1 00:01:35,611 --> 00:01:55,230 ♪♪~ 2 00:01:55,230 --> 00:02:06,830 ♪♪~ 3 00:02:10,295 --> 00:02:30,232 ♪♪~ 4 00:02:30,232 --> 00:02:37,306 ♪♪~ 5 00:02:37,306 --> 00:02:42,006 ♪♪~ 6 00:02:48,233 --> 00:03:03,233 ♪♪~ 7 00:03:09,822 --> 00:03:11,822 (船長)Uh? 8 00:03:13,225 --> 00:03:15,677 (船長)What?→ 9 00:03:15,677 --> 00:03:18,230 What is that!? 10 00:03:18,230 --> 00:03:20,782 (早河)幹は1キロメートル以上→ 11 00:03:20,782 --> 00:03:23,635 高さは 成層圏を越えているだと!? 12 00:03:23,635 --> 00:03:26,555 (早河・心の声)≪気象や 自転速度に影響を与えず→ 13 00:03:26,555 --> 00:03:28,590 なんの前触れもなしに!?≫ 14 00:03:28,590 --> 00:03:32,895 (早河)これが はじまりの樹の 理を統べる力か…。 15 00:03:32,895 --> 00:03:35,564 [テレビ](アナウンサー)この巨大な物体が いつ出現したのか→ 16 00:03:35,564 --> 00:03:37,599 いまだ不明であり…。 17 00:03:37,599 --> 00:03:42,070 (潤一郎)≪葉風ちゃんが過去に飛び 最大級の樹が出現した。→ 18 00:03:42,070 --> 00:03:45,157 はじまりの樹は どういう形であれ→ 19 00:03:45,157 --> 00:03:48,060 これで終わりを もたらそうとしているのか?≫ 20 00:03:48,060 --> 00:03:55,400 ♪♪~ 21 00:03:55,400 --> 00:03:58,537 (葉風)不破愛花… くっ!→ 22 00:03:58,537 --> 00:04:00,556 お前が本物の→ 23 00:04:00,556 --> 00:04:03,876 完全なる 絶園の魔法使いというのか!? 24 00:04:03,876 --> 00:04:05,928 (愛花)本物も何も→ 25 00:04:05,928 --> 00:04:09,728 私以外に 絶園の力を持つ者はいませんが。 26 00:04:12,551 --> 00:04:16,772 先ほどから あなたの言葉には 不可解なところがあります。→ 27 00:04:16,772 --> 00:04:18,790 ちょっと 場所を変えましょう。→ 28 00:04:18,790 --> 00:04:22,561 こんな所に入り込んで 通報されると困ります。→ 29 00:04:22,561 --> 00:04:25,230 内申に響くと 吉野さんと同じ高校に→ 30 00:04:25,230 --> 00:04:28,016 行けなくなるかもしれませんし。 31 00:04:28,016 --> 00:04:30,903 では 先に下りてますね。 32 00:04:30,903 --> 00:04:33,003 あっ! 33 00:04:35,090 --> 00:04:37,590 (葉風)≪一体 どうなっている!?≫ 34 00:04:40,429 --> 00:04:42,481 (愛花)なるほど。 35 00:04:42,481 --> 00:04:46,551 はぁ~ 私 今夜 殺されるのかぁ。 36 00:04:46,551 --> 00:04:50,222 そうと分かってれば 受験勉強しなくて済んだのに…。 37 00:04:50,222 --> 00:04:52,274 真広に 頭が悪いと→ 38 00:04:52,274 --> 00:04:54,293 嫌味を言われるのに耐え→ 39 00:04:54,293 --> 00:04:57,162 吉野さんと 会う回数も減らしてたのに…。 40 00:04:57,162 --> 00:04:59,431 とんだ 時間の無駄でしたよ。 41 00:04:59,431 --> 00:05:02,651 私が言ったことを 信じるのか? 42 00:05:02,651 --> 00:05:06,288 あなたが姫宮なのは 疑いようがありません。 43 00:05:06,288 --> 00:05:09,858 語られた はじまりの樹の反応も 正しいものです。 44 00:05:09,858 --> 00:05:11,910 それに→ 45 00:05:11,910 --> 00:05:15,497 私が死んだあとの 吉野さんや真広に会ってなければ→ 46 00:05:15,497 --> 00:05:18,650 知りようのないことも 知っていますから。 47 00:05:18,650 --> 00:05:23,171 明日 吉野さんと デートの約束だったんですけど→ 48 00:05:23,171 --> 00:05:25,857 守れなくなりましたね。 49 00:05:25,857 --> 00:05:29,895 でも 吉野さんも 何度も 約束を破ってるんですから→ 50 00:05:29,895 --> 00:05:32,531 1回くらい かまわないですよね? 51 00:05:32,531 --> 00:05:35,100 (葉風)お前は 死を恐れんのか? 52 00:05:35,100 --> 00:05:38,920 (愛花)死ぬのは嫌ですが もっと嫌なことがありますから。 53 00:05:38,920 --> 00:05:41,473 (葉風)もっと? (愛花)もし このまま→ 54 00:05:41,473 --> 00:05:44,026 はじまりの樹を 破壊できなければ→ 55 00:05:44,026 --> 00:05:46,926 10年以内に 現代文明は滅ぼされます。 56 00:05:48,230 --> 00:05:50,830 (愛花) 生き残れる人類は ごく僅か。 57 00:05:52,701 --> 00:05:56,271 文明は 完全にリセットされるんです。 58 00:05:56,271 --> 00:05:58,306 (早河)では あの巨大な樹は→ 59 00:05:58,306 --> 00:06:01,159 鎖部の伝承にもないと? (左門)そうだ。→ 60 00:06:01,159 --> 00:06:05,230 だが 地球上で ただ一か所のみに 出現したことから考えるに→ 61 00:06:05,230 --> 00:06:09,384 ひょっとして はじまりの樹の コアブロックなのかもしれん。 62 00:06:09,384 --> 00:06:12,037 (早河)つまりは 心臓部か。 63 00:06:12,037 --> 00:06:15,724 (不破真広)それを ぶっ壊せば はじまりの樹は消滅するってのか? 64 00:06:15,724 --> 00:06:18,293 (山本) 今のところ その確証はないわ。→ 65 00:06:18,293 --> 00:06:21,496 ただ 早河の招集したスタッフは 最近になって→ 66 00:06:21,496 --> 00:06:24,816 ある仮説を打ち立てた。 (滝川吉野)仮説? 67 00:06:24,816 --> 00:06:28,387 (山本)人類は はじまりの樹という 外部から送り込まれた支配者を→ 68 00:06:28,387 --> 00:06:30,772 倒す意志を持てるか。→ 69 00:06:30,772 --> 00:06:33,892 それを試すための 最終試験という説よ。 70 00:06:33,892 --> 00:06:36,495 で それにパスするには? 71 00:06:36,495 --> 00:06:40,332 (山本)強い意志を持って はじまりの樹を倒せば合格。→ 72 00:06:40,332 --> 00:06:44,569 文明に ある一定の時期が来ても 倒せなければ不合格。→ 73 00:06:44,569 --> 00:06:47,472 そして その時期は 鎖部一族の捧げる→ 74 00:06:47,472 --> 00:06:49,908 供物によって判断される。 75 00:06:49,908 --> 00:06:53,595 不合格の場合は? (山本)文明はリセットされる。 76 00:06:53,595 --> 00:06:57,499 (羽村)なっ なんで そんなこと…。 (山本)その星の文明が→ 77 00:06:57,499 --> 00:07:00,585 はじまりの樹を 独自に コントロールできるようになるのを→ 78 00:07:00,585 --> 00:07:05,057 防ぐためと考えられてるわね。 (羽村)じゃあ 絶園の樹は? 79 00:07:05,057 --> 00:07:07,743 絶園の樹は はじまりの樹を造ったものに→ 80 00:07:07,743 --> 00:07:10,862 あらかじめ用意され しかるべく使えば→ 81 00:07:10,862 --> 00:07:13,565 はじまりの樹を 必ず倒せる剣です。 82 00:07:13,565 --> 00:07:16,384 えっ? (愛花)本来ならば→ 83 00:07:16,384 --> 00:07:20,555 鎖部一族が 絶園の樹復活を 本格化させたとき→ 84 00:07:20,555 --> 00:07:22,874 私が一族のところに出向いて→ 85 00:07:22,874 --> 00:07:25,660 真実を 伝えるはずだったんですが→ 86 00:07:25,660 --> 00:07:28,730 今晩 私が殺されることで→ 87 00:07:28,730 --> 00:07:32,584 その段取りが狂ったようです。 では 羽村は? 88 00:07:32,584 --> 00:07:35,937 (愛花)私が不慮の死を迎えたため 急いで起こされた→ 89 00:07:35,937 --> 00:07:38,974 バックアップの 魔法使いなんでしょう。→ 90 00:07:38,974 --> 00:07:43,562 絶園の魔法使いといえども 肉体的には人間です。→ 91 00:07:43,562 --> 00:07:45,614 ある程度の年齢になれば→ 92 00:07:45,614 --> 00:07:49,184 新しい魔法使いに 代替わりするようになっています。 93 00:07:49,184 --> 00:07:51,436 なのに 私が突然 死んだため→ 94 00:07:51,436 --> 00:07:53,936 不完全なまま 目覚めたのでしょう。 95 00:07:55,323 --> 00:07:57,459 なんということだ…。 96 00:07:57,459 --> 00:08:00,061 気に病まれることは ありませんよ。 97 00:08:00,061 --> 00:08:02,964 だまされていたのは 面白くないでしょうけど→ 98 00:08:02,964 --> 00:08:06,551 結果的には 正しい選択をしているんですから。 99 00:08:06,551 --> 00:08:08,653 (山本) はじまりの樹が人類にとって→ 100 00:08:08,653 --> 00:08:11,490 都合がいいものという 伝承ばかりだと→ 101 00:08:11,490 --> 00:08:14,059 試験にとってフェアじゃないから→ 102 00:08:14,059 --> 00:08:16,728 それとなく その危険性を推測させる→ 103 00:08:16,728 --> 00:08:20,048 矛盾や情報を わざと入れておいた。→ 104 00:08:20,048 --> 00:08:24,669 それを基に 鎖部一族は 樹を倒す判断をしたとも言える。 105 00:08:24,669 --> 00:08:28,723 じゃあ 世界中に残る 蛇神 龍神伝説も…。 106 00:08:28,723 --> 00:08:33,028 (山本)実際 これまで人類は 何度も再試験を繰り返して→ 107 00:08:33,028 --> 00:08:36,898 合格のための手がかりを 残してきたのかもしれない。 108 00:08:36,898 --> 00:08:39,284 だから 樹を倒すために動いても→ 109 00:08:39,284 --> 00:08:43,288 それを邪魔せず 魔法も 自由に使わせるってわけか。 110 00:08:43,288 --> 00:08:45,907 はじまりの樹は 倒されるために→ 111 00:08:45,907 --> 00:08:47,926 存在する神だからね。 112 00:08:47,926 --> 00:08:50,262 なんという ふざけた話だ!→ 113 00:08:50,262 --> 00:08:54,599 はじまりの樹は 侵略兵器より よほど 邪悪な存在ではないか! 114 00:08:54,599 --> 00:08:58,436 お怒りは ごもっともですが どんな目的であれ→ 115 00:08:58,436 --> 00:09:01,590 樹を倒さなければ 人類は 破滅し続けるというのは→ 116 00:09:01,590 --> 00:09:03,625 間違いありません。 117 00:09:03,625 --> 00:09:08,363 なら 私たちは その連中の望みに 従うしかないんですよ。 118 00:09:08,363 --> 00:09:12,968 けど 吉野さんが絶園の魔法使いと 疑われるなんて→ 119 00:09:12,968 --> 00:09:16,655 愉快ですね。 あの人 悪意はないのに→ 120 00:09:16,655 --> 00:09:20,592 天然で悪い人だから。 ふふふふっ。 121 00:09:20,592 --> 00:09:22,777 まあ 気持ちを切り替えて→ 122 00:09:22,777 --> 00:09:24,930 一緒に はじまりの樹を倒しましょう。 123 00:09:24,930 --> 00:09:26,948 一緒にも何も→ 124 00:09:26,948 --> 00:09:30,635 お前は 数時間後に 何者かに殺されるのだぞ? 125 00:09:30,635 --> 00:09:33,421 そういえば そういう話でしたね。 126 00:09:33,421 --> 00:09:36,474 だが すでに 力に目覚めているお前を→ 127 00:09:36,474 --> 00:09:38,627 一体 誰が? 128 00:09:38,627 --> 00:09:40,662 どうやら この事件→ 129 00:09:40,662 --> 00:09:44,449 私が探偵役を 務めなくてはならないようですね。 130 00:09:44,449 --> 00:09:47,252 殺せないはずの私が殺され→ 131 00:09:47,252 --> 00:09:50,121 姫宮が過去と未来を 行ったり来たり…。 132 00:09:50,121 --> 00:09:52,173 真広は 復讐を誓って→ 133 00:09:52,173 --> 00:09:55,560 吉野さんには 絶園の魔法使い疑惑…。 134 00:09:55,560 --> 00:09:57,596 あっ。 135 00:09:57,596 --> 00:10:00,298 なるほど。 何か分かったのか!? 136 00:10:00,298 --> 00:10:03,802 はい。 事件の真相が見えたんですよ。 137 00:10:03,802 --> 00:10:08,523 誰が どうやって なんのために この私を殺害したのか。 138 00:10:08,523 --> 00:10:11,623 その謎を 今こそ 私が解き明かしましょう。 139 00:10:13,628 --> 00:10:16,928 犯人は…。 誰だと考えるのだ? 140 00:10:18,316 --> 00:10:20,368 私です。 141 00:10:20,368 --> 00:10:24,472 はあ? だから 犯人は私です。 142 00:10:24,472 --> 00:10:27,259 不破愛花を殺したのは 不破愛花です。 143 00:10:27,259 --> 00:10:30,862 (葉風)えっ…。 強盗の犯行と見せかけるために→ 144 00:10:30,862 --> 00:10:34,165 まとまった金品を 絶園の力で塵にし→ 145 00:10:34,165 --> 00:10:37,485 その後 自分を殺害したという 手順でしょう。 146 00:10:37,485 --> 00:10:41,656 魔法の力で自分を殺せば 凶器も残りませんし→ 147 00:10:41,656 --> 00:10:44,926 自殺とは思えない死に方を することも可能です。 148 00:10:44,926 --> 00:10:49,064 そして! 絶園の魔法使いの私が 犯人であるため→ 149 00:10:49,064 --> 00:10:52,150 鎖部の魔法では 犯人が見つけられなかった矛盾も→ 150 00:10:52,150 --> 00:10:56,588 解決されます。 うん… いや かもしれんがな。 151 00:10:56,588 --> 00:11:00,558 ああっ! なんという驚くべき事件でしょう! 152 00:11:00,558 --> 00:11:03,628 私が被害者であり 探偵であり→ 153 00:11:03,628 --> 00:11:06,681 犯人であったのです! いやいや…→ 154 00:11:06,681 --> 00:11:09,681 なぜ お前が 自分を殺さねばならんのだ? 155 00:11:13,605 --> 00:11:15,705 自覚がないんですか? 156 00:11:17,058 --> 00:11:19,828 私が死ぬことによって あなたが→ 157 00:11:19,828 --> 00:11:23,198 はじまりの樹を倒す決断を 下すことになったんでしょう? 158 00:11:23,198 --> 00:11:25,734 はっ! (愛花)私の死によって→ 159 00:11:25,734 --> 00:11:28,937 あなたは 真広とつながり 吉野さんと出会い→ 160 00:11:28,937 --> 00:11:32,357 樹を倒す選択をした。 つまり→ 161 00:11:32,357 --> 00:11:35,410 あなたを 真広と吉野さんに 出会わせるために→ 162 00:11:35,410 --> 00:11:38,697 私は死ななければならないんです。 (葉風)そんな…。 163 00:11:38,697 --> 00:11:43,335 私は はじまりの樹を 倒すのが使命の絶園の魔法使い。 164 00:11:43,335 --> 00:11:46,905 倒す道を開くために 私の死が必要なら→ 165 00:11:46,905 --> 00:11:50,558 自ら死を選ぶことは 理屈に合っています。 166 00:11:50,558 --> 00:11:53,862 いや 何かが間違っている。 167 00:11:53,862 --> 00:11:57,298 私は お前が殺されたために 過去へ戻り→ 168 00:11:57,298 --> 00:12:00,602 未来のことを お前に教えることになった。→ 169 00:12:00,602 --> 00:12:04,339 だが そのせいで お前は 自らを殺すという。 170 00:12:04,339 --> 00:12:08,426 因果関係がおかしい。 原因と結果がねじれている。 171 00:12:08,426 --> 00:12:11,596 ありえん! 時間を越えてるんです。 172 00:12:11,596 --> 00:12:14,566 そんな因果もありますよ。 はっ…。 173 00:12:14,566 --> 00:12:16,718 (葉風・回想) ((時間を越えるのだ。→ 174 00:12:16,718 --> 00:12:19,888 そんな因果があっても よいではないか)) 175 00:12:19,888 --> 00:12:22,340 ≪なんだ? どうなっている?≫ 176 00:12:22,340 --> 00:12:24,492 ≪私は 混乱しているのか?≫ 177 00:12:24,492 --> 00:12:27,692 ≪これと まったく同じやり取りを したことがなかったか?≫ 178 00:12:29,064 --> 00:12:32,967 (葉風) わ… 私が お前の死の原因? 179 00:12:32,967 --> 00:12:36,988 違います。 すべては 私の意志で行うのです。→ 180 00:12:36,988 --> 00:12:39,724 責任は 私以外にありません。 181 00:12:39,724 --> 00:12:42,444 しかし…。 (愛花)吉野さんと真広には→ 182 00:12:42,444 --> 00:12:45,430 そう伝えておいてもらえば 結構です。→ 183 00:12:45,430 --> 00:12:49,434 ここが すべての始まりであり 終わりでもあったのです。→ 184 00:12:49,434 --> 00:12:51,870 よって あなたは 未来に帰り→ 185 00:12:51,870 --> 00:12:54,722 はじまりの樹を 倒せばいいだけです。 186 00:12:54,722 --> 00:12:58,026 死ぬまでに まだ時間はありそうですね。 187 00:12:58,026 --> 00:13:01,596 とりあえず 冷蔵庫に入ってる ミルフィーユを食べておきたいし…。 188 00:13:01,596 --> 00:13:03,898 (葉風)ダメだ! お前が死んで→ 189 00:13:03,898 --> 00:13:07,335 あの二人が どれほど悲しみ 苦しんでいると思う!? 190 00:13:07,335 --> 00:13:11,823 なのに お前が絶園の魔法使いで 自らを殺すだと!? 191 00:13:11,823 --> 00:13:14,375 それでは 真広は 誰にも復讐できん。 192 00:13:14,375 --> 00:13:16,411 吉野も 誰も憎めん。 193 00:13:16,411 --> 00:13:19,981 あやつらは いつまでたっても 新たな人生に進めなくなる! 194 00:13:19,981 --> 00:13:24,169 私は認めん。 こんな物語があってたまるものか。 195 00:13:24,169 --> 00:13:28,890 これは悲劇だ! お前が望んだ 「テンペスト」の結末ではない! 196 00:13:28,890 --> 00:13:31,426 ふむ そうですね。→ 197 00:13:31,426 --> 00:13:33,761 身を投げて死ぬという点では→ 198 00:13:33,761 --> 00:13:37,098 私の役割は 「ハムレット」における オフィーリアですか。→ 199 00:13:37,098 --> 00:13:39,634 確かに悲劇です。 けれど→ 200 00:13:39,634 --> 00:13:42,637 これは やっぱり 「テンペスト」の物語です。→ 201 00:13:42,637 --> 00:13:45,507 私たちは 所詮 キャリバンなんですよ。 202 00:13:45,507 --> 00:13:49,093 キャリバン? 魔法使いとなるプロスペローが→ 203 00:13:49,093 --> 00:13:53,431 流された島に元から住んでいた 醜い怪物です。→ 204 00:13:53,431 --> 00:13:55,450 キャリバンは プロスペローから→ 205 00:13:55,450 --> 00:13:58,503 言葉や知識を与えられ 喜びますが→ 206 00:13:58,503 --> 00:14:00,989 自分の島を プロスペローに奪われ→ 207 00:14:00,989 --> 00:14:04,092 奴隷同然に 扱われるようになります。→ 208 00:14:04,092 --> 00:14:06,694 キャリバンは 復讐を考えますが→ 209 00:14:06,694 --> 00:14:09,497 やがて プロスペローは 島から出てゆき→ 210 00:14:09,497 --> 00:14:12,497 最後には キャリバンも幸せになるんです。 211 00:14:13,852 --> 00:14:18,223 (愛花)私たちも同じです。 二つの樹を送り込んだ連中に→ 212 00:14:18,223 --> 00:14:21,943 少しばかり 特別な力と知識を 与えられはしても→ 213 00:14:21,943 --> 00:14:25,163 結局は その奴隷にすぎません。 214 00:14:25,163 --> 00:14:27,532 復讐しようとしても無駄です。 215 00:14:27,532 --> 00:14:29,601 連中の望むようにすれば→ 216 00:14:29,601 --> 00:14:32,136 とりあえず 幸せに終わるんですから。 217 00:14:32,136 --> 00:14:34,589 それを悲劇ではないと!? 218 00:14:34,589 --> 00:14:37,442 そんなことを 吉野と真広に言えというのか!? 219 00:14:37,442 --> 00:14:40,742 はい。 あの二人なら分かってくれます。 220 00:14:42,280 --> 00:14:45,333 真広は 理屈と辻褄が合っていれば→ 221 00:14:45,333 --> 00:14:47,535 泣き言を言わないでしょう。 222 00:14:47,535 --> 00:14:50,021 吉野さんも大丈夫ですよ。 223 00:14:50,021 --> 00:14:52,121 きっと理解してくれます。 224 00:14:53,741 --> 00:14:57,395 お前は… お前は 何も分かっていない! 225 00:14:57,395 --> 00:14:59,895 吉野は お前のために泣いたんだぞ! 226 00:15:02,400 --> 00:15:05,169 バキッ! うっ! 227 00:15:05,169 --> 00:15:08,973 (愛花)あなた 吉野さんを泣かしましたね!? 228 00:15:08,973 --> 00:15:11,242 人前で泣く人じゃないんですよ!? 229 00:15:11,242 --> 00:15:13,461 どうして そんなに追い詰めたんです!? 230 00:15:13,461 --> 00:15:16,314 もともとは お前が死んだからであろう! 231 00:15:16,314 --> 00:15:18,950 なぜ 吉野と真広を それだけ思っていて→ 232 00:15:18,950 --> 00:15:21,586 自殺などという選択を 迷わず行う!? 233 00:15:21,586 --> 00:15:24,105 分かっていないのは あなたの方です! 234 00:15:24,105 --> 00:15:28,105 あなたは それでも姫宮ですか!? 分かっていなくてかまわん! 235 00:15:32,897 --> 00:15:35,700 (葉風) たとえ 理に反しようと 愛花→ 236 00:15:35,700 --> 00:15:37,700 お前を屋敷には帰さん! 237 00:17:42,310 --> 00:17:44,679 (愛花) なるほど 防御フィールドを…。 238 00:17:44,679 --> 00:17:48,099 鍛え方が違うぞ 小娘。 (愛花)ところで→ 239 00:17:48,099 --> 00:17:51,386 鎖部一族に いくつも 制限のついた魔法しか→ 240 00:17:51,386 --> 00:17:54,706 与えられていない理由を ご存じですか?→ 241 00:17:54,706 --> 00:17:58,543 はじまりの樹を 平和的なものと印象づけるため。→ 242 00:17:58,543 --> 00:18:01,462 社会に悪影響を与えないため。→ 243 00:18:01,462 --> 00:18:06,134 公権力とつながっても 支配的な地位を持たせないため。→ 244 00:18:06,134 --> 00:18:09,420 そして 最大の理由は…。 245 00:18:09,420 --> 00:18:11,820 パキーン! はっ! 246 00:18:14,525 --> 00:18:18,625 絶園の魔法使いを 容易に束縛できなくするため。 247 00:18:20,915 --> 00:18:22,967 面白い。 248 00:18:22,967 --> 00:18:25,753 絶園の樹復活の兆しもない この地で→ 249 00:18:25,753 --> 00:18:27,789 どれだけやれるというのだ? 250 00:18:27,789 --> 00:18:30,425 あなたの方こそ 大丈夫なんですか? 251 00:18:30,425 --> 00:18:34,946 ♪♪~ 252 00:18:34,946 --> 00:18:37,131 ≪後先など考えん≫ 253 00:18:37,131 --> 00:18:40,031 ≪今は 愛花を どうやっても止めてやる!≫ 254 00:18:41,452 --> 00:18:43,988 ドォーン! 255 00:18:43,988 --> 00:18:46,588 キン! ザシュ ザシュ! ザシュ ザシュ! 256 00:18:48,326 --> 00:18:51,629 ≪ああ 面倒ですね≫ 257 00:18:51,629 --> 00:18:54,832 ≪吉野さんと真広が 姫宮と変に仲よくなるから→ 258 00:18:54,832 --> 00:18:56,851 こんなことになるんです≫ 259 00:18:56,851 --> 00:18:59,020 くっ! ザシュ! 260 00:18:59,020 --> 00:19:03,658 (愛花)≪吉野さんも どうして こう 特殊な女性に好かれるのか≫ 261 00:19:03,658 --> 00:19:07,228 ≪まあ 私も人のこと言えませんけど≫ 262 00:19:07,228 --> 00:19:11,065 ≪真広だって そんな意地を張って 復讐とか言うくらいなら→ 263 00:19:11,065 --> 00:19:14,218 ふだんから 私に優しくすればいいのに≫ 264 00:19:14,218 --> 00:19:17,188 ≪でも 実際されたら 気味が悪そうだから→ 265 00:19:17,188 --> 00:19:19,290 やっぱり しなくていいですけど≫ 266 00:19:19,290 --> 00:19:22,143 ♪♪~ 267 00:19:22,143 --> 00:19:24,162 ドォーン! ちっ! 268 00:19:24,162 --> 00:19:26,464 ≪私は 10歳にならないころから→ 269 00:19:26,464 --> 00:19:29,083 絶園の魔法使いの自覚を持ち→ 270 00:19:29,083 --> 00:19:32,069 その力を使えるようになっていた≫ 271 00:19:32,069 --> 00:19:34,489 ≪そのことは 力を使わずとも→ 272 00:19:34,489 --> 00:19:37,525 私の周りに壁を作っていた≫ 273 00:19:37,525 --> 00:19:40,845 ≪私は あまりに 世界を知りすぎていた≫ 274 00:19:40,845 --> 00:19:44,799 ≪だから みんなは 無意識に私を恐れていた≫ 275 00:19:44,799 --> 00:19:47,285 ≪私は 敬われることはあっても→ 276 00:19:47,285 --> 00:19:49,921 親しくされることはなかった≫ 277 00:19:49,921 --> 00:19:53,121 ≪別に そのことに 不満があったわけではないけれど≫ 278 00:19:54,642 --> 00:19:56,661 ザシュー! 279 00:19:56,661 --> 00:19:58,661 ≪でも…≫ 280 00:20:00,498 --> 00:20:03,034 ≪あの二人だけは あきれたことに→ 281 00:20:03,034 --> 00:20:06,671 最初から私を恐れなかった。 それどころか→ 282 00:20:06,671 --> 00:20:09,790 普通の女の子のように 接してきた≫ 283 00:20:09,790 --> 00:20:13,628 ≪鈍感なのか 頭のネジが緩いのか…≫ 284 00:20:13,628 --> 00:20:17,949 ≪いえ きっと 私が弱く見えたんでしょう≫ 285 00:20:17,949 --> 00:20:21,549 ≪自分が味方にならないとって 思えたんでしょうね≫ 286 00:20:22,870 --> 00:20:25,139 ≪困った人たちですよ≫ 287 00:20:25,139 --> 00:20:30,761 ♪♪~ 288 00:20:30,761 --> 00:20:33,564 冷静に考えませんか? ガン! 289 00:20:33,564 --> 00:20:37,485 姫宮 私が死なないと どうなると思います? 290 00:20:37,485 --> 00:20:41,505 黙れ! 世界がどうなろうが 文明がどうなろうが知らん! 291 00:20:41,505 --> 00:20:44,559 私は そんな大層なものに 命を張れるほど→ 292 00:20:44,559 --> 00:20:46,961 できた人間ではない! 293 00:20:46,961 --> 00:20:50,248 (愛花)ああ それは 私も同じです。 294 00:20:50,248 --> 00:20:52,248 パキン! 295 00:20:54,352 --> 00:20:57,071 別に 人類や文明がどうなろうが→ 296 00:20:57,071 --> 00:20:59,290 私もかまわないんですよ。 297 00:20:59,290 --> 00:21:01,959 でも このままでは 吉野さんや真広も→ 298 00:21:01,959 --> 00:21:04,245 死んでしまうかも しれないんですよ? 299 00:21:04,245 --> 00:21:06,497 はっ! (愛花)本来なら→ 300 00:21:06,497 --> 00:21:10,151 絶園の魔法使いが 間接的に 樹の破壊を誘導する行為は→ 301 00:21:10,151 --> 00:21:12,186 想定されていません。→ 302 00:21:12,186 --> 00:21:14,789 やるべきでは ないのかもしれません。→ 303 00:21:14,789 --> 00:21:18,926 でも 吉野さんと真広の 未来のためなら→ 304 00:21:18,926 --> 00:21:21,362 私も命を賭けましょう。 305 00:21:21,362 --> 00:21:24,465 こんな私を いつも守ろうとしてくれた→ 306 00:21:24,465 --> 00:21:27,465 あの二人のためなら。 だが…。 307 00:21:28,936 --> 00:21:31,088 それでも…→ 308 00:21:31,088 --> 00:21:33,291 お前を 行かせるわけにはいかん!→ 309 00:21:33,291 --> 00:21:35,343 どうしても行くというのならば→ 310 00:21:35,343 --> 00:21:38,643 今この手で お前を殺してやる!! 311 00:21:40,298 --> 00:21:43,098 それでは 辻褄が合いませんよ。 312 00:21:44,952 --> 00:21:46,952 (愛花)くっ! 313 00:21:48,522 --> 00:21:50,522 パキーン! 314 00:21:52,159 --> 00:21:54,996 ううっ…。 (愛花)まだ気付きませんか? 315 00:21:54,996 --> 00:21:58,696 鎖部の魔法では 絶園の力に勝てないと。 316 00:22:00,601 --> 00:22:02,801 ≪バカな! 素手で!?≫ 317 00:22:05,289 --> 00:22:08,189 うっ! ぐっ! 318 00:22:10,811 --> 00:22:12,811 なぜ… だ…。 319 00:22:16,017 --> 00:22:18,069 (愛花)鎖部の魔法は→ 320 00:22:18,069 --> 00:22:22,023 はじまりの樹に 供物を 捧げることで使えるようになり→ 321 00:22:22,023 --> 00:22:24,058 対して絶園の魔法は→ 322 00:22:24,058 --> 00:22:27,862 そのはじまりの樹の力が 原動力なんです。→ 323 00:22:27,862 --> 00:22:31,399 つまり あなたが 力を使えば使うほど→ 324 00:22:31,399 --> 00:22:35,503 私は 強い魔法を使えるわけです。 くっ…。 325 00:22:35,503 --> 00:22:38,089 少しばかり眠っていてください。 326 00:22:38,089 --> 00:22:40,089 うっ! 327 00:22:44,662 --> 00:22:48,566 やれやれ うまくいかないものです。→ 328 00:22:48,566 --> 00:22:51,736 「ホレイショー この天地のあいだには→ 329 00:22:51,736 --> 00:22:54,689 人間の学問などの 夢にも思いおよばぬことが→ 330 00:22:54,689 --> 00:22:56,724 いくらでも」…。 331 00:22:56,724 --> 00:22:59,293 ああ これは 「ハムレット」のセリフ。 332 00:22:59,293 --> 00:23:02,513 また吉野さんが気を悪くします。→ 333 00:23:02,513 --> 00:23:06,434 ここは やはり 「テンペスト」からでしょう。→ 334 00:23:06,434 --> 00:23:11,022 「近いうちに差し向かいで ご不審を解いて差し上げよう。→ 335 00:23:11,022 --> 00:23:13,574 そうすれば ここでの出来事は→ 336 00:23:13,574 --> 00:23:16,627 すべて なるほどと納得なさるはずだ。→ 337 00:23:16,627 --> 00:23:21,527 それまでは心楽しく 何ごとも良いほうに解釈なさい」。 338 00:23:23,801 --> 00:23:27,988 納得してくださいよ 吉野さん 真広。 339 00:23:27,988 --> 00:23:41,836 ♪♪~ 340 00:23:41,836 --> 00:23:43,936 うっ…。 341 00:23:46,924 --> 00:23:48,924 (葉風)はっ! 342 00:23:50,594 --> 00:23:52,794 いや まだ間に合う! 343 00:23:54,665 --> 00:23:56,684 ≪頼む 愛花!≫ 344 00:23:56,684 --> 00:23:59,103 ≪私に最後の機会をくれ!≫ 345 00:23:59,103 --> 00:24:08,963 ♪♪~ 346 00:24:08,963 --> 00:24:11,265 どうして…。→ 347 00:24:11,265 --> 00:24:14,318 どうして こんなことになるのだ…。 348 00:24:14,318 --> 00:24:18,405 私が… 私が信じてきた理とは→ 349 00:24:18,405 --> 00:24:20,405 なんだったのだ…。 350 00:24:21,709 --> 00:24:24,528 (葉風)「ああ→ 351 00:24:24,528 --> 00:24:27,298 なんと呪われた因果か」。 352 00:24:27,298 --> 00:24:35,790 ♪♪~ 353 00:24:35,790 --> 00:24:40,161 (愛花の声)「姫宮へ 私の遺体が発見された時→ 354 00:24:40,161 --> 00:24:43,147 こういうものは 見つからなかったようですから→ 355 00:24:43,147 --> 00:24:47,551 これは あなたが読み 手にしていることと思います。→ 356 00:24:47,551 --> 00:24:52,223 封筒の中には 吉野さんと真広への メッセージが入っています。→ 357 00:24:52,223 --> 00:24:55,092 はじまりの樹を倒して すべてが終わったあとに→ 358 00:24:55,092 --> 00:24:57,428 二人に見せてください。→ 359 00:24:57,428 --> 00:24:59,930 では お疲れさまです。→ 360 00:24:59,930 --> 00:25:02,983 あなたが屋敷に来たという跡を 残さないよう→ 361 00:25:02,983 --> 00:25:05,419 気をつけてお帰りください。→ 362 00:25:05,419 --> 00:25:07,471 不破愛花」。 363 00:25:07,471 --> 00:25:23,103 ♪♪~ 364 00:25:23,103 --> 00:25:25,122 (葉風)くっ! 365 00:25:25,122 --> 00:25:35,549 ♪♪~ 366 00:25:35,549 --> 00:25:39,449 (葉風)はぁ はぁ はぁ はぁ…。 367 00:25:42,039 --> 00:25:45,092 そうだ 分かっている。 368 00:25:45,092 --> 00:25:47,761 私は 帰らねばならん。→ 369 00:25:47,761 --> 00:25:49,830 伝えねば… ならん。→ 370 00:25:49,830 --> 00:25:52,166 倒さねばならん…。→ 371 00:25:52,166 --> 00:25:55,866 私は 逃げることはできん…。 372 00:25:57,288 --> 00:26:00,388 しかし 今は…。 373 00:26:02,092 --> 00:26:11,285 ♪♪~ 374 00:26:11,285 --> 00:26:24,098 ♪♪~ 375 00:26:24,098 --> 00:26:37,995 ♪♪~ 376 00:26:37,995 --> 00:26:57,298 ♪♪~ 377 00:26:57,298 --> 00:27:17,284 ♪♪~ 378 00:27:17,284 --> 00:27:30,884 ♪♪~ 379 00:29:07,211 --> 00:29:09,713 (羽村)君も君だ~!! 380 00:29:09,713 --> 00:29:13,713 (愛花) 本当に おかしな人たちですね。