1 00:01:33,991 --> 00:01:37,228 (左門)姫様は すでに死んでいる。 2 00:01:37,228 --> 00:01:39,797 (不破真広)どういうことだ? 3 00:01:39,797 --> 00:01:42,833 (左門・通信) 姫様 そこは 我々にとって→ 4 00:01:42,833 --> 00:01:44,936 2年前の世界です。 5 00:01:44,936 --> 00:01:47,238 (左門) 魔法によって 今現在と2年前の→ 6 00:01:47,238 --> 00:01:52,426 (通信)その島が 時間を越えて つながっているのです。 7 00:01:52,426 --> 00:01:55,446 (葉風)時間を越えて!? 8 00:01:55,446 --> 00:01:57,448 ピシャーン!(雷鳴) 9 00:02:04,138 --> 00:02:06,524 ボゥン ボゥン ボゥン! バシューー! 10 00:02:06,524 --> 00:02:08,524 ドシューー! 11 00:02:09,827 --> 00:02:12,827 ドカーーン! ドカン! ドカン ドカン! 12 00:02:19,737 --> 00:02:21,772 (兵士)人? 13 00:02:30,298 --> 00:02:33,584 (夏村)鎖部夏村→ 14 00:02:33,584 --> 00:02:36,437 推参なり。 15 00:02:36,437 --> 00:02:38,739 (滝川吉野)時間を越えて? 16 00:02:38,739 --> 00:02:41,826 つまり 今こうして 俺らと話しているのは→ 17 00:02:41,826 --> 00:02:46,447 2年前の葉風で 今現在の葉風は そこにある骨だってのか? 18 00:02:46,447 --> 00:02:48,499 そうだ。 だったら→ 19 00:02:48,499 --> 00:02:52,286 なんで これが 2年の時を越えて つながったりしたんだ? 20 00:02:52,286 --> 00:02:55,923 それは 鎖部の魔法によって 作られた人形同士が→ 21 00:02:55,923 --> 00:02:59,360 共鳴して通信を行う魔具。→ 22 00:02:59,360 --> 00:03:02,380 姫様の持っていた もう一方の人形は→ 23 00:03:02,380 --> 00:03:05,283 2年の歳月が流れる間に 無人島で→ 24 00:03:05,283 --> 00:03:08,069 朽ち果ててしまったのだろう。 ちっ! 25 00:03:08,069 --> 00:03:11,656 で 今現在 つながれる相手がいないならと→ 26 00:03:11,656 --> 00:03:15,109 時間をさかのぼって つながれる人形を探したのか。 27 00:03:15,109 --> 00:03:17,144 (左門)そのとおり。 28 00:03:17,144 --> 00:03:20,097 (心の声)≪そうだ… 普通に会話するときに→ 29 00:03:20,097 --> 00:03:22,650 いちいち 西暦なんか確認しない≫ 30 00:03:22,650 --> 00:03:25,553 ≪日付の話をしても きっちり2年ずれてるから→ 31 00:03:25,553 --> 00:03:27,553 分からなかったんだ≫ 32 00:03:29,457 --> 00:03:32,476 (葉風)バカな… ありえん!→ 33 00:03:32,476 --> 00:03:35,296 左門! 堅実が信条の貴様が→ 34 00:03:35,296 --> 00:03:38,215 私を殺すなどという危険を 冒すはずがない!→ 35 00:03:38,215 --> 00:03:40,251 私がいなければ→ 36 00:03:40,251 --> 00:03:44,138 絶園の樹の復活に失敗したとき どうする気だ!? 37 00:03:44,138 --> 00:03:48,442 姫様 堅実な私とて あなたが相手となれば→ 38 00:03:48,442 --> 00:03:52,096 大きな賭けも打ちます。 おそらく姫様には→ 39 00:03:52,096 --> 00:03:55,099 4か月程度にしか 思えていないのでしょうが→ 40 00:03:55,099 --> 00:03:59,770 堅実ゆえに 準備に 2年以上もかけたのです。 41 00:03:59,770 --> 00:04:01,806 それに この骨→ 42 00:04:01,806 --> 00:04:05,142 (通信)潤一郎も 姫様のものだと認めました。 43 00:04:09,230 --> 00:04:13,367 ≪そうだ 人形を入れたボトル…≫ 44 00:04:13,367 --> 00:04:16,771 ≪あれが 数か月で 日本に 流れ着いたとするのも おかしい≫ 45 00:04:16,771 --> 00:04:19,907 ≪この島があると思われる 熱帯の海域からして→ 46 00:04:19,907 --> 00:04:22,807 漂着時期が 早すぎるのではないか?≫ 47 00:04:25,746 --> 00:04:29,817 (葉風)≪2年くらい過ぎていると なぜ思わなかった?→ 48 00:04:29,817 --> 00:04:33,020 自分の強運に うぬぼれたのか?≫ 49 00:04:33,020 --> 00:04:37,441 (葉風)では やはり 私は死んでいるのか? 50 00:04:37,441 --> 00:04:42,513 ここは 貴様たちにとって 2年前の時と場所なのか? 51 00:04:42,513 --> 00:04:45,182 こうして話している姫様は→ 52 00:04:45,182 --> 00:04:48,369 我々にとって 幻のようなもの。→ 53 00:04:48,369 --> 00:04:51,205 生きていても死んでいる。→ 54 00:04:51,205 --> 00:04:56,060 その島は あなたにとって 時間の檻なのです。→ 55 00:04:56,060 --> 00:04:59,213 姫様 あなたの負けです。 56 00:05:02,366 --> 00:05:04,366 ボゥン! ボゥン! 57 00:05:12,109 --> 00:05:14,912 (宇津井) 個人の防御壁は 限界が近いはず。 58 00:05:14,912 --> 00:05:17,448 消耗させれば すぐに破れる。 59 00:05:17,448 --> 00:05:20,034 一人と油断するな! 撃ちまくれ~! 60 00:05:20,034 --> 00:05:22,069 ボゥン! ボゥン! ドシュ ドシュ ドシュ! 61 00:05:22,069 --> 00:05:24,105 ≪あと100メートル≫ 62 00:05:24,105 --> 00:05:26,140 ドシュ ドシュ ドシュ ドシュ! 63 00:05:26,140 --> 00:05:28,993 ≪50≫ 64 00:05:28,993 --> 00:05:31,779 樹の中の樹 大樹の中の大樹…。 65 00:05:31,779 --> 00:05:34,315 バシュー! はっ! 66 00:05:34,315 --> 00:05:36,700 ドカーン! 67 00:05:36,700 --> 00:05:38,700 やったか!? 68 00:05:43,824 --> 00:05:46,610 始まりにありし はじまりの樹→ 69 00:05:46,610 --> 00:05:48,929 我が言葉において聞き届けよ! 70 00:05:57,021 --> 00:05:59,940 (宇津井)せっ 戦車が…。 71 00:05:59,940 --> 00:06:03,794 (男たち)戻れ 戻れ 戻れ→ 72 00:06:03,794 --> 00:06:06,580 戻れ 戻れ→ 73 00:06:06,580 --> 00:06:09,133 戻れ 戻れ…。 74 00:06:09,133 --> 00:06:11,469 (哲馬)≪我らに 攻撃魔法はない≫ 75 00:06:11,469 --> 00:06:13,938 ≪だが 兵器に直接 触れて→ 76 00:06:13,938 --> 00:06:16,674 はじまりの樹に 供物として捧げれば→ 77 00:06:16,674 --> 00:06:19,009 一瞬で それを塵にできる≫ 78 00:06:19,009 --> 00:06:21,762 ドシューー! 79 00:06:21,762 --> 00:06:23,762 ドカーーン! 80 00:06:27,585 --> 00:06:31,739 (哲馬)≪その供物によって 新たな防御フィールドを展開すれば→ 81 00:06:31,739 --> 00:06:34,539 砲弾の10や20は また受けきれる!≫ 82 00:06:36,110 --> 00:06:39,280 (通信士・通信)結界内より出現した 目標A 撃破ならず!→ 83 00:06:39,280 --> 00:06:41,298 各部隊 混乱しています! 84 00:06:41,298 --> 00:06:45,436 (早河)≪ヤツらの能力に関しての 報告書は提出してあった≫ 85 00:06:45,436 --> 00:06:48,372 (通信)右側面だ! 3時方向! (通信)どこだ!? 86 00:06:48,372 --> 00:06:52,076 ≪だが 人間でありながら あれほどの機動力と防御力を→ 87 00:06:52,076 --> 00:06:55,776 併せ持つ目標に そうそう対応はできんか…≫ 88 00:06:57,198 --> 00:07:01,519 (左門)少年たちよ お前たちの旅も終わった。→ 89 00:07:01,519 --> 00:07:05,105 もはや 我らが対立する理由はなかろう。 90 00:07:05,105 --> 00:07:09,159 悪いようにはせん。 ただ 鎖部の長としては→ 91 00:07:09,159 --> 00:07:13,264 お前たちが これ以上 外界で 魔法を使うことは許可できん。→ 92 00:07:13,264 --> 00:07:15,916 魔具を置いて 立ち去るというのなら→ 93 00:07:15,916 --> 00:07:18,116 身の安全は保障しよう。 94 00:07:22,456 --> 00:07:25,292 ≪確かに 旅は終わったな≫ 95 00:07:25,292 --> 00:07:27,778 ≪そもそも 世界の命運なんて→ 96 00:07:27,778 --> 00:07:30,278 僕らに背負えやしなかったんだ≫ 97 00:07:32,766 --> 00:07:35,336 残念だったな 葉風。 98 00:07:35,336 --> 00:07:39,440 (通信)まあ 骨になってるんなら しかたねぇ。 悪く思うな。 99 00:07:39,440 --> 00:07:43,661 貴様の情けなど期待しておらん。 好きにしろ。 100 00:07:43,661 --> 00:07:48,365 ああ そこで勝手に死んでろ。 じゃあな 葉風。 101 00:07:54,355 --> 00:07:57,141 ≪ふっ… そうだ それでいい≫ 102 00:07:57,141 --> 00:07:59,677 さて 鎖部左門。 うん? 103 00:07:59,677 --> 00:08:02,329 俺はまだ こいつを使う気があるぜ? 104 00:08:02,329 --> 00:08:05,316 えっ!? 何故!? 105 00:08:05,316 --> 00:08:10,004 姫様が こちらに戻らなければ お前たちも負けであろう!→ 106 00:08:10,004 --> 00:08:13,674 ひとたび その魔具を発動させて 絶園の樹を狂わせれば→ 107 00:08:13,674 --> 00:08:17,962 誰も その破壊を止められん! 世界が それで終わるぞ! 108 00:08:17,962 --> 00:08:22,182 おいおい 俺が いつ 世界のことを気にかけたよ? 109 00:08:22,182 --> 00:08:25,853 世界が どうにかなって困るのは お前らだけだろ? 110 00:08:25,853 --> 00:08:27,853 ≪この少年…≫ 111 00:08:29,840 --> 00:08:32,693 取り引きだ 鎖部左門。 112 00:08:32,693 --> 00:08:36,597 葉風がダメなら お前に俺の望みをかなえてもらう。 113 00:08:36,597 --> 00:08:39,233 できないっていうなら もとより こんな世界→ 114 00:08:39,233 --> 00:08:43,103 どうなってもいいからな。 あぁ…。 115 00:08:43,103 --> 00:08:47,441 ≪そうか… 真広は 最初から考えていたはずだ→ 116 00:08:47,441 --> 00:08:50,744 葉風さんが 当てにならなく なったときのことを≫ 117 00:08:50,744 --> 00:08:55,032 この魔具を手に ここへ来た時点で 俺は 葉風とお前→ 118 00:08:55,032 --> 00:08:58,402 どっちとも取り引きできる立場に なったんだよ。 119 00:08:58,402 --> 00:09:00,437 葉風が使えねぇなら→ 120 00:09:00,437 --> 00:09:04,274 お前に乗り換えたって 全然かまわなかったのさ。 121 00:09:04,274 --> 00:09:06,577 ≪でも 真広→ 122 00:09:06,577 --> 00:09:09,596 葉風さんを こんな形で見捨てていいのか?≫ 123 00:09:13,767 --> 00:09:17,871 ≪なんという… なんという少年だ≫ 124 00:09:17,871 --> 00:09:20,874 ≪大義も情もなく 姫様を見捨て→ 125 00:09:20,874 --> 00:09:25,362 ただ己の欲望のためだけに 世界を脅かそうというのか!?≫ 126 00:09:25,362 --> 00:09:28,699 さあ どうする? 鎖部左門。 127 00:09:28,699 --> 00:09:30,899 俺の指は軽いぜ? 128 00:09:36,966 --> 00:09:39,001 ≪はったりではない。→ 129 00:09:39,001 --> 00:09:43,122 魔具を奪おうとすれば 必ず引き金を引く。→ 130 00:09:43,122 --> 00:09:46,542 そうでなくても はずみで引かせる可能性もある。→ 131 00:09:46,542 --> 00:09:50,329 これも はじまりの樹の理のうちか?≫ 132 00:09:50,329 --> 00:09:53,799 ≪いや あの少年も 姫様を切り捨てた≫ 133 00:09:53,799 --> 00:09:55,852 ≪姫様の勝つ目はない≫ 134 00:09:55,852 --> 00:09:58,287 ≪落ち着いて対処すればいい≫ 135 00:09:58,287 --> 00:10:00,973 ≪誤差の範囲内だ≫ 136 00:10:00,973 --> 00:10:05,328 お前の望みはなんだ? 私も知る必要があろう。 137 00:10:05,328 --> 00:10:09,282 1年前 俺の妹が 誰かに殺された。 138 00:10:09,282 --> 00:10:11,934 俺は その犯人を捜している。 139 00:10:11,934 --> 00:10:14,453 見つけて そいつを殺すためにな。 140 00:10:14,453 --> 00:10:17,273 (左門) 魔法で その犯人を見つけろと? 141 00:10:17,273 --> 00:10:20,576 そうだ。 そいつを この手で殺せれば→ 142 00:10:20,576 --> 00:10:23,963 お前に この魔具を素直にくれてやるよ。 143 00:10:23,963 --> 00:10:28,534 ≪犯人捜し… 思ったよりは 常識的な要求か≫ 144 00:10:28,534 --> 00:10:32,038 だが 見つけるのには 時間がかかるぞ。→ 145 00:10:32,038 --> 00:10:34,840 殺人現場は どこだ? そこから 探査魔法を…。 146 00:10:34,840 --> 00:10:36,893 その必要はねぇ。 147 00:10:36,893 --> 00:10:39,929 葉風の魔法で ある程度 絞り込めてる。 148 00:10:39,929 --> 00:10:43,366 犯人は 鎖部一族の誰かだ。 149 00:10:43,366 --> 00:10:46,666 ん!? あんたなら すぐに捜せるだろ。 150 00:10:48,354 --> 00:10:51,574 一族の者が犯人というのは 確かか? 151 00:10:51,574 --> 00:10:53,809 葉風の魔法の結果だ。 152 00:10:53,809 --> 00:10:56,579 葉風が そんなうそをつく理由があるか? 153 00:10:56,579 --> 00:10:58,614 (左門)なかろうな。→ 154 00:10:58,614 --> 00:11:03,235 それほど 特殊な探査結果を 偽る理由や方法など思いつかん。 155 00:11:03,235 --> 00:11:05,271 じゃあ 妹を…→ 156 00:11:05,271 --> 00:11:08,574 愛花を殺したヤツを すぐに特定しろ。 157 00:11:08,574 --> 00:11:11,477 そして 生きたまま 俺の前に転がせ。 158 00:11:11,477 --> 00:11:13,477 それが 俺の望みだ! 159 00:11:15,681 --> 00:11:18,067 ≪私欲で 殺人を犯し→ 160 00:11:18,067 --> 00:11:21,037 あまつさえ 犯行に魔法を利用したとすれば→ 161 00:11:21,037 --> 00:11:23,339 許し難い大罪≫ 162 00:11:23,339 --> 00:11:25,708 ≪たとえ 一族の者とはいえ→ 163 00:11:25,708 --> 00:11:29,612 大罪を犯した者を引き渡して 魔具が手に入るのなら→ 164 00:11:29,612 --> 00:11:32,531 これは 安すぎる代償…≫ 165 00:11:32,531 --> 00:11:34,583 (左門)分かった。→ 166 00:11:34,583 --> 00:11:37,987 お前の要求に応じよう。 ふっ。 167 00:11:37,987 --> 00:11:40,673 その妹が殺されたのは いつだ? 168 00:11:40,673 --> 00:11:44,076 1年前の11月23日。 169 00:11:44,076 --> 00:11:46,846 哲馬 苦しいところ すまん。→ 170 00:11:46,846 --> 00:11:50,700 至急 調べてほしいことがある。 最優先だ。 171 00:11:50,700 --> 00:11:52,735 ≪あと少しだ…≫ 172 00:11:52,735 --> 00:11:56,806 ≪あと少しで 俺の辻褄が合う≫ 173 00:11:56,806 --> 00:12:00,076 ≪ああ すごいよ 真広≫ 174 00:12:00,076 --> 00:12:02,395 ≪お前は すごいよ≫ 175 00:12:02,395 --> 00:12:07,033 ≪たくさんの人が死んで 魔法と樹が 世界を揺るがして→ 176 00:12:07,033 --> 00:12:10,369 時間さえ ねじれる ひどい有様の中で→ 177 00:12:10,369 --> 00:12:13,806 お前だけは お前の理屈を押し切って→ 178 00:12:13,806 --> 00:12:16,859 望みをかなえてしまうんだな≫ 179 00:12:16,859 --> 00:12:19,996 ≪でも真広 これは悲劇だ≫ 180 00:12:19,996 --> 00:12:22,031 ≪悲劇だよ≫ 181 00:12:22,031 --> 00:12:26,635 ≪僕に それを止める力も資格も ありはしないけど…≫ 182 00:12:26,635 --> 00:12:29,972 葉風さん 吉野です。 183 00:12:29,972 --> 00:12:33,859 (通信)今 真広と左門の取り引きが 成立しました。 184 00:12:33,859 --> 00:12:35,895 (葉風)そうか。 185 00:12:35,895 --> 00:12:40,316 これで 私の方が 完全に詰まされたというわけか…。 186 00:12:40,316 --> 00:12:43,035 (通信) そう簡単に諦めていいんですか? 187 00:12:43,035 --> 00:12:46,355 葉風さんが正しいなら 絶園の樹の復活で→ 188 00:12:46,355 --> 00:12:49,909 世界は滅びるんでしょう? だが 手がない。 189 00:12:49,909 --> 00:12:53,079 私は そちらの時間で もう死んでいる。→ 190 00:12:53,079 --> 00:12:55,815 (通信) 一時的に 復活を止められても→ 191 00:12:55,815 --> 00:12:59,318 その後 左門を阻める者がいないのだ。→ 192 00:12:59,318 --> 00:13:02,371 私が そちらに戻れないと 決まったとき→ 193 00:13:02,371 --> 00:13:04,774 すべての道は消えた。→ 194 00:13:04,774 --> 00:13:07,674 真広が 私を見捨てても 文句は言えん。 195 00:13:09,111 --> 00:13:11,897 ここで 真広のように 「ハムレット」のセリフでも→ 196 00:13:11,897 --> 00:13:15,401 引用できれば 少しは格好がつくのだが→ 197 00:13:15,401 --> 00:13:17,953 (通信) あいにく 何も思い浮かばん。 198 00:13:17,953 --> 00:13:22,174 こんなとき あんな悲劇から 引用するものじゃありませんよ。 199 00:13:22,174 --> 00:13:24,810 僕も よく愛花ちゃんに…。 200 00:13:38,074 --> 00:13:40,359 (愛花・回想)((天と地の間には→ 201 00:13:40,359 --> 00:13:43,959 お前の哲学では 思いもよらない出来事があるぞ…)) 202 00:13:45,314 --> 00:13:47,650 (愛花) ((ここは そんな場所ですね)) 203 00:13:47,650 --> 00:13:50,770 ((また「ハムレット」?)) (愛花)((ええ)) 204 00:13:50,770 --> 00:13:52,805 ((それ やめようよ)) 205 00:13:52,805 --> 00:13:55,775 (愛花) ((どうしてです? 名作ですよ?)) 206 00:13:55,775 --> 00:13:58,677 ((あれ 復讐にこだわるせいで→ 207 00:13:58,677 --> 00:14:01,964 母親も恋人も そのお兄ちゃんも→ 208 00:14:01,964 --> 00:14:04,366 みんな死んじゃう悲劇の話だよ?)) 209 00:14:04,366 --> 00:14:06,418 ((だいたい ハムレット自身も→ 210 00:14:06,418 --> 00:14:09,054 恋人のお兄ちゃんと決闘して 死んじゃうし→ 211 00:14:09,054 --> 00:14:11,054 縁起悪すぎるって)) 212 00:14:12,441 --> 00:14:15,478 ((私たちに置き換えると→ 213 00:14:15,478 --> 00:14:19,482 私のせいで 真広と吉野さんが 殺し合う展開ですね)) 214 00:14:19,482 --> 00:14:23,552 ((だから それ 部分的に ありそうな未来なんだって…)) 215 00:14:23,552 --> 00:14:27,139 (愛花)((「ハムレット」からの引用が よくないというのなら→ 216 00:14:27,139 --> 00:14:29,658 同じ復讐の話でも→ 217 00:14:29,658 --> 00:14:33,746 最後は 皆が幸せになる物語から 引用しましょうか)) 218 00:14:33,746 --> 00:14:36,265 ((これも シェイクスピアの作品で→ 219 00:14:36,265 --> 00:14:39,001 孤島の魔法使いの物語です)) 220 00:14:41,203 --> 00:14:45,141 ((復讐の話なのに みんなが幸せになるって…)) 221 00:14:49,245 --> 00:14:51,981 ((それ なんてタイトル?)) 222 00:15:00,539 --> 00:15:04,577 ≪なんだ? なんで 急に こんなことを思い出す?≫ 223 00:15:04,577 --> 00:15:08,280 ≪復讐 孤島 魔法使い…≫ 224 00:15:08,280 --> 00:15:10,533 ≪これは偶然!?≫ 225 00:15:13,936 --> 00:15:16,755 ≪もしかして 愛花ちゃん…→ 226 00:15:16,755 --> 00:15:20,309 これを 悲劇じゃない物語にできるのか?≫ 227 00:15:20,309 --> 00:15:23,596 ≪僕は そのために ここにいる?≫ 228 00:15:23,596 --> 00:15:27,496 ≪葉風さんを 孤島から ここに戻す道があるとでも…≫ 229 00:15:30,052 --> 00:15:32,571 ≪やってみるよ 愛花ちゃん≫ 230 00:15:32,571 --> 00:15:37,209 ≪空気の精霊か それとも 醜い怪物か…≫ 231 00:15:37,209 --> 00:15:41,780 ≪あの物語の登場人物の 誰なのかは分からないけど→ 232 00:15:41,780 --> 00:15:45,380 これが 僕に与えられた 役だというのなら…≫ 233 00:15:47,820 --> 00:15:50,320 ん? ごめん 真広。 234 00:15:54,310 --> 00:15:57,780 ガン! なんのまねだよ!? 235 00:15:57,780 --> 00:16:01,000 ちょっと その魔具を 渡してもらおうと思ってね! 236 00:16:03,502 --> 00:16:05,502 ガン! 237 00:16:06,939 --> 00:16:09,642 そんなもん どこで手に入れたんだよ? 238 00:16:09,642 --> 00:16:12,342 通販で安くって言ったら信じるか? 239 00:16:14,580 --> 00:16:18,133 ≪なんだ? 何がどうなっている!?≫ 240 00:16:18,133 --> 00:16:22,204 樹の中の樹 大樹の中の大樹→ 241 00:16:22,204 --> 00:16:24,704 我が言葉において聞き届けよ! 242 00:16:26,775 --> 00:16:30,045 ≪これ以上 訳の分からぬ展開など たまらんぞ!≫ 243 00:16:30,045 --> 00:16:32,045 ドカッ! 244 00:16:34,133 --> 00:16:36,168 いいかげんにしろ! ん!? 245 00:16:36,168 --> 00:16:38,268 (左門)ふん! キン! 246 00:16:40,322 --> 00:16:42,622 (左門)ふん! キン! 247 00:16:43,976 --> 00:16:46,946 吉野に手を出すな! バカを言うな! 248 00:16:46,946 --> 00:16:49,798 お前が 魔具を奪われては こちらも困る! 249 00:16:49,798 --> 00:16:52,084 うるせぇ! お前がどいてろ! 250 00:17:01,143 --> 00:17:03,195 吉野…。 くっ! 251 00:17:03,195 --> 00:17:05,230 ≪何故 こんなときに→ 252 00:17:05,230 --> 00:17:08,267 私が 子供のケンカの 仲裁をするはめに…≫ 253 00:17:14,923 --> 00:17:17,643 これで20…。 ガキン! 254 00:17:21,981 --> 00:17:24,900 (山本)やっぱり 魔法の フィールド同士がぶつかれば→ 255 00:17:24,900 --> 00:17:27,303 はじき飛ばすくらいは できるみたいね。 256 00:17:27,303 --> 00:17:31,340 何奴!? (山本)姓は山本 名はエヴァンジェリン→ 257 00:17:31,340 --> 00:17:34,310 人呼んで フロイライン山本。 258 00:17:34,310 --> 00:17:37,012 無職の28歳。 259 00:17:37,012 --> 00:17:39,431 推参なり! 260 00:17:39,431 --> 00:17:42,134 お前の連れは 何を考えている!? 261 00:17:42,134 --> 00:17:45,471 何が目的だ!? って質問だが? 262 00:17:45,471 --> 00:17:49,041 僕らは なんのために ここに来た。 ああ? 263 00:17:49,041 --> 00:17:53,095 僕らは 1年前 理不尽に殺された 女の子のために→ 264 00:17:53,095 --> 00:17:56,665 ここに来たはずだ。 なのに 僕らが 同じように→ 265 00:17:56,665 --> 00:18:00,235 理不尽な目に遭わされた女の子を 見捨てていいのか? 266 00:18:00,235 --> 00:18:02,538 このまま死なせていいのか? 267 00:18:02,538 --> 00:18:04,840 復讐のためとはいえ お前は→ 268 00:18:04,840 --> 00:18:08,360 そんな悲劇の結末を許すのか!? ちっ…。 269 00:18:08,360 --> 00:18:11,080 お前が以前 果実が飛んだ町で→ 270 00:18:11,080 --> 00:18:13,632 助けなくてもいい女の子を 助けたのは→ 271 00:18:13,632 --> 00:18:16,485 それが耐えられなかったからじゃ ないのか!? 272 00:18:16,485 --> 00:18:18,520 しかたねぇだろ。 273 00:18:18,520 --> 00:18:22,207 その人形の向こうにいるのは 2年前の葉風だ。 274 00:18:22,207 --> 00:18:25,644 現在の葉風は そこに吊られてる骨だぞ。 275 00:18:25,644 --> 00:18:28,764 (通信)俺らが何しようと もう死んでるんだよ! 276 00:18:28,764 --> 00:18:30,799 だったら こいつと取り引きして→ 277 00:18:30,799 --> 00:18:34,136 犯人だけでも ぶっ殺すってのは 理にかなってる。 278 00:18:34,136 --> 00:18:36,772 それなら 復讐ができて→ 279 00:18:36,772 --> 00:18:39,808 葉風さんを救う手段が あるっていうんなら→ 280 00:18:39,808 --> 00:18:43,629 もう一度 葉風さん側に つく気はあるってことか? 281 00:18:43,629 --> 00:18:45,948 ≪何を言いだす!?≫ 282 00:18:45,948 --> 00:18:49,017 骨になった人間を 救えるわけねぇだろ。 283 00:18:49,017 --> 00:18:51,603 魔法でも 死人は生き返らねぇんだ! 284 00:18:51,603 --> 00:18:55,140 知ってる。 死者は生き返らない。 285 00:18:55,140 --> 00:18:57,576 愛花ちゃんも生き返らない。 286 00:18:57,576 --> 00:19:02,047 でも僕には 2年前の空間にいる という葉風さんを→ 287 00:19:02,047 --> 00:19:05,247 ここに生きて戻せると立証する 準備がある。 288 00:19:08,253 --> 00:19:11,206 ≪よもや あの少年…≫ 289 00:19:11,206 --> 00:19:13,242 たとえ そうだとしても→ 290 00:19:13,242 --> 00:19:16,111 じきに 愛花を殺した犯人が 分かるってのに→ 291 00:19:16,111 --> 00:19:19,098 なんで 今更 葉風の側に つかなきゃならないんだ。 292 00:19:19,098 --> 00:19:22,050 どう考えても 俺にメリットはねぇだろ。 293 00:19:22,050 --> 00:19:24,069 ≪そうだ それでいい≫ 294 00:19:24,069 --> 00:19:26,738 メリットはある。 うん? 295 00:19:26,738 --> 00:19:30,676 真広 こちらの側につくというなら→ 296 00:19:30,676 --> 00:19:34,676 お前に 愛花ちゃんの彼氏が 誰だったか教えてやる。 297 00:19:40,119 --> 00:19:42,319 ≪彼氏… だと!?≫ 298 00:19:44,139 --> 00:19:46,375 でまかせ言ってんじゃねぇぞ。 299 00:19:46,375 --> 00:19:49,575 こんな状況で でまかせなんて言うと思うか? 300 00:19:52,047 --> 00:19:54,183 本当に知ってんだな? 301 00:19:54,183 --> 00:19:57,202 ≪そりゃ その彼氏って 僕のことだし≫ 302 00:19:57,202 --> 00:20:00,706 ああ 知ってる。 でも真広→ 303 00:20:00,706 --> 00:20:03,108 僕の話に乗らないかぎり→ 304 00:20:03,108 --> 00:20:06,111 誰かは 一生 教えない。 305 00:20:06,111 --> 00:20:10,411 お前は 誰か知らないまま 一生 悩むことになるぞ。 306 00:20:13,802 --> 00:20:16,305 ≪待て… 彼氏がなんだ!?≫ 307 00:20:16,305 --> 00:20:19,041 ≪どうして迷う!? ありえんだろう!≫ 308 00:20:19,041 --> 00:20:21,944 簡単に 取り引きには乗れねぇぞ。 309 00:20:21,944 --> 00:20:26,465 骨になってる葉風を救うなんて 普通に考えりゃ不可能だ。 310 00:20:26,465 --> 00:20:28,901 これから それを立証する。 311 00:20:28,901 --> 00:20:32,704 その方法に納得できれば 葉風さんにつくか? 312 00:20:32,704 --> 00:20:36,258 ついたら 愛花の彼氏が誰か教えるんだな? 313 00:20:36,258 --> 00:20:39,094 葉風さんを ここに戻せたら教えるよ。 314 00:20:43,615 --> 00:20:47,786 ふっ… いいぜ その不可能 解いてみせろ。 315 00:20:47,786 --> 00:20:52,140 おい 何を言っている! 今になって 何を立証すると…。 316 00:20:52,140 --> 00:20:55,844 お前の話じゃ 葉風は とうに死んでるんだろ? 317 00:20:55,844 --> 00:20:58,847 なんで焦る? くっ…。 318 00:20:58,847 --> 00:21:01,633 愛花を殺した犯人が 連れてこられるまで→ 319 00:21:01,633 --> 00:21:05,654 時間があるんだ。 暇潰しには ちょうどいいだろ。 320 00:21:11,743 --> 00:21:15,243 (左門)分かった。 その余興 つきあってやろう。 321 00:21:16,949 --> 00:21:20,449 吉野 話は聞いてやる。 322 00:21:21,887 --> 00:21:23,972 ただし→ 323 00:21:23,972 --> 00:21:27,793 愛花を殺したヤツが ここに連れてこられるまでだ。 324 00:21:27,793 --> 00:21:31,863 それまでに納得できなきゃ お前との取り引きはなしだ。 325 00:21:31,863 --> 00:21:34,049 ああ かまわない。 326 00:21:42,024 --> 00:21:44,109 ≪信じられん…≫ 327 00:21:44,109 --> 00:21:46,211 ≪彼氏というひと言だけで→ 328 00:21:46,211 --> 00:21:48,747 状況が ひっくり返るとは…≫ 329 00:21:48,747 --> 00:21:52,100 ≪この世界の理は どうなっている?≫ 330 00:21:52,100 --> 00:21:55,921 ≪この世界のあらゆる事象 あらゆる生き物→ 331 00:21:55,921 --> 00:22:01,009 そして 海 空 雲 風 太陽…≫ 332 00:22:01,009 --> 00:22:04,079 ≪それらすべてを 天秤にかけてすら→ 333 00:22:04,079 --> 00:22:08,083 釣り合わぬまでに 愛花という少女は…≫ 334 00:22:17,843 --> 00:22:20,045 じゃあ→ 335 00:22:20,045 --> 00:22:22,045 立証を始めるぞ。 336 00:24:02,340 --> 00:24:04,893 最初から 俺らの計画どおり。 337 00:24:04,893 --> 00:24:08,230 (左門)鎖部一族が 三代にわたって試行を重ね→ 338 00:24:08,230 --> 00:24:10,265 ようやく編み出した。 339 00:24:10,265 --> 00:24:13,301 (山本)名前を聞かせて 魔法使い。 340 00:24:13,301 --> 00:24:16,354 (潤一郎) ほら お菓子もあるんだよ。 341 00:24:16,354 --> 00:24:19,107 (葉風)貴様 意外に性格悪いな。 342 00:24:19,107 --> 00:24:21,460 (夏村)大したものだ。 343 00:24:21,460 --> 00:24:24,160 まっとうな論理です! (左門)詭弁だ!