1 00:00:08,175 --> 00:00:11,678 (ベイル)こ… 皇帝陛下が なぜ…。 2 00:01:55,716 --> 00:01:58,218 (ハディス)なぜって 妻を置いて➡ 3 00:01:58,218 --> 00:02:01,488 僕だけが安全な場所に いられるわけがない。 4 00:02:01,488 --> 00:02:05,492 (咆哮) 5 00:02:07,494 --> 00:02:11,832 ケガはないかい? 僕の紫水晶。 (ジル)は… はい。 6 00:02:11,832 --> 00:02:14,668 あの… 陛下こそ 体調は よろしいのですか? 7 00:02:14,668 --> 00:02:17,504 心配してくれたのか? うれしいな。 8 00:02:17,504 --> 00:02:20,007 ところで 軍港は どうなった? 9 00:02:20,007 --> 00:02:24,177 申し上げます。 軍港占拠は 敵のかく乱情報です。 10 00:02:24,177 --> 00:02:28,181 北方師団は 敵に捕らえられた 私とスフィア様を救出し➡ 11 00:02:28,181 --> 00:02:32,519 軍港を死守いたしました。 陛下! その娘は密偵だぞ。 12 00:02:32,519 --> 00:02:34,688 まだ おわかりにならないのですか? 13 00:02:34,688 --> 00:02:37,357 軍港内には まだ敵が残っております。 14 00:02:37,357 --> 00:02:40,193 私を信じて 陛下は 城で お待ちください。 15 00:02:40,193 --> 00:02:44,031 その娘が賊に利用されただけの 哀れな子だと おっしゃるなら➡ 16 00:02:44,031 --> 00:02:49,202 私が周囲に そう説明するのも やぶさかではありません。 17 00:02:49,202 --> 00:02:52,372 ひきょう者! そんな取り引きを持ち出すなんて。 18 00:02:52,372 --> 00:02:55,042 (ジーク)俺たちも まとめて賊扱いかよ。 19 00:02:55,042 --> 00:02:57,210 (ヒューゴ)結局 捨て駒か。 20 00:02:57,210 --> 00:03:00,313 陛下。 フッ…。 21 00:03:00,313 --> 00:03:02,315 あっ… 陛下? 22 00:03:02,315 --> 00:03:04,651 ぐっ… ぐぐ…。 やあ。 23 00:03:04,651 --> 00:03:07,654 北方師団の制服が よく似合っているね。 24 00:03:07,654 --> 00:03:10,490 赴任 早々 大変だったろう…。 25 00:03:10,490 --> 00:03:14,661 初めまして。 僕が君たちの皇帝だ。 26 00:03:14,661 --> 00:03:17,998 何 言ってるんだ? よく頑張ってくれた。 27 00:03:17,998 --> 00:03:21,501 ジーク カミラ それに ミハリ。 28 00:03:21,501 --> 00:03:24,004 (ミハリ)我々の名前を皇帝陛下が? 29 00:03:24,004 --> 00:03:27,674 皇帝たるもの 我が軍の兵士の名前と顔くらい➡ 30 00:03:27,674 --> 00:03:29,676 覚えてないほうが どうかしている。 31 00:03:29,676 --> 00:03:33,013 そうだろう? あっ! ゴホッ ゴホッ。 32 00:03:33,013 --> 00:03:36,516 君と君の部隊が 北方師団の一員として➡ 33 00:03:36,516 --> 00:03:38,518 果たすべき義務は わかるな? 34 00:03:38,518 --> 00:03:41,188 俺の… 部隊? 35 00:03:41,188 --> 00:03:46,693 君たちが見聞きした 首謀者の情報を僕に報告すること。 36 00:03:46,693 --> 00:03:52,199 それだけだ。 俺たちが 北方師団? 37 00:03:52,199 --> 00:03:56,036 僕の妻は 捨て駒も何もかも 助けたいらしい。 38 00:03:56,036 --> 00:03:58,538 あっ…。 陛下 まさか…。 39 00:03:58,538 --> 00:04:03,977 だが 僕は すぐに気が変わるから 早く決めたほうがいいよ。 40 00:04:03,977 --> 00:04:05,979 ハッ…。 41 00:04:09,149 --> 00:04:12,352 お前たち! 皇帝陛下に臣下の礼をとれ! 42 00:04:14,488 --> 00:04:17,491 本日付で 北方師団に着任いたしました➡ 43 00:04:17,491 --> 00:04:20,827 ヒューゴと申します。 なんなりと仰せのままに。 44 00:04:20,827 --> 00:04:22,829 陛下。 45 00:04:30,670 --> 00:04:33,673 すごい。 報告いたします。 46 00:04:33,673 --> 00:04:37,344 今回の事件の黒幕は ベイル侯爵です。 47 00:04:37,344 --> 00:04:40,180 さて 1つ片づいたな。 48 00:04:40,180 --> 00:04:42,516 これで 僕の妻は無実だ。 49 00:04:42,516 --> 00:04:45,352 次は君だよ ベイル侯爵。 50 00:04:45,352 --> 00:04:48,355 このようなこと 誰も認めるわけ…。 51 00:04:51,691 --> 00:04:55,028 ぐっ…。 君は もう死んだも同然だ。 52 00:04:55,028 --> 00:04:57,030 死人は しゃべらないものだよ。 53 00:04:57,030 --> 00:05:00,300 侯爵である私に このようなまねをして…。 54 00:05:00,300 --> 00:05:04,304 僕は言ったはずだ。 妻が無実であった場合➡ 55 00:05:04,304 --> 00:05:07,140 それ相応の償いはしてもらうと。 56 00:05:07,140 --> 00:05:11,645 (スフィア)ハァハァ…。 さて どんな処刑方法にしようか。 57 00:05:11,645 --> 00:05:15,815 娘を変死させて 皇帝の批判に使おうとする男を➡ 58 00:05:15,815 --> 00:05:20,487 苦しめる方法なんて なかなか思いつかないな。 59 00:05:20,487 --> 00:05:24,324 ところで 後妻と その娘は元気かな? 60 00:05:24,324 --> 00:05:27,994 ぐっ…。 顔色が変わったな。 61 00:05:27,994 --> 00:05:31,331 お前のような人間でも 情けはあるらしい。 62 00:05:31,331 --> 00:05:36,336 よし まずは そちらからにしよう。 63 00:05:36,336 --> 00:05:40,006 火あぶりか 拷問か 無能な君のせいだよ。 64 00:05:40,006 --> 00:05:42,842 くっ… 陛下 どうか…。 65 00:05:42,842 --> 00:05:48,014 よかった。 人というものに 絶望せずに済みそうだ。 66 00:05:48,014 --> 00:05:51,351 僕は 誰彼かまわず 傷つける趣味はない。 67 00:05:51,351 --> 00:05:54,187 君は みっともなく命乞いをするんだ。 68 00:05:54,187 --> 00:05:57,524 僕に ベイルブルグを差し出してね。 69 00:05:57,524 --> 00:05:59,526 あっ…。 70 00:05:59,526 --> 00:06:02,963 お父様は どうなるのでしょうか…。 71 00:06:02,963 --> 00:06:06,633 陛下は 罪をすべて認めて➡ 72 00:06:06,633 --> 00:06:09,636 ベイルブルグを差し出したら助けると おっしゃってます。 73 00:06:09,636 --> 00:06:12,639 あっ… ハディス陛下…。 74 00:06:12,639 --> 00:06:17,477 《あの方は 全員を 助けてくださるおつもりだ》 75 00:06:17,477 --> 00:06:21,648 フッ… ハハハハ…。 76 00:06:21,648 --> 00:06:24,150 それで 慈悲を見せたつもりか? 77 00:06:24,150 --> 00:06:27,988 さすが 母親を自殺させた皇帝は お優しい。 78 00:06:27,988 --> 00:06:32,158 お前が皇帝になるまで 何人 死んだ? どれだけ殺した? 79 00:06:32,158 --> 00:06:35,996 私は呪われた皇帝から 領地を守ろうとしただけだ! 80 00:06:35,996 --> 00:06:39,833 この国で お前が皇帝であることを 望む人間など 誰もいない! 81 00:06:39,833 --> 00:06:44,170 生きていてほしい人間すら いないだろうよ! 82 00:06:44,170 --> 00:06:47,007 うっ… いいかげんに…。 そうだろうな。 83 00:06:47,007 --> 00:06:51,511 あっ…。 だが 僕が皇帝だ。 84 00:06:51,511 --> 00:06:54,848 お前たちが 望む 望まざるにかかわらずね。 85 00:06:54,848 --> 00:06:58,518 理解しろとは言わないよ。 86 00:06:58,518 --> 00:07:01,955 この者を連れていけ。 急げ! 87 00:07:01,955 --> 00:07:05,625 罪人の娘からは 話を聞き出すように。 88 00:07:05,625 --> 00:07:09,296 カミラ 丁重にな。 (カミラ)承知しました。 89 00:07:09,296 --> 00:07:11,798 ありがとうございます 陛下。 90 00:07:11,798 --> 00:07:16,469 (ジーク)侯爵の兵は武装解除のあと 街の外で解散させます。 91 00:07:16,469 --> 00:07:18,471 (ハディス)わかった。 92 00:07:21,474 --> 00:07:24,644 えっと… どっちだっけ? 93 00:07:24,644 --> 00:07:27,647 (ラーヴェ)迷ったのか? あっ…。 94 00:07:27,647 --> 00:07:31,985 寝室は あっちだぜ。 使用人は誰もいないのですか? 95 00:07:31,985 --> 00:07:35,155 さっきまで ベイル侯爵の城だったからな。 96 00:07:35,155 --> 00:07:38,158 やつの使用人は怖くて使えない。 97 00:07:38,158 --> 00:07:41,494 それで 夕食が 桃のタルトだったんですね。 98 00:07:41,494 --> 00:07:44,664 うまかったか? 完食しました。 99 00:07:44,664 --> 00:07:48,501 ただ… それを作った陛下が いらっしゃいませんでした。 100 00:07:48,501 --> 00:07:52,005 ああ…。 無理してないでしょうか? 101 00:07:52,005 --> 00:07:56,009 そりゃ しょうがねえだろ。 あんなバカでも皇帝なんだから➡ 102 00:07:56,009 --> 00:07:58,845 甘く見られないよう その辺は わきまえてる。 103 00:07:58,845 --> 00:08:04,451 皇帝になるだけの能力も器も 当然 最初から持ってるしな。 104 00:08:04,451 --> 00:08:07,620 でも ふだんのあいつ見てれば 意外か。 105 00:08:07,620 --> 00:08:11,624 はい。 もっと素直な方のように 思っていたので。 106 00:08:11,624 --> 00:08:16,796 あれは… うん。 恐怖政治は しない方向で修正中だから。 107 00:08:16,796 --> 00:08:18,798 なるほど。 108 00:08:18,798 --> 00:08:22,302 でも あんなふうに 人から傷つけられたことを➡ 109 00:08:22,302 --> 00:08:25,472 なかったことにするのは 違うと思うんです。 110 00:08:25,472 --> 00:08:28,475 どうしてだ? それが当たり前だと➡ 111 00:08:28,475 --> 00:08:30,477 何も感じなくなり➡ 112 00:08:30,477 --> 00:08:34,814 いずれ 自分にも 他者にも鈍感になって…。 113 00:08:34,814 --> 00:08:38,818 なるほどな。 確かに あいつ 人と関わってこなかったから➡ 114 00:08:38,818 --> 00:08:41,821 距離感 おかしいんだよ。 極端だし。 115 00:08:41,821 --> 00:08:44,491 呪いさえ なんとかなれば みんなに好かれるって➡ 116 00:08:44,491 --> 00:08:48,495 期待してるしな。 そんなの絶対に反動きますよ。 117 00:08:48,495 --> 00:08:50,663 しかたなかったんだよ。 118 00:08:50,663 --> 00:08:53,500 全部 呪いのせいで 誰も悪くない。 119 00:08:53,500 --> 00:08:57,504 人は善良だと思わせとかないと やばかったことがあったんだよ。 120 00:08:57,504 --> 00:09:00,273 それこそ 母親のこととか…。 121 00:09:00,273 --> 00:09:04,611 皇帝で しかも 竜神の生まれ変わりの竜帝。 122 00:09:04,611 --> 00:09:09,115 もし あいつが 人に絶望したら最後だろう。 123 00:09:09,115 --> 00:09:11,785 ありがとうございます。 (ラーヴェ)あっ? 124 00:09:11,785 --> 00:09:14,954 ラーヴェ様が諦めるなって 言い続けたから➡ 125 00:09:14,954 --> 00:09:18,291 今の陛下があるんですね。 そう思うか? 126 00:09:18,291 --> 00:09:23,129 思います! だから 今のうちに 人に慣らしていきましょう。 127 00:09:23,129 --> 00:09:27,133 例えば… う~ん…。 128 00:09:27,133 --> 00:09:29,636 かわいい皇帝を目指すとか どうでしょう? 129 00:09:29,636 --> 00:09:31,638 どんな皇帝だよ。 130 00:09:31,638 --> 00:09:34,140 ((アハッ アハッ)) (ラーヴェ)似合うかもな。 131 00:09:34,140 --> 00:09:38,311 それに 私 傷ついているのを 隠されるのは好きじゃないです。 132 00:09:38,311 --> 00:09:40,647 なんだか 逃げられてる気がして。 133 00:09:40,647 --> 00:09:43,817 ほうほう。 嬢ちゃん まさか ハディスを…。 134 00:09:43,817 --> 00:09:46,319 殴りたくなります。 なんでだよ! 135 00:09:46,319 --> 00:09:48,488 残念ですが 私と陛下が➡ 136 00:09:48,488 --> 00:09:52,158 恋愛関係に発展する予定は 今のところ ないのです! 137 00:09:52,158 --> 00:09:54,661 まずは 陛下と 互いの利益だけで つながった➡ 138 00:09:54,661 --> 00:09:58,331 理想の夫婦になりたいんです。 意味わかんねえな。 139 00:09:58,331 --> 00:10:00,333 ((アハハハ…)) 140 00:10:00,333 --> 00:10:03,336 この部屋だ。 嬢ちゃんたちの寝室。 「たち」? 141 00:10:03,336 --> 00:10:05,505 頑張れよ~。 えっ…。 142 00:10:05,505 --> 00:10:07,841 まさか 皇帝陛下が いらっしゃるのですか? 143 00:10:07,841 --> 00:10:11,010 夫婦なんだから そうなるだろ。 あと警備の問題。 144 00:10:11,010 --> 00:10:14,013 ちょっと待ってください! それって まさか…。 145 00:10:14,013 --> 00:10:17,016 (ハディス)うっ… ああ…。 146 00:10:17,016 --> 00:10:19,018 陛下? 147 00:10:19,018 --> 00:10:24,357 うっ うぅ… の… 飲み過ぎ… た…。 148 00:10:24,357 --> 00:10:27,360 あっ! お前 ワイン飲んだな。 嬢ちゃん 水 水! 149 00:10:27,360 --> 00:10:29,362 は… はい! 150 00:10:29,362 --> 00:10:33,533 うっ うぅ…。 酒なんか飲まないのにな。 151 00:10:33,533 --> 00:10:36,135 ちょっと回復させてくる。 よいしょ。 152 00:10:42,709 --> 00:10:46,045 《よかった。 赤みが引いてきた》 153 00:10:46,045 --> 00:10:49,382 うっ…。 154 00:10:49,382 --> 00:10:53,887 紫水晶。 大丈夫ですか? お水もあります。 155 00:10:53,887 --> 00:10:56,389 果物も ちゅう房から 拝借してきました。 156 00:10:56,389 --> 00:10:59,392 看病してくれるのか? 157 00:10:59,392 --> 00:11:01,828 酔っ払いの看病は慣れてます! 158 00:11:01,828 --> 00:11:04,163 不安なら 誰か呼びますか? 159 00:11:04,163 --> 00:11:07,500 (ハディス)君がいてくれれば 十分だ。 160 00:11:07,500 --> 00:11:11,337 りんごが食べたい。 はい! 161 00:11:11,337 --> 00:11:13,339 《よし》 162 00:11:17,010 --> 00:11:20,346 いっ…。 アハハ… 意外と不器用なんだな。 163 00:11:20,346 --> 00:11:22,682 刃物を使えても➡ 164 00:11:22,682 --> 00:11:24,684 料理を作れるとは かぎらないんで。 165 00:11:24,684 --> 00:11:26,686 うっ! 166 00:11:26,686 --> 00:11:30,089 ほら こうするんだ。 167 00:11:34,027 --> 00:11:37,697 少し コツを覚えれば 君も すぐ できるよ。 168 00:11:37,697 --> 00:11:40,867 ほら できた。 169 00:11:40,867 --> 00:11:43,202 あの…。 170 00:11:43,202 --> 00:11:45,872 うさぎさんは できますか? 171 00:11:45,872 --> 00:11:49,876 《あれを作れる女の子に なりたかった》 172 00:11:49,876 --> 00:11:53,713 や… やっぱり 私が言うのは おかしいですか? 173 00:11:53,713 --> 00:11:55,715 いや ちっとも。 174 00:11:55,715 --> 00:12:10,496 ♬~ 175 00:12:10,496 --> 00:12:12,999 うさぎ! 陛下は天才ですか? 176 00:12:12,999 --> 00:12:15,835 そんなに難しいことじゃないよ。 177 00:12:15,835 --> 00:12:20,006 僕には異母兄弟もいるし 少しは好かれるかと思って➡ 178 00:12:20,006 --> 00:12:24,677 練習しただけ。 あっ… ああ…。 179 00:12:24,677 --> 00:12:27,013 陛下 口を開けてください。 180 00:12:27,013 --> 00:12:30,183 んっ? 僕がか? そうですよ。 181 00:12:30,183 --> 00:12:33,686 陛下は ただの酔っ払いですけど 看病が必要でしょ。 182 00:12:38,191 --> 00:12:40,693 あ~ん。 183 00:12:40,693 --> 00:12:43,696 ウフッ…。 んっ… どうして笑うんだ? 184 00:12:43,696 --> 00:12:47,367 かわいいなと思って。 弟を思い出します。 185 00:12:47,367 --> 00:12:50,370 弟? うちは大家族なので➡ 186 00:12:50,370 --> 00:12:53,206 姉も兄も弟も妹もいるんですよ。 187 00:12:53,206 --> 00:12:56,042 それは結構だが 僕が弟だって? 188 00:12:56,042 --> 00:12:59,045 そういえば 実家への連絡は まだでした。 189 00:12:59,045 --> 00:13:00,980 大丈夫なの? ええ。 190 00:13:00,980 --> 00:13:03,650 両親は 求婚の場面は見ていましたし➡ 191 00:13:03,650 --> 00:13:06,653 戻ってこないということは 自力で逃げ出せない強い男に➡ 192 00:13:06,653 --> 00:13:09,989 つかまったということで それなら しかたないと言うでしょう。 193 00:13:09,989 --> 00:13:12,825 「強いは正義」が家訓なので。 194 00:13:12,825 --> 00:13:16,029 家族って そういうもの? 195 00:13:18,498 --> 00:13:21,668 あの… ありがとうございました。 196 00:13:21,668 --> 00:13:25,338 なんのこと? 今日のことです。 197 00:13:25,338 --> 00:13:29,842 賊もベイル侯爵も 陛下なら あの場で 処刑もできました。 198 00:13:29,842 --> 00:13:33,012 なのに しなかった。 君は嫌いだろう? 199 00:13:33,012 --> 00:13:35,515 恐怖政治とか 皆殺しとか。 200 00:13:35,515 --> 00:13:38,017 お嫁さんを助けるのは当たり前だ。 201 00:13:38,017 --> 00:13:40,687 あっ…。 そのせいで ベイル侯爵に➡ 202 00:13:40,687 --> 00:13:42,855 ひどいことを言われてしまって➡ 203 00:13:42,855 --> 00:13:47,694 私は呪われていても なんでも 陛下に生きていてほしいです! 204 00:13:47,694 --> 00:13:51,197 だから 今度 あんなふうに 言われたら言い返してください。 205 00:13:51,197 --> 00:13:54,367 生きてほしいと 思ってくれる人がいるって。 206 00:13:54,367 --> 00:13:57,036 私がいるって言ってくださいね。 207 00:13:57,036 --> 00:13:59,972 君 実は…。 208 00:13:59,972 --> 00:14:02,308 僕が大好きだろう? 209 00:14:02,308 --> 00:14:04,310 はい? でなければ➡ 210 00:14:04,310 --> 00:14:06,312 僕に生きてほしいだなんて 言わない。 211 00:14:06,312 --> 00:14:11,150 好意のハードルが低すぎませんか? 家族なら 当然 そう思います。 212 00:14:11,150 --> 00:14:15,822 家族… なるほど。 それで 僕は弟なのか。 213 00:14:15,822 --> 00:14:18,991 えっ… あっ はい。 そういうことです。 214 00:14:18,991 --> 00:14:21,494 うぅ…。 陛下? 215 00:14:21,494 --> 00:14:23,663 さっきから震えが… 寒い。 216 00:14:23,663 --> 00:14:26,165 そういうことは 早く言ってください! 217 00:14:26,165 --> 00:14:29,001 失礼しますね 陛下。 私 体温 高めなので➡ 218 00:14:29,001 --> 00:14:31,003 湯たんぽ代わりに… うっ…。 219 00:14:31,003 --> 00:14:34,173 つかまえた。 だ… だまし…。 220 00:14:34,173 --> 00:14:38,344 夫を弟扱いするなんて許せない。 221 00:14:38,344 --> 00:14:41,347 寒いと言うから心配したのに。 222 00:14:41,347 --> 00:14:44,517 大丈夫だ。 何もしない。 223 00:14:44,517 --> 00:14:47,186 うっ うぅ…。 知ってるか? 224 00:14:47,186 --> 00:14:51,023 夫婦って 妻は夫を好きになって いいってことなんだ。 225 00:14:51,023 --> 00:14:53,359 ご… ご自分は どうなんですか? 226 00:14:53,359 --> 00:14:56,696 君を好きになるなんて…。 227 00:14:56,696 --> 00:14:59,966 そんなひどいこと 僕はしたくない。 228 00:14:59,966 --> 00:15:03,803 《それって どういう意味?》 229 00:15:03,803 --> 00:15:06,472 なあ 僕を好きになってみないか? 230 00:15:06,472 --> 00:15:12,145 でないと 僕は 君を全部 暴いてやりたくなってしまう。 231 00:15:12,145 --> 00:15:14,814 《やってみろ。 中身は 16歳➡ 232 00:15:14,814 --> 00:15:17,316 初恋も 手ひどい失恋も経験した。 233 00:15:17,316 --> 00:15:20,987 だから…》 234 00:15:20,987 --> 00:15:25,992 (寝息) 235 00:15:25,992 --> 00:15:27,994 えっ… 寝ちゃった? 236 00:15:27,994 --> 00:15:32,832 子どもなのだか大人なのだか よくわからないな。 237 00:15:32,832 --> 00:15:38,504 《14歳未満 ラーヴェが見える強い魔力…。 238 00:15:38,504 --> 00:15:43,009 それ以上なんて 望んでなかったのに…。 239 00:15:43,009 --> 00:15:46,612 僕を幸せにする? 本気で?》 240 00:15:50,016 --> 00:15:52,018 《愛されてみたいな》 241 00:15:54,020 --> 00:15:56,022 今日の かも肉のローストは➡ 242 00:15:56,022 --> 00:15:58,691 我ながら絶妙の火加減で できたと思う。 243 00:15:58,691 --> 00:16:02,462 そうみたいですね。 ソースで食べるのもいいんだが➡ 244 00:16:02,462 --> 00:16:05,965 チーズや ゆで卵と一緒に バゲットに挟むのもいいんだ。 245 00:16:05,965 --> 00:16:08,968 さあ どうぞ。 はむ…。 246 00:16:08,968 --> 00:16:10,970 おいしいかい? はい とても! 247 00:16:10,970 --> 00:16:14,307 それは よかった。 で 僕に恋をしたかい? 248 00:16:14,307 --> 00:16:17,143 何回するんですか? その話。 249 00:16:17,143 --> 00:16:19,645 当然 君が うなずくまで。 250 00:16:19,645 --> 00:16:21,981 怖いんですけど。 最近 君に➡ 251 00:16:21,981 --> 00:16:24,984 冷たい目で見られるのもいいな って思うようになってきた。 252 00:16:24,984 --> 00:16:28,321 《やっぱり変態》 253 00:16:28,321 --> 00:16:32,325 (カミラ)竜妃の騎士 カミラとジーク 到着いたしました。 254 00:16:32,325 --> 00:16:35,995 我らが姫君におかれましては ご機嫌麗しく。 255 00:16:35,995 --> 00:16:38,998 皇帝陛下と ご歓談のところ 失礼しました。 256 00:16:38,998 --> 00:16:43,336 でも お勉強の時間よ ジルちゃん。 迎えに来たぞ 解散だ 解散。 257 00:16:43,336 --> 00:16:47,673 もうお別れの時間か さみしいな。 大げさな。 258 00:16:47,673 --> 00:16:51,677 菓子でも作って待つのは どうだ? そうよ 一緒に待ちましょう。 259 00:16:51,677 --> 00:16:54,347 お留守番よ。 お・る・す・ば・ん。 260 00:16:54,347 --> 00:16:56,682 君たちは いつも優しい。 261 00:16:56,682 --> 00:16:58,684 よかったら これを食べてくれないか? 262 00:16:58,684 --> 00:17:00,620 (ジーク/カミラ)お~。 あなたたちまで 餌付けされて➡ 263 00:17:00,620 --> 00:17:02,788 どうするんですか? あと 陛下に敬語! 礼儀! 264 00:17:02,788 --> 00:17:05,625 やあね~ 堅苦しいのはなしって 言ったの ジルちゃんじゃない。 265 00:17:05,625 --> 00:17:07,960 (3人)ね~。 かわい子ぶらないでください! 266 00:17:07,960 --> 00:17:11,464 かわいい男は 君の好みじゃないの? 267 00:17:11,464 --> 00:17:14,800 気にするな 陛下。 隊長は信じられんことに➡ 268 00:17:14,800 --> 00:17:17,970 お前に気があると 俺は見ている。 脈はあると思うわ。 269 00:17:17,970 --> 00:17:22,141 応援してあげるから 頑張って。 ジルちゃんのこと好きなんでしょ? 270 00:17:22,141 --> 00:17:26,812 そ… そんなわけないだろ。 僕が紫水晶を好きなんて…。 271 00:17:26,812 --> 00:17:29,482 好き? 僕が紫水晶を? 僕が好き? 272 00:17:29,482 --> 00:17:33,486 僕が好きだなんて… えっ? 紫水晶は僕が好き… いつの間に? 273 00:17:33,486 --> 00:17:36,489 そこ 勝手に入れ替えちゃダメよ。 やばい男になっちゃう。 274 00:17:36,489 --> 00:17:38,991 では 時間ですので 失礼いたします。 275 00:17:38,991 --> 00:17:42,161 2人とも 陛下と私で遊ぶのは やめてください! 276 00:17:42,161 --> 00:17:44,997 何を言ってるのよ ジルちゃん。 いくら 強いって言ったって➡ 277 00:17:44,997 --> 00:17:47,667 ここじゃ 後ろ盾は 陛下のちょう愛だけなのよ。 278 00:17:47,667 --> 00:17:50,503 あの皇帝を確実に手籠めにしろ。 279 00:17:50,503 --> 00:17:52,505 何をさせようとしてるんですか? 280 00:17:52,505 --> 00:17:54,840 私と陛下は そういうのではありません! 281 00:17:54,840 --> 00:17:57,843 なら 食事に誘われて ほいほい ついていくな。 282 00:17:57,843 --> 00:18:01,447 えっ!? だって 食べ物に罪はないし…。 283 00:18:01,447 --> 00:18:05,618 期待させるわよ そういう態度。 そ… そうなんですか。 284 00:18:05,618 --> 00:18:08,454 自覚ないのね。 年相応じゃないのか。 285 00:18:08,454 --> 00:18:12,625 でも 私たちは ジルちゃんの味方よ。 あんな幼稚な求愛だもの。 286 00:18:12,625 --> 00:18:14,961 クールに流しちゃえば いいんじゃない? 287 00:18:14,961 --> 00:18:19,298 男性に まともに口説かれるなんて 初めてなので➡ 288 00:18:19,298 --> 00:18:21,801 対処のしかたが わかりません。 289 00:18:21,801 --> 00:18:24,136 や~ん! ジルちゃん かわいい。 290 00:18:24,136 --> 00:18:26,138 早とちりしないでください。 291 00:18:26,138 --> 00:18:29,809 夫婦になるからこそ 愛だの恋だの 持ち込むつもりはないんです。 292 00:18:29,809 --> 00:18:32,812 陛下が間違えたとき いさめられなくなるので。 293 00:18:32,812 --> 00:18:35,481 ずいぶん 枯れた言い方するのね。 294 00:18:35,481 --> 00:18:38,484 まあ 結論を焦ること ないんじゃないか? 295 00:18:38,484 --> 00:18:42,655 お前は 子どもだし 皇帝も中身が 子どもだ。 296 00:18:42,655 --> 00:18:45,992 《でも そのせいで…。 297 00:18:45,992 --> 00:18:49,829 かつての私は お前たちまで巻き込んで…。 298 00:18:49,829 --> 00:18:53,666 今度は 間違えるわけにはいかないんだ》 299 00:18:53,666 --> 00:18:58,170 あら それが竜妃の指輪? あっ… は… はい。 300 00:18:58,170 --> 00:19:00,439 でも 外れないんです これ。 へぇ~。 301 00:19:00,439 --> 00:19:04,443 そんな物が 本当にあるなら 例の呪いも 本当かもな。 302 00:19:04,443 --> 00:19:07,947 陛下は 私がいれば おさまる呪いだと言ってました。 303 00:19:07,947 --> 00:19:10,282 どうして 竜帝が結婚することによって➡ 304 00:19:10,282 --> 00:19:14,787 おさまる仕組みなんでしょう? それに 誰が呪っているのか。 305 00:19:14,787 --> 00:19:17,289 神話が事実だとすれば…。 306 00:19:17,289 --> 00:19:20,960 女神クレイトスの呪いだろう。 307 00:19:20,960 --> 00:19:23,129 《えっ?》 え~!? ちょっと待ってください。 308 00:19:23,129 --> 00:19:26,966 なんですか? それ。 ジルちゃんはクレイトス王国出身だっけ? 309 00:19:26,966 --> 00:19:29,301 ひょっとして 言い伝えが違ってたりする? 310 00:19:29,301 --> 00:19:33,139 昔 女神と竜神の間で 人間の扱いについて➡ 311 00:19:33,139 --> 00:19:36,475 意見が対立して 争いが起きたんですよね。 312 00:19:36,475 --> 00:19:39,979 愛で守るか ことわりで導くか。 313 00:19:39,979 --> 00:19:43,816 それで 1つの大陸が 2つの国に分かれたと。 314 00:19:43,816 --> 00:19:47,153 クレイトスとラーヴェは もとは 夫婦神になるはずだったとか➡ 315 00:19:47,153 --> 00:19:49,488 聞いたことはあります。 (カミラ)そうよ。 316 00:19:49,488 --> 00:19:53,159 女神との対立で 大地の恵みが呪いに変わって➡ 317 00:19:53,159 --> 00:19:56,829 ラーヴェの土地に 何も育たなくなった 時代があったらしいの。 318 00:19:56,829 --> 00:20:01,167 でも 竜帝は すごく魔力の強い お嫁さんを竜妃にもらって➡ 319 00:20:01,167 --> 00:20:04,170 ラキア山脈の山頂に 魔法の盾をつくって➡ 320 00:20:04,170 --> 00:20:07,840 女神から大地の呪いを防ぐことに 成功したのよ。 321 00:20:07,840 --> 00:20:11,844 このときの魔法の盾が 今の国境って言われてるわ。 322 00:20:11,844 --> 00:20:14,346 国境に そんな言い伝えが…。 323 00:20:14,346 --> 00:20:18,017 《だから 陛下は 私がいれば 呪いが起こらないと言ったのか》 324 00:20:18,017 --> 00:20:20,853 ジル様 ジル様! 325 00:20:20,853 --> 00:20:23,022 大変な… でっ! あっ…。 326 00:20:23,022 --> 00:20:25,858 もう しっかりしなさいよ スフィアちゃん。 327 00:20:25,858 --> 00:20:28,360 ジルちゃんの先生なんでしょ? 328 00:20:28,360 --> 00:20:31,030 先ほど ジル様宛てに お手紙が届いて➡ 329 00:20:31,030 --> 00:20:33,032 急いで お知らせせねばと。 330 00:20:33,032 --> 00:20:35,034 あっ…。 331 00:20:35,034 --> 00:20:37,203 ハッ! 332 00:20:37,203 --> 00:20:40,406 《この筆跡は…》 333 00:20:45,044 --> 00:20:47,847 ジル様? どうしたの? 息してる? 334 00:20:56,388 --> 00:20:58,390 あっ。 んっ? 335 00:20:58,390 --> 00:21:00,826 これは これは…。 336 00:21:00,826 --> 00:21:04,663 諦めないだろうと 思っていたけどね。 337 00:21:04,663 --> 00:21:08,000 一国の王太子が ここまで情熱的だとは。 338 00:21:08,000 --> 00:21:10,336 僕も見習わないといけない。 339 00:21:10,336 --> 00:21:14,640 そう思わないかい? 僕の紫水晶。 340 00:21:18,344 --> 00:21:20,346 わかりかねます。 341 00:21:20,346 --> 00:21:24,150 さあ 楽しい歓迎会の準備をしよう。 342 00:21:27,686 --> 00:21:29,688 受けて立つよ。 343 00:21:29,688 --> 00:21:31,891 愛は戦争だ。 344 00:23:06,485 --> 00:23:09,154 《ハディス:いつか お嫁さんができたら➡ 345 00:23:09,154 --> 00:23:12,324 ひざまずいて敬意を払うと 決めていた。 346 00:23:12,324 --> 00:23:14,994 それが せめてもの誠意で➡ 347 00:23:14,994 --> 00:23:16,996 自分を 好きになってくれないかなんて➡ 348 00:23:16,996 --> 00:23:19,665 戯れみたいなものだと思ってた。 349 00:23:19,665 --> 00:23:23,168 それなのに 彼女が やたら あおるものだから➡ 350 00:23:23,168 --> 00:23:25,671 逃げ出すまで 追い回したくなってしまう》 351 00:23:25,671 --> 00:23:28,674 そこで かっこつけようとか 思ってくれるなら➡ 352 00:23:28,674 --> 00:23:31,343 まだ 俺も安心できるんだけどな。 353 00:23:31,343 --> 00:23:33,345 (ハディス)少しくらい いいじゃないか。 354 00:23:33,345 --> 00:23:36,348 (ラーヴェ)無理に迫ると マジで嫌われるぞ。 355 00:23:36,348 --> 00:23:40,853 (ハディス)別に慣れている。 だからこそ 恋はしない。 356 00:23:40,853 --> 00:23:43,188 そういう彼女の かたくなさを暴いて➡ 357 00:23:43,188 --> 00:23:47,026 中身を引きずり出したいんだ。 そのためには…。 358 00:23:47,026 --> 00:23:49,628 《おいしい朝食を作らねば!》