1 00:00:08,008 --> 00:00:11,845 (アキヒロ)よ~い よいよい よいよい よいよい。 2 00:00:11,845 --> 00:00:13,847 よいよい よいよい よ~い…。 3 00:00:13,847 --> 00:00:16,683 《デシマル:毎度毎度 このドレイ男のおべっかには➨ 4 00:00:16,683 --> 00:00:19,019 ほとほと呆れる。 5 00:00:19,019 --> 00:00:21,021 地球の社会において➨ 6 00:00:21,021 --> 00:00:23,857 猫である私に仕えることで➨ 7 00:00:23,857 --> 00:00:28,529 ドレイのなかでも 特別な地位を 得ることは理解している。 8 00:00:28,529 --> 00:00:30,531 ムームーのように➨ 9 00:00:30,531 --> 00:00:37,037 ホルダーと よき関係を 作ってみようとも思ったが…。 10 00:00:37,037 --> 00:00:39,539 ここまで露骨な接待によって➨ 11 00:00:39,539 --> 00:00:42,142 私の気を引こうなど…》 12 00:00:47,047 --> 00:00:49,049 《虫唾が走る》 13 00:02:33,020 --> 00:02:35,022 (ムームー)おい 桜子。 14 00:02:35,022 --> 00:02:37,024 ここ 冷えてるムーよ。 15 00:02:37,024 --> 00:02:39,326 温め直すムー。 16 00:02:41,695 --> 00:02:43,697 (桜子)うん? 17 00:02:43,697 --> 00:02:46,099 そっか。 前に炊飯器の余熱で…。 18 00:02:48,035 --> 00:02:51,204 《桜子:猫って すぐ暖かいところ 見つけるよね》 19 00:02:51,204 --> 00:02:56,610 違うよ ムームー。 これは 暖房器具じゃなくて…。 20 00:03:00,680 --> 00:03:03,517 ふむふむ。 なるほど。 21 00:03:03,517 --> 00:03:05,519 米を保存状態から➨ 22 00:03:05,519 --> 00:03:09,489 摂取可能な形態へ 変化させる機械だったムーか。 23 00:03:11,525 --> 00:03:13,527 《ムームー:なにっ!? 24 00:03:13,527 --> 00:03:18,031 この感触…。 まさか ブービートラップ!? 25 00:03:18,031 --> 00:03:20,867 いや ここは桜子の家。 26 00:03:20,867 --> 00:03:22,869 そんな物が…》 27 00:03:22,869 --> 00:03:25,138 ムームー 危ない! 28 00:03:29,876 --> 00:03:31,845 ムー…。 29 00:03:33,880 --> 00:03:36,383 (天空橋)最近のIH炊飯器はさ➨ 30 00:03:36,383 --> 00:03:40,720 圧力をかけて炊くんだよ。 圧力鍋だな。 31 00:03:40,720 --> 00:03:44,558 (天空橋)高温だと 米に粘性を持たせられるんだ。 32 00:03:44,558 --> 00:03:48,562 圧力によって ねっとり じっくり。 33 00:03:48,562 --> 00:03:51,231 100度を超える沸点でな。 34 00:03:51,231 --> 00:03:54,201 (ムームー)ムー!! 35 00:04:00,140 --> 00:04:02,642 熱兵器を仕込んだ対人地雷を➨ 36 00:04:02,642 --> 00:04:06,146 張り巡らせたコードの中に 忍ばせておくなど…。 37 00:04:06,146 --> 00:04:09,316 陰湿なり 地球人! 38 00:04:09,316 --> 00:04:11,485 ち 違…。 何が違う!! 39 00:04:11,485 --> 00:04:13,820 (ムームー)ムーは知ってるムー。 40 00:04:13,820 --> 00:04:17,824 (ムームー)仲間に救助させるために あえて生殺しにする➨ 41 00:04:17,824 --> 00:04:21,661 非人道的トラップムー! 42 00:04:21,661 --> 00:04:26,166 いったい どれだけの同胞が トラップと知りつつ…。 43 00:04:26,166 --> 00:04:30,070 もう地球人は信用しないムー! 44 00:04:32,005 --> 00:04:34,007 ムー。 45 00:04:34,007 --> 00:04:39,679 これ 桜子が直したドライヤームーな。 そう。 46 00:04:39,679 --> 00:04:41,681 ねえ ムームー。 47 00:04:41,681 --> 00:04:44,684 明日 部長に 炊飯器のこと聞いてみる? 48 00:04:44,684 --> 00:04:48,188 とりあえず その対人地雷の正体を 暴いてやるムー! 49 00:04:48,188 --> 00:04:50,190 えっ? ちょっ…。 50 00:04:52,192 --> 00:04:57,364 サーチ アンド…。 51 00:04:57,364 --> 00:04:59,366 デストロイ! 52 00:05:02,669 --> 00:05:06,506 (六郷)ああ…。 また見事にバラバラにしてきたね~。 53 00:05:06,506 --> 00:05:08,675 いやいや 感心だろ。 54 00:05:08,675 --> 00:05:12,979 知的好奇心が 理性を上回ったんだぞ。 55 00:05:12,979 --> 00:05:17,350 で なぜ炊飯器から 米が爆発したか? 56 00:05:17,350 --> 00:05:22,355 これが IH圧力炊飯釜だからだな。 57 00:05:22,355 --> 00:05:25,358 圧力? フー! 58 00:05:25,358 --> 00:05:27,661 ん? その猫はどうした? 59 00:05:27,661 --> 00:05:31,498 いつも かぶりつきで見てるのに。 60 00:05:31,498 --> 00:05:33,500 梅屋敷さんの猫って➨ 61 00:05:33,500 --> 00:05:36,670 なんか 挙動が人間っぽいよね? 62 00:05:36,670 --> 00:05:40,507 あの その炊飯器のIHって…。 63 00:05:40,507 --> 00:05:44,010 電磁誘導加熱式のことだ。 64 00:05:44,010 --> 00:05:48,014 見えているだろ コイルが。 コイル…。 65 00:05:48,014 --> 00:05:53,687 電気炊飯器は 大きく2種類の加熱式に分かれる。 66 00:05:53,687 --> 00:05:59,359 マイコン炊飯器は 内釜の下にある シーズヒーターをマイコンで制御してる。 67 00:05:59,359 --> 00:06:03,463 熱が加わりやすい アルミの内釜が特徴だ。 68 00:06:03,463 --> 00:06:07,300 IH式は コイルから発生する 磁界を利用して➨ 69 00:06:07,300 --> 00:06:10,637 加熱する 電磁誘導加熱だ。 70 00:06:10,637 --> 00:06:14,307 こいつのほうが熱効率がよく 火力もデカいんで➨ 71 00:06:14,307 --> 00:06:17,477 マイコン炊飯器の 上位互換と言える。 72 00:06:17,477 --> 00:06:22,015 電磁誘導? 73 00:06:22,015 --> 00:06:24,017 ピンと来ないか? 74 00:06:24,017 --> 00:06:26,186 今まで何度も話したこと あったと思うが。 75 00:06:26,186 --> 00:06:30,523 遠距離スマホ充電器を作った時も 使ったが➨ 76 00:06:30,523 --> 00:06:34,194 コイルの中の 磁界を変化させることで➨ 77 00:06:34,194 --> 00:06:36,196 電流を発生させる。 78 00:06:36,196 --> 00:06:38,198 これが電磁誘導。 79 00:06:38,198 --> 00:06:40,200 そして IH調理器具が➨ 80 00:06:40,200 --> 00:06:43,703 磁石の代わりとなって 電流を発生させ➨ 81 00:06:43,703 --> 00:06:45,705 鍋底自身の電気抵抗で➨ 82 00:06:45,705 --> 00:06:47,874 加熱させるのが➨ 83 00:06:47,874 --> 00:06:50,377 電磁誘導加熱だ。 84 00:06:50,377 --> 00:06:53,880 え~と その つまり…。 85 00:06:53,880 --> 00:06:56,549 あれ? それって 結局➨ 86 00:06:56,549 --> 00:06:59,519 電気流して その抵抗で熱出してるから➨ 87 00:06:59,519 --> 00:07:03,123 シーズヒーターと同じじゃ…。 88 00:07:03,123 --> 00:07:07,460 (六郷)むしろ過程が多い分 ロスが多そうな…。 89 00:07:07,460 --> 00:07:10,630 そうだな。 じゃあ これを見てみろ。 90 00:07:10,630 --> 00:07:14,134 シーズヒーターの電気コンロ? 91 00:07:14,134 --> 00:07:17,137 どうだ? わかるか? 92 00:07:17,137 --> 00:07:20,640 えっと その… 熱そうです。 93 00:07:20,640 --> 00:07:23,143 そう! 熱そうだろ!! 94 00:07:23,143 --> 00:07:25,145 赤々と発光して! 95 00:07:25,145 --> 00:07:29,816 つまり この赤い可視光線は 力のロスってわけだ。 96 00:07:29,816 --> 00:07:31,818 へぇ~。 97 00:07:31,818 --> 00:07:34,821 IHの加熱は 発光に力が逃げない分➨ 98 00:07:34,821 --> 00:07:37,991 効率がいい大火力だと。 アチ! 99 00:07:37,991 --> 00:07:40,827 あ ああ…。 100 00:07:40,827 --> 00:07:42,996 ケェ~!! わっ! 101 00:07:42,996 --> 00:07:46,166 ムームー!? えっ 死んだ? 102 00:07:46,166 --> 00:07:49,169 ケッ…。 吐こうとしてるんじゃないのか? 103 00:07:49,169 --> 00:07:51,171 えっ!? 104 00:07:51,171 --> 00:07:54,841 ちょっと 外で吐かせてきます。 105 00:07:54,841 --> 00:07:58,511 ケッ ケェ…。 106 00:07:58,511 --> 00:08:02,816 ケッ ケッ…。 ムームー。 107 00:08:02,816 --> 00:08:04,818 大丈夫だ。 108 00:08:04,818 --> 00:08:07,487 麗しきドレイの少女よ。 109 00:08:07,487 --> 00:08:10,657 (桜子)あのときの猫くん? 110 00:08:10,657 --> 00:08:13,960 やっぱり ムームーの仲間なんだ。 111 00:08:13,960 --> 00:08:17,130 おっと 驚かせてしまったマルか。 112 00:08:17,130 --> 00:08:19,966 ケッ ケッ…。 113 00:08:19,966 --> 00:08:23,970 (デシマル)ムームーのそれは ただの情報の過剰摂取マル。 114 00:08:23,970 --> 00:08:28,475 えっ? 天才といえど 無理しすぎマル。 115 00:08:28,475 --> 00:08:30,477 ケェッ! 116 00:08:30,477 --> 00:08:32,979 わっ! なあに。 117 00:08:32,979 --> 00:08:34,981 お前たち 人間の子どもも➨ 118 00:08:34,981 --> 00:08:37,650 過剰に情報を与えられたとき➨ 119 00:08:37,650 --> 00:08:41,988 知恵熱に変換して 発散するマルよな? 120 00:08:41,988 --> 00:08:44,024 それと同じマル。 121 00:08:44,024 --> 00:08:47,027 《知恵熱って そうだったかな?》 122 00:08:47,027 --> 00:08:49,996 う…。 123 00:08:49,996 --> 00:08:54,834 しかし これ以上の 情報の摂取は危険マルよ。 124 00:08:54,834 --> 00:08:57,537 えっ ムームー? 125 00:09:00,273 --> 00:09:04,110 バカな! あそこに戻るつもりマル!? 126 00:09:04,110 --> 00:09:06,613 震えてる…。 怖いの? 127 00:09:06,613 --> 00:09:08,615 ムームー! 死ぬマルよ! 128 00:09:08,615 --> 00:09:10,950 なのに どうして? 129 00:09:10,950 --> 00:09:14,621 散っていった同志のためにも➨ 130 00:09:14,621 --> 00:09:17,957 立ち止まるわけにはいかないムー。 131 00:09:17,957 --> 00:09:19,959 ムームー! 132 00:09:19,959 --> 00:09:23,296 さすが つぎはぎムームーマル。 133 00:09:23,296 --> 00:09:27,801 マルも エージェントとしての使命を果たすマル。 134 00:09:30,637 --> 00:09:33,039 待って ムームー! 135 00:09:50,657 --> 00:09:54,828 《私の使命は 大戦によって失われた文明を➨ 136 00:09:54,828 --> 00:10:00,667 地球の技術を学ぶことで補填し 再興させることだ。 137 00:10:00,667 --> 00:10:02,669 私の双肩には➨ 138 00:10:02,669 --> 00:10:06,172 同胞 数百万の命運が かかっている》 139 00:10:08,675 --> 00:10:11,344 《デシマル:ある者は最適化され➨ 140 00:10:11,344 --> 00:10:14,514 量産化された家電から 技術を学び➨ 141 00:10:14,514 --> 00:10:17,517 ある者は この地球の人類は➨ 142 00:10:17,517 --> 00:10:21,020 存続させておくべき種なのかを 調査し…。 143 00:10:21,020 --> 00:10:25,191 あらゆる分野にエージェントは 潜り込んでいる。 144 00:10:25,191 --> 00:10:30,697 そして 私の担当はインフラ。 145 00:10:30,697 --> 00:10:33,366 この世界のインフラの根幹は➨ 146 00:10:33,366 --> 00:10:35,535 このドレイたちが担っている。 147 00:10:35,535 --> 00:10:42,542 この世界の主たる経済活動を ドレイたちが回している。 148 00:10:42,542 --> 00:10:46,546 すべては 猫たちが寝て暮らすために》 149 00:10:46,546 --> 00:10:51,718 は! 申し訳ありません。 は! すぐ向かいます。 150 00:10:51,718 --> 00:10:54,220 《どこの世界も同じマル。 151 00:10:54,220 --> 00:10:58,391 貧民が疲弊するマル》 152 00:10:58,391 --> 00:11:01,327 フッ… まったく…。 153 00:11:01,327 --> 00:11:04,831 《こんな辺境で額に汗して…。 154 00:11:04,831 --> 00:11:08,835 自分で言ってて虚しくなるマル》 155 00:11:08,835 --> 00:11:13,173 (笑い声) 156 00:11:13,173 --> 00:11:17,510 《しかし 貧民街の常とはいえ➨ 157 00:11:17,510 --> 00:11:20,680 唾棄すべき光景マル。 158 00:11:20,680 --> 00:11:23,383 ドレイたちは その貧しさから➨ 159 00:11:23,383 --> 00:11:27,887 自ら進んで 幼体の人身売買に加担する》 160 00:11:27,887 --> 00:11:29,889 (みんな)バイバーイ! 161 00:11:29,889 --> 00:11:33,726 《デシマル:これが この世界の現実。 162 00:11:33,726 --> 00:11:36,529 そして 成体は成体で➨ 163 00:11:36,529 --> 00:11:42,368 あの箱に すし詰めにされて どこかに運ばれていく。 164 00:11:42,368 --> 00:11:44,404 どこに? 165 00:11:44,404 --> 00:11:46,873 そんなのは 強制労働施設に決まっている》 166 00:11:48,908 --> 00:11:53,713 おいおい 5分おきに発車されていく。 167 00:11:53,713 --> 00:11:56,216 なんて本数だ。 168 00:11:58,217 --> 00:12:02,422 闇深いな この地球は。 169 00:12:09,162 --> 00:12:11,497 ムー。 フン…。 170 00:12:11,497 --> 00:12:15,335 よし! これで元通りっと。 171 00:12:15,335 --> 00:12:18,004 ムー…。 172 00:12:18,004 --> 00:12:21,207 生米に水を入れて加熱すると➨ 173 00:12:21,207 --> 00:12:23,209 分子の運動が活性化し➨ 174 00:12:23,209 --> 00:12:25,878 その結合が緩まるわけだ。 175 00:12:25,878 --> 00:12:29,515 ぶんし? なにソレ!? ムッ… ケッ! 176 00:12:29,515 --> 00:12:33,052 その結果 米が食べやすい 状態になる。 177 00:12:33,052 --> 00:12:36,889 いわゆる α化という やつだ。 178 00:12:36,889 --> 00:12:40,393 α化!? ケェッ ケェッ ケェッ! えっ? 179 00:12:40,393 --> 00:12:44,230 ムー…。 毛玉が3個も。 180 00:12:44,230 --> 00:12:48,401 梅屋敷さん ホントに大丈夫? は… はい。 181 00:12:48,401 --> 00:12:50,403 見ろ。 182 00:12:50,403 --> 00:12:52,405 α化させるための 加熱の過程が➨ 183 00:12:52,405 --> 00:12:56,209 各メーカーの 個性の出し所ってわけだ。 184 00:12:56,209 --> 00:12:58,211 熱伝導率の差による➨ 185 00:12:58,211 --> 00:13:00,980 多種多様な内釜戦争だな。 186 00:13:00,980 --> 00:13:02,982 熱伝導!? 187 00:13:02,982 --> 00:13:05,652 底から熱するシーズヒーターと違って➨ 188 00:13:05,652 --> 00:13:09,489 IHは内釜全体が発熱するから➨ 189 00:13:09,489 --> 00:13:11,491 ムラなく米に熱を伝えられ➨ 190 00:13:11,491 --> 00:13:14,994 大火力で 一度に加熱できるんだ。 191 00:13:14,994 --> 00:13:16,996 米ぇっ! 192 00:13:16,996 --> 00:13:20,500 もう米爆弾の話はやめるムー! 193 00:13:20,500 --> 00:13:22,835 なぁ~! 大火力!? 194 00:13:22,835 --> 00:13:24,837 ムラなく!? なぜムー! 195 00:13:24,837 --> 00:13:28,341 ちょ!? 発作起こしてない? ムームー! 196 00:13:28,341 --> 00:13:30,677 《なんで…。 197 00:13:30,677 --> 00:13:36,182 他者を殺める兵器に そこまで…。 198 00:13:36,182 --> 00:13:40,019 夢中に… なれる…。 199 00:13:40,019 --> 00:13:44,824 なぜ… どうして…》 200 00:13:47,193 --> 00:13:49,529 (桜子)大丈夫だよ ムームー! 201 00:13:49,529 --> 00:13:53,032 (桜子)ハァ ハァ ハァ ハァ…。 202 00:13:53,032 --> 00:13:57,036 桜子…。 お米 怖くないよ! 203 00:13:59,038 --> 00:14:02,341 あんな ややこしいのなくても お米 炊けるんだから! 204 00:14:02,341 --> 00:14:04,310 (ドアの開閉音) 205 00:14:06,346 --> 00:14:08,848 (桜子)見てて ムームー。 206 00:14:08,848 --> 00:14:12,485 部長は 分子とか いろいろ言ってたけど➨ 207 00:14:12,485 --> 00:14:16,823 要は 最初 お米は ノドがカラカラなの。 208 00:14:16,823 --> 00:14:21,994 最初のとぎだしの水を たっぷり吸ってもらって…。 209 00:14:21,994 --> 00:14:26,999 (桜子)ややこしい炊飯器は 今は なしだよ。 210 00:14:26,999 --> 00:14:29,168 始めちょろちょろって言うけど➨ 211 00:14:29,168 --> 00:14:33,172 土鍋は分厚いから いきなり中火で オーケー。 212 00:14:33,172 --> 00:14:35,508 それでも 中はちょろちょろだよ。 213 00:14:35,508 --> 00:14:38,177 で すぐに中パッパ。 214 00:14:38,177 --> 00:14:41,013 中でお米が踊りだして…。 215 00:14:41,013 --> 00:14:45,184 吹きこぼれたら 火加減を見て 弱火に。 216 00:14:45,184 --> 00:14:51,724 《赤子泣いても フタとるな》 217 00:14:51,724 --> 00:14:55,728 ゆっくり蒸らして お米を育てるんだよ。 218 00:14:55,728 --> 00:14:57,697 ムー? 219 00:15:01,300 --> 00:15:03,803 出来上がり。 220 00:15:03,803 --> 00:15:05,805 な~! 221 00:15:05,805 --> 00:15:07,807 えっ? 222 00:15:07,807 --> 00:15:11,811 土鍋でも高級炊飯器でも 味って変わんないんスか? 223 00:15:11,811 --> 00:15:14,647 ああ。 同じ米使ってんだ。 224 00:15:14,647 --> 00:15:16,649 素人には わからねえよ。 225 00:15:16,649 --> 00:15:18,651 なんか ガッカリっスね。 226 00:15:18,651 --> 00:15:22,655 値段だって差があるのに。 味はな。 227 00:15:22,655 --> 00:15:25,158 明確に変わるもんもある! 228 00:15:25,158 --> 00:15:27,160 それは…。 229 00:15:27,160 --> 00:15:29,162 (天空橋)舌触り。 230 00:15:29,162 --> 00:15:31,164 (天空橋)米のうまさは➨ 231 00:15:31,164 --> 00:15:34,667 食感が7割を占めるとさえ 言われている。 232 00:15:34,667 --> 00:15:36,669 うっ…。 ムームー? 233 00:15:40,673 --> 00:15:45,845 桜子 おなかの調子が…。 234 00:15:45,845 --> 00:15:50,049 (ムームー)ムゥ~! (桜子)そこではやめて~!! 235 00:16:01,961 --> 00:16:03,963 フン…。 236 00:16:03,963 --> 00:16:07,967 《母星にいたころも あの手の輩は大勢いた。 237 00:16:07,967 --> 00:16:09,969 状況が変われば➨ 238 00:16:09,969 --> 00:16:13,139 笑顔で後ろから 刺しかねない輩》 239 00:16:13,139 --> 00:16:15,842 やっと行ったマル。 240 00:16:22,014 --> 00:16:24,016 《言い忘れていたが➨ 241 00:16:24,016 --> 00:16:28,588 私は異星よりやってきたエージェント デシマルだ》 242 00:16:30,690 --> 00:16:32,658 ああ…。 (ブザー音) 243 00:16:35,194 --> 00:16:40,066 《やはり特権階級の猫は 改札も フリーパスマル》 244 00:16:43,369 --> 00:16:45,338 うわ~ にゃんこだ。 245 00:16:45,338 --> 00:16:48,541 ホームにいる! かわいい! (シャッター音) 246 00:16:50,710 --> 00:16:52,712 《デシマル:当然の格差社会。 247 00:16:52,712 --> 00:16:56,549 我々用に 特等席も完璧マルな》 248 00:16:56,549 --> 00:16:59,619 ママ! 猫ちゃんいる! 249 00:17:04,123 --> 00:17:06,125 《しかし この電車➨ 250 00:17:06,125 --> 00:17:09,629 電気で動くのはわかるマルが…。 251 00:17:09,629 --> 00:17:13,100 この地球で電気の自動車が 開発される はるか前から➨ 252 00:17:13,100 --> 00:17:16,335 電車は走っているという。 253 00:17:16,335 --> 00:17:18,337 なぜだ? 254 00:17:18,337 --> 00:17:20,339 電車だけ数十年も前に➨ 255 00:17:20,339 --> 00:17:23,509 バカでかい電池を積んでいるのか? 256 00:17:23,509 --> 00:17:25,678 しかし そんなスペースなど…。 257 00:17:25,678 --> 00:17:28,014 電車は パッと見ただけでも➨ 258 00:17:28,014 --> 00:17:32,351 かなりの積載量を有しているし パワーもある。 259 00:17:32,351 --> 00:17:34,687 そして なにより➨ 260 00:17:34,687 --> 00:17:38,991 一切の補給なく 走り続けてないマルか これ!?》 261 00:17:38,991 --> 00:17:42,528 かわいい! 262 00:17:42,528 --> 00:17:45,031 (桜子)あれ? この猫ちゃん…。 263 00:17:45,031 --> 00:17:48,000 ムー? 264 00:17:48,000 --> 00:17:50,503 ウソだろ 鶴見! 265 00:17:50,503 --> 00:17:54,840 本当に知らんのか!? コンセントの穴が なぜ2つなのかを! 266 00:17:54,840 --> 00:17:57,343 あ… はい。 267 00:17:57,343 --> 00:18:01,280 だ~ か~ ら~ 出口と入り口なわけよ! 268 00:18:01,280 --> 00:18:04,283 電池もプラスとマイナスがあるだろ! 269 00:18:06,285 --> 00:18:09,455 あ~ いまいち伝わってないよな。 270 00:18:09,455 --> 00:18:14,460 もっと身近で わかりやすい電気回路となると…。 271 00:18:14,460 --> 00:18:16,462 電車だ! 272 00:18:16,462 --> 00:18:20,132 (天空橋)電車は 典型的な 電気回路である! 273 00:18:20,132 --> 00:18:22,635 変電所を 電池と見立てて➨ 274 00:18:22,635 --> 00:18:24,637 架線からモーターへと通り➨ 275 00:18:24,637 --> 00:18:27,139 車輪を通って レールへ流れ➨ 276 00:18:27,139 --> 00:18:29,141 変電所に戻っている。 277 00:18:29,141 --> 00:18:31,811 えっと それじゃ…。 278 00:18:31,811 --> 00:18:36,983 踏切のレールにも 電気が 通っているってことですか? 279 00:18:36,983 --> 00:18:40,820 ああ。 そういうことだが まず感電はしないぞ。 280 00:18:40,820 --> 00:18:45,491 レールに流れてる電流は せいぜい 12ボルトだからな。 281 00:18:45,491 --> 00:18:51,297 へぇ~。 ところで 鶴見くん あの これ…。 282 00:18:56,002 --> 00:18:58,004 ああっ 鶴見くん! 283 00:19:00,306 --> 00:19:04,810 ハァ ハァ ハァ…。 284 00:19:04,810 --> 00:19:09,148 ハァ ハァ…。 285 00:19:09,148 --> 00:19:11,150 どの電車だよ これ。 286 00:19:11,150 --> 00:19:13,819 (鮫洲)あっ アキヒロ~! 287 00:19:13,819 --> 00:19:17,456 えっ なになに? なに見てるの? 288 00:19:17,456 --> 00:19:21,460 プッ! なにこれ ウケる! アハハ。 289 00:19:21,460 --> 00:19:23,462 ねぇ アキヒロ。 290 00:19:23,462 --> 00:19:26,632 そんなことより 薄暗いところへ…。 291 00:19:26,632 --> 00:19:28,634 えっ? 292 00:19:28,634 --> 00:19:30,836 ウザいよ。 293 00:19:32,972 --> 00:19:35,975 鶴見くん! 部長に教えてもらったよ。 294 00:19:35,975 --> 00:19:37,977 猫ちゃんが乗ってる電車! 295 00:19:37,977 --> 00:19:39,979 行こう 梅屋敷さん! 296 00:19:42,982 --> 00:19:44,984 なによ。 297 00:19:44,984 --> 00:19:49,188 ちょっとイケメンだから 声かけただけで…。 298 00:19:49,188 --> 00:19:53,059 あんなヤツ以外にも 男なんて…。 299 00:19:57,663 --> 00:19:59,698 (シャッター音) 300 00:19:59,698 --> 00:20:03,703 (デシマル)ハァ ハァ…。 (シャッター音) 301 00:20:03,703 --> 00:20:05,705 《なんだ!? 302 00:20:05,705 --> 00:20:09,875 なぜ 私は捕まっているマル!?》 303 00:20:09,875 --> 00:20:12,711 野良猫を捕まえました。 304 00:20:12,711 --> 00:20:14,714 一応 衛生面で➨ 305 00:20:14,714 --> 00:20:17,383 お客様に 不安を与えたくないので…。 306 00:20:17,383 --> 00:20:20,719 《まさか 宇宙人であることが バレた!? 307 00:20:20,719 --> 00:20:22,688 こやつら 秘密警察か!?》 308 00:20:26,025 --> 00:20:28,027 《捕縛… 尋問? 309 00:20:28,027 --> 00:20:30,629 拷問… 解剖!?》 310 00:20:32,898 --> 00:20:34,867 ニャ…。 あっ こら! 311 00:20:37,069 --> 00:20:40,039 大人しくしろ! 312 00:20:40,039 --> 00:20:42,708 (シャッター音) 313 00:20:42,708 --> 00:20:44,710 《情けない。 314 00:20:44,710 --> 00:20:49,048 エージェントだなんだと言いながら この見苦しさ…。 315 00:20:49,048 --> 00:20:51,383 これ以上は もう…。 316 00:20:51,383 --> 00:20:53,385 いっそ…》 317 00:20:55,387 --> 00:20:57,389 (アキヒロ)すみません! 318 00:21:00,993 --> 00:21:04,163 その子 僕の猫なんです! 319 00:21:04,163 --> 00:21:09,001 全部 僕の監督不行き届きです!! 320 00:21:09,001 --> 00:21:11,003 ムー。 (シャッター音) 321 00:21:11,003 --> 00:21:13,005 ダメだよ ムームー。 322 00:21:13,005 --> 00:21:17,176 アイツ 桜子と同じムーな。 えっ? 323 00:21:17,176 --> 00:21:22,681 桜子も ムーを助けるために 必死に走ってくれたムー。 324 00:21:36,695 --> 00:21:40,199 よ~いよいよい よいよい よ~い。 325 00:21:40,199 --> 00:21:42,201 《デシマル:おべっかクソ野郎。 326 00:21:42,201 --> 00:21:47,039 まったく… そうやって 地面を這うようなポーズで…。 327 00:21:47,039 --> 00:21:49,041 しかし…》 328 00:21:49,041 --> 00:21:51,043 よ~い よいよい…。 329 00:21:53,045 --> 00:21:55,047 フン。