1 00:00:01,802 --> 00:00:04,438 (シルドニア)数々の試練をくぐり抜けて わらわの前に立つとは➨ 2 00:00:04,438 --> 00:00:06,607 褒めてつかわす。 3 00:00:06,607 --> 00:00:09,443 むぐっ!? (カイル)シッ! 仲間に気付かれる。 4 00:00:09,443 --> 00:00:12,946 ぶ… 無礼者! わらわを誰と心得 もがっ! 5 00:00:12,946 --> 00:00:16,450 だから大声を出すな。 誰かは知っている。 6 00:00:16,450 --> 00:00:21,955 古代魔法王国 ザーレス最盛期の王 魔法王シルドニア・ザーレスが➨ 7 00:00:21,955 --> 00:00:24,958 自分の人格や知識を 模写した姿だろ。 8 00:00:24,958 --> 00:00:26,960 な… なぜそれを。 9 00:00:26,960 --> 00:00:30,964 説明はあとだ。 あと途中の罠や謎解きはスルーした。 10 00:00:30,964 --> 00:00:32,966 裏道を掘ったからな。 11 00:00:32,966 --> 00:00:36,303 わらわの墳墓に 何をしてくれるんじゃ 貴様! 12 00:00:36,303 --> 00:00:40,307 とにかく最後の試練を頼む。 剣を抜くぞ。 13 00:00:40,307 --> 00:00:43,977 それも知っておるのか。 貴様 何者だ。 14 00:00:43,977 --> 00:00:47,881 すぐにわかるさ。 フッ。 15 00:00:55,656 --> 00:00:57,658 いくぞ! 16 00:01:01,461 --> 00:01:03,630 (シルドニア)パーフェクト・リーディング。 17 00:01:03,630 --> 00:01:11,405 ♬~ 18 00:01:13,640 --> 00:01:16,977 これは… 本当なのか? ああ。 19 00:01:16,977 --> 00:01:20,647 記憶を読み取っただろ? 神竜の心臓も ちゃんと持ってる。 20 00:01:20,647 --> 00:01:22,816 信じられんな。 21 00:01:22,816 --> 00:01:26,153 時間移動の魔法が存在すること 自体は知っていたが。 22 00:01:26,153 --> 00:01:28,655 (リーゼ)カイル~ そこにいるの? 23 00:01:28,655 --> 00:01:31,325 まずい! 仲間はこのことを知らないんだ! 24 00:01:31,325 --> 00:01:33,660 適当に話を合わせてくれ。 はあ!? 25 00:01:33,660 --> 00:01:36,330 頼むよ。 ったく 面倒な。 26 00:01:36,330 --> 00:01:39,166 (リーゼ)カイル~ 何してるの? 27 00:01:39,166 --> 00:01:42,336 おおっ! 伝説のインテリジェンスソードだ! 28 00:01:42,336 --> 00:01:44,671 しかも シルドニア・ザーレスだって!? 29 00:01:44,671 --> 00:01:46,640 (ウルザ/セラン/リーゼ)は…? 30 00:01:48,675 --> 00:01:52,512 うむ! リーゼとやら この菓子は なかなか美味じゃ! 31 00:01:52,512 --> 00:01:56,183 (リーゼ)出発前に作った 簡単な保存食だけど…。 32 00:01:56,183 --> 00:01:59,019 ホントにあなたが魔法王なの? 33 00:01:59,019 --> 00:02:01,254 正確には その一部。 34 00:02:01,254 --> 00:02:03,590 わらわの財を委ねるに ふさわしいかどうかを➨ 35 00:02:03,590 --> 00:02:07,094 見定めるためにつくられた 魔法生命体じゃ。 36 00:02:07,094 --> 00:02:09,096 (セラン)なのに菓子食うのかよ。 37 00:02:09,096 --> 00:02:12,265 ちゃんと わらわを維持する魔力に 変換しておるから➨ 38 00:02:12,265 --> 00:02:15,936 無駄にはなっておらんぞ。 なんで子どもの姿なの? 39 00:02:15,936 --> 00:02:19,940 最も魔力が充実していた年で 老化を止めたからのう。 40 00:02:19,940 --> 00:02:22,776 それから死ぬまで この姿じゃった。 41 00:02:22,776 --> 00:02:26,780 もし財宝を得るに ふさわしい者でなければ➨ 42 00:02:26,780 --> 00:02:28,782 最後の罠を発動して➨ 43 00:02:28,782 --> 00:02:31,118 迷宮を崩壊させる つもりじゃったが➨ 44 00:02:31,118 --> 00:02:35,455 お主は なかなか興味深い。 ひとまず認めてやろう。 45 00:02:35,455 --> 00:02:39,960 その剣は好きに使うがよい。 46 00:02:39,960 --> 00:02:41,962 ああ 助かるよ。 47 00:02:41,962 --> 00:02:44,464 (シルドニア)そこの アポートバッグも持っていけ。 48 00:02:44,464 --> 00:02:48,635 中が宝物庫とつながっておるから 宝を持ち出すのに便利じゃ。 49 00:02:48,635 --> 00:02:50,971 なぁなぁ 俺も剣使うんだけど➨ 50 00:02:50,971 --> 00:02:54,374 カイルじゃなくて 俺に使われるのはどう? あん? 51 00:02:57,811 --> 00:03:00,414 生理的に受け付けん。 あっ…! 52 00:03:00,414 --> 00:03:02,749 よくそう言われて フラれてるよね。 53 00:03:02,749 --> 00:03:05,085 (ウルザ)1,000年前でも 感性は同じなのだな。 54 00:03:05,085 --> 00:03:07,788 はぁ…。 55 00:04:47,788 --> 00:04:50,390 (シルドニア)美味じゃ 美味じゃ! 56 00:04:52,793 --> 00:04:55,128 買い食いは あとにしてくれよ。 57 00:04:55,128 --> 00:05:00,100 クン クンクンクン…。 おお~ 向こうの屋台からも いい匂いが。 58 00:05:00,100 --> 00:05:03,403 田舎から出てきたお子様かよ。 ぐぬ…。 59 00:05:03,403 --> 00:05:05,405 これから どこに行くの? 60 00:05:05,405 --> 00:05:09,576 財宝を手に入れたからな。 この先の戦いに備えて➨ 61 00:05:09,576 --> 00:05:11,878 上等な装備をそろえる。 62 00:05:14,414 --> 00:05:17,417 いらっしゃいませ。 当店に御用でしょうか? 63 00:05:17,417 --> 00:05:19,586 ああ 装備を買いたい。 64 00:05:19,586 --> 00:05:23,757 失礼ですが どなた様からか ご紹介はおありでしょうか? 65 00:05:23,757 --> 00:05:26,259 あっ そうか。 新規の客は➨ 66 00:05:26,259 --> 00:05:29,763 入店前に金を預けるんだったな。 恐れ入ります。 67 00:05:29,763 --> 00:05:32,766 1万ガドル お預けいただくことに なっております。 68 00:05:32,766 --> 00:05:36,770 (カイル)ザーレス金貨5枚でいいかな? 4人分頼む。 69 00:05:36,770 --> 00:05:39,973 あ… 確かに お預かりいたしました。 70 00:05:39,973 --> 00:05:42,342 それでは ご案内いたします。 71 00:05:44,811 --> 00:05:48,481 (フェスバ)いらっしゃいませ 店主のフェスバと申します。 72 00:05:48,481 --> 00:05:51,651 (シルドニア)おお これは メラニスの作ではないか。 73 00:05:51,651 --> 00:05:53,620 よくご存じですな。 74 00:05:53,620 --> 00:05:57,123 古代魔法王国 希代の名工による一品でして。 75 00:05:57,123 --> 00:05:59,893 そんな大したヤツでもないぞ。 はっ? 76 00:05:59,893 --> 00:06:02,229 かなり調子に乗ったヤツでのう。 77 00:06:02,229 --> 00:06:04,397 いろいろと問題点を 指摘し続けたら➨ 78 00:06:04,397 --> 00:06:06,733 涙目になっておったわ。 はあ? 79 00:06:06,733 --> 00:06:10,403 気にしないでください。 ちょっと想像力が豊かな子で。 80 00:06:10,403 --> 00:06:14,307 ああ… 大変失礼いたしました。 81 00:06:16,409 --> 00:06:19,579 おお この菓子も なかなか美味じゃのう。 82 00:06:19,579 --> 00:06:22,415 (フェスバ)こちらは当店の看板商品で。 83 00:06:22,415 --> 00:06:25,418 (カイル)ドラゴンレザーの鎧か。 (フェスバ)はい。 84 00:06:25,418 --> 00:06:29,422 ドラゴンの皮に備わっている 対魔力や防御力に加え➨ 85 00:06:29,422 --> 00:06:32,425 耐熱 耐冷 対毒処理を施し➨ 86 00:06:32,425 --> 00:06:35,762 下地にはフェニックスの羽根を 編み込んでおりますので➨ 87 00:06:35,762 --> 00:06:38,265 やはり お値段はそれなりに。 88 00:06:38,265 --> 00:06:41,601 よし これをもらおう。 はっ!? はい…。 89 00:06:41,601 --> 00:06:45,939 セランはどうする? ペアルックになるじゃんか パスパス。 90 00:06:45,939 --> 00:06:47,941 この場で装備していくんで➨ 91 00:06:47,941 --> 00:06:50,277 みんなも必要な装備を そろえてくれ。 92 00:06:50,277 --> 00:06:53,280 は~い! では どれにするか。 93 00:06:56,950 --> 00:06:59,920 思ったより軽くて動きやすい。 94 00:06:59,920 --> 00:07:02,722 うん このガントレットも いい感じ。 95 00:07:02,722 --> 00:07:07,727 精霊石のアミュレットか。 身につけるのは初めてだ。 96 00:07:07,727 --> 00:07:11,564 装備したら女の子が 「すてき!」 ってなる剣はありませんか? 97 00:07:11,564 --> 00:07:15,068 特に あなたのような方に。 すぐに お持ちします! 98 00:07:15,068 --> 00:07:19,439 (カイル)魔石も見せてほしい。 (フェスバ)かしこまりました。 99 00:07:19,439 --> 00:07:22,942 攻撃用でしたら エクスプロージョンが込められた➨ 100 00:07:22,942 --> 00:07:25,111 魔石など いかがでしょう。 101 00:07:25,111 --> 00:07:27,280 うん 使えそうだ。 102 00:07:27,280 --> 00:07:30,950 他にも は虫類タイプの魔獣に 効果が高い魔石はあるかな。 103 00:07:30,950 --> 00:07:33,420 (フェスバ)もちろん ご用意してあります。 104 00:07:33,420 --> 00:07:36,923 (カイル)ブリザードの魔石か。 (フェスバ)はい。 105 00:07:36,923 --> 00:07:40,293 冷気魔法を魔石に込めるのは 技術的に難しいので➨ 106 00:07:40,293 --> 00:07:42,962 かなりのお値段に なってしまいますが。 107 00:07:42,962 --> 00:07:46,466 両方 あるだけもらおう。 あるだけでございますか!? 108 00:07:46,466 --> 00:07:49,135 あと 回復系の魔法薬も 全部欲しい。 109 00:07:49,135 --> 00:07:51,471 全部!? でございますか!? 110 00:07:51,471 --> 00:07:53,974 (カイル)支払いは 金貨だと量が多いから➨ 111 00:07:53,974 --> 00:07:56,476 宝石も含めていいかな? 112 00:07:56,476 --> 00:07:58,978 1,000万ガドルはあるはずだ。 113 00:07:58,978 --> 00:08:02,082 1,000万ガドル…! 114 00:08:02,082 --> 00:08:04,584 (一同)ありがとうございました➨ 115 00:08:04,584 --> 00:08:08,088 またのお越しを お待ちしております。 116 00:08:08,088 --> 00:08:10,423 いや~ 派手に買ったな。 117 00:08:10,423 --> 00:08:12,592 よからぬうわさが 立たなきゃいいが。 118 00:08:12,592 --> 00:08:15,929 問題ないさ。 明日には ここをたつからな。 119 00:08:15,929 --> 00:08:18,765 1泊だけ!? だったら こうしちゃいられねえ! 120 00:08:18,765 --> 00:08:22,769 私も少し見て回ろうかな。 せっかく王都に来たんだし。 121 00:08:22,769 --> 00:08:25,605 私が案内しよう。 以前にも来たことがある。 122 00:08:25,605 --> 00:08:27,607 ホント!? ありがとう! 123 00:08:27,607 --> 00:08:31,611 では行ってくる。 またあとでね。 124 00:08:31,611 --> 00:08:36,282 《あの2人 仲よくなったな。 なんか複雑だけど…》 125 00:08:36,282 --> 00:08:38,284 では わらわも! 126 00:08:38,284 --> 00:08:40,754 あちらにおいしそうな屋台が…。 待て。 むぐっ! 127 00:08:40,754 --> 00:08:42,922 お前には 相談したいことがあるんだ。 128 00:08:42,922 --> 00:08:45,091 みんながいたら話せないだろ。 129 00:08:45,091 --> 00:08:48,395 ぐぅ… そうじゃったな…。 130 00:08:50,597 --> 00:08:52,599 まず確認したいのが➨ 131 00:08:52,599 --> 00:08:55,435 本当に未来を変えられるのか ということだ。 132 00:08:55,435 --> 00:08:58,605 変えるというのも妙な表現じゃな。 133 00:08:58,605 --> 00:09:02,042 前提として未来というものは 一切決まっておらぬ。 134 00:09:02,042 --> 00:09:04,043 どういうことだ。 135 00:09:04,043 --> 00:09:08,882 お主は時を遡ったのと同時に 新しい世界に来たのじゃ。 136 00:09:08,882 --> 00:09:13,053 これは わらわの仮説じゃが 時の流れは一つではなく➨ 137 00:09:13,053 --> 00:09:15,722 無数に分かれる 木の枝のようなもの。 138 00:09:15,722 --> 00:09:20,059 お主の魂は その枝から枝へ 渡り移ったのじゃ。 139 00:09:20,059 --> 00:09:24,397 その根拠として 触媒に使われた神竜の心臓は➨ 140 00:09:24,397 --> 00:09:27,734 お主の魂と共に この世界に来た。 141 00:09:27,734 --> 00:09:29,903 新しい世界ってことは➨ 142 00:09:29,903 --> 00:09:32,405 同じ歴史をたどるとは 限らないのか。 143 00:09:32,405 --> 00:09:35,241 完全に同じではないじゃろうな。 144 00:09:35,241 --> 00:09:38,077 とはいえ 大きな時間の流れは一つ。 145 00:09:38,077 --> 00:09:42,082 このままでは間違いなく 大侵攻は起きるじゃろう。 146 00:09:42,082 --> 00:09:44,751 そうか…。 147 00:09:44,751 --> 00:09:48,922 無論 お主や わらわが 何もしなければの話じゃ。 148 00:09:48,922 --> 00:09:50,924 行動し 関わることで➨ 149 00:09:50,924 --> 00:09:53,259 違う歴史をつくることは 可能なはず。 150 00:09:53,259 --> 00:09:56,930 かなり難しいじゃろうがな。 ああ…。 151 00:09:56,930 --> 00:09:59,432 それが聞ければ十分だ。 152 00:09:59,432 --> 00:10:01,601 でも ちょっと待て。 153 00:10:01,601 --> 00:10:05,105 神竜の心臓は 今この世界に 2つあるんだよな? 154 00:10:05,105 --> 00:10:07,106 なのに 俺は一人しか…。 155 00:10:07,106 --> 00:10:10,110 うむ それについても 仮説があってな。 156 00:10:10,110 --> 00:10:12,111 禁呪の中の禁呪➨ 157 00:10:12,111 --> 00:10:15,281 名前を付けることもはばかられた 融合魔法がある。 158 00:10:15,281 --> 00:10:18,952 融合魔法? なんだそれ 聞いたこともないぞ。 159 00:10:18,952 --> 00:10:22,455 簡単に言えば 魂を融合させることで➨ 160 00:10:22,455 --> 00:10:27,293 魔力を増大させる邪法じゃ。 魔力を増大…。 161 00:10:27,293 --> 00:10:31,130 (シルドニア)魔力の強さは 生まれながらの魂の質で決まる。 162 00:10:31,130 --> 00:10:36,302 それで 古代ザーレスでは魂そのものを 強化する研究を行ってきた。 163 00:10:36,302 --> 00:10:41,140 その方法が魂の融合なのじゃが 問題が多くての。 164 00:10:41,140 --> 00:10:43,143 失敗したのか? 165 00:10:43,143 --> 00:10:46,980 うむ。 赤子の魂を利用したり➨ 166 00:10:46,980 --> 00:10:50,316 人造の魂の研究なども行われた。 167 00:10:50,316 --> 00:10:54,487 今思えば 神をも恐れぬ所業であった…。 168 00:10:54,487 --> 00:10:56,990 話を戻そう。 169 00:10:56,990 --> 00:11:00,260 神竜の心臓は この世界に2つ。 170 00:11:00,260 --> 00:11:03,963 では この世界にいた カイル・レナードという人物の魂は➨ 171 00:11:03,963 --> 00:11:07,634 どうなったと思う? (カイル)どうなったって…。 172 00:11:07,634 --> 00:11:12,472 もしかして…。 そう ここにおる。 173 00:11:12,472 --> 00:11:14,974 さっき言った魂の融合が➨ 174 00:11:14,974 --> 00:11:18,811 当人の気付かぬうちに 起こっていたというわけじゃ。 175 00:11:18,811 --> 00:11:23,650 今のお主は魂が強化され 魔力が倍増しておるはず。 176 00:11:23,650 --> 00:11:25,652 心当たりはないか? 177 00:11:25,652 --> 00:11:27,620 そういえば…。 178 00:11:30,823 --> 00:11:36,296 もしかしたらお主 将来的には 特級魔法も使えるやもしれぬぞ。 179 00:11:36,296 --> 00:11:42,669 特級魔法を… 俺が…。 あくまで仮説の話じゃがな。 180 00:11:42,669 --> 00:11:46,506 使いこなせるかどうかは 話が別であろうし➨ 181 00:11:46,506 --> 00:11:49,008 よいことばかりとは限らぬしな。 182 00:11:49,008 --> 00:11:53,179 何か悪影響もあるのか? さてのぅ…。 183 00:11:53,179 --> 00:11:56,015 なにぶん前例がないことじゃ。 184 00:11:56,015 --> 00:12:00,253 まぁ 何か異常を感じたら 遠慮なく話すがよい。 185 00:12:00,253 --> 00:12:03,590 相談くらい乗ってやるぞ。 ヒッ。 186 00:12:03,590 --> 00:12:07,594 (カイル)ありがとう 助かるよ…。 187 00:12:18,605 --> 00:12:22,642 野宿も慣れたけど やっぱりベッドはいいね。 188 00:12:22,642 --> 00:12:24,811 (ウルザ)そうだな。 189 00:12:28,481 --> 00:12:30,984 ウルザ まだ寝ないの? 190 00:12:30,984 --> 00:12:35,488 ああ。 満月の夜は こうして月光浴をするのが➨ 191 00:12:35,488 --> 00:12:37,490 毎月の楽しみなんだ。 192 00:12:37,490 --> 00:12:42,328 わかった。 じゃ 先に寝るね。 193 00:12:42,328 --> 00:12:44,330 フー。 おやすみ。 194 00:12:44,330 --> 00:12:46,599 ああ おやすみ。 195 00:12:49,836 --> 00:12:54,340 《ふぅ… 最初は どうなることかと思ったが➨ 196 00:12:54,340 --> 00:12:56,843 案外 この旅も悪くはない。 197 00:12:56,843 --> 00:13:00,947 リーゼはいい娘だ。 結構 話も合う。 198 00:13:00,947 --> 00:13:05,118 シルドニアは豊富な知識で 興味深い話をしてくれるし➨ 199 00:13:05,118 --> 00:13:09,288 セランも まぁ 見てる分にはおもしろい。 200 00:13:09,288 --> 00:13:12,292 それに… カイル…。 201 00:13:12,292 --> 00:13:15,294 アイツは不思議だ…。 202 00:13:15,294 --> 00:13:17,597 どこまでも 見透かされているような➨ 203 00:13:17,597 --> 00:13:19,799 あのまなざし…。 204 00:13:19,799 --> 00:13:23,870 なぜか 悪い気分ではないのだが…》 205 00:13:26,272 --> 00:13:28,274 (リーゼ)ダメ~! うっ!? 206 00:13:28,274 --> 00:13:33,780 カイルの隣は… 私だけ…。 207 00:13:33,780 --> 00:13:35,882 寝言…? 208 00:13:42,455 --> 00:13:46,459 《精霊神ムーナよ この旅に加護を…》 209 00:13:46,459 --> 00:13:54,967 ♬~ 210 00:13:54,967 --> 00:13:58,471 ハッ! って 忘れてた~っ! 211 00:13:58,471 --> 00:14:03,576 ハァ… ハァ… ハァ… ハァ…。 212 00:14:03,576 --> 00:14:08,581 ハァ… 少しは体力も上がってきたが まだまだだな。 213 00:14:08,581 --> 00:14:11,918 幻闘法じゃったか? 214 00:14:11,918 --> 00:14:14,587 わらわの時代には なかった修行法じゃな。 215 00:14:14,587 --> 00:14:17,590 とても実戦には及ばないけどな。 216 00:14:19,592 --> 00:14:21,594 本当に いい剣だ。 217 00:14:21,594 --> 00:14:24,097 体の一部のような一体感があるよ。 218 00:14:24,097 --> 00:14:28,601 当然じゃ。 わらわは ザーレスの魔法技術の結晶。 219 00:14:28,601 --> 00:14:32,105 人の手でつくられた中で これ以上のものはなかろう。 220 00:14:32,105 --> 00:14:36,776 ミスリルの剣は使ったことあるけど ここまでのものはなかった。 221 00:14:36,776 --> 00:14:40,613 んっ? 正確にはミスリルではないぞ? 222 00:14:40,613 --> 00:14:43,616 えっ? じゃあ…。 (ウルザ)カイル! 223 00:14:43,616 --> 00:14:48,287 ハァ ハァ…。 や… やっと見つけた。 224 00:14:48,287 --> 00:14:50,289 どうした? こんな時間に。 225 00:14:50,289 --> 00:14:54,127 「契約の応用」だ! 満月の今しかできないのだぞ。 226 00:14:54,127 --> 00:14:56,295 ああ… 忘れてた。 227 00:14:56,295 --> 00:15:00,066 お前から言いだしたことだろう! それはわかってるけど…。 228 00:15:00,066 --> 00:15:03,236 ふぁ…。 また今度にしないか? 229 00:15:03,236 --> 00:15:05,238 次は来月になるだろうが! 230 00:15:05,238 --> 00:15:07,407 私の真名がかかっているんだぞ!? 231 00:15:07,407 --> 00:15:10,943 わ… わかったよ しかたないな…。 232 00:15:10,943 --> 00:15:13,112 (ウルザ)めんどくさそうに言うな! 233 00:15:17,116 --> 00:15:21,454 《「契約の応用」は 本来 相手に真名を差し出し➨ 234 00:15:21,454 --> 00:15:27,960 生涯をかけて添い遂げると 誓い合う 婚礼の儀式で行われる。 235 00:15:27,960 --> 00:15:31,464 それを聞いたときは 胸をときめかせたものだ。 236 00:15:31,464 --> 00:15:34,634 なのに… 成り行きとはいえ➨ 237 00:15:34,634 --> 00:15:39,138 会って半月の男と することになろうとは…》 238 00:15:39,138 --> 00:15:42,141 準備できたぞ。 そこに立て。 239 00:15:42,141 --> 00:15:46,312 く~… く~…。 (ウルザ)寝るな! わっ。 240 00:15:46,312 --> 00:15:50,650 ああ すまない。 もっと 簡単にできると思ってたから。 241 00:15:50,650 --> 00:15:53,152 (ウルザ)いいから立て。 始めるぞ。 242 00:15:53,152 --> 00:15:57,290 これより 「契約の応用」を執り行う。 243 00:15:57,290 --> 00:16:05,565 ♬~ 244 00:16:05,565 --> 00:16:07,900 《カイル:ここからは前と同じか…》 245 00:16:07,900 --> 00:16:16,909 ♬~ 246 00:16:16,909 --> 00:16:20,580 (ウルザ)偉大なる月の精霊神 ムーナの名のもと➨ 247 00:16:20,580 --> 00:16:24,250 我 ウルザ・エクセスが なんじに命ずる。 248 00:16:24,250 --> 00:16:27,253 我が真名の他言悪用を禁ずる。 249 00:16:27,253 --> 00:16:29,755 誓うか? 誓う。 250 00:16:43,936 --> 00:16:46,939 ンッ! なっ ななななな…! えっ? 251 00:16:46,939 --> 00:16:48,941 何をするか 貴様~っ! 252 00:16:48,941 --> 00:16:52,612 だって 最後は 契約の口づけって 違うのか? 253 00:16:52,612 --> 00:16:55,615 口づけは婚礼の儀式でする オマケみたいなものだ! 254 00:16:55,615 --> 00:16:58,117 契約自体は お前が誓った時点で 終わっている! 255 00:16:58,117 --> 00:17:01,754 そうだったのか…。 であれば…。 256 00:17:01,754 --> 00:17:05,758 不幸な事故というやつだな。 257 00:17:05,758 --> 00:17:08,427 魔法陣もあることだし➨ 258 00:17:08,427 --> 00:17:12,598 ついでに火の精霊 サラマンダーとも 契約してしまおう。 259 00:17:12,598 --> 00:17:15,101 はっ? 最初の命令は➨ 260 00:17:15,101 --> 00:17:17,937 目の前の性犯罪者を 焼き尽くせだな。 261 00:17:17,937 --> 00:17:20,306 (カイル)はあ~っ!? 262 00:17:28,781 --> 00:17:31,117 (3人)ふぁ~…。 263 00:17:31,117 --> 00:17:33,286 なんで3人とも眠そうなの? 264 00:17:33,286 --> 00:17:36,289 いや ちょっと 不幸な出来事があって。 265 00:17:36,289 --> 00:17:38,624 やかましい。 貴様が言うな。 266 00:17:38,624 --> 00:17:41,460 カイル なんか焦げ臭いけど。 267 00:17:41,460 --> 00:17:44,297 それも不幸な行き違いで…。 268 00:17:44,297 --> 00:17:46,465 いや 何でもない…。 269 00:17:46,465 --> 00:17:49,635 ところで 契約の応用は終わったが…。 270 00:17:49,635 --> 00:17:52,805 この先も ついてきてくれる ってことで いいんだよな? 271 00:17:52,805 --> 00:17:55,308 しかたないだろう。 お前が➨ 272 00:17:55,308 --> 00:18:00,079 どうやって私の真名を知ったのか その理由をまだ聞いていない。 273 00:18:00,079 --> 00:18:02,582 お前を放っておくわけには いかないんだ。 274 00:18:02,582 --> 00:18:06,085 (カイル)それじゃあ しかたないよな。 フンッ! 275 00:18:06,085 --> 00:18:10,089 ちなみに俺が眠い理由はだな。 どうせ遅くまで➨ 276 00:18:10,089 --> 00:18:13,092 女の子に声かけまくって フラれまくったんでしょ? 277 00:18:13,092 --> 00:18:15,261 遅くまでじゃない! 一晩中だ! 278 00:18:15,261 --> 00:18:18,097 都会の女が開放的なんて ウソっぱちだ! 279 00:18:18,097 --> 00:18:21,767 アレはほっといて なんで今度は アーケンの町なの? 280 00:18:21,767 --> 00:18:24,270 ああ それは…。 281 00:18:24,270 --> 00:18:26,605 実は シルドニアには ちょっとした➨ 282 00:18:26,605 --> 00:18:28,941 予知の能力があるそうなんだ。 へっ? 283 00:18:28,941 --> 00:18:32,945 その能力によると 次は アーケンの町に行くといいらしい。 284 00:18:32,945 --> 00:18:36,616 あ… あ… うむ そうじゃ そうじゃった。 285 00:18:36,616 --> 00:18:39,785 わらわには そういう能力があるのじゃ うむ。 286 00:18:39,785 --> 00:18:43,255 でも 何か反応が…。 気のせいだ。 287 00:18:50,796 --> 00:18:52,965 人がいっぱいだね。 288 00:18:52,965 --> 00:18:55,634 ミレーナ王女が来てるんだってよ。 289 00:18:55,634 --> 00:18:58,804 慰問だってさ。 一度見てみたかったんだよな! 290 00:18:58,804 --> 00:19:03,275 運がよかったよね。 私も実際に見るのは初めてだ。 291 00:19:07,880 --> 00:19:10,216 (セラン)おっ 出てきたぞ! (拍手と歓声) 292 00:19:10,216 --> 00:19:13,819 (歓声) 293 00:19:16,889 --> 00:19:21,727 (リーゼ)「ジルグスの至宝」 ミレーナ・ド・ジルグス王女。 294 00:19:21,727 --> 00:19:24,063 未来の女王様だな。 295 00:19:24,063 --> 00:19:28,567 うわさどおりの美人だ。 ホント きれいだね。 296 00:19:33,572 --> 00:19:35,908 (ニノス)あっ… うっ! 297 00:19:35,908 --> 00:19:38,077 (ミレーナ)大丈夫? ンッ? 298 00:19:38,077 --> 00:19:42,081 ケガはない? う… うん…。 299 00:19:42,081 --> 00:19:45,418 きれいなお花ね。 ありがとう。 300 00:19:45,418 --> 00:19:48,587 (笑い声) 301 00:19:48,587 --> 00:19:51,590 なんてお優しい…。 (拍手) 302 00:19:51,590 --> 00:19:54,760 今回の慰問も ご多忙の合間を 縫っていらしたとか…。 303 00:19:54,760 --> 00:19:58,364 《すばらしい王女様だ…。 ンッ! 304 00:20:01,267 --> 00:20:04,370 《カイル:ゼントス…》 (ゼントス)うん? 305 00:20:10,609 --> 00:20:14,280 フッ。 フッ…。 306 00:20:14,280 --> 00:20:17,783 カイルよ。 あの王女で 間違いないのか? 307 00:20:17,783 --> 00:20:21,787 ああ。 ミレーナ王女は享年16歳。 308 00:20:21,787 --> 00:20:26,592 今日から2日後に亡くなる運命だ。 309 00:20:31,464 --> 00:20:34,467 (シルドニア)あ~む…。 2日後の早朝➨ 310 00:20:34,467 --> 00:20:40,306 アーケンからサネス村に向かう王女一行に ヒドラが襲いかかったそうだ。 311 00:20:40,306 --> 00:20:44,643 もともとアーケン近くの大森林には 魔獣が多く住み着いていて➨ 312 00:20:44,643 --> 00:20:49,482 ひとつきほど前にも サネス村が ヒドラに襲われたらしい。 313 00:20:49,482 --> 00:20:52,985 それを知った王女は まず アーケンを慰問。 314 00:20:52,985 --> 00:20:56,489 その後 まだ危険の残るサネス村へ向かい➨ 315 00:20:56,489 --> 00:20:59,792 道中で ヒドラに襲われてしまう。 316 00:20:59,792 --> 00:21:04,263 王女の慈悲深さと不運が招いた 悲劇として伝わっているが…。 317 00:21:04,263 --> 00:21:07,133 危険を押して 無謀な行動を取るなんて➨ 318 00:21:07,133 --> 00:21:10,136 俺に言わせれば自業自得だな。 319 00:21:10,136 --> 00:21:14,273 その事件 裏はないのじゃろうな? 320 00:21:14,273 --> 00:21:18,444 それこそ 魔獣の仕業に見せかけた 暗殺とか…。 321 00:21:18,444 --> 00:21:22,948 ああ 実際 王女の死後は いろいろなうわさが流れたよ。 322 00:21:22,948 --> 00:21:25,284 最も疑われたのは…。 323 00:21:25,284 --> 00:21:29,155 ミレーナ王女の異母兄弟 カレナス王子。 324 00:21:29,155 --> 00:21:32,324 側室の子で 王位継承順位は2位。 325 00:21:32,324 --> 00:21:35,494 王女の死で最も得をする人物だ。 326 00:21:35,494 --> 00:21:38,797 更に疑わしいことに ちょうど今➨ 327 00:21:38,797 --> 00:21:41,300 カレナス王子も この町に来ているんだ。 328 00:21:41,300 --> 00:21:45,471 ほう。 それにしては うわさになっておらんの。 329 00:21:45,471 --> 00:21:48,641 (カイル)宿に籠もりっきりで 人前に出ないらしい。 330 00:21:48,641 --> 00:21:51,143 (シルドニア)それは なんとも怪しいのう。 331 00:21:51,143 --> 00:21:53,979 (カイル)まぁ いろいろと うわさはされたものの➨ 332 00:21:53,979 --> 00:21:57,149 結局 不幸な事故ということで 落ち着いたよ。 333 00:21:57,149 --> 00:22:02,421 で 今のお主は その不幸な事故を 利用しようというわけじゃな? 334 00:22:02,421 --> 00:22:06,425 ああ。 「ジルグスの至宝」とまで 言われる王女の危機に➨ 335 00:22:06,425 --> 00:22:09,929 さっそうと現れ その命を救う。 336 00:22:09,929 --> 00:22:14,633 英雄譚の出だしとしては 上出来だろう。