1 00:00:01,969 --> 00:00:05,138 《美世:お母様の思いを 伝えるべく➡ 2 00:00:05,138 --> 00:00:09,977 甘水直への 必死の説得を試みたものの➡ 3 00:00:09,977 --> 00:00:12,980 それはそう簡単なものではなく…。 4 00:00:12,980 --> 00:00:17,484 結局 届けたかった思いは届かぬまま➡ 5 00:00:17,484 --> 00:00:22,155 甘水直は 新さんが放った銃弾によって➡ 6 00:00:22,155 --> 00:00:26,660 あえなく命を落としたのでした。 7 00:00:26,660 --> 00:00:30,497 五道さん率いる 対異特殊部隊も➡ 8 00:00:30,497 --> 00:00:34,668 異能心教に制圧されていた 陸軍本部を取り戻し➡ 9 00:00:34,668 --> 00:00:37,337 帝を救出したことで➡ 10 00:00:37,337 --> 00:00:43,343 一連の事件は ようやく 幕引きとなったのでした。 11 00:00:43,343 --> 00:00:47,514 そうして 何事もなかったかのように戻る➡ 12 00:00:47,514 --> 00:00:52,686 平穏な日常と 旦那様との穏やかな時間を➡ 13 00:00:52,686 --> 00:00:56,523 改めて幸せに感じる その一方で➡ 14 00:00:56,523 --> 00:01:01,295 私の胸の内では 夢見の異能に対する気がかりが➡ 15 00:01:01,295 --> 00:01:05,499 薄く影を落としていたのでした》 16 00:02:42,162 --> 00:02:44,164 (大海渡)どういうことだ。 17 00:02:44,164 --> 00:02:46,166 (清霞)書いてあるとおりです。 18 00:02:46,166 --> 00:02:48,335 (大海渡)理由を聞かせてくれ。 19 00:02:48,335 --> 00:02:54,007 私の対異特殊部隊隊長としての 務めは全うできたかと。 20 00:02:54,007 --> 00:02:59,012 後任はどうなる。 お前以外に 隊長が務まるとは思えん。 21 00:02:59,012 --> 00:03:02,983 後任ならば すでにおります。 22 00:03:02,983 --> 00:03:06,153 五道です。 ふぅ…。 23 00:03:06,153 --> 00:03:09,823 彼は 私がおらずとも 隊の士気を保ち➡ 24 00:03:09,823 --> 00:03:12,993 部隊を率いて 見事 異能心教の手から➡ 25 00:03:12,993 --> 00:03:14,995 帝を助け出した。 26 00:03:14,995 --> 00:03:18,832 五道にならば 後を任せられます。 27 00:03:18,832 --> 00:03:23,670 んっ…。 お前の気持ちはわかった。 28 00:03:23,670 --> 00:03:27,007 しかし 簡単に受理はできん。 29 00:03:27,007 --> 00:03:30,343 時間をくれ。 30 00:03:30,343 --> 00:03:32,512 どうぞ。 31 00:03:32,512 --> 00:03:34,981 (新)ありがとうございます。 32 00:03:34,981 --> 00:03:38,985 新さん 昨日より 調子がよさそうですね。 33 00:03:38,985 --> 00:03:43,323 ええ。 しかし 美世がこうして見舞いに来て➡ 34 00:03:43,323 --> 00:03:45,492 みかんをむいてくれるなら➡ 35 00:03:45,492 --> 00:03:49,663 入院も 悪くはないかもしれないですね。 36 00:03:49,663 --> 00:03:52,065 フフッ…。 37 00:03:55,535 --> 00:03:57,871 あの…。 んっ? 38 00:03:57,871 --> 00:04:00,807 一つ 聞いてもいいでしょうか。 39 00:04:00,807 --> 00:04:05,979 新さんは 最初から甘水直を撃つつもりで➡ 40 00:04:05,979 --> 00:04:09,249 異能心教に 加担していたのですか? 41 00:04:11,318 --> 00:04:15,622 美世には 話しておかなければ いけないですね。 42 00:04:15,622 --> 00:04:19,326 事の始まりは 天啓を受けた堯人様から➡ 43 00:04:19,326 --> 00:04:22,129 お言葉を授かったことでした。 44 00:04:22,129 --> 00:04:25,132 「厄災が来る」と…。 45 00:04:25,132 --> 00:04:28,835 甘水直の名を聞いたときは 驚きましたよ。 46 00:04:28,835 --> 00:04:32,973 ヤツは まさに 「厄災」そのものだった。 47 00:04:32,973 --> 00:04:35,008 甘水は帝を倒して➡ 48 00:04:35,008 --> 00:04:38,178 薄刃を頂点にしたいと 望んでいました。 49 00:04:38,178 --> 00:04:41,848 薄刃の異能者が 帝国でいちばん強いと信じ➡ 50 00:04:41,848 --> 00:04:47,687 薄刃を離れても その価値観から 抜け出せていなかった。 51 00:04:47,687 --> 00:04:52,192 甘水は俺に 自分自身を重ねていました。 52 00:04:52,192 --> 00:04:55,529 そして ある日 勧誘されたんです。 53 00:04:55,529 --> 00:05:01,768 薄刃の孤独も 薄刃の真実の力も 知っているのは 薄刃だけ…。 54 00:05:01,768 --> 00:05:04,271 薄刃に連なる者ならば➡ 55 00:05:04,271 --> 00:05:07,774 甘水の思想に賛同するに違いない という妄信から➡ 56 00:05:07,774 --> 00:05:11,778 俺を誘えばついてくると 思ったんでしょう。 57 00:05:11,778 --> 00:05:14,614 まさか 味方になったと見せかけて➡ 58 00:05:14,614 --> 00:05:17,284 甘水の寝首を かこうとしていたなんて➡ 59 00:05:17,284 --> 00:05:19,786 思ってもいなかったでしょうが…。 60 00:05:19,786 --> 00:05:24,291 気付かれたら そのときは そのときと覚悟はしていました。 61 00:05:24,291 --> 00:05:28,461 薄刃として甘水を討つ ただ そのために…。 62 00:05:28,461 --> 00:05:30,964 新さん…。 63 00:05:30,964 --> 00:05:34,968 美世 久堂さんを 傷つけてしまったこと➡ 64 00:05:34,968 --> 00:05:38,972 本当にすみませんでした。 そんなことをすれば➡ 65 00:05:38,972 --> 00:05:42,475 美世を悲しませると 知っていたのに…。 66 00:05:42,475 --> 00:05:44,644 はい…。 あっ…。 67 00:05:44,644 --> 00:05:49,316 つらかったです。 悲しかったです。 68 00:05:49,316 --> 00:05:54,321 もう二度と あんな思いはしたくありません。 69 00:05:58,491 --> 00:06:03,797 どうしても考えてしまうんです。 あの人が生きて➡ 70 00:06:03,797 --> 00:06:07,968 罪を償う未来も あったのではないかと…。 71 00:06:07,968 --> 00:06:12,138 せっかく夢見の異能が 覚醒したというのに…。 72 00:06:12,138 --> 00:06:18,478 私は結局 甘水直の心を 変えることはできませんでした。 73 00:06:18,478 --> 00:06:22,983 すみません とりとめのないことを…。 74 00:06:22,983 --> 00:06:25,652 あっ…。 (ドアの開く音) 75 00:06:25,652 --> 00:06:28,822 美世。 あっ 旦那様。 76 00:06:28,822 --> 00:06:33,326 これはこれは久堂さん。 もしかして俺の見舞いに? 77 00:06:33,326 --> 00:06:37,664 勘違いするな。 美世を迎えにきただけだ。 78 00:06:37,664 --> 00:06:43,169 あっ… ごめんなさい 新さん。 もう行きますね。 79 00:06:43,169 --> 00:06:47,507 お二人はこれから デエトですか? 80 00:06:47,507 --> 00:06:50,844 はい…。 フッ…。 81 00:06:50,844 --> 00:06:53,013 では 失礼する。 82 00:06:53,013 --> 00:06:55,849 新さん また来ますね。 83 00:06:55,849 --> 00:07:00,086 フッ… ええ また。 84 00:07:00,086 --> 00:07:06,259 (葉月)だから 白むく 色打ち掛け これで何がいけないの? 85 00:07:06,259 --> 00:07:09,262 (芙由)色打ち掛けなんて 古くさくてよ。 86 00:07:09,262 --> 00:07:13,099 式は白むく あとはドレスでいいじゃない。 87 00:07:13,099 --> 00:07:15,268 久堂家の結婚式として➡ 88 00:07:15,268 --> 00:07:18,438 恥ずかしくないものに してもらわないと困るわ。 89 00:07:18,438 --> 00:07:21,608 (葉月)あのねぇ これは 美世ちゃんの結婚式なのよ!? 90 00:07:21,608 --> 00:07:25,278 (芙由)いいえ これは久堂家当主の結婚式よ! 91 00:07:25,278 --> 00:07:27,280 (ゆり江)お二人とも➡ 92 00:07:27,280 --> 00:07:29,449 すずしま屋さんにご迷惑ですから。 93 00:07:29,449 --> 00:07:31,451 (芙由/葉月)ゆり江は黙ってて! 94 00:07:31,451 --> 00:07:33,453 フン! はぁ…。 95 00:07:33,453 --> 00:07:36,456 お母様ったら 本当に わからず屋なんだから。 96 00:07:36,456 --> 00:07:39,793 ごめんなさいね~ 美世ちゃん。 せっかく今日は➡ 97 00:07:39,793 --> 00:07:42,796 衣装の確認がしたくて 呼んだのに…。 98 00:07:42,796 --> 00:07:45,966 いえ わざわざ お時間を作っていただいて➡ 99 00:07:45,966 --> 00:07:49,469 ありがとうございます。 色打ち掛けとか ドレスとか➡ 100 00:07:49,469 --> 00:07:52,806 まだ決めなきゃいけないものは あるのだけど…。 101 00:07:52,806 --> 00:07:55,809 まず今日 見てもらいたいものがあってね。 102 00:07:55,809 --> 00:08:00,613 桂子さ~ん。 (桂子)は~い ただいま。 103 00:08:00,613 --> 00:08:06,486 (桂子)お待たせいたしました。 ご準備 整いましたよ。 104 00:08:11,291 --> 00:08:13,460 (一同)あぁ…! 105 00:08:15,462 --> 00:08:18,298 きれい…。 106 00:08:18,298 --> 00:08:22,802 お母様が久堂に嫁ぐときに お父様が贈った白むくで➡ 107 00:08:22,802 --> 00:08:28,475 私も着た年季ものよ。 そんな大切なものを 私に? 108 00:08:28,475 --> 00:08:33,146 そうよ。 美世ちゃん あなたに 受け継いでもらいたいの。 109 00:08:33,146 --> 00:08:35,315 嫌じゃないかしら? 110 00:08:35,315 --> 00:08:40,820 あっ…! 嫌なわけ… ありません…。 111 00:08:40,820 --> 00:08:43,089 フフッ…。 フッ。 112 00:08:48,328 --> 00:08:50,663 (すすり泣き) 113 00:08:50,663 --> 00:08:56,503 美世? ごめんなさい うれしくて…。 114 00:08:56,503 --> 00:09:01,441 私のお母様が 斎森家に嫁ぐときに着た衣装は➡ 115 00:09:01,441 --> 00:09:04,110 もう残っていないんです…。 116 00:09:04,110 --> 00:09:08,281 だから 私が誰かから 何かを受け継ぐことなんて➡ 117 00:09:08,281 --> 00:09:12,752 もうないと思っていたので…。 美世ちゃん…。 118 00:09:14,788 --> 00:09:20,627 まったく! たかが衣装だけで メソメソと みっともないわね。 119 00:09:20,627 --> 00:09:22,629 あっ…。 あっ…。 120 00:09:22,629 --> 00:09:26,132 あ… ありがとうございます。 フン…。 121 00:09:26,132 --> 00:09:30,804 あらあら お母様だって この白むくを頂いたとき➡ 122 00:09:30,804 --> 00:09:35,141 うれしくて大泣きしてたって お父様から聞いたわよ。 123 00:09:35,141 --> 00:09:37,610 んっ… お黙り! 124 00:09:39,979 --> 00:09:43,650 ふぅ…。 騒がしくてすまなかったな。 125 00:09:43,650 --> 00:09:47,153 いいえ とても楽しかったです。 126 00:09:47,153 --> 00:09:50,490 懐かしいな。 あっ…? 127 00:09:50,490 --> 00:09:55,161 前も お前が あんみつ 私は茶を頼んだ。 128 00:09:55,161 --> 00:09:58,832 あ… あのときは…。 129 00:09:58,832 --> 00:10:04,003 実は 緊張で 味がよくわからなくて…。 130 00:10:07,974 --> 00:10:10,810 フフ…。 うまいか? 131 00:10:10,810 --> 00:10:15,014 はい… とってもおいしいです。 132 00:10:15,014 --> 00:10:17,851 そうか よかった。 133 00:10:17,851 --> 00:10:23,356 思い返せば あのころから 私たちも ずいぶん変わったな。 134 00:10:23,356 --> 00:10:27,694 えっ? お前は よく笑うようになった。 135 00:10:27,694 --> 00:10:30,697 フッ…。 んっ? 136 00:10:30,697 --> 00:10:33,700 フッ…。 137 00:10:33,700 --> 00:10:38,705 どうかしたか? フフッ なんでもありません。 138 00:10:38,705 --> 00:11:00,693 ♬~ 139 00:11:02,962 --> 00:11:06,633 あれは…。 あっ…。 (車のドアの開く音) 140 00:11:06,633 --> 00:11:09,536 鷹倉様…。 141 00:11:14,140 --> 00:11:17,310 (鷹倉)突然の訪問 申し訳ありません。 142 00:11:17,310 --> 00:11:19,812 いや あなたが来るということは➡ 143 00:11:19,812 --> 00:11:23,483 よほどのことなのだろう。 それで? 144 00:11:23,483 --> 00:11:25,652 ふぅ… 今日は➡ 145 00:11:25,652 --> 00:11:29,822 美世様の今後についての ご提案で参りました。 146 00:11:29,822 --> 00:11:31,991 わ… 私ですか? 147 00:11:31,991 --> 00:11:34,327 単刀直入に申し上げます。 148 00:11:34,327 --> 00:11:38,998 宮内省として あなたを宮城にお迎えしたい。 149 00:11:38,998 --> 00:11:41,501 宮城…。 150 00:11:41,501 --> 00:11:47,173 もちろん 美世様の婚約者である 久堂少佐もご一緒に です。 151 00:11:47,173 --> 00:11:51,344 これまで薄刃家は 異能者の抑止力として➡ 152 00:11:51,344 --> 00:11:55,348 ひいては 皇家の抑止力にも なりうる存在として➡ 153 00:11:55,348 --> 00:11:59,185 この国の中で 独自に機能していたはずでした。 154 00:11:59,185 --> 00:12:02,455 しかしながら こたびの事件によって➡ 155 00:12:02,455 --> 00:12:04,457 これまでの国の体制では➡ 156 00:12:04,457 --> 00:12:08,127 甘水のような脅威が 薄刃より現れた際には➡ 157 00:12:08,127 --> 00:12:11,965 対応しきれないという事実が 明るみになってしまい…。 158 00:12:11,965 --> 00:12:16,002 これからの帝都は 二度と同じ轍を踏まぬよう➡ 159 00:12:16,002 --> 00:12:19,839 皇家を頂点として敷かれる 異能の管理体制に➡ 160 00:12:19,839 --> 00:12:25,311 薄刃も参入させ 新たな異能の 防御網を築くべきだと…。 161 00:12:27,347 --> 00:12:32,185 美世様 これからの帝都の 安寧を守るため➡ 162 00:12:32,185 --> 00:12:36,856 あなたの力を堯人様のもとで 使っていただきたいのです。 163 00:12:36,856 --> 00:12:40,026 それは…。 164 00:12:40,026 --> 00:12:43,196 もちろん 悪いようにはいたしません。 165 00:12:43,196 --> 00:12:45,698 御身をお預かりする以上➡ 166 00:12:45,698 --> 00:12:49,669 宮城では 何不自由ない生活を お約束いたします。 167 00:12:51,704 --> 00:12:54,874 突然の申し出 戸惑われたことでしょう。 168 00:12:54,874 --> 00:12:58,044 今日のところは これにて失礼いたします。 169 00:12:58,044 --> 00:13:01,314 ゆっくりお考えください。 170 00:13:24,971 --> 00:13:26,973 (五道)はぁ…。 171 00:13:26,973 --> 00:13:30,810 (五道)本当に辞めちゃうんですか 隊長。 172 00:13:30,810 --> 00:13:33,479 ああ 辞める。 173 00:13:33,479 --> 00:13:36,816 隊長は無責任ですよ。 174 00:13:36,816 --> 00:13:40,319 ふぅ… 隊長がいなくなったら➡ 175 00:13:40,319 --> 00:13:43,489 俺 誰の背中を追いかければ いいんですか。 176 00:13:43,489 --> 00:13:48,995 フッ… お前は 案外 自分のことを わかっていないんだな。 177 00:13:48,995 --> 00:13:52,498 そもそも 私がいなくとも 大丈夫だと証明したのは➡ 178 00:13:52,498 --> 00:13:55,501 お前のほうだろう。 えっ? 179 00:13:55,501 --> 00:14:00,306 よく あの状況の中 隊を率いて帝を救い出した。 180 00:14:00,306 --> 00:14:04,310 あれは間違いなく お前自身の功績だ。 181 00:14:04,310 --> 00:14:07,647 自信を持て。 182 00:14:07,647 --> 00:14:10,483 あっ…。 183 00:14:10,483 --> 00:14:15,455 五道 私が隊長を務められたのは お前のおかげだ。 184 00:14:15,455 --> 00:14:20,059 そして 今度はお前が その役目を引き継ぐ番だ。 185 00:14:23,496 --> 00:14:26,833 できますかね 俺に…。 186 00:14:26,833 --> 00:14:30,169 ああ できる。 187 00:14:30,169 --> 00:14:34,674 フッ… ったく。 188 00:14:34,674 --> 00:14:37,343 フッ。 189 00:14:49,021 --> 00:14:52,859 お隣 よろしいですか? 190 00:14:52,859 --> 00:14:55,027 ああ。 191 00:14:58,331 --> 00:15:02,101 今夜は暖かいな。 本当…。 192 00:15:02,101 --> 00:15:05,772 春はすぐそこですね。 193 00:15:05,772 --> 00:15:10,610 実は 軍を辞めることにした。 194 00:15:10,610 --> 00:15:13,980 えっ… どうして…。 195 00:15:13,980 --> 00:15:17,817 驚かせてすまない。 196 00:15:17,817 --> 00:15:22,622 初めから私は 軍人には 向いていなかったのだろう。 197 00:15:22,622 --> 00:15:27,627 でも せっかくずっと 軍で働いていらっしゃったのに。 198 00:15:27,627 --> 00:15:33,032 もともと最初は 軍に入ろうとは 考えていなかったからな。 199 00:15:35,001 --> 00:15:38,004 美世。 あっ…。 200 00:15:38,004 --> 00:15:42,508 私の望みは お前と共に生きることだ。 201 00:15:42,508 --> 00:15:46,512 できることなら これからは肩の荷を下ろして➡ 202 00:15:46,512 --> 00:15:50,349 お前との幸せを守りたい。 203 00:15:50,349 --> 00:15:55,021 大事なお役目なのに 本当によいのですか…? 204 00:15:55,021 --> 00:15:58,858 私が お前といたいんだ。 205 00:15:58,858 --> 00:16:02,929 ハッ…! あっ…。 206 00:16:02,929 --> 00:16:06,766 旦那様がそうしたいと 思われるのでしたら➡ 207 00:16:06,766 --> 00:16:11,938 私は旦那様を応援いたします。 フッ… 応援か。 208 00:16:11,938 --> 00:16:15,608 はい。 応援します。 209 00:16:15,608 --> 00:16:20,279 フッ フフ…! 旦那様? 210 00:16:20,279 --> 00:16:24,116 フッ… いや ありがたく 受け取っておく。 211 00:16:24,116 --> 00:16:27,954 それで美世 お前は? えっ…。 212 00:16:27,954 --> 00:16:32,124 鷹倉様の件 何か思うことがあるのならば➡ 213 00:16:32,124 --> 00:16:34,527 聞かせてくれ。 214 00:16:36,796 --> 00:16:40,800 私は 気が付いたんです。 215 00:16:40,800 --> 00:16:46,806 このおうちで旦那様から頂いた たくさんの優しさのこと…。 216 00:16:46,806 --> 00:16:53,312 大切な人と笑い合える日々が こんなに幸せだということ…。 217 00:16:53,312 --> 00:16:58,150 私 ここを離れたくありません。 218 00:16:58,150 --> 00:17:01,120 フッ… そうか。 219 00:17:01,120 --> 00:17:05,091 わかった。 ならばそうしよう。 220 00:17:09,595 --> 00:17:11,597 えっ…? 221 00:17:16,802 --> 00:17:18,804 美世。 222 00:17:18,804 --> 00:17:22,642 あっ…! だ… 旦那様…? 223 00:17:22,642 --> 00:17:26,145 私も同じ気持ちだ。 224 00:17:26,145 --> 00:17:30,149 ずっとここにいよう。 共に暮らそう。 225 00:17:30,149 --> 00:17:33,819 私たちの家で。 226 00:17:33,819 --> 00:17:36,989 はい…。 227 00:17:46,666 --> 00:17:49,669 (堯人)よくぞ参った。 228 00:17:49,669 --> 00:17:54,674 この度は 謁見をお許しくださり ありがとうございます。 229 00:17:54,674 --> 00:17:57,343 (堯人)そう堅苦しくせずともよい。 230 00:17:57,343 --> 00:18:01,747 2人とも 甘水直の件では 苦労をかけた。 231 00:18:01,747 --> 00:18:04,750 見事な活躍であったぞ。 232 00:18:04,750 --> 00:18:11,924 私は何も。 すべて堯人様と 彼女の力あってこそです。 233 00:18:11,924 --> 00:18:16,262 そのような中で 休む間もなしに こたびの提案➡ 234 00:18:16,262 --> 00:18:20,266 戸惑ったことであろう。 235 00:18:20,266 --> 00:18:23,936 清霞 少し外してはくれぬか。 236 00:18:23,936 --> 00:18:26,238 承知いたしました。 237 00:18:30,109 --> 00:18:32,511 頑張れ。 238 00:18:37,116 --> 00:18:39,118 (ふすまの閉まる音) 239 00:18:39,118 --> 00:18:42,621 清霞の前では 言いづらいこともあろう。 240 00:18:42,621 --> 00:18:47,126 さて美世 そなたの返事は? 241 00:18:47,126 --> 00:18:50,630 その件についてなのですが…。 242 00:18:50,630 --> 00:18:56,469 この異能は 確かに私だけで 背負えるものではありません。 243 00:18:56,469 --> 00:18:59,472 新たな異能者の体制を 作るために➡ 244 00:18:59,472 --> 00:19:04,276 私が宮城に行くべきということも 理解しています。 245 00:19:04,276 --> 00:19:07,113 せっかく覚醒させた力を➡ 246 00:19:07,113 --> 00:19:11,784 本来は有効に活用すべき というのもわかっています。 247 00:19:11,784 --> 00:19:17,123 けれど 異能を使うということは 異能に翻弄され➡ 248 00:19:17,123 --> 00:19:20,793 望まぬ戦いに 身を投じるということ…。 249 00:19:20,793 --> 00:19:26,465 実際に刃を突きつけられて 銃口を突きつけられて…。 250 00:19:26,465 --> 00:19:29,635 身も凍るような思いでした…。 251 00:19:29,635 --> 00:19:34,273 私はもう 異能に振り回されたくない。 252 00:19:34,273 --> 00:19:36,642 戦いたくないのです。 253 00:19:36,642 --> 00:19:41,280 できれば異能自体 もう使いたくありません。 254 00:19:41,280 --> 00:19:47,987 今回ご提案いただいたお役目は 私には分不相応です。 255 00:19:49,955 --> 00:19:53,492 それに何より やっと見つけた大事なものを➡ 256 00:19:53,492 --> 00:19:56,062 手放したくないのです。 257 00:19:59,498 --> 00:20:02,668 そなたの大事なものとは? 258 00:20:02,668 --> 00:20:05,337 それは…。 259 00:20:05,337 --> 00:20:09,175 大好きな人たちと 旦那様と➡ 260 00:20:09,175 --> 00:20:12,845 穏やかに過ごす幸せです。 261 00:20:14,847 --> 00:20:17,850 それで 本当によいのだな? 262 00:20:17,850 --> 00:20:20,619 はい。 263 00:20:24,690 --> 00:20:27,860 聞き入れた。 264 00:20:27,860 --> 00:20:29,829 あっ…。 265 00:20:34,366 --> 00:20:37,536 美世 こたびの事件を経て➡ 266 00:20:37,536 --> 00:20:41,207 変化した そなたの胸の内を つまびらかにするには➡ 267 00:20:41,207 --> 00:20:44,210 よい機会だったのではないか。 268 00:20:44,210 --> 00:20:48,881 見つけたのだな そなたの幸せを。 269 00:20:48,881 --> 00:20:51,050 はい。 270 00:20:51,050 --> 00:20:57,323 ならば それに水を差す道理など 誰にもなかろう。 271 00:21:01,827 --> 00:21:09,835 (堯人)美世 清霞 その手 離すでないぞ。 272 00:21:09,835 --> 00:21:20,513 ♬~ 273 00:21:20,513 --> 00:21:23,682 旦那様。 274 00:21:23,682 --> 00:21:29,555 帝都って こんなにも 広かったんですね。 ああ。 275 00:21:33,859 --> 00:21:37,129 美世。 あっ? はい。 276 00:21:42,701 --> 00:21:45,371 すてき…。 277 00:21:45,371 --> 00:21:48,674 フッ… お前に似合うと思ってな。 278 00:21:48,674 --> 00:21:54,013 これを私に? ああ。 受け取ってくれるか。 279 00:21:54,013 --> 00:21:57,683 ありがとうございます。 280 00:21:57,683 --> 00:22:02,955 挿して… くださいますか。 281 00:22:02,955 --> 00:22:05,558 ああ。 282 00:22:10,963 --> 00:22:12,965 どうでしょうか。 283 00:22:12,965 --> 00:22:16,635 似合いますか? 284 00:22:16,635 --> 00:22:20,973 あぁ… かわいらしい。 285 00:22:20,973 --> 00:22:25,311 あっ! フッ…。 あっ! フフフ…。 286 00:22:25,311 --> 00:22:30,616 あっ! 旦那様 私も。 うん? 287 00:22:33,652 --> 00:22:38,324 あっ 新しい組みひもか。 はい。 288 00:22:38,324 --> 00:22:42,828 旦那様 後ろを向いてくださいますか? 289 00:22:42,828 --> 00:22:44,830 ああ。 290 00:22:49,501 --> 00:22:52,171 とってもすてきです。 291 00:22:52,171 --> 00:22:55,674 ありがとう。 292 00:22:58,010 --> 00:23:00,813 あっ…。 美世。 293 00:23:00,813 --> 00:23:05,818 牢にいたとき お前と家で過ごす ただ平凡な日々が➡ 294 00:23:05,818 --> 00:23:08,654 恋しくてたまらなくなった。 295 00:23:08,654 --> 00:23:13,993 僅かな時間 離れるくらい なんともないと考えていた。 296 00:23:13,993 --> 00:23:19,665 だが 私はもうとっくに お前がいないとだめらしい。 297 00:23:19,665 --> 00:23:22,635 旦那様…。 298 00:23:24,670 --> 00:23:27,172 あっ? 美世。 299 00:23:27,172 --> 00:23:31,176 お前は 私の命だ。 300 00:23:31,176 --> 00:23:35,848 私と 結婚してほしい。 301 00:23:39,685 --> 00:23:44,023 あっ…。 302 00:23:44,023 --> 00:23:47,693 うっ… はい。 303 00:23:47,693 --> 00:23:53,065 フッ… 喜んで。 304 00:23:57,536 --> 00:24:02,107 愛しています 清霞さん。 305 00:24:07,947 --> 00:24:11,950 ああ 私もだ。 306 00:24:24,463 --> 00:24:28,133 あっ 旦那様。 (足音) 307 00:24:28,133 --> 00:24:32,037 おはよう。 おはようございます。 308 00:24:34,974 --> 00:24:37,476 美世。 はい。 309 00:24:37,476 --> 00:24:43,649 もし よければだが この庭に 桜を植えないか。 310 00:24:43,649 --> 00:24:47,653 私たちの結婚の記念に。 311 00:24:47,653 --> 00:24:55,828 あ… はい。 すごく… すごくすてきだと思います。 312 00:24:55,828 --> 00:25:01,834 フッ… そうか。 では そうしよう。