1 00:00:04,338 --> 00:00:07,174 (バルダロス)いい眺めですなあ…。 2 00:00:07,174 --> 00:00:09,509 (ラナク)昔を思い出すよ。 3 00:00:09,509 --> 00:00:12,012 僕が生まれた暗黒時代でも➡ 4 00:00:12,012 --> 00:00:14,681 こんなふうに 人や街が燃えてた…。 5 00:00:14,681 --> 00:00:18,352 これから大陸は 新しい時代を迎えるんだ。 6 00:00:18,352 --> 00:00:22,022 そのためには まず 四大国だったかな? 7 00:00:22,022 --> 00:00:24,625 彼らから変わってもらおう。 8 00:00:29,529 --> 00:00:31,532 (ティナーシャ)これで…。 9 00:00:31,532 --> 00:00:33,533 ⚟ニャー。 10 00:00:36,536 --> 00:00:39,373 やはり そうか…。 11 00:00:39,373 --> 00:00:43,210 400年もたって 今更 何を…。 12 00:00:43,210 --> 00:00:45,545 もう お前はお休み。 13 00:00:45,545 --> 00:00:47,714 長い間 ご苦労だった。 14 00:00:47,714 --> 00:00:50,117 ニャオー。 15 00:02:39,693 --> 00:02:42,029 <ティナーシャ:人は人を殺す。 16 00:02:42,029 --> 00:02:45,866 そのための感情 そのための強さだ。 17 00:02:45,866 --> 00:02:51,038 だから それをなさせるのなら 愛情も憎悪も触れたくない。 18 00:02:51,038 --> 00:02:53,373 思い出したくない…。 19 00:02:53,373 --> 00:02:55,709 ただ 狂いたくないのだ。 20 00:02:55,709 --> 00:02:58,378 すでに 自分は最初から…。 21 00:02:58,378 --> 00:03:01,581 逃れられない 狂気の中にいるのだから…> 22 00:03:03,483 --> 00:03:07,154 私は定義する。 23 00:03:07,154 --> 00:03:10,323 この言葉が毒となることを望む。 24 00:03:10,323 --> 00:03:13,326 棘が生まれるように種を播く。 25 00:03:22,335 --> 00:03:25,338 (オスカー)あっ。 26 00:03:25,338 --> 00:03:28,008 これは…。 27 00:03:28,008 --> 00:03:30,844 ティナーシャ…。 28 00:03:30,844 --> 00:03:33,346 眠い…。 29 00:03:33,346 --> 00:03:35,849 説明したら寝ていいぞ。 30 00:03:35,849 --> 00:03:38,018 はあ…。 31 00:03:38,018 --> 00:03:41,354 呪いを同じ箇所にぶつけて 相殺しました。 32 00:03:41,354 --> 00:03:43,690 はっ? 簡単に言うと➡ 33 00:03:43,690 --> 00:03:46,359 あなたの呪いを解呪しました。 34 00:03:46,359 --> 00:03:48,361 解呪って お前。 35 00:03:48,361 --> 00:03:50,530 (ティナーシャ)それ もう消していいです。 36 00:03:50,530 --> 00:03:52,532 風呂にでも入ってください。 37 00:03:52,532 --> 00:03:55,035 お前の血か? 38 00:03:55,035 --> 00:03:57,204 触媒として使いました。 39 00:03:57,204 --> 00:03:59,372 なんで 寝てるときにやるんだ。 40 00:03:59,372 --> 00:04:02,309 意識がないほうが楽だからです。 41 00:04:02,309 --> 00:04:05,145 じゃあ 帰って寝ますね…。 42 00:04:05,145 --> 00:04:08,648 なんですか…。 いや…。 43 00:04:08,648 --> 00:04:10,650 ありがとう。 44 00:04:21,661 --> 00:04:24,831 (ティナーシャ)なぜ私が ケヴィン王の誕生祝いに!? 45 00:04:24,831 --> 00:04:29,169 式典とはいえ 実質 外交用の舞踏会じゃないですか。 46 00:04:29,169 --> 00:04:31,338 お前が出ないで誰が出るんだ。 47 00:04:31,338 --> 00:04:33,340 せいぜい たぬきどもに もまれてこい。 48 00:04:33,340 --> 00:04:35,342 なんでだよ! 49 00:04:35,342 --> 00:04:37,677 (ノック) 50 00:04:37,677 --> 00:04:40,514 (ラザル)殿下 タァイーリから伝令が…。 51 00:04:40,514 --> 00:04:43,517 ルスト王子は お越しになれなくなったそうです。 52 00:04:43,517 --> 00:04:46,853 クスクルの襲撃を受けたとかで…。 代わりに今日は➡ 53 00:04:46,853 --> 00:04:49,689 妹姫の チェチーリア王女が いらっしゃるそうです。 54 00:04:49,689 --> 00:04:52,526 クスクル? 襲撃…? 55 00:04:52,526 --> 00:04:56,530 クスクルの魔法士が 国境近くの街を焼き払ったと。 56 00:04:56,530 --> 00:04:59,533 (オスカー)タァイーリは数百年もの間➡ 57 00:04:59,533 --> 00:05:02,302 魔法士を迫害し続けているからな。 58 00:05:02,302 --> 00:05:07,140 単なる復讐か もっと違うことなのか…。 59 00:05:07,140 --> 00:05:09,810 ティナーシャ? あっ…。 60 00:05:09,810 --> 00:05:13,146 あの… ちょっと相談が…。 なんだ? 61 00:05:13,146 --> 00:05:16,983 オスカー ナークのこと好きですか? 62 00:05:16,983 --> 00:05:20,320 ナークって お前の連れてる あのドラゴンか? 63 00:05:20,320 --> 00:05:24,825 今は私が主人になってますが それを書き換えたいんです。 64 00:05:24,825 --> 00:05:27,994 あなたなら ナークも懐いてますし。 65 00:05:27,994 --> 00:05:30,096 なんだ 急に? 66 00:05:33,500 --> 00:05:36,169 わかった。 それでかまわない。 67 00:05:36,169 --> 00:05:38,672 本当ですか!? それでは…。 68 00:05:40,841 --> 00:05:44,644 これで あなたが主人です。 わかった。 69 00:05:50,517 --> 00:05:54,020 なかなか 予想外…。 70 00:05:54,020 --> 00:05:57,123 緩急つけないと だめですよ。 71 00:05:59,960 --> 00:06:02,462 (ティナーシャ)こういうところに 姿を見せるなんて➡ 72 00:06:02,462 --> 00:06:04,464 前代未聞ですよ…。 73 00:06:04,464 --> 00:06:08,134 ちゃんと素性は黙っておくさ。 74 00:06:08,134 --> 00:06:12,138 婚約者とか言ったら 吹っ飛ばしますからね。 75 00:06:12,138 --> 00:06:14,307 覚えておこう。 76 00:06:14,307 --> 00:06:18,979 第20代 ファルサス王 ケヴィン陛下。 77 00:06:18,979 --> 00:06:23,149 53回目の誕生日を 無事迎えられること➡ 78 00:06:23,149 --> 00:06:26,152 誠に お祝い申し上げる。 79 00:06:30,657 --> 00:06:33,059 はあ…。 うん? 80 00:06:36,329 --> 00:06:38,331 (チェチーリア)殿下~! 81 00:06:38,331 --> 00:06:40,500 チェチーリア王女。 82 00:06:40,500 --> 00:06:43,670 こたびは 誠に おめでとうございます。 83 00:06:43,670 --> 00:06:46,339 あいにく 兄が来られず 申し訳が…。 84 00:06:46,339 --> 00:06:50,010 いえ。 なんでも貴国が襲撃されたとか。 85 00:06:50,010 --> 00:06:54,514 小さな羽虫が うるさく 飛び回っただけのことです。 86 00:06:54,514 --> 00:06:58,518 その羽虫 クスクルについて 少々 お聞きしたいのだが。 87 00:06:58,518 --> 00:07:02,455 まあ! これ以上の込み入った話➡ 88 00:07:02,455 --> 00:07:05,058 この場では はばかられます…。 89 00:07:07,460 --> 00:07:09,462 (ケヴィン)あなたも つきあいがいい。 90 00:07:09,462 --> 00:07:12,299 押しが強い契約者がいましてね。 91 00:07:12,299 --> 00:07:14,968 血筋なんですか? もう。 92 00:07:14,968 --> 00:07:18,972 息子を解呪していただいたこと➡ 93 00:07:18,972 --> 00:07:20,974 なんと お礼を言えばよいか。 94 00:07:20,974 --> 00:07:24,311 契約を果たしたまでです。 95 00:07:24,311 --> 00:07:27,147 これで 誰とでも結婚できますよ。 96 00:07:27,147 --> 00:07:29,149 (ティナーシャ/ケヴィン)うん? 97 00:07:29,149 --> 00:07:32,152 ウフッ。 あっ…。 98 00:07:32,152 --> 00:07:36,823 ハハハッ! 大変ですな。 お察しします。 99 00:07:36,823 --> 00:07:40,160 あなたも 結構 ひと事ですよね…。 100 00:07:40,160 --> 00:07:43,163 もっと あの人を なんとかしてほしいんですけど。 101 00:07:43,163 --> 00:07:46,666 あの年では 親の言うことなんて聞きませんよ。 102 00:07:46,666 --> 00:07:49,669 よろしかったら 一緒になってやってください。 103 00:07:49,669 --> 00:07:52,072 まだ それを言うんですか!? 104 00:07:56,676 --> 00:07:58,678 疲れた…。 105 00:07:58,678 --> 00:08:01,781 踊れるドレスじゃなくてよかった。 106 00:08:01,781 --> 00:08:04,117 あっ! 107 00:08:04,117 --> 00:08:06,453 ラナク…。 108 00:08:06,453 --> 00:08:09,289 このドレスの刺しゅうは➡ 109 00:08:09,289 --> 00:08:13,293 タァイーリの職人 10人に 半年かけて作らせたもので…。 110 00:08:13,293 --> 00:08:17,797 殿下 お疲れでしたら 少し休まれますか? 111 00:08:17,797 --> 00:08:20,300 あっ。 (窓を叩く音) 112 00:08:20,300 --> 00:08:22,302 ティナーシャ どうした? 113 00:08:22,302 --> 00:08:24,637 申し訳ありませんが この方に➡ 114 00:08:24,637 --> 00:08:27,140 大事な用がございますので お引き取りを。 115 00:08:27,140 --> 00:08:29,976 そんなところから突然来て 無礼な! 116 00:08:29,976 --> 00:08:32,145 殿下 この方は どなたです? 117 00:08:32,145 --> 00:08:35,648 私の 魔…。 「ま」? 118 00:08:35,648 --> 00:08:37,650 …法士です。 119 00:08:37,650 --> 00:08:40,820 魔法士風情が身の程を知らずに…。 120 00:08:40,820 --> 00:08:42,989 汚らわしい。 出ておいき! 121 00:08:42,989 --> 00:08:45,325 「魔法士風情」だと? 122 00:08:45,325 --> 00:08:47,327 口を慎め しれ者が。 123 00:08:47,327 --> 00:08:49,329 なんですって? 124 00:08:49,329 --> 00:08:51,331 去ね。 125 00:08:51,331 --> 00:08:53,666 二度 言われなければ わからないか? 126 00:08:53,666 --> 00:08:56,669 ああっ…。 あっ…。 127 00:09:01,608 --> 00:09:04,944 (ドアの開閉音) 128 00:09:04,944 --> 00:09:07,747 それで? 129 00:09:13,620 --> 00:09:15,789 オスカー。 130 00:09:15,789 --> 00:09:20,794 私は 本当なら 400年前に死んでいるはずの人間。 131 00:09:20,794 --> 00:09:23,463 死者に みいられては いけないんです。 132 00:09:23,463 --> 00:09:27,300 あなたは あなたのなすべきことを してください。 133 00:09:27,300 --> 00:09:30,970 この国の民の未来が かかっていることを➡ 134 00:09:30,970 --> 00:09:34,474 どうか忘れないで。 135 00:09:34,474 --> 00:09:36,643 ティナ…。 うっ!? 136 00:09:36,643 --> 00:09:43,049 ルクレツィアの術を解いたときの 私の言葉を覚えていますか? 137 00:09:49,656 --> 00:09:51,658 はっ! 138 00:09:51,658 --> 00:09:53,660 迎えに来たよ。 139 00:09:53,660 --> 00:09:57,330 ずいぶん大きく きれいになったね アイティ。 140 00:09:57,330 --> 00:10:01,835 ラナク! 本当に生きていたのね! 141 00:10:01,835 --> 00:10:05,004 君が僕を捜していることは 知っていたよ。 142 00:10:05,004 --> 00:10:08,007 でも ずっと動けなくてね。 143 00:10:08,007 --> 00:10:12,178 いいの。 生きていてくれたら それで十分だから。 144 00:10:12,178 --> 00:10:15,682 君のために クスクルという国も つくったんだ。 145 00:10:15,682 --> 00:10:19,352 周りの邪魔な街は焼いておいたし いい土地だよ。 146 00:10:19,352 --> 00:10:22,188 君は そこの王妃になるんだ。 147 00:10:22,188 --> 00:10:24,524 はっ…! 148 00:10:24,524 --> 00:10:26,526 うん? 彼は? 149 00:10:26,526 --> 00:10:28,695 (ティナーシャ)契約者だった人よ。 150 00:10:28,695 --> 00:10:33,366 アカーシアの剣士か 危ないな。 151 00:10:33,366 --> 00:10:35,535 放っておきましょう。 152 00:10:35,535 --> 00:10:38,705 剣に力があっても 所詮は剣。 153 00:10:38,705 --> 00:10:41,875 使い手に力がなければ どうにもならないわ。 154 00:10:41,875 --> 00:10:45,044 これは… いったい どういうことだ? 155 00:10:45,044 --> 00:10:47,046 呪いは解いた。 156 00:10:47,046 --> 00:10:49,549 あなたとの契約は 今夜で終わりです。 157 00:10:49,549 --> 00:10:51,718 まだ時間はあるはずだ! 158 00:10:51,718 --> 00:10:53,720 もう ない。 159 00:10:53,720 --> 00:10:56,890 (オスカー)くっ…! ラナクを傷つけるつもりなら➡ 160 00:10:56,890 --> 00:10:59,092 私が お相手します。 161 00:11:02,328 --> 00:11:04,497 《今の俺なら 殺せる。 162 00:11:04,497 --> 00:11:07,333 だが…》 163 00:11:07,333 --> 00:11:10,503 (ラナク)もういいよ。 行こう。 164 00:11:10,503 --> 00:11:12,505 あっ…。 165 00:11:14,507 --> 00:11:16,609 (オスカー)ティナーシャ! 166 00:11:19,345 --> 00:11:22,048 くっ…。 くう…。 167 00:11:30,523 --> 00:11:33,026 (シルヴィア)ティナーシャ様…。 168 00:11:33,026 --> 00:11:35,695 (アルス)殿下のご様子は? 169 00:11:35,695 --> 00:11:39,899 荒れてます。 一見 いつもどおりに見えますが。 170 00:11:43,536 --> 00:11:47,540 終わった。 あとは頼む。 なっ… はい。 171 00:11:47,540 --> 00:11:49,709 殿下 帯剣して どちらへ? 172 00:11:49,709 --> 00:11:52,378 ルクレツィアの森に行ってくる。 173 00:11:52,378 --> 00:11:54,547 お待ちください! 174 00:11:54,547 --> 00:11:56,716 危ないことがあったら どうなさるんですか。 175 00:11:56,716 --> 00:11:59,719 ないから 大丈夫だ。 いいから離せ! 176 00:11:59,719 --> 00:12:02,655 (ルクレツィアの笑い声) 177 00:12:02,655 --> 00:12:07,060 (ルクレツィア)来なくてもいいわよ。 私は ここにいるし。 178 00:12:09,662 --> 00:12:12,498 (ルクレツィア)本当かどうか 見に来たんだけど…。 179 00:12:12,498 --> 00:12:15,501 やっぱり あの子 行っちゃったんだ。 180 00:12:15,501 --> 00:12:17,503 「やっぱり」って なんだ? 181 00:12:17,503 --> 00:12:20,340 だって 私にも誘いが来たもん クスクルから。 182 00:12:20,340 --> 00:12:22,342 (ドアン)えっ? 183 00:12:22,342 --> 00:12:26,179 もちろん断った。 他の魔女も そうじゃない? 184 00:12:26,179 --> 00:12:28,681 だから今回 あの子が行ったことは➡ 185 00:12:28,681 --> 00:12:31,017 諸国でも 問題になるんじゃないかな。 186 00:12:31,017 --> 00:12:35,021 あのラナクとかいう男と ティナーシャは どういう関係なんだ? 187 00:12:35,021 --> 00:12:37,690 あの子は 魔女になってから➡ 188 00:12:37,690 --> 00:12:41,027 ず~っと捜していたのよ あの男のことを。 189 00:12:41,027 --> 00:12:43,363 ようやく再会できて よかったんじゃない? 190 00:12:43,363 --> 00:12:46,199 でも まともには見えなかったぞ。 191 00:12:46,199 --> 00:12:48,534 半分 夢の中を歩いているような。 192 00:12:48,534 --> 00:12:51,871 嫉妬? あの子が それでもいいっていうんなら➡ 193 00:12:51,871 --> 00:12:54,374 別にいいじゃない。 嫌だ。 194 00:12:54,374 --> 00:12:57,043 あなたに 首を突っ込む権利があるの? 195 00:12:57,043 --> 00:13:02,148 譲る気はない。 あれは俺にとって唯一無二の女だ。 196 00:13:02,148 --> 00:13:04,651 あの男を殺して 連れ戻して➡ 197 00:13:04,651 --> 00:13:09,656 それでも他の男がいいというなら そのときは 放してやるさ。 198 00:13:09,656 --> 00:13:11,658 わかった。 199 00:13:13,826 --> 00:13:15,995 これから私は➡ 200 00:13:15,995 --> 00:13:18,665 あの子が私に語ったことを そのまま伝える。 201 00:13:18,665 --> 00:13:22,669 ただし… あの子と殺し合いができる➡ 202 00:13:22,669 --> 00:13:25,171 覚悟のある人間にだけね。 203 00:13:28,675 --> 00:13:31,678 (ドアの閉まる音) 204 00:13:31,678 --> 00:13:34,180 いいぞ。 205 00:13:34,180 --> 00:13:39,018 まずは この話を始めるにあたって あの子の本名を教えましょう。 206 00:13:39,018 --> 00:13:41,020 本名? 207 00:13:41,020 --> 00:13:45,858 ティナーシャ・アス・メイヤー・ウル・アエテルナ・トゥルダール。 208 00:13:45,858 --> 00:13:47,860 (シルヴィア/ドアン)トゥルダール!? 209 00:13:47,860 --> 00:13:50,029 トゥルダールって 400年前に➡ 210 00:13:50,029 --> 00:13:53,199 一晩で滅んだ 魔法大国ですよね。 211 00:13:53,199 --> 00:13:56,202 その国の名前が 末尾に入ってるってことは…。 212 00:13:56,202 --> 00:13:58,538 王族か。 213 00:13:58,538 --> 00:14:01,140 正確には 次期女王候補。 214 00:14:01,140 --> 00:14:03,142 トゥルダールって 王政だけど➡ 215 00:14:03,142 --> 00:14:07,480 血脈じゃなくて 純粋に力で王を決めるのよね。 216 00:14:07,480 --> 00:14:09,649 力で決めるって➡ 217 00:14:09,649 --> 00:14:11,818 変なヤツが強かったら どうするんだ。 218 00:14:11,818 --> 00:14:14,320 (ルクレツィア)だから あの子は生まれてすぐ➡ 219 00:14:14,320 --> 00:14:18,157 両親から引き離されて 城で育てられたそうよ。 220 00:14:18,157 --> 00:14:22,161 (シルヴィア)それだけ 力が飛び抜けてたんですね…。 221 00:14:22,161 --> 00:14:25,832 で 王候補は 男女1人ずつ選ばれて➡ 222 00:14:25,832 --> 00:14:28,334 そのまま いいなずけになるんだけど➡ 223 00:14:28,334 --> 00:14:31,504 男のほうは 国王の一人息子だったの。 224 00:14:31,504 --> 00:14:33,673 それが ラナクね。 225 00:14:33,673 --> 00:14:36,509 でも 実力は 比べ物にならなかったから…。 226 00:14:36,509 --> 00:14:39,011 みんな ティナーシャが女王で➡ 227 00:14:39,011 --> 00:14:41,514 ラナクが その夫になると思っていたのか。 228 00:14:41,514 --> 00:14:45,184 (ルクレツィア)そう。 それでも ラナクは 5歳年下の あの子を➡ 229 00:14:45,184 --> 00:14:48,187 実の妹のように かわいがってたそうよ。 230 00:14:48,187 --> 00:14:52,358 だけど 彼らの外側で 宮廷が2つに割れてね…。 231 00:14:52,358 --> 00:14:56,529 他国と交流を持つべきだと 言いだしたのが革新派。 232 00:14:56,529 --> 00:14:58,531 今のまま 他国とは➡ 233 00:14:58,531 --> 00:15:01,634 なれ合わないと主張したのが 旧体制派。 234 00:15:01,634 --> 00:15:06,139 で どちらも譲らないまま やがて国王が病気になって➡ 235 00:15:06,139 --> 00:15:08,641 革新派は ティナーシャ➡ 236 00:15:08,641 --> 00:15:11,310 旧体制派は ラナクに分かれて争った。 237 00:15:11,310 --> 00:15:13,312 (アルス)争ったといっても➡ 238 00:15:13,312 --> 00:15:16,482 ティナーシャ嬢が即位するのは 確実なことだったんじゃ? 239 00:15:16,482 --> 00:15:20,319 そう。 だから旧体制派は一計を案じた。 240 00:15:20,319 --> 00:15:24,157 ティナーシャの即位を妨害し ラナクの力を強める➡ 241 00:15:24,157 --> 00:15:26,325 一石二鳥の策をね。 242 00:15:26,325 --> 00:15:29,829 あの子が 13歳のときだった。 243 00:15:29,829 --> 00:15:31,998 ある夜 目覚めると➡ 244 00:15:31,998 --> 00:15:35,501 ラナクが自分を抱き上げて どこかへ向かっていた。 245 00:15:37,503 --> 00:15:41,841 ⦅うん…? ここ 大聖堂? 246 00:15:41,841 --> 00:15:45,845 ああ 起きた? 君は魔法耐性が強いから➡ 247 00:15:45,845 --> 00:15:51,017 やっぱり すぐ目が覚めちゃうね。 248 00:15:51,017 --> 00:15:55,521 (ティナーシャ)ラナク この人たち誰? 249 00:15:55,521 --> 00:15:58,524 (ラナク)じっとしててね アイティ。 250 00:15:58,524 --> 00:16:00,793 ラナク…? 251 00:16:00,793 --> 00:16:03,462 ふっ! はっ! 252 00:16:03,462 --> 00:16:05,465 ああっ! 253 00:16:05,465 --> 00:16:07,633 あああっ! 254 00:16:07,633 --> 00:16:10,136 アハハハッ…。 255 00:16:10,136 --> 00:16:12,805 ああっ! 256 00:16:12,805 --> 00:16:15,475 ラナク… なんで…。 257 00:16:15,475 --> 00:16:17,977 やめて! うっ…。 258 00:16:17,977 --> 00:16:21,814 死なないように 延命だけすればいいよ。 259 00:16:21,814 --> 00:16:25,151 命よ 今しばらく留まれ。 260 00:16:25,151 --> 00:16:29,489 傷は傷のまま 血は血のまま ゆっくりと鬱積せよ。 261 00:16:29,489 --> 00:16:32,325 今しばらくだけ 在り続けろ。 262 00:16:32,325 --> 00:16:36,996 ふう。 我が希求せしは純粋なる力なり! 263 00:16:36,996 --> 00:16:41,300 この血肉を触媒として 力よ! 現出せよ! 264 00:16:43,836 --> 00:16:47,840 これは トゥルダールのためなんだよ アイティ! 265 00:16:47,840 --> 00:16:51,544 この魔力で 僕は君を超える! 266 00:16:56,349 --> 00:16:59,352 な… なんだ? 早く制御しろ! 267 00:17:01,621 --> 00:17:04,457 こ… これ以上は…。 268 00:17:04,457 --> 00:17:06,792 うっ… ううっ…。 269 00:17:06,792 --> 00:17:09,462 (ティナーシャの叫び声) 270 00:17:09,462 --> 00:17:11,464 うわあっ! 271 00:17:15,134 --> 00:17:17,470 くっ! 272 00:17:17,470 --> 00:17:22,975 (ティナーシャの叫び声) 273 00:17:27,813 --> 00:17:29,815 はっ! 274 00:17:29,815 --> 00:17:31,817 うっ…。 275 00:17:34,654 --> 00:17:38,157 我は汝の全てを 支配する。 276 00:17:38,157 --> 00:17:42,161 我を器とし我が命に従え…⦆ 277 00:17:42,161 --> 00:17:49,869 (ティナーシャの叫び声) 278 00:18:01,614 --> 00:18:03,950 (ルクレツィア)魔力の嵐が消えたあと➡ 279 00:18:03,950 --> 00:18:06,619 裂かれた腹は なんとか治ったものの➡ 280 00:18:06,619 --> 00:18:10,323 その場で 3日間 激痛に苦しんだそうよ。 281 00:18:13,626 --> 00:18:18,297 (ルクレツィア)けれど 魔力を取り込んで 必死に守ろうとした国は➡ 282 00:18:18,297 --> 00:18:21,133 すでに滅んで がれきの山になっていたし➡ 283 00:18:21,133 --> 00:18:23,135 あふれた魔力は➡ 284 00:18:23,135 --> 00:18:27,306 亡くなった人たちの魂を吸収して 大陸に飛び散り➡ 285 00:18:27,306 --> 00:18:30,476 5つの魔法湖になってしまった。 286 00:18:30,476 --> 00:18:33,312 そして すべてが過ぎ去ったとき➡ 287 00:18:33,312 --> 00:18:36,315 あの子は魔女になった。 288 00:18:36,315 --> 00:18:40,486 それから トゥルダール領地の片隅に塔を建てて➡ 289 00:18:40,486 --> 00:18:42,488 そこに住んだ。 290 00:18:42,488 --> 00:18:45,825 そして ずっと ラナクを捜し続けていた。 291 00:18:45,825 --> 00:18:49,662 なんのためかは聞いたことないわ。 292 00:18:49,662 --> 00:18:52,064 これで おしまい。 293 00:18:56,335 --> 00:19:00,606 アイツは 俺のことを どう思っていたんだ…。 294 00:19:00,606 --> 00:19:04,610 わかりきってることを 聞かないでほしいな。 295 00:19:04,610 --> 00:19:08,614 これで一時的に 守護結界を封じてなかったら➡ 296 00:19:08,614 --> 00:19:11,951 ラナクが あなたを見逃したと思う? 297 00:19:11,951 --> 00:19:14,620 それに ドラゴンも置いていったんだって? 298 00:19:14,620 --> 00:19:17,823 答えなんて そこにあるじゃない。 299 00:19:20,459 --> 00:19:22,628 方針に変更は なしだ。 300 00:19:22,628 --> 00:19:26,632 あの胸くそ悪い男を殺して ティナーシャを連れ戻す。 301 00:19:26,632 --> 00:19:29,135 それだけだ。 うん。 302 00:19:34,807 --> 00:19:38,811 (ケヴィン)クスクルから書状が届いた。 303 00:19:38,811 --> 00:19:43,482 (ネサン)大陸の四大国 タァイーリ セザル ガンドナ ファルサスに対し➡ 304 00:19:43,482 --> 00:19:46,318 従属を要求してきました。 305 00:19:46,318 --> 00:19:48,320 先日 タァイーリは➡ 306 00:19:48,320 --> 00:19:52,324 1万の大軍を率いて クスクルへ進軍したとのこと。 307 00:19:52,324 --> 00:19:55,828 しかし 結果 タァイーリ軍は ほぼ壊滅。 308 00:19:55,828 --> 00:19:57,830 一方 クスクルは➡ 309 00:19:57,830 --> 00:20:00,666 魔法士 50人足らずの犠牲で 済んだようです。 310 00:20:00,666 --> 00:20:02,668 それだけではございません。 311 00:20:02,668 --> 00:20:06,672 同時に タァイーリ国内の大きな街 5つも壊滅し➡ 312 00:20:06,672 --> 00:20:11,177 この件で犠牲になった人間も 数千人に及んでおります。 313 00:20:11,177 --> 00:20:14,180 被害を受けた街は 建物を残して➡ 314 00:20:14,180 --> 00:20:17,016 人が皆 消失させられたそうですが➡ 315 00:20:17,016 --> 00:20:19,185 それを行ったのは➡ 316 00:20:19,185 --> 00:20:21,887 青き月の魔女だと。 317 00:20:24,023 --> 00:20:28,694 (ケヴィン)そこで ファルサスへの 助力要請とは別に オスカー➡ 318 00:20:28,694 --> 00:20:31,030 アカーシアの現使い手であるお前に➡ 319 00:20:31,030 --> 00:20:34,700 魔女討伐の依頼が来ている。 可能か? 320 00:20:34,700 --> 00:20:38,204 あれを殺せるのは 俺しかいませんよ。 321 00:20:38,204 --> 00:20:41,207 でも 俺は殺さない。 322 00:20:41,207 --> 00:20:44,710 タァイーリが助力を欲しいというなら 行きましょう。 323 00:20:44,710 --> 00:20:48,047 だが それは クスクルを敵とする場合においてです。 324 00:20:48,047 --> 00:20:50,216 アイツは別だ。 325 00:20:50,216 --> 00:20:54,053 彼女は自ら選んで かの国にいるんじゃないか? 326 00:20:54,053 --> 00:20:57,389 目に見えることだけが 真実とは思わない。 327 00:20:57,389 --> 00:20:59,992 魔女に みいられたか! この愚か者めが! 328 00:20:59,992 --> 00:21:01,994 お前の肩に➡ 329 00:21:01,994 --> 00:21:06,165 民の命がかかっていることを 忘れたか! 330 00:21:06,165 --> 00:21:08,667 おやじ殿 駆け引きは不要だ。 331 00:21:08,667 --> 00:21:10,836 俺は すでに決めている。 332 00:21:10,836 --> 00:21:14,507 負ける気はないし 何かを手放すつもりもない。 333 00:21:14,507 --> 00:21:18,177 う~ん…。 334 00:21:18,177 --> 00:21:21,847 まったく 血筋かな…。 335 00:21:21,847 --> 00:21:25,518 わかった。 お前のしたいようにしなさい。 336 00:21:25,518 --> 00:21:27,686 そのかわり…。 337 00:21:27,686 --> 00:21:30,022 お前が王になりなさい。 338 00:21:30,022 --> 00:21:33,692 私は そろそろ退位しよう。 へ… 陛下! 339 00:21:33,692 --> 00:21:36,529 ちょっと早いが かまわないだろう。 340 00:21:36,529 --> 00:21:39,532 よい機会だから いろいろ学びなさい。 341 00:21:39,532 --> 00:21:43,702 あっ…。 342 00:21:43,702 --> 00:21:48,874 まったく…。 皆で俺を鍛えることを楽しんで…。 343 00:21:48,874 --> 00:21:52,711 わかった。 その王位 ありがたく頂戴する。 344 00:21:52,711 --> 00:21:56,549 お前の決定が 国を左右することを➡ 345 00:21:56,549 --> 00:21:59,385 常に意識しなさい。 346 00:21:59,385 --> 00:22:01,821 ⦅ティナーシャ:あなたが その剣の持ち主で➡ 347 00:22:01,821 --> 00:22:04,490 私が魔女であるかぎり➡ 348 00:22:04,490 --> 00:22:08,828 いつか あなたは 本当に私を…⦆ 349 00:22:08,828 --> 00:22:12,031 (オスカー)肝に銘じる。