1 00:01:31,089 --> 00:01:33,758 《紫陽花:ほんのちょっとだけ 未来》 2 00:01:33,758 --> 00:01:35,860 (電車の通過音) 3 00:01:54,546 --> 00:02:00,251 (紫陽花)これから先も私たちは ずっとずっと 友達だよ…。 4 00:02:02,387 --> 00:02:05,056 ありがとう れなちゃん。 5 00:02:05,056 --> 00:02:10,261 だ い す き。 6 00:02:14,733 --> 00:02:17,235 《れな子:そして 現在…。 7 00:02:17,235 --> 00:02:20,405 夏休み真っ盛り。 8 00:02:20,405 --> 00:02:26,244 宿題 ゲーム ゲーム 宿題 ゲーム ゲーム ゲームで だらけた日々を消化していた私。 9 00:02:26,244 --> 00:02:29,914 引きこもりに戻りそうで 危機感を覚えてたところへ…》 10 00:02:29,914 --> 00:02:37,122 ♬~ 11 00:02:39,090 --> 00:02:41,092 (真唯)楽しんでくれたかな。 ひえっ! 12 00:02:41,092 --> 00:02:45,430 ずいぶんと顔が赤いけれど ほれ直してくれたか。 13 00:02:45,430 --> 00:02:47,766 そもそも ほれてませんので! 14 00:02:47,766 --> 00:02:50,702 でも 誘っていただいて ありがとうございます…。 15 00:02:50,702 --> 00:02:53,371 真唯って すごいんだなとは 思いましたけどね…。 16 00:02:53,371 --> 00:02:56,207 前より ちょっと 好きになったかもね。 17 00:02:56,207 --> 00:02:59,043 まったく 君は意地っ張りだな。 18 00:02:59,043 --> 00:03:01,212 そ… そんなことないし! 19 00:03:01,212 --> 00:03:04,382 今のは結構 素直になろうって頑張ったし…。 20 00:03:04,382 --> 00:03:07,218 そうだな。 21 00:03:07,218 --> 00:03:11,723 うれしかったよ。 ぎゅ~。 22 00:03:11,723 --> 00:03:15,059 えっ? あっ… えっ? 23 00:03:15,059 --> 00:03:23,568 ♬~ 24 00:03:23,568 --> 00:03:26,738 よし これで もう少し頑張れる。 25 00:03:26,738 --> 00:03:29,574 そりゃ よかったね…。 そうそう➨ 26 00:03:29,574 --> 00:03:32,577 君は明日 紫陽花の家に 遊びにいくんだったな。 27 00:03:32,577 --> 00:03:36,581 そ… そうですけど…。 紫陽花と仲よくするんだよ。 28 00:03:36,581 --> 00:03:39,918 彼女は私の大切な友達でもある。 29 00:03:39,918 --> 00:03:43,254 2人が仲よくしていると 私もうれしいんだ。 30 00:03:43,254 --> 00:03:46,591 ま… 真唯も また今度遊ぼうね。 31 00:03:46,591 --> 00:03:49,260 今日は誘ってくれてありがとう。 32 00:03:49,260 --> 00:03:52,030 お仕事 頑張ってね! 33 00:03:52,030 --> 00:03:54,199 ただいま~。 34 00:03:54,199 --> 00:03:57,535 (遥奈)あれ どっか行ってたの? うん。 35 00:03:57,535 --> 00:03:59,537 (湊)あっ うわさのお姉さんだ。 36 00:03:59,537 --> 00:04:01,706 (星来)マジ~? (2人)おじゃましてます! 37 00:04:01,706 --> 00:04:05,376 (星来)かわいい~! お姉さんのお話 してたんですよ! 38 00:04:05,376 --> 00:04:07,879 あの 王塚真唯と オトモダチなんですよねぇ? 39 00:04:07,879 --> 00:04:10,715 えっ? ああ うん。 わぁ やっぱり! 40 00:04:10,715 --> 00:04:13,551 お姉さんって美人さんだし オーラあるなぁって! 41 00:04:13,551 --> 00:04:15,887 えっ!? いや えっ!? 当然じゃん! 42 00:04:15,887 --> 00:04:18,556 お姉ちゃんってば あの王塚真唯とオトモダチどころか➨ 43 00:04:18,556 --> 00:04:20,892 唯一無二の大親友だもん! 44 00:04:20,892 --> 00:04:24,229 (湊/星来)マジですか~!? いや そんな…。 45 00:04:24,229 --> 00:04:26,898 まっ そうだけどね~! 46 00:04:26,898 --> 00:04:29,400 (星来/湊)すご~い! アハ… アハハハ…。 47 00:04:29,400 --> 00:04:31,569 つ… 疲れた…。 48 00:04:31,569 --> 00:04:34,739 私は真唯みたいには いかないな…。 📱 49 00:04:34,739 --> 00:04:37,909 《はぁ~ 私の天使…。 50 00:04:37,909 --> 00:04:40,745 文字もかわいい》 51 00:04:40,745 --> 00:04:42,747 そうだ 明日! 52 00:04:45,083 --> 00:04:47,585 《胃が痛い。 やっぱり私ごときが➨ 53 00:04:47,585 --> 00:04:49,587 紫陽花さんちに お呼ばれされるなんて➨ 54 00:04:49,587 --> 00:04:51,523 やめたほうがよかったかも。 55 00:04:51,523 --> 00:04:54,025 私は そもそも 大した人間じゃないのを➨ 56 00:04:54,025 --> 00:04:56,194 精いっぱい 大きく見せてるだけだから➨ 57 00:04:56,194 --> 00:04:59,697 底の浅さを知られるのが とっても怖い》 58 00:04:59,697 --> 00:05:02,867 (紫陽花)あっ れなちゃん! 59 00:05:02,867 --> 00:05:05,370 うわ~! かわいい~! 60 00:05:05,370 --> 00:05:08,373 えっ ええ? か… かわいすぎ…。 61 00:05:08,373 --> 00:05:11,209 ヤバ… この夏休み 何かあったの? 62 00:05:11,209 --> 00:05:14,045 れなちゃんに久々に会えるから➨ 63 00:05:14,045 --> 00:05:16,381 いつもより 頑張ってみちゃったかも…。 64 00:05:16,381 --> 00:05:18,383 変かな? 変じゃないです! 65 00:05:18,383 --> 00:05:20,885 いや むしろ変だよ! かわいすぎて異常! 66 00:05:20,885 --> 00:05:23,388 異常なの!? 異常だよ。 67 00:05:23,388 --> 00:05:26,224 ひょっとして私だけに見えている 妖精か何か? 68 00:05:26,224 --> 00:05:30,061 う… うん 早く涼しい所 行こうね。 アハハ…。 69 00:05:30,061 --> 00:05:34,232 《心配されてしまった…。 いや でも》 70 00:05:34,232 --> 00:05:37,068 今日はよろしくね 紫陽花さん! 71 00:05:37,068 --> 00:05:40,405 こちらこそ! 《紫陽花さんの顔を見たら➨ 72 00:05:40,405 --> 00:05:42,607 不安がすっかり 吹き飛んじゃった》 73 00:05:45,076 --> 00:05:47,078 はい どうぞ。 74 00:05:47,078 --> 00:05:50,081 あっ どうもどうも…。 75 00:05:50,081 --> 00:05:53,017 れなちゃんは 最近何してた? 76 00:05:53,017 --> 00:05:55,186 えっ? さ… 最近ですか…。 77 00:05:55,186 --> 00:05:57,522 えっと 勉強したり ゲームしたり➨ 78 00:05:57,522 --> 00:06:00,358 クーラー浴びながら ダラダラ かな…。 79 00:06:00,358 --> 00:06:03,361 いいねぇ。 アルバイトとかは? 80 00:06:03,361 --> 00:06:06,030 ええっ? ムリムリ! そうなの? 81 00:06:06,030 --> 00:06:09,200 だって 見ず知らずの人と お話しするとか ムリ…。 82 00:06:09,200 --> 00:06:12,203 あ そっか。 男子 苦手なんだもんね。 83 00:06:12,203 --> 00:06:16,541 う うん…。 小中と ほとんど絡んでこなかったから➨ 84 00:06:16,541 --> 00:06:19,377 何話していいか わかんないっていうか…。 85 00:06:19,377 --> 00:06:23,548 そっか。 れなちゃんが 男子と話すようになったら➨ 86 00:06:23,548 --> 00:06:26,217 モテちゃいそう。 《ないない! 絶対ない!》 87 00:06:26,217 --> 00:06:29,387 バイトはね 実は私のほうが してみたいんだよね。 88 00:06:29,387 --> 00:06:31,389 ええっ 紫陽花さんが!? 89 00:06:31,389 --> 00:06:33,558 お外で働くのって 楽しそうじゃない? 90 00:06:33,558 --> 00:06:35,560 紫陽花さんが バイト…。 91 00:06:35,560 --> 00:06:38,896 いや いいね すごくいいと思う。 92 00:06:38,896 --> 00:06:42,400 っていっても バイトする時間なんて ないんだけどねぇ。 93 00:06:42,400 --> 00:06:44,402 そ… そうなの? うん。 94 00:06:44,402 --> 00:06:47,071 弟たちの面倒見なきゃ いけないから。 95 00:06:47,071 --> 00:06:50,341 遊びにいったりもできないんだ。 そうなんだ…。 96 00:06:50,341 --> 00:06:54,512 両親共働きだからね。 もう慣れちゃったけど。 97 00:06:54,512 --> 00:06:56,514 《大変だね なんて➨ 98 00:06:56,514 --> 00:06:59,517 簡単に言っちゃっていいのかな これ…》 99 00:06:59,517 --> 00:07:02,520 あっ なんかごめんね 変な話をしちゃって。 100 00:07:02,520 --> 00:07:05,356 ゲームしよ ゲーム。 う… うん。 101 00:07:05,356 --> 00:07:08,526 《人の家庭環境の話は緊張する。 102 00:07:08,526 --> 00:07:13,698 なんか 紫陽花さんにも そういうのってあるんだな》 103 00:07:13,698 --> 00:07:16,534 え~ きーくん どうしたの? (桔平)ねぇ~。 104 00:07:16,534 --> 00:07:18,870 《弟さんだ! ちっ… ちっちゃ! 105 00:07:18,870 --> 00:07:21,539 紫陽花さんと同じDNAの生き物だ》 (広樹)お姉ちゃん。 106 00:07:21,539 --> 00:07:24,208 こーくんも お姉ちゃんたちと遊びたい? 107 00:07:24,208 --> 00:07:26,210 もう しようがないなぁ。 108 00:07:26,210 --> 00:07:28,880 じゃあ ちゃんとご挨拶 できるかな? 109 00:07:28,880 --> 00:07:32,884 (2人)こんにちは。 かわいい~。 こんにちは。 110 00:07:32,884 --> 00:07:36,220 前に言った ゲームが上手な甘織れな子さん。 111 00:07:36,220 --> 00:07:38,890 わがまま言って迷惑かけちゃ ダメだからね。 112 00:07:38,890 --> 00:07:40,892 (2人)うん うん。 ごめんね➨ 113 00:07:40,892 --> 00:07:43,061 ちょっとつきあってもらって いいかな? 114 00:07:43,061 --> 00:07:45,229 もちろん! 《よ~し 紫陽花さんに➨ 115 00:07:45,229 --> 00:07:47,231 いいところを見せるチャンスだぞう》 116 00:07:47,231 --> 00:07:49,567 (広樹)うお~! (桔平)れな子お姉ちゃん➨ 117 00:07:49,567 --> 00:07:52,837 すげぇ すげぇ! 《この私がモテモテだ! 118 00:07:52,837 --> 00:07:55,006 ゲームがうまいだけで こんなに…!》 119 00:07:55,006 --> 00:07:57,675 ごめんね れなちゃん 相手をしてもらって。 120 00:07:57,675 --> 00:08:00,011 いや 全然 楽しいです 大丈夫です! 121 00:08:00,011 --> 00:08:02,680 ほどほどのところで 私の部屋に行こっか。 122 00:08:02,680 --> 00:08:05,349 あっ はい。 《えっ!? ふだん紫陽花さんが➨ 123 00:08:05,349 --> 00:08:08,686 寝泊まりしている部屋に? そんなの… 友達じゃん!》 124 00:08:08,686 --> 00:08:12,523 ねっ そろそろお姉ちゃんたち お部屋に行くから。 125 00:08:12,523 --> 00:08:16,027 まだ ダメ! れなちゃん 今日 私➨ 126 00:08:16,027 --> 00:08:18,196 チーズケーキ焼いたんだけど どうかな? 127 00:08:18,196 --> 00:08:20,198 あっ 食べ… 食べさせていただきます。 128 00:08:20,198 --> 00:08:22,200 これが終わったら! 《どうやって➨ 129 00:08:22,200 --> 00:08:24,202 ほどほどに切り上げるの~!?》 130 00:08:24,202 --> 00:08:26,704 ほら そろそろ 宿題しなきゃでしょ 君たち。 131 00:08:26,704 --> 00:08:30,808 (桔平)朝やったもん! うおっ! すっげ~! 132 00:08:33,377 --> 00:08:35,546 も~っ! 133 00:08:35,546 --> 00:08:38,716 《えっ? 今の… 紫陽花さん?》 134 00:08:38,716 --> 00:08:41,552 も~! さっきから こーくんと きーくんばっかり! 135 00:08:41,552 --> 00:08:44,889 私だって楽しみにしてたのに どうして約束守らないの!? 136 00:08:44,889 --> 00:08:47,225 すぐやめるって言ってたよね!? も~っ! 137 00:08:47,225 --> 00:08:49,227 約束なんだから おしまい! ちぇ~ つまんない。 138 00:08:49,227 --> 00:08:51,662 お部屋に帰りなさい! もう行こう。 行こう…。 139 00:08:51,662 --> 00:08:55,666 も~… も~…! (ドアの閉まる音) 140 00:08:55,666 --> 00:08:58,669 れなちゃん。 はっ はい…。 141 00:09:01,005 --> 00:09:03,174 ごめんね こんなとこ見せて。 142 00:09:03,174 --> 00:09:05,343 だっ 大丈夫だよ! ほらあの 私もね! 143 00:09:05,343 --> 00:09:08,179 妹とメチャクチャ ケンカするし! どこの家でもそうだよ! 144 00:09:08,179 --> 00:09:10,848 学校とおうちで キャラが違うのだって当然だし!? 145 00:09:10,848 --> 00:09:13,851 私だって 家の私とお外 全然違うから! 146 00:09:13,851 --> 00:09:17,355 全然その… だから その えと 大丈夫だから! ねっ! 147 00:09:17,355 --> 00:09:22,026 《そんな状況で口にした 紫陽花さん特製チーズケーキは➨ 148 00:09:22,026 --> 00:09:24,695 もうホント 死ぬほどもったいないことに➨ 149 00:09:24,695 --> 00:09:26,864 味もよくわからなかった…》 150 00:09:26,864 --> 00:09:28,866 うへぇ~…。 151 00:09:28,866 --> 00:09:33,371 って感じでさぁ…。 へ~え。 紫陽花先輩➨ 152 00:09:33,371 --> 00:09:36,707 よっぽど お姉ちゃんと遊ぶの 楽しみにしてたんだね~。 153 00:09:36,707 --> 00:09:39,377 へっ? だって怒ったのって➨ 154 00:09:39,377 --> 00:09:42,547 お姉ちゃんと遊びたかったのを 邪魔されたからでしょ? 155 00:09:42,547 --> 00:09:45,716 え~ 日頃から弟さんたちに ムカついていたのが➨ 156 00:09:45,716 --> 00:09:47,718 限界超えて… とかじゃ? 157 00:09:47,718 --> 00:09:50,054 紫陽花先輩 そんな人に見えないけど。 158 00:09:50,054 --> 00:09:52,056 《それはそう!》 まっ➨ 159 00:09:52,056 --> 00:09:54,058 ストレスたまってたのはそうかもね。 160 00:09:54,058 --> 00:09:56,394 私だって 年中 お姉ちゃんの 面倒見ろって言われたら➨ 161 00:09:56,394 --> 00:09:59,063 絶対ムリだし。 逆でしょ!? 162 00:09:59,063 --> 00:10:02,066 《えっ? 紫陽花さん!?》 📱 163 00:10:02,066 --> 00:10:04,735 もしもし? 📱(紫陽花)れなちゃん? 164 00:10:04,735 --> 00:10:07,238 📱さっきはごめんね。 ううん そんな。 165 00:10:07,238 --> 00:10:09,574 📱せっかく 遊びにきてもらったのに➨ 166 00:10:09,574 --> 00:10:11,742 嫌な思いをさせちゃったよね…。 167 00:10:11,742 --> 00:10:16,080 そ… そんなことないよ。 なんか いろいろと新鮮で楽しかったよ! 168 00:10:16,080 --> 00:10:18,249 📱ホントにごめんね。 169 00:10:18,249 --> 00:10:20,418 そんな… 全然… 大丈夫だよ! 170 00:10:20,418 --> 00:10:23,754 📱また遊びにいくから! うん…。 171 00:10:23,754 --> 00:10:26,591 📱それでね 決めたんだ 私。 172 00:10:26,591 --> 00:10:29,427 えっ なになに? 📱うん あのね。 173 00:10:29,427 --> 00:10:32,930 私ね 家出することにしたの! 174 00:10:32,930 --> 00:10:35,766 《へぇ~ 家出かぁ…》 175 00:10:35,766 --> 00:10:37,868 えっ!? ちょ 待って…。 176 00:10:41,606 --> 00:10:46,277 ⸨紫陽花:うん 明日の始発で。 大丈夫 大丈夫。 177 00:10:46,277 --> 00:10:49,280 別に ヤケになったわけじゃ ないからね⸩ 178 00:10:49,280 --> 00:10:52,216 《なんて言えばよかったのかな…。 179 00:10:52,216 --> 00:10:56,053 家族が困っちゃうよ とか きれい事で思いとどまらせたら➨ 180 00:10:56,053 --> 00:10:58,055 また同じことが起きても➨ 181 00:10:58,055 --> 00:11:00,391 紫陽花さんは きっと我慢するはずだ。 182 00:11:00,391 --> 00:11:05,730 でも危ないよ。 行くさきざきで 声をかけられるよ。 183 00:11:05,730 --> 00:11:07,899 紫陽花さんが食い物にされる~! 184 00:11:07,899 --> 00:11:09,901 で 夏休みが明けたら…》 185 00:11:09,901 --> 00:11:12,403 ⸨おっは~! ギャー! 186 00:11:12,403 --> 00:11:16,240 ごっめ~ん! 今日は 3番目のカノジョとデートがあるんだ~! 187 00:11:16,240 --> 00:11:18,409 つまんないから 学校もやめるね~⸩ 188 00:11:18,409 --> 00:11:21,579 嫌だぁ! 行かないで 紫陽花さん…。 189 00:11:21,579 --> 00:11:24,415 いつまでもそばにいて 私が学校でキョドってるときに➨ 190 00:11:24,415 --> 00:11:28,586 優しく声をかけてきてよ…。 ううっ ぐすっ…。 191 00:11:28,586 --> 00:11:32,924 《初めて言葉を交わしたのは 入学式の翌日…》 192 00:11:32,924 --> 00:11:36,594 ⸨あの… 学校まで入りませんか? 193 00:11:36,594 --> 00:11:39,430 え~ いいの? うれしいな~。 194 00:11:39,430 --> 00:11:42,600 同じクラスだよね? お名前は?⸩ 195 00:11:42,600 --> 00:11:48,606 《それ以来 紫陽花さんは 私にとって憧れの象徴だった》 196 00:11:48,606 --> 00:11:52,209 ⸨紫陽花:ねぇ 相手がいなくて 困ってたんだ。 一緒にしよ?⸩ 197 00:11:52,209 --> 00:11:56,380 《私の高校生活は ずっと 紫陽花さんに助けられてきた。 198 00:11:56,380 --> 00:11:58,382 中学時代のトラウマだって➨ 199 00:11:58,382 --> 00:12:01,385 紫陽花さんが隣にいたから 立ち向かえた。 200 00:12:01,385 --> 00:12:05,389 だから私は この花を 守り抜くって決めたんだ》 201 00:12:05,389 --> 00:12:08,225 えっ れなちゃん? 202 00:12:08,225 --> 00:12:11,228 やっ やほう 紫陽花さん。 どうしてここに? 203 00:12:11,228 --> 00:12:14,231 いやぁなんか 急に 旅したい気分になっちゃって…。 204 00:12:14,231 --> 00:12:17,401 でも 一人だと いろいろ不安だし! 205 00:12:17,401 --> 00:12:20,571 だったら 紫陽花さんに ついてっちゃおうかな~ なんて! 206 00:12:20,571 --> 00:12:23,574 アハハ…。 《や… やっぱ ダメですか?》 207 00:12:23,574 --> 00:12:25,576 れなちゃん…。 208 00:12:25,576 --> 00:12:27,578 《うっ 怖い…。 でも➨ 209 00:12:27,578 --> 00:12:30,247 紫陽花さんのやりたいように やらせてあげたいじゃん! 210 00:12:30,247 --> 00:12:33,084 今まで ずっといろんな人に 親切にしてきたんだから! 211 00:12:33,084 --> 00:12:37,922 だから今度は 紫陽花さんが 報われるように私が守るんだ!》 212 00:12:37,922 --> 00:12:42,093 ごめんね れなちゃん 心配かけちゃって。 213 00:12:42,093 --> 00:12:44,929 でも… いいの? 214 00:12:44,929 --> 00:12:47,431 も… もちろんですよ! どうせ暇だし。 215 00:12:47,431 --> 00:12:50,368 それなら 紫陽花さんと 旅に出たほうが➨ 216 00:12:50,368 --> 00:12:54,372 絶対楽しいに決まって…。 217 00:12:54,372 --> 00:12:58,542 《あ… 紫陽花さんに 抱き締められた!》 218 00:12:58,542 --> 00:13:02,847 ありがとうね れなちゃん。 は… はい…。 219 00:13:07,051 --> 00:13:10,388 始発って初めて乗ったけど ガラガラなんだね。 220 00:13:10,388 --> 00:13:14,058 そ… そうですねぇ。 私ね 暇なときよく➨ 221 00:13:14,058 --> 00:13:16,060 旅行サイト見ちゃうんだよね。 222 00:13:16,060 --> 00:13:19,230 計画立てて 「2時間かかるんだ~➨ 223 00:13:19,230 --> 00:13:22,066 何してよっかな」って 旅の妄想したり。 224 00:13:22,066 --> 00:13:24,735 そうなんだ! 《ハッ いかん。 225 00:13:24,735 --> 00:13:27,405 急に最悪なことに 気付いてしまった。 226 00:13:27,405 --> 00:13:30,074 もともと紫陽花さんは 純粋に1人旅を➨ 227 00:13:30,074 --> 00:13:32,076 満喫したかったのかもしれない。 228 00:13:32,076 --> 00:13:36,580 だとすると 私がメチャクチャ奮闘して 無事家に帰れたところで…》 229 00:13:36,580 --> 00:13:38,749 ⸨うわ~ なんか 空気読めないヤツの➨ 230 00:13:38,749 --> 00:13:41,585 ご機嫌うかがわなきゃいけなくて 超ダルかった⸩ 231 00:13:41,585 --> 00:13:43,754 《って感じで嫌われちゃったら どっちみち➨ 232 00:13:43,754 --> 00:13:45,923 高校生活で 一緒にいられないのでは!?》 233 00:13:45,923 --> 00:13:48,426 今日は そこそこ涼しくて いい日だね! 234 00:13:48,426 --> 00:13:50,528 昨日に比べて! そうだねぇ。 235 00:13:50,528 --> 00:13:54,365 《ダメだ… 湿度とか雲の形とかの 話題を広げていくか? 236 00:13:54,365 --> 00:13:57,868 やめろ! 会話事故になるぞ! 237 00:13:57,868 --> 00:14:01,872 ヤバい…。 何を話していいか 全然わからない。 238 00:14:01,872 --> 00:14:05,543 紫陽花さんに 甘織れな子が 一緒に来てくれてよかったと➨ 239 00:14:05,543 --> 00:14:08,212 最終的に思ってもらうには…。 240 00:14:08,212 --> 00:14:11,048 簡単だ。 引き出しの多い話題で➨ 241 00:14:11,048 --> 00:14:15,386 理知的に ジョークを交えつつ 立ち回ればいいだけだ。 242 00:14:15,386 --> 00:14:17,888 できるかぁ~!》 243 00:14:17,888 --> 00:14:22,059 目標ラインを下げて 紫陽花さんが 無事に帰ることだけを目指そう。 244 00:14:22,059 --> 00:14:25,229 大丈夫 紫陽花さんは 私を嫌わない…。 245 00:14:25,229 --> 00:14:27,398 《てか もしかして逆もない? 246 00:14:27,398 --> 00:14:31,068 紫陽花さんは気遣い屋だから 私が楽しくしてないと…》 247 00:14:31,068 --> 00:14:34,405 ⸨やっぱり れなちゃん ムリしてついてきてくれたんだ⸩ 248 00:14:34,405 --> 00:14:36,407 《い… いたたまれない! 249 00:14:36,407 --> 00:14:38,576 楽しく 楽しくしなくっちゃ…。 250 00:14:38,576 --> 00:14:41,912 ヘヘヘ… ほら 私は楽しいんだ。 251 00:14:41,912 --> 00:14:44,582 あの紫陽花さんを独り占めにして 旅行だよ? 252 00:14:44,582 --> 00:14:47,084 ほら にっこり笑えよ れな子。 253 00:14:47,084 --> 00:14:50,588 うう… 限界すぎる~!》 254 00:14:55,860 --> 00:14:58,562 《さすが 「友達」の紗月さん!》 255 00:15:06,537 --> 00:15:09,039 《友達の紗月さん!? 私を見捨てたの!? 256 00:15:09,039 --> 00:15:11,041 3回もキスしたのに! 257 00:15:11,041 --> 00:15:15,212 今頃 私のことなんて忘れて またエッチな本を読んでるんだ…。 258 00:15:15,212 --> 00:15:18,549 ダメだ。 詰んだ。 所詮 翼のない私では➨ 259 00:15:18,549 --> 00:15:21,752 天使に手を伸ばすことなど…》 📱 260 00:15:34,231 --> 00:15:36,233 《「じゃあ 早速開くね!」》 261 00:15:38,736 --> 00:15:41,338 《おお 思った以上に普通だ》 262 00:16:09,033 --> 00:16:11,702 《「そりゃもちろん 私は紫陽花さんのすべてを➨ 263 00:16:11,702 --> 00:16:15,372 愛していますし…」》 264 00:16:15,372 --> 00:16:17,374 📱 265 00:16:19,710 --> 00:16:21,712 📱 266 00:16:29,553 --> 00:16:31,555 (水の流れる音) 267 00:16:31,555 --> 00:16:34,892 お… お待たせ 紫陽花さん。 それじゃあ 行こっか。 268 00:16:34,892 --> 00:16:37,394 うん。 あの ええと 行き先は…? 269 00:16:37,394 --> 00:16:42,232 フフッ 温泉だよ れなちゃん。 270 00:16:42,232 --> 00:16:44,234 お… 温泉!? 271 00:16:44,234 --> 00:16:48,072 そうだよ~。 指定席は取ったから。 272 00:16:48,072 --> 00:16:51,508 れなちゃん どうぞ。 う… うん。 273 00:16:51,508 --> 00:16:55,679 《これに乗ったら もう戻れない。 引き返すなら今》 274 00:16:55,679 --> 00:16:57,681 れなちゃん? 275 00:16:59,683 --> 00:17:01,852 《これは 紫陽花さんへの恩返しだ! 276 00:17:01,852 --> 00:17:05,189 私にできることは 何でもやるんだ!》 277 00:17:05,189 --> 00:17:07,992 ふぇ? あっ…。 278 00:17:11,195 --> 00:17:14,531 今日は紫陽花さんの日だからね! 279 00:17:14,531 --> 00:17:17,034 ありがとね れなちゃん。 280 00:17:17,034 --> 00:17:21,705 い… いえいえ。 窓際なんて ホント久しぶり。 281 00:17:21,705 --> 00:17:24,541 いっつも チビたちに 取られちゃってたから。 282 00:17:24,541 --> 00:17:28,545 私 ホントは こういうこと したかったのかな…。 283 00:17:35,219 --> 00:17:37,221 ね… ねぇねぇ。 うん? 284 00:17:37,221 --> 00:17:40,057 紫陽花さんって もし どこにでも行けるとしたら➨ 285 00:17:40,057 --> 00:17:42,559 行ってみたい場所ってある? それって➨ 286 00:17:42,559 --> 00:17:44,561 ファンタジーな感じでもいいの? 287 00:17:44,561 --> 00:17:46,563 不思議の国 みたいな。 288 00:17:46,563 --> 00:17:48,899 えっ わかんない…。 わからない!? 289 00:17:48,899 --> 00:17:51,502 《あれにはルールとか 書いてなかった!》 290 00:17:51,502 --> 00:17:54,505 でも 西洋のお城とかは 見てみたいかな。 291 00:17:54,505 --> 00:17:56,674 ノイシュヴァンシュタイン城とか。 ああ うん➨ 292 00:17:56,674 --> 00:17:59,343 いいよね お城! 宝箱とかありそうで! 293 00:17:59,343 --> 00:18:01,345 《ねぇ紗月さん! これ全然➨ 294 00:18:01,345 --> 00:18:03,347 うまくいきそうに ないんだけど!》 295 00:18:05,349 --> 00:18:08,519 着いた~! なんだか寂れてるね。 296 00:18:08,519 --> 00:18:10,521 《それ言ってよかったの!?》 297 00:18:14,191 --> 00:18:17,695 ええと 目的地は ここら辺? うん。 298 00:18:17,695 --> 00:18:20,698 この街の温泉旅館に 泊まろうと思ってて。 299 00:18:20,698 --> 00:18:22,866 (おなかの鳴る音) 300 00:18:22,866 --> 00:18:24,868 んっ! あっ…。 301 00:18:27,037 --> 00:18:30,708 ふ~… フッ 一口食べる? 302 00:18:30,708 --> 00:18:34,211 いえいえ そんな すみません。 どうして謝るの? 303 00:18:34,211 --> 00:18:36,213 おかしいんだ。 ヘ… ヘヘ…。 304 00:18:36,213 --> 00:18:40,217 《ダメだ! まともな話をしなきゃ! まともな話ってなんだ!? 305 00:18:40,217 --> 00:18:43,721 紗月さん 2枚目 開かせていただきます!》 306 00:18:43,721 --> 00:18:48,726 あ… 紫陽花さんって 将来の夢って あったりする? 307 00:18:48,726 --> 00:18:52,996 え~ 夢かぁ。 ん~ れなちゃんは? 308 00:18:52,996 --> 00:18:56,667 私は えと ゲームして 食べていけたらいいなって➨ 309 00:18:56,667 --> 00:19:00,003 思ってたこともあったかな。 今どき はやりの。 310 00:19:00,003 --> 00:19:03,173 へ~ 楽しそう! 311 00:19:03,173 --> 00:19:06,510 でもね 今は違うんだよ。 312 00:19:06,510 --> 00:19:09,179 なんかね いろんなことを やってみたいんだ。 313 00:19:09,179 --> 00:19:12,349 うまくいかないかもしれないけど。 314 00:19:12,349 --> 00:19:15,185 すっごくいいと思う。 315 00:19:15,185 --> 00:19:19,189 私も昔は 大人のお姉さんに なりたかったなぁ。 316 00:19:19,189 --> 00:19:21,191 お… 大人のお姉さん? 317 00:19:21,191 --> 00:19:23,861 何をしてるかとかは 全然わかんないの。 318 00:19:23,861 --> 00:19:27,698 とにかく背筋を伸ばして歩いてる かっこいいお姉さん。 319 00:19:27,698 --> 00:19:31,034 《と… ときめく~》 320 00:19:31,034 --> 00:19:33,737 でも たまに思うんだ。 321 00:19:36,540 --> 00:19:40,711 今よりもね もうちょっと 大人になりたいなって。 322 00:19:40,711 --> 00:19:43,714 人に優しくて ちゃんと勇気があって➨ 323 00:19:43,714 --> 00:19:45,883 何でもできるような。 324 00:19:45,883 --> 00:19:49,219 前に電話で言ってたやつ? そだね。 325 00:19:49,219 --> 00:19:51,388 まっ 全然ダメだけどね。 326 00:19:51,388 --> 00:19:54,057 弟に ガミガミ怒って 家出しちゃうし。 327 00:19:54,057 --> 00:19:56,059 そ… そういうときもあるよ。 328 00:19:56,059 --> 00:19:59,062 ずっと頑張り続けるとか 人間にはムリだし。 329 00:19:59,062 --> 00:20:01,732 れなちゃんは いい子だね。 330 00:20:01,732 --> 00:20:05,235 ダメダメな私を そうやって慰めてくれて。 331 00:20:05,235 --> 00:20:07,237 《なんで!?》 いや そうじゃなくて! 332 00:20:07,237 --> 00:20:09,239 すぐ へたばっちゃうから 休むときは休むし➨ 333 00:20:09,239 --> 00:20:11,408 頑張れないときには 全力で だらけるよ! 334 00:20:11,408 --> 00:20:15,078 ちゃんと 自分のペース わかってるんだね すごいなぁ。 335 00:20:15,078 --> 00:20:17,748 ダラダラ ゲームやって 宿題を翌日に回したり! 336 00:20:17,748 --> 00:20:20,751 夢中になれるものがあるって 羨ましいな。 337 00:20:20,751 --> 00:20:22,753 《紫陽花さんの自己評価が 下がってるからか➨ 338 00:20:22,753 --> 00:20:24,922 何言っても褒められてしまう!》 339 00:20:24,922 --> 00:20:28,592 頼む紫陽花さん 私を罵ってくれ。 そんなお願いある!? 340 00:20:28,592 --> 00:20:32,262 日頃から ひそかに思ってる 私の悪口とかを言ってくれれば。 341 00:20:32,262 --> 00:20:38,101 ええ~…。 そんなの… ん~…。 342 00:20:38,101 --> 00:20:41,104 れなちゃんって 誰にでも優しいよね。 343 00:20:41,104 --> 00:20:43,106 それ 紫陽花さんが言う!? 344 00:20:43,106 --> 00:20:47,778 この街ね 何度か来たことがあるんだ。 345 00:20:47,778 --> 00:20:52,716 親戚の人が民宿をやっててね。 そうなんだ。 346 00:20:52,716 --> 00:20:58,889 この の~んびりした感じ 嫌いじゃないんだけど…。 347 00:20:58,889 --> 00:21:03,560 家出することにしたのに 行き先に決めてたのは この街で。 348 00:21:03,560 --> 00:21:08,232 結局私は 知ってる所にしか 来れないんだなって…。 349 00:21:08,232 --> 00:21:11,535 ごめんね。 行こっか。 350 00:21:16,240 --> 00:21:19,576 ひゃっ れ… れなちゃん? 351 00:21:19,576 --> 00:21:23,747 この近くに もう一つ 旅館があるみたいだよ! 352 00:21:23,747 --> 00:21:26,083 行ったことあるとこもいいけど➨ 353 00:21:26,083 --> 00:21:29,086 2人で全然知らない所に 泊まってみない? 354 00:21:29,086 --> 00:21:32,923 大失敗しちゃうかもしれないけど それならそれでさ! 355 00:21:32,923 --> 00:21:36,760 大丈夫! 紫陽花さんは どこにだって行けるし➨ 356 00:21:36,760 --> 00:21:39,596 何だって選べるよ! 一人じゃ不安だったら➨ 357 00:21:39,596 --> 00:21:43,100 私が一緒にいるから! れなちゃん…。 358 00:21:43,100 --> 00:21:46,403 はっ! 行こっ! 359 00:21:51,041 --> 00:21:54,211 な… なんてこったぁ! 360 00:21:54,211 --> 00:21:58,882 うぅ…。 フッ… 隣の駅 行ってみよっか。 361 00:21:58,882 --> 00:22:02,386 えっ あっ はい そうですね…。 362 00:22:05,889 --> 00:22:10,727 ありがと…。 えっ いや… はい。 363 00:22:10,727 --> 00:22:12,729 《紫陽花さんの手のひらは➨ 364 00:22:12,729 --> 00:22:15,566 いつか手をつないで歩いた そのときより➨ 365 00:22:15,566 --> 00:22:17,768 熱かった気がした》