1 00:00:02,002 --> 00:00:04,004 (ルト)それで 君たちの若様は➡ 2 00:00:04,004 --> 00:00:07,341 いよいよ世界への干渉を 始めることにしたのかい? 3 00:00:07,341 --> 00:00:09,343 (巴)さてな。 4 00:00:09,343 --> 00:00:15,182 彼は自分の力を低く見積もりすぎ じゃないかと思うんだよ。 5 00:00:15,182 --> 00:00:19,019 本来なら とうに動いても おかしくないのに。 6 00:00:19,019 --> 00:00:22,856 若も これまでの経験や 価値観があるのじゃよ。 7 00:00:22,856 --> 00:00:25,526 価値観ね~。 8 00:00:25,526 --> 00:00:29,363 それで彼は そろそろ化けそう? 9 00:00:29,363 --> 00:00:32,532 いまだ内面の劇的変化はない。 10 00:00:32,532 --> 00:00:38,538 若はまだ ご自分がこの世界で どうあるかは定めておらん。 11 00:00:38,538 --> 00:00:41,375 へぇ それは残念だね。 12 00:00:41,375 --> 00:00:45,712 じゃが 能力という意味では 完全に開花しておる。 13 00:00:45,712 --> 00:00:47,714 上位竜であるお主でも➡ 14 00:00:47,714 --> 00:00:52,052 かすり傷をつけるのが 精いっぱいであろう。 15 00:00:52,052 --> 00:00:55,656 そっか。 そこまで強くなったんだ。 16 00:00:58,392 --> 00:01:00,494 《いつか本当に…。 17 00:01:00,494 --> 00:01:04,798 女神を討ってしまうほどの存在に なるかもね…》 18 00:02:50,203 --> 00:02:55,876 《真:アベリア… あの子が イルムガンドを倒すとはね》 19 00:02:55,876 --> 00:02:59,212 《「騎士様を1人 お救いできませんでした。 20 00:02:59,212 --> 00:03:04,151 イルムガンド様も あのような結果となり 誠に申し訳ございません」》 21 00:03:04,151 --> 00:03:07,821 (オーガス)クズノハ お前が気に病む必要はない。 22 00:03:07,821 --> 00:03:10,323 学生らも見事であった。 23 00:03:10,323 --> 00:03:13,493 全員を我が国で 召し抱えたいほどよ。 24 00:03:13,493 --> 00:03:15,662 《「もったいないお言葉です」》 25 00:03:15,662 --> 00:03:17,998 (ヨシュア)クズノハ殿。 んっ。 26 00:03:17,998 --> 00:03:20,167 (ヨシュア)あとで少し話があります。 27 00:03:20,167 --> 00:03:23,170 この騒動が落ち着いたあとで かまいませんので。 28 00:03:23,170 --> 00:03:25,172 《「わ… わかりました」》 29 00:03:25,172 --> 00:03:28,008 《あの件で何かあるのかな…。 30 00:03:28,008 --> 00:03:30,844 他言する気なんて ないんだけど…》 31 00:03:30,844 --> 00:03:33,680 《「そろそろ 安全な場所への避難を。 32 00:03:33,680 --> 00:03:38,685 我々も住民の避難を誘導するため すぐに動こうと思います」》 33 00:03:38,685 --> 00:03:42,022 避難の誘導? お前ほどの力があれば➡ 34 00:03:42,022 --> 00:03:44,024 討伐に動くべきではないか? 35 00:03:44,024 --> 00:03:46,193 《「必要があれば そういたします。 36 00:03:46,193 --> 00:03:48,695 ただ 学園が討伐に動くならば➡ 37 00:03:48,695 --> 00:03:51,698 私たちは避難誘導や 救助を引き受けようかと」》 38 00:03:51,698 --> 00:03:56,536 似ておるな 降臨された頃の勇者殿に…。 39 00:03:56,536 --> 00:03:58,538 《「申し訳ありません。 40 00:03:58,538 --> 00:04:00,474 いま一度 お聞かせ願えますか?」》 41 00:04:00,474 --> 00:04:02,642 いや 気にするな。 42 00:04:02,642 --> 00:04:04,644 ヨシュアよ。 はっ。 43 00:04:04,644 --> 00:04:09,149 国境に待機させている我が国の 部隊を ロッツガルドへ向かわせよ。 44 00:04:09,149 --> 00:04:12,819 念話を中継手に通して 王国への報告も急げ。 45 00:04:12,819 --> 00:04:19,626 わかりました。 最も近い部隊は 王国南端 ホープレイズ領の部隊ですね。 46 00:04:22,162 --> 00:04:25,165 クズノハ 転移を頼む。 47 00:04:25,165 --> 00:04:27,667 ホープレイズにも手を貸してやってくれ。 48 00:04:27,667 --> 00:04:29,669 《「かしこまりました」》 49 00:04:33,006 --> 00:04:35,509 (澪)んっ? はっ! (足音) 50 00:04:35,509 --> 00:04:39,513 若様! 大事はありませんでしたか!? 51 00:04:39,513 --> 00:04:43,316 《「大丈夫。 こっちは なかなか やっかいな感じになってるね」》 52 00:04:45,685 --> 00:04:49,523 (識)すぐよくなります。 傷も残らないでしょう。 53 00:04:49,523 --> 00:04:51,525 (アベリア)は… はい! 54 00:04:51,525 --> 00:04:56,196 完成した魔術を矢に付与だなんて むちゃをするものですわ。 55 00:04:56,196 --> 00:04:59,032 《「うん よく成功させたもんだ」》 56 00:04:59,032 --> 00:05:01,134 (ジン)先生…。 57 00:05:01,134 --> 00:05:03,136 《「ジン よくやったな」》 58 00:05:03,136 --> 00:05:06,473 俺 アイツなんかどうでもよくて…。 59 00:05:06,473 --> 00:05:08,975 むしろ ムカついてたのに…。 60 00:05:08,975 --> 00:05:11,645 殺すってなったら どうしても…。 61 00:05:11,645 --> 00:05:15,982 《「相手は魔物じゃなく ヒューマンだ。 おかしなことじゃない」》 62 00:05:15,982 --> 00:05:18,985 (ジン)できれば アイツを戻してやりたかった…。 63 00:05:18,985 --> 00:05:21,321 俺は甘いですか? 64 00:05:21,321 --> 00:05:23,657 《「己の甘さを嘆くなら➡ 65 00:05:23,657 --> 00:05:26,326 残りの学園生活で改善すればいい。 66 00:05:26,326 --> 00:05:29,996 もっとも お前のそれは 長所だと思うがな」》 67 00:05:29,996 --> 00:05:35,502 みんなを危険にさらすハメになった 甘さが長所だなんて とても…。 68 00:05:35,502 --> 00:05:38,004 《「今はとにかく休息をとれ。 69 00:05:38,004 --> 00:05:41,174 相当な数の変異体が 街や周辺都市にまで➡ 70 00:05:41,174 --> 00:05:43,343 出現した との情報もある」》 71 00:05:43,343 --> 00:05:48,348 (ミスラ)ま… 街にまで…? (イズモ)そんな… 何がどうなって…。 72 00:05:48,348 --> 00:05:50,350 (ダエナ)俺たちも討伐に! 73 00:05:50,350 --> 00:05:54,521 《「お前たちは まだ学生。 戦うのは別の者の仕事だ。 74 00:05:54,521 --> 00:05:57,691 それから 二人とも。 75 00:05:57,691 --> 00:06:02,462 ご両親は無事だ。 頼りになる 護衛をつけたから心配するな。 76 00:06:02,462 --> 00:06:04,798 おとなしく避難してくれるな?」》 77 00:06:04,798 --> 00:06:06,800 (シフ)わかりました…。 78 00:06:06,800 --> 00:06:09,603 (ユーノ)避難します。 今日のところは…。 79 00:06:14,641 --> 00:06:18,144 《まだ戦闘の興奮状態が 続いているみたいだし➡ 80 00:06:18,144 --> 00:06:21,848 リミア王からのありがたいお言葉は 後日にしよう…》 81 00:06:23,984 --> 00:06:26,820 《「二人は生徒たちを 避難所に案内してやって。 82 00:06:26,820 --> 00:06:28,989 一晩 そこの警備を頼みたい」》 83 00:06:28,989 --> 00:06:30,991 ええっ!? む~。 84 00:06:30,991 --> 00:06:32,993 若様は どうなされるのですか? 85 00:06:32,993 --> 00:06:35,829 《「少し街の様子を見てくるよ」》 86 00:06:35,829 --> 00:06:38,999 そっちは危険だ! 早く避難を! 87 00:06:38,999 --> 00:06:41,001 急げ! 走れ! 88 00:06:41,001 --> 00:06:47,173 あぁ… ぼ… 僕の店が…。 89 00:06:47,173 --> 00:06:50,844 《商品と在庫は 亜空の倉庫に収納済み。 90 00:06:50,844 --> 00:06:53,513 看板も保管したみたいだけど…。 91 00:06:53,513 --> 00:06:56,016 はぁ… へこむ。 92 00:06:56,016 --> 00:06:59,686 ここから 新たな船出をしろってことかな…。 93 00:06:59,686 --> 00:07:03,290 前向きに受け止めないと 心が折れる…》 94 00:07:03,290 --> 00:07:06,459 ⚟キャア~! 《はっ! この声は…! 95 00:07:06,459 --> 00:07:09,129 娼館通りのほうか》 96 00:07:09,129 --> 00:07:12,632 いや~! 助けて~! 97 00:07:12,632 --> 00:07:15,835 キャー! やめて~! 98 00:07:20,974 --> 00:07:23,310 《タコ…? なのか…?》 99 00:07:23,310 --> 00:07:25,478 (エステル)くっ…。 100 00:07:25,478 --> 00:07:30,483 《しょう婦のおねえさんを襲う 軟体生物とは またマニアックな…》 101 00:07:30,483 --> 00:07:33,987 《「私が退治しますので あなた方は外へ。 102 00:07:33,987 --> 00:07:37,657 あとで避難所に案内…」》 103 00:07:37,657 --> 00:07:39,659 《目のやり場に困る》 104 00:07:39,659 --> 00:07:41,661 坊やは女たちを逃がして! 105 00:07:41,661 --> 00:07:43,663 ここは私がなんとかする! 106 00:07:43,663 --> 00:07:46,166 こう見えても元冒険者だからね! 107 00:07:46,166 --> 00:07:48,501 《「私は学園の臨時講師です。 108 00:07:48,501 --> 00:07:53,506 すぐに合流しますから」》 講師? 学園の? 109 00:07:53,506 --> 00:07:57,010 うわあっ…! 110 00:07:57,010 --> 00:07:59,179 《ひどいな…》 111 00:07:59,179 --> 00:08:01,114 《「どうか外へ。 できれば➡ 112 00:08:01,114 --> 00:08:03,783 他の建物にいる皆さんも 誘導してください」》 113 00:08:03,783 --> 00:08:07,120 わかった。 死ぬんじゃないよ センセイ。 114 00:08:07,120 --> 00:08:09,122 ほら早く! 急ぎな! はい! 115 00:08:09,122 --> 00:08:11,124 《う~わ 緊張した。 116 00:08:11,124 --> 00:08:13,626 あんな格好の女性は 見慣れないし…。 117 00:08:13,626 --> 00:08:17,797 この辺りのおねえさん方は よく栄養ドリンクを買ってくれるんだ。 118 00:08:17,797 --> 00:08:21,801 お得意さんは大事にしないとね。 119 00:08:21,801 --> 00:08:25,305 ブリッド》 (うめき声) 120 00:08:25,305 --> 00:08:27,307 《ザ 力押しだ!》 121 00:08:27,307 --> 00:08:29,809 (うめき声) 122 00:08:34,481 --> 00:08:36,483 ふ~っ。 123 00:08:39,652 --> 00:08:41,654 《あっ ヤバそう…》 124 00:08:48,495 --> 00:08:53,333 あっ! アンタ 無事だったんだね! 125 00:08:53,333 --> 00:08:56,002 《「ええ あの怪物は倒しました」》 126 00:08:56,002 --> 00:08:59,339 学園講師 やっぱり大したもんだねぇ。 127 00:08:59,339 --> 00:09:02,108 《「避難される方は こちらで全員ですか?」》 128 00:09:02,108 --> 00:09:04,944 ああ。 センセイの知ってる避難所は…。 129 00:09:04,944 --> 00:09:08,114 《「ここからだと スラムがいちばん近いですね」》 130 00:09:08,114 --> 00:09:11,618 スラム? あの亜人が集まってるスラムかい? 131 00:09:11,618 --> 00:09:14,954 《「幸い つきあいのある人が まとめ役をしています。 132 00:09:14,954 --> 00:09:18,458 私は商会をやっておりますので その関係で」》 133 00:09:18,458 --> 00:09:21,795 ああ! アンタ もしかしてクズノハ商会の? 134 00:09:21,795 --> 00:09:24,297 《「はい 代表のクズノハです」》 135 00:09:24,297 --> 00:09:26,800 ふぅん。 アンタがねぇ。 136 00:09:26,800 --> 00:09:30,303 疲れに効く飲み物 店の娘が よく買ってるよ。 137 00:09:30,303 --> 00:09:34,474 《「ごひいきいただきまして ありがとうございます」》 138 00:09:34,474 --> 00:09:37,811 ククッ。 センセイは変わってるねぇ。 139 00:09:37,811 --> 00:09:41,314 着いてから面倒にならないよう 私がみんなを説得しとくよ。 140 00:09:41,314 --> 00:09:44,984 《「助かります。 この騒動も いずれ解決すると思いますので➡ 141 00:09:44,984 --> 00:09:47,153 少しの間だけ我慢してください」》 142 00:09:47,153 --> 00:09:49,489 手間をかけてすまないね。 143 00:09:49,489 --> 00:09:53,159 遅くなったけど 私はエステル。 よろしくね。 144 00:09:53,159 --> 00:09:57,163 《「はじめまして クズノハです」》 145 00:09:57,163 --> 00:09:59,499 生徒の避難所は近くです。 146 00:09:59,499 --> 00:10:01,835 みんな ゆっくり休んでくださいね。 147 00:10:01,835 --> 00:10:05,038 はい…。 わかってま~す。 148 00:10:07,340 --> 00:10:10,844 澪殿? 識は先に行きなさいな。 149 00:10:10,844 --> 00:10:13,012 澪殿は どうされるので? 150 00:10:13,012 --> 00:10:15,515 少し用事を思い出しました。 151 00:10:15,515 --> 00:10:20,120 わかりました。 では お早めに合流を。 152 00:10:23,022 --> 00:10:25,825 さて…。 153 00:10:31,364 --> 00:10:34,367 私も再生とかは 得意なほうですから。 154 00:10:34,367 --> 00:10:36,369 感じるんですの。 155 00:10:36,369 --> 00:10:41,207 匂いというか 息遣いというか 兆しを…。 156 00:10:41,207 --> 00:10:44,377 核になる部分は 確実に壊れたというのに➡ 157 00:10:44,377 --> 00:10:46,379 哀れなことね…。 158 00:10:46,379 --> 00:10:52,051 (肉塊イルム)覚えている。 お前は クズノハのオンナか…。 159 00:10:52,051 --> 00:10:54,888 あら 話せるんですか? 160 00:10:54,888 --> 00:10:58,391 人格が残っているとは 思いませんでした。 161 00:10:58,391 --> 00:11:02,996 俺は… イルムガンド=ホープレイズ。 162 00:11:02,996 --> 00:11:05,665 だったもの でしょう? 163 00:11:05,665 --> 00:11:12,172 あの連中に踊らされ 化け物にされ それでも負けて…。 164 00:11:12,172 --> 00:11:17,510 ククク… ぶざまだな。 ええ 本当に。 165 00:11:17,510 --> 00:11:22,682 先ほどまでの破壊衝動も どうしようもない感情も➡ 166 00:11:22,682 --> 00:11:25,685 今は ウソのように静かだ。 167 00:11:25,685 --> 00:11:28,688 当然ですわ。 お前はもう➡ 168 00:11:28,688 --> 00:11:31,691 記憶のざんしを継いだ 肉塊にすぎません。 169 00:11:31,691 --> 00:11:38,865 いいさ。 どのような体だろうと せめて思いは通してみせる…。 170 00:11:38,865 --> 00:11:43,369 安心しろ ゴテツにも ルリアにも手は出さん。 171 00:11:43,369 --> 00:11:45,872 ゴテツ? ルリア? 172 00:11:45,872 --> 00:11:50,710 なぜかな あれほど こだわったというのに…。 173 00:11:50,710 --> 00:11:56,382 今は彼女への思慕の念より 己の理想の実現を望んでいる。 174 00:11:56,382 --> 00:12:01,487 全身をよろいで覆えば この体も隠せる。 175 00:12:01,487 --> 00:12:05,825 日の当たる場所で 理想を追うことは かなわずとも。 176 00:12:05,825 --> 00:12:11,331 せめて あの方の 響様の盾になるくらいは…。 177 00:12:11,331 --> 00:12:14,334 響? 響と言いましたか? 178 00:12:14,334 --> 00:12:18,838 ああ。 リミアに降臨された勇者様だ。 179 00:12:18,838 --> 00:12:22,175 なんだ 勇者のことですの。 180 00:12:22,175 --> 00:12:25,378 なら 私の知る響とは別人ですわ。 181 00:12:28,514 --> 00:12:31,184 あの娘も災難ですわね。 182 00:12:31,184 --> 00:12:34,354 非力な身で勇者と同名だなんて。 183 00:12:34,354 --> 00:12:39,192 響様がおられるなら 魔族など打倒できる。 184 00:12:39,192 --> 00:12:44,864 必ず ヒューマンの平和な世界を 実現してくださる。 185 00:12:44,864 --> 00:12:48,701 記憶が残っているのなら うれしい誤算ですわ。 186 00:12:48,701 --> 00:12:51,104 制裁になりますもの。 187 00:12:53,706 --> 00:12:55,875 な… 何を…。 188 00:12:55,875 --> 00:12:59,545 言ったでしょう? 制裁ですわ。 189 00:12:59,545 --> 00:13:05,151 くっ… 俺はもう お前たちに 危害を加える気はないのだぞ? 190 00:13:05,151 --> 00:13:07,153 だから? 191 00:13:07,153 --> 00:13:11,491 あなたは若様に迷惑をかけ 暴言を吐きました。 192 00:13:11,491 --> 00:13:13,993 その償いが済んでおりません。 193 00:13:13,993 --> 00:13:16,996 償い? い… 今の俺には➡ 194 00:13:16,996 --> 00:13:19,666 償いとして差し出せるものなど 何も…。 195 00:13:19,666 --> 00:13:21,668 命で結構ですわ。 196 00:13:21,668 --> 00:13:23,670 あっ!? 197 00:13:23,670 --> 00:13:28,508 償いとしては足りませんけど それで許してあげます。 198 00:13:28,508 --> 00:13:33,179 せめて果たせぬ願いを抱いて 消え去りなさいな。 199 00:13:33,179 --> 00:13:35,348 うがあ~っ! 200 00:13:35,348 --> 00:13:39,686 あら… 一撃で跡形もなくす気で いたんですけれど。 201 00:13:39,686 --> 00:13:43,356 闇属性にも耐性があったとは 驚きました。 202 00:13:43,356 --> 00:13:48,361 ク… クズノハは… そこまで俺を憎んでいるのか? 203 00:13:48,361 --> 00:13:51,030 若様があなたを? 204 00:13:51,030 --> 00:13:55,535 ウフフ… 愚かも度がすぎれば かわいげがあるものですわね。 205 00:13:55,535 --> 00:13:58,538 ぐあっ! 若様は あなたなど➡ 206 00:13:58,538 --> 00:14:02,141 たまたま蹴り飛ばした 小石程度にしか思っていませんわ。 207 00:14:02,141 --> 00:14:06,145 な… ならば どうして… お前は…! 208 00:14:12,151 --> 00:14:16,656 私があなたを許せないからに 決まっているでしょう。 209 00:14:23,830 --> 00:14:28,668 これまで確認された変異体の数は およそ80…。 210 00:14:28,668 --> 00:14:31,504 (識)転移陣が次々に破壊され➡ 211 00:14:31,504 --> 00:14:34,507 通信網が機能しなくなっています。 212 00:14:34,507 --> 00:14:37,510 (ライム)周辺都市との連絡も途絶…。 213 00:14:37,510 --> 00:14:39,512 街での念話一つとっても➡ 214 00:14:39,512 --> 00:14:42,014 かなり距離を詰めないと 届きやせん。 215 00:14:42,014 --> 00:14:45,852 (エリス)そのうえ 街道も大渋滞で まひまひ。 216 00:14:45,852 --> 00:14:47,854 (アクア)そもそも 街を出ようにも➡ 217 00:14:47,854 --> 00:14:50,523 変異体に阻まれてしまうようです。 218 00:14:50,523 --> 00:14:52,859 まさに陸の孤島か…。 219 00:14:52,859 --> 00:14:54,861 んっ? (そしゃく音) 220 00:14:54,861 --> 00:14:57,029 困りましたわねぇ。 221 00:14:57,029 --> 00:15:00,133 まだ食料の供給は 問題ないようですけど。 222 00:15:00,133 --> 00:15:02,135 (一同)ん…。 223 00:15:02,135 --> 00:15:05,304 通信妨害の理由は こちらの魔術装置です。 224 00:15:05,304 --> 00:15:09,642 街の内外問わず 相当数が仕込まれておりました。 225 00:15:09,642 --> 00:15:12,145 魔族が せっせと隠してたのか。 226 00:15:12,145 --> 00:15:15,815 起動する前は反応がなく 探知できませんでした。 227 00:15:15,815 --> 00:15:17,817 申し訳ありません。 228 00:15:17,817 --> 00:15:21,821 でも 妨害されているのは ヒューマンが使う念話だけでしょう? 229 00:15:21,821 --> 00:15:25,158 私たちの念話は問題ありませんわ。 230 00:15:25,158 --> 00:15:27,160 それは ワシらの念話が➡ 231 00:15:27,160 --> 00:15:29,996 魔族のを参考に 組み上げたものだからじゃな。 232 00:15:29,996 --> 00:15:34,500 ゆえに連中は この状況でも 念話が使えとるんじゃろ。 233 00:15:34,500 --> 00:15:37,003 なかなか考えられてるねぇ。 234 00:15:37,003 --> 00:15:43,176 学園側は パープルコートの残存兵や 一部の講師が部隊を編成し➡ 235 00:15:43,176 --> 00:15:46,179 学園長の指示で 動き始めるようです。 236 00:15:46,179 --> 00:15:50,016 各国からの援助や 軍隊の派遣も始まるでしょう。 237 00:15:50,016 --> 00:15:53,352 こちらも すぐに動きだしたほうが よいですな。 238 00:15:53,352 --> 00:15:56,689 我々の手柄を取られては かないません。 239 00:15:56,689 --> 00:16:00,460 巴が転移を使えることは 知られてるよね? 240 00:16:00,460 --> 00:16:02,628 協力を要請されてないの? 241 00:16:02,628 --> 00:16:08,301 ええ 援助物資や兵の輸送など 何度も打診されましたが…。 242 00:16:08,301 --> 00:16:10,803 この刀は使用制限があり➡ 243 00:16:10,803 --> 00:16:13,639 無理に使えば ぶっ壊れると伝えましてな。 244 00:16:13,639 --> 00:16:16,809 おかげで それ以上は頼んできません。 245 00:16:16,809 --> 00:16:20,980 そっか。 だから転移は 刀を使うってことにしたのか。 246 00:16:20,980 --> 00:16:24,650 さよう。 ルトと とっさに 思いついた策にてございます。 247 00:16:24,650 --> 00:16:29,322 更によくない状況として 変異体の数も増加しています。 248 00:16:29,322 --> 00:16:33,159 避難者の中にも 変異する方々が出ていると。 249 00:16:33,159 --> 00:16:35,161 結構な人数が➡ 250 00:16:35,161 --> 00:16:38,497 魔族からの薬や装飾品を 手につけていたようです。 251 00:16:38,497 --> 00:16:41,834 取り急ぎ イルムガンドがつけていた首飾りと➡ 252 00:16:41,834 --> 00:16:44,170 同様の装飾品を見つけ出して…。 253 00:16:44,170 --> 00:16:47,173 没収 持ち主は隔離。 254 00:16:47,173 --> 00:16:50,176 (ライム)その件ですが 例の人体実験が➡ 255 00:16:50,176 --> 00:16:52,511 絡んでいたようです。 え…? 256 00:16:52,511 --> 00:16:57,683 サンプルとして回収した変異体と 実験体にされた亜人…。 257 00:16:57,683 --> 00:17:02,121 そのどちらからも 同様の薬品が検出されたんすよ。 258 00:17:02,121 --> 00:17:05,458 つまり 魔族は ブライト先生がいた組織とも➡ 259 00:17:05,458 --> 00:17:07,627 つながってたってこと? 260 00:17:07,627 --> 00:17:10,129 そこまでは わかりやせんが…。 261 00:17:10,129 --> 00:17:12,131 学園中枢まで根を張って➡ 262 00:17:12,131 --> 00:17:17,136 周到に準備されてたことは 間違いないすね。 263 00:17:17,136 --> 00:17:20,473 《でも魔族はどうして 変異体なんかを使って➡ 264 00:17:20,473 --> 00:17:22,475 学園都市を攻めるんだ…? 265 00:17:22,475 --> 00:17:25,811 まさか ロッツガルドを混乱させる以外にも➡ 266 00:17:25,811 --> 00:17:29,982 この騒動を引き起こした 理由があるのか…? 267 00:17:29,982 --> 00:17:34,287 だとしたら 魔族の目的はいったい…?》 268 00:17:38,824 --> 00:17:41,994 ボウルさん。 (ボウル)あっ クズノハさん。 269 00:17:41,994 --> 00:17:44,497 今日は静かなものですよ。 270 00:17:44,497 --> 00:17:46,499 特に騒ぎは起こってません。 271 00:17:46,499 --> 00:17:51,337 よかった。 ヒューマンとの摩擦が なくなってきているみたいだね。 272 00:17:51,337 --> 00:17:54,840 心配していたほどの争いは なかったですね。 273 00:17:54,840 --> 00:17:58,010 依然 外が危険なことも あるでしょうが。 274 00:17:58,010 --> 00:18:00,446 気苦労かけて申し訳ないね。 275 00:18:00,446 --> 00:18:02,448 これを機に 街のヒューマンも➡ 276 00:18:02,448 --> 00:18:05,618 君たちとの関係を 見直してくれればいいんだけど。 277 00:18:05,618 --> 00:18:08,120 そうなれば この騒動も➡ 278 00:18:08,120 --> 00:18:12,625 ただの嫌な記憶で終わらずに 済むんですがねぇ。 279 00:18:12,625 --> 00:18:17,630 《良いものだ やっぱり猫は 良いものだ》 280 00:18:17,630 --> 00:18:19,632 んっ? 281 00:18:23,302 --> 00:18:25,471 おはようございます 若様。 282 00:18:25,471 --> 00:18:28,474 周辺に変異体の気配はナッシング。 283 00:18:28,474 --> 00:18:32,645 ご苦労さま。 今日から討伐部隊に合流するよ。 284 00:18:32,645 --> 00:18:35,982 いよいよですか。 腕が鳴るぜ~! 285 00:18:35,982 --> 00:18:39,485 頼んだよ。 何かあれば念話で教えて。 286 00:18:39,485 --> 00:18:41,821 (アクア/エリス)はっ。 287 00:18:41,821 --> 00:18:44,156 (エステル)クズノハの旦那! おっ! 288 00:18:44,156 --> 00:18:47,159 《「おはようございます エステルさん」》 289 00:18:47,159 --> 00:18:50,162 なんか堅苦しい挨拶だねぇ。 290 00:18:50,162 --> 00:18:52,498 そんな気を遣う必要なんて ないのに。 291 00:18:52,498 --> 00:18:55,001 《「すみません 性分なもので」》 292 00:18:55,001 --> 00:18:58,004 まったく…。 今日は外かい? 293 00:18:58,004 --> 00:19:00,940 《「ええ。 スラム内も落ち着いてきたので➡ 294 00:19:00,940 --> 00:19:03,275 街の様子を確認しようかと」》 295 00:19:03,275 --> 00:19:05,945 そっか。 騒動が終息したら➡ 296 00:19:05,945 --> 00:19:08,781 うちのボスに 旦那のことを話しとくから。 297 00:19:08,781 --> 00:19:11,283 今後のもうけにも つながると思うよ。 298 00:19:11,283 --> 00:19:13,786 《「小さな商会で お恥ずかしいですが➡ 299 00:19:13,786 --> 00:19:15,788 よろしくお伝えください」》 300 00:19:15,788 --> 00:19:18,591 任せときな。 じゃあ。 301 00:19:20,960 --> 00:19:25,564 《娼館のボスって まさかマフィアとか?》 302 00:19:30,970 --> 00:19:32,972 (学園長)住民の避難だと? 303 00:19:32,972 --> 00:19:35,808 貴様は 私の指示に従う立場であろう! 304 00:19:35,808 --> 00:19:39,145 周辺都市の2つは 完全に沈黙しておる。 305 00:19:39,145 --> 00:19:42,148 状況も まるでわからん。 よいか➡ 306 00:19:42,148 --> 00:19:46,318 これは学園都市始まって以来 最悪の緊急事態だ! 307 00:19:46,318 --> 00:19:48,487 なのに なのに貴様は…! 308 00:19:48,487 --> 00:19:51,824 《たかが臨時講師一人に どこまでの期待をしてるんだ➡ 309 00:19:51,824 --> 00:19:55,494 この老人は…》 (リリ)学園長。 310 00:19:55,494 --> 00:19:57,496 リリ皇女…。 311 00:19:57,496 --> 00:20:00,332 (リリ)彼は 我々を避難させてくれたうえ➡ 312 00:20:00,332 --> 00:20:05,337 危険の中 戻ってくれたのです。 どうか叱責は そこまでに。 313 00:20:05,337 --> 00:20:10,342 (サイリツ)今はまず この騒動の解決に 協力してもらうのが肝要かと。 314 00:20:10,342 --> 00:20:12,511 サイリツ殿まで…。 315 00:20:12,511 --> 00:20:14,680 おっしゃることは わかります。 316 00:20:14,680 --> 00:20:17,850 ですが 学園を束ねる私としましては…。 317 00:20:17,850 --> 00:20:21,854 どうか 我々に免じて。 お願い申し上げます。 318 00:20:21,854 --> 00:20:25,524 お二人に そこまで言われてしまっては…。 319 00:20:25,524 --> 00:20:27,526 クズノハ! 《「はい」》 320 00:20:27,526 --> 00:20:30,863 お前は北東区画の 変異体討伐を担当しろ! 321 00:20:30,863 --> 00:20:34,200 商会の従業員や 生徒たちを使ってもかまわん! 322 00:20:34,200 --> 00:20:38,037 汚名を返上してみせよ! 323 00:20:38,037 --> 00:20:41,373 《「お二人に救われました。 ありがとうございます」》 324 00:20:41,373 --> 00:20:43,542 礼には及びません。 325 00:20:43,542 --> 00:20:47,379 帝国の勇者様も こちらに 向かってるはずなのですが。 326 00:20:47,379 --> 00:20:51,383 いまだ到着の兆しなく 申し訳なく思っています。 327 00:20:51,383 --> 00:20:54,553 我々も 初日の念話が 通じてさえいれば➡ 328 00:20:54,553 --> 00:20:58,390 飛龍隊による援軍と物資が 到着するはずなのですが…。 329 00:20:58,390 --> 00:21:00,493 《やっぱり巴が言ってたとおり➡ 330 00:21:00,493 --> 00:21:03,662 すでに 各国が動き始めていたのか》 331 00:21:03,662 --> 00:21:05,998 《「ご安心ください。 332 00:21:05,998 --> 00:21:09,668 私も この街のために 全力を尽くしますので」》 333 00:21:09,668 --> 00:21:11,670 ありがとうございます。 334 00:21:11,670 --> 00:21:14,006 帝国に戻る前には ぜひ➡ 335 00:21:14,006 --> 00:21:16,509 あなたと話をしたいと 思っております。 336 00:21:16,509 --> 00:21:20,179 落ち着きましたら 使いを出して よろしいかしら? 337 00:21:20,179 --> 00:21:23,182 《「もちろんです。 こちらの巴と共に➡ 338 00:21:23,182 --> 00:21:26,852 ぜひ 伺わせていただきます」》 339 00:21:26,852 --> 00:21:29,855 ええ 楽しみにしております。 340 00:21:29,855 --> 00:21:33,692 あの学園長を相手にしても 落ち着いた対応➡ 341 00:21:33,692 --> 00:21:36,028 まずは よい出だしですな。 342 00:21:36,028 --> 00:21:39,365 うん。 討伐を任された北東区画には➡ 343 00:21:39,365 --> 00:21:41,534 例の商人ギルドもある。 344 00:21:41,534 --> 00:21:44,703 そこでも同じように 振る舞えるといいけど…。 345 00:21:44,703 --> 00:21:47,873 な~に 若なら大丈夫! 346 00:21:47,873 --> 00:21:52,878 実は すご腕! されど パッと見は 昼あんどんな立ち回り! 347 00:21:52,878 --> 00:21:55,714 期待してますぞ! 348 00:21:55,714 --> 00:21:57,716 フフフ~ン。 349 00:21:57,716 --> 00:22:02,988 《ったく。 巴は時代劇を演じたい だけなのかもしれないけど。 350 00:22:02,988 --> 00:22:08,828 やり方はどうあれ 僕たち クズノハ商会の活躍…。 351 00:22:08,828 --> 00:22:13,132 しっかりと この街に刻みつけよう》