1 00:00:11,511 --> 00:00:14,848 (清霞)少しは慣れたか? (美世)はい? 2 00:00:14,848 --> 00:00:17,017 (清霞)日中は 何をして過ごしている? 3 00:00:17,017 --> 00:00:20,354 家事だけでは 時間を持て余すだろう。 4 00:00:20,354 --> 00:00:22,356 えっと…。 5 00:00:22,356 --> 00:00:25,359 ゆり江さんから 雑誌を借りて読んだり⇒ 6 00:00:25,359 --> 00:00:27,527 裁縫をしたりしています。 7 00:00:27,527 --> 00:00:31,865 実は 今度の休日に 出かけようかと思っている。 8 00:00:31,865 --> 00:00:34,868 わかりました。 昼食と夕食⇒ 9 00:00:34,868 --> 00:00:37,371 お食事のご用意は いかがしましょう? 10 00:00:37,371 --> 00:00:41,375 お前も行くんだ 一緒に。 へっ? 11 00:00:41,375 --> 00:00:44,378 ここへ来てから 一度も街に行ってないだろう。 12 00:00:44,378 --> 00:00:46,713 はい…。 13 00:00:46,713 --> 00:00:48,715 行きたいと思わないか? 14 00:00:48,715 --> 00:00:51,051 えっと…。 なんだ? 15 00:00:51,051 --> 00:00:53,220 私 行けません。 16 00:00:53,220 --> 00:00:55,222 用事もないですし⇒ 17 00:00:55,222 --> 00:00:57,891 ご迷惑を おかけしてしまうのでは…。 18 00:00:57,891 --> 00:01:02,663 はぁ… 迷惑ではないし 用事などなくてもいい。 19 00:01:02,663 --> 00:01:05,666 で でも お邪魔では…。 20 00:01:05,666 --> 00:01:07,668 まったく邪魔ではない。 21 00:01:07,668 --> 00:01:10,837 振り袖は ここへ来た日のものと 同じでいい。 22 00:01:10,837 --> 00:01:13,674 ほかに心配ごとはあるか? 23 00:01:13,674 --> 00:01:15,676 いえ…。 24 00:01:15,676 --> 00:01:19,179 では そのつもりで ごちそうさま。 25 00:01:24,351 --> 00:01:28,555 あ 旦那様…。 (ふすまの開閉音) 26 00:01:34,861 --> 00:01:36,863 < このときの私は⇒ 27 00:01:36,863 --> 00:01:41,034 旦那様のお考えなど つゆほども わかっておらず⇒ 28 00:01:41,034 --> 00:01:46,139 初めてのデエトは 突然決まったのでした> 29 00:03:39,019 --> 00:03:41,021 あっ…。 30 00:03:43,857 --> 00:03:46,526 (ゆり江)美世様 入ってもよろしいですか。 31 00:03:46,526 --> 00:03:48,528 ど どうぞ。 32 00:03:53,033 --> 00:03:56,203 (ゆり江)お支度のほうは いかがですか? 美世様。 33 00:03:56,203 --> 00:03:58,205 は はい…。 34 00:03:58,205 --> 00:04:02,109 こちらの鏡 遠慮なく お使いになってくださいね。 35 00:04:08,315 --> 00:04:10,317 《なんて不釣り合いなんだろう》 36 00:04:12,319 --> 00:04:14,321 (ゆり江)美世様。 あ…。 37 00:04:14,321 --> 00:04:16,823 お化粧はされませんか? 38 00:04:16,823 --> 00:04:18,825 ええと 私…。 39 00:04:18,825 --> 00:04:20,994 あまり お化粧したことがなくて。 40 00:04:20,994 --> 00:04:23,997 それなら ゆり江にお任せくださいな。 41 00:04:23,997 --> 00:04:28,835 で でも私 お化粧道具を 持っていないんです…。 42 00:04:28,835 --> 00:04:32,139 大丈夫ですよ ほら。 えっ? 43 00:04:34,174 --> 00:04:36,376 お道具は こちらにありますからね。 44 00:04:38,345 --> 00:04:40,347 すてき…。 45 00:04:40,347 --> 00:04:42,516 (ゆり江)ハイカラなものは ありませんけれど⇒ 46 00:04:42,516 --> 00:04:47,020 これなんか きっと美世様に お似合いになりますよ。 47 00:04:47,020 --> 00:04:49,022 は…。 48 00:04:49,022 --> 00:04:53,026 (ゆり江)では おしろいを 塗っていきますから⇒ 49 00:04:53,026 --> 00:04:55,862 少し目を つぶっていてくださいますか。 50 00:04:55,862 --> 00:05:17,984 ♪~ 51 00:05:17,984 --> 00:05:20,987 (ゆり江)さぁ できましたよ。 52 00:05:24,491 --> 00:05:26,827 わ…。 (ゆり江)ウフフ…。 53 00:05:26,827 --> 00:05:29,329 こんなに すてきな美世様を見たら⇒ 54 00:05:29,329 --> 00:05:32,332 坊ちゃんは どんな顔をなさるんでしょうね。 55 00:05:32,332 --> 00:05:35,502 あ…。 そろそろ支度は整ったか? 56 00:05:35,502 --> 00:05:38,505 は… ただいま参ります! 57 00:05:41,508 --> 00:05:43,844 お お待たせいたしました。 58 00:05:43,844 --> 00:05:46,046 ん…。 59 00:05:51,017 --> 00:05:53,019 あ…。 60 00:05:55,021 --> 00:05:59,025 旦那様? あ いや… 待ってはいない。 61 00:05:59,025 --> 00:06:00,961 急かして悪かったな。 62 00:06:00,961 --> 00:06:04,130 いえ…。 行こうか。 63 00:06:04,130 --> 00:06:06,333 はい。 64 00:06:08,468 --> 00:06:11,805 あの 今日は どちらへ行かれるのですか? 65 00:06:11,805 --> 00:06:14,140 ああ 言っていなかったか。 66 00:06:14,140 --> 00:06:17,310 まず私の職場へ行く。 えっ? 67 00:06:17,310 --> 00:06:19,646 そんなに緊張しなくていい。 68 00:06:19,646 --> 00:06:22,315 街に行く前に 車を置きに行くだけだ。 69 00:06:22,315 --> 00:06:24,618 そ そうですか…。 70 00:06:40,667 --> 00:06:43,837 《ここが旦那様の職場…》 71 00:06:43,837 --> 00:06:45,839 (ドアを閉める音) 72 00:06:47,841 --> 00:06:50,010 では 行くか。 はい。 73 00:06:50,010 --> 00:06:53,013 (五道)あれ~? あ…。 74 00:06:53,013 --> 00:06:56,116 五道…。 (五道)隊長じゃないですか。 75 00:06:58,184 --> 00:07:00,954 今日って 非番じゃなかったでしたっけ。 76 00:07:00,954 --> 00:07:04,124 ああ 車を置きに来ただけだ。 77 00:07:04,124 --> 00:07:06,126 な~んだ あ…。 78 00:07:06,126 --> 00:07:08,128 んっ ん~? 79 00:07:08,128 --> 00:07:12,465 あ…。 で こちらのお方は? 80 00:07:12,465 --> 00:07:15,468 私の連れだ 詮索するな。 81 00:07:15,468 --> 00:07:18,805 おお~! 隊長の連れとは また珍しい! 82 00:07:18,805 --> 00:07:22,142 (五道)そして これまたなんとも美しい! 83 00:07:22,142 --> 00:07:24,144 おい。 あっ? 84 00:07:24,144 --> 00:07:27,480 詮索するなと 聞こえなかったのか? 85 00:07:27,480 --> 00:07:29,816 おっと 失敬失敬。 86 00:07:29,816 --> 00:07:33,820 こんなところで油を売ってないで 早く持ち場へ戻れ。 87 00:07:33,820 --> 00:07:36,122 はっ! それではお疲れさまです! 88 00:07:42,162 --> 00:07:44,998 はぁ まったく…。 89 00:07:44,998 --> 00:07:49,336 あれは一応 私の側近で五道という。 90 00:07:49,336 --> 00:07:52,339 ああ見えて 異能者としては できるほうだ。 91 00:07:52,339 --> 00:07:54,841 不本意だがな。 92 00:07:59,179 --> 00:08:01,948 さて どこか行きたいところはあるか? 93 00:08:01,948 --> 00:08:03,950 えっ? 94 00:08:03,950 --> 00:08:06,786 買いたいものや 欲しいものはないのか? 95 00:08:06,786 --> 00:08:10,457 は はい… 特には…。 96 00:08:10,457 --> 00:08:12,792 《どうしよう…。 97 00:08:12,792 --> 00:08:16,463 欲しいものなんて 全然 思いつかない…》 98 00:08:16,463 --> 00:08:18,798 ふん… そうか…。 99 00:08:18,798 --> 00:08:22,135 では 私の買い物に 付き合ってもらおう。 100 00:08:22,135 --> 00:08:24,471 はい…。 101 00:08:24,471 --> 00:08:35,148 ♪~ 102 00:08:35,148 --> 00:08:37,317 楽しいか? は…。 103 00:08:37,317 --> 00:08:39,486 も 申し訳ありません! 104 00:08:39,486 --> 00:08:42,489 私ったら すっかり夢中に…。 105 00:08:42,489 --> 00:08:44,491 気にすることはない。 106 00:08:44,491 --> 00:08:46,659 好きなだけ景色を楽しむといい。 107 00:08:46,659 --> 00:08:50,163 私も 誰も それをとがめたりはしない。 108 00:08:50,163 --> 00:08:52,365 でも…。 109 00:08:54,334 --> 00:08:58,338 あ…。 私への迷惑を考える必要はない。 110 00:08:58,338 --> 00:09:02,609 お前を誘ったのは ほかでもない 私だ。 111 00:09:02,609 --> 00:09:04,778 は…。 いいな。 112 00:09:04,778 --> 00:09:07,580 は はい…。 113 00:09:10,450 --> 00:09:12,619 よそ見をして はぐれるなよ。 114 00:09:12,619 --> 00:09:15,288 き 気をつけます! 115 00:09:15,288 --> 00:09:17,290 よろしい。 116 00:09:19,459 --> 00:09:22,562 《この人のどこが 冷酷無慈悲なのだろう…》 117 00:09:25,465 --> 00:09:27,467 《こんなにお優しいのに…》 118 00:09:29,636 --> 00:09:33,306 (実)話が違うだろう! (真一)話 とは? 119 00:09:33,306 --> 00:09:36,810 (実)とぼけるな なぜ美世を久堂家にやった。 120 00:09:36,810 --> 00:09:39,145 うちの長男にと頼んだはずだが。 121 00:09:39,145 --> 00:09:41,314 (真一)ああ そのことか。 122 00:09:41,314 --> 00:09:43,316 くっ うぅ~。 123 00:09:43,316 --> 00:09:47,320 ちょうど 久堂家からも 縁談を申し込まれていてな⇒ 124 00:09:47,320 --> 00:09:49,489 断るわけにもいかんだろう。 125 00:09:49,489 --> 00:09:52,992 美世は あの薄刃家の娘を 母に持つのだぞ。 126 00:09:52,992 --> 00:09:56,329 だが あれは異能を継がなかった。 127 00:09:56,329 --> 00:09:58,665 だとしても 美世の子が⇒ 128 00:09:58,665 --> 00:10:01,167 薄刃の異能を 継がないとも限らない。 129 00:10:01,167 --> 00:10:06,506 はぁ… そうまでして 薄刃の力が欲しいのか フンッ。 130 00:10:06,506 --> 00:10:10,510 薄刃の異能は 異能者の中でも特別なものだぞ。 131 00:10:10,510 --> 00:10:12,679 これ以上 久堂家が強くなれば⇒ 132 00:10:12,679 --> 00:10:15,515 我々の立場とて 危ういというのに! 133 00:10:15,515 --> 00:10:18,184 美世に異能がないと知れば⇒ 134 00:10:18,184 --> 00:10:20,687 どうせ久堂は すぐに捨てるのだ。 135 00:10:20,687 --> 00:10:24,357 そうなった暁には そちらで嫁に迎えればいい。 136 00:10:24,357 --> 00:10:28,027 チッ。 (真一)拾ってもらえるとなれば⇒ 137 00:10:28,027 --> 00:10:30,697 美世も泣いて喜ぶことだろう。 138 00:10:30,697 --> 00:10:34,033 《いくら下の娘がかわいくとも⇒ 139 00:10:34,033 --> 00:10:38,037 金の卵を産むかもしれない美世を わざわざ放り出すなど⇒ 140 00:10:38,037 --> 00:10:41,040 正気の沙汰ではない》 141 00:10:41,040 --> 00:10:44,377 では 斎森家は今後一切⇒ 142 00:10:44,377 --> 00:10:47,213 美世の処遇に 口出ししないということでいいか。 143 00:10:47,213 --> 00:10:50,383 ああ 捨てたも同然の娘だ。 144 00:10:50,383 --> 00:10:52,385 どこでどうしようが⇒ 145 00:10:52,385 --> 00:10:55,555 生きていようが死んでいようが 興味はない。 146 00:10:55,555 --> 00:10:58,892 フッ そうか 了解した。 147 00:10:58,892 --> 00:11:03,830 《斎森美世を手に入れるのは 我が辰石家だ。 148 00:11:03,830 --> 00:11:06,332 久堂家などに奪われてたまるか》 149 00:11:11,671 --> 00:11:13,673 (香耶)ねぇ。 は はい。 150 00:11:13,673 --> 00:11:16,676 お父様たちは 何をお話しになっているの? 151 00:11:16,676 --> 00:11:21,181 詳しくは存じませんが 美世様についてのようで。 152 00:11:21,181 --> 00:11:24,851 はあ? どうして お姉様の名前が出てくるのよ! 153 00:11:24,851 --> 00:11:27,187 も 申し訳ございません! 154 00:11:27,187 --> 00:11:30,857 (幸次)香耶 そんなに大きな声 出すものじゃないよ。 155 00:11:30,857 --> 00:11:35,028 幸次さん 私にお説教するの? あ…。 156 00:11:35,028 --> 00:11:37,530 お父様も 辰石のおじさまも⇒ 157 00:11:37,530 --> 00:11:41,534 今さら お姉様について 何を話すことがあるっていうの? 158 00:11:41,534 --> 00:11:43,870 まぁ そう言わずに…。 159 00:11:43,870 --> 00:11:47,207 そうだ 香耶 せっかく天気もいいし⇒ 160 00:11:47,207 --> 00:11:49,208 買い物にでも行かないかい。 161 00:11:49,208 --> 00:11:51,211 (幸次)先週 開店したっていう⇒ 162 00:11:51,211 --> 00:11:53,546 デパートメントに 行きたがっていただろう。 163 00:11:53,546 --> 00:11:56,216 フン… まぁいいわ。 164 00:11:56,216 --> 00:11:58,384 どうせ やることもないし 行きましょう。 165 00:11:58,384 --> 00:12:01,988 仲道に また新しい店ができたんだ。 166 00:12:01,988 --> 00:12:04,157 店の中も…。 《香耶:幸次さんはきっと⇒ 167 00:12:04,157 --> 00:12:06,492 今だって お姉様を想ってるんでしょ。 168 00:12:06,492 --> 00:12:08,494 今ごろ 久堂家で⇒ 169 00:12:08,494 --> 00:12:10,997 野垂れ死んでるかもしれない っていうのに…》 170 00:12:10,997 --> 00:12:14,601 ああ… ほんっとに おもしろくないわ。 171 00:12:20,506 --> 00:12:22,508 ここは すずしま屋といって⇒ 172 00:12:22,508 --> 00:12:25,845 久堂家が 昔から ひいきにしている店だ。 173 00:12:25,845 --> 00:12:29,015 帝のお召し物を 仕立てることもあるらしい。 174 00:12:29,015 --> 00:12:33,019 す すごいお店なのですね…。 175 00:12:33,019 --> 00:12:35,688 (桂子)いらっしゃいませ 久堂様。 176 00:12:35,688 --> 00:12:37,690 今日は世話になる。 177 00:12:44,030 --> 00:12:48,034 事前にご連絡いただいたお品 条件に合う物を⇒ 178 00:12:48,034 --> 00:12:51,204 すでに何点か 選ばせていただいておりますよ。 179 00:12:51,204 --> 00:12:54,540 奥へどうぞ。 ああ。 180 00:12:54,540 --> 00:12:59,212 ウフフ… 久堂様もようやっと ですわねぇ。 181 00:12:59,212 --> 00:13:01,648 別に そういうことでは…。 182 00:13:01,648 --> 00:13:04,317 恥ずかしがらなくても よろしいんですよ。 183 00:13:04,317 --> 00:13:09,155 久堂様が女性を連れてくるなんて 初めてじゃありませんか。 184 00:13:09,155 --> 00:13:12,659 《まぁ それはそうなのだが…》 185 00:13:12,659 --> 00:13:15,161 ((ゆり江:坊ちゃん ご存じですか? 186 00:13:15,161 --> 00:13:17,163 (ゆり江)どうやら美世様は⇒ 187 00:13:17,163 --> 00:13:21,167 古着を ご自分で つくろわれているようなのです。 188 00:13:21,167 --> 00:13:23,336 お声掛けしようかと 思ったのですが⇒ 189 00:13:23,336 --> 00:13:26,639 あまり知られたくない ご様子でしたので…)) 190 00:13:28,675 --> 00:13:31,844 《地方の貧しい 農民かと思うような⇒ 191 00:13:31,844 --> 00:13:34,681 傷んだ古着…。 192 00:13:34,681 --> 00:13:38,184 おそらく まともな着物はあれ一着…。 193 00:13:38,184 --> 00:13:42,522 名家の年頃の令嬢ならば 当然 持ちうるものを⇒ 194 00:13:42,522 --> 00:13:45,692 彼女は ほとんど 持ち合わせていない…》 195 00:13:45,692 --> 00:13:48,861 (桂子)久堂様? あ…。 196 00:13:48,861 --> 00:13:50,863 ああ すまない…。 197 00:13:50,863 --> 00:13:52,865 彼女には どんなものが合うだろうか? 198 00:13:52,865 --> 00:13:55,868 あのお嬢様には こういった淡い色が⇒ 199 00:13:55,868 --> 00:13:57,870 お似合いになると思いますよ。 200 00:13:57,870 --> 00:14:00,306 (桂子)こちらや こんな組み合わせも。 201 00:14:00,306 --> 00:14:02,308 ん… あれは? 202 00:14:04,310 --> 00:14:09,482 (桂子)ああ あちらも とても上等なお品ですわね。 203 00:14:09,482 --> 00:14:11,984 でも 今から仕立てるとなると⇒ 204 00:14:11,984 --> 00:14:15,822 少し季節が合わなくなるかも しれませんけれど。 205 00:14:15,822 --> 00:14:18,324 そうか…。 206 00:14:21,661 --> 00:14:24,063 《似合う… だろうな》 207 00:14:26,332 --> 00:14:29,836 (桂子)いかがですか。 ん あ ああ…。 208 00:14:29,836 --> 00:14:31,838 これでひとつ仕立ててくれ。 209 00:14:31,838 --> 00:14:35,508 ほかにも この中から いくつか 仕立ててもらえると助かる。 210 00:14:35,508 --> 00:14:38,111 かしこまりました。 211 00:14:40,680 --> 00:14:42,682 こちらは⇒ 212 00:14:42,682 --> 00:14:45,351 今日 お持ち帰りで よろしかったですか? 213 00:14:45,351 --> 00:14:47,353 ああ もらっていく。 214 00:14:47,353 --> 00:14:50,690 あの 久堂様。 なんだ。 215 00:14:50,690 --> 00:14:54,360 あのお嬢様は 絶対に離してはいけませんよ。 216 00:14:54,360 --> 00:14:56,696 あの方は いわば原石⇒ 217 00:14:56,696 --> 00:14:59,699 計り知れないほどの 伸びしろがございます。 218 00:14:59,699 --> 00:15:01,634 あ…。 今日⇒ 219 00:15:01,634 --> 00:15:05,471 お買い上げくださった品々は 始まりに過ぎません。 220 00:15:05,471 --> 00:15:10,143 これから 久堂様の愛と財力で 離さず 磨き続けるのです。 221 00:15:10,143 --> 00:15:13,479 (桂子)そうすれば…。 そうすれば? 222 00:15:13,479 --> 00:15:15,481 美しい女性を⇒ 223 00:15:15,481 --> 00:15:18,484 遠慮なく 着飾る楽しみが生まれますわ。 224 00:15:18,484 --> 00:15:21,287 まったく…。 225 00:15:27,326 --> 00:15:29,328 んっ? 226 00:15:35,668 --> 00:15:37,837 お母様…。 227 00:15:37,837 --> 00:15:51,684 ♪~ 228 00:15:51,684 --> 00:15:53,686 どうだ 味は。 229 00:15:53,686 --> 00:15:56,689 えっと… おいしいです。 230 00:15:56,689 --> 00:16:00,126 あまり おいしいと 思ってる顔ではないな。 231 00:16:00,126 --> 00:16:02,462 そ そんなことは…。 232 00:16:02,462 --> 00:16:05,131 お前は 本当に笑わない。 233 00:16:05,131 --> 00:16:07,633 あ… 申し訳ありません。 234 00:16:07,633 --> 00:16:10,303 いや… 責めているわけではなくてだな。 235 00:16:10,303 --> 00:16:12,305 ただ…。 236 00:16:14,473 --> 00:16:17,310 笑っているところを 少し見てみたいというか…。 237 00:16:17,310 --> 00:16:19,312 えっ? 238 00:16:21,481 --> 00:16:25,985 旦那様は その… 変わっていらっしゃいますね。 239 00:16:27,987 --> 00:16:30,823 あ… も 申し訳ありません。 240 00:16:30,823 --> 00:16:33,159 私 生意気なことを…。 241 00:16:33,159 --> 00:16:35,328 私は怒ってなどいない。 242 00:16:35,328 --> 00:16:37,997 だから そんなふうに小さくなるな。 243 00:16:37,997 --> 00:16:39,999 ですが…。 244 00:16:43,503 --> 00:16:47,840 私たちは このままいけば結婚する仲だ。 245 00:16:47,840 --> 00:16:50,676 思ったことは なんでも 言い合えるほうがいいだろう。 246 00:16:50,676 --> 00:16:55,014 私も お前が素直な言葉を 口にするほうが うれしい。 247 00:16:55,014 --> 00:16:57,016 謝罪ではなく。 248 00:16:57,016 --> 00:17:00,019 結婚する仲…。 249 00:17:03,289 --> 00:17:05,791 《旦那様は きっと知らない。 250 00:17:05,791 --> 00:17:09,462 私が異能を持たないことを。 251 00:17:09,462 --> 00:17:12,298 いつか自分で告げなければ…。 252 00:17:12,298 --> 00:17:16,302 でも 望んでしまった…。 253 00:17:16,302 --> 00:17:20,006 少しでも長く この人と ともにいたい… と》 254 00:17:21,974 --> 00:17:25,978 《あとでいくらでも どんな罰でも受けます。 255 00:17:25,978 --> 00:17:29,148 だから お願いします。 256 00:17:29,148 --> 00:17:31,651 もう少しだけ…。 257 00:17:31,651 --> 00:17:36,155 いつか自分でけじめをつける その日まで…》 258 00:17:46,666 --> 00:17:50,336 あら 坊ちゃま? 美世様ならお風呂ですよ? 259 00:17:50,336 --> 00:17:53,839 ゆり江… まだ帰ってなかったのか。 260 00:17:53,839 --> 00:17:56,008 まだとは失礼ですね。 261 00:17:56,008 --> 00:17:58,811 んっ? それは…。 262 00:18:22,301 --> 00:18:24,303 わあ…。 263 00:18:27,640 --> 00:18:30,142 だ 旦那様! これ…。 264 00:18:32,478 --> 00:18:34,480 おとなしく もらっておけ。 265 00:18:34,480 --> 00:18:37,149 こんな高価なもの いただけません。 266 00:18:37,149 --> 00:18:39,318 気にすることはないだろう。 267 00:18:39,318 --> 00:18:41,654 ですが…。 気にするな。 268 00:18:41,654 --> 00:18:43,656 えっと…。 269 00:18:43,656 --> 00:18:47,860 置いたのは 旦那様… ですよね。 270 00:18:50,329 --> 00:18:52,832 ((ゆり江:くしを贈る ということには⇒ 271 00:18:52,832 --> 00:18:55,334 求婚の意味がございます。 272 00:18:55,334 --> 00:18:57,503 とくに深い意味はない。 273 00:18:57,503 --> 00:18:59,505 求婚されるのですね? 274 00:18:59,505 --> 00:19:03,275 ただのくしだ。 特に意味はないと言っている。 275 00:19:03,275 --> 00:19:06,946 そうですよね そうですよねえ。 276 00:19:06,946 --> 00:19:10,116 美世様は 壊れかけのおくしを 使っていらっしゃいましたし⇒ 277 00:19:10,116 --> 00:19:13,452 坊ちゃんが新しいくしを 今 お贈りになられても⇒ 278 00:19:13,452 --> 00:19:17,289 なんにも おかしく ありませんでしたね~。 279 00:19:17,289 --> 00:19:19,959 美世様は 今まで うちにお越しになられた⇒ 280 00:19:19,959 --> 00:19:21,961 どの女性とも違います。 281 00:19:21,961 --> 00:19:25,297 ゆり江は大賛成ですよ 坊ちゃん。 282 00:19:25,297 --> 00:19:27,967 だから そんな意味では…。 283 00:19:27,967 --> 00:19:31,070 美世様は きっと喜んでくださいますよ)) 284 00:19:33,806 --> 00:19:37,109 ともかく 遠慮せず使ってくれ。 285 00:19:42,481 --> 00:19:45,985 ありがとうございます 旦那様。 286 00:19:49,155 --> 00:19:52,158 大事に 使わせていただきます。 287 00:19:54,160 --> 00:19:58,330 まあ よくある異能の お家騒動ってところだろうな。 288 00:19:58,330 --> 00:20:00,100 だとしても度を超えている。 289 00:20:00,100 --> 00:20:04,837 少なくとも 名家の者のする 振る舞いではない。 290 00:20:04,837 --> 00:20:09,175 義理の母である 斎森香乃子は よほど恨んでいたんだろう。 291 00:20:09,175 --> 00:20:12,178 もともと恋仲だった 斎森真一が⇒ 292 00:20:12,178 --> 00:20:16,682 家の都合で 別の女と結婚し 子をもうけたことを。 293 00:20:16,682 --> 00:20:19,351 親としては最低だ…。 294 00:20:19,351 --> 00:20:21,854 それで 本題は? 295 00:20:21,854 --> 00:20:24,857 ああ 旦那のお察しのとおり⇒ 296 00:20:24,857 --> 00:20:27,193 斎森美世には 異能がない。 297 00:20:27,193 --> 00:20:30,029 一方で 妹の香耶は⇒ 298 00:20:30,029 --> 00:20:33,032 3歳には 見鬼の才を発現させている。 299 00:20:33,032 --> 00:20:36,702 長女の美世の扱いが ひどくなっていったのは⇒ 300 00:20:36,702 --> 00:20:38,704 おそらく ここがきっかけだろう。 301 00:20:40,706 --> 00:20:43,375 《自分を虐げる継母と妹。 302 00:20:43,375 --> 00:20:45,711 愛のない父親…。 303 00:20:45,711 --> 00:20:48,547 その中でひとり… か。 304 00:20:48,547 --> 00:20:50,883 着物を買い与えたくらいでは⇒ 305 00:20:50,883 --> 00:20:55,888 彼女の心の傷をいやすことなど 到底できそうにないな…》 306 00:20:55,888 --> 00:20:58,557 あ そういや旦那。 307 00:20:58,557 --> 00:21:01,660 ひとつ気になることが。 んっ? 308 00:21:01,660 --> 00:21:06,999 斎森真一の先妻 斎森美世の実の母親なんだが⇒ 309 00:21:06,999 --> 00:21:10,503 どうやら 薄刃家の人間だったようでな。 310 00:21:10,503 --> 00:21:12,505 なんだと? 311 00:21:12,505 --> 00:21:14,840 まったく 驚いたもんだ。 312 00:21:14,840 --> 00:21:19,512 薄刃家の存在なんて 眉唾もんだと思ってたからな。 313 00:21:19,512 --> 00:21:21,514 薄刃家といえば⇒ 314 00:21:21,514 --> 00:21:25,684 人心に干渉することのできる 異能持ちの家系だったか…。 315 00:21:25,684 --> 00:21:29,522 その情報は確かなのか。 ああ。 316 00:21:29,522 --> 00:21:33,025 斎森美世の母親の名は 薄刃澄美。 317 00:21:33,025 --> 00:21:35,027 どういう事情で 彼女が⇒ 318 00:21:35,027 --> 00:21:38,197 斎森家に入ったのかまでは つかめねえがな…。 319 00:21:38,197 --> 00:21:40,199 ん…。 320 00:21:42,535 --> 00:21:46,038 《まったく 彼女が来てからというもの⇒ 321 00:21:46,038 --> 00:21:48,207 本当にらしくない…》 322 00:21:48,207 --> 00:21:50,209 あ…。 323 00:21:50,209 --> 00:22:06,659 ♪~ 324 00:22:06,659 --> 00:22:10,162 愚かな… くだらないことをする。 325 00:22:12,164 --> 00:22:15,000 《こんな簡単な 式神を送ってこようとは…。 326 00:22:15,000 --> 00:22:18,804 しかし どこの誰のしわざか…》