1 00:00:12,795 --> 00:00:15,464 (深那)学校から帰ったら 家族以外の靴がありました。 2 00:00:15,464 --> 00:00:18,467 それが 由梨さんのものであることは 3 00:00:18,467 --> 00:00:20,469 すぐに気づきました。 4 00:00:20,469 --> 00:00:24,473 でも そのときは なりふり構っていられなくて…。 5 00:00:24,473 --> 00:00:29,145 お兄ちゃんの部屋に向かい ノックもせずに ドアを開けました。 6 00:00:29,145 --> 00:00:31,814 そしたら…。 (佐城)そしたら…!? 7 00:00:31,814 --> 00:00:33,816 そっ そしたら…! 8 00:00:33,816 --> 00:00:36,485 (深那) そしたら ゆっ… 由梨さんが 9 00:00:36,485 --> 00:00:39,822 お兄ちゃんに覆いかぶさって 10 00:00:39,822 --> 00:00:43,492 チューしてて…! 11 00:00:43,492 --> 00:00:47,892 うっ… うわあ~! 12 00:02:29,131 --> 00:02:31,133 《要は こういうことか。 13 00:02:31,133 --> 00:02:34,136 一ノ瀬さんは お兄さんと 顔を合わせづらくなって 14 00:02:34,136 --> 00:02:36,472 このままではいかん どげんかせんといかん 15 00:02:36,472 --> 00:02:40,810 という思いで この古本屋にアルバイトに来たと。 16 00:02:40,810 --> 00:02:43,479 大好きなお兄ちゃんに 甘えたいけど 17 00:02:43,479 --> 00:02:47,817 彼女ができて甘えられないから 自分は兄離れをするしかない。 18 00:02:47,817 --> 00:02:50,820 そして その自立の精神を 養うためにも 19 00:02:50,820 --> 00:02:55,825 バイトを簡単に辞めるわけには いかなかったというわけだ》 20 00:02:55,825 --> 00:03:00,162 わかったよ。 一ノ瀬さんには 覚悟があるってことが。 21 00:03:00,162 --> 00:03:02,498 じゃ 頑張ろうな。 22 00:03:02,498 --> 00:03:05,167 あ… はい! 23 00:03:05,167 --> 00:03:08,504 《佐城:あれから 一ノ瀬さんの 仕事ぶりときたら 24 00:03:08,504 --> 00:03:10,506 ホントにすばらしいもんで》 25 00:03:10,506 --> 00:03:12,441 あっ。 26 00:03:12,441 --> 00:03:14,443 《一ノ瀬さんは 昨日のことが 27 00:03:14,443 --> 00:03:18,781 一種の決意表明になっているのか やる気に満ちあふれている》 28 00:03:18,781 --> 00:03:20,783 よし! 29 00:03:20,783 --> 00:03:24,119 《傷ついたときにできた心の穴を 仕事で埋めるなんて 30 00:03:24,119 --> 00:03:26,455 よく聞く話だよな。 31 00:03:26,455 --> 00:03:30,459 まあ 俺が知ってんの ドラマとかマンガの話だけど》 32 00:03:30,459 --> 00:03:33,796 あっ… 私 やります。 33 00:03:33,796 --> 00:03:36,799 おお サンキュ。 34 00:03:36,799 --> 00:03:39,802 《一ノ瀬さんと なんだか 連帯感も生まれた気がする。 35 00:03:39,802 --> 00:03:41,804 あとは やっぱ…》 36 00:03:41,804 --> 00:03:43,806 接客か。 37 00:03:43,806 --> 00:03:45,808 せっきゃく…? 38 00:03:45,808 --> 00:03:48,143 あっ 声に出てた? 39 00:03:48,143 --> 00:03:51,146 まあ それっぽい客が来たら 俺が対応するから 40 00:03:51,146 --> 00:03:53,148 まずは見てようか。 (戸の開く音) 41 00:03:53,148 --> 00:03:55,150 あっ お客様。 えっ? 42 00:03:55,150 --> 00:03:58,487 いらっしゃいませ…。 (風香)あっ あの~。 43 00:03:58,487 --> 00:04:01,156 いらっしゃい 笹木さん。 44 00:04:01,156 --> 00:04:04,827 一ノ瀬さん こちら 笹木さん。 45 00:04:04,827 --> 00:04:08,163 信じられないかもしれないけど 中学生です。 46 00:04:08,163 --> 00:04:10,766 ちゅーがくせい…? 47 00:04:10,766 --> 00:04:13,435 笹木さん こちら 一ノ瀬さん。 48 00:04:13,435 --> 00:04:16,438 新しいバイトの子で 俺と同級生。 49 00:04:16,438 --> 00:04:19,441 佐城さんと同級生ですか。 50 00:04:19,441 --> 00:04:22,111 よろしくお願いします。 一ノ瀬先輩。 51 00:04:22,111 --> 00:04:25,114 あっ… えっ えっと…。 52 00:04:25,114 --> 00:04:27,783 よろしくお願いします… 後輩。 53 00:04:27,783 --> 00:04:29,783 (佐城/風香)えっ。 54 00:04:31,787 --> 00:04:34,123 う~ん。 《佐城:久しぶりに 55 00:04:34,123 --> 00:04:37,793 笹木さんも来てくれたし ゆっくり話したいところだけど 56 00:04:37,793 --> 00:04:41,130 正直 今は一ノ瀬さんで いっぱいいっぱいかもな。 57 00:04:41,130 --> 00:04:43,132 やっ 待てよ?》 58 00:04:43,132 --> 00:04:46,468 笹木さん 一ノ瀬さんと気が合うかも。 59 00:04:46,468 --> 00:04:49,138 一ノ瀬さんも読書家だよ。 えっ! 60 00:04:49,138 --> 00:04:53,475 そうなんですか? 私 周りに読書仲間がいないから 61 00:04:53,475 --> 00:04:56,478 うれしいです。 仲よくしてくださいね。 62 00:04:56,478 --> 00:04:59,148 (深那)あっ 本は読みます けど…。 63 00:04:59,148 --> 00:05:01,483 《おっ? 笹木さんが うれしそう。 64 00:05:01,483 --> 00:05:03,485 気まずい空気にならなくて 済むかな?》 65 00:05:03,485 --> 00:05:06,488 あっ あの 今は仕事中で…。 66 00:05:06,488 --> 00:05:09,491 あっ すみません。 (佐城)いや いいよ。 67 00:05:09,491 --> 00:05:12,094 お客さんが来たら 切り替えてくれれば。 68 00:05:12,094 --> 00:05:16,765 わあ… あの 一ノ瀬先輩は どんな本を読むんですか? 69 00:05:16,765 --> 00:05:20,102 あっ… 特に こだわりはないです。 70 00:05:20,102 --> 00:05:22,104 タイトルや表紙に ひかれたら…。 71 00:05:22,104 --> 00:05:26,442 ほええ…! すごいです。 本そのものが お好きなんですね。 72 00:05:26,442 --> 00:05:28,444 (深那)あっ えっと…。 かっこいいです! 73 00:05:28,444 --> 00:05:32,281 あの 好きな作家は? 好きなジャンルは? 74 00:05:32,281 --> 00:05:35,117 俺 ちょっと本の整理してくるわ。 75 00:05:35,117 --> 00:05:37,453 (風香)例えば どんなタイトルの表紙に 76 00:05:37,453 --> 00:05:39,453 ひかれるんですか? ふあ… ああ…。 77 00:05:41,457 --> 00:05:45,461 一ノ瀬先輩って どのぐらいで 1冊読むんですか? 78 00:05:45,461 --> 00:05:48,130 本にもよります。 わかります。 79 00:05:48,130 --> 00:05:50,466 もったいなくて あえて日をまたいだり 80 00:05:50,466 --> 00:05:52,801 先が気になって すぐ読んじゃったり。 81 00:05:52,801 --> 00:05:55,137 おすすめとかありますか? (戸の開閉音) 82 00:05:55,137 --> 00:05:57,806 あっ。 あっ。 83 00:05:57,806 --> 00:06:00,309 (風香)やっぱり 本が好きな人の おすすめって 84 00:06:00,309 --> 00:06:02,811 ちょっと特別な感じが するじゃないですか。 85 00:06:02,811 --> 00:06:04,813 それは 確かに。 86 00:06:04,813 --> 00:06:09,818 《よかった。 一ノ瀬さんも 受け身っぽいけど話せてるし》 87 00:06:09,818 --> 00:06:13,255 (深那)とても おもしろかったので おすすめです。 88 00:06:13,255 --> 00:06:16,425 《でも 客は来ないし これじゃ 一ノ瀬さんも 89 00:06:16,425 --> 00:06:18,761 接客の練習はできないまま》 90 00:06:18,761 --> 00:06:21,764 あっ。 91 00:06:21,764 --> 00:06:25,100 よ~し ロール始めるぞ。 模擬接客だ。 92 00:06:25,100 --> 00:06:28,771 うう…。 頑張れ 頑張れ 一ノ瀬先輩! 93 00:06:28,771 --> 00:06:31,106 ここ 雑誌置いてねえの? 94 00:06:31,106 --> 00:06:33,942 お… 置いてないです。 95 00:06:33,942 --> 00:06:36,445 はあ? なんで置いてねえんだよ。 96 00:06:36,445 --> 00:06:39,114 な… なんでって…。 97 00:06:39,114 --> 00:06:41,784 て… 店長に聞いてきます。 98 00:06:41,784 --> 00:06:44,453 よし その対応もアリだ。 99 00:06:44,453 --> 00:06:47,122 ちなみに別の対応策としては…。 (戸の開く音) 100 00:06:47,122 --> 00:06:49,124 どこ行った? 101 00:06:49,124 --> 00:06:53,128 まさか ホントに じいさんとこまで? はあ…。 102 00:06:53,128 --> 00:06:59,134 (店長)ハッハッハッハッ! いいぞ。 その調子だ! 103 00:06:59,134 --> 00:07:01,303 すみません。 いいよ。 104 00:07:01,303 --> 00:07:04,139 店長もご機嫌だったし。 んっ? 105 00:07:04,139 --> 00:07:07,810 ほええ…。 これがアルバイトですか。 106 00:07:07,810 --> 00:07:11,080 ああ じゃ 次は笹木さんの番。 107 00:07:11,080 --> 00:07:13,415 やっかいそうなお客さんの役 頼めるかな? 108 00:07:13,415 --> 00:07:15,584 はい! 任せてください。 109 00:07:15,584 --> 00:07:18,784 これも大人への一歩。 社会勉強です。 110 00:07:20,756 --> 00:07:22,756 いいな…。 111 00:07:25,761 --> 00:07:28,430 《大丈夫。 みんな違っていいんだよ!》 112 00:07:28,430 --> 00:07:31,100 (風香)い… いきますよ。 113 00:07:31,100 --> 00:07:35,100 おうおうおう こらぁ~ このヤロオ~。 114 00:07:37,439 --> 00:07:39,441 ありがとなっ。 115 00:07:39,441 --> 00:07:42,111 《やっかいな客の癖が強い》 116 00:07:42,111 --> 00:07:44,811 (深那)ありがとうございました。 117 00:07:46,782 --> 00:07:50,119 また来ます。 あっ 一ノ瀬先輩 118 00:07:50,119 --> 00:07:53,455 おすすめの本 次までに読んできますね。 119 00:07:53,455 --> 00:07:56,155 えっ… いや 別に…。 120 00:07:58,127 --> 00:08:01,797 風にたゆたうスズランのよう。 121 00:08:01,797 --> 00:08:04,800 今日 笹木さん以外 来なかったね。 122 00:08:04,800 --> 00:08:07,803 こういう日もあるよ。 はい。 123 00:08:07,803 --> 00:08:10,139 あんな感じの子だけど よろしく。 124 00:08:10,139 --> 00:08:12,741 俺が辞めても 話せそうで よかったわ。 125 00:08:12,741 --> 00:08:15,410 えっ 辞めるんですか? 126 00:08:15,410 --> 00:08:18,580 (佐城)えっ 辞めるから 新しい バイトの募集だったんだけど 127 00:08:18,580 --> 00:08:21,083 知らなかった? 128 00:08:21,083 --> 00:08:25,420 まあ 見てのとおり この店には2人もいらないしな。 129 00:08:25,420 --> 00:08:29,424 でも まあ 一ノ瀬さんの目的に かなうか わかんないけど 130 00:08:29,424 --> 00:08:32,094 それまでは 先輩やらせてもらうわ。 131 00:08:32,094 --> 00:08:35,097 ありがとうございます。 132 00:08:35,097 --> 00:08:37,432 棚の整理してきます。 133 00:08:37,432 --> 00:08:40,435 おう。 134 00:08:40,435 --> 00:08:42,435 もうすぐ上がりか。 135 00:08:44,773 --> 00:08:46,773 はあ…。 136 00:08:50,445 --> 00:08:53,448 《夏休みが終わったら 一ノ瀬さんとは 137 00:08:53,448 --> 00:08:56,451 きっと また疎遠になるんだろうな。 138 00:08:56,451 --> 00:09:01,851 でも 一ノ瀬さんは どうして あんな話を俺にしたんだ?》 139 00:09:07,796 --> 00:09:09,798 ぷは~! 140 00:09:09,798 --> 00:09:11,798 んっ? 141 00:09:21,076 --> 00:09:24,079 (楓)何? アンタいたの? 142 00:09:24,079 --> 00:09:28,083 あっ。 はあ…。 143 00:09:28,083 --> 00:09:31,420 コーヒー。 8:2くらいでミルクね。 144 00:09:31,420 --> 00:09:34,923 砂糖小さじ1 キャラメルパウダーも宜しく。 145 00:09:34,923 --> 00:09:36,925 1分くれます? 146 00:09:36,925 --> 00:09:39,825 そんなかかんの? ただちに。 147 00:09:50,439 --> 00:09:52,839 んっ? 148 00:09:55,444 --> 00:09:58,280 りょ う か い。 149 00:09:58,280 --> 00:10:01,783 《そうか。 一ノ瀬さんが俺に話したのは 150 00:10:01,783 --> 00:10:04,119 話せる人が他にいないからだ。 151 00:10:04,119 --> 00:10:08,819 学校じゃ いつも1人で 家でも…》 152 00:10:11,126 --> 00:10:14,796 《一ノ瀬さんに仲のいい女子が 1人でもいたら 153 00:10:14,796 --> 00:10:19,134 俺は彼女の事情を聞くことなんて なかったんだろうな》 154 00:10:19,134 --> 00:10:21,470 (楓)まだ? へい ただいま! 155 00:10:21,470 --> 00:10:24,473 まったく 客を待たせんじゃないわよ。 156 00:10:24,473 --> 00:10:28,477 お待たせしました~。 157 00:10:28,477 --> 00:10:30,477 ったく…。 158 00:10:35,150 --> 00:10:38,153 はあ…。 159 00:10:38,153 --> 00:10:41,823 アンタ なんかあった? はっ? いや 別に? 160 00:10:41,823 --> 00:10:44,423 ふ~ん。 んっ。 161 00:10:48,830 --> 00:10:53,835 おい。 もう飲まないのかよ。 はあ…。 162 00:10:53,835 --> 00:10:56,835 うえっ! まずっ! えっ? 163 00:11:05,180 --> 00:11:07,182 あっ!? 164 00:11:07,182 --> 00:11:09,851 無理して 俺と同じ量 持たなくていいよ。 165 00:11:09,851 --> 00:11:14,790 のんびりやろ。 あ… ありがとうございます。 166 00:11:14,790 --> 00:11:16,792 (佐城)ほい。 (深那)はっ はい。 167 00:11:16,792 --> 00:11:18,794 んっ。 168 00:11:18,794 --> 00:11:21,797 《小学生が頑張っている ようにしか見えない》 169 00:11:21,797 --> 00:11:23,799 いらっしゃいませ。 170 00:11:23,799 --> 00:11:25,799 おお いいね 今の。 171 00:11:36,812 --> 00:11:38,812 (玄関のドアの開く音) 172 00:11:42,150 --> 00:11:44,150 ((お兄ちゃ…。 173 00:11:47,489 --> 00:11:50,158 (由梨)こんにちは。 (一ノ瀬)由梨ちゃんが 174 00:11:50,158 --> 00:11:52,828 オムライスを作ってくれるって。 175 00:11:52,828 --> 00:11:56,832 あっ 深那ちゃんも一緒に食べる? えっ あっ…。 176 00:11:56,832 --> 00:11:59,334 由梨ちゃんの料理 楽しみだなあ。 177 00:11:59,334 --> 00:12:01,503 (由梨)任せて! 一番の得意料理なの。 178 00:12:01,503 --> 00:12:03,505 (一ノ瀬)楽しみ~。 179 00:12:03,505 --> 00:12:06,905 わ~。 僕の ハートつきだ! 180 00:12:10,512 --> 00:12:14,449 (由梨)うん 上出来! 味 どうかな? 181 00:12:14,449 --> 00:12:16,449 んっ ん~。 182 00:12:24,126 --> 00:12:27,126 深那?)) 183 00:12:30,465 --> 00:12:32,467 あっ あの…。 んっ? 184 00:12:32,467 --> 00:12:34,803 (深那)これ… なんですけど。 185 00:12:34,803 --> 00:12:39,474 ああ これはね こうやって… こう。 186 00:12:39,474 --> 00:12:41,476 やってみます。 187 00:12:41,476 --> 00:12:45,647 こうして… こう。 188 00:12:45,647 --> 00:12:48,150 バッチリ。 ってか 一ノ瀬さん 189 00:12:48,150 --> 00:12:51,153 本の扱い めっちゃ丁寧だよね。 えっ? 190 00:12:51,153 --> 00:12:54,823 (佐城)俺は 最初んとき 商品の扱いは もっと丁寧に 191 00:12:54,823 --> 00:12:58,160 って たたき込まれたからさ。 すごいと思うわ。 192 00:12:58,160 --> 00:13:01,163 そ… そうですか? (佐城)おう 感心する。 193 00:13:01,163 --> 00:13:03,165 フフッ。 194 00:13:03,165 --> 00:13:05,167 な… 何か? 195 00:13:05,167 --> 00:13:07,169 一ノ瀬さん ふだんから そうやって 196 00:13:07,169 --> 00:13:10,172 顔出したほうがいいと思うわ。 ハハハッ。 197 00:13:10,172 --> 00:13:13,442 《はっ。 ヤベえ 何 口説くようなこと言ってんだ》 198 00:13:13,442 --> 00:13:15,442 えっ? あっ! いや…。 199 00:13:17,779 --> 00:13:21,379 そ… そうですか? 《佐城:かっ かわいい…》 200 00:13:23,452 --> 00:13:25,454 あっ それはね…。 201 00:13:25,454 --> 00:13:28,123 あ… すみません 何か…。 202 00:13:28,123 --> 00:13:30,423 あっ いや。 203 00:13:32,794 --> 00:13:36,131 《佐城:もうすぐ俺も引退か。 204 00:13:36,131 --> 00:13:41,431 でも これで心おきなく 新学期を迎えられるもんな》 205 00:13:44,473 --> 00:13:48,143 んっ ん~。 (一ノ瀬)あの すみません。 206 00:13:48,143 --> 00:13:51,480 はい。 207 00:13:51,480 --> 00:13:55,817 クマさん先輩。 ってことは…。 えっ。 208 00:13:55,817 --> 00:13:58,417 深那。 209 00:14:06,161 --> 00:14:10,165 ここにいたんだね。 捜し出すのに苦労したよ。 210 00:14:10,165 --> 00:14:13,435 母さんにも 口止めしてたみたいだし。 211 00:14:13,435 --> 00:14:15,604 ちょうどよかった。 今 上がりかい? 212 00:14:15,604 --> 00:14:17,939 たまには 一緒に 外で ごはんでも…。 213 00:14:17,939 --> 00:14:19,941 やっ! 214 00:14:19,941 --> 00:14:22,777 深那!? ごめんね 君は…。 215 00:14:22,777 --> 00:14:24,779 あっ 佐城といいます。 216 00:14:24,779 --> 00:14:28,783 妹さんとは ここで 先輩と後輩の関係でして。 217 00:14:28,783 --> 00:14:31,453 いや 学校じゃ同級生なんすけど。 218 00:14:31,453 --> 00:14:34,789 別に決して妹さんと そういう関係だったりなんかは…。 219 00:14:34,789 --> 00:14:37,792 (一ノ瀬)ごめんね 佐城くん。 ちょっと どいてくれるかな。 220 00:14:37,792 --> 00:14:39,794 あっ はい。 221 00:14:39,794 --> 00:14:42,130 一ノ瀬さん? 222 00:14:42,130 --> 00:14:44,132 《めっちゃ見られてる! 223 00:14:44,132 --> 00:14:48,470 や… 待て 佐城渉。 一ノ瀬さんは なんで俺の後ろに隠れた? 224 00:14:48,470 --> 00:14:52,807 俺がフォローすべきなのは 誰だよ?》 225 00:14:52,807 --> 00:14:55,810 あの 涼しいところに 移動しません? 226 00:14:55,810 --> 00:14:58,480 今は そんなことを…。 妹さん 227 00:14:58,480 --> 00:15:02,150 こんな炎天下にさらしたままで いいんすか? 228 00:15:02,150 --> 00:15:04,819 わかったよ。 229 00:15:04,819 --> 00:15:07,819 (佐城)すぐそこに 落ち着けるとこあるんで。 230 00:15:17,432 --> 00:15:20,769 先輩 これ 使ってください。 231 00:15:20,769 --> 00:15:24,105 ああ ありがとう。 ハハハッ 暑いっすよね~。 232 00:15:24,105 --> 00:15:30,111 ごめんね 佐城くん。 さっきは ちょっと冷静さを欠いていたよ。 233 00:15:30,111 --> 00:15:32,447 いえ お気になさらずに。 234 00:15:32,447 --> 00:15:36,618 ん…。 はあ…。 235 00:15:36,618 --> 00:15:39,118 深那 悪かったよ。 236 00:15:41,623 --> 00:15:43,959 あの 一ノ瀬さん。 237 00:15:43,959 --> 00:15:48,129 あっ 妹さんがアルバイトを始めた 理由は知ってるんですか? 238 00:15:48,129 --> 00:15:50,298 直接聞いてないから 239 00:15:50,298 --> 00:15:52,801 ちゃんとは わからないけど おおよそは。 240 00:15:52,801 --> 00:15:56,471 えっ? もしかして ずっと口利いてないんすか? 241 00:15:56,471 --> 00:16:00,141 なるほどっす。 242 00:16:00,141 --> 00:16:03,441 深那 話を聞いてくれないかな? 243 00:16:07,816 --> 00:16:10,151 何? お兄ちゃん。 244 00:16:10,151 --> 00:16:13,755 ふう…。 由梨ちゃんと つきあい始めて 245 00:16:13,755 --> 00:16:17,092 ほったらかしにしてしまった 僕が悪かったよ。 246 00:16:17,092 --> 00:16:19,427 前みたいに くっついて 一緒に本を読もう。 247 00:16:19,427 --> 00:16:21,429 一緒に寝よう。 248 00:16:21,429 --> 00:16:25,100 そこは もう 由梨さんの場所だから。 249 00:16:25,100 --> 00:16:27,769 由梨ちゃんは そんなの口出ししない。 250 00:16:27,769 --> 00:16:30,105 でも 由梨さんに悪いから! 251 00:16:30,105 --> 00:16:34,109 気にする必要ないよ。 由梨ちゃんは優しい子なんだ。 252 00:16:34,109 --> 00:16:37,112 わかってくれないかな 深那。 (階段を上る音) 253 00:16:37,112 --> 00:16:39,114 お待たせ 一ノ瀬くん。 254 00:16:39,114 --> 00:16:41,116 《おい ウソだろ?》 255 00:16:41,116 --> 00:16:43,451 由梨ちゃん 来てくれたんだ。 256 00:16:43,451 --> 00:16:46,121 うん。 一ノ瀬くんと 深那さんだけの 257 00:16:46,121 --> 00:16:49,124 問題じゃないと思うから。 えっと…? 258 00:16:49,124 --> 00:16:52,460 佐城です。 バイト先と学校も同じっす。 259 00:16:52,460 --> 00:16:54,860 花岡由梨。 よろしくね。 260 00:17:00,969 --> 00:17:03,471 久しぶりね 深那さん。 261 00:17:03,471 --> 00:17:06,808 はっ はい。 (由梨)突然 アルバイトを始めたって 262 00:17:06,808 --> 00:17:11,079 聞いて 一ノ瀬くんと2人で どうしてって思ったわ。 263 00:17:11,079 --> 00:17:14,749 でも 話を聞いて… ごめんなさい。 264 00:17:14,749 --> 00:17:19,421 あなたのところに 私が入っちゃったから。 265 00:17:19,421 --> 00:17:23,425 深那さんの性格的にも アルバイトは大変でしょ? 266 00:17:23,425 --> 00:17:26,761 あなたには まだ早いと思うわ。 267 00:17:26,761 --> 00:17:30,098 はっ 早くなんてありません。 268 00:17:30,098 --> 00:17:33,101 深那 どうして そんな いこじになるんだ。 269 00:17:33,101 --> 00:17:35,937 今まで そんなこと 一度だってなかったじゃないか。 270 00:17:35,937 --> 00:17:39,774 私も こんなことで 一ノ瀬くんの 家族を壊したくはないの。 271 00:17:39,774 --> 00:17:42,574 お願い 戻ってきて。 272 00:17:47,782 --> 00:17:50,118 あの~ もうちょっと 273 00:17:50,118 --> 00:17:52,787 一ノ瀬さんの話を 聞いてやってくんないっすかね? 274 00:17:52,787 --> 00:17:54,956 (2人)えっ? (佐城)一ノ瀬さん 275 00:17:54,956 --> 00:17:58,126 よくやってますよ。 仕事も積極的ですし。 276 00:17:58,126 --> 00:18:00,128 積極的? 277 00:18:00,128 --> 00:18:03,798 俺 思うんすけど 先輩たちが つきあって 278 00:18:03,798 --> 00:18:06,134 妹を おざなりにしてしまうことも 279 00:18:06,134 --> 00:18:10,138 それをきっかけに 妹が兄離れしようとするのも 280 00:18:10,138 --> 00:18:13,074 どっちも 当たり前じゃないですか? 281 00:18:13,074 --> 00:18:15,410 それは そうかもしれないが…。 282 00:18:15,410 --> 00:18:19,080 深那は内気な子だから 無理をしているはずなんだ。 283 00:18:19,080 --> 00:18:22,751 そうよ。 私たちは 本当に深那さんのことを思って。 284 00:18:22,751 --> 00:18:27,756 先輩方 一ノ瀬さんのこと 今 いくつだと思ってるんですか。 285 00:18:27,756 --> 00:18:31,092 えっ…。 一ノ瀬さんは 本当の意味で 286 00:18:31,092 --> 00:18:34,763 お二人を祝福するために この道を選んだんです。 287 00:18:34,763 --> 00:18:38,433 一ノ瀬さんから その機会を奪うつもりですか。 288 00:18:38,433 --> 00:18:40,435 そんなつもりは…。 289 00:18:40,435 --> 00:18:44,105 (佐城)先輩に妹離れしろなんて 俺の口からは言えません。 290 00:18:44,105 --> 00:18:48,443 けど 妹はいつも自分のそばに いるのが当然ってのは 291 00:18:48,443 --> 00:18:50,445 違うんじゃないですかね。 292 00:18:50,445 --> 00:18:54,115 妹に兄離れされたら もう みんなで笑えないんですか? 293 00:18:54,115 --> 00:18:56,117 違うでしょう? 294 00:18:56,117 --> 00:18:58,119 あ…。 295 00:18:58,119 --> 00:19:02,123 バイトの先輩として近くで見てきた 俺から言わせてもらえば 296 00:19:02,123 --> 00:19:04,793 一ノ瀬さんのこれからを 決めるのは 297 00:19:04,793 --> 00:19:08,463 一ノ瀬さんが自分の言葉で 説明できるようになるまで 298 00:19:08,463 --> 00:19:11,163 待つべきなんじゃないですかね。 299 00:19:18,072 --> 00:19:20,408 (佐城)ひとまずは 時間が作れたな。 300 00:19:20,408 --> 00:19:24,746 はい ありがとうございます。 301 00:19:24,746 --> 00:19:27,081 何? (深那)あっ あの 302 00:19:27,081 --> 00:19:30,084 私は間違っていたんじゃ…。 えっ? 303 00:19:30,084 --> 00:19:33,421 いつも間違ってたら注意するから。 304 00:19:33,421 --> 00:19:37,091 プッ。 だって これ バイト中じゃないし。 305 00:19:37,091 --> 00:19:39,093 合ってるか間違ってるかは 306 00:19:39,093 --> 00:19:41,429 自分がわかってれば いいんじゃない? 307 00:19:41,429 --> 00:19:43,765 えっ…。 (佐城)ここに来たときから 308 00:19:43,765 --> 00:19:45,767 思ってたんだよ。 309 00:19:45,767 --> 00:19:47,769 よそのうちのことは わからないし 310 00:19:47,769 --> 00:19:50,772 だったら 俺は自分がバイトの先輩として 311 00:19:50,772 --> 00:19:54,108 見てきたもので判断しようって。 312 00:19:54,108 --> 00:19:57,111 お兄さんたちが 一ノ瀬さんを連れ戻しに来た。 313 00:19:57,111 --> 00:20:01,449 周りの人たちにとっては それは 正しく見えるかもしれない。 314 00:20:01,449 --> 00:20:05,787 でもさ それなら一ノ瀬さんは 今まで なんのために 315 00:20:05,787 --> 00:20:07,789 バイトを頑張ってきたんだよ? 316 00:20:07,789 --> 00:20:11,125 理不尽な客に責められて 謝って 317 00:20:11,125 --> 00:20:15,797 苦手なことでも 一ノ瀬さんは 一つ一つ乗り越えてきた。 318 00:20:15,797 --> 00:20:18,132 俺はずっと見てきた。 319 00:20:18,132 --> 00:20:21,469 一ノ瀬さんは 確かに頑張ってきたんだ。 320 00:20:21,469 --> 00:20:26,474 それが全部 無駄になるなんて 納得できるわけないだろ。 321 00:20:26,474 --> 00:20:28,476 はっ… ひっく…。 322 00:20:28,476 --> 00:20:30,478 ん? えっ!? 323 00:20:30,478 --> 00:20:32,878 あっ その…! 324 00:20:36,818 --> 00:20:38,820 (佐々木)おはよ。 325 00:20:38,820 --> 00:20:40,989 (佐々木)夏川 久しぶり。 326 00:20:40,989 --> 00:20:43,825 (愛華)あれ? なんか雰囲気変わった? 327 00:20:43,825 --> 00:20:46,494 ちょっと焼けたのと 筋肉ついたかな。 328 00:20:46,494 --> 00:20:48,830 ずっと外 走ってるからさ。 329 00:20:48,830 --> 00:20:52,500 そっか。 運動部 忙しそうだもんね。 330 00:20:52,500 --> 00:20:56,500 ああ 夏川は 夏休み どこか行ったりした? 331 00:21:00,008 --> 00:21:03,208 俺 取ってくるよ。 座ってて。 332 00:21:08,850 --> 00:21:10,850 (佐々木)お待たせ。 333 00:21:12,787 --> 00:21:14,787 あ… ありがとう。 334 00:21:20,461 --> 00:21:23,131 何? 佐々木くん。 335 00:21:23,131 --> 00:21:25,133 ああ いや なんでもないよ。 336 00:21:25,133 --> 00:21:27,433 そう? 337 00:23:01,162 --> 00:23:04,165 おはよう 一ノ瀬さん。 おっ? 338 00:23:04,165 --> 00:23:07,502 ど… どうですか? 339 00:23:07,502 --> 00:23:09,502 いいね! 340 00:23:12,774 --> 00:23:15,109 こんにちは~。 341 00:23:15,109 --> 00:23:17,779 また来ちゃいました。 一ノ瀬先輩! 342 00:23:17,779 --> 00:23:20,448 佐城さんも。 いらっしゃい。 343 00:23:20,448 --> 00:23:23,451 この前教えてくれた本 読みました! 344 00:23:23,451 --> 00:23:25,787 えっ もう? はい! 345 00:23:25,787 --> 00:23:28,790 ラストのいちごタルト作戦には しびれました! 346 00:23:28,790 --> 00:23:32,126 まさか パティシエが あんな悪い人だったなんて。 347 00:23:32,126 --> 00:23:36,798 わかる! 絶妙な伏線と キャッチーな題材がうまいよね。 348 00:23:36,798 --> 00:23:39,801 仕事中だぞ~? (風香)わわっ すみません! 349 00:23:39,801 --> 00:23:43,137 一ノ瀬先輩と お話しするの楽しくて つい。 350 00:23:43,137 --> 00:23:46,140 すみません。 (佐城)一ノ瀬さん。 351 00:23:46,140 --> 00:23:49,811 今日 なんの日だ? きょ… 今日ですか…? 352 00:23:49,811 --> 00:23:52,814 (佐城)研修 おしまい。 353 00:23:52,814 --> 00:23:55,814 おめでとう。 あ…。 354 00:23:58,152 --> 00:24:00,152 フフッ…。