1 00:00:21,371 --> 00:00:23,471 美世:お母 様? 2 00:00:27,044 --> 00:00:29,046 (澄美)待って! 3 00:00:29,046 --> 00:00:32,549 待ってください 真一様! 違うのです! 4 00:00:32,549 --> 00:00:35,218 (真一)何が違うというのだ 澄美。 5 00:00:35,218 --> 00:00:38,055 (澄美)美世は…。 異能を持たん。 6 00:00:38,055 --> 00:00:41,058 そして その気配すらない。 7 00:00:41,058 --> 00:00:43,894 どうか 美世を見捨てないでください。 8 00:00:43,894 --> 00:00:47,731 (真一)我が家が 異能を持たぬ 凡庸な家であったなら 9 00:00:47,731 --> 00:00:51,431 きっと美世を愛せただろうな。 は…。 10 00:00:53,570 --> 00:00:56,073 ごめんなさい 美世…。 11 00:00:56,073 --> 00:00:59,910 私には 残された時間が少なくて 12 00:00:59,910 --> 00:01:02,579 あなたを守ってあげられない…。 13 00:01:02,579 --> 00:01:05,916 でも きっと大丈夫…。 14 00:01:05,916 --> 00:01:09,216 あなたが もう少し大きくなったら… 15 00:01:11,588 --> 00:01:14,191 は…。 16 00:01:14,191 --> 00:01:16,691 お母様…。 17 00:03:15,679 --> 00:03:17,681 ゆり江さん。 (ゆり江)んっ? 18 00:03:17,681 --> 00:03:20,350 どうしました? 美世様。 19 00:03:20,350 --> 00:03:24,354 あの ゆり江さんに 少し聞きたいことが…。 20 00:03:24,354 --> 00:03:26,356 なんでしょう。 21 00:03:26,356 --> 00:03:28,859 実は… 旦那様に 22 00:03:28,859 --> 00:03:32,529 なにか贈り物をしたいのですが…。 23 00:03:32,529 --> 00:03:34,529 まあ! 24 00:03:36,533 --> 00:03:38,535 あの… 洗い物は…。 25 00:03:38,535 --> 00:03:41,204 今は それどころじゃありません! 26 00:03:41,204 --> 00:03:44,541 坊ちゃんへの贈り物を 考えるほうが大切です。 27 00:03:44,541 --> 00:03:47,711 予算は本当に少なくて…。 28 00:03:47,711 --> 00:03:51,715 旦那様が喜ぶようなものが 買えるかどうか…。 29 00:03:51,715 --> 00:03:54,217 なにも 高価なものを買わなくても 30 00:03:54,217 --> 00:03:56,720 手作りすれば よろしいのですよ。 31 00:03:56,720 --> 00:03:58,722 手作り? はい。 32 00:03:58,722 --> 00:04:01,391 (ゆり江)坊ちゃんが 普段から お使いになられるものは 33 00:04:01,391 --> 00:04:03,393 いかがですか? 34 00:04:03,393 --> 00:04:06,062 美世様が お作りになったものならば 35 00:04:06,062 --> 00:04:08,732 なんだって 喜ばれるはずです。 36 00:04:08,732 --> 00:04:12,736 そう でしょうか…。 ええ。 37 00:04:12,736 --> 00:04:15,171 私が手作り…。 38 00:04:15,171 --> 00:04:22,345 ~ 39 00:04:22,345 --> 00:04:24,848 (ゆり江)すてきな組みひもですね。 40 00:04:24,848 --> 00:04:26,848 きれい…。 41 00:04:31,354 --> 00:04:34,454 私 これにします。 42 00:04:36,526 --> 00:04:40,030 あの 旦那様。 (清霞)なんだ。 43 00:04:40,030 --> 00:04:44,534 今日 少し家を空けても よろしいでしょうか。 44 00:04:44,534 --> 00:04:48,705 どうした。 あの 買いたいものができて…。 45 00:04:48,705 --> 00:04:50,707 (清霞)1人で行くのか? 46 00:04:50,707 --> 00:04:52,709 いえ ゆり江さんと。 47 00:04:52,709 --> 00:04:56,046 後日 私が一緒に行ってもいいが。 48 00:04:56,046 --> 00:04:58,882 あ それは大丈夫です。 49 00:04:58,882 --> 00:05:02,882 そうか…。 気をつけて行ってこい。 50 00:05:04,888 --> 00:05:06,890 知らない人間にはついていくな。 51 00:05:06,890 --> 00:05:08,892 はい。 52 00:05:08,892 --> 00:05:13,392 それと これは出かけるときに 持っていけ。 53 00:05:15,332 --> 00:05:17,834 これは…。 お守りだ。 54 00:05:17,834 --> 00:05:20,170 あ ありがとうございます…。 55 00:05:20,170 --> 00:05:24,174 常に 持ち歩くんだぞ。 あ は はい…。 56 00:05:24,174 --> 00:05:26,176 本当に わかっているのか? 57 00:05:26,176 --> 00:05:28,176 も もちろんです。 58 00:05:30,180 --> 00:05:32,182 ふう…。 59 00:05:32,182 --> 00:05:34,682 いってくる。 いってらっしゃいませ。 60 00:05:37,187 --> 00:05:41,687 《旦那様 お守りだなんて 大げさです》 61 00:05:46,696 --> 00:05:49,696 幸次様 香耶様がいらっしゃいました。 62 00:05:51,701 --> 00:05:54,037 (一志)そんな つまらなそうな顔で行ったら 63 00:05:54,037 --> 00:05:56,206 婚約者が へそを曲げるぞ。 64 00:05:56,206 --> 00:05:58,541 (幸次)兄貴 どうしてここに? 65 00:05:58,541 --> 00:06:00,710 (一志)ククク… お前も 66 00:06:00,710 --> 00:06:03,713 斎森香耶のご機嫌とり 大変だな。 67 00:06:03,713 --> 00:06:05,882 (幸次)別に 好きでやってるわけじゃ…。 68 00:06:05,882 --> 00:06:09,886 相変わらず 偉いねぇ 律儀で素直な幸次くん。 69 00:06:09,886 --> 00:06:13,823 兄さんが遊んでばかりだから 僕が苦労してるんだろ。 70 00:06:13,823 --> 00:06:17,494 (幸次)フラフラしてないで もっと長男らしくしたら…。 71 00:06:17,494 --> 00:06:19,496 んぐ…。 72 00:06:19,496 --> 00:06:21,498 んっ! アッハハハ! 73 00:06:21,498 --> 00:06:25,668 お前は優しすぎて 優しくないんだよね~。 74 00:06:25,668 --> 00:06:28,338 (幸次)んぐ… んぐ! 75 00:06:28,338 --> 00:06:31,674 ぐは… ハァ…。 76 00:06:31,674 --> 00:06:34,174 なんだよ もう…。 77 00:06:38,181 --> 00:06:40,183 すごい…。 78 00:06:40,183 --> 00:06:42,883 (ゆり江)よりどりみどりですねぇ。 79 00:06:47,190 --> 00:06:50,527 《旦那様に似合う色は どれかしら》 80 00:06:50,527 --> 00:06:52,727 あ…。 81 00:07:01,704 --> 00:07:03,706 似合いそう…。 82 00:07:03,706 --> 00:07:06,209 ウフフ…。 83 00:07:06,209 --> 00:07:08,211 ありがとうございました。 84 00:07:08,211 --> 00:07:11,548 いい色が見つかって 本当によかったですね。 85 00:07:11,548 --> 00:07:15,248 はい 今から編むのが楽しみです。 86 00:07:18,488 --> 00:07:21,157 あ そういえば! んっ? 87 00:07:21,157 --> 00:07:23,326 お塩が切れていたのでした。 88 00:07:23,326 --> 00:07:25,328 私が行きましょうか? 89 00:07:25,328 --> 00:07:28,665 いえいえ これは ゆり江の仕事でございます。 90 00:07:28,665 --> 00:07:32,365 美世様 ここで少々お待ちくださいな。 91 00:07:42,679 --> 00:07:45,348 (香耶)あら お姉様じゃない? 92 00:07:45,348 --> 00:07:47,448 は…。 93 00:07:50,186 --> 00:07:52,856 か 香耶…。 94 00:07:52,856 --> 00:07:56,356 (香耶)お久しぶりね 美世お姉様。 95 00:08:02,365 --> 00:08:05,665 お待ちしておりました 久堂殿。 96 00:08:07,871 --> 00:08:11,541 突然のことにも関わらず 歓迎 痛み入る。 97 00:08:11,541 --> 00:08:13,977 (香乃子)お忙しい中 久堂様に 98 00:08:13,977 --> 00:08:17,147 足を運んでいただけて 光栄に思いますわ。 99 00:08:17,147 --> 00:08:19,816 ウフ…。 して本日は 100 00:08:19,816 --> 00:08:21,985 どのようなご用件でしょう。 101 00:08:21,985 --> 00:08:25,155 あなたの娘の 美世のことだ。 102 00:08:25,155 --> 00:08:27,991 美世… あの娘が何か? 103 00:08:27,991 --> 00:08:30,994 私は 彼女と正式に婚約し 104 00:08:30,994 --> 00:08:33,663 ゆくゆくは 結婚しようと考えている。 105 00:08:33,663 --> 00:08:37,500 (香乃子/真一)えっ! そう ですか…。 106 00:08:37,500 --> 00:08:41,838 ついては 我が家と こちらの家との関係を 107 00:08:41,838 --> 00:08:44,674 はっきりさせたほうが いいと考える。 108 00:08:44,674 --> 00:08:47,343 関係 と申しますと? 109 00:08:47,343 --> 00:08:51,181 本来なら 我々のような 立場の人間の結婚は 110 00:08:51,181 --> 00:08:54,184 相応の利害関係によって成立する。 111 00:08:54,184 --> 00:08:58,354 だが私は この結婚であなた方へ 112 00:08:58,354 --> 00:09:01,691 なんらかの還元をすることに 少々 抵抗がある。 113 00:09:01,691 --> 00:09:05,361 それは…。 わからないか? 114 00:09:05,361 --> 00:09:08,031 あなた方が 美世に何をしたか。 115 00:09:08,031 --> 00:09:11,868 こちらは ほぼすべて知っている。 116 00:09:11,868 --> 00:09:15,138 あらあら お姉様が 生きてらっしゃるなんて 117 00:09:15,138 --> 00:09:17,140 意外だわ~。 118 00:09:17,140 --> 00:09:20,143 ああ でも… 変わらず 119 00:09:20,143 --> 00:09:22,979 そんなみっともない格好で うろついているのだから 120 00:09:22,979 --> 00:09:25,815 久堂様には 捨てられてしまったのね? 121 00:09:25,815 --> 00:09:29,819 ウフフ… かわいそうなお姉様! 122 00:09:29,819 --> 00:09:34,824 そ んな ことは…。 123 00:09:34,824 --> 00:09:37,327 香耶 やめろよ…。 124 00:09:37,327 --> 00:09:39,829 まあ しかたないわよ。 125 00:09:39,829 --> 00:09:41,831 なあんにもできないお姉様が 126 00:09:41,831 --> 00:09:44,667 久堂様と釣り合うわけがないもの。 127 00:09:44,667 --> 00:09:47,170 (香耶)追い出されて しまったのだとしても 128 00:09:47,170 --> 00:09:49,505 当然の成り行きね。 129 00:09:49,505 --> 00:09:52,508 命があるだけ儲けものかしら。 130 00:09:52,508 --> 00:09:55,345 もういいよ 行こう香耶。 131 00:09:55,345 --> 00:09:57,513 幸次さんは 黙ってて。 132 00:09:57,513 --> 00:10:01,351 きっともう死んだほうがまし と 思うような 133 00:10:01,351 --> 00:10:03,353 目に遭ってしまったのね? 134 00:10:03,353 --> 00:10:06,522 私には 想像もつかないけれど。 135 00:10:06,522 --> 00:10:10,860 結納金を渡してもいいが 条件がある。 136 00:10:10,860 --> 00:10:15,031 美世に面と向かって 心から謝罪しろ。 137 00:10:15,031 --> 00:10:17,700 え… 謝罪!? 138 00:10:17,700 --> 00:10:20,203 したくないなら 無理にとは言わない。 139 00:10:20,203 --> 00:10:22,503 これきり 縁を切るだけだ。 140 00:10:24,874 --> 00:10:27,377 お金に困っているなら 言ってちょうだい。 141 00:10:27,377 --> 00:10:31,047 地べたに はいつくばって 必死にお願いするなら 142 00:10:31,047 --> 00:10:33,247 考えないでも ないわよ。 143 00:10:35,385 --> 00:10:38,221 懐かしいわね そのだんまり。 144 00:10:38,221 --> 00:10:42,058 (香耶)どこに行っても 変わらない お姉様! 145 00:10:42,058 --> 00:10:46,062 も 申し訳… ありませ…。 146 00:10:46,062 --> 00:10:49,565 (ゆり江)美世様 お待たせいたしました。 147 00:10:49,565 --> 00:10:52,735 美世様の お知り合いの方々ですか? 148 00:10:52,735 --> 00:10:54,737 こんにちは。 149 00:10:54,737 --> 00:10:57,740 私 斎森香耶と申します。 150 00:10:57,740 --> 00:11:00,410 いつも姉が お世話になっております。 151 00:11:00,410 --> 00:11:04,580 あなたは お姉様の同僚の方かしら? 152 00:11:04,580 --> 00:11:06,582 わたくしのようなものが 153 00:11:06,582 --> 00:11:09,085 美世様の同僚などと とんでもない! 154 00:11:09,085 --> 00:11:14,357 美世様は 久堂清霞様の 奥方となられるお方ですから。 155 00:11:14,357 --> 00:11:17,193 奥方 ですって…。 156 00:11:17,193 --> 00:11:19,862 ええ 申し遅れました。 157 00:11:19,862 --> 00:11:22,198 わたくし ゆり江と申します。 158 00:11:22,198 --> 00:11:25,368 美世様に仕える女中でございます。 159 00:11:25,368 --> 00:11:27,370 な…。 160 00:11:27,370 --> 00:11:30,873 あ あら 久堂様はお優しいのか 161 00:11:30,873 --> 00:11:33,042 奇特な方なのか…。 162 00:11:33,042 --> 00:11:36,379 てっきり 捨てられたとばかり 思っていたわ。 163 00:11:36,379 --> 00:11:40,383 (香耶)巷の評判は あてになりませんわねぇ。 164 00:11:40,383 --> 00:11:44,220 では わたくしどもは 次の用事がございますので 165 00:11:44,220 --> 00:11:46,222 そろそろ失礼いたします。 166 00:11:46,222 --> 00:11:50,393 美世様 帰りましょう。 167 00:11:50,393 --> 00:11:52,493 ん…。 168 00:11:55,064 --> 00:11:59,402 (真一)謝罪は… 少し考えさせてほしい。 169 00:11:59,402 --> 00:12:01,404 了解した。 170 00:12:01,404 --> 00:12:03,904 だが 長くは待てない。 171 00:12:06,242 --> 00:12:10,079 (ゆり江)美世様 すぐにお茶をお入れしますね。 172 00:12:10,079 --> 00:12:13,249 いえ 私は大丈夫です。 173 00:12:13,249 --> 00:12:16,185 美世様? 174 00:12:16,185 --> 00:12:19,355 今日は付き合ってくださって ありがとうございました。 175 00:12:19,355 --> 00:12:22,855 ゆり江さんも もう休んでください。 176 00:12:30,366 --> 00:12:35,666 《嫌い… こんな私なんて 大嫌い…》 177 00:12:38,541 --> 00:12:42,044 お姉様のような人が妻で 満足なさるっていうの? 178 00:12:42,044 --> 00:12:44,444 久堂様も おかしな方ね。 179 00:12:48,050 --> 00:12:50,450 ん…。 《お客様かしら?》 180 00:12:55,725 --> 00:12:57,727 わあ…。 181 00:12:57,727 --> 00:13:00,427 《香耶:きれいな 人…》 182 00:13:04,400 --> 00:13:06,736 ただいま。 183 00:13:06,736 --> 00:13:09,739 おかえりなさいませ…。 184 00:13:09,739 --> 00:13:12,241 ん… どうかしたか? 185 00:13:12,241 --> 00:13:16,041 いえ 特には何もございません。 186 00:13:24,020 --> 00:13:28,191 斎森家のお嬢様を前にした 美世様のご様子 187 00:13:28,191 --> 00:13:31,360 とてもお辛そうで いらっしゃいました…。 188 00:13:31,360 --> 00:13:34,197 ん…。 帰ってきてからは 189 00:13:34,197 --> 00:13:37,033 すっかり ふさぎこんでしまわれて…。 190 00:13:37,033 --> 00:13:39,035 申し訳ありません。 191 00:13:39,035 --> 00:13:41,204 ゆり江がついていながら…。 192 00:13:41,204 --> 00:13:43,539 そうか…。 193 00:13:43,539 --> 00:13:50,046 ~ 194 00:13:50,046 --> 00:13:52,446 私だ 少しいいか? 195 00:13:55,218 --> 00:13:57,720 1つだけ言っておくが 196 00:13:57,720 --> 00:14:00,556 お前が悩み 抱え込んでいるものは 197 00:14:00,556 --> 00:14:02,725 そのうち気にせずともよくなる。 198 00:14:02,725 --> 00:14:06,062 だから あまり深刻に考えるな。 199 00:14:06,062 --> 00:14:09,232 私に 何か言いたいことができたら 200 00:14:09,232 --> 00:14:11,232 いつでも聞いてやる。 201 00:14:15,338 --> 00:14:18,438 申し訳 ありません…。 202 00:14:24,847 --> 00:14:28,518 どうしたら 自信を 持てるようになるだろうか。 203 00:14:28,518 --> 00:14:31,354 (ゆり江)そんなことは 決まっています。 204 00:14:31,354 --> 00:14:36,025 坊ちゃん 女は愛されて 自信をつけるのですよ。 205 00:14:36,025 --> 00:14:38,194 愛か…。 206 00:14:38,194 --> 00:14:41,197 (ゆり江)難しく考える必要は ございません。 207 00:14:41,197 --> 00:14:45,535 坊ちゃんが 美世様を 大切に思っているということを 208 00:14:45,535 --> 00:14:48,871 ちゃんと お伝えになればよいのです。 209 00:14:48,871 --> 00:14:53,209 誠実に 真心を込めて向き合えば 210 00:14:53,209 --> 00:14:56,009 その気持ちは必ず伝わります。 211 00:15:00,550 --> 00:15:03,719 組みひも 編んではみたものの 212 00:15:03,719 --> 00:15:07,919 とてもじゃないけれど 旦那様には 渡せない…。 213 00:15:09,892 --> 00:15:12,895 (ゆり江)美世様 少しよろしいですか? 214 00:15:12,895 --> 00:15:15,498 はい どうぞ。 215 00:15:15,498 --> 00:15:18,498 (ゆり江)美世様に お客様がお見えですよ。 216 00:15:24,840 --> 00:15:26,842 は…。 217 00:15:26,842 --> 00:15:28,844 (花)お久しぶりでございます。 218 00:15:28,844 --> 00:15:30,846 美世お嬢様。 219 00:15:30,846 --> 00:15:33,146 花…。 220 00:15:36,686 --> 00:15:39,021 お元気そうで なによりです。 221 00:15:39,021 --> 00:15:43,359 花も… 変わりないようで よかった…。 222 00:15:43,359 --> 00:15:47,029 (花)私 結婚したんです。 え…。 223 00:15:47,029 --> 00:15:49,532 今では 子どもも生まれて 224 00:15:49,532 --> 00:15:52,932 ささやかながら 幸せに生きています。 225 00:15:54,870 --> 00:15:56,870 よかった…。 226 00:15:59,542 --> 00:16:02,878 私はずっと お嬢様が幸せそうに 227 00:16:02,878 --> 00:16:05,178 笑ってらっしゃるところが 見たかった…。 228 00:16:08,050 --> 00:16:10,052 (花)あの日を境に 229 00:16:10,052 --> 00:16:13,222 美世様のおそばに いられなくなってからは 230 00:16:13,222 --> 00:16:15,922 実家に戻っておりました。 231 00:16:21,664 --> 00:16:24,864 (花)お嬢様は今 お幸せですか? 232 00:16:27,336 --> 00:16:31,173 幸せだなんて… だって…。 233 00:16:31,173 --> 00:16:34,176 私には異能が…。 234 00:16:34,176 --> 00:16:37,346 見鬼の才でさえも…。 235 00:16:37,346 --> 00:16:41,684 だから 旦那様の妻になんて 236 00:16:41,684 --> 00:16:45,884 幸せにだなんて… ふさわしくないのよ! 237 00:16:47,857 --> 00:16:50,526 お嬢様は私が どうやってここに来たのか 238 00:16:50,526 --> 00:16:53,426 おわかりになりますか? えっ? 239 00:16:55,364 --> 00:16:57,533 初めてお手紙をいただいた時は 240 00:16:57,533 --> 00:16:59,702 何事かと思いました。 241 00:16:59,702 --> 00:17:01,902 雲の上の方ですから…。 242 00:17:03,873 --> 00:17:07,473 美世様 久堂様はよいお方ですね。 243 00:17:12,048 --> 00:17:15,151 旦那様… どうして…。 244 00:17:15,151 --> 00:17:19,321 旦那様は全部知っていて…。 245 00:17:19,321 --> 00:17:23,826 《私には 香耶と違って見鬼の才も 246 00:17:23,826 --> 00:17:28,831 異能もないから 価値がないと思ってた…。 247 00:17:28,831 --> 00:17:31,000 旦那様に打ち明けて 248 00:17:31,000 --> 00:17:34,670 この幸せを 失ってしまうのが怖かった…。 249 00:17:34,670 --> 00:17:37,173 真実を知られたら 250 00:17:37,173 --> 00:17:40,009 絶対に私は捨てられるんだって…。 251 00:17:40,009 --> 00:17:42,209 幸せは消えるんだって…》 252 00:17:44,346 --> 00:17:48,146 私… 1人で決めつけていたわ。 253 00:17:50,186 --> 00:17:54,190 お嬢様 久堂様は 事情を知ったうえで 254 00:17:54,190 --> 00:17:58,694 美世様のために お手紙をお書きになったのです。 255 00:17:58,694 --> 00:18:02,698 (花)ほんの少し 勇気を出すだけでいいのです。 256 00:18:02,698 --> 00:18:06,035 大丈夫です お嬢様なら。 257 00:18:06,035 --> 00:18:08,871 ありがとう 花…。 258 00:18:08,871 --> 00:18:13,171 私 頑張ってみるわ。 259 00:18:16,979 --> 00:18:20,179 ハァハァ… 旦那様! 260 00:18:22,985 --> 00:18:26,822 どうした いきなり…。 旦那様…。 261 00:18:26,822 --> 00:18:29,992 はぁ… 私 ずっと 262 00:18:29,992 --> 00:18:32,828 旦那様に言えていなかったことが ありました…。 263 00:18:32,828 --> 00:18:36,165 わ 私には 264 00:18:36,165 --> 00:18:41,837 異能が… 見鬼の才がありません。 265 00:18:41,837 --> 00:18:45,841 実家では ずっと使用人として 働いていました。 266 00:18:45,841 --> 00:18:50,012 名家の娘らしいことは 何一つ できません。 267 00:18:50,012 --> 00:18:53,682 私は あさましい気持ちから 268 00:18:53,682 --> 00:18:55,882 このことを わざと黙っていました。 269 00:18:58,020 --> 00:19:00,022 死ねとおっしゃるなら 死にます。 270 00:19:00,022 --> 00:19:03,192 出て行けとおっしゃるなら 出て行きます。 271 00:19:03,192 --> 00:19:05,192 今すぐにでも…。 272 00:19:08,531 --> 00:19:11,200 街に一緒に 出かけてくださったことや 273 00:19:11,200 --> 00:19:13,702 くしをくださったこと 274 00:19:13,702 --> 00:19:16,402 お礼を言いたいことが たくさん あります。 275 00:19:18,307 --> 00:19:22,144 感謝の気持ちを込めて 私が作りました。 276 00:19:22,144 --> 00:19:24,146 不要でしたら 捨てるなり 277 00:19:24,146 --> 00:19:26,446 燃やすなりしていただいて かまいません。 278 00:19:29,318 --> 00:19:33,155 私が話さなければならないことは これで すべてです。 279 00:19:33,155 --> 00:19:36,955 旦那様のご判断を 聞かせてくださいませんか…。 280 00:19:41,831 --> 00:19:43,831 いつまで そうしているつもりだ。 281 00:19:48,170 --> 00:19:50,506 お前に出て行かれては 困る。 282 00:19:50,506 --> 00:19:53,008 へ…。 もう少ししたら 283 00:19:53,008 --> 00:19:55,408 正式に 婚約しようと 思っているのだから。 284 00:19:57,346 --> 00:20:01,183 お前は嫌か? 私とここで暮らすのは。 285 00:20:01,183 --> 00:20:06,355 私… 私 ここにいたいです。 286 00:20:06,355 --> 00:20:09,692 旦那様が許してくださるなら…。 287 00:20:09,692 --> 00:20:11,694 許すもなにも 288 00:20:11,694 --> 00:20:16,031 私が お前に ここにいてほしいんだ。 289 00:20:16,031 --> 00:20:18,231 ほかの誰でもなく。 290 00:20:23,539 --> 00:20:26,041 だ 旦那様…。 291 00:20:26,041 --> 00:20:28,377 あ… すまん。 292 00:20:28,377 --> 00:20:30,977 いえ そんな…。 293 00:20:36,051 --> 00:20:38,053 きれいな色だ。 294 00:20:38,053 --> 00:20:41,891 美世 これで 私の髪を結ってくれるか? 295 00:20:41,891 --> 00:20:44,059 はい。 296 00:20:44,059 --> 00:20:52,568 ~ 297 00:20:52,568 --> 00:20:54,568 できました。 298 00:20:56,572 --> 00:20:59,472 ありがとう 大事に使わせてもらう。 299 00:21:05,080 --> 00:21:08,918 花 本当に 本当にありがとう。 300 00:21:08,918 --> 00:21:11,754 私 あなたに会えなかったら 301 00:21:11,754 --> 00:21:17,026 あなたの言葉がなかったら まだ部屋に こもったままだった。 302 00:21:17,026 --> 00:21:19,695 お役に立てて 光栄です。 303 00:21:19,695 --> 00:21:23,495 私も お話しできてよかった。 では…。 304 00:21:25,534 --> 00:21:28,537 五道 頼んだぞ。 (五道)了解です。 305 00:21:28,537 --> 00:21:32,541 久堂様 本日は ありがとうございました。 306 00:21:32,541 --> 00:21:35,441 (花)美世様も どうかお幸せに。 307 00:21:44,720 --> 00:21:46,722 そんな顔をするな。 308 00:21:46,722 --> 00:21:48,724 これからは いつでも会える。 309 00:21:48,724 --> 00:21:52,227 旦那様… ありがとうございます。 310 00:21:52,227 --> 00:21:54,427 気にするな。 311 00:22:11,747 --> 00:22:15,351 (実)くっ! 久堂とうまくいってるだと! 312 00:22:15,351 --> 00:22:20,189 美世を手に入れるためには 早急に手を打たねば…。 313 00:22:20,189 --> 00:22:22,889 だが どうしたものか…。 314 00:22:25,027 --> 00:22:27,029 待てよ…。 315 00:22:27,029 --> 00:22:29,531 あの娘なら 316 00:22:29,531 --> 00:22:32,431 うまく踊ってくれそうだ。