1 00:00:02,377 --> 00:00:04,504 (ゼロ)はあああっ! 2 00:00:05,463 --> 00:00:08,842 (十三番(じゅうさんばん))うおおおっ! 3 00:00:10,969 --> 00:00:12,053 (アルバス)くっ… 4 00:00:12,762 --> 00:00:17,100 (傭兵(ようへい))ぐっぐぐっ ああっ… 5 00:00:19,394 --> 00:00:20,687 ふんっ! 6 00:00:24,816 --> 00:00:26,109 くそったれ 7 00:00:29,946 --> 00:00:31,531 (ゼロ)はっ! (十三番)ふんっ! 8 00:00:31,990 --> 00:00:38,496 (鐘の音) 9 00:00:38,496 --> 00:00:38,997 (鐘の音) 10 00:00:38,496 --> 00:00:38,997 (傭兵)あ? 11 00:00:38,997 --> 00:00:39,497 (傭兵)あ? 12 00:00:41,666 --> 00:00:44,586 時間か? (十三番)ああ 13 00:00:45,044 --> 00:00:48,089 (アルバス)えっ? (傭兵)なんだ? どうした? 14 00:00:50,008 --> 00:00:51,050 (十三番・ゼロ)食事だ 15 00:00:51,634 --> 00:00:52,677 はあ? 16 00:00:53,011 --> 00:00:55,930 (ゼロ)“腹が減っては 戦はできぬ”とも言うしな 17 00:00:56,014 --> 00:00:58,892 (十三番) 上等な子羊の肉を焼かせよう 18 00:00:58,975 --> 00:01:01,561 (ゼロ) 我輩芋のスープも欲しい 19 00:01:03,354 --> 00:01:04,898 (アルバス・傭兵)あっ ああ… 20 00:01:05,440 --> 00:01:10,445 ♪~ 21 00:02:29,607 --> 00:02:34,612 ~♪ 22 00:02:42,203 --> 00:02:45,582 (十三番)客人だ食事の用意を (手下)はっ 23 00:02:48,126 --> 00:02:49,627 (鐘の音) 24 00:02:49,627 --> 00:02:52,297 (鐘の音) 25 00:02:49,627 --> 00:02:52,297 なあ ここはどこだ? 26 00:02:52,297 --> 00:02:52,422 (鐘の音) 27 00:02:52,422 --> 00:02:53,882 (鐘の音) 28 00:02:52,422 --> 00:02:53,882 王都プラスタ 29 00:02:55,592 --> 00:02:56,593 は? 30 00:02:55,592 --> 00:02:56,593 (鐘の音) 31 00:02:56,593 --> 00:02:57,093 (鐘の音) 32 00:02:57,093 --> 00:03:00,263 (鐘の音) 33 00:02:57,093 --> 00:03:00,263 その王城の中だ 34 00:03:00,263 --> 00:03:02,599 (鐘の音) 35 00:03:09,647 --> 00:03:10,982 (ゼロ)んっ… 36 00:03:13,318 --> 00:03:15,737 死ぬほどマズいぞこのスープ 37 00:03:16,029 --> 00:03:18,615 物など食えればいい 38 00:03:19,073 --> 00:03:21,618 ウソだ! 我輩は知ってるぞ 39 00:03:21,701 --> 00:03:24,579 貴様が蜂蜜に 固執していることをな! 40 00:03:24,662 --> 00:03:26,372 糖分は必要だ 41 00:03:26,456 --> 00:03:29,834 (ゼロ)甘い物が好きだと 正直に言えばいいだろう 42 00:03:29,918 --> 00:03:31,628 人間には味覚があるのだから 43 00:03:32,170 --> 00:03:34,964 その追求は自然な欲求だ 44 00:03:35,298 --> 00:03:36,633 なあ 傭兵 (傭兵)なっ… 45 00:03:36,925 --> 00:03:38,635 (ゼロ)きみもそう思うだろう? 46 00:03:39,427 --> 00:03:41,971 ああ その… 47 00:03:42,722 --> 00:03:46,226 お前らは友人… なんだよな? 48 00:03:46,517 --> 00:03:48,144 (ゼロ・十三番)同胞だ 49 00:03:48,311 --> 00:03:50,647 あっはあ… 50 00:03:51,064 --> 00:03:55,318 われわれへの強制召喚 傭兵への攻撃 51 00:03:55,401 --> 00:03:59,405 我輩にその気はなかったが この男がケンカを売ってきたのだ 52 00:03:59,781 --> 00:04:03,618 強制召喚は結果であり 私が攻撃したのは 53 00:04:03,701 --> 00:04:08,289 お前の傭兵ではなく ゼロの名を穢(けが)す魔術師だ 54 00:04:08,456 --> 00:04:09,457 うっ! 55 00:04:09,749 --> 00:04:12,252 (十三番)獣の戦士が それをかばった 56 00:04:12,543 --> 00:04:15,797 害が及んだのは私の責任ではない 57 00:04:15,880 --> 00:04:18,883 ああ言えばこう言う そんなヘリクツで 58 00:04:18,967 --> 00:04:21,094 我輩が納得すると思うか 59 00:04:21,177 --> 00:04:23,805 私は事実を述べただけだ 60 00:04:23,972 --> 00:04:25,515 (アルバス)んっ… 61 00:04:25,640 --> 00:04:27,267 (傭兵)食わねえのか? 62 00:04:27,892 --> 00:04:30,019 (アルバス) 毒が入ってたらどうするんだよ 63 00:04:30,395 --> 00:04:31,729 (傭兵)入ってねえよ! 64 00:04:31,813 --> 00:04:33,815 なんで分かる? (傭兵)んっ… 65 00:04:35,900 --> 00:04:37,443 獣だからな 66 00:04:38,111 --> 00:04:39,320 (アルバス)むっ… 67 00:04:49,706 --> 00:04:52,500 どうせまた 味がないのだろう? 68 00:04:52,750 --> 00:04:54,377 あーん 69 00:04:54,669 --> 00:04:58,131 んっんんっ うっ… 70 00:04:58,548 --> 00:05:00,008 (傭兵)おい! (アルバス)まさか 71 00:04:58,548 --> 00:05:00,008 ううう… 72 00:05:00,008 --> 00:05:00,842 ううう… 73 00:05:00,842 --> 00:05:01,968 ううう… 74 00:05:00,842 --> 00:05:01,968 毒? 75 00:05:01,968 --> 00:05:03,970 ううう… 76 00:05:04,554 --> 00:05:08,433 ほわあっ! なんという うまさだ 77 00:05:09,767 --> 00:05:10,893 なんだよ 78 00:05:11,436 --> 00:05:13,646 (ゼロ)なぜ最初から これを出さない 79 00:05:13,730 --> 00:05:16,691 菓子は食後に出ると 決まっている 80 00:05:16,774 --> 00:05:18,359 不勉強だな ゼロ 81 00:05:18,735 --> 00:05:21,112 ふんっ 満腹になったあとに 82 00:05:21,195 --> 00:05:24,365 うまい物が出ても遅いではないか 十三番 83 00:05:24,615 --> 00:05:27,035 やはり頭が固いぞ 84 00:05:27,118 --> 00:05:28,202 熱(あ)っちゃっ 85 00:05:34,459 --> 00:05:36,586 では本題に入ろう 86 00:05:37,045 --> 00:05:40,882 十三番“ゼロの書”を追って 穴ぐらを出た貴様が 87 00:05:40,965 --> 00:05:44,385 なぜ国家魔術師などという 珍妙な遊びに興じている? 88 00:05:44,761 --> 00:05:48,389 (十三番)最も有効な手段を 選んだ結果だ 89 00:05:48,473 --> 00:05:53,853 本を盗み去った者はすでに このウェニアスに魔法を広めていた 90 00:05:54,062 --> 00:05:55,938 本を… 盗む? 91 00:05:56,230 --> 00:06:00,943 (十三番)その者はゼロの 魔術師団なる外道集団を操り 92 00:06:01,027 --> 00:06:03,154 国に混乱をもたらした 93 00:06:03,780 --> 00:06:06,449 本を奪還する協力を 得る代わりに― 94 00:06:06,532 --> 00:06:09,827 私は魔女狩りを手伝うと 王に進言した 95 00:06:09,911 --> 00:06:14,040 しかし今をもって“ゼロの書” 奪還には至っていない 96 00:06:14,248 --> 00:06:17,668 でたらめ言うな! 外道はそっちじゃないか! 97 00:06:17,794 --> 00:06:20,171 ゼロの魔術師団は 強引な魔女狩りから 98 00:06:20,254 --> 00:06:22,340 魔女を守ってるだけだ 99 00:06:22,673 --> 00:06:24,300 (十三番)守るとはなんだ? 100 00:06:24,383 --> 00:06:25,510 えっ? 101 00:06:25,593 --> 00:06:28,012 (十三番)貴様ら ゼロの魔術師団は― 102 00:06:28,096 --> 00:06:30,389 魔女を守るためにと人を殺す 103 00:06:30,765 --> 00:06:35,144 戦いのあとに残るのは 魔女に対する恐怖心だけではないか? 104 00:06:35,561 --> 00:06:38,648 べっ 別に率先して 人間を殺してるわけじゃない… 105 00:06:38,815 --> 00:06:40,983 (十三番)事実死んでいる 106 00:06:41,067 --> 00:06:45,363 魔女を救うためなら やむを得ない犠牲とでも言うつもりか 107 00:06:45,446 --> 00:06:49,158 しょうがないじゃないか 人間が攻撃をやめないから 108 00:06:49,242 --> 00:06:51,119 僕たちだってだまって 見ているわけにはいかない… 109 00:06:51,202 --> 00:06:52,703 (十三番)無関係の人間を― 110 00:06:52,787 --> 00:06:55,331 巻き込んでいないと 言い切れるのか? 111 00:06:55,915 --> 00:06:58,042 えん罪はなかったと? 112 00:06:58,376 --> 00:06:59,961 そっそれは… 113 00:07:00,044 --> 00:07:03,256 (十三番)自分たちだけが 正義だと信じているのか? 114 00:07:03,756 --> 00:07:06,884 だから戦争が起こるのだ 115 00:07:07,135 --> 00:07:11,013 くっ… 僕たちは戦争を 止めようとしているんだ! 116 00:07:11,097 --> 00:07:12,598 人間と魔女が共に生きられる… 117 00:07:12,682 --> 00:07:18,354 統率の取れない者を始末せず 追放という体で野に放つ 118 00:07:18,438 --> 00:07:21,107 その偽善の結果生まれた はぐれ魔女が― 119 00:07:21,190 --> 00:07:26,154 各地に火を放ち 罪なき人々がまた死んでいく 120 00:07:26,320 --> 00:07:27,447 (アルバス)うっ… 121 00:07:27,780 --> 00:07:31,409 (十三番)それもすべて 貴様たちゼロの魔術師団の― 122 00:07:31,492 --> 00:07:33,744 罪なのだと なぜ認めない 123 00:07:34,287 --> 00:07:36,664 (アルバス)うっ… くっ 124 00:07:37,206 --> 00:07:41,627 (傭兵)今この国の魔術師には 3つの勢力がある― 125 00:07:42,837 --> 00:07:48,468 1つ 魔女の平穏な生活を 求めて戦うゼロの魔術師団 126 00:07:49,385 --> 00:07:52,513 2つ 覚えた魔法を悪用し― 127 00:07:52,597 --> 00:07:55,475 魔術師団を追放された はぐれ魔女たち 128 00:07:56,184 --> 00:07:59,854 3つ その両方をいっしょくたに 狩り殺す― 129 00:07:59,937 --> 00:08:01,981 国家に属する魔術師… 130 00:08:02,815 --> 00:08:05,485 つまり この十三番だ 131 00:08:05,818 --> 00:08:08,696 規律なき魔女など 害悪にすぎない 132 00:08:09,405 --> 00:08:13,201 暴れる者は粛正し 従う者は統率する 133 00:08:13,451 --> 00:08:15,912 秩序を取り戻さなければならない 134 00:08:16,829 --> 00:08:19,874 しかし お前には利用価値がある 135 00:08:20,249 --> 00:08:24,086 私に従い全面的に 協力するのならば― 136 00:08:24,170 --> 00:08:27,048 さらなる知恵と力を約束しよう 137 00:08:27,131 --> 00:08:28,591 そんなこと… 138 00:08:29,050 --> 00:08:31,511 断るならば火刑だ 139 00:08:32,220 --> 00:08:33,346 うっ… 140 00:08:33,596 --> 00:08:36,891 火あぶりってまだガキだぞ こいつは 141 00:08:37,642 --> 00:08:41,938 (十三番)子どもだろうと魔法を 操れば脅威と変わりない 142 00:08:42,104 --> 00:08:44,524 すでに人の道からは 外れているのだ 143 00:08:45,191 --> 00:08:49,320 そもそも魔女狩りで招集された 獣の戦士が― 144 00:08:49,403 --> 00:08:52,490 魔術師への慈悲を求めるとは 妙な話しだ 145 00:08:52,573 --> 00:08:53,574 (傭兵)ううっ… 146 00:08:55,243 --> 00:08:59,163 思慮は尊い 一晩 考える時間をやろう 147 00:08:59,247 --> 00:09:00,289 (アルバス)うっ… 148 00:09:01,457 --> 00:09:05,670 (十三番)ゼロ 盗まれた本を 取り戻すまで穴ぐらで待っていろ 149 00:09:06,087 --> 00:09:08,673 断る (アルバス)ちょっと待って! 150 00:09:08,756 --> 00:09:12,718 さっきも言ってたけど 盗まれたって“ゼロの書”が? 151 00:09:12,802 --> 00:09:14,262 ホントなの? ゼロ 152 00:09:14,804 --> 00:09:19,642 事実だ あの方なる者は 我輩の本を強奪した 153 00:09:20,434 --> 00:09:22,478 強奪? 154 00:09:23,938 --> 00:09:26,482 我輩と十三番だけを残し― 155 00:09:26,816 --> 00:09:29,819 穴ぐらに暮らす すべての魔女が殺された 156 00:09:30,987 --> 00:09:32,613 ゼロの書を手に入れ― 157 00:09:32,697 --> 00:09:36,367 魔法という技術を奪い 広めるためにな 158 00:09:37,952 --> 00:09:41,289 ゼロは僕たちの味方… だよね? 159 00:09:41,664 --> 00:09:44,750 我輩はひと言も“味方”とは 言っていない 160 00:09:45,126 --> 00:09:46,210 えっ… 161 00:09:46,627 --> 00:09:50,381 そいつは ともかくゼロは 魔法を使えるし 162 00:09:50,464 --> 00:09:52,883 僕たちの仲間… だよね? 163 00:09:54,343 --> 00:10:00,141 フッ… 先ほども言っただろう “ゼロの書”を書いたのは我輩だ 164 00:10:00,558 --> 00:10:01,559 はっ… 165 00:10:02,226 --> 00:10:05,313 そんな… 傭兵も? 166 00:10:06,272 --> 00:10:08,024 悪かったな 167 00:10:09,984 --> 00:10:13,237 (アルバス)くっ… 168 00:10:23,247 --> 00:10:24,373 ハア… 169 00:10:25,708 --> 00:10:30,338 なあ魔女さんよ なんでお前 そんな本書いたんだ? 170 00:10:31,047 --> 00:10:34,050 世界を滅ぼそうとでも 思ったのか? 171 00:10:35,259 --> 00:10:40,097 火打ち石を使わずに火が 起こせれば便利だろう? 172 00:10:40,640 --> 00:10:43,601 尽きない矢があれば狩りが 容易になるだろう 173 00:10:44,268 --> 00:10:48,147 破れない縄があれば獲物が 楽に捕らえられる… 174 00:10:48,773 --> 00:10:51,108 網がなくとも魚が捕れれば… 175 00:10:51,859 --> 00:10:54,028 縫わずとも傷がふさがれば… 176 00:10:55,071 --> 00:10:57,657 みんなが喜ぶだろうと思ったのだ 177 00:10:58,699 --> 00:10:59,992 お前… 178 00:11:00,868 --> 00:11:05,206 わっぱは“魔女と人間が共に 暮らせればいい”と言った 179 00:11:05,456 --> 00:11:07,166 我輩も同じだ― 180 00:11:08,209 --> 00:11:12,671 穴ぐらの中で繰り返すばかりの 会話は退屈だった… 181 00:11:13,547 --> 00:11:19,512 我輩は外に出たかった だが世界は魔女を“悪だ”と言う 182 00:11:20,054 --> 00:11:24,225 ならば魔女だけでなく誰もが 使える技術を生み出せば― 183 00:11:24,975 --> 00:11:30,106 きっと世界は魔女を求め 受け入れるそう思ったのだ 184 00:11:31,273 --> 00:11:35,277 だから書いた だが書くべきではなかった 185 00:11:36,404 --> 00:11:37,738 ゼロ… 186 00:11:38,239 --> 00:11:41,951 十三番 貴様の忠告を 聞くべきだった 187 00:11:42,493 --> 00:11:46,247 “ゼロの書は世界を滅ぼす”と 貴様に言われたとき― 188 00:11:46,747 --> 00:11:49,333 我輩はこの本を 焼くべきだったのだ 189 00:11:51,252 --> 00:11:54,588 我輩は… 愚かだった 190 00:11:58,676 --> 00:12:00,636 (鳥の鳴き声) 191 00:12:01,804 --> 00:12:02,847 (傭兵)おいっ 192 00:12:04,056 --> 00:12:07,935 意地になんなよ 俺が言えた義理じゃないが… 193 00:12:08,352 --> 00:12:12,314 火あぶりなんてシャレにならねえ それに… 194 00:12:12,606 --> 00:12:16,402 分かってる勝手に仲間だと 思い込んでた僕が 195 00:12:16,944 --> 00:12:18,946 甘かっただけだよ 196 00:12:20,322 --> 00:12:21,532 坊主… 197 00:12:22,741 --> 00:12:25,077 (ゼロ) なぜ傭兵を同行させない? 198 00:12:25,161 --> 00:12:28,747 (十三番)あの獣の戦士を ずいぶん気に入っているようだな 199 00:12:28,873 --> 00:12:31,250 森で見つけたのだ いいだろう 200 00:12:31,876 --> 00:12:34,253 契約を交わしていないな? 201 00:12:34,420 --> 00:12:38,007 下僕にもせず獣の戦士を 使役するのは危険だ 202 00:12:38,549 --> 00:12:41,093 我輩が傭兵を下僕にするのは 203 00:12:41,177 --> 00:12:44,638 傭兵がみずからそう望み 名前を差し出したときだ― 204 00:12:45,431 --> 00:12:47,183 契約などいらない 205 00:12:54,523 --> 00:12:57,902 (ゼロ)ラテットの村で抜け殻の 魔女たちを見た 206 00:12:58,486 --> 00:13:02,198 十三番 自分がしたことを 理解しているのか?― 207 00:13:03,616 --> 00:13:06,785 魔力を奪う行為は最大の禁忌だ 208 00:13:07,703 --> 00:13:10,206 どれほど正当な理由があってもな 209 00:13:11,040 --> 00:13:14,960 (十三番)ゼロ 本さえ取り戻せばすべてが終わる 210 00:13:15,044 --> 00:13:17,796 (ゼロ) 我輩は自分の手で本を探す 211 00:13:17,880 --> 00:13:21,258 あれは我輩の本であり 我輩の罪だ 212 00:13:21,592 --> 00:13:26,096 その始末をつけるために手を 汚さなければならないのなら― 213 00:13:27,014 --> 00:13:30,476 我輩はこの手を汚すことを選ぶ 214 00:13:35,397 --> 00:13:38,734 (傭兵)ゼロと十三番… ここから先は― 215 00:13:38,817 --> 00:13:41,237 同胞同士の領域かもな… 216 00:13:42,571 --> 00:13:47,493 道案内の役目を終えたアルバスを ゼロはあっけなく切り捨てた 217 00:13:48,327 --> 00:13:51,664 それじゃあ 俺が用無しになったら? 218 00:13:52,498 --> 00:13:54,208 俺を裏切った仲間のように― 219 00:13:54,750 --> 00:13:57,586 ゼロが俺を裏切らない 保証なんてあるのか… 220 00:14:01,632 --> 00:14:03,509 (ネズミ)ゼロの傭兵 (傭兵)あっ! 221 00:14:04,134 --> 00:14:05,135 えっ? 222 00:14:05,427 --> 00:14:07,137 (ネズミ)こっちだ (傭兵)ん? 223 00:14:07,680 --> 00:14:10,099 (ネズミ) ゼロの傭兵 話しがある 224 00:14:10,849 --> 00:14:11,934 ネズミ… 225 00:14:12,226 --> 00:14:15,020 (ネズミ) ついて来てくれ待っている 226 00:14:47,636 --> 00:14:50,764 (十三番) 使い魔を見るのは初めてか? 227 00:14:51,223 --> 00:14:52,308 (傭兵)2度目だ 228 00:14:52,391 --> 00:14:54,643 驚かせてすまなかった 229 00:14:55,019 --> 00:14:59,106 つい同じ魔術師にするように してしまうものでな 230 00:14:59,189 --> 00:15:04,403 (傭兵)ああ いや… 動物ならなんでも操れるのか? 231 00:15:04,695 --> 00:15:07,239 精神的に劣っていれば 232 00:15:08,157 --> 00:15:09,700 獣堕(けものお)ちでも? 233 00:15:10,075 --> 00:15:11,076 (十三番)フッ… 234 00:15:12,912 --> 00:15:15,122 ゼロがずいぶんと世話になった 235 00:15:15,539 --> 00:15:18,626 その礼をしようと思って 呼んだのだ 236 00:15:19,293 --> 00:15:20,502 これを 237 00:15:22,421 --> 00:15:23,672 そいつは? 238 00:15:23,756 --> 00:15:26,300 (十三番)“魔法薬”と 私は呼んでいる 239 00:15:26,967 --> 00:15:29,803 ゼロが考案した技術の応用だ 240 00:15:30,387 --> 00:15:35,434 魔法発動に必要な贄(にえ)と術式を 植物油に溶かしてある 241 00:15:35,809 --> 00:15:38,020 バカでも分かるように言ってくれ 242 00:15:38,228 --> 00:15:42,942 栓を抜いて中身をかければ 封じた魔法が発動する 243 00:15:43,025 --> 00:15:44,610 そういう代物だ 244 00:15:45,361 --> 00:15:49,156 それがあれば誰でも魔法が 使えるってことか? 245 00:15:49,239 --> 00:15:50,407 (十三番)そうだ 246 00:15:50,491 --> 00:15:53,619 なんつう恐ろしいもんを作るんだ てめえは… 247 00:15:54,161 --> 00:15:58,582 (十三番)恐れることはない これは至って無害な魔法薬だ 248 00:15:59,124 --> 00:16:00,709 (傭兵)なんに使うんだ? 249 00:16:00,793 --> 00:16:03,045 (十三番)魔術の効果を消す 250 00:16:03,128 --> 00:16:05,965 魔方陣にかければ その力は失われ― 251 00:16:06,048 --> 00:16:10,970 その獣の体にかければ 人間の姿に戻る 252 00:16:11,220 --> 00:16:15,766 (傭兵)んっ! 世紀の大発明じゃねえか! すばらしい! 253 00:16:16,266 --> 00:16:17,101 ん? 254 00:16:17,851 --> 00:16:21,605 よく分かったな 俺と魔女の契約が 255 00:16:22,106 --> 00:16:25,985 魔女嫌いの獣の戦士が魔女に従う 256 00:16:26,068 --> 00:16:27,444 金ではない何かを 257 00:16:27,528 --> 00:16:30,197 対価にしたことくらいは 想像できる 258 00:16:30,739 --> 00:16:33,200 (傭兵)いいのか? こんなもん渡したら― 259 00:16:33,283 --> 00:16:36,412 俺は魔女の護衛をやってる 意味がなくなるぜ 260 00:16:36,495 --> 00:16:38,539 (十三番) “礼をする”と言っただろう 261 00:16:38,622 --> 00:16:42,668 つまり こういうことだ 今すぐこの城を出ろ 262 00:16:43,168 --> 00:16:44,712 どういう意味だ? 263 00:16:44,795 --> 00:16:46,880 (十三番)逃げろと言っている (傭兵)ん? 264 00:16:47,506 --> 00:16:52,720 ゼロは恐ろしい魔女だ… 美しい姿にだまされたのだろうが 265 00:16:52,803 --> 00:16:56,390 お前が近づいて無事で いられるような女ではない 266 00:16:56,473 --> 00:16:59,601 (傭兵)俺の首には興味ないって 話しだったが? 267 00:16:59,727 --> 00:17:02,563 その理由を考えなかったのか? 268 00:17:02,646 --> 00:17:03,814 理由? 269 00:17:04,064 --> 00:17:06,567 魔法という技術を生み出すために 270 00:17:06,650 --> 00:17:09,778 ゼロは最高位とも言える 悪魔を呼び出し 271 00:17:09,862 --> 00:17:13,449 それに連なる多くの悪魔の 名を知った 272 00:17:13,532 --> 00:17:18,537 それほどの召喚を行ったとき ゼロは何を贄にしたと思う? 273 00:17:18,620 --> 00:17:19,788 (傭兵)何をって… 274 00:17:22,041 --> 00:17:23,417 まさか… 275 00:17:23,500 --> 00:17:25,753 (十三番) まさか自分がゼロにとって 276 00:17:25,836 --> 00:17:29,840 特別な存在だと 思っていたわけではないだろう? 277 00:17:32,509 --> 00:17:36,930 ゼロにとって… いや すべての魔術師にとって― 278 00:17:37,139 --> 00:17:41,769 自分以外の存在は利用し 消費するものでしかない 279 00:17:41,852 --> 00:17:46,190 お前が今 生かされているのは 使い道があるからだ 280 00:17:46,273 --> 00:17:50,944 それがなくなったとき お前は ただの魔術の道具に成り下がる 281 00:17:51,028 --> 00:17:52,571 そりゃ怖(こえ)えな 282 00:17:52,905 --> 00:17:55,157 (十三番) 魔女には魅了の力がある 283 00:17:55,240 --> 00:17:57,826 獣の戦士の本能をねじ伏せ 284 00:17:57,910 --> 00:18:01,288 自身に好意を抱かせることなど 造作もない― 285 00:18:01,914 --> 00:18:03,665 ゼロの目を見ただろう 286 00:18:03,749 --> 00:18:06,376 初めてその姿を見たとき どこかで 287 00:18:06,460 --> 00:18:07,294 (傭兵)あっ! 288 00:18:10,380 --> 00:18:13,050 (十三番)地下室で私が攻撃を 仕掛けたとき― 289 00:18:13,842 --> 00:18:17,262 お前は当然のように ゼロを守った 290 00:18:17,513 --> 00:18:21,934 それで気付いたのだ お前は操られているとな 291 00:18:22,351 --> 00:18:26,605 でなければ本能で危機を 回避する獣の戦士が― 292 00:18:26,730 --> 00:18:30,025 身を挺(てい)してゼロをかばうなど ありえない 293 00:18:30,109 --> 00:18:34,863 今はまだいい だがゼロと共にいる心地よい感覚が― 294 00:18:34,947 --> 00:18:37,491 無意識の隷属に変化する 295 00:18:37,574 --> 00:18:40,953 どれほど長く行動を 共にしたかは知らないが― 296 00:18:41,036 --> 00:18:43,122 1度くらいは見ただろう― 297 00:18:43,455 --> 00:18:46,500 あれにひれ伏したいと願う 人間は多い 298 00:18:46,583 --> 00:18:49,545 穴ぐらでも あれは特別だった― 299 00:18:50,045 --> 00:18:53,382 同じようになりたいか? (傭兵)冗談じゃねえ― 300 00:18:53,674 --> 00:18:55,592 誰が魔女なんかに 301 00:18:56,760 --> 00:18:59,263 (十三番) お前がそういう態度だからこそ 302 00:18:59,346 --> 00:19:02,182 ゼロはお前に興味を 抱いているのだろう 303 00:19:02,266 --> 00:19:07,062 ゼロにとってお前は珍しい 家畜と同じだ 304 00:19:08,063 --> 00:19:10,899 それでもあれは私の同門だ 305 00:19:10,983 --> 00:19:13,610 唯一にして最後の同胞だ 306 00:19:13,694 --> 00:19:17,239 ここまで連れてきてくれたことに 感謝する 307 00:19:17,698 --> 00:19:19,241 だから逃げろ 308 00:19:19,324 --> 00:19:21,994 これ以上の手助けは できないが… 309 00:19:22,202 --> 00:19:25,622 いや 十分だ恩にきる 310 00:19:26,081 --> 00:19:31,170 今は戦争中だ 魔法薬を 使う場所は選んだほうがいい 311 00:19:31,253 --> 00:19:35,090 (傭兵)ああ 故郷に帰ってから使うとするぜ 312 00:19:51,732 --> 00:19:54,985 (傭兵)んっ… (ゼロ)外へ出るのか? 傭兵 313 00:19:55,068 --> 00:19:56,361 我輩を置いて? 314 00:19:57,154 --> 00:20:00,782 今日は週に1度の 女神の祭日と聞いてな 315 00:20:01,200 --> 00:20:07,039 城下町に芸人が来ているそうだ どうだ 今から一緒に… 316 00:20:08,290 --> 00:20:10,667 どうした? なぜ黙っている? 317 00:20:11,376 --> 00:20:14,338 どうしてそんな目で我輩を見る? 318 00:20:14,546 --> 00:20:17,507 困惑したような演技が お上手じゃねえか 319 00:20:19,009 --> 00:20:20,761 魔女さんよ 320 00:20:20,928 --> 00:20:25,682 はっ! そうか… 十三番だな 321 00:20:25,766 --> 00:20:28,268 相変わらず悪魔的な手際だ 322 00:20:28,644 --> 00:20:31,396 我輩の傭兵をこうも簡単に 引きずり込む… 323 00:20:31,480 --> 00:20:32,856 何言ってやがる! 324 00:20:32,940 --> 00:20:35,734 俺をたぶらかしたのは てめえのほうだろう 325 00:20:36,985 --> 00:20:39,363 んんっ… 326 00:20:39,655 --> 00:20:42,241 この痴(し)れものが! 327 00:20:44,868 --> 00:20:47,120 (傭兵)うっ… はっ! 328 00:20:49,414 --> 00:20:50,832 あ… 329 00:20:51,833 --> 00:20:55,921 十三番に我輩が“きみを 殺す気だ”とでも言われたか? 330 00:20:56,213 --> 00:20:57,214 (傭兵)んっ… 331 00:20:57,798 --> 00:21:02,678 (ゼロ)十三番は不安の火種を 恐怖の業火へと変える天才だ 332 00:21:02,970 --> 00:21:08,934 つまり きみは疑っていたのだ 今までずっと我輩のことを 333 00:21:09,101 --> 00:21:10,185 うっ あっ… 334 00:21:10,269 --> 00:21:12,396 (ゼロ)我輩は誓ったぞ 傭兵 335 00:21:13,230 --> 00:21:16,108 “決してきみの首を 落としたりしない”と 336 00:21:16,817 --> 00:21:21,238 “きみを人間に戻す”と 血の契りを交わして! 337 00:21:25,200 --> 00:21:29,913 失(う)せろ 逃げればいい 心配するな 追いかけはしない 338 00:21:31,206 --> 00:21:33,375 契約はしまいだ 339 00:21:36,795 --> 00:21:41,800 我輩はきみを人間に戻さないし きみは我輩を守らない 340 00:21:42,592 --> 00:21:46,596 さらばだ 傭兵 それなりに楽しかった 341 00:21:48,307 --> 00:21:51,643 きみなど… 雇うのではなかった 342 00:22:01,445 --> 00:22:06,450 ♪~ 343 00:23:25,695 --> 00:23:30,700 ~♪