1 00:00:09,509 --> 00:00:11,845 (美世)あ… 新さん…? 2 00:00:11,845 --> 00:00:14,181 (新)まったく むちゃをして。 3 00:00:14,181 --> 00:00:16,683 勝手に異能を使うだなんて> 4 00:00:16,683 --> 00:00:19,520 いつからそんなに 勇ましくなったんですか。 5 00:00:19,520 --> 00:00:21,521 あ… あの…。 6 00:00:21,521 --> 00:00:25,526 ふぅ… とにかく 間に合ったようでよかった。 7 00:00:25,526 --> 00:00:27,527 (芙由)ちょっと あなた! 8 00:00:27,527 --> 00:00:31,532 人の家に勝手に上がり込んで いったい どこの誰ですの!? 9 00:00:31,532 --> 00:00:33,867 お義母様 この人は…。 10 00:00:33,867 --> 00:00:37,037 あぁ ご挨拶もなしに突然の訪問> 11 00:00:37,037 --> 00:00:40,040 大変申し訳ありません。 12 00:00:40,040 --> 00:00:42,876 はじめまして 美世のいとこの> 13 00:00:42,876 --> 00:00:45,045 薄刃新と申します。 14 00:00:45,045 --> 00:00:47,381 う… 薄刃ですって…。 15 00:00:47,381 --> 00:00:50,384 あぁ! 美世がいつも> 16 00:00:50,384 --> 00:00:53,220 大変お世話になっております。 なっ! 17 00:00:53,220 --> 00:00:55,889 一度 きちんと ご挨拶に伺わなければと> 18 00:00:55,889 --> 00:00:58,225 思っていたところだったんですよ。 19 00:00:58,225 --> 00:01:01,728 ふだんは 帝都で宮内省の交渉役として> 20 00:01:01,728 --> 00:01:05,065 清霞さんとも お仕事を させていただいております。 21 00:01:05,065 --> 00:01:07,501 あっ… フン。 22 00:01:07,501 --> 00:01:10,671 あっ 新さん。 23 00:01:10,671 --> 00:01:13,674 それで 君は異能を使って> 24 00:01:13,674 --> 00:01:16,176 いったい 何をしようとしていたんです? 25 00:01:16,176 --> 00:01:19,012 あ… あの この方> 26 00:01:19,012 --> 00:01:22,015 きっとこのまま放っておいたら 死んでしまいます。 27 00:01:22,015 --> 00:01:24,851 私が なんとかしなければ…。 28 00:01:24,851 --> 00:01:27,187 何度も言ったはずでしょう。 29 00:01:27,187 --> 00:01:31,358 君一人では 最悪 命を落とすことだってあるんだ。 30 00:01:31,358 --> 00:01:33,360 そ… それは…。 31 00:01:33,360 --> 00:01:37,531 フッ… 君が命綱もなしに> 32 00:01:37,531 --> 00:01:40,200 危険のただ中に 自らを投げ出せば> 33 00:01:40,200 --> 00:01:43,203 君を大切に思う人が悲しむ。 34 00:01:43,203 --> 00:01:46,373 そのことを 忘れないでほしいだけだ。 35 00:01:46,373 --> 00:01:48,375 それに> 36 00:01:48,375 --> 00:01:53,380 彼を救うために 今 君の力が 必要なことは確かなようだ。 37 00:01:53,380 --> 00:01:56,049 康太…。 (康太)うぅ…。 38 00:01:56,049 --> 00:01:59,219 ぐあぁ…! 39 00:01:59,219 --> 00:02:05,058 ただ 君はまだ力を完全に 使いこなせるわけじゃない。 40 00:02:05,058 --> 00:02:09,162 異能を使うなら せめて俺をそばに置いて> 41 00:02:09,162 --> 00:02:12,332 見守らせてください。 新さん…。 42 00:02:12,332 --> 00:02:16,169 さあ。 はい。 43 00:02:16,169 --> 00:02:26,179 /~ 44 00:04:11,151 --> 00:04:14,488 (清霞)ハァ ハァ ハァ…。 45 00:04:14,488 --> 00:04:16,656 うわぁ! 助けてくれ~! 46 00:04:16,656 --> 00:04:19,659 早くこっちへ来い! 急げ! 47 00:04:19,659 --> 00:04:23,997 ア… アンタ 軍人さんかい!? あぁ 何があった? 48 00:04:23,997 --> 00:04:27,501 ボロ屋敷に鬼が出た! 仲間もやられちまって…。 49 00:04:27,501 --> 00:04:30,337 ボロ屋敷? あぁ 助けてくれ! 50 00:04:30,337 --> 00:04:33,340 アンタ 軍人さんなんだろ!? おい 早く逃げよう! 51 00:04:33,340 --> 00:04:35,509 喰われちまうぞ! あぁ…。 52 00:04:35,509 --> 00:04:37,611 アンタも早く逃げたほうがいい! 53 00:04:47,687 --> 00:04:51,892 ハッ ハッ ハッ ハッ… あっ! 54 00:04:54,694 --> 00:04:59,866 (宝上)お待ちしておりました 久堂清霞殿。 55 00:04:59,866 --> 00:05:03,036 お前たちか? 鬼騒ぎの元凶は。 56 00:05:03,036 --> 00:05:08,475 元凶だなどと… 私たちは 持たざる者に力を与えただけ。 57 00:05:08,475 --> 00:05:10,977 人間を鬼にしたというのか? 58 00:05:10,977 --> 00:05:13,980 あなたたち異能者が 隠している恐怖を> 59 00:05:13,980 --> 00:05:17,317 我々は祝福をもって解放したまで。 60 00:05:17,317 --> 00:05:19,319 祝福だと? 61 00:05:19,319 --> 00:05:21,321 この世界は いびつだ。 62 00:05:21,321 --> 00:05:25,492 限られた者たちだけで 異能や異形の存在を秘匿し> 63 00:05:25,492 --> 00:05:28,495 何もかも 抱え込んだ気になっている。 64 00:05:28,495 --> 00:05:30,830 強き者も弱き者も> 65 00:05:30,830 --> 00:05:34,668 祝福のもとに 今 立ち上がらねばならない。 66 00:05:34,668 --> 00:05:38,171 ざれ言も そこまでにしておけ。 67 00:05:38,171 --> 00:05:43,076 この国は すべての人々が まことに等しくあるべきなのだ。 68 00:05:54,187 --> 00:05:58,525 さすがだな。 久堂清霞 あなたは> 69 00:05:58,525 --> 00:06:01,861 真に平等な世界というものに 興味はないか? 70 00:06:01,861 --> 00:06:04,698 くだらん問答を 続けるつもりはない。 71 00:06:04,698 --> 00:06:10,470 フッ あなたは異能も権力も すべてを持ちうる者だからこそ> 72 00:06:10,470 --> 00:06:13,306 そう簡単に切り捨ててしまえる。 73 00:06:13,306 --> 00:06:15,642 もう一度言う。 これ以上> 74 00:06:15,642 --> 00:06:18,144 くだらん問答を続ける気はない。 75 00:06:18,144 --> 00:06:23,316 本当に崇高で… おぞましい。 76 00:06:23,316 --> 00:06:26,019 (指笛) 77 00:06:29,322 --> 00:06:32,826 覚えておけ! 我らは異能心教! 78 00:06:32,826 --> 00:06:34,995 異能を解放する者なり! 79 00:06:34,995 --> 00:06:39,499 祖師 甘水直様が創造する 新たな世界の片りんを> 80 00:06:39,499 --> 00:06:42,302 思い知るがいい。 81 00:06:46,006 --> 00:06:48,675 <オオォォ~! はっ! 82 00:06:48,675 --> 00:06:52,679 オォォ…。 (足音) 83 00:06:52,679 --> 00:06:56,383 グゥウゥ…。 84 00:06:59,519 --> 00:07:01,521 コイツが鬼か。 85 00:07:01,521 --> 00:07:05,325 グオオォ~! 86 00:07:10,130 --> 00:07:13,133 グオァ。 んっ。 87 00:07:15,635 --> 00:07:19,639 何しに来た。 (正清)ハハ… 見てのとおり 加勢さ。 88 00:07:21,641 --> 00:07:24,144 このくらい 私一人で十分だ。 89 00:07:24,144 --> 00:07:26,813 まぁ そう固いこと言わないで> 90 00:07:26,813 --> 00:07:29,149 ちょっとは役に立たせておくれ。 91 00:07:29,149 --> 00:07:31,151 グォォ…。 92 00:07:31,151 --> 00:07:33,653 フッ。 93 00:07:33,653 --> 00:07:37,824 僕はマントのほうを。 君は大きいほうを頼むよ。 94 00:07:37,824 --> 00:07:40,827 ウォオオオ! 95 00:07:42,996 --> 00:07:46,333 ウォ…! 96 00:07:46,333 --> 00:07:48,535 (信徒たち)やあぁ~! 97 00:07:54,341 --> 00:07:56,509 うっ! んっ! 98 00:07:56,509 --> 00:07:58,511 がっ! 99 00:08:01,681 --> 00:08:05,352 グゥゥ…。 100 00:08:05,352 --> 00:08:08,455 グアァ~! 101 00:08:08,455 --> 00:08:11,624 終わりだ。 102 00:08:11,624 --> 00:08:13,827 グォォッ! 103 00:08:22,635 --> 00:08:25,472 大したことなかったねぇ。 (手を叩く音) 104 00:08:25,472 --> 00:08:27,474 あぁ。 105 00:08:31,478 --> 00:08:33,480 あっ…。 これは…。 106 00:08:33,480 --> 00:08:36,483 まがまがしい気だ。 107 00:08:36,483 --> 00:08:40,653 何かの術で 細工がされているようだねぇ。 108 00:08:40,653 --> 00:08:44,157 コイツは これを飲んで鬼に? 109 00:08:50,997 --> 00:08:52,999 ぐぅぅ…。 ハッ! 110 00:08:52,999 --> 00:08:55,502 うぅ うぅ…。 111 00:08:55,502 --> 00:08:58,004 うぅ うぅ…。 康太さん? 112 00:09:01,007 --> 00:09:03,843 うぁあぁ…。 113 00:09:03,843 --> 00:09:06,646 迎えに来ました もう大丈夫。 114 00:09:11,785 --> 00:09:14,287 ぐぁ…。 115 00:09:14,287 --> 00:09:16,790 あっ あっ…。 康太さん! 116 00:09:16,790 --> 00:09:20,960 《これから… どうしたら…。 117 00:09:20,960 --> 00:09:24,264 新さんに教えてもらったことを 思い出して…》 118 00:09:26,800 --> 00:09:28,802 がぁっ! 119 00:09:28,802 --> 00:09:31,304 ハッ!? うぅ… うぅ…。 120 00:09:31,304 --> 00:09:33,306 がっ… がぁ…。 121 00:09:33,306 --> 00:09:36,142 どうして…。 122 00:09:36,142 --> 00:09:39,979 うぅ… ぐぅ…! 123 00:09:39,979 --> 00:09:41,981 ぐああ…! 美世! 124 00:09:41,981 --> 00:09:46,152 こ… 康太…。 あぁぁ… がぁ…。 125 00:09:46,152 --> 00:09:52,659 /~ 126 00:09:52,659 --> 00:09:54,661 《私がやらなきゃ…。 127 00:09:54,661 --> 00:09:59,499 助け出す… 絶対に…!》 128 00:09:59,499 --> 00:10:03,670 この人から 離れて! 129 00:10:03,670 --> 00:10:06,506 ああぁぁ~! 130 00:10:06,506 --> 00:10:10,176 (新)美世! 美世! 131 00:10:10,176 --> 00:10:12,345 美世! ハァッ! 132 00:10:12,345 --> 00:10:14,848 俺がわかりますか!? 美世! ハァ ハァ…。 133 00:10:17,183 --> 00:10:22,188 はい。 帰って これたんですね。 えぇ。 134 00:10:22,188 --> 00:10:25,358 うっ…。 135 00:10:25,358 --> 00:10:27,527 康太! 康太! 136 00:10:27,527 --> 00:10:32,532 康太が 康太が目を覚ました! アンタのおかげだよ! 137 00:10:32,532 --> 00:10:36,202 なんてお礼を言ったらいいか…。 ううう…。 138 00:10:36,202 --> 00:10:39,873 お礼だなんて…。 君が救ったんです。 139 00:10:39,873 --> 00:10:43,543 誇っていいんですよ。 はい。 140 00:10:43,543 --> 00:10:47,881 《私 人の役に立てたのね。 141 00:10:47,881 --> 00:10:52,051 よかった 本当に》 142 00:10:52,051 --> 00:10:54,888 美世! (扉の開く音) 143 00:10:54,888 --> 00:10:57,056 ハッ! 旦那様!? 144 00:10:57,056 --> 00:10:59,392 あっ 美世! 145 00:10:59,392 --> 00:11:02,729 はぁ…! フフッ! 146 00:11:02,729 --> 00:11:04,731 旦那様! 147 00:11:06,733 --> 00:11:09,669 無事なようでよかった…。 148 00:11:09,669 --> 00:11:13,072 はい…。 旦那様も…。 149 00:11:17,010 --> 00:11:21,514 で なぜお前がここにいる? ふぅ…。 150 00:11:21,514 --> 00:11:26,019 堯人様じきじきの命により こちらに参ったのですよ。 151 00:11:26,019 --> 00:11:28,521 この辺りで 怪しげな動きをしている> 152 00:11:28,521 --> 00:11:30,857 組織があるということでね。 153 00:11:30,857 --> 00:11:35,194 異能心教だ。 今日 その信徒と交戦した。 154 00:11:35,194 --> 00:11:38,031 詳しいことはわからんが この血を使って> 155 00:11:38,031 --> 00:11:40,700 鬼を人間に憑依させていたようだ。 156 00:11:40,700 --> 00:11:43,369 異能心教…。 あぁ。 157 00:11:43,369 --> 00:11:45,872 祖師である甘水直という男が> 158 00:11:45,872 --> 00:11:48,875 誰もが異能者となれる 新たな世界というものを> 159 00:11:48,875 --> 00:11:52,045 掲げているようだが…。 (新)今 なんと…? 160 00:11:52,045 --> 00:11:54,714 んっ? 新さん? 161 00:11:54,714 --> 00:11:57,550 今 「うすいなおし」と> 162 00:11:57,550 --> 00:12:00,220 そう言いましたか? あぁ。 163 00:12:00,220 --> 00:12:03,222 まさか…。 164 00:12:03,222 --> 00:12:06,392 あぁ そういうことですか…。 165 00:12:06,392 --> 00:12:08,661 だから堯人様は…。 166 00:12:08,661 --> 00:12:10,997 おい 薄刃。 167 00:12:10,997 --> 00:12:12,999 甘水直は> 168 00:12:12,999 --> 00:12:16,169 僕たちと同じ血を引く 薄刃の> 169 00:12:16,169 --> 00:12:19,072 分家の者です。 170 00:12:23,843 --> 00:12:27,513 (新)まさか ここで 甘水の名を聞くとは…。 171 00:12:27,513 --> 00:12:32,518 あなたの話が本当なら 異能心教の祖師は> 172 00:12:32,518 --> 00:12:35,188 薄刃家の分家である 甘水家に生まれ> 173 00:12:35,188 --> 00:12:38,524 ある日を境に 行方をくらました男> 174 00:12:38,524 --> 00:12:41,027 甘水直 その人です。 175 00:12:41,027 --> 00:12:44,864 なに? 甘水は薄刃の異能者であり> 176 00:12:44,864 --> 00:12:47,867 そして 美世の母である 薄刃澄美の> 177 00:12:47,867 --> 00:12:50,036 婚約者候補でもあった。 178 00:12:50,036 --> 00:12:52,872 あっ! お母様の!? えぇ。 179 00:12:52,872 --> 00:12:56,376 しかし 薄刃澄美が 斎森家に嫁いだあとに> 180 00:12:56,376 --> 00:12:59,545 薄刃を離反し 行方をくらませた。 181 00:12:59,545 --> 00:13:03,883 離反だと…? あまり信じたくはないですが> 182 00:13:03,883 --> 00:13:08,821 甘水直が祖師として異能心教を 率いているのだとすると> 183 00:13:08,821 --> 00:13:11,824 こたびの あらゆる罪の大本は> 184 00:13:11,824 --> 00:13:14,627 薄刃家にあると 言えるのかもしれません。 185 00:13:16,996 --> 00:13:21,668 いずれにせよ 今日あったことは 堯人様に報告し> 186 00:13:21,668 --> 00:13:25,171 引き続き俺のほうでも 調査を進めます。 187 00:13:25,171 --> 00:13:29,876 あぁ 頼む。 では 俺は先に戻ります。 188 00:13:32,011 --> 00:13:35,615 (扉の開閉音) 189 00:13:38,184 --> 00:13:42,355 《薄刃家のこと… 私も無関係ではないのに> 190 00:13:42,355 --> 00:13:45,692 かける言葉が 見つけられなかった…》 191 00:13:45,692 --> 00:13:48,528 あっ! 192 00:13:48,528 --> 00:13:52,198 旦那様! 美世 寒くないか? 193 00:13:52,198 --> 00:13:54,701 あっ… 大丈夫です。 194 00:13:54,701 --> 00:13:57,537 旦那様のほうこそ 冷えてしまいます。 195 00:13:57,537 --> 00:14:00,873 私は大丈夫だ。 寒さより> 196 00:14:00,873 --> 00:14:03,876 お前がそんな顔をしているほうが こたえる。 197 00:14:03,876 --> 00:14:08,815 あっ…。 甘水の件も 私の母のことも> 198 00:14:08,815 --> 00:14:12,652 お前が もどかしい思いを しているのはわかる。 199 00:14:12,652 --> 00:14:15,154 努力していることも知っている。 200 00:14:15,154 --> 00:14:18,157 しかし お前の望むものが> 201 00:14:18,157 --> 00:14:22,662 一朝一夕で 手に入らないのも事実だ。 202 00:14:22,662 --> 00:14:24,664 美世。 203 00:14:24,664 --> 00:14:27,166 お前にできないことは私がやる。 204 00:14:27,166 --> 00:14:30,002 お前に任せるべきことは任せる。 205 00:14:30,002 --> 00:14:34,006 お前の手が届かないところは 私が補う。 206 00:14:34,006 --> 00:14:38,177 そうやって 私はお前と生きたい。 207 00:14:38,177 --> 00:14:41,514 何事も助け合い補い合えば> 208 00:14:41,514 --> 00:14:45,017 夫婦で肩を並べて やっていけるのではないか? 209 00:14:47,019 --> 00:14:49,689 旦那様 私> 210 00:14:49,689 --> 00:14:53,192 旦那様をちゃんと 支えられているでしょうか? 211 00:14:53,192 --> 00:14:58,698 フッ。 お前は とうに 私には なくてはならない存在だ。 212 00:14:58,698 --> 00:15:00,867 わからないのか? 213 00:15:00,867 --> 00:15:02,869 あっ…。 214 00:15:02,869 --> 00:15:19,986 /~ 215 00:15:19,986 --> 00:15:23,656 《月に照らされた 旦那様の笑顔は> 216 00:15:23,656 --> 00:15:26,826 まばたきすることも 忘れてしまうくらい> 217 00:15:26,826 --> 00:15:28,828 とても すてきで> 218 00:15:28,828 --> 00:15:32,165 永遠にも感じられた このひとときは> 219 00:15:32,165 --> 00:15:36,169 一生の宝物になったのでした》 220 00:15:40,173 --> 00:15:42,842 くっ くちっ! (夏代/ミツ)んっ? 221 00:15:42,842 --> 00:15:46,846 だっ 旦那様のくちびるが…! 222 00:15:46,846 --> 00:15:49,849 はわわ…。 223 00:15:49,849 --> 00:15:53,686 《結局眠れなかった。 224 00:15:53,686 --> 00:15:59,892 私 これからいったい どんな顔で 旦那様と接すればいいの?》 225 00:16:05,364 --> 00:16:09,135 《お義姉さんに 選んでいただいたワンピース> 226 00:16:09,135 --> 00:16:11,137 せっかく持ってきたのに> 227 00:16:11,137 --> 00:16:13,472 着られなかった…》 (ノック) 228 00:16:13,472 --> 00:16:16,809 (ナエ)ナエでございます。 よろしいでしょうか? 229 00:16:16,809 --> 00:16:20,480 はい お入りください。 230 00:16:20,480 --> 00:16:22,982 ハッ! (ドアの開く音) 231 00:16:24,984 --> 00:16:26,986 お… お義母様!? 232 00:16:26,986 --> 00:16:30,156 あなた 帝都へ帰るんですってね。 233 00:16:30,156 --> 00:16:33,659 やかましいのがいなくなって 清々すること。 234 00:16:33,659 --> 00:16:36,662 この度は いろいろとお騒がせしてしまい> 235 00:16:36,662 --> 00:16:38,664 申し訳ありません。 236 00:16:38,664 --> 00:16:42,001 そうね 二度とここへは 来ないでほしいくらい。 237 00:16:42,001 --> 00:16:44,003 (ナエ)奥様…。 238 00:16:44,003 --> 00:16:47,673 フン。 あっ。 239 00:16:47,673 --> 00:16:50,176 それ あなたのもの? 240 00:16:50,176 --> 00:16:53,846 あっ… はい そうです。 241 00:16:53,846 --> 00:16:57,850 そう。 あなたにしては いい趣味じゃないの。 242 00:16:57,850 --> 00:17:00,853 えっ? で まさか着ないまま> 243 00:17:00,853 --> 00:17:03,856 持って帰るつもり? あぁ いえ これは…。 244 00:17:03,856 --> 00:17:07,960 その 「えっ!」だの 「あっ!」だの 口ごもるのはやめてちょうだい! 245 00:17:07,960 --> 00:17:11,297 返事は明瞭に はっきりとしてくださる? 246 00:17:11,297 --> 00:17:13,633 も… 申し訳ありません…! 247 00:17:13,633 --> 00:17:18,037 すぐに謝るのもおよしなさいと 何度言ったら わかるのかしら。 248 00:17:19,972 --> 00:17:24,810 はぁ ほら 顔をお上げなさい。 あっ。 249 00:17:24,810 --> 00:17:29,482 わたくしは あなたの過去に 同情はしなくてよ。 250 00:17:29,482 --> 00:17:32,485 それに そのうっとうしい 謝罪も受け入れないし> 251 00:17:32,485 --> 00:17:35,321 あなたを認める気もないわ。 252 00:17:35,321 --> 00:17:37,657 は… はい…。 ただ> 253 00:17:37,657 --> 00:17:41,994 あなたがここを出る前に ひと言 伝えに来たのよ。 254 00:17:41,994 --> 00:17:44,664 あなたは不細工で礼儀知らずで> 255 00:17:44,664 --> 00:17:46,999 辛気くさくて 教養もなければ> 256 00:17:46,999 --> 00:17:50,102 自尊心のかけらもないような 娘だけど…。 257 00:17:52,672 --> 00:17:56,175 清霞さんのために 動こうとした心意気だけは> 258 00:17:56,175 --> 00:17:58,844 ギリギリ認めてあげても いいくらいには> 259 00:17:58,844 --> 00:18:01,847 達しているように 思わなくてもなくてよ! 260 00:18:01,847 --> 00:18:05,351 あっ…? よ… 要するに> 261 00:18:05,351 --> 00:18:08,788 あなたは清霞さんの 婚約者としての務めを> 262 00:18:08,788 --> 00:18:11,791 正しく果たせていたのでしょうね。 263 00:18:11,791 --> 00:18:15,795 あっ…! 264 00:18:15,795 --> 00:18:19,799 手をお出しなさい。 えっ…。 265 00:18:19,799 --> 00:18:23,636 何をぼうっとしているの 手をお出しなさいったら! 266 00:18:23,636 --> 00:18:26,806 は… はい…。 フン! 267 00:18:26,806 --> 00:18:29,308 あっ…。 268 00:18:29,308 --> 00:18:32,812 これ は…? 269 00:18:32,812 --> 00:18:35,815 見てわからないの? 270 00:18:35,815 --> 00:18:37,984 あたくしが昔使っていた> 271 00:18:37,984 --> 00:18:41,320 二度と使わない ゴミ同然の髪飾りよ。 272 00:18:41,320 --> 00:18:45,324 あなたには それくらいが お似合いではなくて? 273 00:18:45,324 --> 00:18:47,493 あっ… あの これ…! 274 00:18:47,493 --> 00:18:49,495 それは ゴミよ! ゴミ! 275 00:18:49,495 --> 00:18:52,498 あなたが どうしても そのゴミを欲しいというのなら> 276 00:18:52,498 --> 00:18:55,801 持ち逃げしても かまわないけれど。 フン。 277 00:18:58,838 --> 00:19:01,173 (ドアの開閉音) 278 00:19:01,173 --> 00:19:04,677 フフフ…。 そちらのリボンは> 279 00:19:04,677 --> 00:19:08,280 奥様から若奥様への 贈り物なのかと。 280 00:19:08,280 --> 00:19:12,952 お気に召したようであれば どうか受け取ってくださいませ。 281 00:19:12,952 --> 00:19:14,954 は… はい…。 282 00:19:14,954 --> 00:19:17,123 (芙由)ナエ! 何をしてるの! 283 00:19:17,123 --> 00:19:19,792 はい ただいま。 284 00:19:19,792 --> 00:19:23,129 昨日の青年を助けた若奥様は> 285 00:19:23,129 --> 00:19:25,464 とても りりしく いらっしゃいました。 286 00:19:25,464 --> 00:19:30,469 きっと奥様も 同じように 思われたと思いますよ。 287 00:19:30,469 --> 00:19:34,273 では 失礼いたします。 288 00:19:37,643 --> 00:19:40,479 (ドアの開閉音) 289 00:19:40,479 --> 00:19:45,284 フッ… フフッ。 290 00:19:51,824 --> 00:19:53,826 んっ? 291 00:19:58,164 --> 00:20:01,500 (芙由)清霞さん 次 来るときまでには> 292 00:20:01,500 --> 00:20:06,505 あの娘の おどおどした態度 改めさせなさい。 293 00:20:06,505 --> 00:20:09,341 久堂の家を出入りする者として> 294 00:20:09,341 --> 00:20:13,012 少しは堂々としてもらわないと 困りますからね。 295 00:20:13,012 --> 00:20:15,681 あっ…! 296 00:20:15,681 --> 00:20:19,085 フッ わかった。 297 00:20:26,025 --> 00:20:29,528 この度は お世話になりました。 298 00:20:29,528 --> 00:20:33,199 美世さん 清霞のこと 頼むね。 299 00:20:33,199 --> 00:20:36,035 んっ? はい! 300 00:20:36,035 --> 00:20:51,550 /~ 301 00:21:04,730 --> 00:21:07,333 (五道)全員動くな! 武器を捨てて…。 302 00:21:07,333 --> 00:21:12,171 って あれ? もぬけの殻… ですね。 303 00:21:12,171 --> 00:21:15,674 一足遅かったか。 油断するな。 304 00:21:15,674 --> 00:21:19,578 異能心教の信徒たちが まだ近くにいるかもしれん。 305 00:21:22,014 --> 00:21:24,016 (噴き出す音) 306 00:21:24,016 --> 00:21:27,853 (噴き出す音) 307 00:21:27,853 --> 00:21:30,189 (扉の閉まる音) 308 00:21:30,189 --> 00:21:32,691 しまっ…! 309 00:21:32,691 --> 00:21:35,094 うっ…! 310 00:21:42,701 --> 00:21:45,371 私はこれから屯所に行く。 311 00:21:45,371 --> 00:21:49,208 お前はどうする? 美世を送っていきます。 312 00:21:49,208 --> 00:21:52,545 そのあと 堯人様に 報告をしようかと思っています。 313 00:21:52,545 --> 00:21:54,547 あっ? (耳鳴り) 314 00:21:54,547 --> 00:21:56,649 (新/清霞)あっ! (耳鳴り) 315 00:22:00,719 --> 00:22:04,390 うっ! 美世 私から離れるな! 316 00:22:04,390 --> 00:22:08,160 旦那様…。 317 00:22:08,160 --> 00:22:12,498 お初にお目にかかる。 318 00:22:12,498 --> 00:22:18,003 久堂家当主 薄刃家次期当主…。 319 00:22:18,003 --> 00:22:21,006 (甘水)そして> 320 00:22:21,006 --> 00:22:25,311 いとしの我が娘よ…。