1 00:00:35,836 --> 00:00:38,338 (甘水)お初にお目にかかる。 2 00:00:38,338 --> 00:00:45,012 久堂家当主 薄刃家次期当主 それから 我が娘よ。 3 00:00:45,012 --> 00:00:49,182 なんて言ったら仰々しいね。 フフフフフッ。 4 00:00:49,182 --> 00:00:52,019 (清霞)貴様 甘水直か。 5 00:00:52,019 --> 00:00:54,021 えぇ。 6 00:00:54,021 --> 00:00:57,324 フッフフ…。 7 00:01:00,694 --> 00:01:03,530 美世 下がっていろ! 8 00:01:03,530 --> 00:01:06,700 嫌だね 物騒だ。 9 00:01:06,700 --> 00:01:10,370 今日のところは 挨拶をしにきただけ。 10 00:01:10,370 --> 00:01:15,208 (新)逃げられると 思っているのですか。 11 00:01:15,208 --> 00:01:18,045 あっ!? 12 00:01:18,045 --> 00:01:20,047 消えた!? 13 00:01:20,047 --> 00:01:22,049 油断するな! 14 00:01:22,049 --> 00:01:24,718 (甘水)美世。 15 00:01:24,718 --> 00:01:27,721 僕の娘。 16 00:01:27,721 --> 00:01:30,724 きっとまた 迎えに来るよ。 17 00:01:30,724 --> 00:01:32,826 (美世)あぁ…。 美世! 18 00:01:32,826 --> 00:01:47,341 /~ 19 00:01:53,847 --> 00:01:56,850 (美世)娘…。 20 00:03:42,155 --> 00:03:47,160 (百足山)昨日 ヒトフタマルマル 五道佳斗率いる第一分隊が> 21 00:03:47,160 --> 00:03:50,163 異能心教の拠点を突き止め 突入したところ> 22 00:03:50,163 --> 00:03:52,833 敵が仕掛けた罠により負傷。 23 00:03:52,833 --> 00:03:57,170 五道は全治2か月。 他にも負傷者が出ました。 24 00:03:57,170 --> 00:04:02,008 人員補充のため 旧都の 第二小隊の隊員が1名入る。 25 00:04:02,008 --> 00:04:05,178 陣之内。 (薫子)はい! 26 00:04:05,178 --> 00:04:08,849 陣之内薫子。 知っている者も多いだろう。 27 00:04:08,849 --> 00:04:12,185 かつては ここの所属で 勝手もよくわかっている。 28 00:04:12,185 --> 00:04:15,522 (薫子)五道さんの分も 精いっぱい努めます。 29 00:04:15,522 --> 00:04:17,824 よろしくお願いいたします! 30 00:04:19,860 --> 00:04:22,696 続いて 頼んでいた件だが。 31 00:04:22,696 --> 00:04:27,200 はい。 隊長が一戦交えたという 相手を調査いたしました。 32 00:04:27,200 --> 00:04:29,703 資料は お手元に用意してあります。 33 00:04:33,640 --> 00:04:35,976 宝上家の者か。 34 00:04:35,976 --> 00:04:39,646 異能者は宮内省に すべて管理されている。 35 00:04:39,646 --> 00:04:43,150 その監視をすり抜け 異能心教に加担する…。 36 00:04:43,150 --> 00:04:45,152 そんなことが可能なのか? 37 00:04:45,152 --> 00:04:49,823 管轄部署に確認したところ 監視を怠った形跡はありません。 38 00:04:49,823 --> 00:04:53,660 しかし 実際に宝上の足取りは 途絶えて久しい。 39 00:04:53,660 --> 00:04:57,164 そして それを誰も 疑問に思っていませんでした。 40 00:04:57,164 --> 00:04:59,166 (大海渡)どういうことだ? 41 00:04:59,166 --> 00:05:03,837 甘水の異能が関与している と考えるのが妥当でしょう。 42 00:05:03,837 --> 00:05:07,174 人の精神や脳内に干渉する…。 43 00:05:07,174 --> 00:05:11,578 同じ血筋である 薄刃と同質の異能だ。 44 00:05:17,851 --> 00:05:22,022 《建物の中に入るのは 初めてね》 45 00:05:22,022 --> 00:05:24,825 失礼します。 (ノック) 46 00:05:31,198 --> 00:05:34,301 さて ここからは参考人として> 47 00:05:34,301 --> 00:05:37,804 薄刃家の異能者にも 参加してもらう。 48 00:05:37,804 --> 00:05:41,975 あれが薄刃の? 招き入れて大丈夫なのか? 49 00:05:41,975 --> 00:05:44,978 精神干渉されたらどうするんだ…。 50 00:05:44,978 --> 00:05:46,980 んっ。 51 00:05:52,652 --> 00:05:55,488 では早速 甘水の異能についてだが> 52 00:05:55,488 --> 00:05:58,658 薄刃新。 彼の異能は> 53 00:05:58,658 --> 00:06:01,661 薄刃の中でも非常に強力です。 54 00:06:01,661 --> 00:06:06,333 視覚 聴覚 味覚 嗅覚 触覚。 55 00:06:06,333 --> 00:06:08,335 我々が五感で受け取り> 56 00:06:08,335 --> 00:06:11,504 脳内で処理する 情報の何もかもを> 57 00:06:11,504 --> 00:06:13,673 あの男は操作できるのです。 58 00:06:13,673 --> 00:06:16,509 やろうと思えば 誰にも気付かれず> 59 00:06:16,509 --> 00:06:19,846 この場に紛れ込むことだって できる。 60 00:06:19,846 --> 00:06:22,349 相手に気付かれず 毒を盛ることも> 61 00:06:22,349 --> 00:06:26,186 視覚を支配し幻を見せることも 可能ということだろう…。 62 00:06:26,186 --> 00:06:28,889 なんと恐ろしい…。 63 00:06:31,858 --> 00:06:35,962 (新)ただし 条件なしに 力を使えるわけではありません。 64 00:06:35,962 --> 00:06:40,967 強力な異能ゆえ 甘水自身にも身体的負荷が高く> 65 00:06:40,967 --> 00:06:44,137 範囲や回数には限りがあると 予測されます。 66 00:06:44,137 --> 00:06:47,474 制約があることを踏まえても> 67 00:06:47,474 --> 00:06:52,479 甘水との… 異能心教との戦いは 厳しいものになるだろうな。 68 00:06:52,479 --> 00:06:56,816 私が交戦した宝上は 誰もが異能を持つことができる> 69 00:06:56,816 --> 00:06:59,819 新しい世界を創るとうたっていた。 70 00:06:59,819 --> 00:07:02,489 異形の一部を人に取り込ませ> 71 00:07:02,489 --> 00:07:05,992 異能を目覚めさせて 一般人を異能者に…。 72 00:07:05,992 --> 00:07:08,161 そんな技術があるとはな。 73 00:07:08,161 --> 00:07:11,498 彼らの野望を実現する 計画の一環として> 74 00:07:11,498 --> 00:07:16,169 甘水は ここにいる斎森美世を 欲していると私は推測する。 75 00:07:16,169 --> 00:07:18,838 斎森美世が持つ夢見の力は> 76 00:07:18,838 --> 00:07:22,175 薄刃のすべてとも言える 強力な力です。 77 00:07:22,175 --> 00:07:25,512 甘水は彼女の異能を 狙っているのでしょう。 78 00:07:25,512 --> 00:07:27,847 彼女を守るため 明日以降も> 79 00:07:27,847 --> 00:07:30,016 この屯所に 通ってもらうことにした。 80 00:07:30,016 --> 00:07:31,952 本人も了承済みだ。 81 00:07:31,952 --> 00:07:35,121 よ… よろしくお願いいたします。 82 00:07:35,121 --> 00:07:38,124 なお 彼女の護衛だが> 83 00:07:38,124 --> 00:07:41,828 陣之内。 はい! お前に任せたい。 84 00:07:46,299 --> 00:07:50,470 これから護衛を担当します 陣之内薫子です! 85 00:07:50,470 --> 00:07:54,974 斎森美世です。 よろしくお願いいたします。 86 00:07:54,974 --> 00:07:58,311 有事の際 真っ先に 異能心教の異能者および> 87 00:07:58,311 --> 00:08:00,313 甘水と対峙することになる。 88 00:08:00,313 --> 00:08:02,482 頼んだぞ。 はい! 89 00:08:02,482 --> 00:08:05,485 精いっぱい務めます。 90 00:08:05,485 --> 00:08:08,154 《すてきな方》 91 00:08:08,154 --> 00:08:11,991 まずは屯所内をご案内しますね! 92 00:08:11,991 --> 00:08:16,496 ここが応接室。 お客様をお迎えするお部屋です。 93 00:08:16,496 --> 00:08:19,165 こちらは事務室で…。 94 00:08:19,165 --> 00:08:21,334 いちばん奥のこちらが> 95 00:08:21,334 --> 00:08:23,503 男性用のお手洗いです。 96 00:08:23,503 --> 00:08:26,172 隣は男性用の更衣室ですね。 97 00:08:26,172 --> 00:08:31,344 あの… 女性用は どちらに? 女性用のお手洗いは> 98 00:08:31,344 --> 00:08:33,947 別棟まで行かないとありません。 えっ? 99 00:08:33,947 --> 00:08:38,118 それが この敷地内で 唯一の女性用なんですよ。 100 00:08:38,118 --> 00:08:42,288 しかも来客用だから 気軽に使えないし…。 101 00:08:42,288 --> 00:08:45,625 ホント! 不便なんです! 102 00:08:45,625 --> 00:08:49,462 フッ フフフ…。 フフッ。 103 00:08:49,462 --> 00:08:53,299 あの 私たち年が近いですよね。 104 00:08:53,299 --> 00:08:55,468 私は二十なので。 105 00:08:55,468 --> 00:08:57,637 えっ そうなんですか? 106 00:08:57,637 --> 00:09:00,306 他にも共通点がありますよ。 107 00:09:00,306 --> 00:09:04,010 この年まで まだ未婚だったり 異能者だったり…。 108 00:09:06,146 --> 00:09:09,315 つまり 何が言いたいかっていうと…。 109 00:09:09,315 --> 00:09:11,317 友達になりませんか? 110 00:09:11,317 --> 00:09:13,987 とっ 友達ですか!? 111 00:09:13,987 --> 00:09:17,657 はい。 長い時間を 共に行動するわけですし> 112 00:09:17,657 --> 00:09:19,993 気楽なほうがいいし…。 113 00:09:19,993 --> 00:09:23,830 それに私 友達少なくて…。 114 00:09:23,830 --> 00:09:26,332 あっ 私を助けると思って! 115 00:09:34,774 --> 00:09:37,610 私で… よければ。 116 00:09:37,610 --> 00:09:39,946 あぁ…。 117 00:09:39,946 --> 00:09:42,449 ありがとう! 118 00:09:42,449 --> 00:09:44,784 (笑い声) 119 00:09:44,784 --> 00:09:47,954 私のことは薫子って呼んで! 120 00:09:47,954 --> 00:09:51,291 陣之内って なんだか いかついし 仰々しいし。 121 00:09:51,291 --> 00:09:53,460 フフフ… はい。 122 00:09:53,460 --> 00:09:55,628 私は 美世さんって呼んでいい? 123 00:09:55,628 --> 00:09:58,331 あっ はい…! 124 00:10:01,468 --> 00:10:05,972 続いてご案内するのは 給湯室で~… す…。 125 00:10:05,972 --> 00:10:07,974 (虫の羽音) 126 00:10:07,974 --> 00:10:10,143 (ドアの閉まる音) 127 00:10:10,143 --> 00:10:12,312 見ちゃった? はい。 128 00:10:12,312 --> 00:10:14,481 見えてしまいました…。 129 00:10:14,481 --> 00:10:16,983 軍は男所帯だからねぇ。 130 00:10:16,983 --> 00:10:19,319 行き届かないところが多くて。 131 00:10:19,319 --> 00:10:22,989 私が ここにいたときからだから…。 132 00:10:22,989 --> 00:10:25,325 かなり前から この状態かも。 133 00:10:25,325 --> 00:10:28,328 フッ これ以上は見せられないから> 134 00:10:28,328 --> 00:10:30,830 次行こう。 はい。 135 00:10:33,500 --> 00:10:36,002 続いては食堂で~す! 136 00:10:36,002 --> 00:10:40,006 いい匂い…。 ここの料理は すごくおいしいの! 137 00:10:40,006 --> 00:10:43,176 旧都の屯所の仕出し弁当も 悪くはないんだけど> 138 00:10:43,176 --> 00:10:45,845 ここの料理と比べるとね~。 139 00:10:45,845 --> 00:10:49,516 でも ちょっと量が多くって。 140 00:10:49,516 --> 00:10:53,019 《もしかして 旦那様もお弁当より> 141 00:10:53,019 --> 00:10:56,523 ここのお料理が よかったりするのかしら?》 142 00:10:56,523 --> 00:10:59,192 んっ!? 薫子さんの他に> 143 00:10:59,192 --> 00:11:02,028 女性の軍人さんて いらっしゃるんですか? 144 00:11:02,028 --> 00:11:04,030 いいえ 私だけ。 145 00:11:04,030 --> 00:11:06,866 普通 女は 軍人になれないんだけどねぇ。 146 00:11:06,866 --> 00:11:08,868 異能者は希少だから> 147 00:11:08,868 --> 00:11:12,205 力を見込まれて この部隊に抜擢されたの。 148 00:11:12,205 --> 00:11:15,542 すごい! フフフッ。 149 00:11:15,542 --> 00:11:18,711 (面打ちの音) 150 00:11:18,711 --> 00:11:22,048 や~! や~! 151 00:11:22,048 --> 00:11:25,218 さぁ 最後に案内するのはこちら! 152 00:11:25,218 --> 00:11:27,887 道場です! わぁ…! 153 00:11:27,887 --> 00:11:30,223 私 ここが大好きだから> 154 00:11:30,223 --> 00:11:32,325 いちばん最後に とっておいたんだぁ。 155 00:11:32,325 --> 00:11:34,994 大好き? うん! 156 00:11:34,994 --> 00:11:37,497 私 実家が道場でね。 157 00:11:37,497 --> 00:11:39,999 小さい頃から ずっと入り浸っていたから> 158 00:11:39,999 --> 00:11:43,336 ここが いちばん落ち着くの。 159 00:11:43,336 --> 00:11:46,339 (百足山)陣之内。 来たのか。 160 00:11:46,339 --> 00:11:49,509 百足山班長 お疲れさまです。 161 00:11:49,509 --> 00:11:51,678 隊長の婚約者殿も。 162 00:11:51,678 --> 00:11:53,680 ご挨拶が遅れまして。 163 00:11:53,680 --> 00:11:56,849 こんにちは 斎森美世と申します。 164 00:11:56,849 --> 00:11:59,852 改めまして 班長の百足山です。 165 00:11:59,852 --> 00:12:03,356 先ほどは会議に同席いただき ありがとうございました。 166 00:12:03,356 --> 00:12:07,527 いえ。 ここへは どのような用向きで? 167 00:12:07,527 --> 00:12:12,198 今 薫子さんに 屯所内を 案内していただいている途中で。 168 00:12:12,198 --> 00:12:14,701 あぁ そうですか。 169 00:12:14,701 --> 00:12:16,869 陣之内。 あっ。 170 00:12:16,869 --> 00:12:18,871 久しぶりに一本どうだ。 171 00:12:18,871 --> 00:12:21,874 でも私 護衛任務中ですし。 172 00:12:21,874 --> 00:12:24,711 ちょうど稽古をつけてほしい 新人がいたんだ。 173 00:12:24,711 --> 00:12:27,380 婚約者殿は俺が見ているから。 174 00:12:27,380 --> 00:12:29,382 ですが…。 175 00:12:29,382 --> 00:12:32,819 大丈夫ですよ! 176 00:12:32,819 --> 00:12:35,655 では お言葉に甘えて。 177 00:12:35,655 --> 00:12:37,857 一本だけ。 178 00:12:45,498 --> 00:12:47,500 (2人)お願いします。 179 00:12:50,336 --> 00:12:52,672 田中~ 絶対勝てよ~! 180 00:12:52,672 --> 00:12:55,341 女に負けたら一生の恥だぞ~! 181 00:12:55,341 --> 00:12:57,844 (隊員たちの笑い声) 182 00:12:57,844 --> 00:13:00,847 婚約者殿は どちらが勝つと思いますか。 183 00:13:00,847 --> 00:13:03,850 えっと…。 184 00:13:07,186 --> 00:13:09,856 やぁっ! 185 00:13:09,856 --> 00:13:11,858 はぁっ! 186 00:13:14,027 --> 00:13:16,696 薫子さん でしょうか? 187 00:13:16,696 --> 00:13:18,865 まぁ そうでしょうな。 188 00:13:18,865 --> 00:13:21,701 実力は陣之内が何枚もうわてです。 189 00:13:21,701 --> 00:13:23,870 異能の力も優れている。 190 00:13:23,870 --> 00:13:26,706 女でなければ もっと出世できたはずだ。 191 00:13:26,706 --> 00:13:29,375 もったいない。 192 00:13:29,375 --> 00:13:33,479 軍人は どうしても 体力がものをいう仕事です。 193 00:13:33,479 --> 00:13:37,650 女性はどうしたって 足手まといになってしまう。 194 00:13:37,650 --> 00:13:40,319 あなたも無関係な話では ないですよ。 195 00:13:40,319 --> 00:13:42,322 えっ? 196 00:13:42,322 --> 00:13:45,992 女性に対して この屯所内を うろうろされると迷惑だ> 197 00:13:45,992 --> 00:13:49,996 と考える隊員も 少なからずいるという意味です。 198 00:13:49,996 --> 00:13:53,666 ましてや あなたは薄刃の血縁。 199 00:13:53,666 --> 00:13:57,503 いわば 異能者でありながら 異能者の敵だ。 200 00:13:57,503 --> 00:14:00,006 ハッ! 《敵…》 201 00:14:03,342 --> 00:14:06,679 《ずっと なんとなく感じていた。 202 00:14:06,679 --> 00:14:09,348 ここでは異物なんだわ…。 203 00:14:09,348 --> 00:14:11,851 私も 薫子さんも…》 204 00:14:14,354 --> 00:14:18,357 たぁっ! なっ…! 205 00:14:18,357 --> 00:14:22,662 《それでも 薫子さんは こんなにも…!》 206 00:14:24,864 --> 00:14:27,033 ふぅ。 207 00:14:27,033 --> 00:14:29,702 ありがとうございました。 208 00:14:29,702 --> 00:14:34,640 うっ… ありがとうございました。 209 00:14:34,640 --> 00:14:37,310 うん。 210 00:14:37,310 --> 00:14:39,645 薫子さ…。 男を立てるって常識> 211 00:14:39,645 --> 00:14:42,148 知らねえのか~!? やめろって> 212 00:14:42,148 --> 00:14:44,150 お前も めった打ちにされるぞ! 213 00:14:44,150 --> 00:14:46,652 静かにしろ! 訓練に戻れ! 214 00:14:46,652 --> 00:14:48,855 (隊員たち)はっ はい! 215 00:14:51,324 --> 00:14:54,026 はぁ…。 216 00:14:57,497 --> 00:15:02,168 《周りの目にも 心ない言葉にも負けず> 217 00:15:02,168 --> 00:15:04,170 立っている。 218 00:15:04,170 --> 00:15:07,340 私も こんなふうに いつか> 219 00:15:07,340 --> 00:15:11,644 旦那様と並び立つことが できるかしら…?》 220 00:15:19,352 --> 00:15:23,656 (本をめくる音) 221 00:15:26,025 --> 00:15:29,362 (義浪)甘水直のことか。 (ドアの開く音) 222 00:15:29,362 --> 00:15:31,964 はい。 彼の異能について> 223 00:15:31,964 --> 00:15:35,301 先ほど 軍に資料を 提出してきたところです。 224 00:15:35,301 --> 00:15:38,304 調べながら ずっと考えていました。 225 00:15:40,306 --> 00:15:44,310 堯人様に薄刃家の在り方を 変えるよう仰せつかってから> 226 00:15:44,310 --> 00:15:49,816 俺が これからの薄刃家を 正しく導こうと努めてきました。 227 00:15:52,318 --> 00:15:57,156 でも 俺はまだ 薄刃家のことを何も知らない。 228 00:15:57,156 --> 00:16:00,827 祖父君 彼は何者なのですか? 229 00:16:00,827 --> 00:16:05,832 まさか このような形で ヤツの名を聞くとはな。 230 00:16:05,832 --> 00:16:09,001 お前は 直接会ったこともないだろう。 231 00:16:09,001 --> 00:16:11,504 お前が物心ついた頃には> 232 00:16:11,504 --> 00:16:15,107 もう甘水直は 薄刃家を出ていたからな。 233 00:16:18,845 --> 00:16:23,850 (義浪)直は暴力的で 手がつけられない子どもだった。 234 00:16:23,850 --> 00:16:30,356 異能の力は 子どもながら 一族の中でも群を抜いていた。 235 00:16:30,356 --> 00:16:34,460 誰も信じず 何者にも従わない。 236 00:16:34,460 --> 00:16:38,297 それゆえ 直は腫れ物扱いだった。 237 00:16:38,297 --> 00:16:42,468 わしも うまく扱えていなかった。 238 00:16:42,468 --> 00:16:54,480 /~ 239 00:16:54,480 --> 00:16:56,983 ((んっ!?)) 240 00:16:59,652 --> 00:17:04,490 (義浪)そんな中で 直が唯一心を許していたのは> 241 00:17:04,490 --> 00:17:08,995 澄美… わしの娘だけだった。 242 00:17:08,995 --> 00:17:10,997 澄美さん? 243 00:17:10,997 --> 00:17:14,333 あぁ。 ヤツは澄美に懐いていたのだ。 244 00:17:14,333 --> 00:17:18,170 護衛のように そばを離れなかった。 245 00:17:18,170 --> 00:17:23,376 澄美なら もう少しは 直のことを語れただろうが…。 246 00:17:25,678 --> 00:17:30,850 それで 大きな道場や演習場を 案内していただいて> 247 00:17:30,850 --> 00:17:32,785 食堂にも行きました。 248 00:17:32,785 --> 00:17:35,121 そうか。 その中でも> 249 00:17:35,121 --> 00:17:39,125 食堂のお食事がおいしいって お話を聞いて… あっ…。 250 00:17:39,125 --> 00:17:43,963 私 もしかして お弁当を 作らないほうがいいですか? 251 00:17:43,963 --> 00:17:47,300 なっ!? なぜ? えっと…。 252 00:17:47,300 --> 00:17:50,303 それは…。 253 00:17:50,303 --> 00:17:53,806 あの… 食堂のお食事は出来たてで。 254 00:17:53,806 --> 00:17:58,311 それで? えっと… 量も多くて…。 255 00:17:58,311 --> 00:18:02,315 旦那様も お弁当より そっちのほうが…。 256 00:18:02,315 --> 00:18:05,484 ありえない。 あっ ありえないのですか! 257 00:18:05,484 --> 00:18:07,820 ありえない。 258 00:18:07,820 --> 00:18:12,158 美世 私は お前の弁当を 食べたくて食べている。 259 00:18:12,158 --> 00:18:15,661 作るのが負担だとか 作りたくなくなったなら> 260 00:18:15,661 --> 00:18:17,663 やめても かまわないが…。 261 00:18:17,663 --> 00:18:19,999 できれば 今後も作ってほしい。 262 00:18:19,999 --> 00:18:24,170 はっ はい! これからも お弁当 作らせてください! 263 00:18:24,170 --> 00:18:26,872 ハッ… あぁ。 264 00:18:32,111 --> 00:18:34,613 すっかり冷えてしまったな。 265 00:18:34,613 --> 00:18:38,017 寒くはないか? 大丈夫です。 266 00:18:40,453 --> 00:18:43,789 あっ 見てください 旦那様。 267 00:18:43,789 --> 00:18:47,293 月が とってもきれい。 あぁ。 268 00:18:53,299 --> 00:18:56,969 ((正清:異能心教… か。 あぁ。 269 00:18:56,969 --> 00:19:00,072 いつ この家も 危険にさらされるか わからない。 270 00:19:06,145 --> 00:19:08,314 いざとなったら…。 (正清)んっ。 271 00:19:08,314 --> 00:19:10,516 美世のことを頼むかもしれない。 272 00:19:12,651 --> 00:19:16,989 清霞が そんなことを僕に 頼んでくる日が来ようとはね。 273 00:19:16,989 --> 00:19:19,492 悪いか。 いいや。 274 00:19:19,492 --> 00:19:23,996 ただ 美世さんを本当に 愛しているんだなと思って。 275 00:19:23,996 --> 00:19:25,998 あっ…)) 276 00:19:28,000 --> 00:19:34,006 《これが愛だとしたら やっかいなものだな》 277 00:19:38,444 --> 00:19:49,121 /~ 278 00:19:49,121 --> 00:19:53,125 (澄美)こら 直くん! またケンカをしたんですって? 279 00:19:53,125 --> 00:19:55,127 フッフフフフ…。 280 00:19:55,127 --> 00:19:59,298 先に手を出してきたのは 向こうだよ。 正当防衛だ。 281 00:19:59,298 --> 00:20:03,636 過剰防衛の間違いでしょう。 相手は入院したのよ。 282 00:20:03,636 --> 00:20:06,639 フッ フフフ…。 283 00:20:06,639 --> 00:20:08,641 甘水直? 284 00:20:08,641 --> 00:20:12,978 次から気をつけるよ。 なぁに? 285 00:20:12,978 --> 00:20:16,315 もしかしたら 僕もケガをしたかも。 286 00:20:16,315 --> 00:20:20,653 立てそうにないや。 手を貸して。 287 00:20:20,653 --> 00:20:22,655 はぁ…。 288 00:20:22,655 --> 00:20:25,558 ウソつきね。 289 00:20:30,663 --> 00:20:33,999 《なぜ こんな夢を…。 290 00:20:33,999 --> 00:20:36,836 未熟な自分が もどかしい。 291 00:20:36,836 --> 00:20:39,004 夢で未来を見ることも> 292 00:20:39,004 --> 00:20:44,343 精神に介入することもできるって 新さんは言っていたけれど…。 293 00:20:44,343 --> 00:20:49,515 私はまだ この力のことを 何もわかっていない。 294 00:20:49,515 --> 00:20:52,518 甘水直の夢を見たところで> 295 00:20:52,518 --> 00:20:56,856 今はまだ 旦那様のお役には立てない。 296 00:20:56,856 --> 00:21:02,561 それでも私は 何か旦那様の お役に立ちたい》 297 00:21:04,697 --> 00:21:07,099 まずは お掃除ね。 298 00:21:10,703 --> 00:21:14,874 とはいっても 何から片づければ…。 299 00:21:14,874 --> 00:21:18,544 ホント 何から片づけようか。 300 00:21:18,544 --> 00:21:22,047 あの すみません 巻き込んでしまって…。 301 00:21:22,047 --> 00:21:26,385 保護していただくといっても 何かお役に立ちたいのです。 302 00:21:26,385 --> 00:21:29,555 じっとしているだけでは 申し訳ないですし…。 303 00:21:29,555 --> 00:21:33,325 ん~ん 隊長の許可も取ったことだし> 304 00:21:33,325 --> 00:21:35,661 私も ここ掃除したかったの! 305 00:21:35,661 --> 00:21:39,498 さっ 一緒にやろう! はい! 306 00:21:39,498 --> 00:21:43,502 (一志)というわけで 美世さんは保護のため> 307 00:21:43,502 --> 00:21:45,671 屯所に通うことになったらしい。 308 00:21:45,671 --> 00:21:50,342 (五道)そうか。 あ~あ 美世さんが屯所にいるんなら> 309 00:21:50,342 --> 00:21:52,678 俺が護衛したかったなぁ。 310 00:21:52,678 --> 00:21:55,181 じゃあ さっさと ケガを治しなよ。 311 00:21:55,181 --> 00:21:57,850 僕まで駆り出されたりしたら 迷惑だ。 312 00:21:57,850 --> 00:21:59,852 しかたないだろ。 313 00:21:59,852 --> 00:22:02,021 罠にかかったのは 不覚だったけど> 314 00:22:02,021 --> 00:22:04,190 もう治ったも同然だ。 315 00:22:04,190 --> 00:22:06,692 お前の手なんて 頼まれても借りないからな。 316 00:22:06,692 --> 00:22:08,694 ふ~ん。 317 00:22:08,694 --> 00:22:10,863 痛っ…! 318 00:22:10,863 --> 00:22:13,032 お前! もうちょっと ねぎらえよ! 319 00:22:13,032 --> 00:22:15,367 治ったも同然なんでしょ。 320 00:22:15,367 --> 00:22:18,370 うっ… あぁ そうだよ! 321 00:22:18,370 --> 00:22:22,041 俺は とっとと退院して 美世さんの護衛を務めるんだ! 322 00:22:22,041 --> 00:22:25,711 そのことだけど 残念ながら必要ないよ。 323 00:22:25,711 --> 00:22:28,047 もう女性の護衛が ついているみたい。 324 00:22:28,047 --> 00:22:30,049 女性? うん。 325 00:22:30,049 --> 00:22:35,821 旧都から来た隊員で たしか 陣之内薫子っていう…。 326 00:22:35,821 --> 00:22:40,159 えっ!? イッテテテテ…。 327 00:22:40,159 --> 00:22:43,329 陣之内って…。 なにさ? 328 00:22:43,329 --> 00:22:45,664 だって…。 329 00:22:45,664 --> 00:22:48,567 アイツは…。