1 00:00:03,003 --> 00:00:05,339 (レジス)ハァ ハァ…。 2 00:00:05,339 --> 00:00:08,842 ティナーシャ様をご存じありませんか? (オスカー)えっ。 3 00:00:08,842 --> 00:00:11,678 即位式の終盤に 姿を消されたようで➡ 4 00:00:11,678 --> 00:00:13,680 そこから 戻っていらっしゃいません。 5 00:00:13,680 --> 00:00:15,682 (オスカー)それは…。 6 00:00:15,682 --> 00:00:17,684 ハッ… ヴァルトか? 7 00:00:19,686 --> 00:00:21,688 早急に捜索を手配します。 8 00:00:21,688 --> 00:00:25,092 こちらは念のため いったんファルサスに戻ります。 9 00:00:27,027 --> 00:00:29,196 (ヴァルト)あんなふうに 1個取られたのに➡ 10 00:00:29,196 --> 00:00:32,032 ファルサスに移してるとは 思わなかった。 11 00:00:32,032 --> 00:00:35,035 ずいぶんアカーシアの剣士を 信頼してるね。 12 00:00:35,035 --> 00:00:37,037 (ティナーシャ)当然のことです。 13 00:00:39,706 --> 00:00:43,210 (ヴァルト)始まりは 一人の子どもの死だったと➡ 14 00:00:43,210 --> 00:00:45,212 記録には残ってる。 15 00:00:45,212 --> 00:00:48,215 子どもの遺体を抱いて 母親が泣いていたとき➡ 16 00:00:48,215 --> 00:00:51,385 誰かの気配を感じたそうだ。 17 00:00:51,385 --> 00:00:54,054 ((《助けたければ使うといい》)) 18 00:00:54,054 --> 00:00:57,157 (ヴァルト)と 2個のエルテリアを 渡してきた。 19 00:00:59,559 --> 00:01:05,065 母親は それを使って過去に跳び 子どもを助けたそうだよ。 20 00:01:07,034 --> 00:01:09,036 (ティナーシャ)それを渡してきたのが➡ 21 00:01:09,036 --> 00:01:11,204 外部者ですか? そう。 22 00:01:11,204 --> 00:01:16,877 ヤツらは実験用の呪具を送り込んで この世界と人間を観察している。 23 00:01:16,877 --> 00:01:20,714 (ティナーシャ)あなたたち 時読の一族とは 何者ですか。 24 00:01:20,714 --> 00:01:25,886 (ヴァルト)最初に助けられた子ども… その子どもの子孫が僕たちだ。 25 00:01:25,886 --> 00:01:29,890 一時代に一人ずつ エルテリアの一部として囚われ➡ 26 00:01:29,890 --> 00:01:34,061 魂を記録板として使われている。 魂を? 27 00:01:34,061 --> 00:01:38,398 僕たち当主の魂には エルテリアの全使用記録と➡ 28 00:01:38,398 --> 00:01:43,403 当主たちの名が 過去も未来も すべて記されてるんだよ。 29 00:01:43,403 --> 00:01:48,241 僕は永い時を一人で過ごしてきた。 30 00:01:48,241 --> 00:01:51,578 巻き戻りは容赦なくやってくる。 31 00:01:51,578 --> 00:01:55,916 死んでも死んでも 気が付くと再び戻っている。 32 00:01:55,916 --> 00:01:58,752 この仕組みを考えた外部者は➡ 33 00:01:58,752 --> 00:02:03,824 魂を使われる人間たちの苦痛など 考えもしなかったんだろうね。 34 00:02:03,824 --> 00:02:06,994 エルテリアのおかげで 命があるのだからと➡ 35 00:02:06,994 --> 00:02:10,831 はるか未来にかけて 僕たちを踏みにじった。 36 00:02:10,831 --> 00:02:14,167 だから… 壊すんだ。 37 00:02:14,167 --> 00:02:17,671 これは並大抵の力じゃ 壊せないうえ➡ 38 00:02:17,671 --> 00:02:21,508 一つを壊すと その時点で もう一つが発動してしまう。 39 00:02:21,508 --> 00:02:24,678 だから2個同時に 壊さなきゃいけない。 40 00:02:24,678 --> 00:02:28,348 唯一 破壊できそうなのは あなただと わかったけど➡ 41 00:02:28,348 --> 00:02:31,518 魔女のあなたに接触するのは 容易ではなかったし➡ 42 00:02:31,518 --> 00:02:33,687 悔しい思いを さんざんしたよ。 43 00:02:33,687 --> 00:02:38,692 でも… 起きるはずの ないことが起きた。 えっ? 44 00:02:38,692 --> 00:02:44,031 あの球は 近しい人間への 「執着」に反応し発動するんだ。 45 00:02:44,031 --> 00:02:46,533 愛情でも憎悪でもいい。 46 00:02:46,533 --> 00:02:50,203 使用者の強い思いが 発動を可能にする。 47 00:02:50,203 --> 00:02:53,206 だから本来 何百年も前に飛ぶなんて➡ 48 00:02:53,206 --> 00:02:55,208 起こりうることじゃない。 49 00:02:55,208 --> 00:02:58,545 そんな昔の人間に 執着なんてできないだろう? 50 00:02:58,545 --> 00:03:02,015 でも ただ一人 例外がいた。 51 00:03:02,015 --> 00:03:06,186 魔女を愛し 妻とした男。 52 00:03:06,186 --> 00:03:09,523 あなたの夫だ。 あっ…。 53 00:03:09,523 --> 00:03:14,361 400年を越えて歴史が改ざんされ あなたは魔女じゃなくなった。 54 00:03:14,361 --> 00:03:16,363 希望が生まれたよ。 55 00:03:16,363 --> 00:03:18,698 今度こそ うまくいくかもしれない➡ 56 00:03:18,698 --> 00:03:22,869 2つ同時に 破壊できるかもしれない ってね。 57 00:03:22,869 --> 00:03:26,873 エルテリアを封印するだけでは だめなんですか? 58 00:03:26,873 --> 00:03:29,876 世界は変革を待っている。 えっ? 59 00:03:29,876 --> 00:03:32,379 今の世界は 改ざんのたびに➡ 60 00:03:32,379 --> 00:03:35,215 針を打たれ続けているような ものなんだ。 61 00:03:35,215 --> 00:03:37,551 すぐそこに限界がきている。 62 00:03:37,551 --> 00:03:43,557 その証拠に 最も進んだ歴史で ここから31年後が最長だ。 63 00:03:43,557 --> 00:03:47,561 世界は 行き詰まりかけているんだよ。 64 00:03:47,561 --> 00:03:51,398 エルテリアを壊さなければ 世界は止まってしまう。 65 00:03:51,398 --> 00:03:54,568 そんな…。 66 00:03:54,568 --> 00:03:59,739 現に 僕に続く当主はいないんだ。 あっ…。 67 00:03:59,739 --> 00:04:03,343 どういうことです? 歴史が行き詰まったとしても➡ 68 00:04:03,343 --> 00:04:06,179 最長であと31年あるはずでしょう。 69 00:04:06,179 --> 00:04:10,350 あなたが死ねば 次に継がれるだけでは? 70 00:04:10,350 --> 00:04:16,356 僕の魂は 次の当主を見いだす前に 解体されてしまうんだよ。 71 00:04:16,356 --> 00:04:18,358 魔力が足りなくて➡ 72 00:04:18,358 --> 00:04:22,362 禁呪に手を付け 自分の魂を力に変換した。 73 00:04:22,362 --> 00:04:24,865 その結果 魂が解体され➡ 74 00:04:24,865 --> 00:04:28,034 当主の継承に 空白期間が生まれたんだ。 75 00:04:28,034 --> 00:04:33,373 世界はこれこそが エルテリアを 突き崩す穴だと認識したらしい。 76 00:04:33,373 --> 00:04:36,042 だから どれほど歴史が変わっても➡ 77 00:04:36,042 --> 00:04:39,212 僕の魂は解体されるようになった。 78 00:04:39,212 --> 00:04:45,385 けど いずれは 血筋に関係なく 新しい当主が選ばれるだろう。 79 00:04:45,385 --> 00:04:50,056 なら 僕のところで 終わらせるほうがずっといい。 80 00:04:50,056 --> 00:04:54,394 不幸な誰かがいるかぎり エルテリアが使われ続ける。 81 00:04:54,394 --> 00:04:57,564 そんなのは もうごめんだ。 82 00:04:57,564 --> 00:05:00,634 自分の大事な人間だけ 助かればいいなんて➡ 83 00:05:00,634 --> 00:05:03,970 愚かで身勝手だ。 腹立たしいよ。 84 00:05:03,970 --> 00:05:07,140 (ティナーシャ)今までエルテリアが 使われてきたせいで➡ 85 00:05:07,140 --> 00:05:09,643 あなたたちは苦しんできた。 86 00:05:09,643 --> 00:05:12,145 それは見過ごされるべきではない。 87 00:05:12,145 --> 00:05:14,147 でも私は➡ 88 00:05:14,147 --> 00:05:17,817 エルテリアを使う人の思いを 否定はできません。 89 00:05:17,817 --> 00:05:22,656 それは人の… 心でしょう…。 90 00:05:22,656 --> 00:05:26,660 それを否定しては 私たちは人でなくなってしまう。 91 00:05:26,660 --> 00:05:30,497 エルテリアを動かせるのは 思いが強いからで➡ 92 00:05:30,497 --> 00:05:32,999 それは人を救うものです。 93 00:05:32,999 --> 00:05:35,335 あなたも 本当は➡ 94 00:05:35,335 --> 00:05:38,171 そう思っているんじゃ ないですか? ハッ…。 95 00:05:38,171 --> 00:05:42,175 あなたが本当に止めたいのは 球の乱用じゃない…。 96 00:05:42,175 --> 00:05:44,177 ですよね? 97 00:05:44,177 --> 00:05:47,180 だから封印ではなく 破壊を選ぼうとしている。 98 00:05:47,180 --> 00:05:50,016 その理由はなんですか? 99 00:05:50,016 --> 00:05:54,688 魂が助からないというのは 本当にあなたの話ですか? 100 00:05:54,688 --> 00:05:56,690 あっ…。 101 00:05:56,690 --> 00:05:58,692 (ティナーシャ)あなたが暮らしてた あの屋敷➡ 102 00:05:58,692 --> 00:06:01,661 もう一人 女の子が住んでいましたよね。 103 00:06:01,661 --> 00:06:06,666 ((ヴァルト:一応 言っておくけど この魔法の術者は僕じゃない)) 104 00:06:06,666 --> 00:06:13,673 あなたが本当に助けたいのは その術者…。 105 00:06:13,673 --> 00:06:18,144 《やはり… 彼のあとには もう一人 当主がいる》 106 00:06:21,514 --> 00:06:25,852 《最後の当主は… 彼女のほうだ》 107 00:06:25,852 --> 00:06:29,189 (ミラリス)あっ…? ヴァルト? 108 00:06:29,189 --> 00:06:32,525 《ティナーシャ:魂が 解体されてしまうのも➡ 109 00:06:32,525 --> 00:06:34,861 世界の行き詰まりにいるのも➡ 110 00:06:34,861 --> 00:06:39,032 この先 歴史を際限なく 繰り返すのも彼女で…。 111 00:06:39,032 --> 00:06:41,701 だから ヴァルトには迷いがない》 112 00:06:41,701 --> 00:06:44,204 あなたの願いは わかりました。 113 00:06:44,204 --> 00:06:47,540 今の世界とエルテリアが 置かれた状況も。 114 00:06:47,540 --> 00:06:50,543 それはよかった。 115 00:06:50,543 --> 00:06:55,048 なら それを壊してもらおうか。 でも…。 116 00:06:55,048 --> 00:06:59,719 ここであなたが選択できなければ トゥルダールは確実に滅ぶよ。 117 00:06:59,719 --> 00:07:03,957 あっ… わかってます…。 118 00:07:03,957 --> 00:07:06,793 ティナーシャ! あっ! ハッ! 119 00:07:06,793 --> 00:07:08,795 (ヴァルト)こっちに! 120 00:07:11,464 --> 00:07:13,466 《嫌な人が…》 121 00:07:13,466 --> 00:07:15,969 来なければ発動させるよ… あっ! 122 00:07:19,639 --> 00:07:21,841 《無言の湖…!》 123 00:07:23,810 --> 00:07:25,812 (オスカー)そこまでだ。 あっ。 124 00:07:25,812 --> 00:07:29,015 (オスカー)ティナーシャを渡せ。 エルテリアもだ。 125 00:07:30,984 --> 00:07:32,986 改ざんはさせない。 126 00:07:32,986 --> 00:07:34,988 書き換えたのは あなたのほうだ! 127 00:07:34,988 --> 00:07:37,991 そのせいで僕たちは もう一度苦しむはめになった! 128 00:07:37,991 --> 00:07:41,494 それは悪かったな。 だが もう終わりだ。 129 00:07:41,494 --> 00:07:44,998 その球は封じる。 誰にも触らせない。 130 00:07:44,998 --> 00:07:47,667 だめだ あなたにはわからない。 131 00:07:47,667 --> 00:07:50,337 あなたは どんなに大切なものよりも➡ 132 00:07:50,337 --> 00:07:52,339 国を優先できる人間だ! 133 00:07:52,339 --> 00:07:56,009 だから 僕はここで引くことは…。 📞(ミラリス)ヴァルト。 134 00:07:56,009 --> 00:08:02,315 ヴァルト… 逃げて。 📞(ヴァルト)大丈夫 まだやれる。 135 00:08:02,315 --> 00:08:04,985 📞(ミラリス)お願い 帰ってきて。 136 00:08:04,985 --> 00:08:09,322 📞私が助かったとしても あなたが消えてしまっては➡ 137 00:08:09,322 --> 00:08:11,658 意味がないの。 ハッ…。 138 00:08:11,658 --> 00:08:18,331 私は… あなたと出会わぬ幸福より あなたと出会う不幸を選ぶ。 139 00:08:18,331 --> 00:08:22,669 それがたとえ 限りある時間だとしても。 140 00:08:22,669 --> 00:08:26,339 📞人とは みんな そういうものでしょう。 141 00:08:28,341 --> 00:08:30,343 ハァッ…。 142 00:08:30,343 --> 00:08:33,513 お前は目を離すと すぐにこうだ。 143 00:08:33,513 --> 00:08:36,015 ごめんなさい。 でも➡ 144 00:08:36,015 --> 00:08:40,019 これでもいつも最短の手段を 取れるように考えてるんですよ。 145 00:08:40,019 --> 00:08:43,023 それが余計だというんだ。 146 00:08:43,023 --> 00:08:46,092 あなたがいるから できるんです。 147 00:08:51,364 --> 00:08:55,835 《未来は見えない… だから…》 148 00:08:58,371 --> 00:09:00,306 だからオスカー。 149 00:09:00,306 --> 00:09:02,308 ハッ。 150 00:09:02,308 --> 00:09:04,310 《諦めない》 151 00:09:04,310 --> 00:09:06,312 あっ!? 152 00:09:06,312 --> 00:09:09,816 私を助けてください。 153 00:09:09,816 --> 00:09:12,152 (湖に落ちる音) 154 00:09:12,152 --> 00:09:14,154 《オスカーならば➡ 155 00:09:14,154 --> 00:09:16,990 トゥルダールのことを知っても 迷いなく戦える。 156 00:09:16,990 --> 00:09:19,325 きっとヴァルトをとどめてくれる。 157 00:09:19,325 --> 00:09:21,494 誰も失わない。 158 00:09:21,494 --> 00:09:25,331 トゥルダールに戻って なんとしても構成を解く。 159 00:09:25,331 --> 00:09:31,004 そして改めてヴァルトたちと話し合う。 エルテリアをどうするべきか》 160 00:09:33,006 --> 00:09:35,175 《とんだ人任せだ。 161 00:09:35,175 --> 00:09:38,344 こんなに頼りきってしまって いいのだろうか》 162 00:09:38,344 --> 00:09:40,513 (亀裂の入る音) 163 00:09:40,513 --> 00:09:42,515 あっ…! 164 00:09:42,515 --> 00:09:44,984 あっ! まさか…。 165 00:09:50,523 --> 00:09:53,092 あっ…! 166 00:09:56,362 --> 00:10:01,367 《ティナーシャ:400年の時代を 超えるものを 彼にもらった。 167 00:10:01,367 --> 00:10:03,369 彼に嫁げたなら➡ 168 00:10:03,369 --> 00:10:06,539 その日の夜に 死んでもいいとさえ思っていた。 169 00:10:06,539 --> 00:10:10,009 なのに 今になって…》 170 00:10:18,718 --> 00:10:21,721 《どこに帰りたい? 171 00:10:21,721 --> 00:10:27,227 君が選んだ時で 世界を再構成する。 172 00:10:27,227 --> 00:10:32,398 無数の君の人生の記憶から 最も安全な時を選ぼう。 173 00:10:32,398 --> 00:10:36,236 あるいは 幸福な》 (幼いティナーシャ)ハッ…。 174 00:10:36,236 --> 00:10:39,239 《さぁ 選んで》 175 00:10:39,239 --> 00:10:45,078 選ぶ。 それは一つだけ。 176 00:10:45,078 --> 00:10:49,749 あの人のそば。 あの人のいるところ。 177 00:10:49,749 --> 00:10:53,253 最もあの人に近いところ。 178 00:10:53,253 --> 00:10:56,723 安心して眠れていたときの…。 179 00:10:59,425 --> 00:11:01,694 《走って。 行って》 180 00:11:06,100 --> 00:11:09,302 《幼いティナーシャ:彼のもとに》 181 00:11:11,337 --> 00:11:16,342 《今度は君の魂に➡ 182 00:11:16,342 --> 00:11:19,512 新たな記録を刻んでいこう。 183 00:11:19,512 --> 00:11:23,616 挑め。 挑め挑め》 184 00:11:25,852 --> 00:11:30,056 《かなえたい結末に たどりつくまで》 185 00:11:52,545 --> 00:11:54,714 ハッ…。 186 00:11:54,714 --> 00:11:57,116 (オスカー)どうした。 187 00:11:59,719 --> 00:12:01,988 (ティナーシャ)あなたは誰で…。 188 00:12:01,988 --> 00:12:06,993 私は誰で… ここはどこですか? 189 00:12:06,993 --> 00:12:09,495 寝ぼけてるのか? 190 00:12:09,495 --> 00:12:12,832 俺はお前の夫で ファルサス国王。 191 00:12:12,832 --> 00:12:17,170 お前は王妃で魔女で 旧トゥルダールの継承者。 192 00:12:17,170 --> 00:12:20,673 で ここはファルサス王宮の寝室だ。 193 00:12:20,673 --> 00:12:23,376 名前まで名乗ったほうがいいか? 194 00:12:25,345 --> 00:12:29,849 あ… すみません 寝ぼけてました。 195 00:12:29,849 --> 00:12:32,518 (オスカー)みたいだな。 まだ夜中だぞ。 196 00:12:32,518 --> 00:12:37,190 (ティナーシャ)なんだか 今じゃない夢を見てたようで…。 197 00:12:37,190 --> 00:12:41,027 ここに至るまで すごく長かった気がします。 198 00:12:41,027 --> 00:12:45,531 昔の夢か? 俺の20倍は生きてるからな。 199 00:12:45,531 --> 00:12:47,533 よく頑張ったな。 200 00:12:50,536 --> 00:12:53,539 今 とても幸せです。 201 00:12:53,539 --> 00:12:57,210 あなたのところに たどりつけてよかったです。 202 00:12:57,210 --> 00:13:01,214 大丈夫か? えっ 何がですか? 203 00:13:03,483 --> 00:13:06,152 あれ? なんでしょう…。 204 00:13:06,152 --> 00:13:11,057 何か… あなたと 結婚できなかった気がして。 205 00:13:13,993 --> 00:13:17,664 (ティナーシャ)えっ!? なんですか!? 待ってください! 206 00:13:17,664 --> 00:13:19,832 何これ したことないっ おかしいよ! 207 00:13:19,832 --> 00:13:22,502 お前がおかしい。 壊れすぎだ。 208 00:13:22,502 --> 00:13:25,004 は 放してください! 断る。 209 00:13:25,004 --> 00:13:27,040 あっ。 210 00:13:27,040 --> 00:13:30,309 あっ… なんだ? 211 00:13:33,880 --> 00:13:35,882 これ…。 212 00:13:35,882 --> 00:13:37,850 あっ! 213 00:13:56,903 --> 00:13:58,871 何があった? 214 00:14:01,140 --> 00:14:03,309 オスカー…。 215 00:14:03,309 --> 00:14:07,980 聞いてくれますか? 言ってみろ。 216 00:14:07,980 --> 00:14:12,485 (ティナーシャ)私 とても長い旅を してきたんです。 217 00:14:18,191 --> 00:14:24,163 すごい話だな。 信じられん。 でしょうね。 218 00:14:24,163 --> 00:14:28,067 トゥルダールか… 見てみたかったな。 219 00:14:31,170 --> 00:14:34,006 (ティナーシャ)無数の繰り返しの中で➡ 220 00:14:34,006 --> 00:14:38,010 トゥルダールが存続しえたのは あの一度だけです。 221 00:14:38,010 --> 00:14:41,347 でももう あの歴史は消えてしまった。 222 00:14:41,347 --> 00:14:44,851 割れかけたエルテリアが 巻き戻してしまった。 223 00:14:49,355 --> 00:14:51,357 結局 私は…。 224 00:14:51,357 --> 00:14:55,695 トゥルダールを守ることが できませんでした。 225 00:14:55,695 --> 00:15:00,900 (オスカー)いい国だったか? (ティナーシャ)えぇ とても。 226 00:15:04,303 --> 00:15:07,140 で その消えたはずの記憶を➡ 227 00:15:07,140 --> 00:15:09,475 お前が持っているということは…。 228 00:15:09,475 --> 00:15:13,813 私に時読の当主が 回ってきました。 229 00:15:13,813 --> 00:15:17,150 今回は かなり異例な当主選定です。 230 00:15:17,150 --> 00:15:19,852 エルテリアが緊急避難で➡ 231 00:15:19,852 --> 00:15:23,022 世界の解体と再構成を行いました。 232 00:15:23,022 --> 00:15:25,358 つまり? 233 00:15:25,358 --> 00:15:28,361 この世界は…。 234 00:15:28,361 --> 00:15:33,032 さっき私が起きたときに 作られたんですよ。 235 00:15:33,032 --> 00:15:35,034 あっ…。 236 00:15:35,034 --> 00:15:40,206 どこを再構成するか問われて 私が今を選んだんです。 237 00:15:40,206 --> 00:15:45,077 私の持つ記憶の中で 今がいちばん幸せですから。 238 00:15:47,046 --> 00:15:49,048 光栄な話だな。 239 00:15:49,048 --> 00:15:53,052 だが なるほど… だいたいのことは わかった。 240 00:15:53,052 --> 00:15:55,388 外部者の呪具か。 241 00:15:55,388 --> 00:15:58,724 ただ 「なんだかわからない 仕組みのもの」なら➡ 242 00:15:58,724 --> 00:16:00,793 他にもあるぞ。 えっ? 243 00:16:00,793 --> 00:16:03,629 (オスカー)アカーシアだ。 (ティナーシャ)あっ…! 244 00:16:03,629 --> 00:16:05,631 (オスカー)アカーシアは➡ 245 00:16:05,631 --> 00:16:09,302 無言の湖から 人外が引き抜いたと言われている。 246 00:16:09,302 --> 00:16:12,972 なら ソイツも世界外から 来たヤツなんじゃないか? 247 00:16:12,972 --> 00:16:15,475 (ティナーシャ)言われてみれば…。 248 00:16:15,475 --> 00:16:19,145 ((トラヴィス:世界外から来たヤツに 会ったことがある。 249 00:16:19,145 --> 00:16:21,981 外部者であって外部者ではない。 250 00:16:21,981 --> 00:16:27,820 人間に肩入れすることを選んで 人間の中で生きて死んだ。 251 00:16:27,820 --> 00:16:31,824 なんでお前は外部者の 呪具について知らないんだ)) 252 00:16:31,824 --> 00:16:36,829 ハッ… その人物こそが アカーシアを生み出した本人で…。 253 00:16:36,829 --> 00:16:41,667 ファルサス初代王妃 ディアドラ? (オスカー)初代王妃? 254 00:16:41,667 --> 00:16:45,505 400年前のファルサス王族の 口伝にありました。 255 00:16:45,505 --> 00:16:47,506 彼女は建国王に➡ 256 00:16:47,506 --> 00:16:50,676 自分の力と引き換えに アカーシアを与えた。 257 00:16:50,676 --> 00:16:54,013 でも代わりに 故郷に帰れなくなった と。 258 00:16:54,013 --> 00:16:57,683 俺には世界外の血が流れてるのか。 259 00:16:57,683 --> 00:17:00,152 二十代も前の話ですから➡ 260 00:17:00,152 --> 00:17:02,488 さすがに 薄れきってるんじゃないですか。 261 00:17:02,488 --> 00:17:04,657 アカーシアの本来の用途は➡ 262 00:17:04,657 --> 00:17:07,994 外部者の呪具を破壊すること だったのかもしれないな。 263 00:17:07,994 --> 00:17:11,330 無言の湖に 同じ力が残っているなら➡ 264 00:17:11,330 --> 00:17:15,668 湖自体が エルテリアを破壊しようと 動いてもおかしくない。 265 00:17:15,668 --> 00:17:19,171 (ティナーシャ)だからエルテリアは 湖から逃げたんですね。 266 00:17:19,171 --> 00:17:22,041 (オスカー)ティナーシャ。 (ティナーシャ)はい。 267 00:17:24,010 --> 00:17:26,012 行くか。 268 00:17:26,012 --> 00:17:28,481 えっ? もう一つあるんだろう? 269 00:17:35,855 --> 00:17:39,191 2個同時に壊さないと だめなんだな? 270 00:17:39,191 --> 00:17:41,193 そうですが…。 271 00:17:41,193 --> 00:17:43,696 って 壊すつもりなんですか!? もちろん。 272 00:17:43,696 --> 00:17:46,866 えぇ!? お前の言い分はわかった。 273 00:17:46,866 --> 00:17:51,037 いや ヴァルトとやりあったほうの お前の言い分か。 274 00:17:51,037 --> 00:17:53,873 今はどう思っているのか わからないが➡ 275 00:17:53,873 --> 00:17:56,042 お前が 過去を改ざんしても➡ 276 00:17:56,042 --> 00:17:58,711 人を助けたいという思いを 肯定するなら…。 277 00:17:58,711 --> 00:18:02,982 それによって 自分の人生が 改ざんされる覚悟もあるなら➡ 278 00:18:02,982 --> 00:18:07,153 その覚悟をくんで 俺はこれを壊すことを望む。 279 00:18:07,153 --> 00:18:09,822 (ティナーシャ)オスカー…。 280 00:18:09,822 --> 00:18:12,158 《エルテリアを破壊し➡ 281 00:18:12,158 --> 00:18:16,495 たがえられた運命すべてを 本来どおりに書き直す。 282 00:18:16,495 --> 00:18:20,499 これは最も大きな 最後の改ざんになる。 283 00:18:20,499 --> 00:18:25,838 時読の一族は消滅し 今いる多くの人間の運命が変わる。 284 00:18:25,838 --> 00:18:31,010 そして… エルテリアを使った母に 助けられたオスカーは…。 285 00:18:31,010 --> 00:18:33,512 きっとそこで死ぬ》 286 00:18:33,512 --> 00:18:35,681 これによって助けられて➡ 287 00:18:35,681 --> 00:18:39,685 助けたこともあるらしい 俺だから言うがな。 288 00:18:39,685 --> 00:18:43,689 やはり 過去を改ざんするなんて 後ろ向きだ。 289 00:18:43,689 --> 00:18:46,359 人の進む道に反する。 290 00:18:46,359 --> 00:18:50,863 後悔があったとしても それは抱え込むべきものだ。 291 00:18:50,863 --> 00:18:54,033 どんな悲劇でも越えていけばいい。 292 00:18:54,033 --> 00:18:56,035 すべての人間には➡ 293 00:18:56,035 --> 00:18:59,305 それだけの力があると 俺は思っている。 294 00:19:02,108 --> 00:19:06,445 アカーシアはきっと このために受け継がれてきた剣だ。 295 00:19:06,445 --> 00:19:11,117 大丈夫だ。 お前が一人で負う必要はない。 296 00:19:11,117 --> 00:19:16,322 あなたは… 何もかもお見通しなんですね。 297 00:19:21,460 --> 00:19:23,629 オスカー。 298 00:19:23,629 --> 00:19:28,134 歴史が変わっても すべてが元に戻っても…。 299 00:19:28,134 --> 00:19:33,806 どこにも誰にも記憶が残らず たとえ私が生まれなくても…。 300 00:19:33,806 --> 00:19:36,809 愛しています。 301 00:19:36,809 --> 00:19:41,147 あなたが私の 最初で最後のただ一人です。 302 00:19:41,147 --> 00:19:45,551 身に余る言葉だな。 俺も愛している。 303 00:19:51,323 --> 00:19:53,826 (オスカー)ここは単なる通過点だ。 304 00:19:53,826 --> 00:19:56,495 迷うな。 305 00:19:56,495 --> 00:19:59,098 ちゃんと俺のところに来い。 306 00:20:02,001 --> 00:20:05,171 《ティナーシャ:私たちはきっと…。 307 00:20:05,171 --> 00:20:10,342 絡み合うはずのない運命の 接触点だった》 308 00:20:10,342 --> 00:20:14,180 《オスカー:だから この終わりに たどりつけたんだ》 309 00:20:14,180 --> 00:20:18,384 《オスカー:人として》 《ティナーシャ:干渉に挑むために》 310 00:20:20,352 --> 00:20:22,521 どうか待っていてください。 311 00:20:22,521 --> 00:20:27,693 必ず私は あなたの前に現れる。 時を越える。 312 00:20:27,693 --> 00:20:33,199 そうしたら私たち… もう一度 恋をしましょう。 313 00:20:33,199 --> 00:20:36,702 それは楽しみだな。 314 00:20:36,702 --> 00:20:38,871 (アカーシアを抜く音) 315 00:20:38,871 --> 00:20:42,041 人を弄ぶのは楽しかったか? 316 00:20:42,041 --> 00:20:47,379 見くびるな。 お前を喜ばせるのは終わりだ。 317 00:20:47,379 --> 00:20:49,381 干渉を拒絶する。 318 00:20:51,884 --> 00:20:53,886 ちりとなって立ち去るがいい! 319 00:20:55,888 --> 00:20:58,591 (破砕音) 320 00:21:02,695 --> 00:21:04,864 (2人)ハッ! 321 00:21:04,864 --> 00:21:08,534 あぁ~っ! 322 00:21:08,534 --> 00:21:22,014 ♬~ 323 00:21:55,414 --> 00:21:57,416 探したぞ。 324 00:21:57,416 --> 00:22:01,153 ファルサスの城都で 子どもをさらったのはお前か? 325 00:22:01,153 --> 00:22:03,822 (テレサ)貴様… 魔法士か? 326 00:22:03,822 --> 00:22:07,126 半分当たり。 だけど外れだ。 327 00:22:09,161 --> 00:22:11,864 そんなもの… グエッ。 328 00:22:14,333 --> 00:22:16,635 魔女を見抜けないからこうなる。 329 00:22:18,671 --> 00:22:21,340 まぁ 見抜いても逃がさないがな。 330 00:22:21,340 --> 00:22:23,542 (幼いラザル)い いけません! 331 00:22:27,346 --> 00:22:29,348 (幼いラザル)危険です オスカー様! 332 00:22:31,851 --> 00:22:34,019 はじめまして 私は…。 333 00:22:34,019 --> 00:22:36,188 (オスカー)ティナーシャ。 えっ。 334 00:22:36,188 --> 00:22:39,091 やっと来たか。 待ちくたびれたぞ。 335 00:22:45,030 --> 00:22:52,037 《それは 王と5番目の魔女の 古いおとぎ話》 336 00:22:57,209 --> 00:22:59,879 《すべての物語は派生し➡ 337 00:22:59,879 --> 00:23:02,681 積み重なり➡ 338 00:23:02,681 --> 00:23:04,650 読まれ続ける》 339 00:23:09,521 --> 00:23:14,526 (はしゃぎ声) 340 00:23:14,526 --> 00:23:19,031 《書き換えられることは もうない》 341 00:23:19,031 --> 00:23:22,301 (ナーク)クアァ~! 342 00:23:29,041 --> 00:23:34,380 《これは…。 343 00:23:34,380 --> 00:23:39,051 名前を持たない 追憶の断片である》