1 00:00:02,002 --> 00:00:07,508 ♬~ 2 00:00:07,508 --> 00:00:11,178 <真:深澄真は不運の極み。 3 00:00:11,178 --> 00:00:17,017 異世界転移 数あれど 女神のそれは鬼畜の所業。 4 00:00:17,017 --> 00:00:22,856 やって来ました異世界の 世直し道中 はや幾月。 5 00:00:22,856 --> 00:00:25,025 頼りになるは亜空の家族。 6 00:00:25,025 --> 00:00:27,361 手取り足取り支えられ➡ 7 00:00:27,361 --> 00:00:30,030 かつて この地に暮らした両親の➡ 8 00:00:30,030 --> 00:00:33,367 足取りたどる 旅続け。 9 00:00:33,367 --> 00:00:38,705 糊口をしのぐ なりわいとして 商いの道をも志し➡ 10 00:00:38,705 --> 00:00:44,211 新たな店を開くため 目指すは学園中立都市。 11 00:00:44,211 --> 00:00:49,716 ロッツガルドへ いざ行かん!> 12 00:02:35,522 --> 00:02:40,360 ふぅ… やっぱり 歩きだと疲れるね。 13 00:02:40,360 --> 00:02:44,031 しかし 転移魔法陣を使って➡ 14 00:02:44,031 --> 00:02:46,366 女神に見つかるよりは いいでしょう。 15 00:02:46,366 --> 00:02:51,038 下手すると戦場に放り込まれて 殺されかけちゃうからね。 16 00:02:51,038 --> 00:02:53,874 ほんっと あのクソ女神のせいで…。 17 00:02:53,874 --> 00:02:57,044 ロッツガルドまで もうひと頑張りです。 18 00:02:57,044 --> 00:02:59,546 私は宿を探してきますので➡ 19 00:02:59,546 --> 00:03:02,482 若様は腹ごしらえを なさっていてください。 20 00:03:02,482 --> 00:03:05,485 んっ。 どこか適当なとこでいいよ。 21 00:03:05,485 --> 00:03:08,188 適当!? いい… いけませんっ! 22 00:03:08,188 --> 00:03:10,690 若様を安宿などに 泊まらせたら➡ 23 00:03:10,690 --> 00:03:14,695 亜空で待つ巴様と澪様に 何を言われるか…。 24 00:03:14,695 --> 00:03:16,696 フフフフ…。 25 00:03:16,696 --> 00:03:19,533 《巴と澪ね…。 26 00:03:19,533 --> 00:03:24,504 亜空の留守を任せちゃって 大丈夫だったかな…》 27 00:03:24,504 --> 00:03:28,341 ふむ。 近頃は 料理にも興味を持ち➡ 28 00:03:28,341 --> 00:03:30,844 いつか若のためにも 腕を振るいたいという➡ 29 00:03:30,844 --> 00:03:33,013 お主の気持ちはわかる。 30 00:03:33,013 --> 00:03:35,015 むぅ…。 31 00:03:35,015 --> 00:03:39,519 で 近しい者に手料理を 振る舞ってみたわけじゃが。 32 00:03:39,519 --> 00:03:41,688 この惨状 どう思う? 33 00:03:41,688 --> 00:03:44,024 どうと言われましても。 34 00:03:44,024 --> 00:03:47,360 若の前に毒味をたてといて 正解だったのう。 35 00:03:47,360 --> 00:03:49,362 毒味だなんて! 36 00:03:49,362 --> 00:03:55,702 私は カレーライス? を若様の 記憶どおりに作ったはずです! 37 00:03:55,702 --> 00:04:00,140 カレーライスを食べたことは? あるわけないでしょう。 38 00:04:00,140 --> 00:04:02,309 別の世界の料理ですもの。 39 00:04:02,309 --> 00:04:05,979 若に作り方を聞いたりは? しません。 40 00:04:05,979 --> 00:04:08,482 サプライズ? というやつですもの。 41 00:04:08,482 --> 00:04:12,152 み… 澪様 この緑色のは…。 42 00:04:12,152 --> 00:04:15,489 鉱石… ですよね? 43 00:04:15,489 --> 00:04:17,491 鉱石です。 44 00:04:17,491 --> 00:04:19,493 ごふぉっ! 45 00:04:19,493 --> 00:04:22,829 若様の記憶映像を見たら とても おいしそうだったので。 46 00:04:22,829 --> 00:04:24,831 それは…。 47 00:04:24,831 --> 00:04:29,669 ソフトエメラルド…。 荒野でも希少な鉱石…。 48 00:04:29,669 --> 00:04:35,008 カレーの緑は たぶん ピーマンかアスパラかと…。 49 00:04:35,008 --> 00:04:38,345 おっ… お鍋の取っ手も…。 50 00:04:38,345 --> 00:04:41,848 あら… お鍋 溶けてますわね。 51 00:04:41,848 --> 00:04:43,850 食うんかいっ。 52 00:04:43,850 --> 00:04:48,355 思ったより おいしくなりませんでしたが…。 53 00:04:48,355 --> 00:04:51,691 もん絶するほどですか? 澪…。 54 00:04:51,691 --> 00:04:55,028 若を含めて 亜空の種族のほとんどは➡ 55 00:04:55,028 --> 00:04:58,198 鉱石を食べぬ。 えっ…。 56 00:04:58,198 --> 00:05:02,636 というか食べられぬ。 ついでに武具や建造物もじゃ。 57 00:05:02,636 --> 00:05:06,306 え… 食材じゃ ない…? 58 00:05:06,306 --> 00:05:08,308 ああ…。 まぁ お主にとっては➡ 59 00:05:08,308 --> 00:05:11,144 この世のすべてが 食材じゃからな…。 60 00:05:11,144 --> 00:05:14,147 そもそも 料理の研さんは積んだのか? 61 00:05:14,147 --> 00:05:16,316 火を扱うことくらいできます! 62 00:05:16,316 --> 00:05:19,486 では このパンに 焼き目をつけてくれ。 63 00:05:19,486 --> 00:05:22,822 エマが食事に出してくれる程度にな。 64 00:05:22,822 --> 00:05:26,993 トーストでしょう? 弱火で あぶるだけじゃないですかっ。 65 00:05:26,993 --> 00:05:30,497 フッ! ずいぶん邪悪な色の弱火じゃの…。 66 00:05:30,497 --> 00:05:33,333 きゃ~!? どうして!? 67 00:05:33,333 --> 00:05:37,003 料理か… 道は遠いな。 68 00:05:37,003 --> 00:05:40,006 《青い肉…?》 69 00:05:40,006 --> 00:05:42,509 あむ…。 70 00:05:42,509 --> 00:05:46,012 《ん~? なんだ この食感》 71 00:05:46,012 --> 00:05:49,516 (店主)にいちゃん ただでさえ マズい面してんだからよ➡ 72 00:05:49,516 --> 00:05:52,185 飯くらい うまそうに食えよ。 73 00:05:52,185 --> 00:05:55,522 《「失礼。 独特な食感だが おいしいよ」》 74 00:05:55,522 --> 00:05:58,024 んっ? 魔法で文字? 75 00:05:58,024 --> 00:06:02,462 《「訳あって共通語を しゃべることができない」》 へぇ。 76 00:06:02,462 --> 00:06:05,465 《あのクソ女神のせいでね…》 77 00:06:07,500 --> 00:06:10,837 《「で この料理の食材なんだけど スライム?」》 78 00:06:10,837 --> 00:06:12,839 おっ よくわかったな! 79 00:06:12,839 --> 00:06:15,842 なかなかの冒険者とお見受けした。 80 00:06:15,842 --> 00:06:17,844 《やっぱりか。 81 00:06:17,844 --> 00:06:21,181 スライムも食べてみれば うまいもんだな》 82 00:06:21,181 --> 00:06:23,850 ギルドにも捕獲依頼を 出してるからよ➡ 83 00:06:23,850 --> 00:06:26,519 冒険者なら やってくれるとありがたい。 84 00:06:26,519 --> 00:06:31,191 《「一応 ギルドには登録しているが 本業は商人だ。 85 00:06:31,191 --> 00:06:34,194 ツィーゲからロッツガルドに行く途中でね」》 86 00:06:34,194 --> 00:06:38,064 (店主)へぇ そりゃまた ずいぶんと長旅だな。 87 00:06:40,333 --> 00:06:43,336 《「ごちそうになった。 釣りはいい」》 88 00:06:43,336 --> 00:06:47,674 んっ? って金貨!? おっ おい こんなにいいのか!? 89 00:06:47,674 --> 00:06:50,176 《小銭切らしてたんだよね。 90 00:06:50,176 --> 00:06:53,513 これじゃ 商人失格かな…》 91 00:06:53,513 --> 00:06:57,684 ⚟ねぇ あの顔…。 ⚟ひでえな。 ⚟悲惨ね。 92 00:06:57,684 --> 00:07:01,788 亜人だろ。 ヒューマンなわけない。 呪いかしら。 93 00:07:01,788 --> 00:07:07,127 《仮面を取ると決めたものの やっぱ居心地は悪い…。 94 00:07:07,127 --> 00:07:10,630 まぁ 初めてヒューマンの街に 行ったときを思えば➡ 95 00:07:10,630 --> 00:07:13,133 全然耐えられるけどねっ》 96 00:07:13,133 --> 00:07:15,335 えっ 何? こわっ! 97 00:07:20,307 --> 00:07:23,143 特別ランクの依頼を達成? 98 00:07:23,143 --> 00:07:25,312 Eランクで レベル1なのに!? 99 00:07:25,312 --> 00:07:27,314 Eランク!? レベル1!? 100 00:07:27,314 --> 00:07:29,649 《ランクとレベルのことは言わないで~。 101 00:07:29,649 --> 00:07:31,818 なぜか上がらないんだから…》 102 00:07:31,818 --> 00:07:33,820 (走る息遣い) 103 00:07:33,820 --> 00:07:37,991 《う~ん。 スライムの捕獲はBランクか。 104 00:07:37,991 --> 00:07:40,160 Eランクじゃ受けられないな…》 (机を叩く音) 105 00:07:40,160 --> 00:07:43,163 (ラナ)だから! 「荒城の月」が攻めてくるのよ! 106 00:07:43,163 --> 00:07:45,332 ブッ! 《『荒城の月』って➡ 107 00:07:45,332 --> 00:07:47,334 僕の好きな曲じゃないか! 108 00:07:47,334 --> 00:07:49,336 攻めてくるって 何!?》 109 00:07:49,336 --> 00:07:51,338 (ラナ)報酬なら ちゃんと払う! 110 00:07:51,338 --> 00:07:53,506 どうして誰も動いてくれないの!? 111 00:07:53,506 --> 00:07:55,508 すぐ… は無理がある。 112 00:07:55,508 --> 00:07:59,846 ヤツらは凶悪な賊だ。 構成員だって 100を超える。 113 00:07:59,846 --> 00:08:02,983 村人が見せしめに 何人も殺されてるのよ!? 114 00:08:02,983 --> 00:08:05,118 まだ戦力が足りない。 115 00:08:05,118 --> 00:08:09,289 来月の半ばには手はずが整うから それまでの辛抱だ。 116 00:08:09,289 --> 00:08:12,959 そんな… なんで? どうして? 117 00:08:12,959 --> 00:08:17,464 私たちは いつも女神様に 祈りをささげていたのに…。 118 00:08:17,464 --> 00:08:20,467 祈りで女神が救ってくれるなら➡ 119 00:08:20,467 --> 00:08:23,136 冒険者なんぞ いなくなるだろうな。 120 00:08:23,136 --> 00:08:27,474 あなたみたいな人が増えたから 女神様はお怒りになってるのよ! 121 00:08:27,474 --> 00:08:30,643 だから ヒューマンにも こんな意地悪をなさる! 122 00:08:30,643 --> 00:08:33,480 《女神の意地悪か。 123 00:08:33,480 --> 00:08:37,650 僕が受けた仕打ちに比べれば マシな気がするけど…》 124 00:08:37,650 --> 00:08:42,856 お嬢さん なんなら俺たちが 特別価格で話を聞いてやろうか。 125 00:08:46,326 --> 00:08:49,696 どいて…。 126 00:08:49,696 --> 00:08:51,664 どいてください。 127 00:08:54,834 --> 00:08:57,003 はぁ…。 128 00:08:57,003 --> 00:09:04,277 う~ん やっぱり 金貨は マズかったか。 129 00:09:04,277 --> 00:09:06,613 《食堂から つけてきたのが3人。 130 00:09:06,613 --> 00:09:09,949 ついでに ギルドから出ていった4人》 131 00:09:09,949 --> 00:09:12,452 (ラナ)エト! しっかりして エト! 132 00:09:12,452 --> 00:09:16,122 かわいそうになぁ 俺たちが慰めてやるよ。 133 00:09:16,122 --> 00:09:18,124 いや! やめて! 離して! 134 00:09:18,124 --> 00:09:20,627 女神に祈っても無駄だぜ! 135 00:09:20,627 --> 00:09:22,629 祈るんなら 他の誰かに…。 136 00:09:22,629 --> 00:09:25,298 うわ~っ! なっ なんだ!? 137 00:09:25,298 --> 00:09:29,469 (足音) 138 00:09:29,469 --> 00:09:31,971 あなたは ギルドにいた…。 139 00:09:31,971 --> 00:09:35,642 ハッ 亜人顔が亜人に肩入れか? 140 00:09:35,642 --> 00:09:37,977 そのひでえ面 ズタズタにして…。 141 00:09:37,977 --> 00:09:40,080 (悲鳴) 142 00:09:42,148 --> 00:09:46,986 《ほんっと ヒューマンって ろくでもないヤツが多いよな…》 143 00:09:46,986 --> 00:09:51,991 《「そこの彼 よければ 治療させてくれないかな?」》 144 00:09:51,991 --> 00:09:56,329 あなたは亜人…? だから助けてくれるの? 145 00:09:56,329 --> 00:09:59,666 《「これでも一応 ヒューマンだよ」》 えっ。 146 00:09:59,666 --> 00:10:03,169 なっ 何? 《治癒の界》 147 00:10:03,169 --> 00:10:05,839 (ラナ)えっ? 傷が…。 148 00:10:05,839 --> 00:10:10,510 《やっぱり月読様にもらった力は すごいな…》 149 00:10:10,510 --> 00:10:15,014 《「僕はクズノハ。 冒険者だけど 本業は商人だね」》 150 00:10:15,014 --> 00:10:17,684 あの… 失礼なこと言って ごめんなさい! 151 00:10:17,684 --> 00:10:19,686 助けてくれて ありがとう! 152 00:10:19,686 --> 00:10:22,355 私は タパ村のラナといいます。 153 00:10:22,355 --> 00:10:24,524 彼は ワーウルフのエト。 154 00:10:24,524 --> 00:10:29,028 《ワーウルフ? このケモショタみたいのが? 155 00:10:29,028 --> 00:10:33,032 いや きっとワーウルフにも いろいろ いるに違いない。 156 00:10:33,032 --> 00:10:35,368 そうであってくれ…》 (ラナ)あの…? 157 00:10:35,368 --> 00:10:38,671 《「あっ ごめん 手を貸すよ」》 158 00:10:43,209 --> 00:10:47,547 《「ところで 荒城の月とやらが 襲ってくるという話だけど」》 159 00:10:47,547 --> 00:10:49,549 え… ええ。 160 00:10:49,549 --> 00:10:53,219 《「やっぱり 討伐隊を待つ余裕は ないの?」》 161 00:10:53,219 --> 00:10:58,892 ヤツら 見せしめだと言って 村で一番強いバークレーさんを➡ 162 00:10:58,892 --> 00:11:03,196 なぶり殺しにしました。 それから 奥さんまで…。 163 00:11:03,196 --> 00:11:06,032 《ひどいな…》 村のみんなは➡ 164 00:11:06,032 --> 00:11:09,536 言われるままに蓄えを 差し出そうと言ってますけど…。 165 00:11:09,536 --> 00:11:12,372 これまでヤツらに襲われた村は➡ 166 00:11:12,372 --> 00:11:16,042 財産を奪われたあげく 皆殺しに…。 167 00:11:16,042 --> 00:11:19,212 もう タパ村も おしまいです…。 168 00:11:19,212 --> 00:11:21,214 (エト)う… うう…。 169 00:11:21,214 --> 00:11:24,217 エト! 大丈夫!? う… うん。 170 00:11:24,217 --> 00:11:28,721 それで ギルドの助けは…? 171 00:11:28,721 --> 00:11:32,559 ごめん 僕にもっと力があれば…。 172 00:11:32,559 --> 00:11:36,196 《もう人の死にも ずいぶんと慣れた。 173 00:11:36,196 --> 00:11:39,032 自分でヒューマンに 手を下したこともある…。 174 00:11:39,032 --> 00:11:41,534 元の世界では普通じゃなくても➡ 175 00:11:41,534 --> 00:11:43,736 この異世界では日常のことだと➡ 176 00:11:43,736 --> 00:11:46,706 受け止めてきた はずだったけど…》 177 00:11:48,908 --> 00:11:50,910 はぁ…。 178 00:11:50,910 --> 00:11:54,247 《「やっぱり村まで送るよ。 場所を教えて」》 179 00:11:54,247 --> 00:11:56,249 えっ。 でも…。 180 00:11:56,249 --> 00:11:59,586 村は あの山の手前で かなり時間が…。 181 00:11:59,586 --> 00:12:01,487 《「大丈夫」》 182 00:12:01,487 --> 00:12:03,489 わっ。 《「舌をかまないように➡ 183 00:12:03,489 --> 00:12:06,359 気をつけて」》 (ラナ)ちょっ クズノハさん!? 184 00:12:06,359 --> 00:12:08,361 (エト)ま… 待って。 185 00:12:08,361 --> 00:12:10,530 (ラナとエトの悲鳴) 186 00:12:10,530 --> 00:12:15,034 ク… クズノハさん! あなた何者なんですか~!? 187 00:12:15,034 --> 00:12:17,537 《「だから商人だってば」》 188 00:12:17,537 --> 00:12:20,106 (エト)絶対ウソだぁ~! 189 00:12:22,175 --> 00:12:25,345 (エト)すごい…。 (ラナ)もう着いちゃった。 190 00:12:25,345 --> 00:12:28,014 《思ったより小さい村だな》 191 00:12:28,014 --> 00:12:31,684 お礼がしたいので 少し待っていてください。 192 00:12:31,684 --> 00:12:34,187 村の人に事情を話してきます。 193 00:12:36,689 --> 00:12:40,693 村に入らないの? えっ? ワーウルフの言葉を!? 194 00:12:40,693 --> 00:12:44,197 話せないのは共通語だけなんだ。 195 00:12:44,197 --> 00:12:47,533 で 君は この村の住人じゃないの? 196 00:12:47,533 --> 00:12:50,370 俺の村は向こうの森にあります。 197 00:12:50,370 --> 00:12:54,207 ラナや数人の村人は 仲よくしてくれますが➡ 198 00:12:54,207 --> 00:12:57,210 亜人をヒューマンの村に 招き入れるなんて➡ 199 00:12:57,210 --> 00:12:59,545 普通は ありえないですよ。 200 00:12:59,545 --> 00:13:01,981 まあ… そうかもね。 201 00:13:01,981 --> 00:13:05,151 今は そんなこと言ってる場合じゃ ないだろうに。 202 00:13:05,151 --> 00:13:09,989 まさか クズノハさんにも 村の様子がわかるほどの嗅覚が? 203 00:13:09,989 --> 00:13:11,991 やっぱり わかってたのか。 204 00:13:11,991 --> 00:13:14,360 《探索の界》 205 00:13:14,360 --> 00:13:18,498 血のにおいが…。 一人や二人じゃない。 206 00:13:18,498 --> 00:13:22,502 また荒城の月が 見せしめにやったんだろう。 207 00:13:22,502 --> 00:13:25,171 あなたは本当に何者なんですか? 208 00:13:25,171 --> 00:13:28,675 だから 冒険者兼商人だって。 209 00:13:28,675 --> 00:13:30,843 とても そんなふうには…。 210 00:13:30,843 --> 00:13:33,680 ところで 僕に背負われてたとき➡ 211 00:13:33,680 --> 00:13:36,516 本当は気が付いてたんじゃない? えっ…。 212 00:13:36,516 --> 00:13:40,687 意識のあるなしって 重さでわかるんだよね。 213 00:13:40,687 --> 00:13:42,689 起きられなかったのは➡ 214 00:13:42,689 --> 00:13:45,858 彼女を危険にさらしたことが 悔しかったから? 215 00:13:45,858 --> 00:13:47,860 うう…。 216 00:13:47,860 --> 00:13:51,698 《っと… 意地の悪い言い方 しちゃったな》 217 00:13:51,698 --> 00:13:54,200 一緒にいたいんならさ➡ 218 00:13:54,200 --> 00:13:57,603 今度はちゃんと守ってあげなよ。 はい…。 219 00:13:59,539 --> 00:14:01,474 《探索の界に反応。 220 00:14:01,474 --> 00:14:04,143 近場にいるとは思ってたけどね》 221 00:14:04,143 --> 00:14:06,145 クズノハさん? 222 00:14:06,145 --> 00:14:10,316 ちょっと山へ散歩に。 そんな! 自殺行為ですよ! 223 00:14:10,316 --> 00:14:14,153 なんだ。 山に何がいるかも 知ってるんだ。 224 00:14:14,153 --> 00:14:16,155 ど… どうして…。 225 00:14:16,155 --> 00:14:19,659 クズノハさんが ここまでする理由は なんなんですか。 226 00:14:19,659 --> 00:14:23,663 う~ん… 荒城の月ってさ。 227 00:14:23,663 --> 00:14:28,334 遠い国で僕が好きだった 曲の題名なんだよね。 228 00:14:28,334 --> 00:14:33,339 それを卑劣な賊なんかに 使われるのが気に食わない。 229 00:14:33,339 --> 00:14:37,009 じゃ だめ? 230 00:14:37,009 --> 00:14:41,681 何か 僕にできることは。 そうだな。 231 00:14:41,681 --> 00:14:45,017 うちの商会では 亜人も働いてるから➡ 232 00:14:45,017 --> 00:14:48,855 いつか彼らが タパ村や エトの村に来たら➡ 233 00:14:48,855 --> 00:14:52,058 おいしいものでも 食べさせてあげてよ。 234 00:14:54,193 --> 00:14:58,531 お肉もお野菜も 最高のものを厳選したはずです。 235 00:14:58,531 --> 00:15:00,967 なのに…。 236 00:15:00,967 --> 00:15:04,470 う… あの世が見える…。 237 00:15:04,470 --> 00:15:07,140 なんの これしき…。 238 00:15:07,140 --> 00:15:10,977 まだ… 戦えます…。 239 00:15:10,977 --> 00:15:14,647 未知の味覚… 未知の食感…。 240 00:15:14,647 --> 00:15:17,150 (アクア/エリス)今度こそ殺される…。 241 00:15:17,150 --> 00:15:20,153 (モンド)体が動かん…。 242 00:15:20,153 --> 00:15:23,489 こんなこともあろうかと 薬をお持ちしましたが…。 243 00:15:23,489 --> 00:15:25,491 もはや手遅れ! 244 00:15:25,491 --> 00:15:29,662 どうして? 「どうして?」じゃないじゃろ! 245 00:15:29,662 --> 00:15:32,498 コモエ 今日の献立は。 246 00:15:32,498 --> 00:15:37,003 とりにくの塩くしやきと オーク風ビシソワーズです! 247 00:15:37,003 --> 00:15:39,505 まったく別物じゃ! 248 00:15:39,505 --> 00:15:42,508 スープは お芋の芽が 毒になると聞いたので➡ 249 00:15:42,508 --> 00:15:45,511 皮と一緒に取り除いていたら…。 250 00:15:45,511 --> 00:15:47,513 なんでじゃ! 251 00:15:47,513 --> 00:15:52,351 この青菜 口ん中 ズタズタにされたんすけど…。 252 00:15:52,351 --> 00:15:55,188 あら 荒野で 採ってきましたのよ? 253 00:15:55,188 --> 00:15:58,524 それは… キリングウィード…。 254 00:15:58,524 --> 00:16:04,130 葉っぱが やいばになって 獲物を切り刻むという魔物です。 255 00:16:04,130 --> 00:16:06,132 生きた魔物!? 256 00:16:06,132 --> 00:16:12,305 調理次第では うまいのか? 加工すれば研磨剤くらいには…。 257 00:16:12,305 --> 00:16:14,807 でも! お肉は自信作です! 258 00:16:14,807 --> 00:16:19,679 すみません 澪様…。 何をやっても歯が立ちません…。 259 00:16:19,679 --> 00:16:23,482 ぬお~! 勝負 勝負! 260 00:16:23,482 --> 00:16:26,519 しゅぞく最強の戦士たちが ぜんめつ! 261 00:16:26,519 --> 00:16:28,487 おかしいです! 262 00:16:28,487 --> 00:16:33,693 以前 若様とおいしく食べた料理を 参考にしましたのに…! 263 00:16:33,693 --> 00:16:37,997 魔獣肉は加工に特殊な技術が 必要なのじゃろう…。 264 00:16:37,997 --> 00:16:44,003 この油は… ヘパイスオイル。 幻の潤滑油ですね。 265 00:16:44,003 --> 00:16:47,707 潤滑油…? それって…。 266 00:16:47,707 --> 00:16:50,543 工業用! グリーッスッ! 267 00:16:50,543 --> 00:16:55,381 バナナの気配がしたから 参加したのに…。 268 00:16:55,381 --> 00:16:58,351 バナナをっ! 殺すなぁ~! 269 00:17:00,953 --> 00:17:03,789 俺は負けん! 270 00:17:03,789 --> 00:17:06,626 肉の付け合わせに果物? 271 00:17:06,626 --> 00:17:09,295 そういうので おいしいお店があったんです! 272 00:17:09,295 --> 00:17:11,964 酢豚とやらにも入っていると…。 273 00:17:11,964 --> 00:17:14,133 違う果物じゃろ! 274 00:17:14,133 --> 00:17:18,304 食材が優れておるからといって おいしく食えるとはかぎらぬ。 275 00:17:18,304 --> 00:17:22,475 種族によって 味覚や嗜好も 違うから なおさらじゃ。 276 00:17:22,475 --> 00:17:26,646 素材そのままが好きです。 塩気があったほうが…。 277 00:17:26,646 --> 00:17:29,148 (3人)バナーナ! バナーナ! 278 00:17:29,148 --> 00:17:31,150 拙者は柿~! 279 00:17:31,150 --> 00:17:35,321 りょ… 料理とは そんなに奥が深いのですか…。 280 00:17:35,321 --> 00:17:38,324 まあ 若の好みに合わせるなら➡ 281 00:17:38,324 --> 00:17:42,328 ヒューマンであるライムの意見を聞くのが いちばんじゃな。 俺すか!? 282 00:17:42,328 --> 00:17:45,831 とはいえ コヤツ一人では 負担も大きかろう…。 283 00:17:45,831 --> 00:17:47,833 そこでじゃ! 284 00:17:47,833 --> 00:17:50,336 世界の各地を渡り歩き 調理の基本と➡ 285 00:17:50,336 --> 00:17:54,340 食材について見識を高める! というのはどうじゃ。 286 00:17:54,340 --> 00:17:58,177 巴さん… あなたはなんて…。 287 00:17:58,177 --> 00:18:01,113 《むう… やはり気に入らぬか…》 288 00:18:01,113 --> 00:18:03,783 なんて すばらしいことを 思いつきますの! 289 00:18:03,783 --> 00:18:05,785 そ~じゃろ~。 290 00:18:05,785 --> 00:18:08,788 《一同:ほっ… よかった…》 291 00:18:08,788 --> 00:18:11,958 料理の武者修行 やってみせますわ! 292 00:18:11,958 --> 00:18:14,126 若様に よろこんでいただくために! 293 00:18:14,126 --> 00:18:16,128 (拍手と歓声) 294 00:18:16,128 --> 00:18:18,798 《ふぅ… ワシも例の調査を急がねばの。 295 00:18:18,798 --> 00:18:23,102 若をこれ以上 やっかいごとに 巻き込ませぬためにも…》 296 00:18:25,972 --> 00:18:29,475 村の連中は? 金をかき集めてるって。 297 00:18:29,475 --> 00:18:34,146 ⚟さっさと出しゃいいものを。 ⚟今日は何人やれるかね。 298 00:18:34,146 --> 00:18:36,315 ⚟派手にやってやろうぜ。 299 00:18:36,315 --> 00:18:39,318 《また着けるとは 思わなかったけど➡ 300 00:18:39,318 --> 00:18:41,821 一応 身バレしないようにね。 301 00:18:41,821 --> 00:18:44,824 あとは 消音の界》 302 00:18:55,034 --> 00:19:02,274 《なんだ? 声が出ない… いや違う。 音が消えた!? 303 00:19:02,274 --> 00:19:05,111 なっ… 敵襲だと!?》 304 00:19:05,111 --> 00:19:07,113 《まったく…。 305 00:19:07,113 --> 00:19:11,117 ヒューマンに深入りしたくない なんて言いながら➡ 306 00:19:11,117 --> 00:19:14,286 結果としては ヒューマンのために賊退治。 307 00:19:14,286 --> 00:19:18,591 でも 迷ったら 感情に従って動くと 決めた》 308 00:19:22,461 --> 00:19:24,964 《はっ! アイツか…!》 309 00:19:24,964 --> 00:19:29,468 《急所は外してる。 昏倒の魔法はかけてるけど》 310 00:19:29,468 --> 00:19:31,470 《死ねや!》 311 00:19:31,470 --> 00:19:35,975 《さすが エルダードワーフの装備 すばらしい防御力だね。 312 00:19:35,975 --> 00:19:39,145 にしても 無駄に数が多い。 313 00:19:39,145 --> 00:19:42,048 弓が もったいないな》 314 00:19:44,316 --> 00:19:46,986 《初めて エマさんに習ったときは➡ 315 00:19:46,986 --> 00:19:49,789 使いこなせるか 不安だったけど…》 316 00:19:51,824 --> 00:19:54,493 《今では すっかり慣れた》 317 00:19:54,493 --> 00:19:57,163 (賊たち)あっ!? 音が戻った! 318 00:19:57,163 --> 00:20:00,499 《この矢は 絶対に当たる》 319 00:20:00,499 --> 00:20:02,501 ちょっ…。 320 00:20:02,501 --> 00:20:05,171 (爆発音) 321 00:20:05,171 --> 00:20:16,182 ♬~ 322 00:20:16,182 --> 00:20:18,517 ひいっ! た… 助けて…。 323 00:20:18,517 --> 00:20:22,688 《「命までは取らない。 ただ 最後に一つ。 324 00:20:22,688 --> 00:20:26,692 今後は決して 荒城の月を名乗るな」》 325 00:20:26,692 --> 00:20:29,095 へっ? ひっ…。 326 00:20:34,700 --> 00:20:37,369 どういうこと…? (どよめき) 327 00:20:37,369 --> 00:20:40,706 ⚟なぜ ヤツらが! ⚟これで助かったのか!? 328 00:20:40,706 --> 00:20:44,043 まさか これって。 うん…。 329 00:20:44,043 --> 00:20:47,346 祈りは通じるのね。 330 00:20:51,717 --> 00:20:53,719 んん~っ。 331 00:20:53,719 --> 00:20:56,722 若様 遅くまでどちらへ? 332 00:20:56,722 --> 00:21:00,025 まあ ちょっとね。 そうですか。 333 00:21:00,025 --> 00:21:03,863 それより 宿のほうは大丈夫だった? 334 00:21:03,863 --> 00:21:08,868 はい。 ようやく合格ラインの宿に 若様をご案内できます。 335 00:21:08,868 --> 00:21:11,036 1泊 金貨3枚です。 336 00:21:11,036 --> 00:21:16,175 金貨3枚って 30万円!? 高すぎない? 337 00:21:16,175 --> 00:21:21,514 時に若様。 聞くところによれば 例の勇者とやらは➡ 338 00:21:21,514 --> 00:21:26,185 リミア王国やグリトニア皇国に 手厚く ひごされていると。 339 00:21:26,185 --> 00:21:28,187 えっ そうなの? 340 00:21:28,187 --> 00:21:31,857 若様だけが 貧しい日々を強いられるなど➡ 341 00:21:31,857 --> 00:21:34,527 従者として許せませんのでっ。 342 00:21:34,527 --> 00:21:36,629 そうなの…? 343 00:21:39,198 --> 00:21:41,700 《勇者か…》 344 00:21:41,700 --> 00:21:43,702 ⦅女神:私の世界に ふさわしい勇者は➡ 345 00:21:43,702 --> 00:21:45,905 別に手配したから⦆ 346 00:21:48,207 --> 00:21:52,211 《前に僕が放り込まれた戦場にも いたみたいだけど…。 347 00:21:52,211 --> 00:21:57,216 会えるのは いったい いつになることやら…》 348 00:21:57,216 --> 00:22:02,988 ♬~ 349 00:22:02,988 --> 00:22:07,993 <異世界の 2人の勇者 いづこかな。 350 00:22:07,993 --> 00:22:12,298 深澄真 心の川柳>