1 00:00:23,816 --> 00:00:25,192 (式神)まったく… 2 00:00:25,276 --> 00:00:27,194 しかたないなあ 3 00:00:27,945 --> 00:00:29,447 まあ 任せてよ 4 00:00:29,947 --> 00:00:31,532 僕が導くから 5 00:00:40,875 --> 00:00:43,043 (斎森美世(さいもり みよ))ゆり江(え)さん… 6 00:00:43,919 --> 00:00:47,631 (ゆり江)ハッ! 美世様 ご気分はいかがですか? 7 00:00:47,715 --> 00:00:50,217 (美世)ハッ! ゆり江さん 8 00:00:50,468 --> 00:00:51,469 旦那様は? 9 00:00:53,345 --> 00:00:54,638 (ゆり江)美世様 (ふすまが開く音) 10 00:00:54,722 --> 00:00:55,723 (久堂葉月(くどう はづき))美世ちゃん! 11 00:00:56,557 --> 00:00:59,477 (美世)お義姉(ねえ)さん 鷹倉(たかくら)様 12 00:01:04,815 --> 00:01:07,359 (葉月)…ったく 清霞(きよか)ったら 13 00:01:08,319 --> 00:01:09,612 (美世)ごめんなさい 14 00:01:10,070 --> 00:01:12,990 私の… 私のせいで 15 00:01:13,073 --> 00:01:15,034 (葉月)美世ちゃんのせいではないわ 16 00:01:15,117 --> 00:01:16,869 (美世)でも でも… 17 00:01:16,952 --> 00:01:20,873 旦那様が狙われていると 分かっていたのに 18 00:01:21,582 --> 00:01:23,918 あの子なら きっと大丈夫よ 19 00:01:24,710 --> 00:01:26,879 (鷹倉)久堂様の居場所ですが— 20 00:01:27,254 --> 00:01:30,633 どうやら陸軍本部にいる可能性が 高いようです 21 00:01:30,716 --> 00:01:31,717 (葉月たち)あっ! 22 00:01:31,801 --> 00:01:36,722 (鷹倉)異能心教に軍本部 駐屯地も次々と制圧され— 23 00:01:36,806 --> 00:01:39,767 指揮系統までも 奪われてしまっております 24 00:01:41,602 --> 00:01:45,898 対異(たいい)特殊部隊は 久堂様の後を追おうとしましたが— 25 00:01:46,190 --> 00:01:50,653 やつらとの戦闘の激しさゆえに 散り散りになったとのことです 26 00:01:51,445 --> 00:01:55,407 幸い 海上任務に出ていた海軍は 襲撃を免れたため— 27 00:01:55,699 --> 00:01:59,662 堯人(たかいひと)様が緊急招集し 残党を追い出し— 28 00:02:00,037 --> 00:02:03,415 今は宮城(きゅうじょう)の警備を 固めているところです 29 00:02:04,625 --> 00:02:07,253 (美世)堯人様は ご無事なのですか? 30 00:02:07,336 --> 00:02:09,713 (鷹倉)ええ ご安心ください 31 00:02:09,797 --> 00:02:13,467 ただ やはり 盟友である久堂様が— 32 00:02:13,551 --> 00:02:17,179 あのような事態となり 相当こたえているご様子で 33 00:02:23,102 --> 00:02:25,896 清霞のことは そんなに心配しないで 34 00:02:26,188 --> 00:02:29,108 何て言ったって 私の弟なんだから 35 00:02:29,650 --> 00:02:30,901 (美世)はい… 36 00:02:30,985 --> 00:02:32,444 (ゆり江)美世様 37 00:02:32,528 --> 00:02:36,574 今はどうか ゆっくり休んでくださいまし 38 00:02:41,078 --> 00:02:44,582 (宝上(ほうじょう))薄刃(うすば)殿 貴殿の助言なくして— 39 00:02:44,665 --> 00:02:48,627 あの対異特殊部隊の屯所を 落とせなかっただろう 40 00:02:49,670 --> 00:02:52,590 (薄刃 新(あらた))宝上さん 勘違いしないでください 41 00:02:52,882 --> 00:02:57,011 すべては 美世を この世界の頂点に迎えるため 42 00:02:57,386 --> 00:03:00,306 あなた方と なれ合うつもりはありません 43 00:03:00,556 --> 00:03:02,600 (宝上)フフッ 失礼 44 00:03:03,017 --> 00:03:06,020 正直 私は見誤ってました 45 00:03:06,103 --> 00:03:10,190 貴殿は 決して 斎森美世を裏切れないと 46 00:03:10,649 --> 00:03:14,820 改めて歓迎しますよ 薄刃新殿 47 00:03:21,702 --> 00:03:24,747 (美世)私が夢見(ゆめみ)の異能を もっと操れていたら— 48 00:03:25,539 --> 00:03:28,125 旦那様を守れたかもしれないのに… 49 00:03:28,584 --> 00:03:31,420 誰かを頼って変化が訪れるのを— 50 00:03:31,503 --> 00:03:34,173 ただ待っているだけでは もう いけない 51 00:03:35,966 --> 00:03:37,968 私が なんとかしないと 52 00:03:40,888 --> 00:03:43,140 皆さん ごめんなさい 53 00:03:50,522 --> 00:03:53,567 (美世)隙を見て 出られるといいのだけれど… 54 00:03:53,651 --> 00:03:54,652 (式神)待て 55 00:03:55,110 --> 00:03:57,279 軍へ行くのはやめろ 56 00:03:57,363 --> 00:03:59,698 1人で行くなんて無謀すぎる 57 00:04:00,199 --> 00:04:01,408 あなたは? 58 00:04:02,242 --> 00:04:03,410 式神だ 59 00:04:03,911 --> 00:04:04,912 あっ 60 00:04:05,204 --> 00:04:07,748 (式神)久堂清霞を主(あるじ)とする式 61 00:04:08,624 --> 00:04:09,833 安心しろ 62 00:04:09,917 --> 00:04:12,920 主は… 久堂清霞は無事だ 63 00:04:13,671 --> 00:04:15,089 (美世)ああっ 64 00:04:16,799 --> 00:04:18,300 (式神)お… おい (美世)ああっ 65 00:04:18,759 --> 00:04:20,427 よかった 66 00:04:33,857 --> 00:04:36,610 (久堂清霞)しばらく 頼むぞ 67 00:04:39,238 --> 00:04:40,823 (式神)落ち着いたか 68 00:04:41,240 --> 00:04:44,118 (美世)はい ありがとうございます 69 00:04:46,745 --> 00:04:50,833 旦那様が無事なら 私は行かなければなりません 70 00:04:51,333 --> 00:04:53,377 ハア… まったく 71 00:04:53,919 --> 00:04:55,713 行くなと言っても聞かないんだな 72 00:04:56,797 --> 00:05:00,759 ならば せめて味方を探して 敵情を知るべきだ 73 00:05:00,843 --> 00:05:04,179 お前一人で解決できるほど 単純ではないだろう 74 00:05:04,263 --> 00:05:05,472 (美世)はい 75 00:05:05,848 --> 00:05:08,350 (式神)一度 薄刃家に 行ってみたらどうだ? 76 00:05:08,726 --> 00:05:12,980 ほかにも お前を助けてくれる人は たくさんいるはずだ 77 00:05:16,025 --> 00:05:17,860 (美世)鷹倉様? 78 00:05:20,863 --> 00:05:22,865 (美世)あの… ここは? 79 00:05:23,490 --> 00:05:26,285 宮人専用の緊急通路です 80 00:05:26,577 --> 00:05:30,914 堯人様が 斎森様を こちらに案内するようにと 81 00:05:31,248 --> 00:05:32,875 堯人様が… 82 00:05:33,208 --> 00:05:38,172 (鷹倉)それが未来にとって 必要なことだと ご判断されたのです 83 00:05:42,217 --> 00:05:44,386 私が案内するのは ここまでです 84 00:05:45,721 --> 00:05:47,514 (美世)ありがとうございます 85 00:05:48,348 --> 00:05:53,062 堯人様は あなただからこそ 行く末を託されたのですよ 86 00:05:53,562 --> 00:05:54,563 (式神)行くぞ 87 00:05:54,646 --> 00:05:56,857 (美世)あっ はい 88 00:06:00,444 --> 00:06:02,154 (式神)足元 気をつけろよ 89 00:06:02,571 --> 00:06:04,323 ありがとうございます 90 00:06:04,823 --> 00:06:09,328 そういえば あなたのこと 何とお呼びすればよいでしょうか? 91 00:06:09,411 --> 00:06:10,829 (式神)何でもいい 92 00:06:10,913 --> 00:06:14,708 (美世)では 清(きよ)君とお呼びしても? 93 00:06:15,876 --> 00:06:18,170 す… 好きに呼べ 94 00:06:18,504 --> 00:06:19,630 (美世)はい 95 00:06:22,299 --> 00:06:23,425 (宝上)祖師 96 00:06:23,717 --> 00:06:26,553 久堂の処遇は いかがいたしましょう? 97 00:06:26,929 --> 00:06:28,597 (甘水 直(うすい なおし))そう焦るな 98 00:06:28,680 --> 00:06:32,684 美世が覚醒すれば 帝(みかど)の力をも凌駕(りょうが)する— 99 00:06:32,768 --> 00:06:35,437 完全な夢見の巫女(みこ)となる 100 00:06:35,979 --> 00:06:39,191 久堂には そのための 引き金になってもらうのだよ 101 00:06:40,943 --> 00:06:41,944 フッ 102 00:06:47,866 --> 00:06:49,076 (薄刃義浪(よしろう))そうか 103 00:06:49,368 --> 00:06:51,411 事情は分かった 104 00:06:51,662 --> 00:06:53,163 つらかったろう 105 00:06:54,373 --> 00:06:56,875 新のことは すまなかったな 106 00:06:57,167 --> 00:06:58,335 (美世)いえ 107 00:07:00,129 --> 00:07:03,298 私は 今でもあまり— 108 00:07:03,382 --> 00:07:06,760 新さんが裏切ったなんて 信じられなくて… 109 00:07:07,761 --> 00:07:10,639 (義浪)何も気付いてやれなかった 110 00:07:10,722 --> 00:07:16,520 お前の婚約者を傷つけるなど 二度とあってはならなかったのに 111 00:07:17,813 --> 00:07:22,609 (美世)お祖父(じい)様 私は旦那様をお救いしたいのです 112 00:07:23,193 --> 00:07:28,615 でも 今の私では到底 力不足で 甘水に及びません 113 00:07:29,074 --> 00:07:33,495 だから もっと多くのことを 知らなければならないのです 114 00:07:33,745 --> 00:07:35,038 フフッ 115 00:07:35,122 --> 00:07:37,749 ずいぶんと たくましくなったな 116 00:07:38,208 --> 00:07:39,209 えっ? 117 00:07:39,710 --> 00:07:41,295 (義浪)だがな 美世 118 00:07:41,837 --> 00:07:45,299 力が すべてを 解決してくれるわけではない 119 00:07:45,591 --> 00:07:49,553 美世には 直のように なってほしくはないんだ 120 00:07:50,179 --> 00:07:51,180 (美世)はい 121 00:07:51,263 --> 00:07:53,140 (義浪)直も新も— 122 00:07:53,515 --> 00:07:56,977 すべては薄刃家の在り方に 問題があったゆえ— 123 00:07:57,060 --> 00:07:59,396 間違いを起こしたのだ 124 00:08:00,105 --> 00:08:03,150 当主であった わしの責任だ 125 00:08:07,571 --> 00:08:09,781 聞かせていただけませんか 126 00:08:10,449 --> 00:08:13,911 昔 薄刃家に何があったのかを 127 00:08:22,544 --> 00:08:26,256 もともと 甘水家は遠い分家でな 128 00:08:26,715 --> 00:08:29,927 地方の農村で 暮らしていたんだが— 129 00:08:30,010 --> 00:08:34,806 ある事件をきっかけに 本家が預かることになった 130 00:08:34,890 --> 00:08:36,266 (美世)事件? 131 00:08:36,850 --> 00:08:41,021 (義浪)物盗(ものと)りに 両親を殺されたんだ 132 00:08:42,231 --> 00:08:43,232 (刺す音) 133 00:08:44,191 --> 00:08:48,570 (義浪)おきてでは 異能者以外に力を使ってはならない 134 00:08:49,029 --> 00:08:52,074 庶民を異能で ねじふせるような手段を— 135 00:08:52,157 --> 00:08:54,576 決して とってはならない 136 00:08:55,035 --> 00:08:58,080 しかし やつは おきてを破り— 137 00:08:59,748 --> 00:09:03,085 取り返しのつかない事態を 引き起こした 138 00:09:05,087 --> 00:09:07,589 薄刃家は事態を重く見て— 139 00:09:07,673 --> 00:09:11,426 直の異能を封印しようと考えた 140 00:09:12,302 --> 00:09:13,845 そんな矢先… 141 00:09:15,722 --> 00:09:17,224 (薄刃澄美(すみ))こんにちは! 142 00:09:18,141 --> 00:09:19,935 あなたが直君? 143 00:09:20,560 --> 00:09:23,730 私は薄刃澄美よ よろしくね 144 00:09:24,231 --> 00:09:26,733 (義浪)出会ったんだ 2人は 145 00:09:28,819 --> 00:09:31,446 世話焼きだった澄美のおかげで— 146 00:09:31,780 --> 00:09:36,994 直は徐々に心を開き 問題行動も減っていった 147 00:09:38,120 --> 00:09:41,456 わしら大人は これは よい変化と見て— 148 00:09:41,540 --> 00:09:43,917 封印を先延ばしにした 149 00:09:44,001 --> 00:09:46,253 ゆくゆくは2人が婚約して— 150 00:09:46,712 --> 00:09:50,924 薄刃を率いてくれればと 甘く考えていた 151 00:09:51,550 --> 00:09:55,512 しかし 突然の帝の介入 152 00:09:55,762 --> 00:09:57,764 鶴木(つるき)貿易が傾き— 153 00:09:57,848 --> 00:10:01,351 澄美は斎森との縁談を 取りつけてきた 154 00:10:01,435 --> 00:10:05,647 一番抵抗したのは 直だった 155 00:10:06,815 --> 00:10:09,818 やつは絶望し そして… 156 00:10:10,944 --> 00:10:12,946 姿を消した 157 00:10:14,573 --> 00:10:15,866 お祖父様 158 00:10:16,116 --> 00:10:19,953 甘水直は 私に “覚醒させる”と言ったのです 159 00:10:20,579 --> 00:10:25,042 それは お母様のことと どう関係しているのでしょう? 160 00:10:25,417 --> 00:10:29,171 そもそも覚醒とは どういうことなのでしょうか? 161 00:10:30,047 --> 00:10:31,256 (義浪)うむ 162 00:10:32,841 --> 00:10:36,136 美世 見せたいものがある 163 00:10:39,306 --> 00:10:43,560 (義浪)これは 薄刃家に代々伝わる 「夢見の書」だ 164 00:10:43,643 --> 00:10:44,853 (美世)あっ 165 00:10:50,275 --> 00:10:51,902 (清)“覚醒とは— 166 00:10:52,361 --> 00:10:56,573 夢見の巫女のすべての力を 行使できるようになること” 167 00:10:57,532 --> 00:11:00,535 “強く確かなる心を持つこと” 168 00:11:01,078 --> 00:11:03,163 ずいぶん抽象的だな 169 00:11:03,580 --> 00:11:06,666 つまり 覚醒は“状態”を指す 170 00:11:07,125 --> 00:11:10,587 他者が どうこうできることでは ないのだがな 171 00:11:12,130 --> 00:11:13,632 お祖父様 172 00:11:13,715 --> 00:11:16,593 私は いったい どうすればいいのでしょう? 173 00:11:17,386 --> 00:11:18,553 美世 174 00:11:18,637 --> 00:11:23,100 心は この力を扱ううえで とても大切なものだ 175 00:11:23,850 --> 00:11:25,435 不安も恐れも— 176 00:11:25,519 --> 00:11:29,731 道を切り開くまでの 大切な道しるべとなる 177 00:11:31,149 --> 00:11:32,150 はい 178 00:11:37,656 --> 00:11:38,657 (清)ん? 179 00:11:39,741 --> 00:11:42,869 (美世)清君 こちらにどうぞ 180 00:11:43,412 --> 00:11:44,413 なっ! 181 00:11:45,122 --> 00:11:48,542 お… 同じベッドで眠るなど ありえない 182 00:11:49,292 --> 00:11:53,004 でも ストーブの火も 消してしまいました 183 00:11:53,088 --> 00:11:54,464 寒くなりますよ 184 00:11:54,548 --> 00:11:57,008 (清)し… 式は寒さを感じない! 185 00:11:57,092 --> 00:11:59,052 そんなことも分からないのか 186 00:11:59,136 --> 00:12:01,513 あっ ごめんなさい 187 00:12:01,888 --> 00:12:02,931 あっ… 188 00:12:03,390 --> 00:12:06,768 いや その… そういうんじゃなくて 189 00:12:07,310 --> 00:12:10,647 むしろ 主が喜びすぎるというか 190 00:12:16,903 --> 00:12:18,864 (清)まったく しかたないな! 191 00:12:19,781 --> 00:12:22,075 私を ぬいぐるみのように 思っているなら— 192 00:12:22,159 --> 00:12:23,618 大間違いだぞ! 193 00:12:24,077 --> 00:12:25,078 (美世)はい? 194 00:12:25,162 --> 00:12:27,789 (清)あとで後悔しても 知らないからな 195 00:12:30,584 --> 00:12:32,711 (美世)ありがとう 清君 196 00:12:41,595 --> 00:12:45,807 (美世)甘水直は どうして こんなことをしているのか 197 00:12:46,725 --> 00:12:48,018 知りたい 198 00:12:48,101 --> 00:12:53,231 お母様とあの人のあいだに いったい何があったのか 199 00:13:05,577 --> 00:13:06,578 ハッ! 200 00:13:12,626 --> 00:13:14,461 お母様! 201 00:13:16,087 --> 00:13:17,339 (澄美)美世 202 00:13:17,797 --> 00:13:22,344 あなたに苦しいもの 重いものを 全部 背負わせてしまった 203 00:13:23,053 --> 00:13:24,095 だから… 204 00:13:32,646 --> 00:13:33,855 (澄美)待って! 205 00:13:34,439 --> 00:13:35,857 待ちなさい 206 00:13:37,108 --> 00:13:40,737 もう! あれほど暴力は ダメだって言ったのに 207 00:13:40,820 --> 00:13:43,698 どうして 人の痛みを 分かろうとしないの 208 00:13:44,115 --> 00:13:46,618 (甘水)うるさい! ただのケンカだろ 209 00:13:46,952 --> 00:13:50,038 (澄美)こんなになるまで 傷つけ合うなんて ひどいわ 210 00:13:50,288 --> 00:13:52,374 (甘水)べつに大したことないよ 211 00:13:52,707 --> 00:13:54,709 (澄美)大したことあるわよ 212 00:13:54,793 --> 00:13:59,130 誰かを傷つけたら 傷つけた分だけ 自分に返ってくるのよ 213 00:13:59,506 --> 00:14:03,885 そんなに人を傷つけたいなら 私のことを傷つけなさい 214 00:14:07,472 --> 00:14:08,515 そんなこと… 215 00:14:09,766 --> 00:14:11,309 気をつけるよ 216 00:14:11,768 --> 00:14:12,769 (澄美)大変! 217 00:14:15,397 --> 00:14:17,566 (甘水)あっ これは… 218 00:14:18,733 --> 00:14:20,026 ハッ! 219 00:14:30,996 --> 00:14:33,373 (澄美)自分を大切にして 220 00:14:33,915 --> 00:14:35,292 お願いよ 221 00:14:38,378 --> 00:14:43,800 (女学生たちの楽しげな話し声) 222 00:14:44,843 --> 00:14:48,471 (澄美)ねえ お友達を 作っちゃいけないなんて— 223 00:14:48,555 --> 00:14:50,223 ひどいおきてよね 224 00:14:50,682 --> 00:14:55,061 学校で一人 お弁当を食べるのが どれだけ寂しいか 225 00:14:56,021 --> 00:14:59,441 (甘水)僕が一緒に いてあげられたら いいんだけどな 226 00:14:59,524 --> 00:15:01,651 (澄美)そういうことじゃないの 227 00:15:01,735 --> 00:15:03,737 このおきてで 家族のみんなが— 228 00:15:03,820 --> 00:15:06,823 ずっと悲しい思いをしているのが イヤなの 229 00:15:06,906 --> 00:15:11,786 じゃあ おきてを破ってみる? 昔の僕みたいに 230 00:15:11,870 --> 00:15:14,414 破るんじゃない なくすの 231 00:15:15,582 --> 00:15:18,918 もし私が将来 夢見の巫女になれたら— 232 00:15:19,502 --> 00:15:24,716 帝に 私たちを縛るおきてを なくしてもらうようにお願いして— 233 00:15:24,799 --> 00:15:26,593 薄刃のみんなが いつか— 234 00:15:26,676 --> 00:15:30,305 お天道(てんとう)様のもとを 堂々と歩けるようにしたいの 235 00:15:30,805 --> 00:15:31,848 (甘水)だからって… 236 00:15:32,098 --> 00:15:35,602 ねえ 私が将来 夢見の巫女になれたら— 237 00:15:35,685 --> 00:15:38,104 直君は私の鞘(さや)になるのよ 238 00:15:39,147 --> 00:15:40,857 鞘ね… 239 00:15:41,232 --> 00:15:44,527 (澄美)私が 新しい世界を切り開く刀で— 240 00:15:44,611 --> 00:15:45,862 あなたが鞘 241 00:15:46,196 --> 00:15:47,489 名案でしょ 242 00:15:48,198 --> 00:15:52,786 君の鞘になれるなら それほど光栄なことはないさ 243 00:15:53,995 --> 00:15:57,749 なれるかしら 私 夢見の巫女に 244 00:15:58,875 --> 00:16:01,044 (甘水)なれるさ きっと 245 00:16:10,762 --> 00:16:13,473 (澄美)精神感応ってあるじゃない 246 00:16:14,140 --> 00:16:18,186 人の考えていることが ぼんやりと頭に入ってくるの 247 00:16:18,269 --> 00:16:20,271 (甘水)僕の考えていることも? 248 00:16:20,730 --> 00:16:23,817 (澄美)直君が今 何を考えてるのかなんて— 249 00:16:23,900 --> 00:16:25,985 異能を使わなくても分かるわ 250 00:16:26,069 --> 00:16:27,570 そんなバカな 251 00:16:27,654 --> 00:16:29,572 (澄美)フフフッ フフッ 252 00:16:32,117 --> 00:16:37,163 精神感応の異能持ちは 夢見の巫女になれないんだって 253 00:16:38,623 --> 00:16:40,542 ずっと前に分かってたの 254 00:16:41,751 --> 00:16:46,798 言葉にしてしまったら 本当のことになってしまうみたいで 255 00:16:48,800 --> 00:16:50,176 澄美ちゃん… 256 00:16:51,344 --> 00:16:54,681 ずっと応援してくれていたのに ごめんね 257 00:16:56,099 --> 00:16:58,226 なんで君が謝るんだ 258 00:16:59,018 --> 00:17:04,190 大丈夫 夢見の異能がなくたって 君の夢は かなえられる 259 00:17:05,150 --> 00:17:08,445 これからは 僕が君の代わりに刀になる 260 00:17:09,028 --> 00:17:12,073 鞘じゃなく 君の守り刀に 261 00:17:13,241 --> 00:17:15,201 だから 安心して 262 00:17:15,285 --> 00:17:19,497 君の望む理想の世界を 一緒に探しに行こう 263 00:17:20,749 --> 00:17:22,167 約束よ 264 00:17:22,917 --> 00:17:26,755 (甘水)うん ずっとずっと 約束だ 265 00:17:30,300 --> 00:17:31,509 澄美ちゃん! 266 00:17:31,593 --> 00:17:33,970 僕が君を守ると言っただろう 267 00:17:34,429 --> 00:17:36,806 その約束を こんな形で… 268 00:17:37,348 --> 00:17:39,851 (澄美)これは そういう問題じゃないのよ 269 00:17:39,934 --> 00:17:41,478 分かるでしょう? 270 00:17:41,728 --> 00:17:44,647 私は 家族全員を守りたい 271 00:17:44,731 --> 00:17:48,443 そのためには 斎森家に嫁がなければいけないの 272 00:17:48,526 --> 00:17:52,864 これで 皆がまた笑って暮らせるなら 何だってする 273 00:17:52,947 --> 00:17:56,284 (甘水)僕こそ 君のためなら何だってする! 274 00:17:57,202 --> 00:17:58,995 斎森家を潰してくるよ 275 00:17:59,454 --> 00:18:00,455 ハッ! 276 00:18:01,790 --> 00:18:04,709 直君 ごめんなさい 277 00:18:05,251 --> 00:18:09,214 あなたを こんなふうにしたのは 私の責任ね 278 00:18:10,632 --> 00:18:12,926 いつか話したこと覚えてる? 279 00:18:13,468 --> 00:18:19,182 薄刃家のみんなが お天道様の下を 堂々と歩けるようにしたいって 280 00:18:19,599 --> 00:18:24,062 (甘水)斎森家に行ってしまったら その夢も かなわないじゃないか 281 00:18:24,395 --> 00:18:28,066 (澄美)ううん 直君に この夢をあげるわ 282 00:18:28,858 --> 00:18:31,069 みんなが幸せになる道を 283 00:18:31,152 --> 00:18:35,865 新しい薄刃の在り方を みんなと一緒に探してほしいの 284 00:18:36,908 --> 00:18:40,036 澄美ちゃん 僕と一緒に ここから出よう 285 00:18:40,703 --> 00:18:43,665 君の夢をかなえられる どこか遠くへ 286 00:18:44,040 --> 00:18:46,334 (澄美)そんなことして どうするの? 287 00:18:46,417 --> 00:18:48,294 家族はどうするの? 288 00:18:48,753 --> 00:18:52,298 (甘水)俺には家族なんていない 澄美ちゃんだけだ 289 00:18:53,591 --> 00:18:54,801 直君 290 00:18:54,884 --> 00:18:56,886 薄刃のみんなを守るために— 291 00:18:56,970 --> 00:19:00,306 私は 行かなきゃならないの 292 00:19:04,644 --> 00:19:07,814 (雨の音) 293 00:19:12,277 --> 00:19:14,445 (甘水)澄美ちゃん 澄美ちゃん 294 00:19:14,821 --> 00:19:16,322 澄美ちゃん 295 00:19:16,990 --> 00:19:20,159 どうして どうして僕を置いて… 296 00:19:22,245 --> 00:19:26,499 (使用人)あの… 澄美様のお知り合いの方ですか? 297 00:19:27,166 --> 00:19:30,837 さあさあ 冷えますので 中でお焼香を 298 00:19:33,256 --> 00:19:36,593 (幼い美世の泣き声) 299 00:19:36,885 --> 00:19:38,928 ああ 美世様 300 00:19:39,512 --> 00:19:42,765 まだ幼いのに 本当におかわいそうに 301 00:19:42,849 --> 00:19:45,894 澄美様に会いたいと ずっと泣いていて 302 00:19:46,686 --> 00:19:48,605 あっ 美世… 303 00:19:49,522 --> 00:19:50,773 フフッ… 304 00:19:52,609 --> 00:19:53,860 (使用人)あっ ちょっと 305 00:19:54,402 --> 00:19:57,697 ぜひ 最後のあいさつを していってくださいまし 306 00:19:59,157 --> 00:20:00,491 (甘水)大丈夫 307 00:20:01,075 --> 00:20:03,620 夢の中で いつでも会えますから 308 00:20:07,165 --> 00:20:10,543 (美世)もし 今 お母様が生きていたら— 309 00:20:10,627 --> 00:20:13,379 あの人に何て声をかけるのだろう 310 00:20:13,671 --> 00:20:19,135 愛する人を突然失う悲しみが どれだけ大きいことか 311 00:20:22,764 --> 00:20:24,015 (美世)お母様 312 00:20:24,307 --> 00:20:27,226 私は あの人を 止められるでしょうか 313 00:20:28,061 --> 00:20:33,858 それが お母様の娘である私の 進むべき道なのでしょうか 314 00:20:35,610 --> 00:20:36,819 あ… 315 00:20:36,903 --> 00:20:37,987 あっ 316 00:21:34,669 --> 00:21:36,045 美世 317 00:21:37,380 --> 00:21:40,800 あっ お前 覚醒を… 318 00:21:43,720 --> 00:21:46,764 進むべき道が見えたのだな 319 00:21:46,848 --> 00:21:47,849 (美世)はい 320 00:21:48,182 --> 00:21:53,187 お母様だけが いつも あの人に 救いの手を差し伸べていました 321 00:21:54,230 --> 00:21:57,316 私が あの人を 止めなければいけません 322 00:21:58,151 --> 00:22:01,863 そうか 実にお前らしい答えだ 323 00:22:02,363 --> 00:22:06,117 きっと 澄美も お前の背を押してくれるさ 324 00:22:07,243 --> 00:22:08,369 (美世)はい 325 00:22:10,913 --> 00:22:17,920 ♪~ 326 00:23:31,786 --> 00:23:38,793 ~♪