1 00:03:30,716 --> 00:03:35,621 天下の覇権を巡って 宿敵 丞相曹操と河北の袁紹は 2 00:03:35,621 --> 00:03:40,726 黄河の南 官渡において 天下分け目の大決戦を演じた 3 00:03:40,726 --> 00:03:45,030 結果は諸国を旅していた 諸葛亮孔明の予言のごとく 4 00:03:45,030 --> 00:03:47,666 袁紹の惨敗に終わった 5 00:03:47,666 --> 00:03:52,466 そののち 曹操の北方攻略は 完全に成し遂げられた 6 00:04:05,083 --> 00:04:09,588 官渡の戦い以来 玄徳は曹操軍の追撃から逃れ 7 00:04:09,588 --> 00:04:13,458 荊州の劉表を頼って 落ち延びていた 8 00:04:13,458 --> 00:04:17,396 血縁でもある劉表の 厚い恩義に応えるため 9 00:04:17,396 --> 00:04:21,333 玄徳は江夏の謀反者 張武と陳孫の討伐を 10 00:04:21,333 --> 00:04:23,833 自ら買って出た 11 00:04:48,360 --> 00:04:51,263 殿 何を見ておられます? 12 00:04:51,263 --> 00:04:54,533 あの馬を見ろ えっ? 13 00:04:54,533 --> 00:04:59,371 張武の馬 千里をゆく名馬と見える 14 00:04:59,371 --> 00:05:04,543 敵の大将 張武 相手に不足なし 15 00:05:04,543 --> 00:05:06,943 いくぞ! 来い! 16 00:05:10,248 --> 00:05:14,119 陳孫! その首 この張飛様がもらった 17 00:05:14,119 --> 00:05:16,119 こしゃくな! 18 00:05:36,775 --> 00:05:41,113 荊州は中国大陸の南部に位置する 豊かな土地であり 19 00:05:41,113 --> 00:05:44,983 太守劉表は 江夏の賊を一掃した玄徳を 20 00:05:44,983 --> 00:05:47,483 ますます信頼していた 21 00:05:50,355 --> 00:05:53,959 玄徳殿のような強い味方が ついてくれているので 22 00:05:53,959 --> 00:05:58,663 この荊州も安心なのだが どうも国境がのう… 23 00:05:58,663 --> 00:06:02,434 漢中の張魯や呉の孫権などが 狙っておる 24 00:06:02,434 --> 00:06:04,369 頭の痛いことだ 25 00:06:04,369 --> 00:06:08,240 人の住む所 悩みは消えませぬが 26 00:06:08,240 --> 00:06:12,077 私の部下に国境を守らせては いかがでしょう? 27 00:06:12,077 --> 00:06:14,980 おお!それは頼もしいこと 28 00:06:14,980 --> 00:06:17,580 これで荊州も万全じゃ 29 00:06:27,225 --> 00:06:29,161 姉上 30 00:06:29,161 --> 00:06:32,164 こんな夜に何か急用でも? 31 00:06:32,164 --> 00:06:35,364 はい もうよい 下がれ 32 00:06:39,905 --> 00:06:44,676 殿は玄徳の部下たちに 国境を守らせるおつもりです 33 00:06:44,676 --> 00:06:46,676 えっ 玄徳に? 34 00:06:52,284 --> 00:06:55,153 殿 噂で聞いたのですが 35 00:06:55,153 --> 00:06:58,753 玄徳殿に国境を守らせる おつもりとか 36 00:07:00,759 --> 00:07:04,629 玄徳殿をそんなに 信用してよいのでしょうか? 37 00:07:04,629 --> 00:07:09,901 私には油断も隙もない男のように 見えます 身分も低い出とか 38 00:07:09,901 --> 00:07:14,406 玄徳殿は わしと同じ 漢帝国の血筋を受けておる 39 00:07:14,406 --> 00:07:20,145 災いを受けないようにと 身分を隠していただけだ 40 00:07:20,145 --> 00:07:23,048 それに張飛とかいう野蛮な男 41 00:07:23,048 --> 00:07:27,752 ついこの前までは 山賊だったそうじゃありませんか 42 00:07:27,752 --> 00:07:29,821 そう悪く取るな 43 00:07:29,821 --> 00:07:33,925 玄徳殿の再起を図るための 隠れ蓑じゃ 44 00:07:33,925 --> 00:07:35,961 そんなこと信用できません 45 00:07:35,961 --> 00:07:39,297 あんな連中に 大事な国境を守らせたら 46 00:07:39,297 --> 00:07:41,933 それを足がかりに 47 00:07:41,933 --> 00:07:45,403 この国を乗っ取るに 決まっています 48 00:07:45,403 --> 00:07:50,242 黙れ!女が口を出すことではない 49 00:07:50,242 --> 00:07:56,047 私は殿のことを思って… もし この国を奪われたら 50 00:07:56,047 --> 00:07:59,718 私や子供たちは どうするので… 51 00:07:59,718 --> 00:08:01,718 殿 52 00:08:05,524 --> 00:08:09,861 確かに国境は国の生命線 53 00:08:09,861 --> 00:08:11,796 他国の者に任せては 54 00:08:11,796 --> 00:08:16,396 わしに忠誠を誓った家臣どもも 面白くなかろう 55 00:08:21,173 --> 00:08:24,109 一族や家臣との 摩擦を恐れた劉表は 56 00:08:24,109 --> 00:08:27,913 荊州城にほど近い 新野の城を玄徳に与え 57 00:08:27,913 --> 00:08:30,613 これを守備させることとなった 58 00:08:37,455 --> 00:08:40,825 今日 お発ちと聞き お見送りに参りました 59 00:08:40,825 --> 00:08:45,197 これは伊籍殿 わざわざ お見送りとは かたじけない 60 00:08:45,197 --> 00:08:47,999 いやいや お気になさるな 61 00:08:47,999 --> 00:08:50,502 新野からは馬ひとムチ 62 00:08:50,502 --> 00:08:53,502 また面白い話を聞きに参ります 63 00:08:55,473 --> 00:08:57,676 はっ これは… 64 00:08:57,676 --> 00:09:00,478 玄徳殿 この馬はどこで? 65 00:09:00,478 --> 00:09:05,817 江夏討伐の折 敵の大将 張武からもらったものです 66 00:09:05,817 --> 00:09:10,088 まあ 断りなしにですが ハハハ… 67 00:09:10,088 --> 00:09:14,693 この馬には乗らぬほうがよろしい ええっ? 68 00:09:14,693 --> 00:09:18,897 これは的盧といわれる凶馬です ご覧なさい 69 00:09:18,897 --> 00:09:22,767 脚の一部が共に白く 額には白い点 70 00:09:22,767 --> 00:09:26,471 乗る者にたたりがあると いわれております 71 00:09:26,471 --> 00:09:31,309 ハハハ… ご忠告は ありがたいのですが 72 00:09:31,309 --> 00:09:34,913 私は信じません 馬は乗り手次第 73 00:09:34,913 --> 00:09:37,816 思うように操ることが 大事でしょう 74 00:09:37,816 --> 00:09:41,152 うむ さすがは玄徳殿 75 00:09:41,152 --> 00:09:45,991 兵は軍師次第 強くも弱くもなると申されるのか 76 00:09:45,991 --> 00:09:47,991 では… 77 00:09:52,764 --> 00:09:55,767 玄徳たちが新野城へ移って 間もなく 78 00:09:55,767 --> 00:09:59,137 香蘭が男子を出産した 79 00:09:59,137 --> 00:10:01,206 いまだ領土を持つことも叶わず 80 00:10:01,206 --> 00:10:04,342 つらい日々を送る 玄徳主従にとって 81 00:10:04,342 --> 00:10:08,546 それは大きな喜びであった 82 00:10:08,546 --> 00:10:12,450 奥方様が北斗星の夢を見て 生まれたというので 83 00:10:12,450 --> 00:10:15,020 「阿斗」と名づけられたそうです 84 00:10:15,020 --> 00:10:17,088 阿斗か いい名だ 85 00:10:17,088 --> 00:10:19,691 兄貴 思い出すな 86 00:10:19,691 --> 00:10:22,661 俺たちが兄者と 義兄弟の契りを結んだのも 87 00:10:22,661 --> 00:10:24,929 田舎の桃園だったな 88 00:10:24,929 --> 00:10:30,735 張飛 昔を懐かしむのはいいが その「兄者」と呼ぶのは やめとけ 89 00:10:30,735 --> 00:10:35,907 なんで? 今は妻子も城もある我らの主 90 00:10:35,907 --> 00:10:39,344 「殿」と呼ぶんだ あっ そっか 91 00:10:39,344 --> 00:10:43,248 でも城ったって ここは借家じゃねえかよ 92 00:10:43,248 --> 00:10:47,852 兄者に… いや殿に 自分の城を持たせたいな 93 00:10:47,852 --> 00:10:52,052 うむ 殿も苦労なされて ばかりだからな 94 00:10:59,531 --> 00:11:04,302 「阿斗」って呼ぶと笑うんですよ 知恵がついてきたのでしょうか 95 00:11:04,302 --> 00:11:07,505 知恵がつくか 子供はいいな 96 00:11:07,505 --> 00:11:09,441 えっ? いや… 97 00:11:09,441 --> 00:11:12,210 私も知恵が欲しいと思ってな 98 00:11:12,210 --> 00:11:15,246 徐州 冀州 荊州と流れて 99 00:11:15,246 --> 00:11:19,484 いまだに私は自分の城を持たぬ 100 00:11:19,484 --> 00:11:23,188 でも殿には関羽殿や 張飛殿のような 101 00:11:23,188 --> 00:11:26,424 頼りになる方が おられるではありませんか 102 00:11:26,424 --> 00:11:28,893 武勇だけでは城は持てぬ 103 00:11:28,893 --> 00:11:32,697 私に もっと知恵があれば 香蘭や阿斗 104 00:11:32,697 --> 00:11:37,535 そして一族の者たちの 安心できる城を持てたと思う 105 00:11:37,535 --> 00:11:42,941 殿のそのような心も知らず 私たちは ただ甘えてばかり 106 00:11:42,941 --> 00:11:45,677 ハハハ… 許せ 107 00:11:45,677 --> 00:11:51,049 子供を持ったのだ 父親はもっと強くならなくてはな 108 00:11:51,049 --> 00:11:54,919 お疲れでございましょう もうお休みになられては? 109 00:11:54,919 --> 00:11:57,889 うむ… おっ 笑ったぞ 110 00:11:57,889 --> 00:12:00,189 楽しい夢でも見たのかな 111 00:12:03,561 --> 00:12:07,132 久しぶりにお主と 一献やりたくなってのう 112 00:12:07,132 --> 00:12:09,868 お子は元気かな? はい 113 00:12:09,868 --> 00:12:13,271 もう這い回って目が離せません 114 00:12:13,271 --> 00:12:17,809 だが まだ1人だからいい はあ? 115 00:12:17,809 --> 00:12:22,247 承知だろうが わしには 亡くなった先妻の子 劉キと 116 00:12:22,247 --> 00:12:24,983 妻 蔡の子 劉ソウがおる 117 00:12:24,983 --> 00:12:28,953 どちらを跡継ぎにしようかと 迷っておるのだ 118 00:12:28,953 --> 00:12:32,724 長男の劉キは どうも体が弱くてのう 119 00:12:32,724 --> 00:12:37,495 長男を廃して次男を立てるのは 騒動の元と申します 120 00:12:37,495 --> 00:12:42,801 まかり間違えば国の乱れを 招くことにもなりかねませぬ 121 00:12:42,801 --> 00:12:47,705 うむ もっともだ いや その言葉で わしの心も決まった 122 00:12:47,705 --> 00:12:50,341 いやあ 今夜は 泊まっていかれるがいい 123 00:12:50,341 --> 00:12:52,977 おい 酒の支度じゃ 124 00:12:52,977 --> 00:12:55,880 何!劉キを跡取りにですと? 125 00:12:55,880 --> 00:12:58,316 玄徳め 余計なことを 126 00:12:58,316 --> 00:13:02,320 何としても劉ソウ殿を 跡継ぎにせねばならぬが… 127 00:13:02,320 --> 00:13:05,623 姉上 何か策はございませぬか? 128 00:13:05,623 --> 00:13:08,827 考えることはないでしょう ええっ? 129 00:13:08,827 --> 00:13:13,431 今夜は東門の屋敷へ泊まるはず 殺しなさい 130 00:13:13,431 --> 00:13:15,934 しかし 殿には何と? 131 00:13:15,934 --> 00:13:20,605 死人に口なし あとは何とでも取り繕えます 132 00:13:20,605 --> 00:13:23,805 そうでしたな フフフ… 133 00:13:34,986 --> 00:13:36,986 それっ 134 00:13:52,270 --> 00:13:54,706 どこへ行った 玄徳? 135 00:13:54,706 --> 00:13:57,108 どこにも姿は見当たりません 136 00:13:57,108 --> 00:13:59,043 逃げたか 137 00:13:59,043 --> 00:14:01,743 よし わしに考えがある 138 00:14:09,821 --> 00:14:14,592 「蛟竜は池に潜むも 池の魚に同じにあらず」 139 00:14:14,592 --> 00:14:19,831 「だが ここ数年いたずらに 困を守り むなしく時を過ごす」 140 00:14:19,831 --> 00:14:22,734 「今 臥して風雷を聞いた」 141 00:14:22,734 --> 00:14:27,034 「今こそ雷に乗じて 天に上らんと欲す」 142 00:14:30,008 --> 00:14:34,512 この詩は確かに 謀反をほのめかすものだな 143 00:14:34,512 --> 00:14:37,415 書斎の隅に落ちていたのです 144 00:14:37,415 --> 00:14:40,151 そっと書き残していたのでしょう 145 00:14:40,151 --> 00:14:45,390 玄徳の野心は歴然としています すぐに新野へ兵を 146 00:14:45,390 --> 00:14:50,562 待て わしは玄徳殿が 詩を作るとは聞いておらぬ 147 00:14:50,562 --> 00:14:55,362 これは誰かが わしと玄徳殿の 仲を裂くために書いたものだろう 148 00:14:58,369 --> 00:15:01,469 このことは忘れろ はあ… 149 00:15:04,442 --> 00:15:09,280 玄徳は なかなか用心深い男 隙がありません 150 00:15:09,280 --> 00:15:11,249 感心していては困ります 151 00:15:11,249 --> 00:15:15,887 新野から玄徳を連れ出す 次の手を考えなくては 152 00:15:15,887 --> 00:15:18,790 しかし どのような? 153 00:15:18,790 --> 00:15:21,690 豊年祭りをやりましょう えっ? 154 00:15:25,263 --> 00:15:28,032 おお!一年に1度の祭りじゃ 155 00:15:28,032 --> 00:15:31,502 役人どもを楽しませてやるが よいぞ 156 00:15:31,502 --> 00:15:35,406 ところで今年は殿にも ぜひ ご出席を 157 00:15:35,406 --> 00:15:38,810 わしが出ては みんなも固くなって楽しめまい 158 00:15:38,810 --> 00:15:43,014 そうじゃ わしの代わりに今年は 若たちを参加させればよい 159 00:15:43,014 --> 00:15:47,719 若殿たちは若すぎます 礼を 失するようなことになっては… 160 00:15:47,719 --> 00:15:50,221 そうか うーむ 161 00:15:50,221 --> 00:15:55,126 ならば玄徳殿を祭りの主人役に 迎えてはいかがでしょう? 162 00:15:55,126 --> 00:16:00,732 おお!玄徳殿なら立派に 主人役を果たしてくれよう 163 00:16:00,732 --> 00:16:05,932 はい では早速 新野へ 迎えの者を差し向けます 164 00:16:13,244 --> 00:16:17,015 これで玄徳も 出席せねばなりませぬ 165 00:16:17,015 --> 00:16:19,617 今度は必ず仕留めるのです 166 00:16:19,617 --> 00:16:24,617 はい こちらの味方も多いこと 万全を期します 167 00:16:28,359 --> 00:16:32,130 曹操が いつ攻めてくるかも 分からないっていうのに 168 00:16:32,130 --> 00:16:34,866 祭りとはおかしいぜ 殿! 169 00:16:34,866 --> 00:16:38,569 また蔡瑁が仕組んだ罠に 決まってますぜ 170 00:16:38,569 --> 00:16:41,472 お断りになったほうが よろしいのでは? 171 00:16:41,472 --> 00:16:46,244 そうもいかぬ 私に主人役を 務めさせるつもりだ 172 00:16:46,244 --> 00:16:50,114 断れば劉表殿も私を疑うだろう 173 00:16:50,114 --> 00:16:54,952 私が300の兵を連れて 殿の身辺をお守りしましょう 174 00:16:54,952 --> 00:16:57,922 うむ 趙雲ならよかろう 175 00:16:57,922 --> 00:17:00,625 ちぇっ 俺じゃダメか 176 00:17:00,625 --> 00:17:03,361 趙雲 殿にぺったりくっついて 離れんなよ 177 00:17:03,361 --> 00:17:05,461 はい!離れません 178 00:17:09,167 --> 00:17:14,439 殿 私は心配なのです また何か… 179 00:17:14,439 --> 00:17:17,475 趙雲もいる 案ずることはない 180 00:17:17,475 --> 00:17:20,812 阿斗と帰りを待て はい 181 00:17:20,812 --> 00:17:22,812 出発! 182 00:17:28,453 --> 00:17:32,256 荊州の豊年祭りは その年の豊作を祝って 183 00:17:32,256 --> 00:17:35,560 文官武将を慰労する会であった 184 00:17:35,560 --> 00:17:39,363 この日 荊州各地の城から 役人たちが集められ 185 00:17:39,363 --> 00:17:42,463 盛大な宴会が開かれていた 186 00:17:47,805 --> 00:17:52,610 城外へ通じる3門には すべて兵を伏せてあります 187 00:17:52,610 --> 00:17:57,448 ただ 西門だけは 檀渓の流れに行き当たる難所 188 00:17:57,448 --> 00:17:59,917 守備の必要はありますまい 189 00:17:59,917 --> 00:18:04,388 うむ これで完璧だ 酒が回ったところで討つ 190 00:18:04,388 --> 00:18:06,724 だが玄徳を討てば 191 00:18:06,724 --> 00:18:10,495 我が殿が 人々の信望を失うのでは? 192 00:18:10,495 --> 00:18:14,132 殺した後なら 何とでも罪はつけられる 193 00:18:14,132 --> 00:18:19,370 問題なのは玄徳にくっついている 趙雲という男だ 194 00:18:19,370 --> 00:18:22,770 なかなかの腕らしい お任せを 195 00:18:28,379 --> 00:18:32,917 趙雲殿 あちらで 我々と一緒に飲みませんか? 196 00:18:32,917 --> 00:18:35,653 べっぴんも用意してありますよ 197 00:18:35,653 --> 00:18:38,289 役目中にてお断り申す 198 00:18:38,289 --> 00:18:40,858 まあ そう堅いことを言わずに 199 00:18:40,858 --> 00:18:44,095 公式の儀式も終わったんですから 200 00:18:44,095 --> 00:18:46,030 いや お断り申す 201 00:18:46,030 --> 00:18:50,568 そんなあ 趙雲殿の武勇伝も 拝聴したいし… 202 00:18:50,568 --> 00:18:54,172 うるさい!断ると言ったら断る 203 00:18:54,172 --> 00:18:58,843 趙雲 せっかくのもてなしを 断るのも礼を欠く 204 00:18:58,843 --> 00:19:01,445 お言葉に甘え しばらく休むがよい 205 00:19:01,445 --> 00:19:03,781 はあ しかし殿 それでは… 206 00:19:03,781 --> 00:19:06,684 ハハハ… 私も窮屈だ 207 00:19:06,684 --> 00:19:09,153 少しの間なら いいではないか 208 00:19:09,153 --> 00:19:12,056 はあ 殿のご命令とあらば… 209 00:19:12,056 --> 00:19:15,556 さあさあさあ 参りましょう 趙雲殿 210 00:19:22,166 --> 00:19:25,036 玄徳殿 一献 受けてくだされ 211 00:19:25,036 --> 00:19:28,239 おお 伊籍殿 これはどうも 212 00:19:28,239 --> 00:19:30,708 お命は風前の灯火 213 00:19:30,708 --> 00:19:34,445 伏兵のおらぬのは西門だけ 214 00:19:34,445 --> 00:19:37,245 ハハハ… では失礼を 215 00:19:39,283 --> 00:19:41,786 玄徳殿 どちらへ? 216 00:19:41,786 --> 00:19:44,155 どうも少し酔ったようで 217 00:19:44,155 --> 00:19:47,055 風に当たって参ります 218 00:20:02,039 --> 00:20:04,039 しまった 219 00:20:08,512 --> 00:20:10,512 止まれ! 220 00:20:30,134 --> 00:20:32,134 いかん 追っ手だ 221 00:20:36,407 --> 00:20:39,410 いたぞ あそこだ! 的盧! 222 00:20:39,410 --> 00:20:42,713 たたれば たたれ 私は恐れぬ 223 00:20:42,713 --> 00:20:44,713 跳べ! 224 00:21:04,969 --> 00:21:08,569 檀渓を跳ぶとは… なんて馬だ 225 00:21:15,212 --> 00:21:18,783 玄徳は 果てしない孤独を感じていた 226 00:21:18,783 --> 00:21:21,118 予期できぬ災難ではなかった 227 00:21:21,118 --> 00:21:26,357 だが それを避ける手段に迷い 自ら災いを招いたともいえた 228 00:21:26,357 --> 00:21:30,761 玄徳は頼りない自分が悲しかった 229 00:21:30,761 --> 00:21:32,761 うん? 230 00:21:39,036 --> 00:21:42,873 よろしければ衣服を 干させていただけませんか? 231 00:21:42,873 --> 00:21:45,776 さっ どうぞ かたじけない 232 00:21:45,776 --> 00:21:50,181 馬は的盧 災難に遭われましたな 233 00:21:50,181 --> 00:21:55,386 檀渓から馬もろともに跳び越え 危うく一命を… 234 00:21:55,386 --> 00:21:57,989 申し遅れましたが私は… 235 00:21:57,989 --> 00:22:01,726 劉備玄徳殿 ご存じでしたか 236 00:22:01,726 --> 00:22:04,662 ハハハ… よいかな よいかな 237 00:22:04,662 --> 00:22:09,233 いや お噂どおりのご尊顔と お姿なので… 238 00:22:09,233 --> 00:22:12,837 あなたのような方が この荊州に寄宿して 239 00:22:12,837 --> 00:22:16,707 つまらぬ災いを招くとは 惜しい 240 00:22:16,707 --> 00:22:20,011 人品 卑しからぬご様子 241 00:22:20,011 --> 00:22:22,046 お名前をお聞かせください 242 00:22:22,046 --> 00:22:28,152 なあに 気ままに生きる 学者のはずれ者 司馬徽と申すが 243 00:22:28,152 --> 00:22:33,958 仲間は「水」と「鏡」 水鏡と呼んでいます 244 00:22:33,958 --> 00:22:35,960 水鏡? 245 00:22:35,960 --> 00:22:40,460 あばら屋ですが中で 温かい酒でも進ぜましょう 246 00:22:44,535 --> 00:22:49,373 運に恵まれず 志も思うように成し遂げられず 247 00:22:49,373 --> 00:22:52,977 いまだ城も持てぬ身が うらめしく… 248 00:22:52,977 --> 00:22:54,945 運ではござらぬ 249 00:22:54,945 --> 00:22:57,815 あなたのそばには人がおらぬ 250 00:22:57,815 --> 00:23:01,085 いえ!文には孫乾 糜竺 251 00:23:01,085 --> 00:23:06,290 武には関羽 張飛 趙雲などの 優れた部下たちがおります 252 00:23:06,290 --> 00:23:12,997 玄徳殿 凶馬の的盧は あなたに操られて竜に変化し 253 00:23:12,997 --> 00:23:15,466 あなたの一命を救った 254 00:23:15,466 --> 00:23:19,336 しかし あなたも含めた その者たちを操り 255 00:23:19,336 --> 00:23:21,639 生かす者がおらぬのじゃ 256 00:23:21,639 --> 00:23:25,076 それでは あなたの志も 果たせぬのでは? 257 00:23:25,076 --> 00:23:30,347 水鏡先生 そのような軍師が おられるのですか? 258 00:23:30,347 --> 00:23:36,153 いる 世に隠れ伏している竜 伏竜か 259 00:23:36,153 --> 00:23:40,691 いまだ大空に飛び立たぬ鳳 鳳雛 260 00:23:40,691 --> 00:23:43,494 いずれか その1人を得れば 261 00:23:43,494 --> 00:23:47,498 天下は あなたの 心のままになるでしょう 262 00:23:47,498 --> 00:23:50,801 伏竜 鳳雛… 263 00:23:50,801 --> 00:23:55,673 水鏡先生 その伏竜のご尊名を お聞かせください 264 00:23:55,673 --> 00:24:00,945 ハハハ… よいかな よいかな 待つも またよし 265 00:24:00,945 --> 00:24:04,815 はあ… さあ 飲みましょう 266 00:24:04,815 --> 00:24:07,818 今宵は ここに泊まられるが よいでしょう 267 00:24:07,818 --> 00:24:10,618 はい ありがとうございます 268 00:24:13,524 --> 00:24:16,827 伏竜… 269 00:24:16,827 --> 00:24:21,999 水鏡先生の言われた 伏竜とは 鳳雛とは… 270 00:24:21,999 --> 00:24:26,337 玄徳にとって 天下覇権を狙う 曹操に対抗するには 271 00:24:26,337 --> 00:24:31,208 己を生かす知恵の持ち主 軍師が必要であった 272 00:24:31,208 --> 00:24:35,308 だが 伏竜は今いずこに… 273 00:26:07,571 --> 00:26:11,108 玄徳は部下志願の 不思議な男を軍師とした 274 00:26:11,108 --> 00:26:16,847 迫り来る曹仁軍3万を相手に 謎の男 単福はどう戦うのか 275 00:26:16,847 --> 00:26:20,484 次回 アニメ三国志 「浪士・単福」 276 00:26:20,484 --> 00:26:23,484 軍略の革新が始まる