1 00:03:31,301 --> 00:03:34,203 曹操軍の水上大要塞に対し 2 00:03:34,203 --> 00:03:39,042 孔明と周瑜は火攻めを 唯一の策と考えていた 3 00:03:39,042 --> 00:03:43,346 だが それには 西北の風が妨げとなっていた 4 00:03:43,346 --> 00:03:47,984 周瑜の不安を察した孔明は 気象 天文の知識を利用し 5 00:03:47,984 --> 00:03:50,820 南屏山で祈祷に成功 6 00:03:50,820 --> 00:03:55,620 見事に周瑜の望む 東南の風を吹かせたのである 7 00:04:09,739 --> 00:04:14,711 孔明軍師が大任を果たし 無事に帰還したことは喜ばしい 8 00:04:14,711 --> 00:04:18,414 いよいよ我らが待っていた 決戦の時が来た 9 00:04:18,414 --> 00:04:23,514 孔明軍師の作戦に従い 呉の国に劣らぬよう戦おう 10 00:04:33,596 --> 00:04:38,368 周瑜の火攻めに遭った曹操は 必ず烏林の山道を通って 11 00:04:38,368 --> 00:04:41,104 江陵へ逃げ延びるはずである 12 00:04:41,104 --> 00:04:44,073 我らは その曹操を待ち受けて討つ 13 00:04:44,073 --> 00:04:48,711 孔明軍師 周瑜の火攻めが 成功するかな? 14 00:04:48,711 --> 00:04:53,116 必ず曹操は敗れて逃げます ふーん… 15 00:04:53,116 --> 00:04:58,421 趙雲は3000の手勢を率いて 烏林の間道で待機する 16 00:04:58,421 --> 00:05:01,691 真夜中に必ず曹操が 落ち延びてきます 17 00:05:01,691 --> 00:05:05,495 烏林からの間道は 2つありますが… 18 00:05:05,495 --> 00:05:08,164 この荊州への間道を通ります 19 00:05:08,164 --> 00:05:13,302 曹操は敗残の兵を江陵でまとめ 都へ戻るつもりです 20 00:05:13,302 --> 00:05:16,939 はい 荊州の間道で待機します 21 00:05:16,939 --> 00:05:21,477 次に張飛将軍 待ってました! 22 00:05:21,477 --> 00:05:24,247 この胡蘆谷に伏せていれば よろしい 23 00:05:24,247 --> 00:05:29,085 朝 雨が上がった頃 曹操は 食事をとるために火をたく 24 00:05:29,085 --> 00:05:32,688 なあっ ちょっと… 雨が降らなかったら? 25 00:05:32,688 --> 00:05:37,560 いや 曹操が朝飯を食わなかったら どうするんです? 26 00:05:37,560 --> 00:05:40,863 明日の朝は必ず雨が降る 27 00:05:40,863 --> 00:05:44,133 曹操は必ず食事の火をたく 28 00:05:44,133 --> 00:05:46,936 そんなこと 分かるのかなあ? 29 00:05:46,936 --> 00:05:49,536 あっちの都合もあるし… 30 00:05:54,644 --> 00:05:59,215 炊事の煙が上がったら 火を放って攻撃する 31 00:05:59,215 --> 00:06:03,052 曹操の首は取れぬまでも 手柄は上げられます 32 00:06:03,052 --> 00:06:05,755 いや 断じて首は取る! 33 00:06:05,755 --> 00:06:08,157 では殿 樊口の山から 34 00:06:08,157 --> 00:06:12,157 周瑜の火攻めの手並みでも ゆっくりと見物いたしましょう 35 00:06:14,464 --> 00:06:19,268 孔明軍師 この度は まれに見る大合戦と存ずる 36 00:06:19,268 --> 00:06:23,968 それがしに指示を与えられぬが 何か含むところがあってのことか 37 00:06:28,878 --> 00:06:31,647 私は最も重要な地点を 38 00:06:31,647 --> 00:06:34,650 関羽将軍に押さえていただこうと 思ったが 39 00:06:34,650 --> 00:06:38,421 少し考えることがあって 差し控えたのです 40 00:06:38,421 --> 00:06:41,357 うん? 軍師! 41 00:06:41,357 --> 00:06:45,127 親父の… いや 父の何が不満なんです? 42 00:06:45,127 --> 00:06:50,066 関羽将軍は以前 曹操から 大きな恩義を受けておられよう 43 00:06:50,066 --> 00:06:52,802 ああっ… 44 00:06:52,802 --> 00:06:57,974 曹操は街道を避けて 必ず この華容の道へ逃げてまいる 45 00:06:57,974 --> 00:07:02,712 関羽将軍が ここで待機されれば 曹操を見逃すことに… 46 00:07:02,712 --> 00:07:08,417 お待ちくだされ 確かに曹操から 恩義をかけられたことは認め申す 47 00:07:08,417 --> 00:07:11,687 しかし白馬の合戦で敵将を討ち 48 00:07:11,687 --> 00:07:14,290 恩義には十分 報いた 49 00:07:14,290 --> 00:07:16,759 今では貸し借りござらぬ 50 00:07:16,759 --> 00:07:20,062 会えば必ず首を取ってみせよう 51 00:07:20,062 --> 00:07:22,062 ふむ… 52 00:07:24,700 --> 00:07:28,337 軍師 私は父を信じています 53 00:07:28,337 --> 00:07:32,437 華容の待ち伏せをお任せください お願いします 54 00:07:34,544 --> 00:07:37,513 曹操を取り逃がした時は どうなさる? 55 00:07:37,513 --> 00:07:41,651 軍律による処分を受けましょう 俺も受ける 56 00:07:41,651 --> 00:07:45,354 誓約書をしたためていただくが よろしいか? 57 00:07:45,354 --> 00:07:50,660 確かに だが曹操が 華容の道を通らぬ時は 58 00:07:50,660 --> 00:07:54,363 どうなさる? 必ず通る 59 00:07:54,363 --> 00:07:58,100 通らぬ時は 私が処分を受けましょう 60 00:07:58,100 --> 00:08:01,737 では手配の指示を承ろう 61 00:08:01,737 --> 00:08:07,977 華容の谷間で枯れ草を燃やし その煙で曹操を誘い寄せるのです 62 00:08:07,977 --> 00:08:11,013 曹操も兵法を心得ておる者 63 00:08:11,013 --> 00:08:17,486 煙を見て 伏兵ありと判断して避け 街道を通ると思われるが… 64 00:08:17,486 --> 00:08:20,022 兵法にも虚実がござる 65 00:08:20,022 --> 00:08:22,892 曹操も優れた兵法家 66 00:08:22,892 --> 00:08:28,064 煙を見て こちらの罠と判断し 押し通ってまいるはず 67 00:08:28,064 --> 00:08:31,634 そこが こちらの狙い 68 00:08:31,634 --> 00:08:34,270 なるほど 分かり申した 69 00:08:34,270 --> 00:08:40,076 関羽将軍 くれぐれも 曹操には情けをかけられぬように 70 00:08:40,076 --> 00:08:42,076 誓いまする 71 00:08:44,947 --> 00:08:47,917 大都督 周瑜の監視厳しく 72 00:08:47,917 --> 00:08:51,420 脱出の機会 伺うに時を経て 73 00:08:51,420 --> 00:08:55,992 この度 ハ陽湖より 大量の兵糧を運び来たれり 74 00:08:55,992 --> 00:08:59,595 それがし その監視役を 命ぜられたゆえ 75 00:08:59,595 --> 00:09:02,798 そのまま脱出を決意せり 76 00:09:02,798 --> 00:09:05,835 今宵 二更 青い龍の旗を押し立て 77 00:09:05,835 --> 00:09:08,604 北岸へ向かうものなり 78 00:09:08,604 --> 00:09:11,374 呉の武将どもの首を土産とし 79 00:09:11,374 --> 00:09:14,343 武器も奪い取って落ちる所存 80 00:09:14,343 --> 00:09:17,847 この兵糧船こそ 我が降伏の船ゆえ 81 00:09:17,847 --> 00:09:20,182 お間違えなきよう 82 00:09:20,182 --> 00:09:25,021 うむ 黄蓋将軍が 兵糧船と共に落ちてまいるぞ 83 00:09:25,021 --> 00:09:29,825 青い龍の旗が目印 于禁 見誤るな 84 00:09:29,825 --> 00:09:33,663 はっ 青い龍の旗と覚えまする 85 00:09:33,663 --> 00:09:35,598 ご苦労であった 86 00:09:35,598 --> 00:09:39,168 黄蓋将軍の到着まで もてなしてやれ 87 00:09:39,168 --> 00:09:41,168 はっ 88 00:09:43,039 --> 00:09:46,909 黄蓋の落ちてきた時が わしの勝利の時だ 89 00:09:46,909 --> 00:09:51,080 周瑜よ 孔明よ そして玄徳よ 90 00:09:51,080 --> 00:09:53,880 戦いは終わったのだ 91 00:09:57,853 --> 00:10:01,724 丞相 東南の風が 強くなりましたぞ 92 00:10:01,724 --> 00:10:04,627 うん?長い戦いだ 93 00:10:04,627 --> 00:10:08,064 時に東南の風が吹くこともあろう 94 00:10:08,064 --> 00:10:12,902 しかし火攻めでもかけられれば 油断は禁物です 95 00:10:12,902 --> 00:10:15,805 うむ 警戒を怠るな 96 00:10:15,805 --> 00:10:19,405 それも黄蓋の船が 到着するまでのことよ 97 00:10:27,483 --> 00:10:31,483 たっぷりとかけてくれ よく燃えるようにな 98 00:10:38,594 --> 00:10:43,399 時に建安13年11月20日の夜半 99 00:10:43,399 --> 00:10:47,870 呉の黄蓋老将軍 率いる 先鋒の火攻め船隊は 100 00:10:47,870 --> 00:10:50,272 折からの東南の追い風に乗り 101 00:10:50,272 --> 00:10:54,510 曹操軍の水上大要塞へ突進した 102 00:10:54,510 --> 00:10:58,380 後方には周瑜の指揮する 呉の全艦隊が 103 00:10:58,380 --> 00:11:01,180 怒濤の勢いで続いていた 104 00:11:09,859 --> 00:11:14,430 見えましたぞ! 青い龍の旗が見えるか? 105 00:11:14,430 --> 00:11:17,730 もう少し接近せねば 確認できませんが… 106 00:11:26,041 --> 00:11:30,041 鎖で繋がれた船が目標だ よく狙え! 107 00:11:35,718 --> 00:11:38,621 青い龍の旗です うむ 108 00:11:38,621 --> 00:11:41,924 まさしく黄蓋の兵糧船だ 109 00:11:41,924 --> 00:11:45,424 矢は射るな!湾内に導け 110 00:11:49,532 --> 00:11:53,402 丞相 罠です 何! 111 00:11:53,402 --> 00:11:55,337 船を近づけてはなりません 112 00:11:55,337 --> 00:11:58,537 兵糧船にしては 船足が速すぎましょう 113 00:12:00,910 --> 00:12:03,712 確かに 船も軽く 浮いている 114 00:12:03,712 --> 00:12:07,449 謀られたか 寄せるな! 寄せるな! 115 00:12:07,449 --> 00:12:09,449 撃て! 116 00:12:54,864 --> 00:12:58,100 軍船を出せ 追い返せ 117 00:12:58,100 --> 00:13:00,035 船は繋がれたままです 118 00:13:00,035 --> 00:13:02,738 もう ここでは 防ぎようがありませぬ 119 00:13:02,738 --> 00:13:04,773 なんたることだ… 120 00:13:04,773 --> 00:13:08,573 よし 烏林の砦に兵を集めろ はっ 121 00:13:18,320 --> 00:13:21,891 丞相 ここは危険です ひとまず陸へ 122 00:13:21,891 --> 00:13:24,126 うむ 123 00:13:24,126 --> 00:13:26,926 よくも欺きおったな 124 00:13:42,177 --> 00:13:44,914 黄蓋将軍 お見事 125 00:13:44,914 --> 00:13:46,914 全軍 討って出ろ! 126 00:14:06,068 --> 00:14:10,005 曹操 ここに黄蓋あり 勝負せい! 127 00:14:10,005 --> 00:14:13,275 よくも欺きおったな 128 00:14:13,275 --> 00:14:15,275 くたばれ 129 00:14:22,084 --> 00:14:25,321 曹操の首を取るまで死ねぬわい 130 00:14:25,321 --> 00:14:27,321 やれ 131 00:14:43,038 --> 00:14:47,776 烏林の砦も敵の手に落ちました 132 00:14:47,776 --> 00:14:50,579 追っ手です 133 00:14:50,579 --> 00:14:54,579 張遼 いったん ここを落ちようぞ はっ 134 00:15:05,527 --> 00:15:10,432 フフフ… 丞相 何がおかしいのです? 135 00:15:10,432 --> 00:15:14,870 孔明と周瑜の策のなさを笑うのよ 136 00:15:14,870 --> 00:15:19,575 立場が逆ならば わしは ここへ伏兵を置くぞ 137 00:15:19,575 --> 00:15:21,510 確かに 138 00:15:21,510 --> 00:15:25,710 天は我を見捨てず 命拾いしたわい 139 00:15:29,351 --> 00:15:32,851 伏兵です 孔明の策か 140 00:15:35,924 --> 00:15:37,860 曹操と見えたり 141 00:15:37,860 --> 00:15:40,295 我は趙雲子龍 覚悟! 142 00:15:40,295 --> 00:15:43,232 防ぐんだ! 143 00:15:43,232 --> 00:15:45,232 丞相! 144 00:15:53,842 --> 00:15:55,842 逃げられたか 145 00:16:17,499 --> 00:16:19,935 ここは どの辺りか? 146 00:16:19,935 --> 00:16:22,404 胡蘆谷の近くです 147 00:16:22,404 --> 00:16:25,307 兵士たちも疲れております 148 00:16:25,307 --> 00:16:28,077 朝食をとってから 出発をいたしましょう 149 00:16:28,077 --> 00:16:30,979 フッ フフフ… 150 00:16:30,979 --> 00:16:34,583 また おかしゅうなったわ はあ? 151 00:16:34,583 --> 00:16:39,054 やはり孔明も周瑜も 読みが浅いのでな 152 00:16:39,054 --> 00:16:41,290 ここに兵を伏せておけば 153 00:16:41,290 --> 00:16:43,959 疲れ切った わしを 討てたかもしれぬ 154 00:16:43,959 --> 00:16:48,831 フハハハ… 誰が丞相を 討てましょうや 155 00:16:48,831 --> 00:16:51,834 再起は目前でございます 156 00:16:51,834 --> 00:16:55,734 うむ わしは負けぬ いや 死なぬ 157 00:17:02,444 --> 00:17:07,116 曹操!久々の見参 その首もらったぞ 158 00:17:07,116 --> 00:17:09,451 おお 張飛! 159 00:17:09,451 --> 00:17:12,988 雨が晴れりゃあ 飯炊きの煙とくる 160 00:17:12,988 --> 00:17:15,591 我らに孔明軍師あり 161 00:17:15,591 --> 00:17:18,691 貴様の逃げ道 すべてお見通しだい 162 00:17:27,302 --> 00:17:29,702 おお 許チョ! 早くお逃げを 163 00:17:35,811 --> 00:17:37,813 おのれ 逃がすか! 164 00:17:37,813 --> 00:17:41,213 おい 張飛 この 邪魔だ! 165 00:17:45,420 --> 00:17:48,190 さらば ああっ 166 00:17:48,190 --> 00:17:50,190 待て こんにゃろう! 167 00:18:06,308 --> 00:18:11,146 この間道は華容への近道ですが 煙が見えます 168 00:18:11,146 --> 00:18:15,684 おそらく伏兵が潜んでおります 街道を参りましょう 169 00:18:15,684 --> 00:18:19,488 いや 間道に 伏兵がいると見せかけ 170 00:18:19,488 --> 00:18:22,424 実は街道に伏兵を潜ませておる 171 00:18:22,424 --> 00:18:26,628 孔明は虚々実々の知略を 用いているのだ 172 00:18:26,628 --> 00:18:30,528 さすがは丞相 恐れ入りました 173 00:18:53,722 --> 00:18:55,722 関羽か… 174 00:19:02,531 --> 00:19:05,934 我が命運もこれまでか 175 00:19:05,934 --> 00:19:08,837 関羽は信義に厚い将軍 176 00:19:08,837 --> 00:19:14,009 かつての丞相の恩義を説けば 必ず生きる道を 177 00:19:14,009 --> 00:19:16,009 うむ 178 00:19:19,815 --> 00:19:23,218 久しぶりだな 関羽将軍 179 00:19:23,218 --> 00:19:27,189 諸葛亮孔明の指示であろう 180 00:19:27,189 --> 00:19:29,758 お待ち申しておりました 181 00:19:29,758 --> 00:19:34,630 丞相の御首 ここにて いただきまする 182 00:19:34,630 --> 00:19:37,199 今は敗残の我が身 183 00:19:37,199 --> 00:19:41,737 かつての恩義に免じ 見逃してもらえぬか? 184 00:19:41,737 --> 00:19:45,140 その恩には既に報いてござる 185 00:19:45,140 --> 00:19:49,978 この上は ここにて合戦の上 お通りあれ 186 00:19:49,978 --> 00:19:55,978 見られい!矢尽き 刀折れ 力なき者ばかりじゃ 187 00:20:04,493 --> 00:20:07,329 父上!猶予はなりませぬぞ 188 00:20:07,329 --> 00:20:12,501 かつて主人 玄徳殿の奥方を 守るため 189 00:20:12,501 --> 00:20:16,972 お主は関所のわしの部下を斬って 押し通った 190 00:20:16,972 --> 00:20:20,876 しかし信義に厚い お主の心に打たれて 191 00:20:20,876 --> 00:20:22,876 それも許した 192 00:20:32,988 --> 00:20:34,988 父上!首を… 193 00:20:42,664 --> 00:20:44,664 引けい! 194 00:21:03,418 --> 00:21:07,422 父上 孔明軍師に何と! 195 00:21:07,422 --> 00:21:09,925 関羽には斬れなかった 196 00:21:09,925 --> 00:21:16,131 かつて受けた曹操の恩義が今 胸の奥に重くよみがえっていた 197 00:21:16,131 --> 00:21:21,069 自らの命よりも人の情けに 報いようとする関羽であった 198 00:21:21,069 --> 00:21:24,669 その男としての生き様であった 199 00:21:38,920 --> 00:21:42,324 破れて知る人の情けか 200 00:21:42,324 --> 00:21:46,324 ムダにはすまい 生き延びた この命を 201 00:21:50,766 --> 00:21:55,866 わしは負けぬ 天下を我がものとするまではな! 202 00:22:01,810 --> 00:22:05,680 関羽将軍 曹操の昔の恩義に感じ 203 00:22:05,680 --> 00:22:08,884 わざと逃がしたと申されるのか 204 00:22:08,884 --> 00:22:13,455 いかにも 覚悟はできており申す 205 00:22:13,455 --> 00:22:15,490 軍律は曲げられぬ 206 00:22:15,490 --> 00:22:17,790 誰か 首を討て! 207 00:22:24,433 --> 00:22:27,335 俺も同罪 斬ってもらいます 208 00:22:27,335 --> 00:22:30,038 あ… 関平! 209 00:22:30,038 --> 00:22:32,908 俺も親父に恩返しする時だ 210 00:22:32,908 --> 00:22:35,908 恩に報いるのが人の道だろ? 211 00:22:39,181 --> 00:22:43,618 関羽と張飛は 私と義兄弟の契を結び 212 00:22:43,618 --> 00:22:47,456 生死を誓った間柄である 213 00:22:47,456 --> 00:22:53,929 私に免じ 関羽の後日の 手柄をもって償わせてほしい 214 00:22:53,929 --> 00:22:58,329 殿に そう申されては 仕方ありますまい 215 00:23:11,980 --> 00:23:15,650 孔明軍師は関羽が初めから 曹操の命を 216 00:23:15,650 --> 00:23:18,487 取れぬと信じておったのでは? 217 00:23:18,487 --> 00:23:20,422 そのとおりです 218 00:23:20,422 --> 00:23:22,357 やはり 219 00:23:22,357 --> 00:23:24,359 曹操に受けた恩義は 220 00:23:24,359 --> 00:23:27,929 関羽将軍の胸に 長く重かったことでしょう 221 00:23:27,929 --> 00:23:32,734 それを晴らす よい機会だったと うむ 222 00:23:32,734 --> 00:23:36,471 曹操の命運は まだ尽きないでしょう 223 00:23:36,471 --> 00:23:39,441 魏の曹操 呉の孫権がいてこそ 224 00:23:39,441 --> 00:23:43,612 天下三分の計が実現するのです 225 00:23:43,612 --> 00:23:49,251 うむ 曹操と孫権 いずれも強敵 226 00:23:49,251 --> 00:23:52,351 私の本当の戦いは これからであろう 227 00:23:59,561 --> 00:24:03,798 天下統一へ あと一歩と迫った 曹操であったが 228 00:24:03,798 --> 00:24:06,134 赤壁の戦いで敗北し 229 00:24:06,134 --> 00:24:11,706 ここに孔明の唱える 三国鼎立が実現したのである 230 00:24:11,706 --> 00:24:15,243 だが平和は つかの間の幻に終わり 231 00:24:15,243 --> 00:24:19,614 劉備玄徳 曹操孟徳 孫権仲謀 232 00:24:19,614 --> 00:24:24,185 それぞれが描く夢 中国全土の統一を目指しての 233 00:24:24,185 --> 00:24:26,621 飽くことのなき戦いは続き 234 00:24:26,621 --> 00:24:31,426 魏 呉 蜀 三国攻防の歴史が 235 00:24:31,426 --> 00:24:34,329 戦いの雄叫びと 軍馬のいななきの中に 236 00:24:34,329 --> 00:24:38,129 今まさに幕を開けようとしていた