ですね。 19 00:01:03,063 --> 00:01:06,400 しばらくの間 眠れてなかったようです。 20 00:01:06,400 --> 00:01:10,070 睡眠と栄養を ちゃんととれば大丈夫。 21 00:01:10,070 --> 00:01:13,907 今夜は念のため こちらで休ませましょう。 22 00:01:13,907 --> 00:01:16,410 ありがとうございます。 23 00:01:16,410 --> 00:01:19,579 まったく…。 魔法使いが➨ 24 00:01:19,579 --> 00:01:22,916 どのような厳しい修行を 積むのか知りませんが➨ 25 00:01:22,916 --> 00:01:24,918 まだ子どもですよ。 (ドアの開く音) 26 00:01:24,918 --> 00:01:29,923 周りの大人がちゃんと 気にかけてあげてくださいね。 27 00:01:29,923 --> 00:01:32,926 はぁ…。 (ドアの閉まる音) 28 00:01:32,926 --> 00:01:35,596 んっ。 そのとおりだ。 29 00:01:35,596 --> 00:01:38,265 ごめんね ココ。 30 00:01:38,265 --> 00:01:40,267 あっ…。 31 00:01:43,270 --> 00:01:46,573 すぅ… ふ~っ。 32 00:01:50,611 --> 00:01:52,779 あ… あっ! 33 00:01:52,779 --> 00:01:58,785 (ココ)ハァ… フゥ… ハァ… フッ…。 34 00:01:58,785 --> 00:02:01,555 これで少しは 楽になるといいけど…。 35 00:02:01,555 --> 00:02:06,059 きついなら倒れるまで 無理することないのに…。 36 00:02:06,059 --> 00:02:08,729 体も心も行動も➨ 37 00:02:08,729 --> 00:02:12,566 自分の思いどおりに ならないときはあるよ。 38 00:02:12,566 --> 00:02:17,237 ココは最近まで 魔法使いの 何もかもを知らなかったんだ。 39 00:02:17,237 --> 00:02:22,409 明るく振る舞っていても 内心 不安でいっぱいだったんだろう。 40 00:02:22,409 --> 00:02:24,411 あっ…。 41 00:02:24,411 --> 00:02:27,748 《知らなかった…? 42 00:02:27,748 --> 00:02:31,585 うわさの 「知らざる者」!? まさか コイツが…?》 43 00:02:31,585 --> 00:02:33,587 タータくん。 あっ。 44 00:02:33,587 --> 00:02:36,423 何か僕に聞きたいことが あるようだったけど➨ 45 00:02:36,423 --> 00:02:39,092 また今度でいいかな? 46 00:02:39,092 --> 00:02:41,428 やっぱり 今はちょっと…。 47 00:02:41,428 --> 00:02:43,930 あっ…。 あ~…。 48 00:02:43,930 --> 00:02:45,932 んっ…。 49 00:02:45,932 --> 00:02:50,103 わかりました。 気にしないでください。 50 00:02:50,103 --> 00:02:52,939 んっ! あっ! (鐘の音) 51 00:02:52,939 --> 00:02:54,941 じゃあ俺 帰ります。 (鐘の音) 52 00:02:54,941 --> 00:02:57,611 ありがとう 気をつけて。 (鐘の音) 53 00:02:57,611 --> 00:02:59,780 (鐘の音) 54 00:02:59,780 --> 00:03:01,882 ハッ ハッ ハッ…。 55 00:03:01,882 --> 00:03:05,552 ハァ ハァ ハァ…。 56 00:03:05,552 --> 00:03:10,891 ハァ… ハァ… ハァ…。 57 00:03:10,891 --> 00:03:12,893 《あのとき➨ 58 00:03:12,893 --> 00:03:17,397 一瞬 凍るような視線を 感じた気がしたんだけど…。 59 00:03:17,397 --> 00:03:21,702 俺の勘違いだったのかな》 60 00:03:31,912 --> 00:03:36,750 ダメダメ! この船は 魔法使いしか乗れないよ。 61 00:03:36,750 --> 00:03:39,753 あの島の者なら とんがり帽子はどうした? 62 00:03:39,753 --> 00:03:43,423 魔法使いの証しを持たない者は 通せないよ。 63 00:03:43,423 --> 00:03:45,926 あります ここに。 64 00:03:45,926 --> 00:03:49,596 えっ? あれ? ない! 65 00:03:49,596 --> 00:03:52,432 あん? 俺 今朝も渡って…。 66 00:03:52,432 --> 00:03:55,936 知るか! そうやって 潜り込もうとするクソガキは➨ 67 00:03:55,936 --> 00:03:58,438 たくさんいるんだ! いっ… ハァ ハァ…。 68 00:03:58,438 --> 00:04:01,241 あっ こら! 待て~! 69 00:04:03,210 --> 00:04:07,214 《帽子がないと帰れない。 見つけなきゃ…!》 70 00:04:07,214 --> 00:04:10,383 (医者)呼吸も 落ち着いてきましたね。 71 00:04:10,383 --> 00:04:12,552 すぅ…。 72 00:04:12,552 --> 00:04:16,556 このまま寝ていれば 回復すると思います。 73 00:04:16,556 --> 00:04:18,892 よかった…。 74 00:04:18,892 --> 00:04:21,728 それにしても この辺りだけ➨ 75 00:04:21,728 --> 00:04:24,231 空気がひんやりしていて心地いい。 76 00:04:24,231 --> 00:04:28,568 魔法はすごいですねぇ。 お医者様もすごいですよ。 77 00:04:28,568 --> 00:04:32,072 魔法で病気は治せないので これくらいしか。 78 00:04:32,072 --> 00:04:35,242 しかし 回復の助けには なるでしょう? 79 00:04:35,242 --> 00:04:38,445 我々にも使えたら よかったのですが…。 80 00:04:41,414 --> 00:04:44,751 そうですね…。 (足音) 81 00:04:44,751 --> 00:04:48,588 お医者さんいるかい!? 北の酒場でボヤ騒ぎだ! 82 00:04:48,588 --> 00:04:50,590 (ざわめき) 83 00:04:50,590 --> 00:04:52,926 ケガ人を助けようにも 酔っ払いだらけで➨ 84 00:04:52,926 --> 00:04:56,429 動かせねえもんで… ほぉえ~。 85 00:04:56,429 --> 00:05:00,367 ハッ! アンタ 魔法使い!? それに水使いか! あっ。 86 00:05:00,367 --> 00:05:02,369 ちょうどいい! あっ…! 87 00:05:02,369 --> 00:05:04,371 アンタも来て 消火を手伝ってくれ! あぁ…。 88 00:05:04,371 --> 00:05:06,873 魔法使いは 困ってる市民の味方だろ!? 89 00:05:06,873 --> 00:05:08,875 ちょ ちょっと! 90 00:05:08,875 --> 00:05:11,378 ダメですよ! ここを離れるわけには…。 91 00:05:11,378 --> 00:05:13,380 大丈夫ですよ。 (2人)あっ! 92 00:05:13,380 --> 00:05:17,884 行ってあげてください。 魔法使いのお仕事ですから。 93 00:05:17,884 --> 00:05:20,053 んっ…。 94 00:05:20,053 --> 00:05:22,556 わかった。 すぐ戻るから➨ 95 00:05:22,556 --> 00:05:26,226 ゆっくり休んでるんだよ。 ハァ… うん。 96 00:05:26,226 --> 00:05:28,895 それでは向かいましょう。 (医者)ありがとうございます。 97 00:05:28,895 --> 00:05:31,898 被害はどれくらいですか? (男)出たときはまだ➨ 98 00:05:31,898 --> 00:05:34,067 火が小さかったが 急がねえと どうだか…。 99 00:05:34,067 --> 00:05:37,070 んっ…。 100 00:05:37,070 --> 00:05:39,739 《強がっちゃった。 101 00:05:39,739 --> 00:05:45,579 本当は 一人になるの ちょっと怖い…》 102 00:05:45,579 --> 00:05:48,582 (タータ)ハァ ハァ ハァ ハァ…。 103 00:05:48,582 --> 00:05:51,918 《さんざん捜したけど どこにもなかった。 104 00:05:51,918 --> 00:05:54,421 あとはここくらいしか…》 (医者)向かいましょう! 105 00:05:54,421 --> 00:05:57,591 あっ…。 106 00:05:57,591 --> 00:06:00,594 失礼しま~す。 107 00:06:05,699 --> 00:06:08,535 (ドアの開く音) 108 00:06:08,535 --> 00:06:10,937 あっ…。 あっ! 109 00:06:14,040 --> 00:06:17,210 俺の帽子…。 あっ! 110 00:06:17,210 --> 00:06:19,379 あった! 111 00:06:19,379 --> 00:06:24,484 はぁ~ よかった。 これで帰れる。 112 00:06:29,222 --> 00:06:31,725 うぅ…。 あっ! 113 00:06:31,725 --> 00:06:34,561 《うなされてる?》 うぅ…。 あっ! 114 00:06:34,561 --> 00:06:38,064 うっ… うぅ…。 お… おい。 アンタ大丈夫か? 115 00:06:38,064 --> 00:06:40,066 ハァ…。 ハッ! 116 00:06:40,066 --> 00:06:42,902 タータ くん…? 117 00:06:42,902 --> 00:06:46,239 あっ…! ビックリしたよ。 118 00:06:46,239 --> 00:06:50,410 どうしてこ… ゴホゴホッ…。 平気か? 119 00:06:50,410 --> 00:06:53,747 さっきより きつそうだな…。 120 00:06:53,747 --> 00:06:57,083 誰か… 誰かいないのか? 121 00:06:57,083 --> 00:07:01,187 お医者様がいないはずないだろ。 キーフリーさんは? 122 00:07:01,187 --> 00:07:05,191 先生たちは北で火事があって…。 えっ! 123 00:07:05,191 --> 00:07:08,028 だからさっき人が外に…。 124 00:07:08,028 --> 00:07:10,530 どうしよう いつ戻るんだ? 125 00:07:10,530 --> 00:07:12,866 呼びにいったほうがいいかも…。 126 00:07:12,866 --> 00:07:17,037 (せきこみ) 127 00:07:17,037 --> 00:07:19,039 とりあえず何か…。 128 00:07:19,039 --> 00:07:22,709 熱冷ましの薬をのんだほうがいい。 129 00:07:22,709 --> 00:07:26,046 いたわり草 覚えてるか? この間のやつ。 130 00:07:26,046 --> 00:07:29,382 あれ 熱とか せき止めに効くんだ。 131 00:07:29,382 --> 00:07:33,553 きっと手の届く所に… あっ。 132 00:07:33,553 --> 00:07:38,391 すぅ… ハァ…。 133 00:07:38,391 --> 00:07:42,062 んっ…。 134 00:07:42,062 --> 00:07:44,898 《ラベルが… ない…! 135 00:07:44,898 --> 00:07:48,234 ウソだろ!? 薬はラベル付けとけよ! 136 00:07:48,234 --> 00:07:50,236 間違えたらヤバいだろ! 137 00:07:50,236 --> 00:07:52,739 どうして…》 あっ! 138 00:07:52,739 --> 00:07:55,575 《ちょっとずつ 濃さが違う気がする。 139 00:07:55,575 --> 00:08:01,014 他の人は色が違うから 判別できるのか?》 140 00:08:01,014 --> 00:08:04,684 はぁ… またこれだよ…。 141 00:08:04,684 --> 00:08:07,687 みんながみんな 同じ世界を見てて➨ 142 00:08:07,687 --> 00:08:11,191 当たり前だと思ってるんだから…。 143 00:08:11,191 --> 00:08:16,363 ⸨銀彩症じゃ染め粉を使った 複雑な魔法は無理だな。 144 00:08:16,363 --> 00:08:19,699 魔材屋としても 半人前にしかなるまいよ。 145 00:08:19,699 --> 00:08:24,371 子どものうちはよくてもねぇ…。 ペン削りが上手で助かったな。 146 00:08:24,371 --> 00:08:26,539 (帽子の落ちる音) 147 00:08:26,539 --> 00:08:30,710 人にはできることと できないことがあるんだから。 148 00:08:30,710 --> 00:08:34,381 できることだけやればいいのさ⸩ 149 00:08:34,381 --> 00:08:36,716 クッソ…。 150 00:08:36,716 --> 00:08:40,220 《魔染めの材料には 薬草もよく使われる。 151 00:08:40,220 --> 00:08:43,890 種類さえわかれば 効果も全部覚えてるのに…。 152 00:08:43,890 --> 00:08:46,393 肝心なときに何もできない。 153 00:08:46,393 --> 00:08:50,897 すべてが… 銀色の この世界では…。 154 00:08:50,897 --> 00:08:53,700 可能性だって 見えやしないんだ…》 155 00:08:56,569 --> 00:09:00,840 あっ! タータ くん…? 156 00:09:00,840 --> 00:09:05,178 あ… 悪い 俺 役立たずで。 157 00:09:05,178 --> 00:09:09,682 苦しいのは アンタのほうだよな。 コホッ コホッ! 158 00:09:09,682 --> 00:09:11,851 すぅ…。 あっ。 159 00:09:11,851 --> 00:09:15,355 そうだ 水分。 160 00:09:15,355 --> 00:09:17,690 水 飲むだろ? 161 00:09:17,690 --> 00:09:22,362 ほら これ。 ハァ…。 162 00:09:22,362 --> 00:09:25,198 ハァ… ありがとう…。 163 00:09:25,198 --> 00:09:28,201 んっ…。 あっ。 164 00:09:28,201 --> 00:09:30,703 《浮水滴…。 165 00:09:30,703 --> 00:09:32,705 そういやこれって➨ 166 00:09:32,705 --> 00:09:36,209 じいちゃんが魔墨を作るときに いつも使ってる。 167 00:09:36,209 --> 00:09:40,547 そうか! これなら 液体と薬を分離できる。 168 00:09:40,547 --> 00:09:43,383 薬を溶かしている水を 取り除けば➨ 169 00:09:43,383 --> 00:09:47,387 混ざってるものがわかるかも! 170 00:09:47,387 --> 00:09:50,223 いたわり草は粉末薬だ。 171 00:09:50,223 --> 00:09:52,392 乾燥させて すり潰す。 172 00:09:52,392 --> 00:09:55,562 だから粉状のものを探せば…!》 173 00:09:55,562 --> 00:09:59,399 結晶化するやつは違う。 174 00:09:59,399 --> 00:10:04,404 月明かりに透かして 発光するやつも…。 175 00:10:04,404 --> 00:10:08,241 液体が減るだけのやつも違う…。 176 00:10:08,241 --> 00:10:15,415 匂いはそんなに特徴がないから きついのは外すとして…。 177 00:10:15,415 --> 00:10:17,517 これであと…。 178 00:10:19,752 --> 00:10:22,922 あっ…。 んっ…。 179 00:10:22,922 --> 00:10:26,259 あと3本…! 180 00:10:26,259 --> 00:10:29,429 クソッ クソッ ここまではできたのに。 181 00:10:29,429 --> 00:10:33,266 ここまで… ここまでは…。 182 00:10:33,266 --> 00:10:36,970 ここまで… か…。 183 00:10:40,440 --> 00:10:43,109 ごめん ココ。 184 00:10:43,109 --> 00:10:47,780 頑張ったんだけど 俺にはやっぱり無理みたいだ。 185 00:10:47,780 --> 00:10:49,949 あっ…。 186 00:10:49,949 --> 00:10:53,286 どうして何かできるって 思っちゃったんだろう。 187 00:10:53,286 --> 00:10:58,591 俺にはできないって わかってたはずなのに…。 188 00:11:01,561 --> 00:11:04,898 そんなことないよ。 あっ。 189 00:11:04,898 --> 00:11:09,068 できないことを できるようにするために➨ 190 00:11:09,068 --> 00:11:13,239 助けてくれるのが魔法だよ! 191 00:11:13,239 --> 00:11:15,909 あっ…。 魔墨とペンある? 192 00:11:15,909 --> 00:11:20,013 あっ! も… 持ってる。 まだ彫りかけのやつが。 193 00:11:25,251 --> 00:11:31,558 ハァ… ハァ… ハァ…。 194 00:11:35,428 --> 00:11:37,931 ハッ! あっ! 195 00:11:40,934 --> 00:11:44,237 大丈夫か? うん…。 196 00:11:46,272 --> 00:11:48,775 なんの魔法を描いてるんだ? 197 00:11:48,775 --> 00:11:52,278 それを使えば アンタは楽になるのか? 198 00:11:52,278 --> 00:11:54,280 ううん。 199 00:11:54,280 --> 00:11:57,784 私じゃない。 私だけじゃない。 200 00:11:57,784 --> 00:12:03,890 タータくんと私 2人とも助けてくれる魔法だよ。 201 00:12:03,890 --> 00:12:08,895 えっ… 俺も…? 202 00:12:08,895 --> 00:12:14,400 俺のことも助けてくれる魔法って いったいどんな魔法なんだ? 203 00:12:14,400 --> 00:12:17,570 フッ… これは 「大地の紋」。 204 00:12:17,570 --> 00:12:21,574 トンネルを造ったり 岩を崩して砂にしたり➨ 205 00:12:21,574 --> 00:12:24,744 何度も助けてくれた魔法なの。 206 00:12:24,744 --> 00:12:27,413 どうしてそれを今? 207 00:12:27,413 --> 00:12:30,583 「矢が変われば魔法も変わる」。 208 00:12:30,583 --> 00:12:34,420 破砕の矢を いつもと 「逆さま」に描くの。 209 00:12:34,420 --> 00:12:39,592 本来は 形を粉々にできる魔法だから…。 210 00:12:39,592 --> 00:12:42,762 その 「逆さま」は…。 211 00:12:42,762 --> 00:12:46,599 砂状のものに 形を与える魔法になる! 212 00:12:46,599 --> 00:12:48,601 うん。 213 00:12:48,601 --> 00:12:51,938 だから タータくんなら…。 214 00:12:51,938 --> 00:12:55,274 本当の形をたくさん知ってる タータくんなら…。 215 00:12:55,274 --> 00:12:58,111 あっ。 ハァッ! 覚えたことのすべてから…。 216 00:12:58,111 --> 00:13:01,814 答えを導いてくれるはず…! 217 00:13:04,550 --> 00:13:07,220 あれ? うん? 218 00:13:07,220 --> 00:13:10,223 弱ってると本当ダメだね。 219 00:13:10,223 --> 00:13:13,893 ヘロンヘロンで ブレブレ…。 なぁ これ…。 220 00:13:13,893 --> 00:13:17,063 同じ形で きれいに描けばいいんだよな? 221 00:13:17,063 --> 00:13:20,900 で… できれば もっとバランスよく…。 222 00:13:20,900 --> 00:13:25,405 描くのはともかく バランスを見るのは得意だ。 223 00:13:25,405 --> 00:13:28,241 いつも似たことやってるから。 224 00:13:28,241 --> 00:13:31,444 あっ…。 (削る音) 225 00:13:35,415 --> 00:13:38,584 ハァッ…。 226 00:13:38,584 --> 00:13:41,921 なぁ この矢なんだけど。 あっ。 227 00:13:41,921 --> 00:13:46,592 上と下だけじゃなくて 右と左にも描いていいか? 228 00:13:46,592 --> 00:13:51,264 立体はさ いろんな角度から 作り込まなきゃいけないんだ。 229 00:13:51,264 --> 00:13:53,433 このままだと 「漏れ」があって➨ 230 00:13:53,433 --> 00:13:56,436 その部分の形成が 甘くなるんだと思う。 231 00:13:56,436 --> 00:13:59,105 だから… って ごめん! 232 00:13:59,105 --> 00:14:01,207 アンタの魔法 勝手に変えて…。 233 00:14:01,207 --> 00:14:04,877 ううん いいの。 基礎魔法だし。 あっ…。 234 00:14:04,877 --> 00:14:06,879 それに…。 んっ? 235 00:14:06,879 --> 00:14:09,549 タータくんの工夫で結果を変えたら➨ 236 00:14:09,549 --> 00:14:12,952 それはもう タータくんの魔法だよ。 237 00:14:16,222 --> 00:14:18,224 試してみて。 238 00:14:18,224 --> 00:14:20,893 うん やってみる。 239 00:14:20,893 --> 00:14:53,760 ♬~ 240 00:14:53,760 --> 00:14:56,095 んっ…。 241 00:14:56,095 --> 00:15:04,804 ♬~ 242 00:15:15,214 --> 00:15:17,917 ハァッ…! 243 00:15:21,888 --> 00:15:23,890 できた…。 244 00:15:25,892 --> 00:15:29,562 できた 一瞬だけどできた! 245 00:15:29,562 --> 00:15:33,065 できたよ 俺! やったぁ… ゴホッゴホゲホ…! 246 00:15:33,065 --> 00:15:35,234 あ~ ごめん! 薬だよな。 247 00:15:35,234 --> 00:15:37,236 っと あっぶね~。 248 00:15:37,236 --> 00:15:40,573 これ全部 いたわり草じゃ なかったのか。 249 00:15:40,573 --> 00:15:44,777 この中にあると思い込んでた。 よし! 250 00:15:47,413 --> 00:15:50,249 俺 この魔法で 薬草室を探してくるよ。 251 00:15:50,249 --> 00:15:52,585 この魔法なら見つけられる! 252 00:15:52,585 --> 00:15:54,921 (ドアの開閉音) 253 00:15:54,921 --> 00:16:05,198 ♬~ 254 00:16:05,198 --> 00:16:07,900 《ちょっとだけ うちみたいだ》 255 00:16:12,705 --> 00:16:15,041 《とげの樹。 256 00:16:15,041 --> 00:16:17,877 風車花。 海いばら。 257 00:16:17,877 --> 00:16:21,214 眠り柳に雨蜂の巣…。 258 00:16:21,214 --> 00:16:24,717 知ってる… どの形も…》 259 00:16:24,717 --> 00:16:27,720 本で覚えたやつと同じだ。 260 00:16:27,720 --> 00:16:30,223 すごい…! 261 00:16:30,223 --> 00:16:32,558 《魔法陣をかざすたび➨ 262 00:16:32,558 --> 00:16:36,229 世界に焦点が合っていくみたいだ。 263 00:16:36,229 --> 00:16:42,401 覚えたことのすべてが 俺に答えを教えてくれる。 264 00:16:42,401 --> 00:16:45,238 できるようになることが 増えるのは➨ 265 00:16:45,238 --> 00:16:51,077 こんなに… こんなにも…》 266 00:16:51,077 --> 00:16:53,779 見つけた…。 267 00:16:55,915 --> 00:16:58,417 いたわり草はこれだ! (はなをすする音) 268 00:16:58,417 --> 00:17:00,519 早く持っていってやんねえと。 (ドアの開く音) 269 00:17:00,519 --> 00:17:04,357 (院長)こら あなた! そこで何をしているのです! 270 00:17:04,357 --> 00:17:06,359 あっ…。 271 00:17:06,359 --> 00:17:10,530 誰もいないと思ったって? そんなわけありません。 272 00:17:10,530 --> 00:17:14,200 病院を完全に 空にするはずがないでしょう! 273 00:17:14,200 --> 00:17:19,205 それに薬にラベルがないのも 勝手にいじらせないためです。 274 00:17:19,205 --> 00:17:23,709 与えてはいけない薬をのませて いたかもしれないんですよ。 275 00:17:23,709 --> 00:17:26,879 ごめんなさい… 俺 慌ててて…。 276 00:17:26,879 --> 00:17:30,883 お友達を心配する気持ちは 立派ですが。 あっ。 277 00:17:30,883 --> 00:17:33,886 薬は毒にもなるんですから。 278 00:17:33,886 --> 00:17:37,056 正しい知識を身に付けなければ。 279 00:17:37,056 --> 00:17:41,394 まぁ この場合は いたわり草で正解ですが…。 280 00:17:41,394 --> 00:17:43,896 あなた薬草に詳しいの? 281 00:17:43,896 --> 00:17:48,401 医療の道に興味が? えっ あっ いや 俺は…。 282 00:17:48,401 --> 00:17:50,903 あら その帽子。 283 00:17:50,903 --> 00:17:54,707 魔法使いの見習いさんだったのね。 284 00:17:57,910 --> 00:18:00,012 ハァッ…。 285 00:18:00,012 --> 00:18:03,015 (医者)ケガ人は 一とおり運び終わりました。 286 00:18:03,015 --> 00:18:08,020 それは何よりです。 応援ありがとうございました。 287 00:18:08,020 --> 00:18:10,022 火も落ち着いてきたので➨ 288 00:18:10,022 --> 00:18:12,858 この場を任せても 大丈夫でしょうか。 289 00:18:12,858 --> 00:18:14,860 弟子が心配で。 290 00:18:14,860 --> 00:18:17,196 おいおい どこ行くんだ!? 291 00:18:17,196 --> 00:18:20,199 現場の片づけが まだ残ってるじゃねえか! 292 00:18:20,199 --> 00:18:24,870 魔法使いなんざ パパッと魔法使って いつも楽してんだろ? 293 00:18:24,870 --> 00:18:28,040 こういうときには 率先して働いてもらわにゃぁ! 294 00:18:28,040 --> 00:18:30,710 頼んだよ! にいちゃん。 えっと…。 295 00:18:30,710 --> 00:18:33,879 そんなに楽では ないんですけどね…。 296 00:18:33,879 --> 00:18:37,883 「知らざる者」にはわからんさ。 んっ…。 297 00:18:37,883 --> 00:18:41,387 気にせず行ってください。 ここは私と弟子で。 298 00:18:41,387 --> 00:18:44,190 ありがとうございます。 あっ。 299 00:18:48,394 --> 00:18:53,232 《楽でも簡単でもないさ。 ちっとも。 300 00:18:53,232 --> 00:18:58,571 でなければみんな 悩んだり苦しんだりするものか》 301 00:18:58,571 --> 00:19:03,175 (ドアの開く音) 302 00:19:03,175 --> 00:19:05,678 (2人の寝息) 303 00:19:05,678 --> 00:19:07,680 あっ…。 (2人の寝息) 304 00:19:07,680 --> 00:19:12,685 (2人の寝息) 305 00:19:12,685 --> 00:19:14,687 んっ んん…。 306 00:19:19,358 --> 00:19:21,694 ん~っ 息がしやすい。 307 00:19:21,694 --> 00:19:23,696 よかった。 308 00:19:23,696 --> 00:19:28,034 薬が効いたのかな。 ありがとう タータくん! 309 00:19:28,034 --> 00:19:30,536 いやぁ…。 んっ? 310 00:19:30,536 --> 00:19:34,040 俺こそ 助けられたっていうか…。 311 00:19:34,040 --> 00:19:36,042 んっ? 312 00:19:36,042 --> 00:19:41,380 あっ… ヒヒッ 魔法使いってすごいな。 313 00:19:41,380 --> 00:19:46,052 あっ… フフッ。 魔法使いってすごいよね。 314 00:19:46,052 --> 00:19:49,555 (鐘の音) 315 00:19:49,555 --> 00:19:53,559 (ノルノア)心配したんじゃぞ。 夜になっても帰らんから。 316 00:19:53,559 --> 00:19:55,728 (タータ)ごめん じいちゃん。 317 00:19:55,728 --> 00:19:58,898 (ノルノア)知らせてくれて ありがとうな キーフリー。 318 00:19:58,898 --> 00:20:01,567 いや 困ったときは お互いさまですから。 319 00:20:01,567 --> 00:20:03,903 ひっ。 あっ そうだ。 あの 俺➨ 320 00:20:03,903 --> 00:20:08,574 この間 うちで見た光のことを 聞きたかったんですけど…。 321 00:20:08,574 --> 00:20:10,910 (2人)光? 322 00:20:10,910 --> 00:20:13,913 んっ? やっぱいいです。 323 00:20:13,913 --> 00:20:19,251 お主も無理をし過ぎるからな 体に気をつけるんじゃぞ。 324 00:20:19,251 --> 00:20:22,755 《俺の思い違いだったのかも…。 325 00:20:22,755 --> 00:20:25,591 もう一度 自分で 調べ直してみよう➨ 326 00:20:25,591 --> 00:20:27,593 あの強い光のこと》 327 00:20:27,593 --> 00:20:29,595 (ノルノア)タータ。 あっ。 328 00:20:29,595 --> 00:20:31,764 船が出るぞ。 あっ。 329 00:20:31,764 --> 00:20:35,601 先生 すみません お待たせしました。 330 00:20:35,601 --> 00:20:37,603 ⚟船が出ま~す! 331 00:20:43,943 --> 00:20:46,278 タータくん! 332 00:20:46,278 --> 00:20:48,280 またね! 333 00:20:54,453 --> 00:20:57,957 じゃあ 僕らも帰ろう。 はい! 334 00:21:01,560 --> 00:21:03,763 んっ…! 335 00:21:06,899 --> 00:21:09,068 (タータ)ココ! ハッ! 336 00:21:09,068 --> 00:21:11,904 俺 ココのためにペンを作るよ! 337 00:21:11,904 --> 00:21:15,908 それで 自分の魔法で この川渡って➨ 338 00:21:15,908 --> 00:21:19,411 届けにいくから! 絶対! 339 00:21:19,411 --> 00:21:22,915 ハァッ…! うん! フフッ。 340 00:21:26,252 --> 00:21:29,755 すぅ… 楽しみにしてるね~! 341 00:21:29,755 --> 00:21:32,258 フッ! 342 00:21:32,258 --> 00:21:36,428 ずいぶん 仲よくなったみたいじゃの。 343 00:21:36,428 --> 00:21:40,099 うん。 アイツすごいんだ。 344 00:21:40,099 --> 00:21:44,103 きっと もっとすごいヤツになるよ。 345 00:21:47,106 --> 00:21:51,610 お前も すごいお前になれるとも。 346 00:21:51,610 --> 00:21:54,813 あっ… ヘヘッ。 347 00:21:57,783 --> 00:22:01,887 そうか ずっと悪夢のせいで 眠れなかったんだね。 348 00:22:01,887 --> 00:22:04,390 夢は対処が難しい。 349 00:22:04,390 --> 00:22:07,059 眠らせる魔法は禁止魔法だし…。 350 00:22:07,059 --> 00:22:10,229 とにかく 対策を練ってみよう。 351 00:22:10,229 --> 00:22:13,566 すべての工夫は 困難から生まれる。 352 00:22:13,566 --> 00:22:15,734 ありがとうございます。 353 00:22:15,734 --> 00:22:19,071 でももう 大丈夫な気がします。 354 00:22:19,071 --> 00:22:23,576 無理してない? はい! だって…。 355 00:22:23,576 --> 00:22:27,246 一つ 希望が見えてきましたから。 356 00:22:27,246 --> 00:22:33,252 《矢を逆さまに描いたら 魔法の効果も反転する。 357 00:22:33,252 --> 00:22:36,755 それは 禁止魔法も同じはず!》 358 00:22:39,091 --> 00:22:42,761 《あの絵本に描かれた 魔法陣の矢を 逆さまにすれば➨ 359 00:22:42,761 --> 00:22:46,932 お母さんを石にした魔法も 反転できるかもしれない…!》 360 00:22:46,932 --> 00:22:49,101 (テティア)ココ~! ハッ! 361 00:22:49,101 --> 00:22:51,303 (テティア)お~い! 362 00:22:53,272 --> 00:22:56,775 心配したよぉ。 熱はもういいの? 363 00:22:56,775 --> 00:22:58,777 うん! ハハッ! 364 00:22:58,777 --> 00:23:01,380 よかった。 よかったね~。 365 00:23:01,380 --> 00:23:03,382 (アガット)フッ…。 366 00:23:05,384 --> 00:23:07,386 (握る音) 367 00:23:07,386 --> 00:23:12,391 (ササラン)贈り物は うまくいかなかったようですね。 368 00:23:12,391 --> 00:23:17,730 平和ボケしたとんがり帽子も 愚か者ばかりではないとみえる。 369 00:23:17,730 --> 00:23:23,569 悠長に構えてはいられません。 我々も更なる手を打たねば。 370 00:23:23,569 --> 00:23:27,072 (イグイーン)では 次は君がいくのかい? 371 00:23:27,072 --> 00:23:31,410 禁止魔法の体現者である 君が。 372 00:23:31,410 --> 00:23:34,246 (ササラン)そのつもりです。 373 00:23:34,246 --> 00:23:39,752 弟子が師の庇護を離れる 試験のときを➨ 374 00:23:39,752 --> 00:23:43,555 見逃す手はないですから。